JP2008133427A - レゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塩類含有水溶液、炭素数3〜6の脂肪族ケトン及び酸性触媒の存在下に、レゾルシン及びホルムアルデヒド類を重合反応に付し、反応後の反応液を水相及び有機相に分液して有機相からレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を得る方法であって、分液回収された水相を蒸留して、脂肪族ケトンの含有量を0.3重量%以下、アルコールの含有量を0.1重量%以下に調整し、塩類濃度が35〜45重量%に調整された水相を上記の塩類含有水溶液として利用するレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂の製造方法。
【選択図】なし
Description
かかる問題の解決策として、上記重合反応を塩化カルシウムなどの塩類を分子量調節剤として用いることにより、一段の反応操作で、レゾルシン含量が少なく、かつ流動性に優れた低分子量のレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を得る方法が特許文献1に開示されている。
また、同様の目的で、上記重合反応をレゾルシン1重量部に対し1〜0.5重量部のメチルエチルケトン等の低分子量のケトンの存在下に、2相系の一段反応で行うことにより、レゾルシン単量体の含量およびレゾルシン5核体以上のレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂含量の双方が低減されたケトン変性レゾルシンホルマリン樹脂が得られることも特許文献2に開示されている。
しかしながら、当該方法において、重合反応後の後処理工程としてのレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を含む有機相の分離取得工程の後に残存する水相は、比較的、多量の上記塩類を含むことから、再使用が必要とされるものの、これをそのまま重合反応時の塩類として使用すると、得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂は高分子量となり、粘度が上昇して、接着剤としての取扱いが困難になるという新たな問題を生じることが判明した。
[A]塩類含有水溶液、レゾルシン及び酸性触媒を含む混合液にホルムアルデヒド類を加えて予備重合して予備重合液を得る工程(但し、得られた予備重合液100重量部中の炭素数3〜6の脂肪族ケトンの含有量は1重量部以下である)。
[B][A]工程で得られた予備重合液に炭素数3〜6の脂肪族ケトン及びホルムアルデヒド類を加えて本重合して重合液を得る工程。
本発明は、塩類含有水溶液、レゾルシン、ホルムアルデヒド類、及び炭素数3〜6の脂肪族ケトンを酸性触媒の存在下に重合反応に付し、反応後の反応液を水相及び有機相に分液して有機相からレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を得る方法であって、分液回収された水相を蒸留して、該脂肪族ケトンの含有量を0.3重量%以下、アルコールの含有量を0.1重量%以下に調整することにより、塩類濃度が35〜45重量%に調整された水相を上記の塩類含有水溶液として利用することを特徴とする。
重合反応における塩類の使用量は、通常、レゾルシン1モル当り0.2〜20モルの範囲であり、好ましくはレゾルシン1モル当り0.5〜10モルの範囲である。
また、重合反応における塩類含有水溶液中の塩類の濃度は、35〜45重量%、好ましくは、37〜43重量%である。塩類の濃度が35重量%以上であると塩類含有水溶液を再利用した際の重合反応の反応速度が増加する傾向や、塩類含有水溶液を再利用した際の重合反応後の分液の分液性が向上する傾向があることから好ましく、45%以下であると、塩類含有水溶液を再利用した際の重合反応時に塩の析出が低減する傾向があることから好ましい。
酸性触媒としては、塩酸やp−トルエンスルホン酸が好ましく、塩酸が特に好ましい。
酸性触媒の使用量は、レゾルシン1モル当り、通常は0.0001ミリモル〜5モルの範囲であり、好ましくは0.01ミリモル〜2モルの範囲であり、さらに好ましくは1ミリモル〜1モルの範囲である。
本製造方法で得られる塩類含有水溶液を再使用する場合でも、新たに塩類と水との水溶液を用いる場合と同様に、酸性触媒の種類及び量は、通常、上記と同じである。
[A]塩類含有水溶液、レゾルシン及び酸性触媒を含む混合液にホルムアルデヒド類を加えて予備重合を行う工程(但し、得られた予備重合液100重量部中の炭素数3〜6の脂肪族ケトンの含有量は1重量部以下である)。
[B][A]工程で得られた予備重合液に炭素数3〜6の脂肪族ケトン及びホルムアルデヒド類を加えて本重合を行う工程。
混合液には、得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を溶解させる目的で有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤とは、アルコール及びケトン系溶媒を除く有機化合物を意味し、具体的には、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級脂肪族エステル系溶剤;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;トルエン、キシレンなどの炭化水素溶剤等が挙げられる。中でも酢酸エチル及びジイソプロピルエーテルが好ましい。用いる有機溶剤の使用量は、レゾルシン100重量部当り、通常は1000重量部以下であり、好ましくは、500重量部以下である。
予備重合とは、炭素数3〜6の脂肪族ケトン(以下、脂肪族ケトンという場合がある)を加える前にホルムアルデヒド類のみを加えて、レゾルシンとホルムアルデヒド類を一部反応させることであり、予備重合の反応時間は、ホルムアルデヒド類を加える時点から始まり、脂肪族ケトン及びホルムアルデヒド類を加えるまでの時間をいう。すなわち、[A]工程における予備重合と[B]工程における本重合は、脂肪族ケトンが実質的に含有するか否かで区別される。実質的に含有しないとは、反応溶液中に脂肪族ケトンが0.3重量%以下であることを意味する。
[A]工程に用いられるホルムアルデヒド類の使用量は、ホルムアルデヒドとして、レゾルシン1モルに対して、通常、0.01〜0.7モル、好ましくは、0.05〜0.4モルである。
[A]工程に用いられるホルムアルデヒド類の使用量は、ホルムアルデヒドとして、通常、本発明に用いられるホルムアルデヒド類合計100モルに対し、10〜90モルのホルムアルデヒド類が用いられる。前記重量部範囲内であると、得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂中のレゾルシン含量が低減され、しかも該樹脂の粘度が低下する傾向があることから好ましい。
上記保温時間を含む予備重合の反応時間は、通常、10分〜2時間程度、好ましくは、30分〜1時間程度である。予備重合時間が10分以上であると、得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂中のレゾルシン含量が低減する傾向があることから好ましく、2時間以下であると得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂の粘度が低下する傾向があることから好ましい。
本発明における脂肪族ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、特にメチルエチルケトンが好ましい。
[B]工程における脂肪族ケトンの使用量は、[A]工程および[B]工程など本製造方法に用いられるホルムアルデヒド類(ホルムアルデヒドとして)の合計1モルあたり、通常、0.8〜6モルである。
脂肪族ケトンの使用量が6モル以下であると、下記式(I)〜(VI)の化合物が生成し、結果として、得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂中の接着性能が向上する傾向があることから好ましい。0.8モル以上であると、得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂中のレゾルシン含量を低下させ、しかも該樹脂の粘度を低減する傾向があることから好ましい。
[B]工程における本重合の混合時間は、通常、1時間〜5時間程度、好ましくは、1.5〜3時間程度である。本重合の混合時間が1時間以上であると、得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂中のレゾルシン含量が低減する傾向があることから好ましく、5時間以下であると得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂の粘度が低下する傾向があることから好ましい。
工程(2):分液回収された水相を蒸留して、該脂肪族ケトンの含有量を0.3重量%以下、アルコールの含有量を0.1重量%以下に調整する工程
工程(1):該塩類を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩基を、分液回収された水相に混合し、pH4〜8に調整する工程。
工程(1)は、本重合終了後の反応液を分液し、回収された水相に、塩類を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩基を加えて該水相をpH4〜8に調整するか、あるいは、本重合終了後の反応液に塩類を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩基を加え、回収された水相をpH4〜8に調整する。
回収された水相のpHが4以上であると、塩類含有水溶液を再利用した際の重合反応速度が安定し、操作が容易になる傾向や、塩類含有水溶液を再利用して得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂の粘度が低下する傾向があることから好ましい。
また、回収された水相のpHが8以下であると、塩類含有水溶液を再利用した際の重合反応速度が増加し、操作が容易になる傾向や、塩類含有水溶液を再利用して得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂の中のレゾルシン含量が低下する傾向があることから好ましい。
塩類を構成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩基を用いることにより、塩類が1種類となり、塩類濃度の調整が容易になることから好ましい。
好ましい塩類が塩化カルシウムであることから、水酸化カルシウムが好ましい塩基である。
脂肪族ケトンを0.3重量%以下とすることにより、塩類含有水溶液として再利用すると、得られるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂の粘度を低下させることができる。また、アルコールを0.1重量%以下にすることにより、塩類含有水溶液として再利用した際の重合反応速度が増加し、操作が容易になる。
尚、アルコールは、使用するホルマリンが工業用ホルマリン水溶液であると、安定剤としてメチルアルコールが添加されていることから混入する。
共沸蒸留による有機相中の水及び脂肪族ケトンを留去する方法としては、例えば、水をレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を含む槽に予め仕込んだのち、水および脂肪族ケトンを共沸蒸留する方法、例えば、レゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を含む槽に水を少量加えた後、水および脂肪族ケトンを共沸蒸留し、その際に共沸物を必要に応じて冷却して水および脂肪族ケトンを分液し、水のみを再び該槽に還流する方法、例えば、レゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を含む槽から水および脂肪族ケトンを共沸蒸留し、共沸蒸留によって留去される程度の量の水を該槽に別途、仕込む方法、などが挙げられる。
共沸蒸留される際に留去される水および脂肪族ケトンの量としては、レゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂水溶液としての保存安定性の観点から、脂肪族ケトンが実質的に含有されない程度まで留去され、樹脂がほとんど析出しない範囲まで留去される。具体的には、有機相に対して、通常、約0.5〜10重量倍程度である。
使用するアルカリとしては、前記重合反応停止時に用いられた塩基の他、アンモニアガス、アンモニア水溶液などを用いる。中でも、レゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂へのアルカリ金属分の持ち込みを少なくする場合、アンモニアガスあるいはアンモニア水溶液が好ましい。
この塩基添加する際の温度は、通常、0〜100℃程度である。レゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂の粘度や操作性から20〜80℃が好ましい。
塩基添加量は、レゾルシン1モルに対して、通常、0.01〜200モル、好ましくは0.5〜50モルである。
本発明において製造されるレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂は、乾燥固体であってもよいが、取り扱いが利便な適当な溶媒(例えば、水等)に溶解した溶液であってもよい。一般的には、10〜70重量%のレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を含む溶液が取り扱い易い。
[A]工程
反応容器に塩化カルシウム377g及び水521gを入れ、冷却しながら攪拌した。得られた溶液中にレゾルシン121gと3.6%塩酸の31gを加え、72℃まで昇温して、約30分間保持した。次に、内温約60℃まで冷却後、37%ホルマリン水溶液53.6g(メタノール含量2.5%)及び水67gの混合液を3時間かけて全量が滴下できるように、同温度にて予備重合を開始した。
[B]工程
ホルマリン水溶液の滴下1時間目から、メチルエチルケトン110gを同時並行的に滴下し、本重合を実施した。ホルマリン水溶液及びメチルエチルケトンの滴下はほぼ同時に終了後、同温度で約10分間保温した。
上記で得た有機相を蒸留装置に仕込み、約60℃の温水400gを加えた後、装置内の溶液の溶液を94℃/80kPaの条件で攪拌下に共沸蒸留した。共沸蒸留中は留出したメチルエチルケトン/水の混合物を冷却管で冷却しながら系外へ除去した。
該共沸蒸留は装置内の水溶液が約250gになった所で終了し、約55℃まで冷却した。
メチルエチルケトン/水の混合物を留去した後の残液に、25%アンモニア水28gを加えてpHをアルカリ性にした。次いで、約55℃で約1時間攪拌し、水30gで希釈し、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂約280gを得た。
樹脂の組成をGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で測定した結果、レゾルシン6.0%、レゾルシン2核体17%、レゾルシン3核体16%、レゾルシン4核体14%、レゾルシン5核体以上48%であり、通風乾燥機で135℃、1時間乾燥させることによる乾燥固形分は50%であった。また、精密回転式粘度計による粘度は533(mPa・s)であり、低粘度で流動性が高く、レゾルシン含量は低いレゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂であった。
上記で回収された水相1040g(塩化カルシウム濃度36%)を容器に仕込み、水酸化カルシウム1.8gを仕込み、pHを6.3に調整した後、容器内の温度を103℃/53kPaに達するまで蒸留し、149g留去し、再利用に供する塩類含有水溶液を得た。塩類含有水溶液の組成はメチルエチルケトン0.1%以下、メチルアルコール0.1%以下、塩化カルシウム濃度42.1%であり、pHは5.9であった。
保温終了後、直ちに、約60℃で約30分間保持した後、反応容器における攪拌を止め、約30分間静置後、有機相と水相に分液した。回収された水相にはメチルエチルケトン0.7%、メチルアルコール0.2%を含有していた。
上記で得た有機相を蒸留装置に仕込み、約60℃の温水350gを加えた後、装置内の溶液が98℃/91kPaに達するまで攪拌下に共沸蒸留した。共沸蒸留中は留出したメチルエチルケトン/水の混合物を冷却管で冷却しながら系外へ除去した。
該共沸蒸留は溶液が約230gになった所で終了し、約55℃まで冷却した。
メチルエチルケトン/水の混合物を留去した後の装置内の溶液に、25%アンモニア水28gを加えてpHをアルカリ性にした。次いで、約55℃で約1時間攪拌し、水47gで希釈し、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂約290gを得た。
樹脂の組成をGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で測定した結果、レゾルシン6.7%、レゾルシン2核体17%、レゾルシン3核体15%、レゾルシン4核体14%、レゾルシン5核体以上48%であり、通風乾燥機で135℃、1時間乾燥させることによる乾燥固形分は50%であった。また、精密回転式粘度計による粘度は553(mPa・s)であり、低粘度で流動性が高く、レゾルシン含量は低いレゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂であった。
参考例で回収された水相の代わりに、実施例1で回収された水相1037g(塩化カルシウム濃度36%)を使用する以外は実施例1と同様に実施した。塩類含有水溶液はメチルエチルケトン0.1%以下、メチルアルコール0.1%以下、塩化カルシウム濃度42.2%であり、pHは5.8であった。
得られたレゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂は約290gであり、樹脂の組成をGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で測定した結果、レゾルシン7.0%、レゾルシン2核体16%、レゾルシン3核体14%、レゾルシン4核体13%、レゾルシン5核体以上49%であり、通風乾燥機で135℃、1時間乾燥させることによる乾燥固形分は50%であった。また、精密回転式粘度計による粘度は547(mPa・s)であり、低粘度で流動性が高く、レゾルシン含量は低いレゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂であった。
実施例1で得られた塩類含有水溶液の代わりに、参考例で回収された水相をそのまま使用する以外は実施例1と同様に実施した。
得られたレゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂は約290gであり、樹脂の組成をGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で測定した結果、レゾルシン3.0%、レゾルシン2核体11%、レゾルシン3核体8%、レゾルシン4核体10%、レゾルシン5核体以上67%であり、通風乾燥機で135℃、1時間乾燥させることによる乾燥固形分は50%であった。また、精密回転式粘度計による粘度は10000以上(mPa・s)であり、高粘度で流動性の低いレゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂であった。
得られるレゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂は、粘度が、通常、1000mPa・s以下、好ましくは500mPa・s以下で、かつ、レゾルシン含量は10%以下であることから、流動性に優れており、熱加工操作において、レゾルシンが気化することが少ないことから、木材用、タイヤ用の接着剤として好適に使用することができる。
Claims (7)
- 塩類含有水溶液、炭素数3〜6の脂肪族ケトン及び酸性触媒の存在下に、レゾルシン及びホルムアルデヒド類を重合反応に付し、反応後の反応液を水相及び有機相に分液して有機相からレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂を得る方法であって、分液回収された水相を蒸留して、脂肪族ケトンの含有量を0.3重量%以下、アルコールの含有量を0.1重量%以下に調整し、塩類濃度が35〜45重量%に調整された水相を上記の塩類含有水溶液として利用するレゾルシン/ホルムアルデヒド樹脂の製造方法。
- 重合反応が、下記[A]および[B]の工程を含む請求項1に記載の製造方法。
[A]塩類含有水溶液、レゾルシン及び酸性触媒を含む混合液にホルムアルデヒド類を加えて予備重合して予備重合液を得る工程(但し、得られた予備重合液100重量部中の炭素数3〜6の脂肪族ケトンの含有量は1重量部以下である)。
[B][A]工程で得られた予備重合液に炭素数3〜6の脂肪族ケトン及びホルムアルデヒド類を加えて本重合して重合液を得る工程。 - 予備重合に用いられるホルムアルデヒド類がレゾルシン1モルに対して0.01〜0.7モルであり、重合反応全体で用いられるホルムアルデヒド類の合計がレゾルシン1モルに対して0.3〜1モルである請求項2に記載の製造方法。
- 塩類が塩化カルシウムである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- [A]の予備重合時間が10分間〜2時間である請求項2〜4のいずれかに記載の製造方法。
- [B]工程において、予備重合液に混合される脂肪族ケトンが、ホルムアルデヒド類の合計1モルに対して、0.8〜6モルである請求項2〜5のいずれかに記載の製造方法。
- [B]工程において、本重合終了後の重合液を中和、分液し、得られた有機相を共沸脱水したのち、アンモニアを混合する請求項2〜6のいずれかに記載の製造方法。
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