JP2008132759A - 金型再生用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】キャビティの開口部が小さくても、キャビティ内のエアを抜け易くし、優れた充填性を奏する金型再生用シートを提供する。
【解決手段】紙製シートまたは布帛シートからなる基材シート1の片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物を主成分とする金型クリーニング材料からなる複数の突条2が並設されており、それにより帯状パターンが形成されている。その帯状パターンの構成要素である各突条2は、互いに隙間をあけて平行に配置されており、互いに隣り合う突条2の間の空隙がエア抜き用空隙となっている。そして、各突条2の頂部が非平坦状に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形金型の型面をクリーニングする際に用いられる金型再生用シートに関するものである。
半導体素子をトランスファー成形によって樹脂封止する工程では、通常、金型を用いた樹脂成形が繰り返し行われる。そして、その繰り返し数(ショット数)が多くなるにつれて、金型の型面、特にキャビティ表面に、樹脂から滲出した成分,ばり,塵埃等の汚れが蓄積する。このような汚れは、成形品を金型から取り出す際の離型性を低下させ、また、成形品の表面に肌荒れ等を生じさせる。そこで、一定の成形繰り返し数(ショット数)毎に、金型の型面(キャビティ表面)がクリーニングされる。
このクリーニング方法として、クリーニングシートを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、上金型と下金型の間にクリーニングシートを挟んだ状態で型締めすることにより、そのクリーニングシートをキャビティ内に充填し、その状態で加熱成形することにより、クリーニングシートに上記汚れを付着させ、その後、そのクリーニングシートを脱型し、上記汚れをクリーニングシートと共に金型の型面(キャビティ表面)から取り除く方法である。
特開2004−130819号公報
しかしながら、上記クリーニングシートを用いても、キャビティの形状や大きさによっては、汚れが除去されないことがある。その原因は、キャビティ内のエアが抜け難いことにあり、そのような場合、そのエア溜まり部分には、クリーニングシートが充填されないからである。
そこで、本発明者は、上記エア溜まりができる原因について研究を重ねた。その結果、その原因は、クリーニングシートの表面が一様な平面状になっていることにあるという知見を得た。すなわち、クリーニングシートの表面が一様な平面状になっていると、そのクリーニングシートを上金型と下金型の間に挟んだ際に、そのクリーニングシートがキャビティの開口部全体を塞ぎ、その状態で型締めしても、キャビティ内のエアが抜け難くなっているのである。
そして、本発明者は、上記エア溜まりの原因究明結果に基づき、キャビティ内のエアを抜け易くし、優れた充填性を奏する金型再生用シートを提案し既に出願している(特願2006−19638)。この金型再生用シートは、紙製シートまたは布帛シートの片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物を主成分とする金型クリーニング材料からなる突条等を複数並設する等して形成し、隣り合う突条等と突条等との間をエア抜き用空隙に形成しているものである。
しかしながら、上記突条等の頂部が平坦に形成されている場合、キャビティの開口部が小さい(クリーニング性がきびしい条件)と、そのクリーニングシートを上金型と下金型の間に挟んだ際に、上記突条等の頂部が金型のキャビティの開口部全体を塞ぐことがあり、これが原因でキャビティ内のエアが抜けなくなり、金型クリーニング材料がキャビティの全体にゆきわたらなくなることが判明した。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、キャビティの開口部が小さくても、キャビティ内のエアを抜け易くし、優れた充填性を奏する金型再生用シートの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の金型再生用シートは、紙製シートまたは布帛シートの片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物を主成分とする金型クリーニング材料が、エア抜き用空隙を有する所定のパターンに突設され、そのパターンの頂部が非平坦状に形成されているという構成をとる。
本発明者は、キャビティの開口部が小さくても、キャビティ内のエアを抜け易くすべく、さらに研究を重ねた。その結果、金型再生用シートとして、紙製シートまたは布帛シートの片面もしくは両面に、金型クリーニング材料が、エア抜き用空隙を有する所定のパターンに突設され、そのパターンを構成する突条等の頂部が非平坦状に形成されているものを用い、金型の型面(キャビティ表面)をクリーニングすると、上記突条等の頂部と金型の型面(キャビティ表面)との接触面が徐々に拡がりながら、金型クリーニング材料がキャビティ内に充填されるため、その間に、キャビティ内のエア抜けが行われ、金型クリーニング材料がキャビティ内の隅々までゆきわたってキャビティ内の全体を清浄化し得ることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の金型再生用シートを、上金型と下金型の間に挟むと、キャビティの開口部が小さくても、上記金型クリーニング材料からなる上記突条等の頂部が、キャビティの開口部の一部分を塞ぎ、その開口部の他部分は、上記突条等で塞がれず開口状態のままとなる。そして、その状態で型締めすると、上記金型クリーニング材料が、上記キャビティの開口部の一部分から、金型の型面(キャビティ表面)との接触面を徐々に拡げながら、キャビティ内に充填され、それに伴って、上記突条等で塞がれていない、上記開口部の他部分から、キャビティ内のエアを押し出す。これにより、キャビティ内では、エア溜まりができなくなり、上記金型クリーニング材料がキャビティ内の隅々まで充填されるようになる。そして、この状態で、加熱成形すると、クリーニング材料が加硫等され、その加硫等されたクリーニング材料に、金型の型面(キャビティ表面)の汚れが付着する。その結果、キャビティ内の隅々までクリーニングできるようになる。
本発明の金型再生用シートは、紙製シートまたは布帛シートの片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物を主成分とする金型クリーニング材料が、エア抜き用空隙を有する所定のパターンに突設され、そのパターンの頂部が非平坦状に形成されている。このため、本発明の金型再生用シートを用いて金型をクリーニングする際には、キャビティの開口部が小さくても、上記パターンを構成する突条等の頂部で、キャビティの開口部を部分的に塞ぐことができ、上記金型クリーニング材料を充填しながら、キャビティ内のエアを抜くことができる。これにより、上記金型クリーニング材料の充填性が向上し、キャビティ内の隅々までクリーニングすることができるようになる。
特に、上記パターンの頂部の非平坦状が、曲率半径0.2〜3.0mmの範囲内の凸状部からなる場合には、上記金型クリーニング材料の充填性がより向上し、キャビティ内のクリーニング性もより向上する。
また、上記パターンが、複数の帯,格子または複数の斑点で形成されている場合には、上記パターンおよびエア抜き用空隙の形状および寸法が設定し易く、上記金型クリーニング材料を、キャビティ内への充填に適正なパターンに簡単に設定することができる。
特に、上記帯,格子の縦横条または斑点の幅および厚みが、1〜5mmの範囲内に設定され、隣り合う上記帯,格子の縦横条または斑点の隙間が、1〜5mmの範囲内に設定されている場合には、半導体素子を樹脂封止する際に用いるトランスファー成形用金型のクリーニングに適正な寸法となり、そのトランスファー成形用金型を適正にクリーニングすることができる。
また、隣り合う上記帯,格子の縦横条または斑点の隙間が、上記帯,格子の縦横条または斑点の幅の0.5〜2.0倍に設定されている場合には、エア抜き用空隙の容積と金型クリーニング材料の量とのバランスが好適となり、キャビティ内のエア抜きおよび金型クリーニング材料の充填をより適正にできるようになる。
そして、上記帯,格子の縦横条または斑点の幅が、その厚みの0.8〜1.2倍の範囲内に設定されている場合には、上記パターンの形状安定性に優れ、金型クリーニング材料の充填性がより向上する。
さらに、上記布帛シートが、不織布である場合には、その布帛シート表面が粗面となるため、上記金型クリーニング材料のアンカー効果が向上し、これら布帛シートと金型クリーニング材料との密着力を強力にすることができる。
なかでも、上記不織布が、スパンボンド不織布である場合には、比較的引張強度に方向性がなく、また、加熱成形時に加わる応力を吸収緩和し易いため、加熱成形時にシート破断が生じ難い。しかも、金型からの剥離(脱型)時もシート破断しないため、剥離(脱型)操作が簡便になる。
また、上記布帛シートが、エンボス処理されている場合にも、その布帛シート表面が粗面となるため、上記金型クリーニング材料のアンカー効果が向上し、これら布帛シートと金型クリーニング材料との密着力を強力にすることができる。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
図1は、本発明の金型再生用シートの第1の実施の形態を示している。この実施の形態の金型再生用シートは、基材シート1の両面に、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物を主成分とする金型クリーニング材料からなる複数の突条(帯)2が並設されており、これにより帯状パターンが形成されている。この帯状パターンの構成要素である各突条2は、互いに隙間をあけて平行に配置されている。そして、この実施の形態では、上記突条2の頂部がドーム形(非平坦状)に形成され、その下部が断面台形に形成されている。
より詳しく説明すると、上記基材シート1は、金型クリーニング材料からなる上記突条2を並設するための土台となっている。そして、上記基材シート1に要求される特性としては、上記突条2がキャビティ内に流れ込む際の流動圧力に耐え、かつ、成形温度(通常、100〜160℃)に耐えることが好ましい。上記流動圧力に耐えるようにする観点から、上記基材シート1の引き裂き強度は、8N以上であることが好ましい。8N未満であると、破断し易くなるからである。ただし、上記基材シート1が硬過ぎると、金型に設けられたガイドピン等を損傷するおそれがあるため、適正な硬度の選択が必要となる。また、成形後金型から金型再生用シートを取り出す際に基材シート1と突条2とが一体になった状態で取り出せるよう、突条2との密着力が強力になる(グリップ性がある)基材シート1を選択することが好ましい。基材シート1から突条2が剥離すると、その突条2を形成する金型クリーニング材料が金型(キャビティ)内に残り、除去し難くなるからである。
このような基材シート1としては、紙製シートまたは布帛シートがあげられる。そして、この紙製シートまたは布帛シートを用いると、その表面に並設される突条2の一部が基材シート1内に埋入して投錨性(アンカー効果)が向上する。さらに、基材シート1が比較的柔軟性に富むため、金型の型面の凹凸形状に対しても簡単に変形(追従)し、上記突条2を金型に対して充分に密着させることができる。
上記紙製シートとしては、和紙,洋紙,合成紙,混抄紙等があげられ、なかでも、和紙は、表面が適正な粗面となっているため、上記突条2のアンカー効果が向上し、その突条2との密着力を強力にする(グリップ性を有する)ことができる。この観点から、上記和紙が好ましい。また、上記紙製シートとしては、坪量20〜250g/m2 、好ましくは30〜100g/m2 の範囲内のものが用いられる。
上記布帛シートとしては、織布,不織布,編布等があげられ、なかでも、長繊維を用いた織布および不織布は、表面が適正な粗面となっているため、上記突条2のアンカー効果が向上し、その突条2との密着力を強力にする(グリップ性を有する)ことができる。この観点から上記長繊維を用いた織布および不織布が好ましく、均一なグリップ性の観点から不織布がより好ましい。上記長繊維の材料としては、例えば、ナイロン,ポリエステル,ポリプロピレン等があげられ、これらのうち、耐熱性の観点からポリエステルが好ましい。さらに、不織布としては、機械的強度,均一性,加工性の観点から、スパンボンド不織布が好ましい。また、上記布帛シートとしては、厚み0.1〜0.8mm、好ましくは0.2〜0.4mmの範囲内、坪量20〜250g/m2 、好ましくは50〜200g/m2 の範囲内のものが用いられる。
上記突条2の並設による帯状パターンの寸法は、金型のキャビティの大きさや配置等によって適宜設定され、特に限定されるのもではないが、特に、半導体素子を樹脂封止する(トランスファー成形)程度の寸法では、各突条2の幅および厚みが、1〜5mmの範囲内に設定され、互いに隣り合う(対向し合う)突条2の隙間が、1〜5mmの範囲内に設定されることが好ましい。
また、エア抜き用空隙の容積と金型クリーニング材料の量とのバランスを好適化し、キャビティ内のエア抜きおよび金型クリーニング材料の充填をより適正化する観点からは、互いに隣り合う(対向し合う)突条2の隙間を、各突条2の幅の0.5〜2.0倍に設定することが好ましい。上記突条2の隙間を各突条2の幅の0.5倍より狭くすると、金型をクリーニングする際に、キャビティの開口部が突条2で塞がれる傾向にあり、その結果、キャビティ内のエア抜きが悪化し、金型クリーニング材料の未充填が発生するおそれがあるからであり、上記突条2の隙間を各突条2の幅の2.0倍より広くすると、金型再生用シートにおける金型クリーニング材料の分布密度が小さくなり、金型クリーニング材料の未充填が発生するおそれがあるからである。なかでも、互いに隣り合う(対向し合う)突条2の隙間の断面積を、各突条2の断面積の0.5〜5倍に設定することがより好ましい。ここで、上記各断面積は、帯状パターンの長手方向に直交する断面における断面積である。
さらに、上記突条2の形状を安定化させ、金型クリーニング材料の充填性をより向上させる観点からは、突条2の幅を厚みの0.8〜1.2倍の範囲内に設定することが好ましい。上記突条2の幅を厚みの0.8倍より狭くすると、突条2が変形し易くなり、金型をクリーニングする際に、エア抜き用空隙を保ち難くなり、その結果、キャビティ内のエア抜きが悪化し、金型クリーニング材料の未充填が発生するおそれがあるからであり、上記突条2の幅を厚みの1.2倍より広くすると、金型クリーニング材料がキャビティ内に完全に充填される前にキャビティの開口部を塞ぐおそれがあり、その結果、キャビティ内のエア抜きが不充分となり、金型クリーニング材料の未充填が発生するおそれがあるからである。
上記突条2の頂部のドーム形の曲率半径(帯状パターンの長手方向に直交する断面における曲率半径)は、特に限定されるのもではないが、キャビティ内への突条2の充填性が向上する観点から、通常、5.0mm以下に設定され、好ましくは0.2〜3.0mmの範囲内に設定される。
上記金型クリーニング材料(突条2)の色は、特に限定されるものではないが、白色ないし灰色のような淡色とすることが好ましい。その理由は、金型のキャビティから除去すべき汚れは、黒色等の濃色であるため、クリーニング後に、金型再生用シートに上記汚れが付着したことを肉眼で容易に確認することができ、クリーニングの状況を容易に確認することができるからである。上記淡色にするためには、上記未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物に白色系顔料等を添加する。
上記金型クリーニング材料は、上述したように、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物を主成分とするものであり、つぎの(A)および(B)に示すクリーニングの内容に応じて、その未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物に混合されている組成物が異なる。すなわち、上記クリーニングには、(A)金型の型面(キャビティ表面)の汚れを除去することと、(B)金型の型面(キャビティ表面)から汚れを除去した後、その金型の型面(キャビティ表面)に離型性を付与することとが含まれる。
まず、上記(A)、すなわち汚れ除去を目的とする場合の金型クリーニング材料の第1例について説明する。この第1例は、未加硫ゴムと、下記の一般式(1)で表されるグリコールエーテル類との混合物からなる未加硫ゴム生地を母材とするものである。
Figure 2008132759
上記一般式(1)で表されるグリコールエーテル類としては、エチレングリコールジメチルエーテル,ジエチレングリコールジメチルエーテル,トリエチレングリコールジメチルエーテル,テトラエチレングリコールジメチルエーテル,ポリエチレングリコールジメチルエーテル,ジエチレングリコールモノメチルエーテル,ジエチレングリコールモノエチルエーテル,ジエチレングリコールモノプロピルエーテル,ジエチレングリコールモノブチルエーテル,ジエチレングリコールジエチルエーテル,ジエチレングリコールプロピルエーテル,ジエチレングリコールジブチルエーテル,エチレングリコールモノメチルエーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコールモノプロピルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル等をあげることができる。
上記一般式(1)で表されるグリコールエーテル類の中でも、n=1〜2、R1 ,R2 のいずれかが水素の場合には他方が炭素数1〜4のアルキル基であり、また、R1 ,R2 がともにアルキル基の場合には、炭素数が1〜4のアルキル基であることが好適である。なお、上記nが3以上の値をとるときには、ゴムとの相溶性が低下するという事態を招き、またアルキル基の炭素数が5以上の場合には、金型の型面(キャビティ表面)の汚れに対する浸透性が悪くなるという傾向がみられるようになる。
上記のグリコールエーテル類は、そのまま、もしくは水ないしはメタノール,エタノール,n−プロパノールのようなアルコール類、トルエン,キシレンのような有機溶媒と混合して使用してもよい。有機溶媒と混合するときには、有機溶媒の量を、通常、グリコールエーテル類100重量部(以下「部」と略す)に対し50部以下にすることが行われ、最も一般的には20部以下にすることが行われる。また、従来から使用されている離型剤を必要に応じて適量併用しても差し支えはない。離型剤を併用する場合には、その使用量を、未加硫ゴム生地とグリコールエーテル類の合計量100部に対し10部以下にすることが行われ、最も一般的には2〜5部にすることが行われる。
未加硫ゴムとしては、天然ゴム(NR),クロロプレンゴム(CR),ブタジエンゴム(BR),ニトリルゴム(NBR),エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM),エチレンプロピレンゴム(EPM),スチレンブタジエンゴム(SBR),ポリイソプレンゴム(IR),ブチルゴム(IIR),シリコーンゴム(Q),フッ素ゴム(FKM)等の単独もしくは混合物を主成分とし、さらに加硫剤が配合され、必要に応じて加硫促進剤,補強剤等が配合されているもの等が用いられる。この未加硫ゴムは、金型内において加硫され加硫ゴムとなる。上記の未加硫ゴムとして好ましいのはEPDM,EPM,SBR,NBR,BRもしくはこれらの混合物である。なお、上記主成分とは、全体の過半を占める成分のことをいう趣旨である。
上記EPDMは、エチレン,エチレン以外のα−オレフィンおよび非共役二重結合を有する環状または非環状のモノマーからなる共重合物である。これについて詳述すると、EPDMはエチレン,エチレン以外のα−オレフィン(特にプロピレン)および以下に列挙するポリエンモノマーからなるターポリマーであり、上記ポリエンモノマーとしては、ジシクロペンタジエン、1,5−シクロオクタジエン、1,1−シクロオクタジエン、1,6−シクロドデカジエン、1,7−シクロドデカジエン、1,5,9−シクロドデカトリエン、1,4−シクロヘプタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、2−メチルペンタジエン−1,4、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、メチル−テトラヒドロインデン、1,4−ヘキサジエン等である。各モノマーの共重合割合は、好ましくはエチレンが30〜80モル%,ポリエンが0.1〜20モル%で残りがα−オレフィンとなるようなターポリマーである。より好ましいのはエチレンが30〜60モル%のものである。そして、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜70のものがよい。
上記SBRとしては、スチレン含量が15〜30モル%でムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜80、好ましくは35〜60のものが好適である。
上記NBRとしては、アクリロニトリル含量が20〜60モル%、好ましくは25〜45モル%でムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜85、好ましくは30〜70のものを用いることが好適である。
上記BRとしては、1,2ポリブタジエンあるいは1,4ポリブタジエンを単独もしくは混合して用い、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜85、好ましくは30〜60のものが好適である。
そして、上記グリコールエーテル類は、上記未加硫ゴムと混合することによって未加硫ゴム生地となる。この場合、グリコールエーテル類は、未加硫ゴム100部に対して、通常10〜60部配合される。好ましいのは15〜25部程度である。そして、上記グリコールエーテル類の沸点は130〜250℃程度であるのが好ましい。すなわち、金型成形は、通常150〜185℃で行われるのであり、上記グリコールエーテル類の沸点が130℃未満であれば、クリーニング時の蒸発が著しく、したがって、クリーニング作業環境の悪化現象を生じる恐れがあり、逆に250℃を超えると、蒸発が困難となって加硫ゴム中に残存し、加硫ゴムの、金型からの取り出しの際の強度が弱くなって崩形等するため、金型の型面から汚れを充分剥離することができ難くなり、クリーニング作業性を低下させる傾向がみられるからである。
なお、上記未加硫ゴム生地を母材とする金型クリーニング材料には、上記未加硫ゴムに、補強剤としてシリカ,アルミナ,炭酸カルシウム,水酸化アルミニウム,酸化チタン等の無機質補強剤(充填剤)を配合することも可能である。この場合、補強剤の使用量は、未加硫ゴム100部に対して10〜50部に設定することが好適である。また、先に述べたように、離型剤を配合することも可能である。上記離型剤としては、ステアリン酸,ステアリン酸亜鉛,カルナバワックス,モンタンワックス,ステアリルエチレンジアミド等があげられる。これらを未加硫ゴム100部に対して1〜10部配合することが可能である。
つぎに、上記(A)、すなわち汚れ除去を目的とする場合の金型クリーニング材料の第2例について説明する。この第2例は、未加硫ゴムと、イミダゾール類およびイミダゾリン類の少なくとも一方(イミダゾール類および/またはイミダゾリン類)との混合物からなる未加硫ゴム生地を母材とするものである。この第2例では、上記第1例と異なる部分を主に説明する。
上記イミダゾール類としては、下記の一般式(2)で表されるイミダゾール類を用いることが好結果をもたらす。このようなイミダゾール類の代表例としては、2−メチルイミダゾール,2−エチル−4−メチルイミダゾール,2−フェニルイミダゾール,1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等や、2,4−ジアミノ−6〔2’−メチルイミダゾリル(1’)〕エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6〔2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)〕エチル−s−トリアジン等があげられる。
Figure 2008132759
上記イミダゾリン類としては、下記の一般式(3)で表されるイミダゾリン類を用いることが好結果をもたらす。このようなイミダゾリン類の代表例としては、2−メチルイミダゾリン、2−メチル−4−エチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、1−ベンジル−2−メチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾリン、2,4−ジアミノ−6〔2’メチルイミダゾリニル−(1’)〕エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6〔2’−メチル−4’−エチルイミダゾリニル−(1’)〕エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾリン、1−シアノエチル−2−メチル−4−エチルイミダゾリン等があげられる。
Figure 2008132759
つぎに、上記(A)、すなわち汚れ除去を目的とする場合の金型クリーニング材料の第3例について説明する。この第3例は、未加硫ゴムと、アミノアルコール類との混合物からなる未加硫ゴム生地を母材とするものである。この第3例では、上記第1例と異なる部分を主に説明する。
上記アミノアルコール類としては、つぎのようなアミノアルコール類を用いることが好結果をもたらす。すなわち、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、3−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール等があげられる。
つぎに、上記(A)、すなわち汚れ除去を目的とする場合のクリーニング材料2の第4例について説明する。この第4例は、熱硬化性のメラミン樹脂混合物からなる未硬化樹脂を母材とするものである。この第4例では、上記第1例〜第3例と異なる部分を主に説明する。
上記熱硬化性のメラミン樹脂混合物としては、一般的にはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を用いることが好結果をもたらす。このメラミン−ホルムアルデヒド樹脂は、市販のメラミン樹脂クリーニング材料であれば特に限定するものではない。
つぎに、上記(B)、すなわち離型性付与を目的とする場合の金型クリーニング材料について説明する。この場合は、未加硫ゴムと離型剤との混合物からなる未加硫ゴム生地を母材とするものである。ここでは、上記第1例と異なる部分を主に説明する。
上記離型剤としては、ステアリン酸,ベヘニン酸のような長鎖脂肪酸、ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムで代表される長鎖脂肪酸の金属塩、カルナバワックス,モンタンワックス,モンタン酸の部分ケン化エステルで代表されるエステル系ワックス、ステアリルエチレンジアミドで代表される長鎖脂肪酸アミド、ポリエチレンワックスに代表されるパラフィン類等があげられる。
この金型クリーニング材料は、上記未加硫ゴムと離型剤とを公知の方法、例えばミキシングロール等を用いて混合することによって得ることができ、また、予め未加硫ゴム生地をつくり、これに離型剤を練り込む等の方法によっても得ることができる。これらの場合、離型剤は、未加硫ゴム生地100部に対して、通常、1〜50部配合される。好ましいのは3〜20部である。そして、上記離型剤としては、その融点が200℃以下、また沸点が200℃以上であるものが好ましい。さらに、好ましいのは融点が50〜150℃のものである。すなわち、金型成形は、通常、150〜200℃で行われるのであり、上記離型剤の融点が200℃より高ければ、離型剤が金型の型面に滲出せず、また、沸点が200℃未満であれば、離型剤が金型の型面に滲出しても蒸発してしまうために機能を果たさなくなる傾向がみられるからである。
そして、上記金型再生用シートの製法は、上記基材シート1および金型クリーニング材料を用い、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、まず、上記金型クリーニング材料を連続式混練り機またはバッチ式混練り機で混練りした後、上記基材シート1の両面に配置する。ついで、それを、金型クリーニング材料の帯状パターンに対応した凹部が形成された2つの金型で挟み圧接する。そして、それを巻き取るか、または適宜の寸法に切断する。このようにして、上記金型再生用シートを作製することができる。
なお、隣り合う突条2の間の空隙部分は、基材シート1が露呈していてもよいし、金型クリーニング材料で覆われていてもよい。覆われている場合は、その厚みを突条2の厚みの20%以下にすることが好ましい。
このような金型再生用シートを用いた金型の型面(キャビティ表面)のクリーニング方法は、例えば、つぎのようにして行うことができる。すなわち、まず、図2に示すように、上金型11と下金型12の間に上記金型再生用シートを挟む。これにより、キャビティ13の開口部の一部分が突条2の頂部で塞がれ、その開口部の他部分は、突条2で塞がれず、開口状態のままとなる。そして、この状態で型締めする。これにより、金型再生用シートの金型クリーニング材料(突条2)が上金型11と下金型12の型面に圧接するとともに、キャビティ13に内に充填される。このとき、突条2で塞がれていない、キャビティ13の開口部の他部分からは、金型クリーニング材料(突条2)のキャビティ13内への充填に伴って、キャビティ13内のエアが押し出され、金型クリーニング材料がキャビティ13内の隅々まで充填される。すなわち、互いに隣り合う(対向し合う)突条2の間の空隙がエア抜き用空隙となっている。つぎに、この状態で加熱成形する。これにより、未加硫ゴム系組成物を主成分とする金型クリーニング材料が加熱加硫されて加硫ゴム化するとともに、キャビティ13の形状に成形される。このとき、キャビティ13内の汚れが上記加硫ゴム2a(図3参照)に一体化する。その後、図3に示すように、上金型11と下金型12とを離し、金型再生用シートを脱型する。このとき、上記加硫ゴム2aに一体化された、上金型11と下金型12の型面(キャビティ13の表面)の汚れが除去される。このようにして、クリーニングが行われる。
また、上金型11と下金型12の型面(キャビティ13の表面)に離型性を付与する場合も、同様にして行われ、上記加熱加硫の際に、金型クリーニング材料に含有される離型剤が滲出し、キャビティ13内の隅々まで離型性を付与する(離型剤を付着させる)ことができる。
図4は、本発明の金型再生用シートの第2の実施の形態を示している。この実施の形態の金型再生用シートは、上記複数の突条2が、基材シート1の片面に形成されている。それ以外は図1に示す第1の実施の形態の金型再生用シートと同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
この第2の実施の形態の金型再生用シートを用いる場合は、図5に示すように、基材シート1が内側になるように折り曲げ、基材シート1同士を対面させた状態で使用する。これにより、上記第1の実施の形態の金型再生用シートと同様の作用・効果を奏する。
図6は、本発明の金型再生用シートの第3の実施の形態を示している。この実施の形態の金型再生用シートは、基材シート1の両面に、図1に示す第1の実施の形態の金型再生用シートにおける突条2が縦横に形成されており、これにより格子状パターンが形成されている。それ以外は図1に示す第1の実施の形態の金型再生用シートと同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。そして、上記第1の実施の形態の金型再生用シートと同様の作用・効果を奏する。
図7は、本発明の金型再生用シートの第4の実施の形態を示している。この実施の形態の金型再生用シートは、基材シート1の両面に、上記クリーニング材料からなる複数の円錐体(斑点)3が点在されており、これにより斑点状パターンが形成されている。それ以外は図1に示す第1の実施の形態の金型再生用シートと同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。そして、上記第1の実施の形態の金型再生用シートと同様の作用・効果を奏する。
この第4の実施の形態における各斑点(金型クリーニング材料)の形状は、図7では、円錐体を図示しているが、これに限定されるものではなく、角錐体でもよいし、それらの頂点を曲面に形成してもよいし、頂面が平坦でない形状(斜面,凸凹状等)になっている円錐台状,円柱状,角柱状,円筒状,角筒状等でもよい。
なお、上記第1〜第3の各実施の形態では、突条2の形状を、頂部がドーム形に形成され、その下部が断面台形に形成されたものとしたが、その突条2の形状は、頂部が平坦状でなければ他でよく、例えば、図8(a)に示すように、頂部がドーム形に形成され、その下部が断面長方形に形成されたものであってもよいし、図8(b)に示すように、頂部が曲面に形成された断面三角形に形成されたものであってもよいし、図8(c)に示すように、頂部が曲面に形成された断面五角形に形成されたものであってもよいし、図8(d)に示すように、図8(a)のドーム形の幅が小さく形成されたものであってもよいし、図8(e)に示すように、断面三角形(頂点が尖っている)に形成されたものであってもよいし、図8(f)に示すように、断面半円に形成されたものであってもよい。
また、上記第1,3,4の各実施の形態では、基材シート1の両面に同じパターンでクリーニング材料を形成したが、そのパターンは、基材シート1の両面で異なっていてもよい。例えば、基材シート1の表面を格子状パターンとし、裏面を斑点状パターンとしてもよい。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
〔布帛シート〕
基材シートとして、ポリエステル製長繊維からなるスパンボンド不織布(旭化成社製、エルタスE01070)を準備した。この不織布は、引き裂き強度8.5N、厚み0.35mm、坪量70g/m2 であった。
〔金型クリーニング材料〕
エチレンプロピレンゴム100部、シリカパウダー50部、酸化チタン5部、有機過酸化物〔n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート〕2部、イミダゾール{2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕エチル−s−トリアジン}10部、モンタンワックス5部を混練機で混練し、金型クリーニング材料を調製した。
〔実施例1〜21〕
上記基材シートの両面に、上記金型クリーニング材料を、図1に示す帯状パターンに形成し、その断面形状〔図8(a)〜(e)参照〕および寸法(頂部の曲率半径,幅,厚み,隙間)を下記の表1に示すものとした。なお、頂部の曲率半径は、帯状パターンの長手方向に直交する断面における曲率半径とした。
〔比較例1,2〕
上記基材シートの両面に、上記金型クリーニング材料を、頂部が平坦な帯状パターンに形成した。帯状パターンの長手方向に直角な断面の形状は、比較例1を長方形、比較例2を台形とした。
〔比較例3〕
上記基材シートの両面に、上記金型クリーニング材料を、一様な平面状(均一厚みのシート状)に形成した。
〔充填率・充填性〕
このようにして得られた実施例1〜21および比較例1〜3の各金型再生用シートを用いて、金型のクリーニングを行った。この金型は、半導体素子を樹脂封止する際に用いるトランスファー成形用金型であり、上金型と下金型とからなり、これら上金型と下金型の各型面(対向面)は24mm×91mmの長方形となっている。また、型締めした状態での各キャビティの形状は直方体状であり、その寸法は2mm×2mm×2mm(高さ)である。また、キャビティは20個形成されており、それらが10個ずつ2列に並列状に配置されている。この2列の間隔は10mmであり、各列において隣り合うキャビティの間隔は2mmである。そして、充填率の評価は、上記20個のキャビティのうち最も充填性が悪いキャビティの充填率について行った。また、充填率は、キャビティの底面積と、クリーニングによりキャビティ形状に加熱成形された加硫ゴムの底面積との比率により求めた。その結果、上記充填率が100%のものを◎、上記充填率が95%以上100%未満のものを○、上記充填率が60%以上95%未満のものを△、60%未満のものを×と評価し、下記の表1〜5に併せて表記した。なお、上記クリーニングの条件は、金型再生用シートの寸法を上記型面と同じとし、金型の型締めギャップを0.5mmとし、成形温度を175℃とし、成形時間を5分間とした。
〔クリーニング性〕
上記充填率が100%のものは、キャビティの隅々までクリーニングができたため、◎と評価し、上記充填率が95%以上100%未満のものは、キャビティのクリーニングが僅かに劣るため、○と評価し、上記充填率が60%以上95%未満のものは、キャビティのクリーニングが少し劣るため、△と評価し、60%未満のものは、キャビティのクリーニングが不充分であるため、×と評価し、下記の表1〜5に併せて表記した。
Figure 2008132759
Figure 2008132759
Figure 2008132759
Figure 2008132759
Figure 2008132759
上記表1〜5の結果から、キャビティの開口部が小さく(2mm×2mm)ても、実施例1〜21の金型再生用シートは、充填性およびクリーニング性に優れることがわかる。なかでも、実施例5と実施例15とを比較すると、曲率半径が5mm以下であることが好ましいことがわかる。また、実施例7,8と実施例16,17とを比較すると、金型クリーニング材料の隙間が幅の0.5〜2.0倍であることが好ましいことがわかる。また、実施例9,10と実施例20,21とを比較すると、金型クリーニング材料の幅が厚みの0.8〜1.2倍であることが好ましいことがわかる。また、実施例13,14と実施例18,19とを比較すると、金型クリーニング材料の幅および厚みが1〜5mm範囲内、その隙間が1〜5mm範囲内であることが好ましいことがわかる。これに対して、同じように金型クリーニング材料が帯状パターンに形成された金型再生用シートであっても、比較例1,2の金型再生用シートは、帯状パターンの頂部が平坦であるため、充填性およびクリーニング性が少し劣っている。また、金型クリーニング材料が一様な平面状に形成された比較例3の金型再生用シートでは、充填性およびクリーニング性がさらに劣っている。
なお、上記実施例1〜21および比較例1〜3では、金型クリーニング材料として未加硫ゴム系組成物を用いたが、メラミン樹脂クリーニング材料(市販品)を用いても、上記と同様の傾向を示す結果を得た。
また、上記実施例1〜21および比較例1〜3では、金型再生用シートの基材シートとして不織布を用いたが、和紙(薄葉紙:厚み0.15mm、坪量40g/m2 )を用いても、上記と同様の傾向を示す結果を得た。
本発明の金型再生用シートの第1の実施の形態を示す斜視図である。 上記金型再生用シートを用いたクリーニング方法を示す説明図である。 上記クリーニング方法を示す説明図である。 本発明の金型再生用シートの第2の実施の形態を示す斜視図である。 上記金型再生用シートの使用方法を示す説明図である。 本発明の金型再生用シートの第3の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の金型再生用シートの第4の実施の形態を示す斜視図である。 (a)〜(f)は、本発明の金型再生用シートの突条の変形例を示す断面図である。
符号の説明
1 基材シート
2 突条

Claims (9)

  1. 紙製シートまたは布帛シートの片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物を主成分とする金型クリーニング材料が、エア抜き用空隙を有する所定のパターンに突設され、そのパターンの頂部が非平坦状に形成されていることを特徴とする金型再生用シート。
  2. 上記パターンの頂部の非平坦状が、曲率半径0.2〜3.0mmの範囲内の凸状部からなる請求項1記載の金型再生用シート。
  3. 上記パターンが、複数の帯,格子または複数の斑点で形成されている請求項1または2記載の金型再生用シート。
  4. 上記帯,格子の縦横条または斑点の幅および厚みが、1〜5mmの範囲内に設定され、隣り合う上記帯,格子の縦横条または斑点の隙間が、1〜5mmの範囲内に設定されている請求項3記載の金型再生用シート。
  5. 隣り合う上記帯,格子の縦横条または斑点の隙間が、上記帯,格子の縦横条または斑点の幅の0.5〜2.0倍に設定されている請求項3記載の金型再生用シート。
  6. 上記帯,格子の縦横条または斑点の幅が、その厚みの0.8〜1.2倍の範囲内に設定されている請求項3または5記載の金型再生用シート。
  7. 上記布帛シートが、不織布である請求項1〜6のいずれか一項に記載の金型再生用シート。
  8. 上記不織布が、スパンボンド不織布である請求項7記載の金型再生用シート。
  9. 上記布帛シートが、エンボス処理されている請求項1〜8のいずれか一項に記載の金型再生用シート。
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