JP2008130861A - シリコーンゴム層積層体及びその製造方法、突当て装置、実装用基板への物品の実装方法、並びに、発光ダイオード表示装置の製造方法 - Google Patents

シリコーンゴム層積層体及びその製造方法、突当て装置、実装用基板への物品の実装方法、並びに、発光ダイオード表示装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】突当て手段によって物品を基板に突き当てた後、突当て手段と物品との接触を解いたとき、突当て手段に物品が付着することを確実に防止し得る基板への物品の実装方法を提供する。
【解決手段】支持部材11及び表面が非粘着性を有するシリコーンゴム層12から成るシリコーンゴム層積層体10、並びに、移動手段を備えた突当て装置を用いた基板への物品の実装方法において、基板20の表面には物品保持層40が形成されており、物品30を物品保持層40に配置した後、移動手段の作動に基づき、シリコーンゴム層積層体10におけるシリコーンゴム層12を物品30に接触させ、更に、シリコーンゴム層積層体10を基板20に向う方向に移動させて物品30を基板20に突き当てた後、シリコーンゴム層積層体10を基板20から離れる方向に移動させてシリコーンゴム層12と物品30との接触を解く。
【選択図】 図7

Description

本発明は、シリコーンゴム層積層体及びその製造方法、突当て装置、実装用基板への物品の実装方法、並びに、発光ダイオード表示装置の製造方法に関する。
微小な物品を実装用基板に実装する必要がある技術分野が多々ある。その一例として、発光ダイオード表示装置が挙げられる。発光ダイオード表示装置においては、赤色発光ダイオードが赤色発光副画素(サブピクセル)として機能し、緑色発光ダイオードが緑色発光副画素として機能し、青色発光ダイオードが青色発光副画素として機能し、これらの3種類の副画素の発光状態によってカラー画像を表示する。
例えば、対角40インチのフルHD(High Definition)高精細フルカラー表示装置においては、画面の水平方向の画素数が1920、画面の垂直方向の画素数が1080である。従って、この場合、実装する発光ダイオードの個数は、1920×1080×(1画素を構成するのに要する赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオードの3種の発光ダイオードの個数)であり、約600万個となる。それ故、このような膨大な数の発光ダイオードを公称40インチの表示装置用基板に実装するための方法として、画面サイズよりも小さなサイズで発光ダイオードをアレイ状に形成し、この発光ダイオード・アレイから発光ダイオードを表示装置用基板に位置をずらしながら順次実装する方法、即ち、ステップ転写法(ステップ実装法)が知られている。
このようなステップ転写法が、例えば、特開2004−273596、特開2004−281630から周知である。これらの特許公開公報に開示された技術にあっては、基本的には、粘着層が表面に形成された転写基板を用い、素子が部分的に突出した状態となるように素子を粘着層に埋入させた後、素子をローラー等で粘着層に深く埋入する(例えば、特開2004−273596の段落番号[0045]〜段落番号[0048]や、特開2004−281630の段落番号[0038]及び段落番号[0046]を参照)。
特開2004−273596 特開2004−281630 特開平7−278526号公報
ところで、これらの特許公開公報に開示された技術にあっては、突当て手段としてのローラー等によって素子を粘着層に深く埋入するが、ローラーの表面をシリコーンゴム層で被覆しても、素子をローラー等で粘着層に深く埋入する際、素子がシリコーンゴム層に付着し(貼り付き)、粘着層から抜け出てしまうといった現象や、粘着層から抜け出ないが、傾いた不所望の状態となってしまうといった現象が生じることがある。このような現象が生じると、再び、素子を粘着層の所望の部分に埋入する必要や、素子の傾きを修正する必要が生じる。しかしながら、要求される実装位置精度を満足させつつ微小な素子を粘着層の所望の部分に再び埋入したり、傾きを修正することは非常に困難である。ローラーを使用する代わりに、突当て手段としてのシリコーンゴムシート及びプレス装置を用いて素子を粘着層に深く埋入することを試みても、シリコーンゴムシートと素子との係合を解いたとき、やはり、素子がシリコーンゴムシートに付着し、粘着層から抜け出てしまうといった現象や、傾いた不所望の状態となってしまうといった現象が生じることがある。
特開平7−278526号公報には、シリコーン系ゴムシール材及びその製造方法、詳しくは、石英のようなSi含有材に対して優れた非粘着性を有するシリコーン系ゴムシール材及びその製造方法が開示されている。しかしながら、この特許公開公報に開示された技術は、より具体的には「O」リングに関する技術であり、発光ダイオードのそれぞれを高い実装位置精度にて発光ダイオード製造用基板から表示装置用基板に移動(例えば転写)させる技術に関して、記載も示唆も認められないし、このような移動(例えば転写)に適した装置や手段についても、記載も示唆も認められない。
従って、本発明の目的は、実装用基板の所望の領域に物品を配置あるいは実装する際、突当て手段によって物品を実装用基板に突き当てた後、突当て手段と物品との接触を解いたとき、突当て手段に物品が付着するといった現象や、物品が傾いた不所望の状態となってしまうといった現象の発生を確実に防止し得る実装用基板への物品の実装方法、係る実装用基板への物品の実装方法を適用した発光ダイオード表示装置の製造方法、係る実装用基板への物品の実装方法等での使用に適した突当て装置、並びに、係る突当て装置等での使用に適したシリコーンゴム層積層体及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の実装用基板への物品の実装方法は、後述する本発明の突当て装置を用いた、実装用基板への物品の実装方法であって、
物品を実装すべき実装用基板の表面には、物品保持層が形成されており、
(a)物品を物品保持層に配置した後、移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体を実装用基板に向かう方向に移動させ、以て、物品を実装用基板に突き当てた後、
(b)移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体を実装用基板から離れる方向に移動させ、以て、シリコーンゴム層と物品との接触を解く、
ことを特徴とする。
上記の目的を達成するための本発明の発光ダイオード表示装置の製造方法は、後述する本発明の突当て装置を用いた、発光ダイオード表示装置の製造方法であって、
発光ダイオードを実装すべき実装用基板の表面には、発光ダイオード保持層が形成されており、
(a)発光ダイオードを発光ダイオード保持層に配置した後、移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体を実装用基板に向かう方向に移動させ、以て、発光ダイオードを実装用基板に突き当てた後、
(b)移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体を実装用基板から離れる方向に移動させ、以て、シリコーンゴム層と発光ダイオードとの接触を解く、
ことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明の突当て装置、あるいは又、本発明の実装用基板への物品の実装方法での使用に適した突当て装置、あるいは又、本発明の発光ダイオード表示装置の製造方法での使用に適した突当て装置は、物品あるいは発光ダイオードを実装用基板に突き当てるための突当て装置であって、
(イ)シリコーンゴム層積層体、及び、
(ロ)シリコーンゴム層積層体を物品あるいは発光ダイオードに向かう方向及び離れる方向に移動させる移動手段、
を備えている。
更には、上記の目的を達成するための本発明のシリコーンゴム層積層体、あるいは又、本発明の突当て装置を構成するシリコーンゴム層積層体、あるいは又、本発明の実装用基板への物品の実装方法での使用に適した突当て装置を構成するシリコーンゴム層積層体、あるいは又、本発明の発光ダイオード表示装置の製造方法での使用に適した突当て装置を構成するシリコーンゴム層積層体は、
(A)支持部材、及び、
(B)支持部材の表面に形成されたシリコーンゴム層、
から成り、
シリコーンゴム層の表面は非粘着性を有することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明のシリコーンゴム層積層体の製造方法は、支持部材の表面にシリコーンゴム層を形成した後、シリコーンゴム層の表面に酸素プラズマ処理を施し、以て、シリコーンゴム層の表面に非粘着性を付与することを特徴とする。
本発明のシリコーンゴム層積層体及びその製造方法、突当て装置、実装用基板への物品の実装方法、並びに、発光ダイオード表示装置の製造方法(以下、これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)においては、シリコーンゴム層の表面にポリエチレンテレフタレートフィルムを1×106Pa(1MPa,約10kgf/cm2)の圧力で押し付けたとき、ポリエチレンテレフタレートフィルムはシリコーンゴム層の表面に付着しないことが望ましい。即ち、シリコーンゴム層の表面が非粘着性であるとは、このような状態を意味する。ここで、使用するポリエチレンテレフタレートフィルムの厚さは、例えば、公称30μmとすればよい。
本発明のシリコーンゴム層積層体、又は、突当て装置、実装用基板への物品の実装方法、若しくは、発光ダイオード表示装置の製造方法におけるシリコーンゴム層積層体(以下、これらを総称して、単に、本発明のシリコーンゴム層積層体等と呼ぶ場合がある)においては、シリコーンゴム層の表面に非粘着性を付与するために、シリコーンゴム層の表面に酸素プラズマ処理が施されていることが好ましい。具体的には、例えば、平行平板型RIE装置を用い、係る平行平板型RIE装置に酸素ガスを供給することで、酸素プラズマ処理を行う方法(所謂アッシング法)を挙げることができる。酸素プラズマ処理の具体的な条件として、酸素ガス雰囲気にて放電電力100W以上、圧力10Pa〜400Pa程度で1分間〜30分間、O2プラズマを照射するといった条件を挙げることができる。
以上に説明した好ましい形態を含む本発明にあっては、限定するものではないが、酸素プラズマ処理によって、シリコーンゴム層の最表面から少なくとも深さ1×10-8mの所まで、シリコーンゴムに変質が生じていることが好ましく、これによって、シリコーンゴム層の表面に確実に非粘着性を付与することができる。ここで、シリコーンゴムの変質とは、シリコーンゴムの元来の(Si,O,C)組成比に対してO組成が増加した状態を意味し、具体的には、一例として、Si:O:C=3:3:4の組成比が、シリコーンゴム層最表面から1×10-8mの範囲において、平均、Si:O:C=3:5:2の組成比に変化した状態を指す。あるいは、シリコーンゴム層の元来の表面粗さよりも大きな表面粗さを有するようになった状態を意味し、一例として、シリコーンゴム層の元来の表面粗さRaが1nmから20nmになった状態を指す。
また、以上に説明した好ましい形態を含む本発明においては、シリコーンゴム層は支持部材の表面に一体的に形成されていることが好ましい。即ち、接着層等を介してシリコーンゴム層が支持部材の表面に接着されているのではなく、シリコーンゴム層が支持部材の表面に、直接、形成されていることが望ましい。具体的には、例えば、液状のシリコーンゴム組成物層を、スピンコーティング法等の塗布法に基づき支持部材の表面に形成した後、熱処理を施すことでシリコーンゴム組成物層を架橋させるといった方法に基づき、支持部材の表面に一体的に形成されたシリコーンゴム層を得ることができる。
更には、以上に説明した好ましい形態を含む本発明にあっては、実装用基板に突き当てるべき物品や発光ダイオード(物品及び発光ダイオードを総称して、物品等と呼ぶ場合がある)の高さ及びそのばらつき、実装用基板に物品等を突き当てたときの物品保持層あるいは発光ダイオード保持層(物品保持層及び発光ダイオード保持層を総称して、物品保持層等と呼ぶ場合がある)の粘度、物品保持層等への物品等の押込み量、シリコーンゴム層の硬さ等によって、シリコーンゴム層積層体に加えるべき圧力が決定され、係る圧力がシリコーンゴム層積層体に加わったときに高低差のある物品等を確実に実装用基板に突き当てることができ、しかも、実装用基板に物品等を突き当てたときでもシリコーンゴム層が物品保持層等と接触しないといった条件から、シリコーンゴム層の厚さは規定される。ここで、より具体的には、シリコーンゴム層の厚さは、限定するものではないが、1×10-7m(0.1μm)乃至1×10-3m(1mm)、好ましくは1×10-6m(1μm)乃至5×10-5m(50μm)であることが望ましい。物品等の高さ(h)が、例えば、2×10-6m(2μm)乃至2×10-5m(20μm)といった微小な物品等を実装用基板に突き当てるとき、シリコーンゴム層の厚さが厚すぎると、正確に物品等を実装用基板に突き当てることが困難となるからである。
また、以上に説明した好ましい形態を含む本発明にあっては、限定するものではないが、シリコーンゴム層の表面の表面粗さRa(JIS B601:2001に規定された輪郭曲線の算術平均高さ)は、5×10-9m(5nm)乃至1×10-6m(1μm)、好ましくは5×10-9m(5nm)乃至1×10-7m(100nm)であることが望ましい。シリコーンゴム層の表面が余りに平坦である場合、シリコーンゴム層の表面に物品等が付着する虞が生じるからである。更には、シリコーンゴム層の硬度は、JIS K−6253によって規定された硬度(具体的には、デュロメータA)の値として、20乃至80を例示することができる。シリコーンゴム層の硬度がこの範囲から逸脱すると、多数の物品等を均等に実装用基板に突き当てることが困難となる虞が生じる。
更には、以上に説明した好ましい形態を含む本発明にあっては、限定するものではないが、支持部材の表面の表面粗さRaは、1×10-10m(0.1nm)乃至1×10-7m(100nm)、好ましくは1×10-10m(0.1nm)乃至5×10-9m(5nm)であることが望ましい。支持部材の表面に大きな凹凸が存在する場合、多数の物品等を均等に実装用基板に突き当てることが困難となる虞が生じるからである。
本発明において、支持部材を構成する材料として、ガラス板、金属板、合金板、セラミックス板、プラスチック板を挙げることができる。
物品保持層は、光(特に紫外線等)、放射線(X線等)、電子線等といったエネルギー線の照射によって硬化や固化し得る材料、熱や圧力等を加えることによって硬化や固化し得る材料等、何らかの方法に基づき硬化や固化させ得る材料である限り、基本的にはどのような材料から構成されていてもよい。ここで、容易に形成することができ、しかも、容易に硬化や固化させ得る材料として、樹脂層、特に、感光性樹脂、熱硬化性樹脂、又は、熱可塑性樹脂を挙げることができる。感光性樹脂としては従来公知のものを用いることができ、具体的には、例えば、ポリケイ皮酸ビニルやポリビニルアジドベンザル等の光架橋反応により露光部が難溶性となり、あるいは、アクリルアミド等の光重合反応により露光部が難溶性となるネガ型のもの、o−キノンジアジドノボラック樹脂のようなキノンジアジド基が光分解によりカルボン酸を生じて易溶性となるポジ型のものなどを用いることができる。また、熱硬化性樹脂として従来公知のものを用いることができ、具体的には、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等を用いることができる。更には、熱可塑性樹脂として従来公知のものを用いることができ、具体的には、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等を用いることができる。例えば、感光性樹脂から成る樹脂層を用いる場合、光や紫外線を物品保持層に照射することによって物品保持層を硬化させることができる。また、熱硬化性樹脂から成る樹脂層を用いる場合、ホットプレートやオーブン等により加熱することによって物品保持層を硬化させることができる。更には、熱可塑性樹脂から成る樹脂層を用いる場合、光の照射等により物品保持層の一部分を選択的に加熱することによって係る一部分を溶融し、流動性を持たせた後、冷却することで、硬化させることができる。物品保持層として、その他、例えば、感圧性樹脂層(例えば、アクリル系樹脂等)、金属(単体金属及び合金)、ガラス等を挙げることもできる。
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本発明の実装用基板への物品の実装方法、発光ダイオード表示装置の製造方法、あるいは突当て装置にあっては、移動手段は、第1の加圧手段、及び、第1の加圧手段の上方に配設された第2の加圧手段から成り、物品等、実装用基板及びシリコーンゴム層積層体を、第1の加圧手段と第2の加圧手段との間に挟んだ状態で、第1の加圧手段及び第2の加圧手段の作動に基づき、シリコーンゴム層積層体を実装用基板に向かう方向及び実装用基板から離れる方向に移動させる構成とすることができる。
ここで、移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体を実装用基板に向かう方向に移動させ、また、シリコーンゴム層積層体を実装用基板から離れる方向に移動させるが、シリコーンゴム層積層体の具体的な移動形態として、移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体によって物品等に圧力を加えている状態、物品等に圧力を加えている状態を解く形態を挙げることができる。第1の加圧手段として、具体的には、定盤を挙げることができ、第2の加圧手段として、具体的には、加圧盤を挙げることができ、定盤と加圧盤とによってプレス装置を構成することができる。あるいは又、第1の加圧手段として、第1のローラーあるいは移動ステージを挙げることができ、第2の加圧手段として、第1の加圧手段の上方に配置された第2のローラー及び第2のローラーを上下動させるための油圧シリンダーや空気圧シリンダーを挙げることができ、あるいは又、第1の加圧手段として、第1のローラー及び第1のローラーを上下動させるための油圧シリンダーや空気圧シリンダーを挙げることができ、第2の加圧手段として、第1の加圧手段の上方に配置された第2のローラーを挙げることができ、これらの場合、物品等、実装用基板及びシリコーンゴム層積層体を第1の加圧手段と第2の加圧手段とで挟み、油圧シリンダーや空気圧シリンダーによって圧力を加えればよい。
本発明の実装用基板への物品の実装方法あるいは発光ダイオード表示装置の製造方法における物品等の物品保持層等への具体的な配置方法(移動あるいは転写方法)に関しては、後述する。
本発明において、シリコーンゴム組成物は、特に限定されず、公知のものを用いることができ、例えば、シリコーンゴム組成物の主原料であるシリコーンゴムとして、ビニルメチルシリコーン、フルオロビニルメチルシリコーン、フェニルビニルメチルシリコーン等を挙げることができる。また、シリコーンゴム組成物には、通常、架橋剤が配合されている。架橋剤として、公知の有機過酸化物等が好適に使用でき、例えば2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等を用いることができる。尚、有機過酸化物は、通常、シリコーンゴム原料100重量部に対して、0.1重量部〜5重量部、好ましくは0.4重量部〜2重量部程度、添加すればよい。また、必要に応じて、更に、例えば、トリアリルシアヌレート等の公知の架橋助剤を添加してもよい。
本発明において、物品は、基本的にはどのようなものであってもよく、形状、大きさ、材質、機能、用途等を問わず、生物、非生物も問わないが、典型的には、何らかの機能又は用途を有する素子である。素子として、具体的には、例えば、発光素子[発光ダイオード、半導体レーザ、エレクトロルミネッセンス(EL)素子等]、受光素子[フォトダイオード、CCDセンサ、MOSセンサ等]、電子素子[ICチップ等]を例示することができる。あるいは又、素子として、半導体素子[発光素子、受光素子、電子走行素子等]のほか、圧電素子、焦電素子、光学素子[非線形光学結晶を用いる第2次高調波発生素子等]、誘電体素子[強誘電体素子を含む]、超伝導素子等を挙げることもできる。更には、物品として、例えば、光エンコーダ等の各種のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)に用いる微小な部品又は要素を挙げることもできる。
物品等の大きさ(例えばチップサイズ)も特に制限されないが、物品等は、典型的には微小なものであり、具体的には、例えば1mm以下、あるいは、例えば0.3mm以下、あるいは、例えば0.1mm以下の大きさのものである。実装用基板に実装すべき物品は、1つ又は複数であるし、発光ダイオード表示装置を製造するための実装用基板に実装すべき発光ダイオードは複数であるが、実装用基板の用途や機能、発光ダイオード表示装置に要求される仕様等に応じて、物品等の数、種類、実装(配置)、間隔等が決められる。
実装用基板に物品を実装することで得られる製品として、例えば、発光ダイオード表示装置、発光ダイオードを用いたバックライト、発光ダイオード照明装置、EL表示装置、電子機器を挙げることができる。電子機器は、基本的にはどのようなものであってもよく、携帯型のものと据え置き型のものとの双方を含み、具体例を挙げると、携帯電話、モバイル機器、ロボット、パーソナルコンピュータ、車載機器、各種家庭電気製品等である。赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードとして、例えば、窒化物系III−V族化合物半導体を用いたものを用いることができ、赤色発光ダイオードとして、例えば、AlGaInP系化合物半導体を用いたものを用いることもできる。
一般に、シリコーンゴム層の表面は、物品等が付着するような粘着性を有していないかのように見える。しかしながら、実際には、例えば、物品等の頂面が平坦である場合、頂面が平坦ではない物品等に対する挙動とは異なる挙動をシリコーンゴム層の表面は示す。即ち、頂面が平坦な物品等がシリコーンゴム層の表面に接触した後、物品等のシリコーンゴム層との接触を解くとき、物品等がシリコーンゴム層の表面に付着してしまう現象が、屡々、観察される。本発明にあっては、シリコーンゴム層の表面は非粘着性を有する。従って、物品等がシリコーンゴム層の表面に付着してしまうといった現象の発生を確実に回避することができる。しかも、シリコーンゴム層積層体は、支持部材、及び、支持部材の表面に形成されたシリコーンゴム層から構成されているので、高い平滑性を得ることが可能であり、頂面が平坦な物品等を実装用基板に確実に実装することができる。また、シリコーンゴム層を物品等に押し当てるので、異なる高さを有する物品等に対してもシリコーンゴム層が均等に接触し、異なる高さを有する物品等を実装用基板に確実に突き当てることができる。
それ故、実装用基板に素子等の物品等、特に微小な物品等を実装するとき、物品等が不所望の位置にずれたり、傾いてしまうといった現象が生じることがなく、容易に、しかも、確実に、高い位置精度で物品等を実装することが可能となるので、高性能の各種の電子機器や高性能の発光ダイオード表示装置等を容易に実現することができる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明のシリコーンゴム層積層体及びその製造方法、突当て装置、実装用基板への物品の実装方法、並びに、発光ダイオード表示装置の製造方法に関する。
実施例1のシリコーンゴム層積層体10は、図1に模式的な一部断面図を示すように、支持部材11、及び、支持部材11の表面に形成されたシリコーンゴム層12から成る。具体的には、支持部材11は、厚さが0.8mm、表面の表面粗さRaが0.1nmのガラス板から構成されている。一方、シリコーンゴム層12におけるシリコーンゴム組成物の主原料であるシリコーンゴムはポリシロキサンから成る。
そして、このシリコーンゴム層積層体10は、以下の方法で製造することができる。即ち、上述のシリコーンゴム及び架橋剤を含む液状のシリコーンゴム組成物層をスピンコーティング法といった塗布法に基づき支持部材11の表面に形成した後、熱処理を施すことで、シリコーンゴム組成物層を架橋させる。シリコーンゴム層12の厚さを8.5μmとした。その後、表面にシリコーンゴム層12が一体的に形成された支持部材11を平行平板型RIE装置に搬入する。そして、シリコーンゴム層12の表面に非粘着性を付与するために、シリコーンゴム層12の表面に酸素プラズマ処理を施す。具体的には、例えば、平行平板型RIE装置に酸素ガスを供給することで、酸素プラズマ処理を行うことができる。酸素プラズマ処理の具体的な条件として、酸素ガス雰囲気にて、放電電力300W、圧力50Paで5分間、O2プラズマを照射するといった条件を挙げることができる。こうして、シリコーンゴム層12の表面に非粘着性を付与することができ、しかも、支持部材11の表面に一体的に形成されたシリコーンゴム層12を得ることができる。
得られたシリコーンゴム層12の表面の表面粗さRaは16.8nmであった。一方、酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層12の表面の表面粗さRaは0.94nmであった。この表面粗さRaの測定結果から、酸素プラズマ処理を施すことで、シリコーンゴム層12の表面に微細な凹凸が形成されたことが判る。また、得られたシリコーンゴム層12の表面の硬さは、デュロメータAの値として56であり、見掛けのヤング率E’は約12.6×106Paであった。
また、酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層12の表面に、表面を清浄にした公称厚さ30μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を乗せたところ、このPETフィルムはシリコーンゴム層12の表面と密着してしまった。一方、酸素プラズマ処理を施した後のシリコーンゴム層12の表面にPETフィルムを乗せ、1×106Pa(1MPa,約10kgf/cm2)の圧力でPETフィルムをシリコーンゴム層12の表面に押し付けたときでも、PETフィルムはシリコーンゴム層12の表面に全く付着しなかった。即ち、シリコーンゴム層12の表面は、明らかに非粘着性を有していた。
また、XPS(X-ray Photo-electron Spectroscopy)法、及び、HRBS(High Resolution Rutherford Backscattering Spectroscopy)法に基づき、シリコーンゴム層12の表面領域の分析を行った。その結果を、図10に示す。ここで、図10の上段は、酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層12の表面領域の分析結果であり、図10の中段は、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層12の表面領域の分析結果であり、図10の下段は、酸素プラズマ処理を30分間、施した後のシリコーンゴム層12の表面領域の分析結果である。尚、放電電力及び圧力は上述したと同様である。図10に示す分析結果から、シリコーンゴム層12の表面に酸素プラズマ処理を施すことで、シリコーンゴム層12の表面領域にあっては、炭素原子が減少する一方、酸素原子が増加しており、シリコーンゴム層12の表面領域におけるシリコーンゴムに変質が生じ、一種、ガラス化していることが判る。尚、約深さ3×10-8mの所まで、シリコーンゴムに変質が生じていることが判る。更には、FTIR法に基づき、酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層12の表面領域、及び、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層12の表面領域のそれぞれを分析したところ、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層12の表面領域にあっては、Si−O結合、及び、Si−O−Si結合の増加が明確に認められた。分析結果を図11に示すが、高いピークを有する曲線「A」は、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層12の表面領域の分析結果であり、低いピークを有する曲線「B」は、酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層12の表面領域の分析結果である。
更には、SPM(Scanning Probe Microscopy)のタッピングモードに基づき、粘着性を評価した。その結果を、図12の(A)及び(B)に示す。ここで、図12の(A)は、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層12の表面の分析結果であり、図12の(B)は、酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層12の表面の分析結果である。図12の(A)及び(B)から、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層12の表面は非粘着性を示していることが判る。
また、微小領域硬度計を用いて、シリコーンゴム層12の表面の弾性を評価した。その結果を、図13に示す。ここで、図13において、曲線「A」は、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層12の表面の分析結果であり、曲線「B」は酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層12の表面の分析結果である。測定においては、直径20μmの円筒形の圧子を使用した。図13から、酸素プラズマ処理がシリコーンゴム層12の表面の弾性に大きな影響を与えていないことが判る。
以下、実施例1の実装用基板への物品の実装方法、発光ダイオード表示装置の製造方法を、物品等の模式的な一部端面図である図2の(A)〜(C)、図3の(A)〜(B)、図4の(A)〜(B)、図5の(A)〜(B)、図6の(A)〜(B)、図7の(A)〜(B)、及び、図8の(A)〜(B)を参照して説明する。
実施例1における物品は、図3の(C)あるいは図9に模式的な一部断面図を示すように、底面が直径20μm、高さ12μmの切頭円錐形の発光ダイオード(マイクロ発光ダイオード)23である。それ故、以下の説明においては、「物品」という用語の代わりに「発光ダイオード」という用語を用いる場合がある。また、「発光ダイオード保持層」という用語の代わりに、『物品保持層』という用語を用いる場合がある。
ここで、シリコーンゴムから成る微粘着層51が形成された中継基板50を準備する(図3の(B)参照)。また、実施例1にあっては、実装用基板40としてガラス基板を用いる。実装用基板40の所定の位置に、予め、金属薄膜等から成るアライメントマーク(図示せず)が形成されている。
更には、物品(発光ダイオード23)を実装すべき実装用基板40の表面に、物品保持層60を形成しておく。この物品保持層60はどのような方法によって形成してもよいが、具体的には、例えば、塗布法(スピンコーティング法等)、印刷法(コンタクトプリント法、インプリント法、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等)に基づき形成することができる。物品保持層60は、例えば感光性樹脂や熱硬化性樹脂等から成るが、これに限定されるものではない。実装用基板40上に形成直後の物品保持層60は未硬化の状態にあり、物品保持層60に物品(発光ダイオード23)を埋め込んだ後に硬化させる。物品保持層60の硬化は、例えば、物品保持層60が感光性樹脂から成る場合には、使用する感光性樹脂に応じた露光条件で物品保持層60に紫外線等の光や電子線等を照射して感光させることにより行うことができる。また、物品保持層60が熱硬化性樹脂から成る場合には、物品保持層60の硬化は、使用する熱硬化性樹脂に応じた条件で物品保持層60をホットプレートやオーブン等によって硬化温度以上の温度に加熱することにより行うことができる。物品保持層60の所定の領域に1つの物品(発光ダイオード23)を配置する。物品(発光ダイオード23)の平面形状は直径20μmの円形である。物品保持層60は、より具体的には、厚さ(t)が3.5μmの感光性樹脂層から成り、スピンコーティング法にて塗布、形成されている。
また、実施例1における突当て装置は、シリコーンゴム層積層体10、及び、シリコーンゴム層積層体10を物品(発光ダイオード23)に向かう方向及び離れる方向に移動させる移動手段を備えている。移動手段は、図示しないが、第1の加圧手段としての定盤、及び、定盤の上方に配設された第2の加圧手段としての加圧盤から構成されたプレス装置から成る。そして、物品(発光ダイオード23)、実装用基板40及びシリコーンゴム層積層体10を、定盤と加圧盤との間に挟んだ状態で、加圧盤の作動(下降及び上昇)に基づき、シリコーンゴム層積層体10を実装用基板40に向かう方向及び実装用基板40から離れる方向に移動させる。具体的には、移動手段の作動(加圧盤の下降)に基づきシリコーンゴム層積層体10によって物品(発光ダイオード23)に圧力を加える状態とし、また、移動手段の作動(加圧盤の上昇)に基づき物品(発光ダイオード23)に圧力を加えている状態を解く。
[工程−100]
先ず、周知の方法で、後の工程で分離することによって物品(発光ダイオード23)を得るための物品中間物22が物品製造用基板21上に形成されて成る物品中間物構造体20を、準備する(製造する)(図2の(A)参照)。具体的には、例えば、公称口径2インチのサファイア基板から成る基板(物品製造用基板21)の上に、MOCVD法に基づき、n型の導電型を有する第1化合物半導体層71、活性層72、p型の導電型を有する第2化合物半導体層73を順次形成し、第2化合物半導体層73上に、更に、真空蒸着法にてp側電極74を形成する。こうして、第1化合物半導体層71、活性層72、第2化合物半導体層73、p側電極74の積層構造から構成された物品中間物22が物品製造用基板21上に形成されて成る物品中間物構造体20を得ることができる。尚、図面においては、物品中間物22を1層で表している。
[工程−110]
次に、物品中間物構造体20における物品中間物22を、仮固定用基板30に仮固定する。具体的には、表面に未硬化の接着剤から成る接着層31が形成されたガラス基板から成る仮固定用基板30を準備する。物品中間物構造体20における物品中間物22(より具体的には、p側電極74)と接着層31とを貼り合わせ、接着層31を硬化させることで、仮固定用基板30に仮固定する(図2の(B)参照)。
[工程−120]
その後、複数の物品中間物構造体20を構成する物品製造用基板21を物品中間物22から除去する(図2の(C)参照)。具体的には、物品中間物22(より具体的には、第1化合物半導体層71)と物品製造用基板21との界面に、物品製造用基板21を介してエキシマレーザを照射することで、レーザ・アブレーションが生じる結果、物品製造用基板21を物品中間物22から剥離することができる。
[工程−130]
次いで、仮固定用基板30に仮固定された物品中間物22を分離することで、複数の物品(発光ダイオード23)を得る(図3の(A)参照)。具体的には、n側電極75を第1化合物半導体層71上に形成した後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術に基づき、物品中間物22をエッチングすることで、複数の発光ダイオード23を得ることができる。発光ダイオード23を拡大した模式的な一部断面図を、図3の(C)に示す。発光ダイオード23は、アレイ状(2次元マトリクス状)に仮固定用基板30上に残される。物品(発光ダイオード23)の平面形状を、直径20μmの円形とした。
尚、仮固定用基板30を構成する材料として、ガラス基板の他、金属板、合金板、セラミックス板、プラスチック板を挙げることができる。物品中間物構造体20における物品中間物22の仮固定用基板30への仮固定方法として、接着剤を用いる方法の他、金属接合法、半導体接合法、金属・半導体接合法を挙げることができる。また、物品製造用基板21を物品中間物22から除去する方法として、レーザ・アブレーション法の他、加熱法、エッチング法を挙げることができるし、複数の物品中間物22を分離する方法として、ウエットエッチング法若しくはドライエッチング法、レーザ照射法、ダイシング法を例示することができる。
その後、仮固定用基板30に仮固定された複数の物品(発光ダイオード23)を、以下の方法に基づき、実装用基板40に実装する。
[工程−140]
この[工程−140]にあっては、先ず、物品(発光ダイオード23)がアレイ状(2次元マトリクス状)に残された仮固定用基板30上の物品(発光ダイオード23)に、微粘着層51を押し当てる(図3の(B)及び図4の(A)参照)。中継基板50を構成する材料として、ガラス板、金属板、合金板、セラミックス板、半導体基板、プラスチック板を挙げることができる。また、中継基板50は、図示しない位置決め装置に保持されている。位置決め装置の作動によって、中継基板50と仮固定用基板30との位置関係を調整することができる。次いで、実装すべき物品(発光ダイオード23)に対して、仮固定用基板30の裏面側から、例えば、エキシマレーザを照射する(図4の(B)参照)。これによって、レーザ・アブレーションが生じ、エキシマレーザが照射された物品(発光ダイオード23)は、仮固定用基板30から剥離する。その後、中継基板50と物品(発光ダイオード23)との接触を解くと、仮固定用基板30から剥離した物品(発光ダイオード23)は、微粘着層51に付着した状態となる(図5の(A)参照)。
次いで、物品(発光ダイオード23)を物品保持層60に配置(移動あるいは転写)する(図5の(B)及び図6の(A)参照)。具体的には、実装用基板40上に形成されたアライメントマークを基準に、物品(発光ダイオード23)を中継基板50から実装用基板40の物品保持層60上に配置する。発光ダイオード23は微粘着層51に弱く付着しているだけなので、物品(発光ダイオード23)を物品保持層60と接触させた(押し付けた)状態で中継基板50を実装用基板40から離れる方向に移動させると、物品(発光ダイオード23)は物品保持層60の上に残される。
このような中継基板50を用いた方式を、便宜上、ステップ転写法と呼ぶ。そして、このようなステップ転写法を所望の回数、繰り返すことで、所望の個数の物品(発光ダイオード23)が、微粘着層51に2次元マトリクス状に付着し、実装用基板40上に転写される。そして、以上の[工程−100]〜[工程−140]を合計3回、繰り返すことで、所定の数の赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオードを、所定の間隔、ピッチで実装用基板40に実装することができる。
[工程−150]
その後、移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体10におけるシリコーンゴム層12を物品(発光ダイオード23)に接触させる。具体的には、物品(発光ダイオード23)、実装用基板40及びシリコーンゴム層積層体10を、プレス装置(図示せず)の定盤に載置する。次いで、加圧盤の下降によって、シリコーンゴム層積層体10におけるシリコーンゴム層12を物品(発光ダイオード23)に接触させる(図6の(B)及び図7の(A)参照)。そして、更に、移動手段の作動(加圧盤の下降)に基づきシリコーンゴム層積層体10を実装用基板40に向かう方向に移動させ、物品(発光ダイオード23)を実装用基板40に突き当てる(図7の(B)参照)。このとき、シリコーンゴム層12は、物品保持層60とは接触しない。また、物品(発光ダイオード23)の底面(p側電極74が相当する)は、実装用基板40と接触した状態を保持される。
その後、移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体10を実装用基板40から離れる方向に移動させ、シリコーンゴム層12と物品(発光ダイオード23)との接触を解く(図8の(A)参照)。具体的には、加圧盤の上昇によって、シリコーンゴム層積層体10におけるシリコーンゴム層12を物品(発光ダイオード23)から離す。
シリコーンゴム層12の表面は、上述したとおり、非粘着性を有する。従って、シリコーンゴム層12を物品(発光ダイオード23)から離したとき、シリコーンゴム層12に物品(発光ダイオード23)が付着し、物品(発光ダイオード23)が物品保持層60から抜け出るといった現象や、物品(発光ダイオード23)が物品保持層60において傾くといった現象の発生を、確実に防止することができる。また、シリコーンゴム層12を物品(発光ダイオード23)に押し当てるので、異なる高さを有する物品(発光ダイオード23)に対してもシリコーンゴム層12が均等に接触する結果、異なる高さ(厚さ)を有する物品(発光ダイオード23)を実装用基板40に確実に突き当てることができる。
[工程−160]
その後、物品(発光ダイオード23)が配置された感光性樹脂層から成る物品保持層60に紫外線を照射することで、物品保持層60を構成する感光性樹脂を硬化させる(図8の(B)参照)。こうして、物品(発光ダイオード23)が物品保持層60に強固に固定された状態となる。尚、図8の(B)において、硬化した物品保持層を参照番号60’で示す。
尚、仮固定用基板30上に残された物品(発光ダイオード23)は、次の実装用基板40への物品(発光ダイオード23)の実装に用いればよい。
以上のように、実施例1によれば、実装用基板40に微小な発光ダイオード23を実装するとき、発光ダイオード23が不所望の位置にずれたり、傾いてしまうといった現象が生じることがなく、容易に、しかも、確実に、高い位置精度で実装することが可能となる。従って、実装装置の実装位置精度が低くて済み、プロセスコストの低減による多数の発光ダイオード23が配列された発光ダイオード表示装置の製造コストの低減や、実装装置のコストの低減を図ることができる。
試験のために、高さ12μmの発光ダイオードと高さ11μmの発光ダイオードを混在させた状態で、[工程−100]〜[工程−160]を実行した。尚、シリコーンゴム層積層体10におけるシリコーンゴム層12を発光ダイオード23に接触させるときの圧力を3.1×105Pa(3.2kgf/cm2)とした。その結果、いずれの発光ダイオードにおいても、位置ずれや傾きが生じることはなかった。一方、酸素プラズマ処理を施していないシリコーンゴム層を備えたシリコーンゴム層積層体を用いて、高さ12μmの発光ダイオードと高さ11μmの発光ダイオードを混在させた状態で、[工程−100]〜[工程−160]を同様に実行した。その結果、発光ダイオードの一部に位置ずれや傾きが生じた。[工程−150]を実行した後のシリコーンゴム層を観察したところ、実施例1にあっては、高さ12μmの発光ダイオードと高さ11μmの発光ダイオードのいずれにおいても、発光ダイオードと同じ大きさの加圧痕が残っていた。一方、酸素プラズマ処理を施していないシリコーンゴム層を備えたシリコーンゴム層積層体にあっては、発光ダイオードよりも小さな大きさの加圧痕が残っており、シリコーンゴム層が伸びた状態で発光ダイオードを加圧していることが判った。
図9に、最終的に得られる発光ダイオード23の模式的な断面図を示す。この発光ダイオード23は、前述したとおり、n型化合物半導体から成る第1化合物半導体層71、活性層72、p型化合物半導体から成る第2化合物半導体層73が、順次、積層されて成る。第1化合物半導体層71、活性層72、及び、第2化合物半導体層73は全体として例えば円形の平面形状を有しており、発光ダイオード23は全体として切頭円錐形である。第2化合物半導体層73上には、例えば円形のp側電極74が形成されている。一方、第1化合物半導体層71の上には、例えば円形のn側電極75が形成されている。物品保持層60’の上には絶縁層77Aが形成されている。また、n側電極75の上方の絶縁層77Aの部分には開口部78Aが設けられ、n側電極75から開口部78A、絶縁層77A上を第1の方向(図9の紙面に垂直な方向)に延びる第1の配線79Aが設けられている。更には、絶縁層77A及び第1の配線79Aを覆うように接着剤層77Bが設けられ、この接着剤層77Bによってガラス基板80に発光ダイオード23全体が固定されている。一方、物品保持層60’及びp側電極74を覆うように第2の絶縁層77Cが設けられており、p側電極74の上方の第2の絶縁層77Cの部分には開口部78Bが設けられ、p側電極74から開口部78B、第2の絶縁層77C上を第2の方向(図9の紙面と平行な方向)に延びる第2の配線79Bが設けられている。
第1化合物半導体層71、活性層72、及び、第2化合物半導体層73を構成する化合物半導体は、具体的には、例えば、GaInN系化合物半導体やAlGaInP系化合物半導体である。
発光ダイオード23が例えばGaN系発光ダイオードである場合、各部の寸法、材料等の具体例を挙げると、以下のとおりである。即ち、第1化合物半導体層71は、厚さ2.6μmのn型GaN層から成り、活性層72は、厚さが例えば0.2μmであり、InGaN井戸層とGaN障壁層とから成る多重量子井戸(MQW)構造を有する。また、第2化合物半導体層73は、厚さ0.2μmのp型GaN層から成る。活性層72を構成するInGaN井戸層のIn組成は、GaN系発光ダイオードが青色発光ダイオードである場合には、例えば0.17、緑色発光ダイオードである場合は、例えば0.25である。また、発光ダイオード23の最大径、即ち、第2化合物半導体層73の下面の直径を「a」とすると、aの値は例えば20μmであり、発光ダイオード23の全体の厚さ(化合物半導体層の積層構造の厚さ)は3μmである。従って、発光ダイオード23のアスペクト比は、発光ダイオード23の全体の厚さ(高さ)をbとすると、b/a=3/20=0.15である。p側電極74は、例えばAg/Pt/Au構造の金属多層膜から成り、Ag膜の厚さは例えば50nm、Pt膜の厚さは例えば50nm、Au膜の厚さは例えば2μmである。p側電極74をAgの単層膜としてもよい。n側電極75は、例えばTi/Pt/Au構造の金属積層膜から成り、Ti膜及びPt膜の厚さは例えばそれぞれ50nm、Au膜の厚さは例えば2μmである。この発光ダイオード23において、動作時に活性層72から発生する光は、第1化合物半導体層71を経由して外部に取り出される。
[工程−160]の完了後、カラー表示の発光ダイオード表示装置を完成させるために、以下の工程を実行する。即ち、その後、全面に絶縁層77Aを形成し、発光ダイオード23のn側電極75の上方の絶縁層77Aに開口部78Aを形成し、第1の配線79Aを、n側電極75上から開口部78A、絶縁層77Aの上にかけて形成する。次に、第1の配線79Aを含む絶縁層77Aとガラス基板80とを、接着剤層77Bを介して貼り合わせる。その後、例えばレーザ・アブレーション法に基づき、発光ダイオード23を、ガラス基板から成る実装用基板40から剥離し、全面に第2の絶縁層77Cを形成し、発光ダイオード23のp側電極74の上方の第2の絶縁層77Cに開口部78Bを形成し、第2の配線79Bを、p側電極74上から開口部78B、第2の絶縁層77Cの上にかけて形成する。この状態を、図9の模式的な一部断面図に示す。そして、第1の配線、第2の配線を駆動回路と適切な方法に基づき接続することによって、発光ダイオード表示装置を完成させることができる。例えば、画素数640×480×(R,G,B)の対角4.7インチのパッシブ型発光ダイオード表示装置を製造するとした場合、1枚の中継基板50に160×120=19200個の各色の発光ダイオードを配置し(付着させ)、このような中継基板50を各色16枚ずつ準備すればよい。
このように、実装用基板上に赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードを、容易に、しかも、高い位置精度で配列することができるので、表示装置画面の均一性の向上を図ることができる。また、ステップ転写法に基づき、発光ダイオードが形成された発光ダイオード製造用基板のサイズよりも大きなサイズの発光ダイオード表示装置を製造する際に、ステップ転写境界を消失させることができるので、これによっても表示装置画面の均一性の向上を図ることができる。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例2においては、実施例1の[工程−160]に引き続き、全面に、再び物品保持層を形成し、この物品保持層に物品を配置する。これによって、物品を立体的に実装(配置)することができる。
先ず、実施例1の[工程−100]〜[工程−160]と同様の工程を実行する。次に、実施例1と同様にして、全面に、再び、物品保持層を形成する。次に、再び、実施例1の[工程−100]〜[工程−160]と同様の工程を実行する。以上により、物品等を二段に配列することができる。また、以上の工程を必要な回数、繰り返し実行することにより、物品等を多段に配列することができる。実施例2によれば、複数の物品等が高い実装位置精度で立体的に実装された実装構造体を容易に得ることができる。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、実施例において挙げた数値、材料、構成、構造、形状、各種基板、原料、プロセス等はあくまでも例示に過ぎず、必要に応じて、これらと異なる数値、材料、構成、構造、形状、基板、原料、プロセス等を用いることができる。例えば、本発明のシリコーンゴム層積層体や突当て装置は、本発明の実装用基板への物品の実装方法や発光ダイオード表示装置の製造方法に適用することができるだけでなく、例えば、プレス装置を用いた積層物の製造、接着方法等に適用することもできる。具体的には、例えば、積層物や、接着物と被接着物の上に、シリコーンゴム層積層体10を置き、これらをプレス装置の定盤に載置した後、加圧盤の下降によって、積層物を積層し、あるいは又、被接着物と接着物とを接着するといった方法を挙げることができる。
図1は、実施例1のシリコーンゴム層積層体の模式的な一部断面図である。 図2の(A)〜(C)は、実施例1の物品の実装方法を説明するための物品等の模式的な一部端面図である。 図3の(A)及び(B)は、図2の(C)に引き続き、実施例1の物品の実装方法を説明するための物品等の模式的な一部端面図であり、図3の(C)は、[工程−130]において得られた発光ダイオードを拡大した模式的な一部断面図である。 図4の(A)及び(B)は、図3の(C)に引き続き、実施例1の物品の実装方法を説明するための物品等の模式的な一部端面図である。 図5の(A)及び(B)は、図4の(B)に引き続き、実施例1の物品の実装方法を説明するための物品等の模式的な一部端面図である。 図6の(A)及び(B)は、図5の(B)に引き続き、実施例1の物品の実装方法を説明するための物品等の模式的な一部端面図である。 図7の(A)及び(B)は、図6の(B)に引き続き、実施例1の物品の実装方法を説明するための物品等の模式的な一部端面図である。 図8の(A)及び(B)は、図7の(B)に引き続き、実施例1の物品の実装方法を説明するための物品等の模式的な一部端面図である。 図9は、物品である発光ダイオードの模式的な一部断面図である。 図10は、シリコーンゴム層の表面領域の分析結果を示すグラフであり、図10の上段は、酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層の表面領域の分析結果であり、図10の中段は、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層の表面領域の分析結果であり、図10の下段は、酸素プラズマ処理を30分間、施した後のシリコーンゴム層の表面領域の分析結果である。 図11は、FTIR法に基づき、酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層の表面領域、及び、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層の表面領域のそれぞれを分析した結果を示すグラフである。 図12の(A)及び(B)は、SPMのタッピングモードに基づき粘着性を評価した結果を示すグラフであり、図12の(A)は、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層の表面の分析結果であり、図12の(B)は、酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層の表面の分析結果である。 図13は、微小領域硬度計を用いてシリコーンゴム層の表面の弾性を評価した結果を示すグラフであり、曲線「A」は、酸素プラズマ処理を5分間、施した後のシリコーンゴム層の表面の分析結果であり、曲線「B」は酸素プラズマ処理を施す前のシリコーンゴム層の表面の分析結果である。
符号の説明
10・・・シリコーンゴム層積層体、11・・・支持部材、12・・・シリコーンゴム層、20・・・物品中間物構造体、21・・・物品製造用基板、22・・・物品中間物、23・・・物品(発光ダイオード)、30・・・仮固定用基板、31・・・接着層、40・・・実装用基板、50・・・中継基板、51・・・微粘着層、60,60’・・・物品保持層、71・・・第1化合物半導体層、72・・・活性層、73・・・第2化合物半導体層、74・・・p側電極、75・・・n側電極、76・・・端面、77A・・・絶縁層、77B・・・接着剤層、77C・・・第2の絶縁層、78A,78B・・・開口部、79A・・・第1の配線、79B・・・第2の配線

Claims (16)

  1. (イ)シリコーンゴム層積層体、及び、
    (ロ)シリコーンゴム層積層体を物品に向かう方向及び離れる方向に移動させる移動手段、
    を備え、
    シリコーンゴム層積層体は、
    (A)支持部材、及び、
    (B)支持部材の表面に形成されたシリコーンゴム層、
    から成り、
    シリコーンゴム層の表面は非粘着性を有する、物品を実装用基板に突き当てるための突当て装置を用いた、実装用基板への物品の実装方法であって、
    物品を実装すべき実装用基板の表面には、物品保持層が形成されており、
    (a)物品を物品保持層に配置した後、移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体を実装用基板に向かう方向に移動させ、以て、物品を実装用基板に突き当てた後、
    (b)移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体を実装用基板から離れる方向に移動させ、以て、シリコーンゴム層と物品との接触を解く、
    ことを特徴とする実装用基板への物品の実装方法。
  2. 物品保持層は、感光性樹脂、熱硬化性樹脂、又は、熱可塑性樹脂から成ることを特徴とする請求項1に記載の実装用基板への物品の実装方法。
  3. 移動手段は、第1の加圧手段、及び、第1の加圧手段の上方に配設された第2の加圧手段から成り、
    物品、実装用基板及びシリコーンゴム層積層体を、第1の加圧手段と第2の加圧手段との間に挟んだ状態で、第1の加圧手段及び第2の加圧手段の作動に基づき、シリコーンゴム層積層体を実装用基板に向かう方向及び実装用基板から離れる方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の実装用基板への物品の実装方法。
  4. (イ)シリコーンゴム層積層体、及び、
    (ロ)シリコーンゴム層積層体を物品に向かう方向及び離れる方向に移動させる移動手段、
    を備え、
    シリコーンゴム層積層体は、
    (A)支持部材、及び、
    (B)支持部材の表面に形成されたシリコーンゴム層、
    から成り、
    シリコーンゴム層の表面は非粘着性を有する、発光ダイオードを実装用基板に突き当てるための突当て装置を用いた、発光ダイオード表示装置の製造方法であって、
    発光ダイオードを実装すべき実装用基板の表面には、発光ダイオード保持層が形成されており、
    (a)発光ダイオードを発光ダイオード保持層に配置した後、移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体を実装用基板に向かう方向に移動させ、以て、発光ダイオードを実装用基板に突き当てた後、
    (b)移動手段の作動に基づきシリコーンゴム層積層体を実装用基板から離れる方向に移動させ、以て、シリコーンゴム層と発光ダイオードとの接触を解く、
    ことを特徴とする発光ダイオード表示装置の製造方法。
  5. 物品を実装用基板に突き当てるための突当て装置であって、
    (イ)シリコーンゴム層積層体、及び、
    (ロ)シリコーンゴム層積層体を物品に向かう方向及び離れる方向に移動させる移動手段、
    を備え、
    シリコーンゴム層積層体は、
    (A)支持部材、及び、
    (B)支持部材の表面に形成されたシリコーンゴム層、
    から成り、
    シリコーンゴム層の表面は非粘着性を有することを特徴とする突当て装置。
  6. 移動手段は、第1の加圧手段、及び、第1の加圧手段の上方に配設された第2の加圧手段から成り、
    物品、実装用基板及びシリコーンゴム層積層体を、第1の加圧手段と第2の加圧手段との間に挟んだ状態で、第1の加圧手段及び第2の加圧手段の作動に基づき、シリコーンゴム層積層体を実装用基板に向かう方向及び実装用基板から離れる方向に移動させることを特徴とする請求項5に記載の突当て装置。
  7. (A)支持部材、及び、
    (B)支持部材の表面に形成されたシリコーンゴム層、
    から成り、
    シリコーンゴム層の表面は非粘着性を有することを特徴とするシリコーンゴム層積層体。
  8. シリコーンゴム層の表面にポリエチレンテレフタレートフィルムを1×106Paの圧力で押し付けたとき、ポリエチレンテレフタレートフィルムはシリコーンゴム層の表面に付着しないことを特徴とする請求項7に記載のシリコーンゴム層積層体。
  9. シリコーンゴム層の表面に酸素プラズマ処理が施されていることを特徴とする請求項7に記載のシリコーンゴム層積層体。
  10. 酸素プラズマ処理によって、シリコーンゴム層の最表面から少なくとも深さ1×10-8mの所まで、シリコーンゴムに変質が生じていることを特徴とする請求項9に記載のシリコーンゴム層積層体。
  11. シリコーンゴム層は支持部材の表面に一体的に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のシリコーンゴム層積層体。
  12. シリコーンゴム層の厚さは、1×10-7m乃至1×10-3mであることを特徴とする請求項7に記載のシリコーンゴム層積層体。
  13. シリコーンゴム層の表面の表面粗さRaは、5×10-9m乃至1×10-6mであることを特徴とする請求項7に記載のシリコーンゴム層積層体。
  14. 支持部材の表面の表面粗さRaは、1×10-10m乃至1×10-7mであることを特徴とする請求項7に記載のシリコーンゴム層積層体。
  15. 支持部材はガラス板から成ることを特徴とする請求項7に記載のシリコーンゴム層積層体。
  16. 支持部材の表面にシリコーンゴム層を形成した後、シリコーンゴム層の表面に酸素プラズマ処理を施し、以て、シリコーンゴム層の表面に非粘着性を付与することを特徴とするシリコーンゴム層積層体の製造方法。
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