JP2008130576A - ウエーハの搬送方法および加工装置 - Google Patents

ウエーハの搬送方法および加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008130576A
JP2008130576A JP2006309908A JP2006309908A JP2008130576A JP 2008130576 A JP2008130576 A JP 2008130576A JP 2006309908 A JP2006309908 A JP 2006309908A JP 2006309908 A JP2006309908 A JP 2006309908A JP 2008130576 A JP2008130576 A JP 2008130576A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
protective film
processing
grinding
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006309908A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4850666B2 (ja
Inventor
Nobuyuki Takada
暢行 高田
Yohei Itsukida
洋平 五木田
Satoshi Yamanaka
聡 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Abrasive Systems Ltd filed Critical Disco Abrasive Systems Ltd
Priority to JP2006309908A priority Critical patent/JP4850666B2/ja
Publication of JP2008130576A publication Critical patent/JP2008130576A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4850666B2 publication Critical patent/JP4850666B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】加工後のウエーハを次工程へ搬送する際、ウエーハを変形させることなく搬送することによってウエーハの強度を維持する。
【解決手段】加工が終了し着脱位置に戻ってきたウエーハ1の表面に水供給ノズルから純水などの水を供給し、次いで、液体供給ノズルより水溶性レジストなどの液体を滴下する。チャックテーブルを回転させ、ウエーハ1の表面の水と液体を混合、乾燥させ、ウエーハ1の表面に保護膜8を形成する。この保護膜8に吸着パッド79の吸着面79aを押し当て、ウエーハ1を吸着パッド79に吸着保持する。この後、回収アーム80を旋回させて、ウエーハ1を搬送先であるスピンナ式洗浄装置に搬送し、スピンナ式洗浄装置内でウエーハ1の表面に形成された保護膜8を洗浄除去する。
【選択図】図5

Description

本発明は、研削あるいは研磨されたウエーハを、搬送先へ移動させる搬送方法とその方法を採用した加工装置に関する。
半導体ウエーハは、近年の各種電子機器の小型化・薄型化に伴い、より一層の薄化が求められている。そのため、半導体ウエーハの厚さが例えば100μm以下と薄くなった場合、チップ化した後の強度の維持が問題になっている。そこで、研削処理を行った後に加工面をポリッシュやエッチングすることで、研削処理による機械的ダメージを除去する技術が用いられている。また、口径の大きな薄いウエーハを安全に次工程に搬送するために、ウエーハと同径の吸着パッドを使用した搬送手段により搬送する技術も知られている。(特許文献1等参照)
特開2000−021952公報
上記特許文献1に記載されているように、ウエーハの加工装置に具備されるウエーハの搬送手段としては、材質がセラミックなどからなる多孔質ポーラスの真空吸着パッドが用いられている。ウエーハは吸着パッドの吸着面に空いている多数の孔に吸引されて吸着されるが、その孔(一般に0.1〜0.2mm程度の孔径)に引き込まれて局部的に弾性変形する場合がある。そうなると、ウエーハに局部的な応力が加えられ、結果的に得られる半導体チップの強度が劣化するおそれがあり、この問題はウエーハが薄ければ薄いほど顕著であった。
よって本発明は、加工を終えたウエーハを次工程へ搬送する際、ウエーハを変形させることなく搬送することによってウエーハの強度を維持することができる搬送方法および搬送手段を設けた加工装置を提供することを目的としている。
本発明のウエーハの搬送方法は、保持手段に保持されたウエーハを加工後に所定の搬送先に搬送する方法であって、保護膜となる液体をウエーハの加工面に供給し固化させて保護膜を形成する保護膜形成工程と、ウエーハの加工面に形成された保護膜の表面に搬送用吸着パッドの吸着面を押し当て、ウエーハを吸着パッドの吸着面に吸着保持するウエーハ吸着工程と、ウエーハを吸着保持した吸着パッドを搬送先に搬送するウエーハ搬送工程と、搬送先で吸着パッドからウエーハを離脱させ、ウエーハの加工面に被覆された保護膜をウエーハから除去する保護膜除去工程とを備えることを特徴としている。
本発明のウエーハの搬送方法によれば、ウエーハの表面に除去可能な保護膜を形成し、保護膜の表面に吸着パッドを押し当て、ウエーハを吸着保持するものであり、保護膜が緩衝材となるので、ウエーハの変形は起こらず、このため、加工されたままの状態のウエーハの強度を維持しながら所定の搬送先まで安全に搬送することができる。この作用は、極めて薄いウエーハ(例えば厚さ100μm以下)を搬送する場合において特に有効である。保護膜はウエーハを搬送先へ搬送した後に除去するので、搬送後のウエーハに保護膜が残存することはない。
次に、本発明のウエーハの加工装置は、上記本発明の搬送方法を好適に実施することができる装置であり、ウエーハを吸着保持する回転可能な保持テーブルと、保持テーブルに保持されたウエーハに所定の加工を施す加工手段と、加工が終了したウエーハを、保持テーブルから所定の搬送先に搬送する搬送手段を備えた加工装置である。そして、この搬送手段は、保持手段に保持されたウエーハの加工面に所定の手段で固化し保護膜となる液体を供給する液体供給手段と、保持手段に保持されたウエーハの加工面に形成された保護膜に押し当てられる吸着面を有する吸着パッドと、吸着パッドを保持手段から搬送先に移動させる移動手段とを備え、さらに加工装置は、搬送先で保護膜を除去する保護膜除去手段を備えることを特徴としている。
本発明の加工とは、ウエーハの少なくとも片面を研削する研削加工、または研磨する研磨加工のことであり、加工手段とは、研削加工手段または研磨加工手段である。
本発明によれば、ウエーハを吸着パッドに吸着させても、ウエーハが変形する恐れがないため、加工されたままの状態で強度を維持しながらウエーハを搬送することができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
[1]半導体ウエーハ
図1の符号1は、裏面全面が研削されて目的厚さ(例えば50〜200μm)に薄化加工される円盤状の半導体ウエーハ(以下ウエーハと略称)を示している。このウエーハ1はシリコンウエーハ等であって、研削前の厚さは例えば800μm程度である。ウエーハ1の表面には、格子状の分割予定ライン3によって複数の矩形状の半導体チップ(デバイス)4が区画されており、これら半導体チップ4の表面には、ICやLSI等の図示せぬ電子回路が形成されている。ウエーハ1の外周縁は、角をなくして損傷しにくいようにするために断面半円弧状に面取り加工が施されている。
複数の半導体チップ4は、ウエーハ1と同心の概ね円形状のデバイス形成領域5に形成されている。デバイス形成領域5はウエーハ1の大部分を占めており、このデバイス形成領域5の周囲のウエーハ外周部が、半導体チップ4が形成されない環状の外周余剰領域6とされている。また、ウエーハ1の周面の所定箇所には、半導体の結晶方位を示すV字状の切欠き(ノッチ)7が形成されている。このノッチ7は、外周余剰領域6内に形成されている。ウエーハ1は、最終的には分割予定ライン3に沿って切断、分割され、複数の半導体チップ4に個片化される。
ウエーハ1を裏面研削する際には、電子回路を保護するなどの目的で、図1に示すように電子回路が形成された側の表面に保護テープ2が貼着される。保護テープ2は、例えば厚さ70〜200μm程度のポリオレフィン等の柔らかい樹脂製基材シートの片面に5〜20μm程度の粘着剤を塗布した構成のものが用いられ、その粘着剤を塗布した面とウエーハ1の表面とが相対するように貼り付けられる。
[2]研削加工装置
次に、図1に示したウエーハ1の裏面を研削加工する一実施形態の研削加工装置を説明する。
図2は、その研削加工装置10の全体を示しており、該装置10は、上面が水平な直方体状の基台11を備えている。図2では、基台11の長手方向、幅方向および鉛直方向を、それぞれY方向、X方向およびZ方向で示している。基台11のY方向一端部には、X方向に並ぶコラム12が一対の状態で立設されている。基台11上には、Y方向のコラム12側にウエーハ1を研削加工する加工エリア11Aが設けられ、コラム12とは反対側には、加工エリア11Aに加工前のウエーハ1を供給し、かつ、加工後のウエーハ1を回収する着脱エリア11Bが設けられている。
以下、研削加工エリア11Aと着脱エリア11Bについて説明する。
(I)研削加工エリア
研削加工エリア11Aには、回転軸がZ方向と平行で上面が水平とされた円盤状のターンテーブル13が回転自在に設けられている。このターンテーブル13は、図示せぬ回転駆動機構によって矢印R方向に回転させられる。ターンテーブル13上の外周部には、回転軸がZ方向と平行で上面が水平とされた複数(この場合は3つ)の円盤状のチャックテーブル20が、周方向に等間隔をおいて回転自在に配置されている。
これらチャックテーブル20は一般周知の真空チャック式であり、上面に載置されるウエーハ1を吸着、保持する。図3(b)に示すように、チャックテーブル20は、上面に多孔質のセラミックからなる円形の吸着エリア21を有しており、この吸着エリア21の上面21aにウエーハ1は吸着して保持されるようになっている。吸着エリア21の周囲には環状の枠体22が形成されており、この枠体22の上面22aは、吸着エリア21の上面21aと連続して同一平面をなしている。各チャックテーブル20は、それぞれがターンテーブル13内に設けられた図示せぬ回転駆動機構によって、一方向、または両方向に独自に回転すなわち自転するようになっており、ターンテーブル13が回転すると公転の状態になる。
図2に示すように2つのチャックテーブル20がコラム12側でX方向に並んだ状態において、それらチャックテーブル20の直上には、研削ユニット30がそれぞれ配されている。各チャックテーブル20は、ターンテーブル13の回転によって、各研削ユニット30の下方の研削位置と、着脱エリア11Bに最も近付いた着脱位置との3位置にそれぞれ位置付けられるようになっている。研削位置は2箇所あり、これら研削位置ごとに研削ユニット30が配備されている。この場合、ターンテーブル13の回転によるチャックテーブル20の矢印Rで示す移送方向上流側(図2で奥側)の研削位置が一次研削位置、下流側の研削位置が二次研削位置とされている。
各研削ユニット30は、コラム12に昇降自在に取り付けられたスライダ40に固定されている。スライダ40は、Z方向に延びるガイドレール41に摺動自在に装着されており、サーボモータ42によって駆動されるボールねじ式の送り機構43によってZ方向に移動可能とされている。各研削ユニット30は、送り機構43によってZ方向に昇降し、下降してチャックテーブル20に接近する送り動作により、チャックテーブル20に保持されたウエーハ1の露出面を研削する。
研削ユニット30は、図3に示すように、軸方向がZ方向に延びる円筒状のスピンドルハウジング31と、このスピンドルハウジング31内に同軸的、かつ回転自在に支持されたスピンドルシャフト32と、スピンドルハウジング31の上端部に固定されてスピンドルシャフト32を回転駆動するモータ33と、スピンドルシャフト32の下端に同軸的に固定された円盤状のフランジ34とを具備している。そしてフランジ34には、カップホイール35がねじ止め等の取付手段によって着脱自在に取り付けられる。
カップホイール35は、環状のフレーム36の下端面に、該下端面の外周部全周にわたって複数の砥石37が環状に配列されて固着されたものである。一次研削位置の上方に配された一次研削用の研削ユニット30のフランジ34には、砥石37が例えば♯320〜♯400の砥粒を含むカップホイール35が取り付けられる。また、二次研削位置の上方に配された二次研削用の研削ユニット30のフランジ34には、砥石37が例えば♯2000〜♯8000以上の砥粒を含むカップホイール35が取り付けられる。フランジ34およびカップホイール35には、研削面の冷却や潤滑あるいは研削屑の排出のための研削水を供給する研削水供給機構(図示省略)が設けられ、該機構には給水ラインが接続されている。カップホイール35の研削外径、すなわち複数の砥石37の外周縁の直径は、少なくともウエーハ1の半径と同等以上で、一般的にはウエーハの直径に等しい大きさに設定されている。
図3の符号50は、基準側ハイトゲージ51とウエーハ側ハイトゲージ52との組み合わせで構成される厚さ測定ゲージである。基準側ハイトゲージ51は、揺動する基準プローブ51aの先端が、ウエーハ1で覆われないチャックテーブル20の枠体22の上面22aに接触し、該上面22aの高さ位置を検出するものである。ウエーハ側ハイトゲージ52は、揺動する変動プローブ52aの先端がチャックテーブル20に保持されたウエーハ1の上面すなわち被研削面に接触することで、ウエーハ1の上面の高さ位置を検出するものである。厚さ測定ゲージ50によれば、ウエーハ側ハイトゲージ52の測定値から基準側ハイトゲージ51の測定値を引いた値に基づいてウエーハ1の厚さが測定される。
ウエーハ1は、最初に一次研削位置で研削ユニット30により一次研削された後、ターンテーブル13が図2に示すR方向に回転することにより二次研削位置に移送され、ここで研削ユニット30により二次研削される。
(II)着脱エリア
図2に示すように、着脱エリア11Bの中央には、上下移動する2節リンク式のピックアップロボット70が設置されている。そして、このピックアップロボット70の周囲には、上から見て反時計回りに、供給カセット71、位置合わせ台72、供給手段73、回収手段76、スピンナ式洗浄装置81(保護膜除去手段)、回収カセット82が、それぞれ配置されている。供給手段73は、多孔質材料で形成され、水平な下面にウエーハ1を真空作用で吸着する吸着パッド74と、この吸着パッド74が先端に固定された水平旋回式の供給アーム75とにより構成されている。カセット71,82は、複数のウエーハ1を水平な姿勢で、かつ上下方向に一定間隔をおいて積層状態で収容するもので、基台11上の所定位置にセットされる。
回収手段76は、図2および図4に示す水供給ノズル77および液体供給ノズル78と、図2および図5(a)に示す吸着パッド79および水平旋回式の回収アーム80との組み合わせにより構成されている。液体供給ノズル78は、着脱位置に位置付けられたチャックテーブル20上のウエーハ1の表面の中央部付近に、水溶性レジストなどの、水溶性で乾燥することにより固化および膜化する液体Lが供給されるようになっている。液体Lの具体例としては、例えば、イソプロピルアルコールに純水を加えた水溶性を有するアクリル系の樹脂(特開平10−341012公報参照)などが好適に用いられる。なお、本発明の保護膜形成用の液体材料としては、水溶性レジストのような、水溶性で乾燥することにより固化して膜となり、膜化した後には、水洗浄などによって容易に除去可能という条件を満たすものから、適宜に選択される。そして、液体供給ノズル78は図示しないモータなどによって旋回可能に保持され、適宜、チャックテーブル20上から退避することができるようになっている。吸着パッド79は、着脱位置に位置付けられたウエーハ1の表面に水平な下面である吸着面79aを押し当て、ウエーハ1を吸着し、回収アーム80が水平に旋回することにより、ウエーハ1を、その着脱位置からスピンナ式洗浄装置81まで搬送する。吸着パッド79は真空チャック式であり、吸着面79aは多孔質体83で形成されている。
以上が本実施形態の研削加工装置10の構成であり、次に該装置10の動作を説明する。
研削加工されるウエーハ1は、はじめにピックアップロボット70によって供給カセット71内から取り出され、位置合わせ台72上に載置されて一定の位置に決められる。次いでウエーハ1は、供給アーム73によって位置合わせ台72から取り上げられ、着脱位置で待機しているチャックテーブル20上に被研削面(半導体チップ4が形成されていない裏面)を上に向けて載置される。ウエーハ1はターンテーブル13のR方向への回転によって一次研削位置と二次研削位置にこの順で移送され、これら研削位置で、研削ユニット30により上記のようにして表面が研削される。ウエーハ1の研削にあたっては、いずれの研削位置においても、厚さ測定ゲージ50によってウエーハ1の厚さを逐一測定しながら研削量が制御される。二次研削が終了したウエーハ1は、さらにターンテーブル13がR方向に回転することにより着脱位置に戻される。
着脱位置に戻ったチャックテーブル20上のウエーハ1は、回収手段76により、次のようにしてスピンナ式洗浄装置81に搬送される。まず、図4(b)に示すように、水供給ノズル77から、チャックテーブル20上のウエーハ1の上面に純水などの水Wが一様に供給される。さらに、水Wが供給されたウエーハ1の上面の中央部付近に、上記液体Lが液体供給ノズル78から滴下される。次に、ウエーハ1をチャックテーブル20により回転させ、ウエーハ1の上面に供給された水Wと液体Lを混合させる。さらに、チャックテーブル20の回転を続けることにより、混合された液体が乾燥し、ウエーハ1の上面に膜圧が2〜3μm程度の保護膜8が形成される(図5参照)。保護膜8は水溶性であるため、再度、純水などを供給することによって、除去することが可能である。また、乾燥時間は毎分100〜300回転の速度で10〜60秒程度維持することで十分である(保護膜形成工程)。
ウエーハ1の表面に保護膜8が形成された後、液体供給ノズル78を旋回させ、チャックテーブル20上から退避させる。この後、図5(a)に示すように、保護膜上面8aに吸着パッド79の下面79aを押し当て、保護膜8を吸引することによりウエーハ1の吸着を行う。吸着パッド79によりウエーハ1を吸着保持できたら、チャックテーブル20によるウエーハ1の吸着を終了させる(ウエーハ吸着工程)。そして、吸着パッド79により吸着保持されたウエーハ1は、回収アーム80を旋回させることで搬送先であるスピンナ式洗浄装置81に移動し、吸着パッド79の吸着を終了させる(ウエーハ搬送工程)。
次に、スピンナ式洗浄装置81によりウエーハ1の洗浄を行う。ウエーハ1をスピンナ式洗浄装置81で洗浄することにより、ウエーハ1の上面に純水などが供給され、ウエーハ1の上面に形成された保護膜8が除去される。保護膜8は、スピンナ式洗浄装置81において30〜60秒程度の洗浄によって十分除去される(保護膜除去工程)。
この後、ウエーハ1はスピンナ式洗浄装置81内で乾燥処理され、次いで、ピックアップロボット70によって回収カセット82内に移送、収容される。以上が本実施形態の研削加工装置10の全体動作であり、この動作が繰り返し行われて多数のウエーハ1が連続的に研削加工される。
本実施形態によれば、図5(b)に示すように、ウエーハ1が吸着パッド79に吸着されても保護膜8を介しているので、従来のように吸着パッド79に吸着される際に生じる応力でウエーハ1が変形するといったことがない。このため、ウエーハ1を、加工されたままの状態の強度を維持しながらスピンナ式洗浄装置81まで安全に搬送することができる。そして、スピンナ式洗浄装置81でウエーハ1の表面に形成された保護膜8を除去するので、保護膜8がウエーハ1に残存することはない。
図6(a)は、従来の搬送手段を示しており、本実施形態と同一構成要素には同一の符合を付してある。従来の搬送手段は、真空チャック式の吸着パッド79が回収アーム80に取り付けられ、吸着パッド79の吸着面79aは多孔質体83で形成されている。その吸着面79aにウエーハ1が真空作用で吸着されると、図6(b)に示すようにウエーハ1は多孔質体83の吸着面79aに空いている多数の孔に吸引されて局部的に弾性変形させられる。その結果、ウエーハ1に局部的な応力が加わり、ウエーハの強度が劣化するおそれがあったわけである。
本実施形態では、吸着パッド79の吸着面79aにはウエーハ1を直接吸着させず、ウエーハ1の表面に保護膜8を形成し、保護膜の上面8aを吸着パッド79で吸着することでウエーハ1を吸着パッド79に吸着保持するものである。このため、従来のようにウエーハが多孔質体の孔に吸引されて変形するといったことは生じず、強度の維持が図られるのである。
上記実施形態は、本発明を研削加工装置に適用したものであるが、本発明は図7に示すような研磨加工装置にも適用可能である。なお、図7で図2と同一構成要素には同一の符合を付してあり、それらについては簡略的に説明する。
この研磨加工装置14は、上記研削加工装置10で研削加工されたウエーハ1の裏面を研磨して仕上げるものであり、コラム12は1つ設けられ、このコラム12に、研磨ユニット60が昇降可能に装着されている。研磨ユニット60は、図8に示すように、上記研削ユニット30と同様のスピンドルハウジング31、スピンドルシャフト32、モータ33およびフランジ34とを具備しており、フランジ34に、研磨工具62が取り付けられる。研磨工具62は、環状のフレーム63の下面に、シリカなどの酸化金属砥粒を含浸した研磨布64が固着されてなるもので、フレーム63がフランジ34にねじ止め等の手段によって着脱自在に取り付けられるようになっている。
基台11の加工エリア11Aには、テーブルベース17がY方向に移動自在に設けられおり、このテーブルベース17上に、回転式のチャックテーブル20が取り付けられている。テーブルベース17の移動方向両端部には蛇腹状のカバー19A,19Bの一端がそれぞれ取り付けられており、これらカバー19A,19Bの他端は、コラム12と、コラム12に対向するピット18の内壁面に、それぞれ取り付けられている。これら、カバー19A,19Bは、テーブルベース17の移動路を覆い、その移動路に研磨屑等が落下することを防ぐもので、テーブルベース17の移動に伴って伸縮する。
この研磨加工装置14では、テーブルベース17のY方向の移動により、チャックテーブル20に保持されたウエーハは、着脱エリア11Bに近接した着脱位置と研磨ユニット60の下方の加工位置との間を往復移動させられ、加工位置で研磨ユニット60により裏面が研磨される。そして、研磨加工が終了して着脱位置に位置付けられたウエーハ1は、上記実施形態と同様にして回収手段76の吸着パッド79に保護膜8を介して吸着保持され、回収アーム80が旋回することによりスピンナ式洗浄装置81内まで搬送され、該洗浄装置81内で洗浄と同時に保護膜8が除去される。
上記の研削加工装置および研磨加工装置のいずれの実施形態においても、液体Lは液体供給ノズル78より滴下することでウエーハ1の表面に供給されていたが、図9に示すペイントローラ式液体塗布手段84のペイントローラ85に液体Lを染み込ませ、該ローラ85をウエーハ1の表面に押圧し、ペイントローラ85を移動させ、液体Lをウエーハ1の表面に塗布することで供給することも可能である。なお、図9で図4と同一構成要素には同一の符号を付してあり、それらについては簡略的に説明する。
ペイントローラ式液体塗布手段84は、ウエーハ1の着脱位置近傍に配設されたスタンド91を有している。このスタンド91の上面には、ガイド90がウエーハ1の着脱位置上やや横側に突き出すように水平に配設されている。ガイド90内には、送り機構89によって駆動される送りねじ88が配されている。送りねじ88には、ローラ押し付け機構92が装着されており、ローラ押し付け機構92は、送り機構89により水平方向に移動が可能である。ローラ押し付け機構92の下面にはローラフレーム86が、ローラ押し付け機構92の移動方向に対して垂直に配設されており、ローラフレーム86は両端でローラ軸87を支持している。そして、ローラ軸87を回転軸として水平なペイントローラ85が回転自在に装着されている。ペイントローラ85は、ローラ押し付け機構92により昇降することが可能であり、ウエーハ1の表面に液体Lを十分に供給できる幅を備えている。
ペイントローラ式液体塗布手段84によれば、上記実施形態と同様に水供給ノズル77から水Wが供給されたウエーハ1の表面に、ローラ押し付け機構92によりペイントローラ85を下降させ押し当てる。なお、ペイントローラ85には液体Lをあらかじめ染み込ませておく。そして、送り機構89によりペイントローラ85をウエーハ1の表面に沿って水平方向に移動させる。ペイントローラ85はローラ軸87を軸として転がり、ウエーハ1の表面に液体Lが塗布される。ウエーハ1の表面に液体Lが塗布されたら、押し付け機構92によりペイントローラ85を上昇させ、液体Lの塗布を完了させる。この後、上記実施形態と同様に、チャックテーブル20を回転させ、水Wと液体Lを混合し、乾燥、固化させウエーハ1の表面に保護膜8を形成させる。
次に、本発明の搬送方法の効果を実証するために、抗折強度を測定した実施例を示す。
まず、厚さ200μmまで研削加工して薄化処理したウエーハを、本発明の搬送方法で搬送した後、それらのウエーハから20mm角に切り出したチップの抗折強度を、球抗折測定法によって測定した。一方、図6(a)で示したような従来の真空チャック式の吸着パッドにウエーハを吸着、保持して搬送したウエーハと、研削加工後に吸着パッド等に吸着、保持せず、そのままの状態のウエーハに対しても、同様にして抗折強度を測定した。なお、測定サンプル数は、それぞれ61個とした。これらウエーハの抗折強度の最高値、最低値ならびに平均値を、図10に示す。
図10で明らかなように、本発明の搬送方法で搬送させたウエーハは、搬送させなかったウエーハと比較してもあまり抗折強度に大きな変化は見られず、高い強度が維持されていることが判る。一方、従来の搬送方法で搬送させたウエーハは抗折強度が格段に低下しており、最高値でも本発明の搬送方法で搬送されたウエーハの最低値より約1000MPa高い値しか示しておらず、本発明の場合は平均値で従来方法の7〜8倍の強度の差が生じている。したがって従来の搬送方法ではかなりの強度を失っていたが、本発明の搬送方法では加工されたままの状態のウエーハの強度を維持することができるということが実証された。
本発明の一実施形態で研削加工されるウエーハの(a)斜視図、(b)側面図である。 本発明の一実施形態に係る研削加工装置の斜視図である。 図2の研削加工装置が備える研削ユニットによりウエーハを研削している状態を示す(a)斜視図、(b)側面図である。 一実施形態の研削加工装置の液体供給ノズルを示す(a)斜視図、(b)側面図である。 (a)は本発明の一実施形態の回収手段を示す側面図、(b)は図5(a)の手段でウエーハを吸着している部分の拡大側面図である。 (a)は従来の回収手段を示す側面図、(b)は図6(a)の手段でウエーハを吸着している部分の拡大側面図である。 本発明の他の実施形態を示す研磨加工装置の斜視図である。 図7の研磨加工装置が備える研磨ユニットによりウエーハを研磨している状態を示す側面図である。 本発明の他の実施形態を示すペイントローラ式液体供給手段の(a)斜視図、(b)側面図である。 実施例で行った抗折強度試験の測定結果を示す線図である。
符号の説明
1…半導体ウエーハ
8…保護膜
8a…保護膜表面
10…研削加工装置(加工装置)
14…研磨加工装置(加工装置)
20…チャックテーブル(保持手段)
77…水供給ノズル(液体供給手段)
78…液体供給ノズル(液体供給手段)
79…吸着パッド
79a…吸着面
80…回収アーム(移動手段)
81…スピンナ式洗浄装置(保護膜除去手段)
L…液体
W…水

Claims (4)

  1. 保持手段に保持されたウエーハを加工後に所定の搬送先に搬送する方法であって、
    保護膜となる液体を前記ウエーハの加工面に供給し固化させて保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    前記ウエーハの加工面に形成された前記保護膜の表面に搬送用吸着パッドの吸着面を押し当て、ウエーハを該吸着パッドの吸着面に吸着保持するウエーハ吸着工程と、
    ウエーハを吸着保持した前記吸着パッドを搬送先に搬送するウエーハ搬送工程と、
    搬送先で吸着パッドからウエーハを離脱させ、ウエーハの加工面に被覆された前記保護膜をウエーハから除去する保護膜除去工程と
    を備えることを特徴とするウエーハの搬送方法。
  2. 前記加工が、ウエーハの加工面を研削する研削加工、または研磨する研磨加工であることを特徴とする請求項1に記載のウエーハの搬送方法。
  3. ウエーハを保持する回転可能な保持手段と、
    該保持手段に保持されたウエーハに所定の加工を施す加工手段と、
    該加工手段により加工が施されたウエーハを、前記保持手段から所定の搬送先に搬送する搬送手段とを備えた加工装置であって、
    前記搬送手段は、
    前記保持手段に保持されたウエーハの加工面に所定の手段で固化し保護膜となる液体を供給する液体供給手段と、
    前記保持手段に保持されたウエーハの加工面に形成された保護膜に押し当てられる吸着面を有する吸着パッドと、
    該吸着パッドを前記保持手段から前記搬送先に移動させる移動手段とを備え、
    さらに該加工装置は、搬送先で前記保護膜を除去する保護膜除去手段を備えることを特徴とするウエーハの加工装置。
  4. 前記加工手段は、前記ウエーハの加工面を研削する研削加工手段、または研磨する研磨加工手段であることを特徴とする請求項3に記載のウエーハの加工装置。
JP2006309908A 2006-11-16 2006-11-16 ウエーハの加工装置 Active JP4850666B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006309908A JP4850666B2 (ja) 2006-11-16 2006-11-16 ウエーハの加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006309908A JP4850666B2 (ja) 2006-11-16 2006-11-16 ウエーハの加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008130576A true JP2008130576A (ja) 2008-06-05
JP4850666B2 JP4850666B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=39556147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006309908A Active JP4850666B2 (ja) 2006-11-16 2006-11-16 ウエーハの加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4850666B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011119578A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Disco Abrasive Syst Ltd 貼着装置
JP2016111139A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 株式会社ディスコ ウエーハの加工方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61292922A (ja) * 1985-06-21 1986-12-23 Hitachi Hokkai Semiconductor Ltd 半導体装置の製造方法
JPH05234972A (ja) * 1992-02-24 1993-09-10 Nec Corp 半導体装置の製造方法
JP2001053041A (ja) * 1999-08-11 2001-02-23 Nippon Sheet Glass Co Ltd 半導体ウェハ裏面加工時の表面保護方法および半導体ウェハの保持方法
JP2002246347A (ja) * 2001-02-16 2002-08-30 Tokyo Seimitsu Co Ltd ウェーハの平面加工装置及びその平面加工方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61292922A (ja) * 1985-06-21 1986-12-23 Hitachi Hokkai Semiconductor Ltd 半導体装置の製造方法
JPH05234972A (ja) * 1992-02-24 1993-09-10 Nec Corp 半導体装置の製造方法
JP2001053041A (ja) * 1999-08-11 2001-02-23 Nippon Sheet Glass Co Ltd 半導体ウェハ裏面加工時の表面保護方法および半導体ウェハの保持方法
JP2002246347A (ja) * 2001-02-16 2002-08-30 Tokyo Seimitsu Co Ltd ウェーハの平面加工装置及びその平面加工方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011119578A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Disco Abrasive Syst Ltd 貼着装置
JP2016111139A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 株式会社ディスコ ウエーハの加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4850666B2 (ja) 2012-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7278903B2 (en) Processing method for wafer and processing apparatus therefor
JP4980140B2 (ja) ウェーハの研削加工方法
KR20020089180A (ko) 웨이퍼 평면가공장치
JP2008155292A (ja) 基板の加工方法および加工装置
KR20080103982A (ko) 웨이퍼 가공방법
TWI790319B (zh) 基板處理系統及基板處理方法
TWI534932B (zh) Wafer transfer mechanism
JP5137747B2 (ja) ワーク保持機構
JP2008258554A (ja) ウェーハの研削加工装置
JPWO2019013042A1 (ja) 基板処理システム、基板処理方法及びコンピュータ記憶媒体
JP2013004726A (ja) 板状物の加工方法
JP4916995B2 (ja) ウェーハの洗浄装置および研削装置
JP2008036744A (ja) 研磨装置
JP5335245B2 (ja) ウェーハの研削方法および研削加工装置
JP2009023057A (ja) 研削部材のドレス方法および研削装置
JP2006303329A (ja) シリコン基板の薄板加工方法およびそれに用いられる加工装置
JPH10166259A (ja) サファイア基板研削研磨方法および装置
JP2009099870A (ja) ウェーハの加工方法
JP2007165802A (ja) 基板の研削装置および研削方法
JP4850666B2 (ja) ウエーハの加工装置
JP6887016B2 (ja) ゲッタリング層形成装置、ゲッタリング層形成方法及びコンピュータ記憶媒体
JP2017204606A (ja) ウエーハ製造方法
JP5270179B2 (ja) 研削装置
JP2008117844A (ja) ウエーハの搬送方法および加工装置
JP4927634B2 (ja) 移送装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4850666

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250