JP2008129165A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着ロール611と、定着ロール611に張架される定着ベルト610と、定着ロール611に対して押圧する加圧ロール62と、定着ロール611と加圧ロール62との圧接部Nの下流側近傍にて、定着ベルト610の外表面を加圧ロール62に押圧し、定着ベルト610との摺動面に摺動オイルが供給される押圧パッド64と、定着ベルト610の外表面に接して配置されるクリーニングロール613aと、クリーニングロール613aに接して配置されるクリーニングウェブ613bとを備え、クリーニングウェブ613bの幅は、クリーニングロール613aの幅以上であり、クリーニングロール613aの幅は、定着ベルト610の幅よりも大きいことを特徴とする定着装置60。
【選択図】図2
Description
公報記載の従来技術として、定着ローラにその定着ローラとともに回転する定着ベルトを掛け渡し、その定着ベルトで定着ローラ間に向けて搬送する転写後の用紙を案内する構成を有する定着器が提案されている(特許文献1参照)。同文献には、かかる定着器を用いれば、未定着画像のこすれをほとんど生じさせることなく、用紙を定着ローラ間に導くことができると記載されている。
また、同じく公報記載の従来技術として、支持部材と接する定着フィルムの内部表面に当接する潤滑剤塗布部材を配設することにより、摺動部材と定着フィルムとの間の摺動抵抗を小さくしてトルクの低減を図ることができる加熱装置が提案されている(特許文献2参照)。
本発明の請求項2によれば、本発明の構成を有しない場合に比して、定着ベルトの内表面側において用いられる潤滑剤が定着ベルトの外表面側に転移することをより抑制し得る(潤滑剤に基づく画像不良の虞がより低減される)。
本発明の請求項3によれば、本発明の構成を有しない場合に比して、画像形成を行う定着ベルト外表面が傷つけられる虞をより低減し得る。
本発明の請求項4によれば、本発明の構成を有しない場合に比して、第一クリーニング部材の表面をより良好にクリーニングし得る。
本発明の請求項5によれば、定着ベルトの内表面側に用いられる潤滑剤が定着ベルトの外表面側に転移しようとする場合に、潤滑剤を第一クリーニング部材に転移させ、更に、第二クリーニング部材に転移させ得る。つまり、潤滑剤が定着ベルトの外表面に染み出して生じる画像不良を良好に低減可能な定着装置が提供される。
本発明の請求項6によれば、潤滑剤が定着ベルト表面に染み出して生じる画像不良を良好に低減可能な画像形成装置が提供される。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1K、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の循環に伴って搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
図2は、本実施の形態の定着装置60の概略構成を示す側断面図である。この定着装置60は、加熱部材の一例としての定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置される加圧部材の一例としての加圧ロール62とで主要部が構成されている。
定着ベルトモジュール61は、ベルト部材の一例としての定着ベルト610と、定着ベルト610を張架しながら回転駆動する、用紙P上に形成されたトナー像を加熱する定着部材の一例としての定着ロール611とを備えている。また、定着ベルトモジュール61は、内側から定着ベルト610を張架する張架ロール612と、外側から定着ベルト610を張架すると共に、定着ベルト610の表面をクリーニングするクリーニングモジュール613とを備えている。更に、定着ベルトモジュール61は、定着ロール611と張架ロール612との間で定着ベルト610を内側から張架する張架ロール614と、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接する領域である圧接部Nの下流側において定着ベルト610を張架する張架ロール615を備えている。また更に、定着ベルトモジュール61は、圧接部Nの下流側近傍において定着ロール611に隣接して配置され、定着ベルト610の外表面を加圧ロール62の表面に押圧する押圧部材の一例としての押圧パッド64を備えている。
なお、定着ベルト610の内表面側近傍には、定着ベルト610と押圧パッド64との間に、潤滑剤の一例としての摺動オイルを供給する摺動オイル供給部材620が配置され、定着ベルト610と押圧パッド64との良好な摺動を確保している。
また、定着ロール611の内部には、加熱源としてハロゲンヒータ616aが配設され、定着ロール611の表面に接触するように配置された温度センサ617aの計測値に基づき、画像形成装置の制御部40(図1参照)が定着ロール611の表面温度を制御している。
ここで、このような耐熱離型性材料としては、耐熱性を有すると共に摺動オイルに対する離型性(撥水性)に優れることが好ましい。このような耐熱離型性材料として具体的には、例えばフッ素樹脂(例えば、PFAやポリテトラフルオロエチレン樹脂等)、シリコーン樹脂、ポリアセタール樹脂等を挙げることができる。
なお、本実施の形態において、クリーニングロール613aの表面硬度は、定着ベルト610の外表面硬度よりも低く設定されている。
なお、本実施の形態の画像形成装置の用途等に応じ、クリーニングウェブ613bを不織布以外を用いて構成することや、クリーニングウェブ613bを多層構成とすること、クリーニングオイルの含浸量を調節することも可能である。
圧接ロール613cは、クリーニングウェブ613bの進行に伴って(従動)回転する。ここで、圧接ロール613cの回転方向としては、クリーニングロール613aの回転方向と同方向であっても、逆方向であっても良い。また、圧接ロール613cの回転速度としては、特に限定されるものではないが、通常0.03mm/sから0.5mm/sである。
また、張架ロール615は、押圧パッド64を通過した定着ベルト610が定着ロール611に向けて円滑に循環するように、押圧パッド64の定着ベルト610進行方向下流側近傍に配置されている。
画像形成装置の二次転写部20(図1参照)において未定着トナー像が静電転写された用紙Pは、搬送ベルト55および定着入口ガイド56により、定着装置60の圧接部Nに向けて(図2参照:矢印F方向)搬送される。そして、圧接部Nを通過する用紙P表面の未定着トナー像は、主としてロール圧接部N1に作用する圧力と熱とにより用紙Pに定着される。
図3は、図2におけるX方向からクリーニングロール613aを観察した場合の概略平面図である。図3において定着ベルト610と、クリーニングロール613aと、クリーニングウェブ613bとは、その幅の関係において、(定着ベルト610の幅)<(クリーニングロール613aの幅)<(クリーニングウェブ613bの幅)なる関係を有している。なお、クリーニングロール613aと、クリーニングウェブ613bとは、同一の長さの幅を有しても良い。
本実施の形態におけるクリーニングモジュール613は、そのような摺動オイルの転移を防ぎ、また、残留物を除去するように作用する。
また、定着ベルト610よりも幅広に設定され、定着ベルト610の外表面側に接するクリーニングロール613aは、定着ベルト610の内表面側より定着ベルト610の端面を経て定着ベルト610の外表面側に転移しようとする摺動オイルを、摺動オイルが定着ベルト610の端面を経た時点で付着させて回収するように作用し得る。
つまり、定着ベルト610の内表面側に用いられる摺動オイルが定着ベルト610の外表面側に転移しようとする場合に、転移しようとする摺動オイルをクリーニングロール613a、クリーニングウェブ613bが除去し得る。従って、本実施の形態の定着装置60は、摺動オイルが定着ベルト610の表面に染み出して生じる画像不良の虞を低減するように作用する。また、かかる定着装置60を備える画像形成装置は、摺動オイルが定着ベルト610の表面に染み出して生じる画像不良の虞を低減するように作用する。
しかも、クリーニングオイルが含浸されたクリーニングウェブ613bは、微少量のオイルをクリーニングロール613aと定着ベルト610との界面に供給し得、クリーニングロール613aと定着ベルト610との摺擦を低減するように作用し得る。このような摺擦の低減により、定着ベルト610の外表面が傷つけられることにより生じる画像欠陥の虞が更に低減される。
図4は、定着ベルト610の内表面側に設置される転移防止部材を説明する概略平面図である。図4(A)は、図中の矢印方向に進行する定着ベルト610の内表面側に接してゴムパッド610aを配置した例である。また、図4(B)は、図中の矢印方向に進行する定着ベルト610の内表面側に接して繊維パッド610bを配置した例である。なお、本実施の形態においてゴムパッド610a及び繊維パッド610bは平面視略矩形状を有している。また、ゴムパッド610aは、定着ベルト610の進行方向に対して所定の傾きをもって配置されている。
また、定着ベルト610の内表面側に接して配置された繊維パッド610bは、それ自身が摺動オイルを吸着させる作用を有し、ゴムパッド610aと同様、摺動オイルが定着ベルト610の端面を経て定着ベルト610の外表面側に転移することを抑制するように作用し得る。なお、繊維パッド610bに用いられる繊維の表面は、シリコーンゴムやフッ素ゴムにてコーティングされていることが好適である。
なお、転移防止部材の形状や配置位置、素材等については、定着装置や画像形成装置の用途や運転条件等に応じて適宜選択可能である。また。本実施の形態においては転移防止部材としてゴムパッド610a、繊維パッド610bを例示したが、素材や形状がこれらに限定されるものではない。転移防止部材としては摺動性に優れ、かつ耐熱性を有する部材であることが好適である。
Claims (6)
- 定着ベルトと、
前記定着ベルトの内部に設けられた定着部材と、
前記定着部材に対して押圧するように配置される加圧部材と、
前記定着部材と前記加圧部材との圧接部の下流側近傍にて、前記定着ベルトの外表面を当該加圧部材に押圧するように配置され、当該定着ベルトとの摺動面に潤滑剤が供給される押圧部材と、
前記定着ベルトの外表面に接して配置され、前記トナー像が前記記録材上に定着された後に当該定着ベルト表面をクリーニングする第一クリーニング部材と、
前記第一クリーニング部材に接して配置され、当該第一クリーニング部材の表面をクリーニングする第二クリーニング部材とを備え、
前記第二クリーニング部材の幅は、前記第一クリーニング部材の幅以上であり、当該第一クリーニング部材の幅は、前記定着ベルトの幅よりも大きいことを特徴とする定着装置。 - 前記定着ベルトの幅方向端部に、当該定着ベルトの内表面に付着した前記潤滑剤が当該定着ベルトの外表面側へ転移することを防止する転移防止部材を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記第一クリーニング部材の表面硬度は、前記定着ベルトの外表面硬度よりも低いことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記第二クリーニング部材は、クリーニングオイルを含浸してなることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 定着ベルトと、
前記定着ベルトの内部に設けられた定着部材と、
前記定着部材に対して押圧するように配置される加圧部材と、
前記定着部材と前記加圧部材との圧接部の下流側近傍にて、前記定着ベルトの外表面を当該加圧部材に押圧するように配置され、前記定着ベルトとの摺動面に潤滑剤が供給される押圧部材と、
前記定着ベルトの外表面に接して配置され、前記トナー像が前記記録材上に定着された後に当該定着ベルト表面をクリーニングする第一クリーニング部材と、
前記第一クリーニング部材に接して配置され、前記第一クリーニング部材の表面をクリーニングする第二クリーニング部材とを備え、
前記第一クリーニング部材は、前記定着ベルトの内表面側から外表面側へ転移する前記潤滑剤を付着させ、
前記第二クリーニング部材は、前記第一クリーニング部材に転移した前記潤滑剤を付着させることを特徴とする定着装置。 - トナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段とを含み、
前記定着手段は、
定着ベルトと、
前記定着ベルトの内部に設けられた定着部材と、
前記定着部材に対して押圧するように配置される加圧部材と、
前記定着部材と前記加圧部材との圧接部の下流側近傍にて、前記定着ベルトの外表面を当該加圧部材に押圧するように配置され、当該定着ベルトとの摺動面に潤滑剤が供給される押圧部材と、
前記定着ベルトの外表面に接して配置され、前記トナー像が前記記録材上に定着された後に当該定着ベルト表面をクリーニングする第一クリーニング部材と、
前記第一クリーニング部材に接して配置され、前記第一クリーニング部材の表面をクリーニングする第二クリーニング部材とを備え、
前記第二クリーニング部材の幅は、前記第一クリーニング部材の幅以上であり、当該第一クリーニング部材の幅は、前記定着ベルトの幅よりも大きいことを特徴とする画像形成装置。
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