JP2008128376A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動発生体への取り付け前の状態における連結部材の不所望な位置ズレを防止して組み付け作業性に優れる防振装置を提供する。
【解決手段】マウント装置18をエンジン1に連結する連結部材20と、連結部材20を上方から取り囲む変位規制部材22と、連結部材20の外面を被覆するストッパゴム60とを備える防振装置10において、ボルト24による固定部54の両側におけるストッパゴム60の上面部62に上方に突出する係止突起72を設け、変位規制部材22に係止突起72を収容する収容孔74を設ける。係止突起72は、ボルトの軸中心24Aよりも第2連結端部48側に設け、該係止突起よりも第1連結端部46の先端側に変位規制部材22の内面に対向する第1対向突起78を設けるとともに、該係止突起よりも第2連結端部48側に変位規制部材22の内面に対向する第2対向突起80を設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車エンジン等の振動発生体を防振的に支承するのに用いられる防振装置に関する。
従来、この種の防振装置として、エンジン等の振動発生体側に取り付けられる第1取付具と、その下側に位置して車体等の支持体側に取り付けられる筒状の第2取付具とを、ゴム状弾性体からなる防振基体を介して結合してなるマウント装置と、該マウント装置を振動発生体に連結するために第1取付具に取り付けられる連結部材と、を備えたものが知られている。
上記防振装置においては、マウント装置(特には第2取付具)に対する連結部材の相対変位量を規制するために、連結部材の少なくとも一部を取り囲む変位規制部材が第2取付具に設けられる。また、変位規制部材により取り囲まれる連結部材の外面には、変位規制部材との当接時における衝撃を緩和するためにストッパゴムが被覆形成される(下記特許文献1〜3参照)。そして、振動発生体から大振動が入力されたときに、連結部材が変位規制部材に当接してストッパーとして機能することで、過大変位が規制される。
特開2005−048838号公報 特開2005−106138号公報 特開2006−097741号公報
上記防振装置は、一般に、連結部材をマウント装置における第1取付具の上面に固定することで防振装置として組み立てられ、集積、輸送等された後、車両に組み付けられる。このような車両への組付け前の状態において、例えば集積作業や輸送作業に起因した外力が防振装置に入力されたときに、連結部材の変位規制部材に取り囲まれている部分が一部抜け出ることがあり、連結部材が傾斜してしまうおそれがある。このように連結部材が傾斜してしまうと、連結部材を振動発生体に取り付けるときに位置ズレが生じてしまい、組み付け作業性を損なうことになる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、振動発生体への取り付け前の状態における連結部材の不所望な位置ズレを防止して組み付け作業性に優れる防振装置を提供することを目的とする。
本発明に係る防振装置は、振動発生体側に取り付けられる第1取付具と、前記第1取付具の下側に位置して支持体側に取り付けられる筒状の第2取付具とを、ゴム状弾性体からなる防振基体を介して結合してなるマウント装置と、前記マウント装置を前記振動発生体に連結するために前記第1取付具に取り付けられる連結部材と、前記第2取付具に設けられて前記連結部材の少なくとも一部を上方から取り囲む変位規制部材と、前記変位規制部材により取り囲まれた前記連結部材の外面を被覆するストッパゴムと、を備える防振装置において、前記変位規制部材が、前記マウント装置の軸直角方向に開口する開口部を備え、前記連結部材が、前記変位規制部材に取り囲まれて前記第1取付具の上面に軸部材により固定される第1連結端部と、前記変位規制部材の開口部から突出して前記振動発生体側に取り付けられる第2連結端部とを備え、前記軸部材による固定部の両側における前記ストッパゴムの上面部に上方に突出する係止突起がそれぞれ設けられるとともに、前記変位規制部材に前記係止突起を収容する収容孔が設けられ、前記係止突起が、前記上面部において前記軸部材の軸中心よりも前記第2連結端部側に設けられて、前記係止突起よりも前記第1連結端部の先端側の前記上面部に、前記変位規制部材の内面に対向する第1対向突起が設けられるとともに、前記係止突起よりも前記第2連結端部側の前記上面部に、前記変位規制部材の内面に対向する第2対向突起が設けられたものである。
上記構成によれば、連結部材を振動発生体に取り付ける前の状態では、防振基体の付勢力により連結部材が変位規制部材の内面に対して上方に押し付けられることで、連結部材を被覆するストッパゴムの係止突起が変位規制部材の収容孔に収容されて係止されている。そのため、かかる取り付け前の状態において、例えば集積作業や輸送作業に起因した外力が繰り返し入力された場合であっても、上記係止により連結部材がマウント装置に正確に位置出しされるので、連結部材の不所望な位置ズレを防止して振動発生体との取り付け作業性に優れる。特に、係止突起が軸部材の軸中心よりも第2連結端部側に配置されているので、連結部材に対する上下方向でのこじり入力に対して係止部での動きを小さくして、係止突起が収容孔から外れにくくすることができ、位置ズレをより効果的に防止することができる。また、防振装置の組付け後には、ストッパゴムに設けた上記各突起の配置構成により、大振動時における変位規制部材との衝突による打音を効果的に低減することができる。
本発明において、前記第1対向突起が、前記軸部材の軸中心よりも前記第1連結端部の先端側において前記係止突起に隣り合う第1突起と、前記第1突起に対して前記第1連結端部の先端側かつ幅方向内方側にて隣り合う第2突起とからなり、前記第2対向突起が、前記係止突起に対して前記第2連結端部側にて隣り合う第3突起と、前記第3突起に対して前記第1連結端部の幅方向内方側にて隣り合う第4突起とからなると、次の作用効果が奏される。すなわち、上記対向突起としては、係止突起の両側に1つずつ設けることもできるが、2つずつ設けることで、突起の摩耗を低減して、耐久性を向上することができる。また、上記第1〜4突起の配置構成により、大振動時に、軸部材を挟んだ両側の突起群を固定部の周りでバランスよく変位規制部材に当接させることができ、ガタツキを抑制することができる。更に、第1連結端部の先端側に設けた第1対向突起により、振動発生体への取り付け前の状態での連結部材の傾斜が抑制される。
本発明において、前記軸部材による固定部を挟んで位置して前記変位規制部材の内面に対向する前記ストッパゴムの両側面部が、前記軸部材の軸方向に延びる複数の突条により凹凸状に形成されていると、次の作用効果が奏される。すなわち、ストッパゴムの側面部が変位規制部材に当接するような軸直角方向での大振動時に、ストッパゴムと変位規制部材との面当たりを防止して、打音を低減することができる。また、かかる突条が軸方向に延びるものであるため、上記各突起を備えるストッパゴムを成形する際の該突条での型抜きの問題もなく、成形性に優れる。
本発明において、前記軸部材による固定部を挟んで対向する前記ストッパゴムの内面部に、前記軸部材の軸方向に延びる係合凸部が設けられ、前記第1連結端部の側面に前記係合凸部が嵌合する係合凹溝が第1連結端部の下面に開口させて設けられていると、次の作用効果が奏される。すなわち、ストッパゴムを連結部材と別体で加硫成形して、成形後に連結部材をストッパゴムに挿入したときに、上記係合凸部と係合凹溝との嵌合により、ストッパゴムを外れにくくすることができる。また、係合凸部が軸方向に延びて形成され、かつ、上記係合凹溝が第1連結端部の下面に開口させて設けられているので、係合凸部の成形性(型抜き)に優れるとともに、連結部材の挿入後に係合凸部と係合凹溝の嵌合状態を下面側から目視で確認でき、誤装着を防止することができる。
本発明によれば、振動発生体への取り付け前の状態における連結部材の不所望な位置ズレを防止して、防振装置の組み付け作業性を向上することができる。また、防振装置の組付け後には、大振幅時における連結部材と変位規制部材との衝突による打音を効果的に低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る防振装置10の平面図であり、図2,3はその側面図、図4は縦断面図である。防振装置10は、振動発生体である自動車のエンジン1を支持し、その振動を支持体である車体2に伝達させないようにするためのエンジンマウントであり、エンジン1側に取り付けられる第1取付具12と、その下側に位置して車体2側に取り付けられる筒状の第2取付具14とを、ゴム状弾性体からなる防振基体16を介して結合してなるマウント装置18と、該マウント装置18をエンジン1に連結するために第1取付具12に取り付けられる連結部材20と、連結部材20の少なくとも一部を上方から取り囲む変位規制部材22とを備えている。
図4に示すように、第1取付具12は、第2取付具14の軸心部上方に配されたボス金具であり、その上面12Aには軸部材であるボルト24が螺着される雌ねじ部26が設けられている。第2取付具14は、防振基体16が加硫接着された円筒状の筒金具28と、該筒金具28を外嵌する外筒金具29とからなる。筒金具28の下端開口部にはダイヤフラム30が取り付けられて、ダイヤフラム30と防振基体16との間に液封入室が形成され、該液封入室が仕切り体32により上側の主液室34と下側の副液室36とに仕切られて、両室がオリフィス38により連結されている。そして、第2取付具14には、車体2に対して連結するための複数のブラケット39が固設されている。
変位規制部材22は、第2取付具14の上端部に一体的に接合された金具であり、側方、即ちマウント装置18の軸直角方向Jに開口する開口部40を備え、それ以外の部分ではマウント装置18の上部側を全体的に覆うように設けられている。そのため、開口部40から挿入された連結部材20の一部を取り囲み可能に構成されており、エンジン1から大振動が入力されたときに、連結部材20の上記挿入された部分が変位規制部材22の内面に当接して、マウント装置18に対する連結部材20の相対変位量が規制されるようになっている。なお、開口部40には外側に張り出したフランジ42が設けられている。また、変位規制部材22の上面には、ボルト24の頭部が通過し得る円形の開口44が設けられている。
連結部材20は、アルミニウム合金からなる鋳物であり、変位規制部材22に取り囲まれて第1取付具12の上面12Aにボルト24により固定される第1連結端部46と、変位規制部材22の開口部40から軸直角方向Jに突出してエンジン1に取り付けられる第2連結端部48とを備える。
第2連結端部48は、車両前後方向X(図1参照)に並べて設けられた一対の取付孔50,50と、これら取付孔50に対して前方X1に片寄らせて配置されて下方に突出させて設けられた取付けボルト52とを備える。一対の取付孔50,50にエンジン1側のネジ部材(不図示)を挿入して固定し、取付けボルト52をエンジン1側の取付孔1Aに挿入してナット53で固定することで、連結部材20はエンジン1に取り付けられる(図4参照)。
図4,6に示すように、第1連結端部46には、上記ボルト24による固定部54が、平面視円形状をなして下方に凹状に陥没形成されている。そして、該固定部54にボルト24が挿通する挿通孔56が設けられている。固定部54の周り、特に両側(第1連結端部46の幅方向Wにおける両側)には、肉厚の平面部58が設けられている。
そして、連結部材20は、図5にも示されるように、変位規制部材22により取り囲まれた第1連結端部46であって上記固定部54を除く外面部分がストッパゴム60により被覆されている。ストッパゴム60は、この例では、図6に示すように、連結部材20とは別体にて加硫成形され、成形後に連結部材20の第1連結端部46をストッパゴム60内に挿入することで、連結部材20に装着されている。
図5〜9に示すように、ストッパゴム60は、第1連結端部46の平面部58の上面を覆う上面部62と、第1連結端部46の側面46Aを覆う側面部64と、変位規制部材22からはみ出した連結部材20の下面を覆う下面部66とを備えてなり、第1連結端部46を挿入するための口部68が側方に開口して設けられている。上面部62には固定部54に対応する円形の開口70が設けられている。また、ストッパゴム60は、第1取付具12の上面12Aに接合される第1連結端部46の下面が露出するように、この部分において開口して形成されている。
ストッパゴム60は、固定部54の両側(第1連結端部46の幅方向Wにおける両側。この例では、車両前後方向Xの両側と同じ。)の上面部62に、それぞれ、上方に向けて突出形成された係止突起72を備える。係止突起72は、平面視円形状の突起であり、ストッパゴム60の上面部62において上記ボルト24の軸中心24Aよりも第2連結端部48側の領域R1に設けられている。
図1,4に示すように、ストッパゴム60の上面部62が対向する変位規制部材22の上壁部22Aには、上記一対の係止突起72をそれぞれ収容する円形の収容孔74が上下方向に貫通させて設けられている。収容孔74は、係止突起72よりも小径であり、車両組み付け前の状態において、収容孔74の開口縁に係止突起72の根元部が当接した状態に嵌合するように形成されている。
ストッパゴム60の上面部62には、また、変位規制部材22の内面(即ち、上壁部22Aの下面)に対向する複数の平面視円形状の対向突起76が上方に突出形成されている。対向突起76は、図4に示すように、車両への組み付け前の状態において変位規制部材22の内面に圧接させられるとともに、車両走行時のリバウンド変位時(即ち、連結部材20の上方への変位時)における変位規制部材22と連結部材20との衝突による打音が低減されるように構成されている。対向突起76と係止突起72の高さは同一に設定されており、車両走行時には、両突起72,76がガタツキなく変位規制部材22に当接して打音低減効果を発揮するように構成されている。また、対向突起76と係止突起72との平面視での大きさ、即ち外径は、係止突起72の方が大きく設定されており、これにより、連結部材20をマウント装置18に装着したときの位置合わせを容易にしている。
対向突起76は、係止突起72よりも第1連結端部46の先端側に設けられた第1対向突起78と、係止突起72よりも第2連結端部48側に設けられた第2対向突起80とで構成されている。
第1対向突起78は、上記ボルト24の軸中心24Aよりも第1連結端部46の先端側の領域R2に2つ設けられている。詳細には、第1対向突起78は、係止突起72に対して第1連結端部46の先端側にて隣り合う第1突起78Aと、該第1突起78Aに対して第1連結端部46の先端側かつ幅方向内方側W1にて隣り合う第2突起78Bとからなる。第1突起78Aは、係止突起72に対して、第1連結端部46の幅方向Wでは同じ位置に配置されている。
第2対向突起80は、係止突起72に対して第2連結端部48側にて隣り合う第3突起80Aと、該第3突起80Aに対して第1連結端部46の幅方向内方側W1にて隣り合う第4突起80Bとからなり、両突起80A,80Bは、上記幅方向Wに直交する連結部材20の長手方向Nでは同じ位置に配置されている。
以上の係止突起72及び対向突起76は、固定部54を挟んで左右対称に設けられており、図5に示すように固定部54の周りを取り囲むように配されている。また、この例では、係止突起72と第1対向突起78は、平面視で、それぞれの縁部が側面部64にかかり、かつ、各突起72,78の中心Cが側面部64よりも内側の領域(即ち、連結部材20により下方が支持される領域)に位置するように設けられている。このように、各突起72,78を固定部54からできるだけ離れた位置に置くことで、走行時に変位規制部材22と当接したときの連結部材20のガタツキを抑制しながら、良好なストッパ機能及び打音防止効果を発揮することができる。
ストッパゴム60は、固定部54を挟んでその両側に位置する両側面部64A,64Aが、上記ボルト24の軸方向Y(即ち、側面部64Aの高さ方向)に延びる複数の突条82により凹凸状に形成されている。突条82は、図8に示すように、側面部64Aの高さ方向の全体にわたって形成されており、断面円弧状をなす各突条82が互いに隣接して設けられることで側面部64Aが波形に形成されている。図1に示すように、上記両側面部64A,64Aに対向する変位規制部材22の側壁部22B,22Bは、平坦に形成されている。該側壁部22B,22Bは、この例では車両の前後方向Xにて対向しており、そのため、この側壁部22Bと上記側面部64Aとの間で、前後方向Xの大振動に対するストッパ機能が発揮される。
ストッパゴム60は、図9に示すように、上記固定部54を挟んで対向する内面部に、上記軸方向Yに延びる係合凸部84を備える。係合凸部84は、上記幅方向Wにおいて対向する側面部64A,64Aの内面において内方側W1に向けて突出形成されており、図7に示すように、側面部64Aの高さ方向の全体にわたって形成されている。図6に示すように、第1連結端部46の幅方向Wの両側の側面46Aには、係合凸部84が嵌合する係合凹溝86が設けられている。係合凹溝86は、図10に示すように第1連結端部46の下面46Bに開口させて設けられており、この例では、第1連結端部46の厚み方向の全体にわたって形成されている。
係合凸部84は、口部68から第1連結端部46をストッパゴム60に挿入しやすく、かつ挿入後には抜けにくくするために、図10に示すように、口部68側の側面84Aが挿入方向Sに対して内方かつ前方に傾斜するとともに、口部68とは反対側の側面84Bが挿入方向Sにほぼ直角に形成されている。
ストッパゴム60の上記下面部66は、エンジン1の下方への大変位に対するバウンドストッパのためのストッパゴムとして機能するものであり、第2取付具14の上端部に設けられたバウンドストッパ板部88の上方に対向して設けられている。
本防振装置10は、防振基体16を介して第1取付具12と一体に加硫成形した筒金具28を外筒金具29に圧入するとともに、変位規制部材22の開口部40から連結部材20の第1連結端部46を挿入し、第1連結端部46の挿通孔56に挿通されたボルト24を第1取付具12の雌ねじ部26に螺着して、連結部材20とマウント装置18を締結することにより組み立てられる。
そして、この組み立て後であって車両に組み付ける前の状態では、防振基体16の付勢力により連結部材20が変位規制部材22の内面に対して上方に押し付けられることで、連結部材20を被覆するストッパゴム60の係止突起72が変位規制部材22の収容孔74に収容されて係止される(図1参照)。そのため、かかる組み付け前の状態において、例えば集積作業や輸送作業に起因した外力が繰り返し入力された場合であっても、上記係止により連結部材20がマウント装置18に正確に位置出しされるので、連結部材20の不所望な位置ズレを防止してエンジン1との取り付け作業性に優れる。
特に、係止突起72がボルト24の軸中心24Aよりも第2連結端部48側に配置されているので、連結部材20に対する上下方向(即ち、軸方向Y)でのこじり入力に対して係止部での動きを小さくして、係止突起72が収容孔74から外れにくくすることができる。また、第1連結端部46の先端側に設けた第1対向突起76により、組み付け前の状態での連結部材20の傾斜を抑制することができる。
また、組み付け後には、ストッパゴム60に設けた上記各突起72,76の配置構成により、リバウンド方向への大変位時に、ボルト24を挟んだ両側の突起群を固定部54の周りでバランスよく変位規制部材22に当接させることができ、変位規制部材22との衝突による打音を効果的に低減することができ、当接時のガタツキも抑制することができる。更に、固定部54の両側にそれぞれ5個の突起72,76を設けたので、突起72,76の摩耗を低減して、耐久性を向上することができる。
また、車両前後方向Xの大変位時においても、複数の突条82で凹凸状に形成したストッパゴム60の側面部64Aにより、変位規制部材22との面当たりを防止して、打音を低減することができる。また、かかる突条82が軸方向Yに延びるものであるため、上記各突起72,76を備えるストッパゴム60を成形する際に、突条82を型抜きの問題もなく成形することができる。
また、連結部材20に装着されたストッパゴム60は、上記係合凸部84と係合凹溝86との嵌合により外れにくい。しかも、係合凸部84が軸方向Yに延びて形成され、かつ、係合凹溝86が第1連結端部46の下面46Bに開口させて設けられているので、係合凸部84の成形性(型抜き)に優れるとともに、連結部材20の挿入時に係合凸部84と係合凹溝86の嵌合状態を目視で確認でき、誤装着を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置の平面図 図1のII方向から見た防振装置の側面図 図1のIII方向から見た防振装置の側面図 防振装置の縦断面図 連結部材の平面図 連結部材の分解図 図6のVII方向から見たストッパゴムの側面図 図6のVIII方向から見たストッパゴムの側面図 ストッパゴムの底面図 図9の要部拡大図(連結部材を挿入した状態)
符号の説明
1…エンジン(振動発生体)、2…車体(支持体)
10…防振装置
12…第1取付具、12A…上面
14…第2取付具
16…防振基体
18…マウント装置
20…連結部材
22…変位規制部材
24…ボルト(軸部材)、24A…軸中心
40…変位規制部材の開口部
46…第1連結端部、46A…側面、46B…下面
48…第2連結端部
54…軸部材による固定部
60…ストッパゴム、62…上面部、64…側面部
72…係止突起
74…収容孔
76…対向突起
78…第1対向突起、78A…第1突起、78B…第2突起
80…第2対向突起、80A…第3突起、80B…第4突起
82…突条
84…係合凸部
86…係合凹溝
J…軸直角方向
Y…軸方向
W…幅方向、W1…幅方向内方側

Claims (4)

  1. 振動発生体側に取り付けられる第1取付具と、前記第1取付具の下側に位置して支持体側に取り付けられる筒状の第2取付具とを、ゴム状弾性体からなる防振基体を介して結合してなるマウント装置と、
    前記マウント装置を前記振動発生体に連結するために前記第1取付具に取り付けられる連結部材と、
    前記第2取付具に設けられて前記連結部材の少なくとも一部を上方から取り囲む変位規制部材と、
    前記変位規制部材により取り囲まれた前記連結部材の外面を被覆するストッパゴムと、を備える防振装置において、
    前記変位規制部材が、前記マウント装置の軸直角方向に開口する開口部を備え、
    前記連結部材が、前記変位規制部材に取り囲まれて前記第1取付具の上面に軸部材により固定される第1連結端部と、前記変位規制部材の開口部から突出して前記振動発生体側に取り付けられる第2連結端部とを備え、
    前記軸部材による固定部の両側における前記ストッパゴムの上面部に上方に突出する係止突起がそれぞれ設けられるとともに、前記変位規制部材に前記係止突起を収容する収容孔が設けられ、
    前記係止突起が、前記上面部において前記軸部材の軸中心よりも前記第2連結端部側に設けられて、前記係止突起よりも前記第1連結端部の先端側の前記上面部に、前記変位規制部材の内面に対向する第1対向突起が設けられるとともに、前記係止突起よりも前記第2連結端部側の前記上面部に、前記変位規制部材の内面に対向する第2対向突起が設けられた
    ことを特徴とする防振装置。
  2. 前記第1対向突起が、前記軸部材の軸中心よりも前記第1連結端部の先端側において前記係止突起に隣り合う第1突起と、前記第1突起に対して前記第1連結端部の先端側かつ幅方向内方側にて隣り合う第2突起とからなり、
    前記第2対向突起が、前記係止突起に対して前記第2連結端部側にて隣り合う第3突起と、前記第3突起に対して前記第1連結端部の幅方向内方側にて隣り合う第4突起とからなる請求項1記載の防振装置。
  3. 前記軸部材による固定部を挟んで位置して前記変位規制部材の内面に対向する前記ストッパゴムの両側面部が、前記軸部材の軸方向に延びる複数の突条により凹凸状に形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の防振装置。
  4. 前記軸部材による固定部を挟んで対向する前記ストッパゴムの内面部に、前記軸部材の軸方向に延びる係合凸部が設けられ、前記第1連結端部の側面に前記係合凸部が嵌合する係合凹溝が第1連結端部の下面に開口させて設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防振装置。
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