JP2010139045A - 防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】防振装置本体とエンジンとを連結するブラケットに各方向のストッパ機能を集結させることで、強度部材数を削減し、軽量化を図る。
【解決手段】防振装置本体18をエンジン側に取り付けるためのブラケット20は、上側取付具14が圧入される筒状保持部32を備え、筒状保持部の外周側に、車両左右方向Yにおける変位に対して車体側部材メンバーに当接することで当該変位を制限する第1ストッパ部56を設けるとともに、車両前後方向Xにおける変位に対して車体側部材メンバーに当接することで当該変位を制限する第2ストッパ部58を設け、更に、車両上方Zへの変位に対して車体側部材メンバーに当接することで当該変位を制限する第3ストッパ部60を、筒状保持部32の外周面から突出した凸部50に設ける。
【選択図】図1
【解決手段】防振装置本体18をエンジン側に取り付けるためのブラケット20は、上側取付具14が圧入される筒状保持部32を備え、筒状保持部の外周側に、車両左右方向Yにおける変位に対して車体側部材メンバーに当接することで当該変位を制限する第1ストッパ部56を設けるとともに、車両前後方向Xにおける変位に対して車体側部材メンバーに当接することで当該変位を制限する第2ストッパ部58を設け、更に、車両上方Zへの変位に対して車体側部材メンバーに当接することで当該変位を制限する第3ストッパ部60を、筒状保持部32の外周面から突出した凸部50に設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、主として自動車エンジン等の振動源を防振的に支承するのに用いられる防振装置に関するものである。
自動車の車体と振動源であるエンジンとの間には、車体側への振動の伝達を抑制するために防振装置が設けられる。この種の防振装置として、下記特許文献1には、車体側に取り付けられる下側取付具と、軸方向を車両上下方向に向けてエンジン側に取り付けられる筒状の上側取付具と、両取付具を連結するゴム状弾性体からなる防振基体とを備える防振装置本体を、その上方を跨ぐ逆U字状の車体側ブラケットを介して下側取付具を車体側に取り付けるとともに、該車体側ブラケットから側方に突出するエンジン側ブラケットを介して上側取付具をエンジン側に取り付けるように構成した、いわゆる倒立タイプの防振装置が開示されている。
特開2006−57675号公報
このような倒立タイプの防振装置において、下側取付具に対する上側取付具の過大な相対変位を制限するストッパ機構を構成するものとして、従来は、エンジン側ブラケットや車体側ブラケット、更にその周辺部材が用いられており、ストッパとしての強度を確保すべき部材数が多かった。そのため、防振装置の重量が大きいという問題があった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、防振装置本体と振動源側とを連結するブラケットに各方向のストッパ機能を集結させることで、強度部材数を削減し、軽量化を図ることができる防振装置を提供することを目的とする。
本発明に係る防振装置は、車体側に取り付けられる下側取付具と、軸方向を車両上下方向に向けて振動源側に取り付けられる筒状の上側取付具と、前記下側取付具と上側取付具を連結するゴム状弾性体からなる防振基体とを備える防振装置本体と、前記防振装置本体を振動源側に取り付けるためのブラケットと、を備える防振装置において、
前記ブラケットは、前記上側取付具が軸方向に圧入されることで前記防振装置本体を外嵌保持する筒状保持部と、該ブラケットを振動源側に固定するための振動源側固定部とを備えてなり、
前記筒状保持部の外周側に、車両左右方向と車両前後方向のいずれか一方の第1方向における変位に対して車体側部材に当接することで当該変位を制限する第1ストッパ部が設けられるとともに、車両左右方向と車両前後方向のいずれか他方の第2方向における変位に対して車体側部材に当接することで当該変位を制限する第2ストッパ部が設けられ、更に、車両上下方向における少なくとも上方への変位に対して車体側部材に当接することで当該変位を制限する第3ストッパ部が、前記筒状保持部の外周面から突出した凸部に設けられたものである。
前記ブラケットは、前記上側取付具が軸方向に圧入されることで前記防振装置本体を外嵌保持する筒状保持部と、該ブラケットを振動源側に固定するための振動源側固定部とを備えてなり、
前記筒状保持部の外周側に、車両左右方向と車両前後方向のいずれか一方の第1方向における変位に対して車体側部材に当接することで当該変位を制限する第1ストッパ部が設けられるとともに、車両左右方向と車両前後方向のいずれか他方の第2方向における変位に対して車体側部材に当接することで当該変位を制限する第2ストッパ部が設けられ、更に、車両上下方向における少なくとも上方への変位に対して車体側部材に当接することで当該変位を制限する第3ストッパ部が、前記筒状保持部の外周面から突出した凸部に設けられたものである。
上記構成によれば、振動源側のブラケットに、車両左右方向、前後方向及び上下方向における各方向の変位を制限するストッパ部を集約して設けたので、ストッパ機能を発揮するための強度部材数を削減することができ、防振装置の軽量化を図ることができる。
本発明の好ましい一態様例において、前記第1ストッパ部は、前記筒状保持部の外周面から前記第1方向の両側にそれぞれ突出する一対のストッパ凸部を設け、車体側部材に対して前記第1方向に対向する前記一対のストッパ凸部の各先端面に第1ストッパゴムを設けることで形成され、前記第2ストッパ部は、車体側部材に対して前記第2方向に対向する前記ストッパ凸部の両側面に第2ストッパゴムを設けることで形成され、前記第3ストッパ部は、車体側部材に対して車両上下方向に対向する前記ストッパ凸部の上面に第3ストッパゴムを設けることで形成することができる。この場合、前記第3ストッパ部は、前記一対のストッパ凸部のうちの一方のストッパ凸部の先端面に小突起を設け、前記小突起の上面に前記第3ストッパゴムを設けることで形成されることが好ましい。
本発明の好ましい他の態様例において、前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部は、車体側部材により全周にわたって取り囲まれる前記筒状保持部の外周面に全周にわたって全周ストッパゴムを設けることで形成され、前記第3ストッパ部は、車体側部材に対して車両上下方向に対向する前記凸部の上面に他のストッパゴムを設けることで形成することができる。
本発明の防振装置において、前記振動源側固定部は、前記筒状保持部から上方に延設されてなり、前記防振装置本体の上面を少なくとも半分の領域にわたって覆う天井壁と、前記天井壁から軸直角方向外方に突出して設けられて振動源側に固定される固定面部とを備え、前記天井壁に車両上下方向に貫通する窓部が設けられてもよい。防振装置本体はブラケットの筒状保持部に対して下方から圧入して取り付けられるが、その際、防振装置本体の上方の空気をブラケットの天井壁に設けた窓部から逃がすことができる。そのため、圧入作業性を向上できるとともに、圧入後にも所定の性能を発揮することができる。
本発明の防振装置において、前記上側取付具は、下側の大径筒部と、前記大径筒部に対し段差部を介して小径に形成された上側の小径筒部とを備えてなり、前記大径筒部が前記ブラケットの前記筒状保持部に内嵌圧入されるものであり、前記筒状保持部は、前記大径筒部を全周にわたって外嵌保持するとともに、前記小径筒部の周りを取り囲む上側部分において周方向の一部に軸方向に凹状の水抜き用切欠部が設けられてもよい。このように上側取付具が段差状に形成されて、その上側の小径筒部の周りがブラケットの筒状保持部で取り囲まれている場合、当該小径筒部と筒状保持部の上側部分との間隙に水が入ってしまう。これに対し、上記のように筒状保持部の上側部分の周方向の一部に水抜き用切欠部を設けることにより、取付け後、上記間隙に水が入ったとしても、外部に排水することができる。
本発明の防振装置であると、防振装置本体と振動源側とを連結するブラケットに各方向のストッパ機能を集結させたことにより、強度部材数を削減し、軽量化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜6は、第1実施形態に係る防振装置10を示したものである。この防振装置10は、自動車のエンジンを車体に対して支承するためのエンジンマウントであり、車体側に取り付けられる下側取付具12、振動源であるエンジン側に取り付けられる筒状をなす上側取付具14、及び、これらを連結するゴム弾性体からなる防振基体16を備える防振装置本体18と、防振装置本体18をエンジン側に取り付けるためのブラケット20とを具備してなる、倒立タイプの防振装置である。
図1〜6は、第1実施形態に係る防振装置10を示したものである。この防振装置10は、自動車のエンジンを車体に対して支承するためのエンジンマウントであり、車体側に取り付けられる下側取付具12、振動源であるエンジン側に取り付けられる筒状をなす上側取付具14、及び、これらを連結するゴム弾性体からなる防振基体16を備える防振装置本体18と、防振装置本体18をエンジン側に取り付けるためのブラケット20とを具備してなる、倒立タイプの防振装置である。
図4を参照して防振装置本体18の構造について説明すると、下側取付具12は、上側取付具14の軸芯部における下方に配されたボス金具である。下側取付具12には、雌ねじ部22が下方に開口して設けられており、この雌ねじ部22に不図示のボルトを締結することで、車体側部材であるメンバー1に固定されるように構成されている。
上側取付具14は、軸芯O(即ち、軸方向)を車両上下方向Zに向けて配された円筒状金具である。上側取付具14は、下側の大径筒部14Aと、段差部14Bを介して小径に形成された上側の小径筒部14Cとを備えてなる段付き円筒状をなし、下端には外向きのフランジ部14Dが設けられている。上側取付具14は、大径筒部14Aにおいて、後述するブラケット20の筒状保持部32に内嵌圧入される。
防振基体16は、下側取付具12の外周面と上側取付具14の内周面とにそれぞれ加硫接着されており、上側取付具14から下側取付具12に向けて下方ほど漸次小径のテーパ筒状に形成されている。
上側取付具14の上端部には、防振基体16との間に液体封入室24を形成するゴム状弾性膜からなるダイヤフラム26が取り付けられている。液体封入室24は、上側取付具14の内周面に嵌合された仕切り体28により、防振基体16側の第1液室24Aとダイヤフラム26側の第2液室24Bとに仕切られており、両液室24A,24Bが仕切り体28の外周部に設けられたオリフィス流路30を介して連通されている。
以上の防振装置本体18をエンジン側に連結するブラケット20は、軽量化のため、樹脂又はアルミニウムで形成することができ、この例では、アルミニウム合金の鋳造成形品を用いている。ブラケット20は、上側取付具14が軸方向に圧入されることで防振装置本体18を外嵌保持する筒状保持部32と、筒状保持部32から上方に延設されてブラケット20をエンジン側に固定するためのエンジン側固定部34とを備えてなる。
筒状保持部32は、上側取付具14と同軸の円筒状をなしており、圧入された上側取付具14の下側の大径筒部14Aを全周にわたって外嵌保持する下側部分32Aを有する。また、その上側の小径筒部14Cの周りを、間隙36をおいて取り囲む上側部分32Bを有する(図4参照)。
筒状保持部32は、この上側部分32Bにおける周方向の一部に、軸方向、即ち上下方向Zの下方Z2に向けて凹状に切り欠かれることで形成された水抜き用切欠部37を備える。水抜き用切欠部37は、エンジン側固定部34が延設されていない周方向部分、即ち、エンジン側固定部34の付け根部とは反対側の周方向部分に設けられている。図4に示すように、小径筒部14Cだけでなく段差部14Bも露出するように、段差部14Bの高さまで筒状保持部32の上側部分32Bが切り欠かれている。
エンジン側固定部34は、筒状保持部32の上面における概略半分の領域から上方に延設されており、防振装置本体18の上面を少なくとも半分の領域にわたって半円状に覆う天井壁38と、該天井壁38から外側、即ち軸直角方向外方に突出して設けられた固定面部40とを備えてなる。固定面部40には、上下方向Zに貫通して設けられ、エンジン側に固定するための不図示のボルトが挿通されるボルト孔42が設けられている。ボルト孔42は、この例では、車両左右方向Yに対向して一対設けられている。
天井壁38には、車両上下方向Zに貫通する窓部44が設けられている。窓部44は、半円状をなす天井壁38に2つ設けられており、ともに90度の広がりを持つ扇形状に形成されている。これにより、天井壁38は、車両左右方向Yに沿って直径状に延びる第1橋渡し部38Aと、車両前後方向Xに沿って延びて第1橋渡し部38Aの中央部に垂直に連結された第2橋渡し部38Bとを備える。第2橋渡し部38Bは、第1橋渡し部38Aとの交差部を越えて車両前後方向Xに延設され、更に下方に延設されて筒状保持部32の上端に連結されてなる補強腕部46を有する。これにより、図3に示すように、ブラケット20の天井部は十字状に形成されている。なお、補強腕部46の下端は、上記水抜き用切欠部37において筒状保持部32の上端に連結されている。
筒状保持部32には、その外周面から車両左右方向Yの両側にそれぞれ突出する左右一対のストッパ凸部48,50が一体に設けられている。両ストッパ凸部48,50は、車両左右方向Yに対して垂直な先端面48A,50Aと、車両前後方向Xに対して垂直な前後の側面48B,48C;50B,50Cと、車両上下方向Zに対して垂直な上面48D,50D及び下面48E,50Eとを備えてなる直方体状に突設されている。また、左右一対のストッパ凸部48,50のうち、一方のストッパ凸部50には、その先端面50Aに車両左右方向Yに突出する小突起52が設けられている。小突起52は、ストッパ凸部50の先端面50Aにおける下端部から平板状に突出して設けられている。
これら一対のストッパ凸部48,50と小突起52には、ゴム状弾性体からなるストッパゴム部材54が被覆形成されており、これにより、ブラケット20には、車体側のメンバー1との間で、車両左右方向Y、前後方向X及び上下方向Zにおける過大変位を規制する第1、第2及び第3のストッパ部56,58,60が設けられている。
詳細には、図5,6に示すように、車両左右方向Yにおける変位を制限する第1ストッパ部56は、メンバー1の第1ストッパ面1Aに対して左右方向Yに対向する左右のストッパ凸部48,50の各先端面48A,50Aに、それぞれ第1ストッパゴム54Aを覆うように設けることにより、前記第1ストッパ面1Aとの間に所定の第1ストッパクリアランスC1を確保して形成されている。
車両前後方向Xにおける変位を制限する第2ストッパ部58は、メンバー1の第2ストッパ面1Bに対して前後方向Xに対向するストッパ凸部48,50の前後両側面48B,48C;50B,50Cに、それぞれ第2ストッパゴム54Bを覆うように設けることにより、前記第2ストッパ面1Bとの間に所定の第2ストッパクリアランスC2を確保して形成されている。
車両上下方向Zにおける変位を制限する第3ストッパ部60は、この例では、上方、即ちリバウンド方向Z1における変位を制限するように設けられている。第3ストッパ部60は、メンバー1の第3ストッパ面1Cに対して上下方向Zに対向する小突起52の上面52Aに、第3ストッパゴム54Cを覆うように設けることにより、前記第3ストッパ面1Cとの間に所定の第3ストッパクリアランスC3を確保して形成されている。
第1ストッパゴム54Aと第2ストッパゴム54Bと第3ストッパゴム54Cは、上記ストッパゴム部材54として一体に形成されており、ストッパゴム部材54の左右のゴム部分は、筒状保持部32の外周面を覆うように形成された円弧状の連結ゴム部54Dを介して一体に形成されている。また、ストッパゴム部材54は、この例では、ブラケット20とは別体に加硫成形してなり、成形後にブラケット20に装着されている。
なお、車両上下方向Zにおける下方、即ちバウンド方向Z2でのストッパ機能については、この例では、図4に示すように、上側取付具14のフランジ部14Dの下面に、防振基体16から連なるストッパゴム部62を設けたことにより、これに対向するメンバー1の第4ストッパ面1Dとの間に所定の第4ストッパクリアランスC4を確保して形成されている。
以上よりなる本実施形態の防振装置10であると、車両左右方向Yにおけるエンジンの過大変位に対しては、ブラケット20のストッパ凸部48,50に設けた左右の第1ストッパ部56が、第1ストッパゴム54Aを介してメンバー1の第1ストッパ面1Aに当接することで、その変位を所定範囲内に制限することができる(図6参照)。
車両前後方向Xにおけるエンジンの過大変位に対しては、ブラケット20のストッパ凸部48,50に設けた前後の第2ストッパ部58が、第2ストッパゴム54Bを介してメンバー1の第2ストッパ面1Bに当接することで、その変位を所定範囲内に制限することができる(図5参照)。
また、リバウンド方向Z1におけるエンジンの過大変位に対しては、ブラケット20のストッパ凸部50の小突起52に設けた第3ストッパ部60が、第3ストッパゴム54Cを介してメンバー1の第3ストッパ面1Cに当接することで、その変位を所定範囲内に制限することができる(図6参照)。
このように本実施形態によれば、エンジン側のブラケット20に、メンバー1との間で、車両左右方向Y、前後方向X及び上下方向Zにおける各方向の変位を制限するためのストッパ機能を発揮する第1〜3のストッパ部56,58,60を集約して設けたので、従来に比べて、ストッパ機能を発揮するための強度部材数を削減し、ストッパ構成を単純化することができ、そのため、防振装置10の軽量化と低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態において、防振装置本体18はブラケット20の筒状保持部32に対して下方から圧入して取り付けられるが、その際、防振装置本体18の上方の空気をブラケット20の天井壁38に設けた窓部44から逃がすことができる。そのため、圧入作業性を向上できるとともに、圧入後にも所定の性能を発揮することができる。
また、防振装置本体18を圧入してブラケット20に取付ける構成の場合、上側取付具14が上記のように段付き円筒状であると、図4に示すように、ブラケット20の筒状保持部32と上側取付具14の小径筒部14Cとの間隙36に水が侵入する場合がある。この場合に、筒状保持部32に切欠部がないと、侵入した水を排水することができないが、実施形態であると、筒状保持部32の周方向の一部に水抜き用切欠部37を設けたので、取付け後に、上記間隙36に水が入ったとしても、外部に排水することができる。
なお、上記実施形態においては、第3ストッパ部60を設けるために、ストッパ凸部50に小突起52を設けたが、かかる小突起を設けずに、ストッパ凸部50の上面に第3ストッパゴムを設けて第3ストッパ部を構成してもよい。
(第2実施形態)
図7〜12は、第2実施形態に係る防振装置10Aを示したものである。この実施形態は、上記第1〜3ストッパ部56,58,60の構成が第1実施形態とは異なる。以下、相違する部分のみについて説明する。
図7〜12は、第2実施形態に係る防振装置10Aを示したものである。この実施形態は、上記第1〜3ストッパ部56,58,60の構成が第1実施形態とは異なる。以下、相違する部分のみについて説明する。
この実施形態では、車両左右方向Yにおける変位を制限する第1ストッパ部56と車両前後方向Xにおける変位を制限する第2ストッパ部58を、左右一対のストッパ凸部48,50により形成するのではなく、ブラケット20の筒状保持部32の外周面自体に設けている。すなわち、第1ストッパ部56と第2ストッパ部58は、図11,12に示すように、車体側のメンバー1によって全周にわたって所定間隔をおいて取り囲まれる筒状保持部32の外周面に、全周にわたってゴム状弾性体からなる全周ストッパゴム70を設けることで形成されている。メンバー1は、円柱面状の全周ストッパ面1Eを有し、この全周ストッパ面1Eと全周ストッパゴム70との間に、所定のストッパクリアランスC5が全周にわたって確保されている。なお、全周ストッパゴム70は、短円筒状をなすゴム部材であり、筒状保持部32の外周面に嵌め付けられている。
車両上下方向Zにおける変位を制限する第3ストッパ部60については、この例では、上記第1及び第2ストッパ部56,58の上方において、筒状保持部32の外周面から左右一対の凸部72,72が径外方に突出して形成されている。凸部72は平板状をなしており、ストッパゴム部材74が被せられている。これにより、図12に示すように、第3ストッパ部60は、メンバー1の第3ストッパ面1Cに対して上下方向Zに対向する凸部72の上面72Aにストッパゴム74Aを設けることにより、第3ストッパ面1Cとの間に所定のストッパクリアランスC6を確保して形成されている。
以上よりなる本実施形態の防振装置10Aであると、車両左右方向Y及び前後方向Xにおけるエンジンの過大変位に対しては、ブラケット20の筒状保持部32の外周面に設けた第1及び第2ストッパ部56,58が、全周ストッパゴム70を介してメンバー1の全周ストッパ面1Eに当接することで、その変位を所定範囲内に制限することができる(図11,12参照)。
また、リバウンド方向Z1におけるエンジンの過大変位に対しては、ブラケット20の凸部72に設けた第3ストッパ部60が、ストッパゴム74Aを介してメンバー1の第3ストッパ面1Cに当接することで、その変位を所定範囲内に制限することができる(図12参照)。
従って、第2実施形態においても、エンジン側のブラケット20に、メンバー1との間で、車両左右方向Y、前後方向X及び上下方向Zにおける各方向の変位を制限するためのストッパ機能を発揮する第1〜3のストッパ部56,58,60を集約して設けたので、防振装置の軽量化と低コスト化を図ることができる。その他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様であり、説明は省略する。
(その他)
上記実施形態において、車両前後方向Xと左右方向Yは逆に設けてもよい。また、本発明において、上記第1〜第3のストッパ部はエンジン側のブラケットに集約して設ける限り、その具体的構成は特に限定されない。すなわち、車両左右方向と前後方向のいずれか一方での第1ストッパ部といずれか他方での第2ストッパ部を、筒状保持部の外周側に設け、車両上下方向での少なくとも上方への変位に対する第3ストッパ部を、筒状保持部の外周面から突出した凸部に設けるものであれば、種々の変更が可能である。
上記実施形態において、車両前後方向Xと左右方向Yは逆に設けてもよい。また、本発明において、上記第1〜第3のストッパ部はエンジン側のブラケットに集約して設ける限り、その具体的構成は特に限定されない。すなわち、車両左右方向と前後方向のいずれか一方での第1ストッパ部といずれか他方での第2ストッパ部を、筒状保持部の外周側に設け、車両上下方向での少なくとも上方への変位に対する第3ストッパ部を、筒状保持部の外周面から突出した凸部に設けるものであれば、種々の変更が可能である。
また、上記実施形態では、車両上下方向における第3ストッパ部については、上方への変位のみを制限する構成としたが、上記小突起52や凸部72の下面にもストッパゴムを設け、メンバー1のストッパ面に対して所定のストッパクリアランスをおいて対向させることで、上下両方向での変位を制限するように構成することもできる。
本発明において、防振装置本体の内部構造は特に限定されるものではなく、上記のように液封入式であってもよく、また液体を封入しないタイプにも適用することができる。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
1…メンバー(車体側部材)、10,10A…防振装置
12…下側取付具、14…上側取付具、16…防振基体、18…防振装置本体
20…ブラケット、32…筒状保持部、32A…下側部分、32B…上側部分
34…エンジン側固定部
37…水抜き用切欠部、38…天井壁、40…固定面部、44…窓部
48…ストッパ凸部、48A…先端面、48B,48C…側面
50…ストッパ凸部、50A…先端面、50B,50C…側面
52…小突起、52A…上面
54A…第1ストッパゴム、54B…第2ストッパゴム、54C…第3ストッパゴム
56…第1ストッパ部、58…第2ストッパ部、60…第3ストッパ部
70…全周ストッパゴム、72…凸部、74A…ストッパゴム
X…車両前後方向、Y…車両左右方向、Z…車両上下方向、Z…上方
12…下側取付具、14…上側取付具、16…防振基体、18…防振装置本体
20…ブラケット、32…筒状保持部、32A…下側部分、32B…上側部分
34…エンジン側固定部
37…水抜き用切欠部、38…天井壁、40…固定面部、44…窓部
48…ストッパ凸部、48A…先端面、48B,48C…側面
50…ストッパ凸部、50A…先端面、50B,50C…側面
52…小突起、52A…上面
54A…第1ストッパゴム、54B…第2ストッパゴム、54C…第3ストッパゴム
56…第1ストッパ部、58…第2ストッパ部、60…第3ストッパ部
70…全周ストッパゴム、72…凸部、74A…ストッパゴム
X…車両前後方向、Y…車両左右方向、Z…車両上下方向、Z…上方
Claims (6)
- 車体側に取り付けられる下側取付具と、軸方向を車両上下方向に向けて振動源側に取り付けられる筒状の上側取付具と、前記下側取付具と上側取付具を連結するゴム状弾性体からなる防振基体とを備える防振装置本体と、
前記防振装置本体を振動源側に取り付けるためのブラケットと、
を備える防振装置において、
前記ブラケットは、前記上側取付具が軸方向に圧入されることで前記防振装置本体を外嵌保持する筒状保持部と、該ブラケットを振動源側に固定するための振動源側固定部とを備えてなり、
前記筒状保持部の外周側に、車両左右方向と車両前後方向のいずれか一方の第1方向における変位に対して車体側部材に当接することで当該変位を制限する第1ストッパ部が設けられるとともに、車両左右方向と車両前後方向のいずれか他方の第2方向における変位に対して車体側部材に当接することで当該変位を制限する第2ストッパ部が設けられ、更に、車両上下方向における少なくとも上方への変位に対して車体側部材に当接することで当該変位を制限する第3ストッパ部が、前記筒状保持部の外周面から突出した凸部に設けられた、
ことを特徴とする防振装置。 - 前記第1ストッパ部は、前記筒状保持部の外周面から前記第1方向の両側にそれぞれ突出する一対のストッパ凸部を設け、車体側部材に対して前記第1方向に対向する前記一対のストッパ凸部の各先端面に第1ストッパゴムを設けることで形成され、
前記第2ストッパ部は、車体側部材に対して前記第2方向に対向する前記ストッパ凸部の両側面に第2ストッパゴムを設けることで形成され、
前記第3ストッパ部は、車体側部材に対して車両上下方向に対向する前記ストッパ凸部の上面に第3ストッパゴムを設けることで形成された、
請求項1記載の防振装置。 - 前記第3ストッパ部は、前記一対のストッパ凸部のうちの一方のストッパ凸部の先端面に小突起を設け、前記小突起の上面に前記第3ストッパゴムを設けることで形成された、
請求項2記載の防振装置。 - 前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部は、車体側部材により全周にわたって取り囲まれる前記筒状保持部の外周面に全周にわたって全周ストッパゴムを設けることで形成され、
前記第3ストッパ部は、車体側部材に対して車両上下方向に対向する前記凸部の上面に他のストッパゴムを設けることで形成された、
請求項1記載の防振装置。 - 前記振動源側固定部は、前記筒状保持部から上方に延設されてなり、前記防振装置本体の上面を少なくとも半分の領域にわたって覆う天井壁と、前記天井壁から軸直角方向外方に突出して設けられて振動源側に固定される固定面部とを備え、前記天井壁に車両上下方向に貫通する窓部が設けられた、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の防振装置。 - 前記上側取付具は、下側の大径筒部と、前記大径筒部に対し段差部を介して小径に形成された上側の小径筒部とを備えてなり、前記大径筒部が前記ブラケットの前記筒状保持部に内嵌圧入されるものであり、
前記筒状保持部は、前記大径筒部を全周にわたって外嵌保持するとともに、前記小径筒部の周りを取り囲む上側部分において周方向の一部に軸方向に凹状の水抜き用切欠部が設けられた、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008318627A JP2010139045A (ja) | 2008-12-15 | 2008-12-15 | 防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008318627A JP2010139045A (ja) | 2008-12-15 | 2008-12-15 | 防振装置 |
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ID=42349337
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JP2008318627A Withdrawn JP2010139045A (ja) | 2008-12-15 | 2008-12-15 | 防振装置 |
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JP (1) | JP2010139045A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105805213A (zh) * | 2016-05-13 | 2016-07-27 | 武汉中电华瑞科技发展有限公司 | 一种抗振动耐冲击型背部隔振器 |
-
2008
- 2008-12-15 JP JP2008318627A patent/JP2010139045A/ja not_active Withdrawn
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CN105805213A (zh) * | 2016-05-13 | 2016-07-27 | 武汉中电华瑞科技发展有限公司 | 一种抗振动耐冲击型背部隔振器 |
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