JP2008120970A - アクリル系粘着剤及びこれを用いた粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】塗工性に優れ、さらに曲面状の表面に対して高い粘着保持力を有し、かつ充分な耐熱性を有するアクリル系粘着剤及びこれを用いた粘着テープを提供する。
【解決手段】(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)及び共重合可能な官能基を有する不飽和単量体(a2)を主成分とする重合性組成物を共重合して得られ、重量平均分子量が10万〜30万であるアクリル系共重合体(A)100重量部と、溶剤(B)25〜67重量部と、粘着付与樹脂(C)30〜60重量部と、エポキシ基を有する架橋剤(D)1.2〜1.4重量部と、金属キレート系架橋剤(E)1.8〜2.2重量部とを含むアクリル系粘着剤及びこれを用いた粘着テープ。
【選択図】なし
【解決手段】(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)及び共重合可能な官能基を有する不飽和単量体(a2)を主成分とする重合性組成物を共重合して得られ、重量平均分子量が10万〜30万であるアクリル系共重合体(A)100重量部と、溶剤(B)25〜67重量部と、粘着付与樹脂(C)30〜60重量部と、エポキシ基を有する架橋剤(D)1.2〜1.4重量部と、金属キレート系架橋剤(E)1.8〜2.2重量部とを含むアクリル系粘着剤及びこれを用いた粘着テープ。
【選択図】なし
Description
本発明は、アクリル系共重合体、粘着付与樹脂及び架橋剤を含むアクリル系粘着剤に関し、より詳細には、様々な被着体、特に曲面状の表面を有する被着体に対して良好な粘着保持力を有し、かつ耐熱性に優れているアクリル系粘着剤及びこれを用いた粘着テープに関する。
従来、金属あるいはオレフィン系樹脂等からなる被着体に対し、良好な粘着力を有するので、アクリル系共重合体を含むアクリル系粘着剤が広く用いられている。
このようなアクリル系粘着剤の一例として、下記の特許文献1には、アルキル基の炭素数が2〜14のアルキル(メタ)アクリレートと、末端に重合性不飽和二重結合を有するオレフィン系重合体とを主成分とする重合性組成物を光重合して得られたアクリル系共重合体、粘着付与樹脂及び架橋剤としての有機過酸化物を含有するアクリル系粘着剤組成物が開示されている。特許文献1のアクリル系粘着剤では、被着体がオレフィン系樹脂材料等の無極性樹脂の場合でも親水性がよく、凝集力と耐反発力とのバランスに優れ、高い粘着力と粘着保持力とを発揮することができるとされている。
特開2003−13028号公報
アクリル系粘着剤では、一般的にアクリル系共重合体を高濃度で含むと、曲面状の表面を有する被着体に対する粘着保持力が高められる。しかしながら、特許文献1のアクリル系粘着剤は、アクリル系共重合体を高濃度で含むと、粘度が高すぎることがあった。よって、このアクリル系粘着剤を用いて、例えば粘着テープの粘着剤層を構成する場合等に、アクリル系粘着剤を塗工できないことがあった。
これに対し、分子量が比較的小さいアクリル系共重合体を用いれば、アクリル系共重合体を高濃度で含んでいても、アクリル系粘着剤の粘度を低くすることができる。しかしながら、分子量が比較的小さいアクリル系共重合体を用いた場合には、アクリル系粘着剤の凝集力が低下しがちであり、耐熱性に劣ることがあった。そこで、塗工性に優れ、曲面状の表面に対して高い粘着保持力を有し、かつ充分な耐熱性を有するアクリル系粘着剤が強く求められていた。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、塗工性に優れ、さらに曲面状の表面に対して高い粘着保持力を有し、かつ充分な耐熱性を有するアクリル系粘着剤及びこれを用いた粘着テープを提供することにある。
本発明に係るアクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)及び共重合可能な官能基を有する不飽和単量体(a2)を主成分とする重合性組成物を共重合して得られ、重量平均分子量が10万〜30万であるアクリル系共重合体(A)100重量部と、溶剤(B)25〜67重量部と、粘着付与樹脂(C)30〜60重量部と、エポキシ基を有する架橋剤(D)1.2〜1.4重量部と、金属キレート系架橋剤(E)1.8〜2.2重量部とを含むことを特徴とする。
本発明に係るアクリル系粘着剤のある特定の局面では、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)が、アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを80〜100重量%含有し、アクリル系共重合体(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)90〜95重量部に対して、不飽和単量体(a2)を0.1〜5重量部の割合で含む重合性組成物を共重合して得られたアクリル系共重合体である。
本発明に係る粘着テープは、基材の少なくとも片面に、本発明のアクリル系粘着剤からなる粘着剤層が形成されてなり、粘着剤層は、基材の少なくとも片面にアクリル系粘着剤を塗工した後、アクリル系粘着剤を乾燥させて形成されていることを特徴とする。
本発明に係るアクリル系粘着剤では、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)及び共重合可能な官能基を有する不飽和単量体(a2)を主成分とする重合性組成物を共重合して得られ、重量平均分子量が10万〜30万であるアクリル系共重合体(A)100重量部と、溶剤(B)25〜67重量部と、粘着付与樹脂(C)30〜60重量部と、エポキシ基を有する架橋剤(D)1.2〜1.4重量部と、金属キレート系架橋剤(E)1.8〜2.2重量部とを含むので、塗工性に優れている。さらに、本発明のアクリル系粘着剤は、上記構成を備えているので、曲面状の表面に対して高い粘着保持力を有し、かつ充分な耐熱性を有する。
さらに、本発明では、アクリル系粘着剤に含まれる溶剤(B)が上記特定の割合とされているので、アクリル系粘着剤中の溶剤を容易に揮発させることができる。よって、例えばアクリル系粘着剤を用いて、粘着テープの粘着剤層を構成する際に、アクリル系粘着剤を高速で塗工し、乾燥することができる。従って、粘着テープを効率よく生産することができ、粘着テープの製造コストを低くすることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)が、アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを80〜100重量%含有し、アクリル系共重合体(A)が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)90〜95重量部に対して、不飽和単量体(a2)を0.1〜5重量部の割合で含む重合性組成物を共重合して得られたアクリル系共重合体である場合には、塗工性、曲面状の表面に対する粘着保持力、及び耐熱性がより一層高められる。
本発明に係る粘着テープは、基材の少なくとも片面に、本発明のアクリル系粘着剤からなる粘着剤層が形成されてなり、粘着剤層が、基材の少なくとも片面にアクリル系粘着剤を塗工した後、アクリル系粘着剤を乾燥させて形成されているので、曲面状の表面に対して高い粘着保持力を有し、かつ充分な耐熱性を有する。
以下、本発明の詳細を説明する。
本願発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、比較的分子量が小さいアクリル系共重合体を用いることによって塗工性を高め、さらに架橋剤などの配合成分の組み合わせ及び配合割合を最適化することにより、曲面状の表面に対して高い粘着保持力を有し、かつ充分な耐熱性を有するアクリル系粘着剤が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明に係るアクリル系粘着剤は、アクリル系共重合体(A)100重量部と、溶剤(B)25〜67重量部と、粘着付与樹脂(C)30〜60重量部と、エポキシ基を有する架橋剤(D)1.2〜1.4重量部と、金属キレート系架橋剤(E)1.8〜2.2重量部とを含む。
上記アクリル系共重合体(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)及び共重合可能な官能基を有する不飽和単量体(a2)を主成分とする重合性組成物を共重合して得られたものである。アクリル系共重合体(A)の重量平均分子量は10万〜30万である。重量平均分子量が10万未満であると、凝集力が著しく低下し保持力が悪化することがあり、30万を超えると、塗工性に劣ることがある。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)としては、塗工性がより一層高められるので、アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく用いられる。凝集力が低下することなく、耐熱性が高められるので、アルキル基の炭素数が4〜8である(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましく用いられる。
上記アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸iso−オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリルなどが挙げられる。
上記アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル等が挙げられる。
塗工性がさらに一層高められるので、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)100重量%中、アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを80〜100重量%含有することが好ましい。より好ましくは90〜100重量%である。アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが80重量%未満であると、官能基を有する不飽和単量体(a2)の比率が比較的高くなるなどし、アクリル系共重合体(A)の分子量が高くなることがある。
上記共重合可能な官能基を有する不飽和単量体(a2)は、後述する架橋剤による架橋を進行させるために、あるいは官能基による水素結合により凝集力を高めるために用いられる。
上記不飽和単量体(a2)としては、水酸基を有する単量体、カルボキシル基を有する単量体、アミノ基を有する単量体などが挙げられる。
上記水酸基を有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記カルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−不飽和カルボン酸、マレイン酸ブチルなどのマレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、クロトン酸などが挙げられる。なお、無水マレイン酸を用いた場合には、マレイン酸を用いた場合と同様のアクリル系共重合体が得られる。
上記アミノ基を有する単量体としては、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミドなどのN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリレートなどが挙げられる。
上記アクリル系共重合体(A)として、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)90〜95に対して、不飽和単量体(a2)を0.1〜5重量部の割合で含む重合性組成物を共重合して得られたアクリル系共重合体が好ましく用いられ、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)90〜95重量部に対して、不飽和単量体(a2)を2〜5重量部の割合で含む重合性組成物を共重合して得られたアクリル系共重合体がより好ましく用いられる。不飽和単量体(a2)の割合が少なすぎると、凝集力が低くなり、耐熱性に劣ることがある。不飽和単量体(a2)の割合が多すぎると、分子量が高くなり塗工性にも影響することがある。
上記重合性組成物を共重合し、アクリル系共重合体(A)を得る方法としては、特に限定されないが、通常は溶液重合法が用いられる。
上記重合性組成物には、溶剤や重合開始剤等が添加されてもよい。溶剤としては、一般に使用されているものを用いることができ特に限定されないが、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン等が挙げられる。上記重合開始剤としては特に限定されないが、過酸化物系重合開始剤、アゾ系重合開始剤が挙げられる。
上記溶剤(B)としては、特に限定されないが、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
アクリル系粘着剤では、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、溶剤(B)は25〜67重量部の割合で配合される。溶剤(B)が25重量部未満であると、アクリル系共重合体(A)の比率が高くなり、塗工性に劣ることがあり、67重量部を超えると、アクリル系共重合体(A)の比率が低くなり、塗工性に劣ることがある。
上記粘着付与樹脂(C)としては、従来公知のものを用いることができ、特に限定されないが、例えば、重合ロジン系樹脂、不均化ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等が挙げられる。金属あるいはオレフィン系樹脂からなる被着体に対して、粘着力が高められるので、ロジン系樹脂が好ましく用いられる。
アクリル系粘着剤では、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、粘着付与樹脂(C)は30〜60重量部の割合で配合される。粘着付与樹脂(C)が30重量部未満であると、オレフィン系樹脂からなる被着体に対して充分な粘着力が得られず、60重量部を超えると、凝集力が低下し、良好な耐熱性が得られなくなる。
アクリル系粘着剤は、架橋剤として、エポキシ基を有する架橋剤(D)と、金属キレート系架橋剤(E)とを含む。すなわち、アクリル系粘着剤では、エポキシ基を有する架橋剤(D)と、金属キレート系架橋剤(E)とが併用されている。
上記エポキシ基を有する架橋剤(D)としては、テトラグリシジルm−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
アクリル系粘着剤では、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、エポキシ基を有する架橋剤(D)は1.2〜1.4重量部の割合で配合される。エポキシ基を有する架橋剤(D)が1.2重量部未満であると、架橋密度が低下し、凝集力に劣ることがあり、1.4重量部を超えると、架橋速度が速すぎて、例えば塗工、乾燥した直後のアクリル系粘着剤の流動性が極端に悪くなり、基材への含浸不足によって粘着力が低下することがあり、さらに曲面状の表面を有する被着体に対して粘着保持力に劣ることがある。
上記金属キレート系架橋剤(E)としては、アルミニウムキレート等が挙げられる。
アクリル系粘着剤では、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、金属キレート系架橋剤(E)は1.8〜2.2重量部の割合で配合される。金属キレート系架橋剤(E)が1.8重量部未満であると、架橋密度が低下し、凝集力に劣ることがあり、2.2重量部を超えると、架橋速度が速すぎて、例えば塗工、乾燥した直後のアクリル系粘着剤の流動性が極端に悪くなり、基材への含浸不足によって粘着力が低下することがあり、さらに曲面状の表面を有する被着体に対して粘着保持力に劣ることがある。
本発明の粘着テープでは、基材の少なくとも片面に、上記アクリル系粘着剤からなる粘着剤層が形成されている。粘着剤層は、基材の少なくとも片面にアクリル系粘着剤を塗工した後、アクリル系粘着剤を乾燥させて形成される。なお、テープには、シート状のものも含まれる。
上記粘着テープは、特に限定されないが、例えば一般家電用、銘板固定用の粘着テープとして用いることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げることにより本発明の効果を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
アクリル酸n−ブチル96重量部と、アクリル酸4重量部とを、酢酸エチル及びトルエンの50:50溶媒30重量部中で共重合し、重量平均分子量(Mw)20万のアクリル系共重合体溶液を得た。これに酢酸エチルを加えて、アクリル系共重合体70重量%含む溶液(アクリル系共重合体100重量部に対し、溶剤を42.8重量部の割合で含む)を得た。
アクリル酸n−ブチル96重量部と、アクリル酸4重量部とを、酢酸エチル及びトルエンの50:50溶媒30重量部中で共重合し、重量平均分子量(Mw)20万のアクリル系共重合体溶液を得た。これに酢酸エチルを加えて、アクリル系共重合体70重量%含む溶液(アクリル系共重合体100重量部に対し、溶剤を42.8重量部の割合で含む)を得た。
次に、得られた溶液に、粘着付与樹脂(B)としての不均化ロジンエステル(荒川化学社製)及び重合ロジンエステル(荒川化学社製)、エポキシ基を有する架橋剤(D)としてのE−AX(綜研化学社製)、及び金属キレート系架橋剤(E)としてのアルミキレート(日本ユピカ社製)を配合し、アクリル系粘着剤を得た。
なお、上記において、各成分の配合割合については、アクリル系共重合体100重量部に対して、不均化ロジンエステルが40重量部、重合ロジンエステルが5重量部、E−AXが1.29重量部、アルミキレートが2.00重量部となるように各成分を配合した。
基材としての不織布(坪量:14g/m2)に、乾燥後の粘着剤層の厚みが65μmとなるように、得られたアクリル系粘着剤を均一に塗工した。これをオーブンにて110℃で2分間乾燥した後、不織布両面に粘着剤層を転写し、40℃で5日間養生させて、粘着テープを得た。
(実施例2)
エポキシ基を有する架橋剤(D)としてのE−AXの配合割合を下記表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤及び粘着テープを得た。
エポキシ基を有する架橋剤(D)としてのE−AXの配合割合を下記表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤及び粘着テープを得た。
(比較例1〜11)
比較例1〜6では、架橋剤として、エポキシ基を有する架橋剤(D)としてのE−AX及び金属キレート系架橋剤(E)としてのアルミキレートを用いた。他方、比較例7、8では、架橋剤として、イソシアネート系架橋剤であるL−75(日本ポリウレタン社製)を用いた。比較例9〜11では、架橋剤として、イソシアネート系架橋剤であるL−75及び金属キレート系架橋剤(E)としてのアルミキレートを用いた。
比較例1〜6では、架橋剤として、エポキシ基を有する架橋剤(D)としてのE−AX及び金属キレート系架橋剤(E)としてのアルミキレートを用いた。他方、比較例7、8では、架橋剤として、イソシアネート系架橋剤であるL−75(日本ポリウレタン社製)を用いた。比較例9〜11では、架橋剤として、イソシアネート系架橋剤であるL−75及び金属キレート系架橋剤(E)としてのアルミキレートを用いた。
これらの架橋剤を下記表1に示す割合で配合したこと以外は実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤及び粘着テープを得た。
(評価)
(1)対SUS接着力
被着体としてSUS板を使用し、JIS Z0237に準じて、SUS板に対する粘着テープの接着力を測定した。
(1)対SUS接着力
被着体としてSUS板を使用し、JIS Z0237に準じて、SUS板に対する粘着テープの接着力を測定した。
(2)耐熱保持力
JIS Z0237に準拠し、耐熱保持力を評価した。23℃及び相対湿度65%RHの試験室において、被着体としてのSUS板に、粘着テープ(テープ巾20mm×20mm)を2kgの荷重をかけて圧着、貼付し、20分間放置した。しかる後、80℃で1時間余熱し、1kg荷重をかけて、1時間または24時間放置した。1時間放置した後、または24時間放置後の粘着テープのずれ長さ値、又は落下時間を評価した。
JIS Z0237に準拠し、耐熱保持力を評価した。23℃及び相対湿度65%RHの試験室において、被着体としてのSUS板に、粘着テープ(テープ巾20mm×20mm)を2kgの荷重をかけて圧着、貼付し、20分間放置した。しかる後、80℃で1時間余熱し、1kg荷重をかけて、1時間または24時間放置した。1時間放置した後、または24時間放置後の粘着テープのずれ長さ値、又は落下時間を評価した。
(3)曲面状の表面に対する粘着保持力(耐反発性曲面)
試験板(アルミ板、20mm×150mm×0.3mm)に粘着テープを貼付したものを用意した。23℃及び相対湿度65%RH試験室において、直径150mmのアルミ缶の表面に、用意した試験板を2kgの荷重をかけて圧着、貼付し、20分間放置した。−20℃で2時間放置した後、80℃で2時間維持する工程を1サイクルとし、これを10サイクル繰り返した後に、試験板の浮きを測定した。
試験板(アルミ板、20mm×150mm×0.3mm)に粘着テープを貼付したものを用意した。23℃及び相対湿度65%RH試験室において、直径150mmのアルミ缶の表面に、用意した試験板を2kgの荷重をかけて圧着、貼付し、20分間放置した。−20℃で2時間放置した後、80℃で2時間維持する工程を1サイクルとし、これを10サイクル繰り返した後に、試験板の浮きを測定した。
結果を下記表1に示す。
実施例1、2の粘着テープは、良好な粘着力を有し、高い耐反発性曲面を有し、かつ充分な耐熱性を有していた。
一方、比較例1、2の粘着テープは、E−AXが多すぎて、耐反発性曲面に劣っていた。比較例3、4の粘着テープは、アルミキレートが少なく、不織布に対するアクリル系粘着剤の含浸性が高められていたが、凝集力が低下し、良好な耐熱性が得られなかった。比較例5〜8の粘着テープは、耐熱性及び耐反発性曲面に劣っていた。比較例9〜11の粘着テープは、充分な凝集力が得られず、耐熱性に劣っていた。
Claims (3)
- (メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)及び共重合可能な官能基を有する不飽和単量体(a2)を主成分とする重合性組成物を共重合して得られ、重量平均分子量が10万〜30万であるアクリル系共重合体(A)100重量部と、溶剤(B)25〜67重量部と、粘着付与樹脂(C)30〜60重量部と、エポキシ基を有する架橋剤(D)1.2〜1.4重量部と、金属キレート系架橋剤(E)1.8〜2.2重量部とを含むことを特徴とする、アクリル系粘着剤。
- 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)が、アルキル基の炭素数が4〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを80〜100重量%含有し、
前記アクリル系共重合体(A)が、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体(a1)90〜95重量部に対して、前記不飽和単量体(a2)を0.1〜5重量部の割合で含む重合性組成物を共重合して得られたアクリル系共重合体であることを特徴とする、請求項1に記載のアクリル系粘着剤。 - 基材の少なくとも片面に、請求項1または2に記載のアクリル系粘着剤からなる粘着剤層が形成されてなり、
前記粘着剤層が、基材の少なくとも片面にアクリル系粘着剤を塗工した後、アクリル系粘着剤を乾燥させて形成されていることを特徴とする、粘着テープ。
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