JP2008120532A - シート処理装置、画像形成装置、および積載制御方法 - Google Patents

シート処理装置、画像形成装置、および積載制御方法 Download PDF

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【課題】画像形成装置の生産性への悪影響を抑制しつつ、シート束排出に伴うスタックトレイからのシート束の押し出し落下や積載状態の乱れを有効に防止できるシート処理装置を提供する。
【解決手段】シート処理装置119には平行な3列のエリアセンサフラグ232が配置され、スタックトレイ128には、各列に対応させたエリアセンサ225、226、225が配置される。フラグ232cがエリアセンサ225に検知された状態でフラグ232bがエリアセンサ226によって検知されなくなるまでスタックトレイ128が下降した段階で、バッファユニット140におけるバッファ動作が禁止されて、処理トレイ129からスタックトレイ128へシート束を排出した後に、後続のシートを受け入れて処理トレイ129へ積載する。
【選択図】図3

Description

本発明は、シート束形成部から昇降可能な積載手段へ処理済みシート束を排出する際に、バッファ機構に待機させたシートをシート束形成部へ移動させてシート束に置き換えるシート処理装置、および画像形成装置に関する。
一定高さから排出されるシートやシート束を積載しつつ次第に下降する積載部材(スタックトレイ等)を備えたシート処理装置が実用化されている。シート処理装置は、制御回路と専用の機体とを備えた独立した後処理装置(フィニッシャ)として提供される他、画像形成装置の筐体に格納されたオプションユニット、画像形成装置の制御回路によって制御される積載機構部としても提供されている。
特許文献1には、シート処理装置に設置された垂直なレールに沿って自走式に昇降するスタックトレイが示される。ここでは、積載されたシートの最上面を検知するセンサを装置本体側に備え、シート束の排出ごと、または所定枚数のシート排出ごとにスタックトレイを下降・上昇させて積載面をセンサで再検知する。これにより、積載に伴って次第にスタックトレイを下降させて積載面高さをほぼ一定に保ち、数千枚の連続積載を可能にしている。
特許文献2には、スタックトレイの上流側に処理トレイを配置し、処理トレイにシートを連続排出してスタックトレイに積載されたシート束と一部重なる状態でシート束を形成するシート処理装置が示される。ここでは、処理トレイの出口側に当接・離間が可能な排出ローラ対が配置され、処理トレイに形成されたシート束は、排出ローラ対でニップしてスタックトレイへ搬送される。
特許文献3には、処理トレイへ向かう搬送経路にバッファ機構を配置して、スタックトレイへのシート束排出と同時に、バッファ機構から処理トレイへシートを移動させるシート処理装置が示される。ここでは、搬送経路の直線区間にバッファ機構が配置され、処理トレイのシート束をステイプル処理する期間に受け入れた数枚のシートが搬送経路上で後端を把持されて、処理トレイのシート束に重なる位置で待機する。排出ローラ対は、シート束とシートとを一体にニップしてスタックトレイへ向かって搬送し、シート束がスタックトレイへ落下した後に、シートをスイッチバックして処理トレイへ移動させる。
特開2006−256732号公報 特開2004−269252号公報 特開2004−269249号公報
特許文献2に示されるバッファを伴わないシート束処理では、シート束を形成し終えると、その後、シート束を排出し終わるまで、後続のシートを受け入れることができない。処理トレイへシート束を形成し終わるまでは、画像形成装置からのシート排出を待って連続的に受け入れるが、シート束を処理トレイの奥側へ引き込んでステイプル処理を行ってシート束を処理トレイから排出し終わるまでの10秒近い時間は、画像形成装置の画像形成を中断させる必要がある。従って、シート束を排出するごとに待ち時間が挿入されて画像形成装置の生産性を低下させてしまう。
特許文献2に示されるバッファを伴ったシート束処理では、シート束を処理トレイの奥側へ引き込んでステイプル処理を行ってシート束を処理トレイから排出し終わるまでの間も後続のシートを画像形成装置の排出間隔で受け入れることができる。そして、バッファ機構に待機させた数枚のシートをシート束の排出と同時(連続的)に処理トレイへ移動させて、その上に後続のシートを連続して積載できる。従って、画像形成装置の画像形成を中断させる必要がなく、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることができる。
しかし、シートの種類、使用環境、画像形成条件等により、スタックトレイへ積載されたシート束の中央部分が盛り上がってくると(図13参照)、シート束の排出に悪影響を及ぼす場合がある。特に、シート束排出を高速で行って同時にバッファ機構から処理トレイへシートを移動させる場合、シートをスイッチバックする過程で同時排出される下のシート束を摩擦してスタックトレイから押し出し落下させる可能性がある。押し出し落下に至らなくとも、積載済みシートの上面の傾斜が少なくなると、排出されたシート束が傾斜によって引き戻されにくくなって、スタックトレイ上での積載状態が乱れる可能性がある。乱れた積載状態で大量積載を行うと積載済みシートやシート束が小さな衝撃で崩落する可能性が出てくる。
本発明は、画像形成装置の生産性への悪影響を抑制しつつ、シート束排出に伴うスタックトレイからのシート束の押し出し落下や積載状態の乱れを有効に防止できるシート処理装置を提供することを目的としている。
本発明のシート処理装置は、シート束の積載に伴って下降する積載手段と、シートを積載して前記シート束を形成する処理積載手段と、前記処理積載手段へ積載するシートを待機させるバッファ手段と、前記シート束を排出する際に、前記バッファ手段に待機させたシートを前記シート束に重ね合わせた状態で前記積載手段へ向かって搬送する排出手段とを備えたものである。前記積載手段における積載状態が予め定めた限界状態を越えると、前記バッファ手段におけるシートの待機を禁止することにより、前記シート束を排出する際に前記排出手段によって前記シート束のみを搬送させる。
同じ目的を解決する別発明のシート処理装置は、シート束の積載に伴って下降する積載手段と、シートを積載してシート束を形成する処理積載手段と、前記シート束の排出後に前記処理積載手段へ積載するシートを、前記処理積載手段から排出される前記シート束と一体にニップして前記積載手段へ向かって搬送した後にスイッチバックして前記処理積載手段へ送り込む排出手段とを備えたものである。前記シート束の積載に伴う前記積載手段の下降位置、または前記積載手段の積載量が予め定めた限界値を越えている場合、前記排出手段によって前記シート束のみをニップして排出完了させた後に、前記排出手段によってシートのみをニップして前記処理積載手段へ積載させる。
本発明のシート処理装置では、シート束またはシートの積載に伴って積載手段を下降させるので、大量のシートやシート束を積載手段へ連続的に積載できる。そして、排出手段は、処理積載手段に形成されたシート束を単独で前記積載手段に排出する単独排出動作と、シート束排出と同時にバッファ手段から処理積載手段へ待機シートを移動させる排出同時移動動作との両方を選択して実行できる。制御手段は、積載手段におけるシートやシート束の積載状態を識別して、途中から排出同時移動動作を単独排出動作に切り替える。
すなわち、積載状態が予め定めた限界状態に達するまでは、排出同時移動動作によって排出されるシート束が押し出し落下する可能性が低いので、生産性を優先して排出同時移動動作を選択する。しかし、積載状態が限界状態を越えると、積載の確実さを優先して単独排出動作を選択する。
従って、最初から最後まで単独排出動作を行わせた場合に比較して、排出同時移動動作を行った回数だけ合計処理時間が短縮されて生産性が高くなる。
また、最初から最後まで排出同時移動動作を行った場合に比較して、同時排出されるシート束が押し出し落下される可能性は格段に低くなる。押し出し落下の後始末に伴うシート処理装置の稼働率低下、処理のやり直し、シート取り違えが回避されるので、長期的、実質的な生産性はむしろ向上する。
以下、本発明の一実施形態であるシート処理装置119および画像形成装置100について、図面を参照して詳細に説明する。本発明のシート処理装置は、以下に説明する実施形態の構成には限定されない。処理積載手段から積載手段へシート束を排出する際に、排出されるシート束を置き換えて処理積載手段にシートを積載する限りにおいて、構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施可能である。
本実施形態では、画像形成装置の下流側に設置される独立したシート処理装置を説明する。しかし、本発明のシート処理装置は、処理したシートを排出する各種の上流側装置の筐体に内蔵してもよく、シート処理装置の制御は、上流側装置の制御装置や独立した外部の制御装置で行わせてもよい。
本実施形態では、感光体ドラムに形成したトナー像を記録材に転写してモノクロ画像を形成する画像形成装置を説明する。しかし、本発明の画像形成装置は、1以上の感光体ドラムに形成した各色のトナー像を記録材へ転写するカラー画像形成装置としてもよい。電子写真方式の画像形成装置のみならず、インクジェット方式、熱転写方式、各種印刷方式等を採用でき、プリンタに限らず、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途に合わせて実施可能である。
本発明は、画像形成システムの形に限らず、本実施形態の説明に裏づけられて画像形成システムにおける制御方法の形で、さらにこの画像形成システムにおける制御方法を実現するためのプログラムを格納したCD−ROMなどの記憶媒体の形でも実施できる。
<画像形成装置>
図1はシート処理装置を備えた画像形成装置の概略断面構成の説明図である。図1に示される画像形成装置100は、電子写真方式の画像形成を行う装置本体101の下流側に、別筐体の独立した後処理装置(フィニッシャ)であるシート処理装置119を接続して構成される。
装置本体101の上部には、原稿給送装置102を装備してある。原稿Dは、ユーザによって原稿載置部103に載置されて給送部104により1枚ずつ順次分離してレジストローラ対105に供給される。原稿Dは、レジストローラ対105によって斜行が矯正された後に、導入パス106を通り、読取位置107を通過する過程で表面の画像を読み取られる。読取位置107を通過した原稿Dは、排出パス108を通過して、排出トレイ109上に排出される。
また、原稿の表裏両面を読み取る場合には、表面の画像を読み取られた原稿Dを反転ローラ対110でスイッチバック搬送して、表裏反転した状態で再度レジストローラ対105に送り込む。原稿Dは、レジストローラ対105で斜行が矯正され、導入パス106を通って、読取位置107を通過する過程で裏面の画像が読み取られ、排出パス108を通って排出トレイ109へ排出される。
読取位置108を通過する原稿Dは、照明111から光を照射され、照明された画像からの反射光は、ミラー112に中継されて光学素子113によりCCD等の受光素子アレイに結像する。受光素子アレイは、線画像を読み取って画像信号を不図示の画像処理部に出力する。画像処理部は、画像信号を画像データに変換し、あるいは、所定のデジタル処理を行ってレーザ光源の駆動信号を生成する。そして、レーザ光源から出力させたレーザ光を感光体ドラム114に走査露光して、読み取り画像に対応する潜像を書き込む。
感光体ドラム114に、形成された潜像は、不図示の現像装置から供給されたトナーによって現像されてトナー像が形成され、トナー像は、転写器116によって、紙あるいはプラスチックフィルム等のシートに転写される。シートは、カセット115に積載して供給され、カセット115から1枚ずつ送り出されて、レジストローラ対150で待機し、トナー像にタイミングを合わせて感光体ドラム114と転写器116との間へ進入する。トナー像が転写されたシートは、定着器117を通過する間に、定着器117の加熱加圧によってトナー像を定着され、排出ローラ対120によってシート処理装置119へ排出される。
また、シートの両面に画像を形成する場合、定着装置117によって片面に画像が定着されたシートは、定着装置117の下流側に設けた両面パス118を通って、表裏反転される。表裏反転状態で再び感光体ドラム114と転写器116との間に送り込まれて、裏面にも、トナー像が転写され、定着装置117で定着された後に、排出ローラ対120によってシート処理装置119へ排出される。
装置本体101は、ROM、RAM、演算素子、入出力回路、通信回路等を備えたCPU回路部201によってプログラム制御される。CPU回路部201のROMには上記の一連の動作を実行させるための制御プログラム、データ等が書き込まれている。
シート処理装置119は、ROM、RAM、演算素子、入出力回路、通信回路等を備えたフニッシャ制御部211によってプログラム制御される。フィニッシャ制御部211のROMには、装置本体101のCPU回路部201からの指示に基づいて動作する制御プログラム、後述する各種個別動作ごとの制御プログラム、およびこれらの処理に必要なデータ等が書き込まれている。
<シート処理装置>
図2はシート処理装置の概略断面構成の説明図、図3はスタックトレイの高さ検知機構の説明図、図4はシート処理装置のバッファ機構および束形成/排出機構の構成の説明図である。図3中、(a)は正面図、(b)は側面図である。
図2に示すように、シート処理装置119は、シート束の縁の近くをステイプラ132で綴じる針綴じ機能と、シート束の中央の折り線をステイプラ138で綴じた後に折り線を折りユニット139で二つ折りして冊子状にする製本機能とを備えている。装置本体(101:図1)から受け取りローラ対137で受け入れたシートは、フラッパ122によって、水平方向の搬送経路R1と下方の搬送経路R2とへ振り分けられる。搬送経路R1は、バッファユニット140からスタックトレイ128へとシートを導き、搬送経路R2は、ステイプラ138から折りユニット139へとシートを導く。
シート処理装置119の側面には、自在な高さ位置へ移動して位置決めが可能な上下2台のスタックトレイ128が配置される。スタックトレイ128は、個別に駆動モータを内蔵した自走式であって、シート処理装置119の側面に設置された不図示のラックに駆動側のピニオンギアを噛み合せて昇降する。駆動モータは、シート処理装置119の側面に取り付けられた不図示のレールから給電ローラを介して給電される。
なお、スタックトレイ128は、本願出願人が提供する、特許文献1に示されるスタックトレイとほぼ同じものである。
図3の(a)に示すように、シート処理装置119の側面の所定の高さ位置に紙面検知レバー133が配置され、紙面検知レバー133は、隣接配置された不図示の紙面検知センサを作動させる。上昇するスタックトレイ128に緩衝して紙面検知レバー133が押し込まれると、紙面検知レバー133を介して紙面検知センサが作動してシート検知信号を出力する。
フニッシャ制御部211は、この紙面検知センサのシート検知信号に基づいて、スタックトレイ128を昇降制御する。フニッシャ制御部211は、スタックトレイ128にシートが5枚積載されるごと、あるいはシート束が積載されるごとに、紙面検知レバー133によって積載面が検知される高さにスタックトレイ128を位置決め直す。なお、後述するように、シート束排出の場合は、先行してスタックトレイ128が下降し、シート束を受け取った後に上昇する手順となる。
すなわち、紙面検知レバー133によって積載面(積載されたシートの最上面あるいはスタックトレイの上面)が検知されなくなる高さまでスタックトレイ128を下降させて100msec経過後に反転上昇させ、紙面検知レバー133によって積載面が検知される高さにスタックトレイ128を停止させる。これにより、シートやシート束が積載されただけスタックトレイ128を下降させて積載面をほぼ一定の高さ位置に維持する。
図3の(b)に示すように、シート処理装置119には平行な3列のエリアセンサフラグ232が配置され、スタックトレイ128には、各列に対応させたエリアセンサ225、226、227が配置される。スタックトレイ128の昇降に伴って、エリアセンサフラグ232のフラグ232a、232b、232c、232d、232eがエリアセンサ225、226、227のフォトインタラプラを遮光/透光する。フニッシャ制御部211は、エリアセンサ225、226、227の出力を検知してスタックトレイ128の高さ位置に対応する3ビットのコードを生成する。
シートやシート束の積載に伴ってスタックトレイ128は下降するので、スタックトレイ128の高さ位置はスタックトレイの積載量に対応している。スタックトレイ128が紙面検知レバー133によって検知される状態(積載0枚)からエリアセンサ225がフラグ232cに遮光される位置まで積載すると、ほぼ333枚の積載となる。
エリアセンサ225がフラグ232cに遮光された状態でエリアセンサ227がフラグ232dに遮光される位置まで積載すると、ほぼ667枚の積載となる。その後、エリアセンサ226がフラグ232eに遮光される位置まで積載するとほぼ1000枚の積載となる。このような制御によって、フニッシャ制御部211は、スタックトレイ128に積載されているシート束Pの積載量を判断している。
上の積載トレイ128が1000枚の積載となると、フニッシャ制御部211は、満載判断をして、積載トレイ128をエリアセンサ227がフラグ232aで遮光された後にエリアセンサ226がフラグ232bで遮光されなくなる高さ位置までスタックトレイ128を上昇させる。そして、下のスタックトレイ128を上昇させて積載面を紙面検知レバー133に位置決めて、ジョブの残りのシートやシート束を積載させる。下のスタックトレイ128は、上のスタックトレイ128よりも下降余地が大きいので1000枚を越えた積載も可能である。
フィニッシャ制御部211のメインボード211bに3段階の切り替えスイッチ211Sが配置される。切り替えスイッチ211Sは、工場出荷時、あるいはサービス現場で操作されて、シート束排出と同時にバッファユニット(140:図4)から処理トレイ129へ待機シートを移動させる排出同時移動動作を、シート束の単独排出動作に切り替える時期(スタックトレイ128の高さ位置)を設定する。切り替えポイントは、0枚、667枚、無制限の3段階に相当しており、0枚に相当する設定では、最初から終わりまで単独排出動作が適用され、無制限に相当する設定では最後まで排出同時移動動作が適用される。667枚に相当する設定では、フラグ232cがエリアセンサ225に検知された状態でフラグ232bがエリアセンサ226によって検知されなくなるまでスタックトレイ128が下降した段階(667枚の積載に対応)で、排出同時移動動作が単独排出動作に切り替わる。
図4に示すように、シート処理装置119は、ステイプラ132の作動時に、シートを真っ直ぐな状態で複数枚重ねて滞留させる(バッファする)バッファユニット140を備えている。バッファユニット140は、特許文献3に示されるように、シートを真っ直ぐな状態で複数枚重ねて滞留させるので、従来の、バッファローラの周囲に巻き付けてシートPを滞留させる機構と異なって、扁平にすることができ、シート処理装置119を小形化、軽量化することができる。さらに、シートPを真っ直ぐな状態で滞留させるので、バッファローラのようにシートを丸めることがなくてシートを取り扱い易く、その分、シート処理装置119としてのシートの処理時間を短縮できる。
受け取りローラ対137で受け入れたシートは、入口ローラ対121、バッファローラ124、第1排紙ローラ対126を経て揺動ローラ対127へ受け渡され、そのまま揺動ローラ対127からスタックトレイ(128:図2)へ排出して積載可能である(ノンソートモード)。
また、揺動ローラ対127でスイッチバックして処理トレイ128へ移動させることにより、処理トレイ128にシート束を形成可能である(ソートモード)。処理トレイ128へ搬送されたシートは、戻しローラ130で奥へ引き込まれて後端を整合され、戻しローラ130を離間させた状態で一対の整合板144によって側端を整合される。この操作を繰り返してシート束が形成され、シート綴じ処理が指定されていれば、シート束の後端がステイプラ132によって針綴じされる。
入口搬送モータM2は、入口ローラ対121、バッファローラ124、および第1排紙ローラ対126を回転させる。束出しモータM3は、揺動ローラ対127及び戻しローラ130を回転させる。揺動モータM4はブラケット152を回動させて揺動ローラ対127を当接・離間させる。束下クラッチCLは、束出しモータM3の回転を下ローラ127bに伝えたり、断ったりして、下ローラ127bと戻しローラ130との速度差を吸収する。
バッファローラ離間プランジャSL1は、バッファシートを後端押さえ135に引き戻すバッファローラ124を昇降させる。第1排紙ローラ離間プランジャSL2は、第1排紙ローラ対126を当接・離間させる。第1排紙ローラ離間プランジャSL2は、バッファローラ離間プランジャSL1と重なって見えるため図示されていない。入口ローラ離間プランジャSL3は、入口ローラ対121を当接・離間させる。バッファシート押さえプランジャSL4は、バッファシートの後端を挟み込んで後続のシートに連れ送りさせない後端押さえ135を開閉させる。
フィニッシャ制御部211は、入口搬送モータM2、束出しモータM3、束下クラッチCL、第1排紙ローラ離間プランジャSL2等を所定の動作シーケンスに基づいて作動制御する。バッファユニット140を用いたバッファ動作を伴う積載制御によって排出同時移動動作を実行するが、スタックトレイ128が予め設定された下降位置に達すると、それ以降は、バッファ動作を禁止した積載制御によって単独排出動作を実行する。
<バッファを伴わない積載制御>
図5は処理トレイを用いた束形成動作の説明図、図6は処理トレイからのシート束の単独排出動作の説明図である。
図5に示すように、装置本体101でシート綴じ処理を指定して画像処理が実行されると、1枚目のシートP1は、入口ローラ対121に搬送され、上搬送ガイド板123aと下搬送ガイド板123bとからなるガイド123に案内されて第1排紙ローラ対126へ受け渡される。シートP1は、第1排紙ローラ対126の回転によってさらに搬送されて、スタックトレイ128と処理トレイ129とに跨って落下する。その後、ブラケット152が回動して上ローラ127aが下降し、排出方向に回転する揺動ローラ対127がシートP1を挟む。
揺動ローラ対127は、シートP1を受け渡された後に逆転し、揺動ローラ対127と戻しローラ130との回転によってシートP1が右下がりの処理トレイ129を滑り降りる。そのとき、後端アシスト134は、待機位置に待機している。そして、シートP1がストッパ131に当接する前に、上ローラ127aがシートP1から離れ、シートP1は、戻しローラ130によってストッパ131に突き当てられ、続いてシートP1の側端が整合される。
以下、後続のシートも同様にして、処理トレイ129に積載されることにより、処理トレイ129に所定枚数のシートが積載される。形成されたシート束は、ステイプラ(132:図2)によって後端を針綴じされる。なお、シート束には、針綴じ処理を施す代わりに、不図示のパンチユニットによって孔あけ処理を施してもよい。
シート束が針綴じされると、図6(a)に示すように、上ローラ127aが下降して下ローラ127bとの間にシート束Pを挟み込む。このとき、既に、スタックトレイ128は、紙面検知レバー133によって積載面が検知される位置に移動して待機している。図6の(b)に示すように、揺動ローラ対127が矢印方向に回転するとともに後端アシスト134がシート束Pの後端を押し戻すことで、シート束Pがスタックトレイ128に排出される。
図5に示すように、処理トレイ129にシートを積載してシート束を形成する間、装置本体101での画像形成を待ってシートを処理している。しかし、シート束の形成後、針綴じして処理トレイ129から排出し終わるまで、処理トレイ129へ次のシートを受け入れることはできない。従って、フィニッシャ制御部211は、装置本体101のCPU回路部201に排出禁止信号を送信して装置本体101での画像形成を中断させている。
そして、図6の(a)に示すように、シート束Pの排出の開始とほぼ同時に画像形成の中断を解除して、次のシート束の最初のシートの受け入れを可能にする。図6の(b)に示すように、次のシート束の最初のシートがシート束Pとともに揺動ローラ対127にニップされることの無いタイミングで、次のシート束の最初のシートが入口ローラ対121に送り込まれる。
シート処理装置119は、後端アシスト134がシート束の後端を押してシート束を搬送するので、シート束の表面にローラを圧接回転させてシート束を排出する場合と異なって、シート束の表面に傷を付けることなく、確実に搬送できる。
<バッファを伴う積載制御>
図7はシートのバッファ動作の説明図、図8〜図10はシート束排出と同時にバッファシートを処理トレイへ移動する動作の説明図である。シート処理装置119は、シート束の形成後、シート束が排出完了するまでの間に受け入れたシートをバッファして、シート束の排出と同時にバッファシートを処理トレイ129へ移動させる。シートのバッファ動作は、画像形成されるシートの搬送間隔が狭く、シート束に処理を施しているときに、後続シートが送り込まれてくる場合に特に有効である。
図7の(a)に示すように、処理トレイ129にシート束が積載され、シート束に、ステイプラ(132:図4)によって針綴じ処理が行われている間に、次のシート束の1枚目のシートP1が送り込まれてくる。バッファローラ124は、下降して下搬送ガイド板123bに接触した状態で矢印方向に回転し、シートP1を下流へと搬送する。このとき、第1排紙ローラ対126の上第1排紙ローラ126aは、下第1排紙ローラ126bから離れている。揺動ローラ対127の上ローラ127aも、下ローラ127bから離れている。
図7の(b)に示すように、シートP1の後端が、スイッチバックポイントSPに到達すると、バッファローラ124が逆転してシートP1を上流側へ引き戻す。これと同時に後端押さえ135が下搬送ガイド板123bから離れてシートP1を挟み込み可能な状態となる、スイッチバックポイントSPへの到達は、入口ローラ対121の下流側に配設した入口センサ(S1:図2)がシートP1を検知することに基づいて判断される。
バッファローラ124に引き戻されたシートP1の上流端側は、後端受け止め部136に受け止められ、元の位置へ戻った後端押さえ135によって下搬送ガイド板123bに押し付けられる。
その後、後端押さえ135に拘束されたシートP1の上に入口ローラ対121によって2枚目のシートが送り込まれてくる。2枚目のシートは、後端押さえ135の上を通過してバッファローラ124に受け渡される。このとき、1枚目のシートP1は、バッファローラ124によって、2枚目のシートとともに下搬送ガイド板123bに押し付けられるので、搬送される2枚目のシートP2に追従して下流側に移動しようとする。しかし、1枚目のシートP1は、後端押さえ135によって、下搬送ガイド板123bに押し付けられているので、移動するようなことがない。
2枚目のシートも、1枚目のシートP1と同様に、後端がスイッチバックポイントSPに到達すると、逆送されて後端受け止め部136まで引き戻される。そして、1枚目のシートP1に重なった状態で後端押さえ135によって、上流端側を下搬送ガイド板123bに押し付けられる。
その後、後端押さえ135に拘束されたシートの上に入口ローラ対121によって3枚目のシートが送り込まれてくる。3枚目のシートがバッファローラ124に搬送されて後端が入口ローラ対121を通過すると、図8の(a)に示すように、上第1排紙ローラ126aと下第1排紙ローラ126bとで、1枚目〜3枚目のシートP1、P2、P3を一体に挟み込む。このとき、3枚目のシートP3は、1、2枚目のシートP1、P2よりも下流側に多少突出している。また、この頃、処理トレイ129上のシート束Pに対する綴じ処理が終了しているので、後端アシスト134が処理トレイ129に沿って移動して、シート束Pの後端を押し上げる。この結果、シート束Pの下流端Paは3枚目のシートP3よりも下流側に長さLだけ突出する。
そして、図8の(b)に示すように、上ローラ127aが下降して、上ローラ127aと下ローラ127bとで3枚のシートP1、P2、P3とシート束Pとを一体に挟み込む。これにともなって、後端押さえ135が開いて1、2枚目のシートP1、P2が解放される。
その後、シートP1、P2、P3とシート束Pとは、揺動ローラ対127によってスタックトレイ128へ向かってかなりの高速で搬送されて、図9の(a)に示すように、シート束Pが先に揺動ローラ対127を抜けてスタックトレイ128へ落下する。束排出同時移動動作を開始すると同時に、排出されるシート束PからシートP1、P2、P3を短時間で分離できるように、スタックトレイ128を下降させている。
そして、シート束Pが揺動ローラ対127を抜けると、シートP1、P2、P3が揺動ローラ対127にニップされて少し搬送された後に、揺動ローラ対127が逆転してシートP1、P2、P3を処理トレイ129へ引き戻す。
従って、シート束Pが揺動ローラ対127を抜けて揺動ローラ対127が逆転するまでの間、シートP1、P2、P3がシート束Pの上面を摩擦して(あるいは静電気的に張り付いて)、シート束Pをスタックトレイ128の下流側へ少し押してしまう。このとき、図13に示すように、スタックトレイ128上にシートやシート束が中高状態で積載されていると、スタックトレイ128に排出されたシート束が押された勢いで積載面を乗り越えて滑り落ちてしまう可能性がある。
図9の(a)に示すように、1、2枚目のシートP1、P2の後端が、第1排紙ローラ対126から抜けると、図9の(b)に示すように、シートP1、P2の上流側部分が処理トレイ129に落下して受け止められる。
3枚のシートP1、P2、P3は、図10の(a)に示すように、揺動ローラ対127と戻しローラ130とによって、処理トレイ129上を滑降搬送されて、図10の(b)に示すように、ストッパ131に受け止められる。この間、スタックトレイ128は、一旦、下降して、シート束Pの上面を紙面検知レバー133よりも下げてから、再度、上昇して、シート束の上面によって紙面検知レバー133が作動した時点で、上昇を停止する。この結果、スタックトレイ128上のシート束の上面を所定の高さに保持できる。
4枚目以降のシートは、下搬送ガイド板123b上にバッファされることなく、順次、処理トレイ129上に積載されて所定枚数に達すると針綴じされる。針綴じ動作の間に受け入れた次のシート束の最初の3枚のシートは、同様な手順で下搬送ガイド板123b上にバッファされ、シート束の排出時に、同様な手順で処理トレイ129へ移動される。
なお、以上の説明では、下搬送ガイド板123b上に3枚のシートがバッファされる説明を行ったが、バッファシートの枚数は、シートの長さ、針綴じ時間、シートの搬送速度等によって変わるため、3枚には限定されない。
<バッファを伴う積載制御からバッファを禁止した積載制御への切り替え>
図11は積載制御のフローチャート、図12はバッファを禁止する時期の説明図、図13はスタックトレイにおける積載状態の説明図である。
図3を参照して図11に示すように、ソート処理が指定されたシートがシート処理装置119に排出されると、フィニッシャ制御部211は、そのシートが処理トレイ129へ積載される1枚目か否かを識別する(S302)。1枚目の場合(S302のYES)、機内先頭紙動作(S307)を行って、そのまま処理トレイ129へスイッチバックして送り込む。
2枚目以降の場合(S302のNO)、フィニッシャ制御部211は、メインボード211bのスイッチ211Sによって設定された切り替え枚数が0枚か否かを識別する(S11)。そして、切り替え枚数が0枚であれば(S11のYES)、途中紙動作(S310)を行って、シートをバッファすることなく処理トレイ129へスイッチバックして送り込む。これにより、バッファ動作は禁止され、スタックトレイ128に積載される1冊目のシート束から最後のシート束まで一貫してシート束の単独排出動作が実行される。
切り替え枚数が0枚でなければ(S11のNO)、設定された切り替え枚数が無制限か否かを識別する(S12)。そして、切り替え枚数が無制限であれば(S12のYES)、S303〜S306の処理を経て、バッファ最終紙動作(S308)またはバッファ紙動作(S309)を実行させる。これにより、スタックトレイ128に積載される1冊目のシート束から最後のシート束まで一貫してシート束の束排出同時移動動作が実行される。
なお、機内先頭紙動作(S307)、バッファ最終紙動作(S308)、バッファ紙動作(S309)、途中紙動作(S310)の詳細なシーケンス、タイミング制御、速度制御については、本願出願人が提案した特許文献3に示される制御と同様にした。
切り替え枚数が無制限でなければ(S12のNO)、エリアセンサ225、226、225の出力を検知して667枚に対応するスタックトレイ128の高さ位置に達したか否かを識別する(S13)。そして、スタックトレイ128の高さ位置が666枚以下に相当していれば(S13のNO)、S303〜S306の処理を経て、バッファ最終紙動作(S308)またはバッファ紙動作(S309)を実行させる。しかし、スタックトレイ128の高さ位置が667枚以上に相当していれば(S13のYES)、途中紙動作310(S310)を実行させる。これにより、スタックトレイ128の高さ位置が666枚の積載に相当するまでは、シート束の束排出同時移動動作が実行されるが、667枚の積載に相当した以降はバッファ動作が禁止されてシート束の単独排出動作が実行される。
フィニッシャ制御部211は、バッファカウンタが2枚か否かを識別する(S303)。既にバッファされたシートの枚数が2枚の場合(S303のYES)、バッファ最終紙動作(S308)を実行して、図8、図9、図10に示すように、シート束の束排出と同時に処理トレイ129へシートを移動させる。
しかし、バッフアされたシートの枚数が0枚または1枚の場合(S303のNO)、前回バッファしたシートがシート束の最終紙か否かを識別する(S304)。最終紙の場合(S304のYES)、バッファしたシートに重ねて処理トレイ129へ積載できないので、途中紙動作(S310)を行う。途中紙動作(S310)では、この場合、シートをそのまま処理トレイ129へスイッチバックして送り込むこともできないので、入口ローラ対(121:図4)の手前でシートを待機させ、装置本体101における画像形成ジョブも中断させることになる。
最終紙でなければ(S304のNO)、バッファカウンタのカウント値を1つ加えて(S306)、バッファ紙動作(S309)を実行し、図7に示すようにシートをバッファする。
すなわち、メインボード211bの切り替えスイッチ211Sによって切り替え枚数が666枚に設定されている場合、図12の(a)に示すように、スタックトレイ128の高さ位置が666枚積載に相当するまでは、バッファ最終紙動作(S308)によるシート束の束排出同時移動動作が実行されるが、図12の(b)に示すように、667枚の積載に相当した以降は、図13に示すように、束排出同時移動動作ではシート束の積載に支障をきたす可能性が高くなるので、シートのバッファ自体を禁止して、専ら途中紙動作(S310)によるシート束の単独排出動作を実行させる。
しかし、スタックトレイ128に積載されたシートやシート束は、シート種類、画像形成条件(印刷面積等)、気温湿度等によって、図13に示すように積載に支障をきたすほど中高になるとは限らない。また、図13に示すような中高の積載状態となっても、シート束排出時のシートとシート束との分離が良ければ、束排出同時移動動作を行ってもシート束が押し出し落下するとは限らない。
そこで、666枚積載に相当するまでにシート束が押し出し落下するようであれば、メインボード211bの切り替えスイッチ211Sを0枚に設定することで、シート束が押し出し落下する可能性の高い束排出同時移動動作を最初から最後まで行わせない。
また、667枚積載を越えてもシート束が押し出し落下しないようであれば、メインボード211bの切り替えスイッチ211Sを無制限に設定することで、最後まで能率の高い束排出同時移動動作を行わせる。
図13に示すように、装置本体(101:図1)から排出されるシートがある程度カールしていてもシート処理装置119としてはスタックトレイ128上に積載する必要がある。1枚毎のカール量をみるとそれほど大きくなくても、大量に積載するとそのカール形状がより増大する。このようになると、スタックトレイ128上に積載されているシート束Pは非常にデリケートな状態になり、前述した束排出同時移動動作によって束出しをすると、スタックトレイ128上からシート束Pが落下するなどの現象に陥ってしまう。これは、束排出同時移動動作を行うことでバッファシートが一体搬送されるシート束を押し出してしまうことで発生する。これを防止するには、単独排出動作によって処理トレイ129上に積載されているシート束Pを排出して、バッファシートの影響をなくすることで落下の現象をなくすることが可能であるが、バッファ動作を禁止することで生産性が落ちてしまうという弊害も同時に発生する。尚、カール量は使用しているシートの材質や画像形成装置の特性によって決まる為、実際に使用しているカールの状況を見極めた上で、ユーザーがメインボード211bの切り替えスイッチ211Sを設定することで、このバッファ動作を禁止する制御を有効にしたり無効にしたり選択することも可能である。
大量にスタックトレイ128へシートを積載する場合、少量積載時の積載シート上面形状と比較すると、スタックトレイ128上に既に整列して大量に積載してある積載シート上面の形状は、積載シートのカールや積載されて重なり合ったシートとシートとの間にある空気層の影響で大きく変わり、積載シートの先端側が排紙位置や積載シートの平均上面位置よりも相対的に下がってくる。先端側が下がることで積載紙上面の傾斜角度が減り、シート束を排紙した後、シート処理装置119の積載壁面方向へ戻りにくくなってしまい、積載整列性に対し不利な状況となっていく。このような状況で、バッファシートに重ねて処理トレイ129のシート束を排出すると、処理トレイ129のシート束がスタックトレイ128に排出された後、シート束の上面に接しているバッファシートが更に排出方向に搬送された場合、スタックトレイ128に排出されたシート束の上面とバッファシート下面との摩擦によって、シート束が更に排出方向へ進もうとする力が作用する。そうすると、前述したような先端側が下がったようなスタックトレイ128上の積載シート上面形状である場合、排出されたシート束が積載壁面に戻らない、又は最悪の場合、スタックトレイ128から落下する、といった現象となって現れる。
上記のような現象は、同時束排紙動作を行わないようにして、シート束をスタックトレイ128に排出してスタックトレイ128上で安定した後に、後続のシートを搬入可能にすることで対処可能であるが、シート束の排出動作の完了を待って後続のシートを排出する必要があるため、画像形成装置100の生産性が低下することになる。この生産性についても近年重視されており、高い生産性の確保、スタックトレイ128の大容量化、安定した積載性のそれぞれについて両立する事が求められている。
以上の動作を実現するため、図12に示すように、スタックトレイ128上に積載されているシート束Pの積載量によって束排出同時移動動作を単独排出動作に変更している。変更条件は、667枚積載以上であると判断された場合、バッファ禁止状態となり、前述したバッファ制御を行わず単独排出動作シーケンスによって処理トレイ129からシート束を排出している。また、ここでの積載量による束排紙動作の変更処理そのものをメインボード211bの切り替えスイッチ211Sにより禁止することも可能である。
通常、シート処理装置119が使用される状況として、スタックトレイ128上に大量にシートやシート束が積載されていることは少ない。ほとんどの場合、少量積載状態なのでバッファ動作をしても整列されている積載済みシート束を押し出すなど積載性への影響はないため、高い生産性を出せる。しかし、積載量が大量になってくると積載シートの上面形状が初期と変わり、積載性へ悪影響が出やすい状況となる。この場合のみバッファ動作を禁止することで生産性は落ちることになるが、大容量積載時の積載性を維持することが可能となる。また、装置本体101から排紙されるカール量やシートの材質などによっては、スタックトレイ128上に大量に積載した場合でも積載シートの上面形状が良好であることが多く、バッファを禁止する必要が無い場合がある。この場合については、大量積載時でも高い生産性を維持できるが、このバッファを禁止するか、許可するかをユーザーやサービスマンが選択できるようにすることで、高い生産性と大量積載時の積載性という双方の課題に対しコストアップせず、また特別な機構を設けることなく両立できる対策を講じることが可能となる。
<発明との対応>
シート処理装置119は、シート束の積載に伴って下降するスタックトレイ128と、シートを積載してシート束を形成する処理トレイ129と、処理トレイ129へ積載するシートを待機させるバッファユニット140と、シート束を排出する際に、バッファユニット140に待機させたシートをシート束に重ね合わせた状態でスタックトレイ128へ向かって搬送する揺動ローラ対127とを備える。スタックトレイ128における積載状態が予め定めた限界状態を越えると、シート束を排出する際に、揺動ローラ対127によってシート束のみを搬送させる。
バッファユニット140は、受け入れたシートを前記処理トレイ129の前記シート束に重なる位置で待機させ、揺動ローラ対127は、前記待機させたシートをシート束に重ねてニップして搬送した後にスイッチバックして処理トレイ129へ移動させる。シート処理装置119は、シート束の積載に伴うスタックトレイ128の下降位置、またはスタックトレイ128の積載量を前記積載状態として検知するエリアセンサ225、226、227、エリアセンサフラグ232と、前記下降位置または前記積載量が予め設定された限界値を越えると、バッファユニット140によるシートの待機動作を禁止するフィニッシャ制御部211とを備える。
シート処理装置100は、前記限界値を、複数段階に切り替えて設定可能な切り替えスイッチ211Sを機体内に配置する。シート処理装置100は、バッファユニット140によるシートの待機動作を無条件に禁止する切り替えスイッチ211Sを機体内に配置する。シート処理装置119は、バッファユニット140によるシートの待機動作を無条件に許可する切り替えスイッチ211Sを機体内に配置する。
シート処理装置119は、シート束の積載に伴って下降するスタックトレイ128と、シートを積載してシート束を形成する処理トレイ129と、シート束の排出後に処理トレイ129へ積載するシートを、処理トレイ129から排出されるシート束と一体にニップしてスタックトレイ128へ向かって搬送した後にスイッチバックして処理トレイ129へ送り込む揺動ローラ対127とを備える。シート束の積載に伴うスタックトレイ128の下降位置、またはスタックトレイ128の積載量が予め定めた限界値を越えている場合、揺動ローラ対127によってシート束のみをニップして排出完了させた後に、揺動ローラ対127によってシートのみをニップして処理トレイ129へ積載させる。
画像形成装置100は、シート処理装置119と、画像形成したシートをシート処理装置119に排出する装置本体101とを備える。
シート処理装置119は、バッファユニット140に待機させたシートを、処理トレイ129からスタックトレイ128へ排出されるシート束に重ねてスタックトレイ128へ向かって搬送した後にスイッチバックさせて処理トレイ129へ積載させる。バッファユニット140におけるシートの待機動作を伴ってシート束を処理してスタックトレイ128へ積載させる第1工程と、バッファユニット140におけるシートの待機動作を禁止してシート束を処理してスタックトレイ128へ積載させる第2工程とを実行する。シート束の積載に伴うスタックトレイ128の下降位置、またはスタックトレイ128の積載量が予め定めた限界値を達すると、第1工程を第2工程に切り替える。
シート処理装置を備えた画像形成装置の概略断面構成の説明図である。 シート処理装置の概略断面構成の説明図である。 スタックトレイの高さ検知機構の説明図である。 シート処理装置のバッファ機構および束形成/排出機構の構成の説明図である。 処理トレイを用いた束形成動作の説明図である。 処理トレイからのシート束の単独排出動作の説明図である。 シートのバッファ動作の説明図である。 シート束排出と同時にバッファシートを処理トレイへ移動する動作の説明図である。 シート束排出と同時にバッファシートを処理トレイへ移動する動作の説明図である。 シート束排出と同時にバッファシートを処理トレイへ移動する動作の説明図である。 積載制御のフローチャートである。 バッファを禁止する時期の説明図である。 スタックトレイにおける積載状態の説明図である。
符号の説明
P シート束
P1、P2、P3 シート
100 画像形成装置
101 装置本体(画像形成手段)
119 シート処理装置
123a 上搬送ガイド板
123b 下搬送ガイド板
124 バッファローラ
126 第1排紙ローラ対
127 排出手段(揺動ローラ対)
127a 上ローラ
127b 下ローラ
128 積載手段(スタックトレイ)
129 処理積載手段(処理トレイ)
130 戻しローラ
131 ストッパ
132 ステイプラ
135 後端押さえ
136 後端受け止め部
137 受け取りローラ対
140 バッファ手段(バッファユニット)
201 CPU回路部
211 制御手段(フィニッシャ制御部)
211S 第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ(切り替えスイッチ)
225、226、227、232 検知手段(エリアセンサ、エリアセンサフラグ)

Claims (8)

  1. シート束の積載に伴って下降する積載手段と、
    シートを積載して前記シート束を形成する処理積載手段と、
    前記処理積載手段へ積載するシートを待機させるバッファ手段と、
    前記シート束を排出する際に、前記バッファ手段に待機させたシートを前記シート束に重ね合わせた状態で前記積載手段へ向かって搬送する排出手段と、を備えたシート処理装置において、
    前記積載手段における積載状態が予め定めた限界状態を越えると、前記バッファ手段におけるシートの待機を禁止することにより、前記シート束を排出する際に前記排出手段によって前記シート束のみを搬送させることを特徴とするシート処理装置。
  2. 前記バッファ手段は、受け入れたシートを前記処理積載手段の前記シート束に重なる位置で待機させ、
    前記排出手段は、前記待機させたシートを前記シート束に重ねてニップして搬送した後にスイッチバックして前記処理積載手段へ移動させ、
    前記シート束の積載に伴う前記積載手段の下降位置、または前記積載手段の積載量を前記積載状態として検知する検知手段と、
    前記下降位置または前記積載量が予め設定された限界値を越えると、前記バッファ手段によるシートの待機動作を禁止する制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
  3. 前記限界値を、複数段階に切り替えて設定可能な第1スイッチを機体内に配置したことを特徴とする請求項2記載のシート処理装置。
  4. 前記バッファ手段によるシートの待機動作を無条件に禁止する第2スイッチを機体内に配置したことを特徴とする請求項3記載のシート処理装置。
  5. 前記バッファ手段によるシートの待機動作を無条件に許可する第3スイッチを機体内に配置したことを特徴とする請求項3記載のシート処理装置。
  6. シート束の積載に伴って下降する積載手段と、
    シートを積載してシート束を形成する処理積載手段と、
    前記シート束の排出後に前記処理積載手段へ積載するシートを、前記処理積載手段から排出される前記シート束と一体にニップして前記積載手段へ向かって搬送した後にスイッチバックして前記処理積載手段へ送り込む排出手段と、を備えたシート処理装置において、
    前記シート束の積載に伴う前記積載手段の下降位置、または前記積載手段の積載量が予め定めた限界値を越えている場合、前記排出手段によって前記シート束のみをニップして排出完了させた後に、前記排出手段によってシートのみをニップして前記処理積載手段へ積載させることを特徴とするシート処理装置。
  7. 請求項1乃至6いずれか1項記載のシート処理装置と、
    画像形成したシートを前記シート処理装置に排出する画像形成手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. バッファ手段に待機させたシートを、処理積載手段から積載手段へ排出されるシート束に重ねて前記積載手段へ向かって搬送した後にスイッチバックさせて前記処理積載手段へ積載させるシート処理装置の積載制御方法において、
    前記バッファ手段におけるシートの待機動作を伴ってシート束を処理して前記積載手段へ積載させる第1工程と、
    前記バッファ手段におけるシートの待機動作を禁止してシート束を処理して前記積載手段へ積載させる第2工程と、を備え、
    前記シート束の積載に伴う前記積載手段の下降位置、または前記積載手段の積載量が予め定めた限界値を達すると、前記第1工程を前記第2工程に切り替えることを特徴とする積載制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107840180A (zh) * 2016-09-20 2018-03-27 佳能精技立志凯株式会社 片材处理装置及具备其的图像形成装置和片材排出方法
JP2018047964A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 キヤノンファインテックニスカ株式会社 シート処理装置およびこれを備える画像形成装置ならびにシート排出方法

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