JP2008117762A - イオン伝導性高分子電解質及びそれを用いた二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】揮発性が低く、成形性、加工性に優れ、充分な機械的強度を有し、常温から高温まで広い温度領域で良好なイオン伝導性を有し、高温環境下での化学的安定性が良好な電気デバイス用イオン伝導性高分子電解質およびそれを用いた二次電池を提供する。
【解決手段】式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物を含む電気化学デバイス用高分子電解質とそれを用いた二次電池。
Figure 2008117762

(Bがホウ素原子、Z1,Z2,Z3が不飽和二重結合を有する重合性官能基であり、AOは炭素数2〜6のオキシアルキレン基からなり、h,i,jがオキシアルキレン基の平均付加モル数で、1〜10である。) RO−(AO)−R ・・・式(2)(R1,R2が炭素数1〜10の炭化水素基であり、AOが炭素数2〜6のオキシアルキレン基からなり、kがオキシアルキレン基の平均付加モル数で、4〜20である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、イオン伝導性高分子電解質及びそれを用いた二次電池に関するものである。
近年、各種電子・電気機器の高性能・高機能化あるいは小型・軽量・薄型化に対する市場の要求が非常に大きくなっている。これらの要求を実現するため、エネルギー供給デバイスである電池に対しては、より高いエネルギー密度や出力密度が求められている。
そのため、従来の鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池から、より高いエネルギー密度や出力密度を有するリチウムイオン二次電池への置き換えが急速に進んでいる。
リチウムイオン二次電池の電解質には、イオン伝導度の観点からカーボネート等の非水溶媒に電解質塩を溶解させた液状電解質が用いられている。しかしながら、これらの液状電解質は揮発性が高く、化学的安定性が低いため、高温環境下での使用時に電池が膨れたり、最悪の場合には破裂・発火する恐れがある。また、特に正極にLiMn系活物質を用いた場合には、Mnの溶出により急速に電池容量が劣化してしまう等の問題もある。
これに対し、非水溶媒を高分子でゲル化したゲル状電解質の開発が行われている。このような試みとしては、例えば、カーボネート系溶媒とポリエチレングリコールジアクリレートからなるゲル状電解質が提案されている(例えば特許文献1)。ゲル状電解質は、カーボネート系溶媒の揮発性や劣化を抑制する効果があるので、上記の問題に対するリスクを多少低減する効果が期待できるが、実用上、充分なイオン伝導度を得るためには、大量の非水溶媒を用いる必要があり、本質的な問題の解決には至っていない。
そのため、上記の液状電解質やゲル状電解質を用いた電池では、使用上限温度が60℃程度に制限されている。しかし、リチウムイオン二次電池への置き換えが期待されている電子・電気機器の種類は多岐に渡っており、より過酷な温度環境下で使用することができるリチウムイオン二次電池の開発が期待されている。
このような問題に対して、高分子電解質を用いたリチウムイオン二次電池が提案されている。化学的に安定な高分子電解質を用いることで、従来の液状電解質やゲル状電解質を用いた場合と比較して、電解質の揮発や劣化を大幅に抑制することが可能になることから、高温環境下における電池の安全性や信頼性が飛躍的に向上すると同時に、電池の筐体に軽量なアルミラミネートシートを用いたり、安全装置を簡素化することができると考えられている。
また、高分子電解質は、一般に成形性、加工性に優れるため、超軽量・超薄型の電池や異形・3次元形状の電池等、従来の技術では困難であった電池設計が可能になることから、技術的な進展が望まれている。
このような試みとしては、例えば、ポリエチレンオキシド系高分子に特定のアルカリ金属塩を含有させた高分子電解質が広く知られている(例えば特許文献2)が、イオン伝導性が低いため、常温付近で実用上充分な出力を有する電池を得ることができないという問題があった。
また、含ホウ素重合性モノマーの重合物とポリエチレンオキシドからなる二次電池用高分子電解質とこれを用いた電池が開示されている(例えば特許文献3)。
上記の高分子電解質は、良好な成形性や加工性を有し、イオン伝導性にも優れるが、高温環境下では電解質の電気的特性が著しく低下し、安定性・信頼性の高い電池が得られないという問題があった。
特開平11−214038号公報(要約) 特開2006−134817号公報(要約) 特開2002−158039号公報(要約)
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、揮発性が低く、成形性、加工性に優れ、充分な機械的強度を有し、常温から高温まで広い温度領域で良好なイオン伝導性を有し、高温環境下での化学的安定性が良好な電気デバイス用イオン伝導性高分子電解質と、それを用いた広い温度領域で実用上充分な出力を有し、高温環境下での安全性や信頼性が良好な二次電池を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、以下に示されるものである。
(A) 式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体および式(2)で示される高分子化合物を含む電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
Figure 2008117762
(Bがホウ素原子、Z1,Z2,Z3が不飽和二重結合を有する重合性官能基であり、AOは炭素数2〜6のオキシアルキレン基の1種または2種以上からなり、h,i,jがオキシアルキレン基の平均付加モル数で、1〜10である。)
O−(AO)−R ・・・(2)
(R1,R2が炭素数1〜10の炭化水素基であり、AOが炭素数2〜6のオキシアルキレン基の1種または2種以上からなり、kがオキシアルキレン基の平均付加モル数で4〜20である。)
(B) 式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物の質量比が(式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体の質量)/(式(2)で示される高分子化合物の質量)=5/95〜60/40の範囲である前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
(C) 式(1)で示される重合性含ホウ素化合物のAOおよび式(2)で示される高分子化合物のAOが、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上からなる前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
(D) 式(1)で示される重合性含ホウ素化合物のh,iおよびjが、1〜3である前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
(E) 式(2)で示される高分子化合物のkが4〜12である前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
(F) 式(2)で示される高分子化合物のエーテル化率が95%以上である前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
(G) 前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質と補強材を複合化してなる電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
(H) 前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質と電解質塩を含む電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
(I) カチオンを放出および吸蔵する正極活物質を含む正極と、該正極から放出されたカチオンを吸蔵および放出する負極活物質を含む負極、あるいはリチウム金属やリチウム合金からなる負極と、該正極および該負極の間に介在して該カチオンを移動させる電解質層とを有し、この電解質層が前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質であることを特徴とする二次電池。
本発明の範囲を満足する重合体および高分子化合物を含むイオン伝導性高分子電解質を用いると、揮発性が低く、成形性、加工性に優れ、充分な機械的強度を有し、常温から高温まで広い温度領域で良好なイオン伝導性を有し、高温環境下での化学的安定性が良好な電解質となる。また、それを用いた二次電池は、ホウ素原子によるアニオン捕捉効果により、広い温度領域で実用上充分な出力を有し、高温環境下での安全性や信頼性が良好な電池となる。
以下、本発明について詳細に説明する。
式(1)中のZ,Z,Zは、それぞれ独立に不飽和二重結合を有する重合性官能基であり、例えば、アクリル基、メタクリル基、ビニル基およびアリル基等が挙げられ、なかでも、反応性が高いことからアクリル基またはメタクリル基が好ましい。Z,Z,Zはそれぞれ異なっていても良い。
式(2)中のRおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜10の炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル基、トルイル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基などが挙げられる。得られるイオン伝導性高分子電解質のイオン伝導度の点から、炭素数4以下の炭化水素基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
式(1)中のAO、式(2)中のAOおよび式(3)中のAOは、それぞれ独立に炭素数2〜6のオキシアルキレン基であり、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基等が挙げられる。得られるイオン伝導性高分子電解質のイオン伝導度の点から、炭素数2〜4のオキシアルキレン基が好ましく、オキシエチレン基またはオキシプロピレン基が特に好ましい。オキシアルキレン基は1種単独でも、2種以上であっても良く、1分子中の種類が異なっていても良い。また、式(1)中のh、i、jはオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、各々独立に1〜10であり、好ましくは1〜3である。
式(2)中のkはオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、4〜20であり、好ましくは4〜12である。
式(2)中のkが4未満だと得られる高分子電解質の高温環境下での化学的安定性が低下する。一方、kが20より大きくなると高分子電解質のイオン伝導性が低下し、また柔軟性が低下し電極界面との接触性が悪化するため、電池に用いたときに実用上十分な出力が得られない。
式(1)中のh、i、jと式(2)中のkがこの範囲内にあると、高温環境下での高い化学的安定性を有し、電池に用いたときに実用上十分な出力を有するイオン伝導性高分子電解質が得られる。
式(1)で示される末端に重合性官能基を有する重合性含ホウ素化合物は、公知の方法によって製造することができ、また下記の方法でも製造することができる。すなわち重合性官能基を有する一価のアルコールに、ホウ酸、無水ホウ酸、ホウ酸アルキル等のホウ素化合物を加え、30〜200℃で乾燥ガスを通気しながら減圧し、ホウ酸エステル化することにより得ることができる。より具体的には、例えば、反応温度50〜100℃で乾燥空気を適当量通気しつつ、撹拌しながら2〜12時間、0.67〜66.7kPa(5〜500mmHg)の減圧下において脱水もしくは脱揮発分を留去する操作を行うことで、式(1)の化合物を得ることができる。
得られる重合性含ホウ素化合物に含まれる水分の低減等を考慮すると、ホウ酸トリアルキル、その中でもホウ酸トリメチルを用いて製造することが好ましい。
前記の重合性官能基を有する一価のアルコールとは、例えば、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、アリル基等の重合性官能基と、水酸基を同一分子内に有する化合物のことである。
具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、等が挙げられる。これらの化合物のうち、得られるイオン伝導性高分子電解質のイオン伝導度の観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ましい。
また、前記のホウ素化合物としては、例えば、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリイソプロピル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリイソブチル、ホウ酸トリ−t−ブチル等のホウ酸トリアルキル化合物、無水ホウ酸、オルトホウ酸、メタホウ酸、ピロホウ酸等のホウ素化合物が挙げられる。これらのうち、ホウ酸トリアルキル化合物が、得られるホウ酸エステルに含まれる水分等の不純物を低減できることから好ましく、なかでもホウ酸トリメチルとホウ酸トリエチルが反応温度を低くすることができ、副反応の抑制が可能なことからより好ましい。
ホウ酸トリアルキルを用いる場合には、重合性官能基を有する一価のアルコール3.0モルに対して1.0〜10.0モルのホウ酸トリアルキルを用いて、ホウ酸エステル化反応によって発生する揮発分と過剰のホウ酸トリアルキルを留去して製造することが好ましい。
式(2)で示される両末端に炭化水素基を有する高分子化合物は、従来公知の方法によって製造することができ、また下記の方法でも製造することができる。すなわち、まず反応容器に出発原料となる炭素数1〜10の炭化水素基を有する一価のアルコールとアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物を除くアルカリ触媒あるいはルイス酸触媒を加え、乾燥窒素ガス雰囲気下で加圧状態にした後、50〜150℃で攪拌しながらアルキレンオキシドを連続的に添加し、付加重合することにより、原料であるポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルを得る。次いで、得られたポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を加え、モノハロゲン化炭化水素とのエーテル化反応を行うことにより、式(2)で示される高分子化合物を得ることができる。この際、下記の数式(1)で示されるエーテル化率が、高温環境下での電解質の安定性と電解質を用いた電池の信頼性の観点から、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上、最も好ましくは98%以上である。
(1−式(2)で示される高分子化合物の水酸基価/ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの水酸基価)×100 ・・・数式(1)
なお、数式(1)の計算に使用する水酸基価とは、JIS−K−0070に準拠して測定した値である。
前記のアルカリ触媒とは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物を除く化合物のことで、具体的には、ナトリウム、カリウム、ナトリウムカリウムアマルガム、ナトリウムハイドライド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド等を挙げることができる。また、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液や、ナトリウムエトキシドのエタノール溶液等も用いることができる。
前記のルイス酸触媒としては、三フッ化ホウ素や四塩化錫等を用いることができる。
前記の炭素数1〜10の炭化水素基を有する一価のアルコールとは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の脂肪族炭化水素基やフェニル基、トルイル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基等と、水酸基とを同一分子内に有する化合物である。
式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物の比率は、質量比で(式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体の質量)/(式(2)で示される高分子化合物の質量)=5/95〜60/40の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは、10/90〜45/55の範囲であり、特に好ましくは、13/87〜35/65の範囲である。この質量比が5/95より低くなると、得られるイオン電導性高分子電解質膜の機械的強度が低下し、取り扱いが難しくなる傾向がある。また、この質量比が60/40より高くなると、電解質膜の柔軟性が乏しくなり、イオン伝導度が低下する傾向がある。
本発明のイオン伝導性高分子電解質においては、本発明の趣旨を損なわない範囲で、高分子化合物(β)や非水溶媒を加えても良い。
前記の高分子化合物(β)としては、本発明のイオン伝導性高分子電解質に対して相容性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ヘキサフルオロプロピレン−アクリロニトリル共重合体(PHFP−AN)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。また、既述の重合性化合物(α)の1種または2種以上を、予めバルク重合、溶液重合、乳化重合等により重合し、得られた重合性化合物(α)の重合体を高分子化合物(β)として用いても良い。
前記の非水溶媒としても、本発明のイオン伝導性高分子電解質に対して相容性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の炭酸エステル化合物、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル化合物が挙げられる。これらの非水溶媒は、1種または2種以上を混合して用いても良い。また、ベンゼン、ビニレンカーボネート等のリチウム二次電池用途として公知の添加剤を用いても良い。
式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体、式(2)で示される高分子化合物および電解質塩を含む本発明のイオン電導性高分子電解質は、公知の方法を用いて得ることができる。
例えば、式(1)で示される重合性含ホウ素化合物と式(2)で示される高分子化合物と電解質塩を各種の混練機や攪拌機を用いて均一に混合・分散した後、可視光、紫外線、電子線、熱等のエネルギーを使用し、適宜、重合開始剤などを用いて重合することにより、目的とするイオン伝導性高分子電解質を得ることができる。
その際の重合形式はイオン重合、ラジカル重合のいずれによってもイオン伝導性高分子電解質を得ることができる。
本発明において、式(1)で示される含ホウ素化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物を含むイオン伝導性高分子電解質の作製に際して、重合開始剤は使用しても、使用しなくても良いが、作業性や重合速度の観点から、熱ラジカル重合開始剤を使用した熱重合が好ましい。
熱ラジカル重合開始剤としては、通常用いられる有機過酸化物やアゾ化合物から選択すれば良く特に制限はないが、熱ラジカル重合開始剤の具体例としては、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類、クミルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン等のパーオキシエステル類、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシ−2−メチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール類、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記の熱ラジカル重合開始剤は、所望の重合温度と重合体の組成により適宜選択して用いれば良いが、電気化学デバイスに用いられる部材を損なわない目的から、分解温度および分解速度の指標である10時間半減期温度の範囲として30〜90℃のものが好ましい。
熱ラジカル重合開始剤を用いた重合体の作製は、用いた熱ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度に対して±10℃程度の温度範囲で、重合体中の重合性不飽和二重結合が実質的に無くなるまで適宜重合時間を調整して行えば良い。
本発明のイオン伝導性高分子電解質は、電解質の引っ張り強さや曲げ強さを向上させる目的で補強材と複合化して用いても良い。このような補強材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンの多孔質シートやこれらを多層ラミネート化した多孔質シート、ポリオレフィン繊維の不織布等のポリオレフィン成形体、ガラスクロス、ガラス不織布、ガラスマット、ガラスファイバー、ガラスビーズ等のガラス成形体、シリカ、LaAlO、PbZrO、BaTiO、SrTiO、PbTiO等の無機粉体、芳香族ポリアミド繊維およびその不織布等が挙げられる。イオン伝導性高分子電解質と前記の補強材を複合化する方法に特に制限はなく、例えば、重合前のイオン伝導性高分子電解質の前駆体を、上記のシートや布状補強材に予め含浸させてから重合したり、イオン伝導性高分子電解質の前駆体に補強材を分散させてから重合することで、補強材と複合化したイオン伝導性高分子電解質を得ることができる。
本発明の電解質塩は、イオン伝導性高分子電解質に可溶のものならば、特に制限はないが、以下に挙げるものが好ましい。すなわち、金属陽イオンと、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、トリフルオロメタンスルフォニドイミド酸イオン、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸イオン、7,7,8,8−テトラシアノ−p−キノジメタンイオン、低級脂肪族カルボン酸イオンから選ばれた陰イオンとからなる化合物が挙げられる。金属陽イオンとしてはLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca及びBa金属イオンが挙げられる。電解質塩濃度は、イオン伝導性高分子電解質1kgに対して、0.001〜5モルの範囲であることが好ましく、0.01〜3モルの範囲であることがより好ましい。この値が5モルを超えるとイオン伝導性高分子電解質前駆体の加工性や成形性が低下し、さらに得られたイオン伝導性高分子電解質の圧縮強さや曲げ強さが低下する傾向がある。
本発明におけるリチウムを可逆的に吸蔵放出する正極は、正極活物質、導電助材、結着剤を含む正極合材を集電体に上に製膜してなるリチウム二次電池用の正極として従来公知のものを用いれば良く、特に制限はない。前記の正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、層状マンガン酸リチウム(LiMnO)あるいは複数の遷移金属を配合した複合酸化物であるLiMnNiCo(x+y+z=1、0≦y<1、0≦z<1、0≦x<1)などの層状化合物、あるいは1種以上の遷移金属元素を置換したもの、あるいはマンガン酸リチウム(Li+xMn2−x(ただしx=0〜0.33)、Li+xMn2−x−y(ただし、MはNi、Co、Cr、Cu、Fe、Al、Mgより選ばれた少なくとも1種の金属を含み、x=0〜0.33、y=0〜1.0、2−x−y>0)、LiMnO、LiMn、LiMnO、LiMn2−x(ただし、MはCo、Ni、Fe、Cr、Zn、Taより選ばれた少なくとも1種の金属を含み、x=0.01〜0.1)、LiMnMO(ただし、MはFe、Co、Ni、Cu、Znより選ばれた少なくとも1種の金属である)、銅−リチウム酸化物(LiCuO)、鉄−リチウム酸化物(LiFe)、LiFePOあるいはLiV、V、Cu等のバナジウム酸化物、あるいはジスルフィド化合物、あるいはFe(MoO等を挙げることができる。前記の導電助材としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛、カーボンナノファイバー等の導電性炭素材料を挙げることができる。前記の結着剤としては、例えば、本発明のイオン伝導性高分子電解質や前記高分子化合物(β)等が挙げられる。
本発明におけるリチウムを可逆的に吸蔵放出する負極としては、負極活物質と結着剤を含む負極合材を銅箔等の集電体に上に製膜してなる負極や金属箔等、リチウム二次電池用の負極として従来公知のものを用いれば良く、特に制限はない。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、石油コークスや石炭ピッチコークス等から得られる易黒鉛化材料を2500℃以上の高温で熱処理したもの、メソフェースカーボン、あるいは非晶質炭素、炭素繊維、リチウムと合金化する金属、あるいは炭素粒子表面に金属を担持させた材料等が用いられる。このような金属としては、例えば、リチウム、アルミニウム、スズ、ケイ素、インジウム、ガリウム、マグネシウムとそれらの合金が挙げられる。また、該金属または金属の酸化物も負極活物質として利用できる。
前記の結着剤としては、例えば、本発明のイオン伝導性高分子電解質や前記高分子化合物(β)等が挙げられる。
本発明における正極と負極の作製方法には、特に制限は無く、従来公知のリチウム二次電池用電極の作製方法を用いて行えば良いが、例えば、以下の方法で作製することもできる。活物質と導電助材を含む混合物を、前記イオン伝導性高分子電解質の前駆体、あるいは高分子化合物(β)の低沸点溶剤溶液等と混合することでスラリーを得る。次いで、このスラリーを金属箔等の集電体上に塗布した後、加熱によりスラリーに含まれる溶剤を除去し、ロールプレス等により加圧することで目的とする電極を得ることができる。スラリーが重合性官能基を有する化合物が含む場合には、前記の加圧の際にも加熱することで、重合性官能基を完全に重合することが、カチオンの移動を円滑にする目的から好ましい。
本発明の二次電池の作製方法には、特に制限は無く、従来公知の二次電池の作製方法を用いて行えば良いが、例えば、以下の方法で作製することもできる。前記の金属箔上に塗布して得られた正極と負極との間にイオン伝導性高分子電解質を挟み込むことで作製することができる。あるいは、正極または負極の上に該高分子電解質の前駆体や極性溶剤の溶液を塗布した後、重合または溶剤除去することで正極または負極の上に高分子電解質膜を形成し、これらを貼り合わせることで作製することもできる。
本発明の二次電池の用途は、特に限定されないが、例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ポータブルオーディオプレイヤー、携帯液晶テレビ等の携帯AV機器、ノート型パソコン、携帯電話、通信機能付き電子手帳等の携帯情報端末、
その他、携帯ゲーム機器、電動工具、電動式自転車、ハイブリット自動車、電気自動車、電力貯蔵システム等の幅広い分野において使用することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、本実施例では、特にことわりのない限り、アルゴン雰囲気下で試料調製および充放電試験を行った。
(製造例1)
ポリエチレングリコール(平均付加モル数2.2)モノメタクリレート350g(2.0モル)とポリプロピレングリコール(平均付加モル数2.4)モノメタクリレート203g(1.0モル)にホウ酸トリメチル207.6g(2.0モル)を加えた。攪拌しながら、乾燥空気雰囲気下60℃で1時間保持した。その後、75℃まで昇温してから、系内を徐々に減圧した。圧力が2.67kPa(20mmHg)以下の状態を6時間保持し、ホウ酸エステル交換反応の進行に伴って発生する揮発分および過剰のホウ酸トリメチルを除去した。その後、ろ過して式(1)に示す重合性含ホウ素化合物A557gを得た。得られた重合性含ホウ素化合物Aの赤外吸収スペクトルを測定したところ、3300cm−1の水酸基に由来する吸収帯の消失が確かめられた。重合性含ホウ素化合物Aの分子構造を表1に示した。
(製造例2)
ポリエチレングリコール(平均付加モル数9.8)モノアクリレート1539g(3.0モル)にホウ酸トリメチル207.6g(2.0モル)を加えた。攪拌しながら、乾燥空気雰囲気下60℃で1時間保持した。その後、75℃まで昇温してから、系内を徐々に減圧した。圧力が2.67kPa(20mmHg)以下の状態を6時間保持し、ホウ酸エステル交換反応の進行に伴って発生する揮発分および過剰のホウ酸トリメチルを除去した。その後、ろ過して式(1)に示す重合性含ホウ素化合物B1486gを得た。得られた重合性含ホウ素化合物Bの赤外吸収スペクトルを測定したところ、3300cm−1の水酸基に由来する吸収帯の消失が確かめられた。重合性含ホウ素化合物Bの分子構造を表1に示した。
(製造例3)
ポリエチレングリコール(平均付加モル数2.2)モノメタクリレート525g(3.0モル)にホウ酸トリメチル207.6g(2.0モル)を加えた。攪拌しながら、乾燥空気雰囲気下60℃で1時間保持した。その後、75℃まで昇温してから、系内を徐々に減圧した。圧力が2.67kPa(20mmHg)以下の状態を6時間保持し、ホウ酸エステル交換反応の進行に伴って発生する揮発分および過剰のホウ酸トリメチルを除去した。その後、ろ過して式(1)に示す重合性含ホウ素化合物C520gを得た。得られた重合性含ホウ素化合物Cの赤外吸収スペクトルを測定したところ、3300cm−1の水酸基に由来する吸収帯の消失が確かめられた。重合性含ホウ素化合物Cの分子構造を表1に示した。
(製造例4)
ポリエチレングリコール(平均付加モル数1.9)モノアクリレート322g(2.0モル)とポリブチレングリコール(平均付加モル数1.7)モノアクリレート217g(1.0モル)にホウ酸トリメチル207.6g(2.0モル)を加えた。攪拌しながら、乾燥空気雰囲気下60℃で1時間保持した。その後、75℃まで昇温してから、系内を徐々に減圧した。圧力が2.67kPa(20mmHg)以下の状態を6時間保持し、ホウ酸エステル交換反応の進行に伴って発生する揮発分および過剰のホウ酸トリメチルを除去した。その後、ろ過して式(1)に示す重合性含ホウ素化合物D544gを得た。得られた重合性含ホウ素化合物Dの赤外吸収スペクトルを測定したところ、3300cm−1の水酸基に由来する吸収帯の消失が確かめられた。重合性含ホウ素化合物Dの分子構造を表1に示した。
(製造比較例1)
エチレンオキシドとプロピレンオキシドの比率がモル比で85/15でランダム共重合したポリ(エチレンオキシドプロピレンオキシド)(平均付加モル数15.1)モノメタクリレート2336g(3.0モル)にホウ酸トリメチル207.6g(2.0モル)を加えた。攪拌しながら乾燥空気雰囲気下60℃で1時間保持した。その後、75℃まで昇温してから、系内を徐々に減圧した。圧力が2.67kPa(20mmHg)以下の状態を6時間保持し、ホウ酸エステル交換反応の進行に伴って発生する揮発分および過剰のホウ酸トリメチルを除去した。その後、ろ過して重合性含ホウ素化合物E2155gを得た。得られた重合性含ホウ素化合物Eの赤外吸収スペクトルを測定したところ、3300cm−1の水酸基に由来する吸収帯の消失が確かめられた。重合性含ホウ素化合物Dの分子構造を表1に示した。
(製造比較例2)
ポリエチレングリコール(平均付加モル数2.2)モノメタクリレート350g(2.0モル)とトリエチレングリコール(付加モル数3.0)モノメチルエーテル164g(1.0モル)にホウ酸トリメチル207.6g(2.0モル)を加えた。攪拌しながら乾燥空気雰囲気下60℃で1時間保持した。その後、75℃まで昇温してから、系内を徐々に減圧した。圧力が2.67kPa(20mmHg)以下の状態を6時間保持し、ホウ酸エステル交換反応の進行に伴って発生する揮発分および過剰のホウ酸トリメチルを除去した。その後、ろ過して1分子あたり平均で2つの重合性不飽和二重結合を有する重合性含ホウ素化合物F514gを得た。得られた重合性含ホウ素化合物Fの赤外吸収スペクトルを測定したところ、3300cm−1の水酸基に由来する吸収帯の消失が確かめられた。重合性含ホウ素化合物Fの分子構造を表1に示した。
(製造例5)
耐圧反応容器にメタノール242gとナトリウムメチラート2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド2008gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体のうち200gを取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルaを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルaついてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、6.5であった。残りの反応中間体に水酸化カリウム855gを加え、反応容器内を窒素置換した後、50℃に冷却した。メチルクロライド415gを加えてから80℃に昇温し、0.2MPaで1時間反応させた後、120℃に昇温し、さらに5時間反応させた。反応生成物を水洗した後、17.5%水溶液の塩酸で中和し、80℃に加熱して常圧で5時間、さらに110℃に昇温して1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される高分子化合物aを得た。得られた高分子化合物aのエーテル化率を式(3)により算出したところ99.2%であった。高分子化合物aの分子構造を表2に示した。
(製造例6)
耐圧反応容器にメタノール346gとナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド1903gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で30分間、減圧処理を行い残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体のうち200gを取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルbを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルbについてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、4.1であった。残りの反応中間体に水酸化カリウム1213gを加え、反応容器内を窒素置換した後、50℃に冷却した。メチルクロライド601gを加えてから80℃に昇温し、0.2MPaで1時間反応させた後、120℃に昇温し、さらに5時間反応させた。反応生成物を水洗した後、17.5%水溶液の塩酸で中和し、80℃に加熱して常圧で5時間、さらに110℃に昇温して1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される高分子化合物bを得た。得られた高分子化合物bのエーテル化率を式(3)により算出したところ99.4%であった。高分子化合物bの分子構造を表2に示した。
(製造例7)
耐圧反応容器にエタノール107gとナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド1740gとプロピレンオキシド405gを連続的に加えた。エチレンオキシドとプロピレンオキシドの添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で30分間、減圧処理を行い残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体のうち200gを取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリ(エチレンオキシドプロピレンオキシド)モノエチルエーテルを得た。得られたポリ(エチレンオキシドプロピレンオキシド)モノエチルエーテルについてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドプロピレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、19.5であった。残りの反応中間体に水酸化カリウム261gを加え、反応容器内を窒素置換した後、50℃に冷却した。エチルクロライド164gを加えてから80℃に昇温し、0.2MPaで1時間反応させた後、120℃に昇温し、さらに5時間反応させた。反応生成物を水洗した後、17.5%水溶液の塩酸で中和し、80℃に加熱して常圧で5時間、さらに110℃に昇温して1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される高分子化合物cを得た。得られた高分子化合物cのエーテル化率を式(3)により算出したところ99.8%であった。高分子化合物cの分子構造を表2に示した。
(製造比較例3)
トリエチレングリコール(付加モル数3.0)モノメチルエーテル492g(3.0モル)にホウ酸トリメチル207.6g(2.0モル)を加えた。攪拌しながら乾燥空気雰囲気下60℃で1時間保持した。その後、75℃まで昇温してから系内を徐々に減圧した。圧力が2.67kPa(20mmHg)以下の状態を6時間保持し、ホウ酸エステル交換反応の進行に伴って発生する揮発分および過剰のホウ酸トリメチルを除去した。その後、ろ過して高分子化合物d496gを得た。得られた高分子化合物dの赤外吸収スペクトルを測定したところ、3300cm−1の水酸基に由来する吸収帯の消失が確かめられた。高分子化合物dの分子構造を表2に示した。
○電極の作製例
<Mn系正極>:マンガン酸リチウム粉末(日揮化学株式会社製、商品名E06Z)、非晶性カーボン(呉羽化学工業株式会社製、商品名カーボトロンPE)及びポリフッ化ビニリデン N−メチルピロリドン10質量%溶液(呉羽化学工業株式会社製、商品名KF1120)をN−メチルピロリドンを除いた固形成分の質量比で80/10/10になるよう配合し、適宜、N−メチルピロリドンを追加して粘度調整をしながら、プラネタリーミキサーで混練し、スラリー状の分散溶液を得た。得られた分散溶液をドクターブレードにより厚さ200μmでアルミニウム箔(厚さ20μm)上に塗布した後、真空下100℃で5時間乾燥した。乾燥終了後、卓上プレス機を用いてアルミ箔を除いた正極の密度が1.8g/cmになるように室温で圧縮してから、1×1cmの大きさに切り出し、Mn系正極を得た。
<Co系正極>:コバルト酸リチウム粉末(日本化学工業株式会社製、商品名セルシードC−10)、非晶性カーボン(呉羽化学工業株式会社製、商品名カーボトロンPE)及びポリフッ化ビニリデン N−メチルピロリドン10質量%溶液(呉羽化学工業株式会社製、商品名KF1120)をN−メチルピロリドンを除いた固形成分の質量比で80/10/10になるよう配合し、適宜、N−メチルピロリドンを追加して粘度調整をしながら、プラネタリーミキサーで混練し、スラリー状の分散溶液を得た。得られた分散溶液を、ドクターブレードにより厚さ200μmでアルミニウム箔(厚さ20μm)上に塗布した後、真空下100℃で5時間乾燥した。乾燥終了後、卓上プレス機を用いてアルミ箔を除いた正極の密度が2.0g/cmになるように室温で圧縮してから、1×1cmの大きさに切り出し、Co系正極を得た。なお、該正極は後述する放電特性の評価に使用した。
<Li負極>:厚さ0.5mmのリチウム金属フォイル(本城金属株式会社製)から2×2cmの小片を切り出し、Li負極を作製した。
○評価方法
<充放電特性>:充放電試験器(東洋システム株式会社製、商品名TOSCAT3100)を用いて、25℃または60℃の恒温槽内に設置した電池を0.2mA/cmの電流密度で充放電試験を行った。充放電条件を以下に記す。
4.3V(Mn系正極Aを用いた電池)あるいは4.2V(Co系正極を用いた電池)まで定電流充電を行い、電圧が4.3Vあるいは4.2Vに達してから、5時間定電圧充電を行った。次いで、開回路状態で30分間保持した後、3.0V(Mn系正極Aを用いた電池)あるいは2.5V(Co系正極を用いた電池)になるまで定電流放電を行った。この際、最初の放電で得られた正極活物質1g当りの放電容量を初回放電容量とした。また、上記条件での充電・放電を1サイクルとして、充放電を50サイクル繰り返し、50サイクル目の放電で得られた正極活物質1g当りの放電容量を最終放電容量として、数式(2)より放電容量維持率を算出した。
(最終放電容量/初回放電容量)×100 ・・・数式(2)
(実施例1)
アルゴン置換したグローブボックス内で、製造例1で作製した重合性含ホウ素化合物A1.5gに製造例5で作製した高分子化合物a8.5gを加え、均一になるまで攪拌した後、LiBF(富山薬品工業(株)製)0.6gを加え、溶解するまで攪拌した。次いで、重合開始剤としてアゾイソブチロニトリル0.05gを加え、溶解するまで攪拌して高分子電解質前駆体Iを得た。得られた高分子電解質前駆体をPETフィルム上に塗布し、80℃で2時間重合反応して高分子電解質Iを得た。次に、図1に示すように、既述の方法により作製したMn系正極およびLi負極を高分子電解質Iを介して対向させ電池を作製した。得られた電池の充放電試験を25℃と60℃で行ったところ、用いた高分子電解質Iが本発明の範囲を満たすため、高い放電容量とその維持率を示した。評価結果を表3に示した。
(実施例2)
実施例1の重合性含ホウ素化合物Aの質量を3.0gに、高分子化合物aの質量を7.0gに、アゾイソブチロニトリルの質量を0.1gにそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に電池を作製し充放電試験を行った。充放電試験の結果、用いた高分子電解質IIが本発明の範囲を満たすため、高い放電容量とその維持率を示した。評価結果を表3に示した。
(実施例3)
実施例1の重合性含ホウ素化合物Aの質量を4.0gに、高分子化合物aの質量を6.0gに、アゾイソブチロニトリルの質量を0.14gにそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に電池を作製し充放電試験を行った。充放電試験の結果、用いた高分子電解質IIIが本発明の範囲を満たすため、高い放電容量とその維持率を示した。評価結果を表3に示した。
(実施例4)
アルゴン置換したグローブボックス内で、製造例2で作製した重合性含ホウ素化合物B2.0gに製造例5で作製した高分子化合物a8.0gを加え、均一になるまで攪拌した後、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(3M社製、商品名フロラードL−13858、LiBETIと記載)2.5gを加え、溶解するまで攪拌した。次いで、重合開始剤としてアゾイソブチロニトリル0.07gを加え、溶解するまで攪拌して高分子電解質前駆体IVを得た。得られた高分子電解質前駆体IVをPETフィルム上に塗布し、80℃で2時間重合反応を行い高分子電解IVを得た後、実施例1と同様に電池を作製し60℃で充放電試験を行った。充放電試験の結果、用いた高分子電解質IVが本発明の範囲を満たすため、高い放電容量とその維持率を示した。評価結果を表3に示した。
(実施例5)
実施例4の重合性含ホウ素化合物Aを、製造例3で作製した重合性含ホウ素化合物Cに、高分子化合物aを製造例6で作製した高分子化合物bにそれぞれ変更した以外は実施例4と同様に電池を作製し充放電試験を行った。充放電試験の結果、用いた高分子電解質Vが本発明の範囲を満たすため、高い放電容量維持率を示した。評価結果を表3に示した。
(実施例6)
実施例4の高分子化合物bを製造例7で作製した高分子化合物cに変更した以外は、実施例4と同様に電池を作製し充放電試験を行った。充放電試験の結果、用いた高分子電解質VIが本発明の範囲を満たすため、高い放電容量とその維持率を示した。評価結果を表3に示した。
(実施例7)
実施例4の重合性含ホウ素化合物Bを、製造例1で作製した重合性含ホウ素化合物Aに変更し、高分子化合物a8.0gの替わりに、高分子化合物a7.2gと製造例5で作製したポリエチレングリコール(平均付加モル数6.5)モノメチルエーテルa(PEGMMEと記載)0.8gの混合物を用いた以外は、実施例4と同様に電池を作製し充放電試験を行った。充放電試験の結果、用いた高分子電解質VIIが本発明の範囲を満たすため、高い放電容量とその維持率を示した。評価結果を表3に示した。
(実施例8)
実施例4の重合性含ホウ素化合物Bを、製造例4で作製した重合性含ホウ素化合物Dに変更し、Mn系正極AをCo系正極に変更した以外は、実施例4と同様に電池を作製し充放電試験を行った。充放電試験の結果、用いた高分子電解質VIIIが本発明の範囲を満たすため、高い放電容量とその維持率を示した。評価結果を表3に示した。
(比較例1)
実施例4の重合性含ホウ素化合物Bを製造比較例1で作製した重合性含ホウ素化合物Eに、LiBETI2.5gをLiBF0.6gにそれぞれ変更した以外は、実施例4と同様に電池を作製し60℃で充放電試験を行った。充放電試験の結果、重合性含ホウ素化合物Eが本発明の重合性含ホウ素化合物の条件を満たさないため、放電容量とその維持率が悪化した。評価結果を表3に示した。
(比較例2)
比較例1の重合性含ホウ素化合物Bを製造比較例2で作製した重合性含ホウ素化合物Fに変更した以外は、比較例1と同様に電池を作製し充放電試験を行った。充放電試験の結果、重合性含ホウ素化合物Fが本発明の重合性含ホウ素化合物の条件を満たさないため、放電容量とその維持率が悪化した。評価結果を表3に示した。
(比較例3)
アルゴン置換したグローブボックス内で、製造例1で作製した重合性含ホウ素化合物A2.0gにエチレンオキシドの平均付加モル数23,000のポリエチレンオキシド(アルドリッチ社製)の5質量%アセトニトリル溶液160.0gを加え、均一になるまで攪拌した後、LiBETI2.5gを加え、さらに溶解するまで攪拌した。次いで、重合開始剤としてアゾイソブチロニトリル0.07gを加え、溶解するまで攪拌して高分子電解質前駆体XIを得た。得られた高分子電解質前駆体XIをPETフィルム上に塗布し、40℃で2時間乾燥してアセトニトルを除いた後、80℃で2時間重合反応を行い高分子電解質XIを得た。得られた高分子電解質XIを用いて、実施例1と同様に電池を作製し25℃と60℃で充放電試験を行った。充放電試験の結果、エチレンオキシドの平均付加モル数23,000のポリエチレンオキシドが本発明の高分子化合物の条件を満たさないため、放電容量とその維持率が悪化した。評価結果を表3に示した。
(比較例4)
アルゴン置換したグローブボックス内で、製造例1で作製した重合性含ホウ素化合物A2.0gにジグライム(和光純薬製)8.0gを加え、均一になるまで攪拌した後、LiBETI2.5gを加え、溶解するまで攪拌した。次いで、重合開始剤としてビス(4−t―ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(日本油脂(株)製、商品名パーロイルTCP)0.1gを加え、溶解するまで攪拌して高分子電解質前駆体XIIを得た。得られた高分子電解質前駆体XIIをPETフィルム上に塗布した後、塗布面にさらにPETフィルムを被せて、塗膜を挟み込み、40℃で2時間重合反応を行い、高分子電解質XIIを得た。次いで、実施例1と同様に電池を作製し25℃と60℃で充放電試験を行った。充放電試験の結果、ジグライムが本発明の高分子化合物の条件を満たさないので、60℃では電池が膨れたため、途中で充放電試験を中止した。評価結果を表3に示した。
(比較例5)
比較例4のジグライムの替わりに、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/ジメチルカーボネート=1/1/1(容量比)溶液(EC/DEC/DMC=1/1/1と記載)を用いた以外は、比較例4と同様に電池を作製し充放電試験を行った。充放電試験の結果、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/ジメチルカーボネート=1/1/1(容量比)溶液が本発明の高分子化合物の条件を満たさないので、電池が膨れたため途中で充放電試験を中止した。評価結果を表3に示した。
(比較例6)
実施例4の重合性含ホウ素化合物Bをエトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート(新中村化学株式会社製、商品名TMPT−9EO、表1中Et−TMPTMと記載)に変更した以外は、実施例4と同様に電池を作製し充放電試験を行った。充放電試験の結果、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレートが本発明の重合性含ホウ素化合物の条件を満たさないため、放電容量とその維持率が悪化した。評価結果を表3に示した。
(比較例7)
実施例4の高分子化合物aを製造比較例3で作製した高分子化合物dに変更した以外は、実施例4と同様に電池を作製し25℃と60℃で充放電試験を行った。充放電試験の結果、高分子化合物dが本発明の高分子化合物の条件を満たさないため、60℃での放電容量とその維持率が悪化した。評価結果を表3−1、表3−2に示した。
Figure 2008117762
Figure 2008117762
Figure 2008117762
Figure 2008117762
表3−1、表3−2より明らかなように、本発明によれば、揮発性が低く、成形性や加工性に優れ、充分な機械的強度を有し、常温から高温まで広い温度領域で良好なイオン伝導性を有し、高温環境下での化学的安定性が良好な電解質となる。また、それを用いた二次電池は、ホウ素原子によるアニオン捕捉効果により、広い温度領域で実用上充分な出力を有し、高温環境下での安全性や信頼性が良好な二次電池を提供することができる。
実施例、比較例で用いた試験用電池の構造を示す模式斜視図である。
符号の説明
1・・・正極、2・・・負極、3・・・正極アルミ端子、4・・・負極ニッケル端子、5・・・アルミラミネートフィルム

Claims (10)

  1. 式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体および式(2)で示される高分子化合物を含む電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
    Figure 2008117762
    (Bがホウ素原子、Z1,Z2,Z3が不飽和二重結合を有する重合性官能基であり、AOは炭素数2〜6のオキシアルキレン基の1種または2種以上からなり、h,i,jがオキシアルキレン基の平均付加モル数で、1〜10である。)
    O−(AO)−R ・・・(2)
    (R1,R2が炭素数1〜10の炭化水素基であり、AOが炭素数2〜6のオキシアルキレン基の1種または2種以上からなり、kがオキシアルキレン基の平均付加モル数で4〜20である。)
  2. 式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物の質量比が(式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体の質量)/(式(2)で示される高分子化合物の質量)=5/95〜60/40の範囲である請求項1に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
  3. 式(1)で示される重合性含ホウ素化合物のAOおよび式(2)で示される高分子化合物のAOが、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上からなる請求項1または2のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
  4. 式(1)で示される重合性含ホウ素化合物のh,iおよびjが、1〜3である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
  5. 式(2)で示される高分子化合物のkが4〜12である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
  6. 式(2)で示される高分子化合物のエーテル化率が95%以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質と補強材を複合化してなる電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
  8. 請求項1〜7に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質と補強材を複合化してなる電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
  9. 請求項1〜8に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質と電解質塩を含む電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質。
  10. カチオンを放出および吸蔵する正極活物質を含む正極と、該正極から放出されたカチオンを吸蔵および放出する負極活物質を含む負極、あるいはリチウム金属やリチウム合金からなる負極と、該正極および該負極の間に介在して該カチオンを移動させる電解質層とを有し、前記電解質層が請求項1〜9に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質であることを特徴とする二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011142017A (ja) * 2010-01-07 2011-07-21 Nissan Motor Co Ltd リチウムイオン二次電池
JP2019040701A (ja) * 2017-08-23 2019-03-14 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池
WO2022250254A1 (ko) * 2021-05-26 2022-12-01 한양대학교 산학협력단 준고체 전해질용 가교제, 이를 포함하는 준고체 전해질, 및 이를 이용한 이차전지

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