JP2011090957A - イオン伝導性高分子複合電解質 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、イオン伝導性高分子電解質に関するものである。
近年、各種電子・電気機器の高性能・高機能化あるいは小型・軽量・薄型化に対する市場の要求が非常に大きくなっている。これらの要求を実現するため、エネルギー供給デバイスである電池に対しては、より高いエネルギー密度や出力密度が求められている。
そのため、従来の鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池から、より高いエネルギー密度や出力密度を有するリチウムイオン二次電池への置き換えが急速に進んでいる。
また、電子・電気機器の小型・薄型化に対する要求は高く、アルミラミネートシートなどの柔軟な外装体を電池に用いることにより屈曲性を有し、機器の筐体の形状に合わせて搭載することが可能な電池が望まれている。リチウムイオン二次電池の電解質には、イオン伝導度の観点からカーボネート等の非水溶媒に電解質塩を溶解させた液状電解質が用いられている。しかしながら、これらの液状電解質は揮発性が高く、電池としての使用上限温度が60℃程度に制限されている。
これに対し、非水溶媒を高分子でゲル化したゲル状電解質の開発が行われている。このような試みとしては、例えば、カーボネート系溶媒とポリエチレングリコールジアクリレートからなるゲル状電解質が提案されている(例えば特許文献1)。ゲル状電解質は、カーボネート系溶媒の揮発性や流動性、あるいは劣化を抑制する効果があるので、上記の問題に対するリスクを多少低減する効果が期待できるが、実用上充分なイオン伝導度を得るためには、多量の非水溶媒を用いる必要があり、本質的な問題の解決には至っていない。
このような問題に対して、高分子電解質を用いたリチウムイオン二次電池が提案されている。高分子電解質を用いることで、従来の液状電解質やゲル状電解質を用いた場合と比較して、電解質の揮発や劣化を大幅に抑制することが可能になることから、高温環境下における電池の安全性や信頼性が飛躍的に向上すると同時に、電池の筐体に柔軟なアルミラミネートシートを利用することができ、設計の自由度が飛躍的に向上すると考えられている。
このような試みとしては、例えば、ポリエチレンオキシド系高分子に特定のアルカリ金属塩を含有させた高分子電解質が広く知られているが(例えば特許文献2)、常温におけるイオン伝導性が極めて低く、実用上充分な出力を有する電池を得ることができないという問題があった。
また、含ホウ素重合性モノマーの重合物とポリエチレンオキシドからなる二次電池用高分子電解質とこれを用いた電池が報告されている(例えば特許文献3)。この高分子電解質は、イオン伝導性に優れるが、100μm以下の薄膜化が困難であるという問題があった。
そのため、従来の鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池から、より高いエネルギー密度や出力密度を有するリチウムイオン二次電池への置き換えが急速に進んでいる。
また、電子・電気機器の小型・薄型化に対する要求は高く、アルミラミネートシートなどの柔軟な外装体を電池に用いることにより屈曲性を有し、機器の筐体の形状に合わせて搭載することが可能な電池が望まれている。リチウムイオン二次電池の電解質には、イオン伝導度の観点からカーボネート等の非水溶媒に電解質塩を溶解させた液状電解質が用いられている。しかしながら、これらの液状電解質は揮発性が高く、電池としての使用上限温度が60℃程度に制限されている。
これに対し、非水溶媒を高分子でゲル化したゲル状電解質の開発が行われている。このような試みとしては、例えば、カーボネート系溶媒とポリエチレングリコールジアクリレートからなるゲル状電解質が提案されている(例えば特許文献1)。ゲル状電解質は、カーボネート系溶媒の揮発性や流動性、あるいは劣化を抑制する効果があるので、上記の問題に対するリスクを多少低減する効果が期待できるが、実用上充分なイオン伝導度を得るためには、多量の非水溶媒を用いる必要があり、本質的な問題の解決には至っていない。
このような問題に対して、高分子電解質を用いたリチウムイオン二次電池が提案されている。高分子電解質を用いることで、従来の液状電解質やゲル状電解質を用いた場合と比較して、電解質の揮発や劣化を大幅に抑制することが可能になることから、高温環境下における電池の安全性や信頼性が飛躍的に向上すると同時に、電池の筐体に柔軟なアルミラミネートシートを利用することができ、設計の自由度が飛躍的に向上すると考えられている。
このような試みとしては、例えば、ポリエチレンオキシド系高分子に特定のアルカリ金属塩を含有させた高分子電解質が広く知られているが(例えば特許文献2)、常温におけるイオン伝導性が極めて低く、実用上充分な出力を有する電池を得ることができないという問題があった。
また、含ホウ素重合性モノマーの重合物とポリエチレンオキシドからなる二次電池用高分子電解質とこれを用いた電池が報告されている(例えば特許文献3)。この高分子電解質は、イオン伝導性に優れるが、100μm以下の薄膜化が困難であるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、揮発性、流動性が低く、成形性、加工性に優れ、薄膜化した際にも実用上十分な強度を有し、良好なイオン伝導性を有するイオン伝導性高分子電解質を提供することにある。
すなわち本発明は、以下に示すものである。
(A)
[a]の表裏面に[b]を配置したことを特徴とする電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
[a]は、式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体及び式(2)で示される高分子化合物と不織布支持体を含む組成物である。また、式(1)で示される化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物の質量比が(式(1)で示される化合物の重合体の質量)/(式(2)で示される高分子化合物の質量)=5/95〜60/40の範囲である。
[b]は式(2)で示される高分子化合物、電解質塩、及びシリカ微粒子を混合してなる組成物である。式(2)で示される高分子化合物と電解質塩の質量の合計100質量部に対してシリカ粒子の質量が2〜15質量部である。また、[a]と[b]の質量比は10/90〜30/70である。
(A)
[a]の表裏面に[b]を配置したことを特徴とする電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
[a]は、式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体及び式(2)で示される高分子化合物と不織布支持体を含む組成物である。また、式(1)で示される化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物の質量比が(式(1)で示される化合物の重合体の質量)/(式(2)で示される高分子化合物の質量)=5/95〜60/40の範囲である。
[b]は式(2)で示される高分子化合物、電解質塩、及びシリカ微粒子を混合してなる組成物である。式(2)で示される高分子化合物と電解質塩の質量の合計100質量部に対してシリカ粒子の質量が2〜15質量部である。また、[a]と[b]の質量比は10/90〜30/70である。
(Bはホウ素原子、Z1,Z2,Z3は不飽和二重結合を有する重合性官能基、A1Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上であり、h,i,jはオキシアルキレン基の平均付加モル数であって、1〜10を示す。)
R1O−(A2O)k−R2 ・・・(2)
(R1,R2はフッ素基又はシアノ基が置換していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、A2Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上であり、kはオキシアルキレン基の平均付加モル数であって4〜20を示す。)
(R1,R2はフッ素基又はシアノ基が置換していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、A2Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上であり、kはオキシアルキレン基の平均付加モル数であって4〜20を示す。)
(B)
前記不織布支持体がガラス繊維不織布である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(C)
前記式(2)で示される高分子化合物とシリカ微粒子からなる電解質は、1,3−プロパンスルトン、ビニレンカーボネート、又はエチレンサルファイトを添加剤として含み、式(2)で示される高分子化合物と電解質塩の質量の合計100質量部に対して添加剤の質量が0.1〜10質量部である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(D)
前記シリカ微粒子が、粒子表面のシラノール基の一部がアルキル基で修飾されている、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(E)
式(1)で示される重合性含ホウ素化合物のh,i及びjが、1〜3である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(F)
式(2)で示される高分子化合物のkが4〜12である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(G)
式(2)で示される高分子化合物のエーテル化率が95%以上である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
前記不織布支持体がガラス繊維不織布である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(C)
前記式(2)で示される高分子化合物とシリカ微粒子からなる電解質は、1,3−プロパンスルトン、ビニレンカーボネート、又はエチレンサルファイトを添加剤として含み、式(2)で示される高分子化合物と電解質塩の質量の合計100質量部に対して添加剤の質量が0.1〜10質量部である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(D)
前記シリカ微粒子が、粒子表面のシラノール基の一部がアルキル基で修飾されている、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(E)
式(1)で示される重合性含ホウ素化合物のh,i及びjが、1〜3である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(F)
式(2)で示される高分子化合物のkが4〜12である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
(G)
式(2)で示される高分子化合物のエーテル化率が95%以上である、前記の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
本発明の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質は、イオン伝導性に優れ、非水溶媒が不要ないし低減できるので、流動性が低く、揮発性、引火性も極めて低い。また、コアにガラス寸法安定性のよいガラス繊維不織布を含む電解質を介在させているため、100μm以下に薄く加工しても、実用上十分な機械的強度を有し、成形性や、曲げ加工を含む各種加工性に優れる。さらに、常温から高温まで広い温度領域で良好なイオン伝導性を有し、そのため、この電解質を正極と負極の間に介在した二次電池は、内部抵抗が小さく、薄膜化によっても機械的強度が劣化せず、優れた出力特性を保持することができる。よって、超軽量・超薄型化が求められる、例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ポータブルオーディオプレイヤー、携帯液晶テレビ等の携帯AV機器、ノート型パソコン、携帯電話、通信機能付き電子手帳等の携帯情報端末など、軽量、薄型が求められる電気化学デバイス用の電池として、特に有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
式(1)中のZ1,Z2,Z3は、それぞれ独立に不飽和二重結合を有する重合性官能基であり、例えば、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、アリル基及びメタリル基等が挙げられ、なかでも、反応性が高いことからアクリル基又はメタクリル基が好ましい。Z1,Z2,Z3はそれぞれ異なっていても良い。
式(2)中のR1及びR2は、それぞれ独立に炭素数1〜10の炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル基、トルイル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基、2,2,2−トリフルオロエチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、2−(パーフルオロオクチル)エチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロベンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,6−トリフルオロフェニル基、2−(トリフルオロメチル)ベンジル基、2−(パーフルオロヘキシル)エチル基等の含フッ素炭化水素基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、1−シアノプロピル基、2−シアノブチル基、2−シアノブチル基、3−シアノブチル基、4−シアノブチル基、1−シアノペンチル基、2−シアノペンチル基、3−シアノペンチル基、4−シアノペンチル基、5−シアノペンチル基等のシアノ基含有炭化水素基が挙げられる。得られるイオン伝導性高分子電解質のイオン伝導度の点から、炭素数4以下の炭化水素基あるいは含フッ素炭化水素基が好ましく、メチル基、あるいは2,2,2−トリフルオロエチル基が特に好ましい。
式(1)中のZ1,Z2,Z3は、それぞれ独立に不飽和二重結合を有する重合性官能基であり、例えば、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、アリル基及びメタリル基等が挙げられ、なかでも、反応性が高いことからアクリル基又はメタクリル基が好ましい。Z1,Z2,Z3はそれぞれ異なっていても良い。
式(2)中のR1及びR2は、それぞれ独立に炭素数1〜10の炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル基、トルイル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基、2,2,2−トリフルオロエチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、2−(パーフルオロオクチル)エチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロベンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,6−トリフルオロフェニル基、2−(トリフルオロメチル)ベンジル基、2−(パーフルオロヘキシル)エチル基等の含フッ素炭化水素基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、1−シアノプロピル基、2−シアノブチル基、2−シアノブチル基、3−シアノブチル基、4−シアノブチル基、1−シアノペンチル基、2−シアノペンチル基、3−シアノペンチル基、4−シアノペンチル基、5−シアノペンチル基等のシアノ基含有炭化水素基が挙げられる。得られるイオン伝導性高分子電解質のイオン伝導度の点から、炭素数4以下の炭化水素基あるいは含フッ素炭化水素基が好ましく、メチル基、あるいは2,2,2−トリフルオロエチル基が特に好ましい。
式(1)中のA1O、及び式(2)中のA2Oは、それぞれ独立に炭素数2〜6のオキシアルキレン基であり、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基等が挙げられる。得られるイオン伝導性高分子電解質のイオン伝導度の点から、炭素数2〜4のオキシアルキレン基が好ましく、オキシエチレン基又はオキシプロピレン基が特に好ましい。オキシアルキレン基は1種単独でも、2種以上であっても良く、1分子中の種類が異なっていても良い。また、式(1)中のh、i、jはオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、各々独立に1〜10であり、好ましくは1〜3である。
式(2)中のkはオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、4〜20であり、好ましくは4〜12である。
式(2)中のkが4未満だと得られる高分子電解質の高温環境下での化学的安定性が低下する。一方、kが20より大きくなると高分子電解質のイオン伝導性が低下し、また柔軟性が低下し電極界面との接触性が悪化するため、電池に用いたときに実用上充分な出力が得られない。
式(1)中のh、i、jと式(2)中のkがこの範囲内にあると、高温環境下での高い化学的安定性を有し、電池に用いたときに実用上充分な出力を有するイオン伝導性高分子電解質が得られる。
式(1)の重合性含ホウ素化合物及び式(2)の高分子化合物としては、例えば、表1に示す化合物が例示される。
式(2)中のkが4未満だと得られる高分子電解質の高温環境下での化学的安定性が低下する。一方、kが20より大きくなると高分子電解質のイオン伝導性が低下し、また柔軟性が低下し電極界面との接触性が悪化するため、電池に用いたときに実用上充分な出力が得られない。
式(1)中のh、i、jと式(2)中のkがこの範囲内にあると、高温環境下での高い化学的安定性を有し、電池に用いたときに実用上充分な出力を有するイオン伝導性高分子電解質が得られる。
式(1)の重合性含ホウ素化合物及び式(2)の高分子化合物としては、例えば、表1に示す化合物が例示される。
O織布支持体式(1)で示される末端に重合性官能基を有する重合性含ホウ素化合物の製造方法は特に限定されないが、公知の方法によって製造することができ、得られる化合物の純度と水分含有量の観点から、特開2008−117762号公報に開示された方法で製造することが好ましい。
式(2)で示される両末端に炭化水素基を有する高分子化合物は、従来公知の方法によって製造することができ、また下記の方法でも製造することができる。すなわち、まず反応容器に出発原料となる炭素数1〜10の炭化水素基を有する一価のアルコールとアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物を除くアルカリ触媒あるいはルイス酸触媒を加え、乾燥窒素ガス雰囲気下で加圧状態にした後、50〜150℃で攪拌しながらアルキレンオキシドを連続的に添加し、付加重合することにより、原料であるポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルを得る。次いで、得られたポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を加え、モノハロゲン化炭化水素又は、末端をトシル基、メシル基等の脱離基で修飾した炭化水素、又はアクリロニトリルとのエーテル化反応を行うことにより、式(2)で示される高分子化合物を得ることができる。この際、下記の数式(1)で示されるエーテル化率が、高温環境下での電解質の安定性と電解質を用いた電池の信頼性の観点から、95%以上であることが好ましく、さらに好ましくは97%以上、最も好ましくは98%以上である。
(1−式(2)で示される高分子化合物の水酸基価/ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの水酸基価)×100 ・・・数式(1)
なお、数式(1)の計算に使用する水酸基価とは、JIS−K−0070に準拠して測定した値である。
(1−式(2)で示される高分子化合物の水酸基価/ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの水酸基価)×100 ・・・数式(1)
なお、数式(1)の計算に使用する水酸基価とは、JIS−K−0070に準拠して測定した値である。
前記のアルカリ触媒とは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物を除く化合物のことで、具体的には、ナトリウム、カリウム、ナトリウムカリウムアマルガム、ナトリウムハイドライド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド等を挙げることができる。また、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液や、ナトリウムエトキシドのエタノール溶液等も用いることができる。
前記のルイス酸触媒としては、三フッ化ホウ素や四塩化錫等を用いることができる。
前記のルイス酸触媒としては、三フッ化ホウ素や四塩化錫等を用いることができる。
前記の炭素数1〜10の炭化水素基を有する一価のアルコールとは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の脂肪族炭化水素基やフェニル基、トルイル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基や、トリフルオロエチル基、ペルフルオロへキシルエチル基などのフルオロアルキル基と、水酸基とを同一分子内に有する化合物である。
本発明の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子電解質は、図1に示すとおり、[a]層の表裏面に[b]層が形成された3層構造からなり、そのうちの[a]層は、式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体及び式(2)で示される高分子化合物と不織布支持体を含む組成物によって構成される。
式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物の比率は、質量比で(式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体の質量)/(式(2)で示される高分子化合物の質量)=5/95〜60/40の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは、10/90〜45/55の範囲であり、特に好ましくは、13/87〜35/65の範囲である。この質量比が5/95より小さくなると、得られるイオン電導性高分子電解質膜の機械的強度が低下し、取り扱いが難しくなる傾向がある。また、この質量比が60/40より大きくなると、電解質膜の柔軟性が乏しくなり、イオン伝導度が低下する傾向がある。
式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物の比率は、質量比で(式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体の質量)/(式(2)で示される高分子化合物の質量)=5/95〜60/40の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは、10/90〜45/55の範囲であり、特に好ましくは、13/87〜35/65の範囲である。この質量比が5/95より小さくなると、得られるイオン電導性高分子電解質膜の機械的強度が低下し、取り扱いが難しくなる傾向がある。また、この質量比が60/40より大きくなると、電解質膜の柔軟性が乏しくなり、イオン伝導度が低下する傾向がある。
[a]層のイオン伝導性高分子電解質には、電解質の強度や可とう性を向上させるために、本発明の目的と作用効果を損なわない範囲で、式(
1 ) で示される化合物の重合体として、共重合可能な重合性化合物( α ) を含む共重合体を用いても良い。重合性化合物( α ) としては、例えば、スチレン、( メタ) アクリロニトリル、メチル( メタ) アクリレート、エチル( メタ) アクリレート、ヘキシル(
メタ) アクリレート、シクロヘキシル( メタ) アクリレート、フェニル( メタ)アクリレート等の一価のアルコールの( メタ) アクリル酸エステル、グリセロール1
、3ジアクリレート、トリメチロールプロパントリ( メタ) アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ( メタ) アクリレート等の多価アルコールの( メタ) アクリル酸エスエル、アルキロキシポリアルキレングリコール(
メタ) アクリレート、ポリアルキレングリコールジ( メタ) アクリレート、グリセロールトリス( ポリアルキレングリコール) エーテルトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリス(
ポリアルキレングリコール) エーテルトリ( メタ) アクリレート、ビスフェノールA ポリアルキレンオキシド付加物グリシジルエーテル類等のポリアルキレングリコール誘導体が挙げられる。なかでも得られるイオン伝導性高分子電解質のイオン伝導度の観点から、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリルを用いることが好ましい。また上記の重合性化合物(α) は、1 種又は2 種以上を併用しても良い。重合体として、式(1)で示される化合物と重合性化合物(α) の共重合体を用いる場合、重合性化合物(α) は式(1) で示される重合性含ホウ素化合物の重合体の質量に含まれるものとする。該共重合体中に占める重合性化合物(α) の割合は、80質量% 以下であることが好ましく、50質量% 以下であることがより好ましく、30質量% 以下であることがさらに好ましい。
1 ) で示される化合物の重合体として、共重合可能な重合性化合物( α ) を含む共重合体を用いても良い。重合性化合物( α ) としては、例えば、スチレン、( メタ) アクリロニトリル、メチル( メタ) アクリレート、エチル( メタ) アクリレート、ヘキシル(
メタ) アクリレート、シクロヘキシル( メタ) アクリレート、フェニル( メタ)アクリレート等の一価のアルコールの( メタ) アクリル酸エステル、グリセロール1
、3ジアクリレート、トリメチロールプロパントリ( メタ) アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ( メタ) アクリレート等の多価アルコールの( メタ) アクリル酸エスエル、アルキロキシポリアルキレングリコール(
メタ) アクリレート、ポリアルキレングリコールジ( メタ) アクリレート、グリセロールトリス( ポリアルキレングリコール) エーテルトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリス(
ポリアルキレングリコール) エーテルトリ( メタ) アクリレート、ビスフェノールA ポリアルキレンオキシド付加物グリシジルエーテル類等のポリアルキレングリコール誘導体が挙げられる。なかでも得られるイオン伝導性高分子電解質のイオン伝導度の観点から、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリルを用いることが好ましい。また上記の重合性化合物(α) は、1 種又は2 種以上を併用しても良い。重合体として、式(1)で示される化合物と重合性化合物(α) の共重合体を用いる場合、重合性化合物(α) は式(1) で示される重合性含ホウ素化合物の重合体の質量に含まれるものとする。該共重合体中に占める重合性化合物(α) の割合は、80質量% 以下であることが好ましく、50質量% 以下であることがより好ましく、30質量% 以下であることがさらに好ましい。
また、[a]層のイオン伝導性高分子電解質には、本発明の目的と作用効果を損なわない範囲で、高分子化合物(β)や非水溶媒を加えても良い。
前記の高分子化合物(β)としては、本発明のイオン伝導性高分子電解質に対して相容性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリ(エチレンオキシド−プロピレンオキシド)共重合体(PEO−PPO)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ヘキサフルオロプロピレン−アクリロニトリル共重合体(PHFP−AN)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。また、既述の重合性化合物(α)の1種又は2種以上を、予めバルク重合、溶液重合、乳化重合等により重合し、得られた重合性化合物(α)の重合体を高分子化合物(β)として用いても良い。
前記の非水溶媒としても、本発明のイオン伝導性高分子電解質に対して相容性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の炭酸エステル化合物、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル化合物が挙げられる。これらの非水溶媒は、1種又は2種以上を混合して用いても良い。
前記の高分子化合物(β)としては、本発明のイオン伝導性高分子電解質に対して相容性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリ(エチレンオキシド−プロピレンオキシド)共重合体(PEO−PPO)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ヘキサフルオロプロピレン−アクリロニトリル共重合体(PHFP−AN)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。また、既述の重合性化合物(α)の1種又は2種以上を、予めバルク重合、溶液重合、乳化重合等により重合し、得られた重合性化合物(α)の重合体を高分子化合物(β)として用いても良い。
前記の非水溶媒としても、本発明のイオン伝導性高分子電解質に対して相容性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の炭酸エステル化合物、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル化合物が挙げられる。これらの非水溶媒は、1種又は2種以上を混合して用いても良い。
[a]層及び[b]層に添加する電解質塩は、イオン伝導性高分子電解質に可溶のものならば、特に制限はないが、以下に挙げるものが好ましい。すなわち、金属陽イオンと、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン、ビスペンタフルオロエタンスルホニルイミド酸イオン、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸イオン、7,7,8,8−テトラシアノ−p−キノジメタンイオン、ビスオキサラトホウ酸イオン、低級脂肪族カルボン酸イオンから選ばれた陰イオンとからなる化合物が挙げられる。金属陽イオンとしてはLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca及びBa金属イオンが挙げられる。電解質塩濃度は、イオン伝導性高分子電解質1kgに対して、0.001〜5モルの範囲であることが好ましく、0.01〜3モルの範囲であることがより好ましい。この値が5モルを超えるとイオン伝導性高分子電解質前駆体の加工性や成形性が低下し、さらに得られたイオン伝導性高分子電解質の圧縮強さや曲げ強さが低下する傾向がある。
式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体、式(2)で示される高分子化合物及び電解質塩を含む[a]層のイオン電導性高分子電解質の製造方法は特に限定されないが、公知の方法を用いて得ることができる。
例えば、式(1)で示される重合性含ホウ素化合物と式(2)で示される高分子化合物と電解質塩を各種の混練機や攪拌機を用いて均一に混合・分散した後、可視光、紫外線、電子線、熱等のエネルギーを使用し、適宜、重合開始剤などを用いて重合することにより、目的とするイオン伝導性高分子電解質を得ることができる。
その際の重合形式はイオン重合、ラジカル重合のいずれによってもイオン伝導性高分子電解質を得ることができる。
本発明において、式(1)で示される含ホウ素化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物を含むイオン伝導性高分子電解質の作製に際して、重合開始剤は使用しても、使用しなくても良いが、作業性や重合速度の観点から、熱ラジカル重合開始剤を使用した熱重合が好ましい。
例えば、式(1)で示される重合性含ホウ素化合物と式(2)で示される高分子化合物と電解質塩を各種の混練機や攪拌機を用いて均一に混合・分散した後、可視光、紫外線、電子線、熱等のエネルギーを使用し、適宜、重合開始剤などを用いて重合することにより、目的とするイオン伝導性高分子電解質を得ることができる。
その際の重合形式はイオン重合、ラジカル重合のいずれによってもイオン伝導性高分子電解質を得ることができる。
本発明において、式(1)で示される含ホウ素化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物を含むイオン伝導性高分子電解質の作製に際して、重合開始剤は使用しても、使用しなくても良いが、作業性や重合速度の観点から、熱ラジカル重合開始剤を使用した熱重合が好ましい。
熱ラジカル重合開始剤としては、通常用いられる有機過酸化物やアゾ化合物から選択すれば良く特に制限はないが、熱ラジカル重合開始剤の具体例としては、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類、クミルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン等のパーオキシエステル類、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシ−2−メチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール類、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記の熱ラジカル重合開始剤は、所望の重合温度と重合体の組成により適宜選択して用いれば良いが、電気化学デバイスに用いられる部材を損なわない目的から、分解温度及び分解速度の指標である10時間半減期温度の範囲として30〜90℃のものが好ましい。
熱ラジカル重合開始剤を用いた重合体の作製は、用いた熱ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度に対して±10℃程度の温度範囲で、重合体中の重合性不飽和二重結合が実質的に無くなるまで適宜重合時間を調整して行えば良い。
上記の熱ラジカル重合開始剤は、所望の重合温度と重合体の組成により適宜選択して用いれば良いが、電気化学デバイスに用いられる部材を損なわない目的から、分解温度及び分解速度の指標である10時間半減期温度の範囲として30〜90℃のものが好ましい。
熱ラジカル重合開始剤を用いた重合体の作製は、用いた熱ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度に対して±10℃程度の温度範囲で、重合体中の重合性不飽和二重結合が実質的に無くなるまで適宜重合時間を調整して行えば良い。
本発明の高分子電解質[a]は不織布支持体を複合して用いられる。このような支持体としては、例えば、ガラス、ポリオレフィン、ポリエステル、芳香族ポリアミド等の繊維の不織布等が挙げられる。これらのうち、高い空隙率を有し出力特性に優れることなどからガラス繊維不織布が好ましい。
本発明のガラス繊維不織布の作成方法には特に制限は無く、従来公知の方法により作成したものを用いればよいが、例えば一般的な湿式抄造により不織布を形成した後、熱処理を施した不織布を用いることが出来る。不織布を構成するガラス繊維は各々が0.1〜30μmの繊維直径をそれぞれ有する。最大繊維直径を有するガラス繊維の繊維直径は、最小繊維直径を有するガラス繊維の繊維直径の3〜100倍であり、5〜40倍であることが好ましい。
ガラス繊維の平均直径が上記の範囲内にあると、得られる高分子電解質[a]のイオン伝導性と強度が充分に高くなる傾向がある。
ガラス繊維の平均直径が上記の範囲内にあると、得られる高分子電解質[a]のイオン伝導性と強度が充分に高くなる傾向がある。
ガラス繊維不織布は、バインダーを含んでいても良く、ガラス繊維同士の交点をバインダーで固定することにより、強度が増し、寸法安定性が高くなる傾向がある。
バインダーは、有機、無機のいずれでもよく、そのうち無機バインダーとしては、例えば、鱗片状シリカ(二酸化ケイ素)やシリカ−チタニア、ガラスフレーク、コロイダルシリカ等を用いることができるが、鱗片状シリカが好ましく、平均粒径2μm以下(レーザー散乱法)、アスペクト比10以上の鱗片状シリカを含むものがより好ましい。また、他の無機材料を用いてもよい。有機バインダーとしては、セルロース、アクリル繊維、フッ素樹脂繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維等が挙げられる。
バインダーをガラス繊維不織布の湿式抄造時に添加し、ガラス繊維と均一に混合することによって、ガラス繊維同士の交点がバインダーによって固定されたガラス繊維不織布が得られる。バインダーを含むガラス繊維不織布は、寸法安定性の高い3次元構造体を形成する。バインダーの添加量は、ガラス繊維100質量%に対し5〜40質量%程度とする。
ガラス繊維不織布の厚みは、100μm以下が好ましく、60μm以下がさらに好ましい。厚みが100μm以下であると、電池に用いたときの内部抵抗が小さくなり、良好なエネルギー密度が得られやすくなる。
また、高分子電解質[a]に占めるガラス繊維不織布の質量割合は、1〜50質量%が好ましく、より好ましくは5〜30%である。
高分子電解質[a]の作成方法に特に制限はなく、例えば、重合前のイオン伝導性高分子電解質の前駆体を、ガラス繊維不織布に予め含浸させてから重合したり、イオン伝導性高分子電解質の前駆体に補強材を分散させてから重合することで、補強材と複合化した高分子電解質[a]を得ることができる。
バインダーは、有機、無機のいずれでもよく、そのうち無機バインダーとしては、例えば、鱗片状シリカ(二酸化ケイ素)やシリカ−チタニア、ガラスフレーク、コロイダルシリカ等を用いることができるが、鱗片状シリカが好ましく、平均粒径2μm以下(レーザー散乱法)、アスペクト比10以上の鱗片状シリカを含むものがより好ましい。また、他の無機材料を用いてもよい。有機バインダーとしては、セルロース、アクリル繊維、フッ素樹脂繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維等が挙げられる。
バインダーをガラス繊維不織布の湿式抄造時に添加し、ガラス繊維と均一に混合することによって、ガラス繊維同士の交点がバインダーによって固定されたガラス繊維不織布が得られる。バインダーを含むガラス繊維不織布は、寸法安定性の高い3次元構造体を形成する。バインダーの添加量は、ガラス繊維100質量%に対し5〜40質量%程度とする。
ガラス繊維不織布の厚みは、100μm以下が好ましく、60μm以下がさらに好ましい。厚みが100μm以下であると、電池に用いたときの内部抵抗が小さくなり、良好なエネルギー密度が得られやすくなる。
また、高分子電解質[a]に占めるガラス繊維不織布の質量割合は、1〜50質量%が好ましく、より好ましくは5〜30%である。
高分子電解質[a]の作成方法に特に制限はなく、例えば、重合前のイオン伝導性高分子電解質の前駆体を、ガラス繊維不織布に予め含浸させてから重合したり、イオン伝導性高分子電解質の前駆体に補強材を分散させてから重合することで、補強材と複合化した高分子電解質[a]を得ることができる。
本発明に用いる高分子電解質[b]の製造に使用されるシリカ微粒子は、式(2)で表される高分子化合物を増粘させることができる物であれば特に制限はないが、四塩化ケイ素を高温の水素炎中で燃焼することによって得られるフュームドシリカが好ましい。
フュームドシリカ粒子表面のシラノール基は、疎水化剤により処理されていることが好ましい。疎水化剤による表面処理方法としては従来公知の気相法あるいは液相法で行えばよい。疎水化剤の種類には特に制限はないが、例えばメチルトリクロロシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルポリシロキサン、シリコーンオイル、オクチルジメチルクロロシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルジシラザン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等が好ましく、さらに好ましくはオクチルジメチルクロロシラン、オクチルトリエトキシシランである。オクチルトリエトキシシランとしては、例えばデグサ社が製造、日本アエロジル社が販売するアエロジルR805(CAS番号:92797−60−9)が好適に用いられる。
フュームドシリカ粒子の平均一次粒子径は5nm〜40nmであり、5nm〜30nmであることが好ましく、さらに好ましくは5nm〜20nmである。
フュームドシリカ粒子の平均一次粒子径は5nm〜40nmであり、5nm〜30nmであることが好ましく、さらに好ましくは5nm〜20nmである。
本発明の高分子電解質[b]は公知の方法を用いて得ることができる。例えば、式(2)で示される高分子化合物に前記電解質塩を混合、溶解した高分子電解質[b]前駆体にシリカ粒子を添加し、ヘンシェルミキサー、ロールミル、ビーズミル、ボールミル、ジェットミル、メカニカルホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等を用いて剪断を加えながら撹拌することにより得られる。上記イオン高分子電解質[b]前駆体と、シリカ粒子の質量比は、(高分子電解質[b]前駆体の質量)/(シリカ粒子の質量)=98/2〜85/15であることが好ましく、さらに好ましくは98/2〜95/5の範囲である。
高分子電解質[b]は添加剤としてプロパンスルトン、ビニレンカーボネート、エチレンサルファイト、プロピレンサルファイト、t−ブチレンカーボネート、α―ブロモ−γ−ブチロラクトン、フルオロエチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、12-クラウン-4、メチルクロロホルメート等の添加剤を含み、1種又は2種以上を混合して用いることができる。上記添加剤の含有量は、高分子電解質[b]前駆体100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5質量部である。
上記添加剤の内、出力特性及びサイクル特性の観点からプロパンスルトン、ビニレンカーボネート、エチレンサルファイト、プロピレンサルファイト、フルオロエチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネートを用いることが好ましく、さらに好ましくはプロパンスルトン、ビニレンカーボネート、エチレンサルファイトである。
本発明におけるリチウムを可逆的に吸蔵放出する正極は、正極活物質、導電助材、結着剤を含む正極合材を集電体上に製膜してなるリチウム二次電池用の正極として従来公知のものを用いれば良く、特に制限はない。前記の正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)等が利用できる。前記の導電助材としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛、カーボンナノファイバー等の導電性炭素材料を挙げることができる。前記の結着剤としては、例えば、本発明のイオン伝導性高分子電解質や前記高分子化合物(β)等が挙げられる。
本発明におけるリチウムを可逆的に吸蔵放出する負極としては、負極活物質と結着剤を含む負極合材を銅箔等の集電体に上に製膜してなる負極や金属箔等、リチウム二次電池用の負極として従来公知のものを用いれば良く、特に制限はない。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛等の一般的な炭素材料、非晶質炭素、炭素繊維、リチウムと合金化する金属、あるいは炭素粒子表面に金属を担持させた材料等が用いられる。このような金属としては、例えば、リチウム、アルミニウム、スズ、ケイ素、インジウム、ガリウム、マグネシウムとそれらの合金が挙げられる。また、該金属又は金属の酸化物も負極活物質として利用できる。
前記の結着剤としては、例えば、本発明のイオン伝導性高分子電解質や前記高分子化合物(β)等が挙げられる。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛等の一般的な炭素材料、非晶質炭素、炭素繊維、リチウムと合金化する金属、あるいは炭素粒子表面に金属を担持させた材料等が用いられる。このような金属としては、例えば、リチウム、アルミニウム、スズ、ケイ素、インジウム、ガリウム、マグネシウムとそれらの合金が挙げられる。また、該金属又は金属の酸化物も負極活物質として利用できる。
前記の結着剤としては、例えば、本発明のイオン伝導性高分子電解質や前記高分子化合物(β)等が挙げられる。
本発明における正極と負極の作製方法には特に制限は無く、従来公知のリチウム二次電池用電極の作製方法を用いて行えば良いが、例えば以下の方法で作製することもできる。活物質と導電助材を含む混合物を、前記イオン伝導性高分子電解質の前駆体、あるいは高分子化合物(β)の低沸点溶剤溶液等と混合することでスラリーを得る。次いで、このスラリーを金属箔等の集電体上に塗布した後、加熱によりスラリーに含まれる溶剤を除去し、ロールプレス等により加圧することで目的とする電極を得ることができる。スラリーが重合性官能基を有する化合物を含む場合には、前記の加圧の際にも加熱することで、重合性官能基を完全に重合することが、カチオンの移動を円滑にする目的から好ましい。
本発明の二次電池の作製方法には特に制限は無く、従来公知の二次電池の作製方法を用いて行えば良いが、例えば以下の方法で作製することもできる。すなわち、イオン伝導性電解質[a]の表裏両面に高分子電解質[b]を塗布して予め作製したイオン伝導性高分子電解質シートを、前記の方法で得られた正極と負極との間に挟むことで作製することができる。また、上記正極及び負極に予め高分子電解質[b]を塗布・含浸させ、塗布面にイオン伝導性電解質[a]を挟んで圧着することにより、本発明のイオン伝導性電解質を含む二次電池を作成することが出来る。
高分子電解質[b]を塗布・含浸させた正極及び負極を、イオン伝導性電解質[a]を介して対向させ圧着した電池ユニットは、通常のアルミラミネートフィルムで真空パックすることによって、薄型電池に仕上げることができる。
高分子電解質[b]を塗布・含浸させた正極及び負極を、イオン伝導性電解質[a]を介して対向させ圧着した電池ユニットは、通常のアルミラミネートフィルムで真空パックすることによって、薄型電池に仕上げることができる。
本発明の二次電池の用途は、特に限定されないが、例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ポータブルオーディオプレイヤー、携帯液晶テレビ等の携帯AV機器、ノート型パソコン、携帯電話、通信機能付き電子手帳等の携帯情報端末、携帯ゲーム機器、電動工具、電動式自転車、ハイブリット自動車、電気自動車、電力貯蔵システム等の幅広い分野において使用することができる。
以下の実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はその趣旨を損なわない限り、以下に示す実施例に限定されるものではない。
また、以下の説明で用いたフュームドシリカ粒子は、比表面積が150±25m2/gであり一次粒子径の平均値が約12nmであり、粒子表面のシラノール基の約50%がオクチルシランで修飾され、疎水化処理されているものを用いた。
また、以下の説明で用いたフュームドシリカ粒子は、比表面積が150±25m2/gであり一次粒子径の平均値が約12nmであり、粒子表面のシラノール基の約50%がオクチルシランで修飾され、疎水化処理されているものを用いた。
(製造例1)
耐圧反応容器にメタノール242g
とナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド2008gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68KPaで30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体の一部を取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルaを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルaついてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、6.5であった。残りの反応中間体に水酸化カリウム855gを加え、反応容器内を窒素置換した後、50℃に冷却した。メチルクロライド415gを加えてから80℃ に昇温し、0.2MPaで1時間反応させた後、120℃に昇温し、さらに5
時間反応させた。反応生成物を水洗した後、17.5%水溶液の塩酸で中和し、80℃に加熱して常圧で5時間、さらに110℃に昇温して1.34〜6.68KPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される高分子化合物aを得た。高分子化合物aの化学構造を表1に示した。数式(1)から、得られた高分子化合物aのエーテル化率を算出したところ99.2%であった。
耐圧反応容器にメタノール242g
とナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド2008gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68KPaで30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体の一部を取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルaを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルaついてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、6.5であった。残りの反応中間体に水酸化カリウム855gを加え、反応容器内を窒素置換した後、50℃に冷却した。メチルクロライド415gを加えてから80℃ に昇温し、0.2MPaで1時間反応させた後、120℃に昇温し、さらに5
時間反応させた。反応生成物を水洗した後、17.5%水溶液の塩酸で中和し、80℃に加熱して常圧で5時間、さらに110℃に昇温して1.34〜6.68KPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される高分子化合物aを得た。高分子化合物aの化学構造を表1に示した。数式(1)から、得られた高分子化合物aのエーテル化率を算出したところ99.2%であった。
(製造例2)
耐圧反応容器にメタノール153.6g とナトリウムメトキシド1.0gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド845gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68KPaで30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体の一部を取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルbを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルbついてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、4.1であった。残りの反応中間体387gに2.5%のNaOH水溶液を390ml加え、撹拌した。反応溶液を30〜35℃に保ちながら、アクリロニトリル108.4gを2時間かけて滴下した。そのままの温度で4時間撹拌し反応を完結させた。塩化メチレン280gとイオン交換水350mlを加え撹拌した。上層の水層を除去し、有機層をイオン交換水で3回洗浄しエバポレータで塩化メチレンを留去した。110℃に昇温して1.34〜6.68KPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される化合物bを得た。高分子化合物bの化学構造を表1に示した。数式(1)から、得られた高分子化合物bのエーテル化率を算出したところ99.5%であった。
耐圧反応容器にメタノール153.6g とナトリウムメトキシド1.0gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド845gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68KPaで30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体の一部を取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルbを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルbついてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、4.1であった。残りの反応中間体387gに2.5%のNaOH水溶液を390ml加え、撹拌した。反応溶液を30〜35℃に保ちながら、アクリロニトリル108.4gを2時間かけて滴下した。そのままの温度で4時間撹拌し反応を完結させた。塩化メチレン280gとイオン交換水350mlを加え撹拌した。上層の水層を除去し、有機層をイオン交換水で3回洗浄しエバポレータで塩化メチレンを留去した。110℃に昇温して1.34〜6.68KPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される化合物bを得た。高分子化合物bの化学構造を表1に示した。数式(1)から、得られた高分子化合物bのエーテル化率を算出したところ99.5%であった。
(製造例3)
塩化メチレン1120gにトリフルオロエタノール280g及びトリエチルアミン312gを溶解し、撹拌しながら氷浴にて10℃に冷却した。液温を10℃以下に保ちながら塩化メタンスルホニル353gを滴下し2時間反応させた。1%塩酸を200g加え水層を除去し、有機層に炭酸水素ナトリウムの1%水溶液を150g加え洗浄した。エバポレーターで塩化メチレンを留去してメシル化トリフルオロエタノールを得た。
耐圧反応容器にメタノール242g とナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド2800gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68KPaで30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体の一部を取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルcを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルcついてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、6.5であった。残りの反応中間体451gにNaOH22.3gとテトラヒドロフラン1353gを加え、撹拌し溶解した。メシル化トリフルオロエタノール108gを200gのテトラヒドロフランに溶解したものを滴下し、室温で3時間反応させた。5%の炭酸ナトリウム水溶液で3回洗浄処理し、有機層を硫酸マグネシウムで脱水した。120℃に昇温して1.34〜6.68KPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することによりテトラヒドロフランを留去して、式(2)で示される化合物cを得た。数式(1)から、得られた高分子化合物cのエーテル化率を算出したところ99.6%であった。
塩化メチレン1120gにトリフルオロエタノール280g及びトリエチルアミン312gを溶解し、撹拌しながら氷浴にて10℃に冷却した。液温を10℃以下に保ちながら塩化メタンスルホニル353gを滴下し2時間反応させた。1%塩酸を200g加え水層を除去し、有機層に炭酸水素ナトリウムの1%水溶液を150g加え洗浄した。エバポレーターで塩化メチレンを留去してメシル化トリフルオロエタノールを得た。
耐圧反応容器にメタノール242g とナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド2800gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68KPaで30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体の一部を取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルcを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルcついてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、6.5であった。残りの反応中間体451gにNaOH22.3gとテトラヒドロフラン1353gを加え、撹拌し溶解した。メシル化トリフルオロエタノール108gを200gのテトラヒドロフランに溶解したものを滴下し、室温で3時間反応させた。5%の炭酸ナトリウム水溶液で3回洗浄処理し、有機層を硫酸マグネシウムで脱水した。120℃に昇温して1.34〜6.68KPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することによりテトラヒドロフランを留去して、式(2)で示される化合物cを得た。数式(1)から、得られた高分子化合物cのエーテル化率を算出したところ99.6%であった。
(製造例4)
耐圧反応容器にメタノール346gとナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド1903gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃
まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体のうち200gを取り出して、1N
塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルdを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルdについてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、4.1であった。残りの反応中間体に水酸化カリウム1213gを加え、反応容器内を窒素置換した後、50℃に冷却した。メチルクロライド601gを加えてから80℃に昇温し、0.2MPa
で1時間反応させた後、120℃に昇温し、さらに5時間反応させた。反応生成物を水洗した後、17.5%水溶液の塩酸で中和し、80℃に加熱して常圧で5時間、さらに110℃に昇温して1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg
)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される化合物dを得た。得られた高分子化合物dのエーテル化率を算出したところ9
9 . 4 % であった。
耐圧反応容器にメタノール346gとナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド1903gを連続的に加えた。エチレンオキシド添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃
まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体のうち200gを取り出して、1N
塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルdを得た。得られたポリエチレングリコールモノメチルエーテルdについてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、4.1であった。残りの反応中間体に水酸化カリウム1213gを加え、反応容器内を窒素置換した後、50℃に冷却した。メチルクロライド601gを加えてから80℃に昇温し、0.2MPa
で1時間反応させた後、120℃に昇温し、さらに5時間反応させた。反応生成物を水洗した後、17.5%水溶液の塩酸で中和し、80℃に加熱して常圧で5時間、さらに110℃に昇温して1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg
)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される化合物dを得た。得られた高分子化合物dのエーテル化率を算出したところ9
9 . 4 % であった。
(
製造例5)
耐圧反応容器にエタノール107gとナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド1740gとプロピレンオキシド405gを連続的に加えた。エチレンオキシドとプロピレンオキシドの添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体のうち200gを取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリ(
エチレンオキシドプロピレンオキシド)モノエチルエーテルを得た。得られたポリ( エチレンオキシドプロピレンオキシド)モノエチルエーテルについてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドプロピレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、19.5であった。残りの反応中間体に水酸化カリウム261gを加え、反応容器内を窒素置換した後、50℃に冷却した。エチルクロライド164gを加えてから80℃に昇温し、0.2MPaで1時間反応させた後、120℃に昇温し、さらに5時間反応させた。反応生成物を水洗した後、17.5%水溶液の塩酸で中和し、80℃に加熱して常圧で5時間、さらに110℃に昇温して1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される化合物eを得た。数式(1)から、得られた高分子化合物eのエーテル化率を算出したところ99.8%であった。
製造例5)
耐圧反応容器にエタノール107gとナトリウムメトキシド2.25gを加え、反応容器内を窒素置換した。120℃まで昇温した後、エチレンオキシド1740gとプロピレンオキシド405gを連続的に加えた。エチレンオキシドとプロピレンオキシドの添加終了後、120℃で1時間反応させた。次いで、80℃まで冷却した後、窒素ガスを吹き込みながら、1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で30分間減圧処理を行い、残存したメタノールとエチレンオキシドを除去した。反応中間体のうち200gを取り出して、1N塩酸で中和してから窒素雰囲気下で脱水、濾過を行い、ポリ(
エチレンオキシドプロピレンオキシド)モノエチルエーテルを得た。得られたポリ( エチレンオキシドプロピレンオキシド)モノエチルエーテルについてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の測定を行い、エチレンオキシドプロピレンオキシドの平均付加モル数を算出したところ、19.5であった。残りの反応中間体に水酸化カリウム261gを加え、反応容器内を窒素置換した後、50℃に冷却した。エチルクロライド164gを加えてから80℃に昇温し、0.2MPaで1時間反応させた後、120℃に昇温し、さらに5時間反応させた。反応生成物を水洗した後、17.5%水溶液の塩酸で中和し、80℃に加熱して常圧で5時間、さらに110℃に昇温して1.34〜6.68kPa(10〜50mmHg)で1時間、減圧処理することにより脱水して、式(2)で示される化合物eを得た。数式(1)から、得られた高分子化合物eのエーテル化率を算出したところ99.8%であった。
○電極の作製例
<Mn系正極>:マンガン酸リチウム粉末(日揮化学株式会社製、商品名E06Z)、非晶性カーボン(呉羽化学工業株式会社製、商品名カーボトロンPE)及びポリフッ化ビニリデン N−メチルピロリドン10質量%溶液(呉羽化学工業株式会社製、商品名KF1120)をN−メチルピロリドンを除いた固形成分の質量比で80/10/10になるよう配合し、適宜、N−メチルピロリドンを追加して粘度調整をしながら、プラネタリーミキサーで混練し、スラリー状の分散溶液を得た。得られた分散溶液をドクターブレードにより厚さ200μmでアルミニウム箔(厚さ20μm)上に塗布した後、真空下100℃で5時間乾燥した。乾燥終了後、卓上プレス機を用いてアルミ箔を除いた正極の密度が1.8g/cm3になるように室温で圧縮し、Mn系正極を得た。
<カーボン系負極>:天然黒鉛粉末、アセチレンブラック、及びポリフッ化ビニリデン N−メチルピロリドン10質量%溶液(呉羽化学工業株式会社製、商品名KF1120)をN−メチルピロリドンを除いた固形成分の質量比で88/2/10になるよう配合し、適宜、N−メチルピロリドンを追加して粘度調整をしながら、プラネタリーミキサーで混練し、スラリー状の分散溶液を得た。得られた分散溶液をドクターブレードにより厚さ60μmで銅箔上に塗布した後、真空下100℃で5時間乾燥した。乾燥終了後、卓上プレス機を用いて圧縮し、カーボン系負極を得た。
<Mn系正極>:マンガン酸リチウム粉末(日揮化学株式会社製、商品名E06Z)、非晶性カーボン(呉羽化学工業株式会社製、商品名カーボトロンPE)及びポリフッ化ビニリデン N−メチルピロリドン10質量%溶液(呉羽化学工業株式会社製、商品名KF1120)をN−メチルピロリドンを除いた固形成分の質量比で80/10/10になるよう配合し、適宜、N−メチルピロリドンを追加して粘度調整をしながら、プラネタリーミキサーで混練し、スラリー状の分散溶液を得た。得られた分散溶液をドクターブレードにより厚さ200μmでアルミニウム箔(厚さ20μm)上に塗布した後、真空下100℃で5時間乾燥した。乾燥終了後、卓上プレス機を用いてアルミ箔を除いた正極の密度が1.8g/cm3になるように室温で圧縮し、Mn系正極を得た。
<カーボン系負極>:天然黒鉛粉末、アセチレンブラック、及びポリフッ化ビニリデン N−メチルピロリドン10質量%溶液(呉羽化学工業株式会社製、商品名KF1120)をN−メチルピロリドンを除いた固形成分の質量比で88/2/10になるよう配合し、適宜、N−メチルピロリドンを追加して粘度調整をしながら、プラネタリーミキサーで混練し、スラリー状の分散溶液を得た。得られた分散溶液をドクターブレードにより厚さ60μmで銅箔上に塗布した後、真空下100℃で5時間乾燥した。乾燥終了後、卓上プレス機を用いて圧縮し、カーボン系負極を得た。
○評価方法
<初期容量>
充放電試験器(東洋システム株式会社製、商品名TOSCAT3100)を用いて、25℃の恒温槽内に設置した電池の充放電試験を行い、以下の方法で初期容量を評価した。
4.2Vまで0.26mA/cm2の定電流充電を行い、電圧が4.2Vに達してから5時間定電圧充電を行った。次いで、開回路状態で30分間保持した後、3.0Vになるまで0.26mA/cm2の電流値で放電を行った。この時、1サイクル目の放電容量と50サイクル目の放電容量の比を初期容量とした。
<出力特性1>
充放電試験器(東洋システム株式会社製、商品名TOSCAT3100)を用いて、25℃の恒温槽内に設置した電池をいくつかの電流密度で充放電試験を行い、出力特性を評価した。充放電条件を以下に記す。
4.2Vまで0.26mA/cm2の定電流充電を行い、電圧が4.2Vに達してから5時間定電圧充電を行った。次いで、開回路状態で30分間保持した後、3.0Vになるまで0.65mA/cm2の電流値で放電を行った時の放電容量を0.5C放電容量とし、1.3mA/cm2の電流値で放電を行った時の放電容量を1.0C放電容量とした。
得られた結果から、下記(数式2)により出力特性(%)を算出した。
0.5C出力特性 =(0.5C放電容量)×100/(0.2C放電容量)
1.0C出力特性 =(1.0C放電容量)×100/(0.2C放電容量) (数式2)
<初期容量>
充放電試験器(東洋システム株式会社製、商品名TOSCAT3100)を用いて、25℃の恒温槽内に設置した電池の充放電試験を行い、以下の方法で初期容量を評価した。
4.2Vまで0.26mA/cm2の定電流充電を行い、電圧が4.2Vに達してから5時間定電圧充電を行った。次いで、開回路状態で30分間保持した後、3.0Vになるまで0.26mA/cm2の電流値で放電を行った。この時、1サイクル目の放電容量と50サイクル目の放電容量の比を初期容量とした。
<出力特性1>
充放電試験器(東洋システム株式会社製、商品名TOSCAT3100)を用いて、25℃の恒温槽内に設置した電池をいくつかの電流密度で充放電試験を行い、出力特性を評価した。充放電条件を以下に記す。
4.2Vまで0.26mA/cm2の定電流充電を行い、電圧が4.2Vに達してから5時間定電圧充電を行った。次いで、開回路状態で30分間保持した後、3.0Vになるまで0.65mA/cm2の電流値で放電を行った時の放電容量を0.5C放電容量とし、1.3mA/cm2の電流値で放電を行った時の放電容量を1.0C放電容量とした。
得られた結果から、下記(数式2)により出力特性(%)を算出した。
0.5C出力特性 =(0.5C放電容量)×100/(0.2C放電容量)
1.0C出力特性 =(1.0C放電容量)×100/(0.2C放電容量) (数式2)
<出力特性2>
電池をステンレス丸棒(Φ5.0mm×300mm)の側面に沿って180度折り曲げた。その状態で室温にて1週間放置した後、充放電試験器(東洋システム社製TOSCAT3000)を用い、上記<出力特性1>に従って充放電試験を行った。得られた結果から、下記(数式3)により耐屈曲特性(%)を算出した。
耐屈曲特性 =(出力特性2)×100/(出力特性1) (数式3)
電池をステンレス丸棒(Φ5.0mm×300mm)の側面に沿って180度折り曲げた。その状態で室温にて1週間放置した後、充放電試験器(東洋システム社製TOSCAT3000)を用い、上記<出力特性1>に従って充放電試験を行った。得られた結果から、下記(数式3)により耐屈曲特性(%)を算出した。
耐屈曲特性 =(出力特性2)×100/(出力特性1) (数式3)
(実施例1)
製造例1で作成した高分子化合物a(付加モル数6.0)8.5gに、リチウムビス(オキサラト)ボレート(Chemetall社製、LiBOBと記載)0.7gを加え、均一に溶解するまで撹拌した。重合性ホウ素化合物A(化学構造を表1に示す)1.5gを加え均一に混合した。次いで重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(関東化学社製、AIBNと記載)0.05gを加え均一に溶解するまで撹拌し、高分子電解質[a−1]前駆体を得た。また、ガラス繊維80質量%と、無機バインダーとしての鱗片状シリカ20質量%とを水中で分散・混合し、更に高分子凝集剤を添加して、手抄き用角型シートマシンにて湿式抄造し、プレス機にて0.1MPaの圧力をかけた後、150℃にて乾燥してガラス繊維不織布(目付け量:10g/m2、ガラス繊維の最小繊維直径:0.5μm、ガラス繊維の最大繊維直径:7.5μm)を得た。上記ガラス繊維不織布に高分子電解質[a−1]前駆体を滴下・含浸させ、100℃で2時間重合反応して厚みが60μmである高分子電解質[a−1]を得た。
高分子化合物aとLiBOBを上記と同じ割合で混合した混合物50gにフュームドシリカ(製品名アエロジルR805、日本アエロジル(株))2.5gを加え、剪断を加えながら攪拌することにより高分子電解質[b−1]前駆体を得た。上記高分子電解質[b−1]前駆体に、0.53gのエチレンサルファイトを加え均一に撹拌することにより高分子電解質[b−1]を得た。
既述の方法により作製したMn系正極の合材面及び、カーボン系負極の合材面に上記高分子電解質[b−1]をドクターブレードを用いて等量塗布し、真空下で含浸させた。この正極及び負極を高分子電解質[a−1]を介して対向させ、アルミラミネートフィルムで真空パックして電池を作製した。このとき高分子電解質[a−1]と高分子電解質[b−1]の質量比は50:50であった。<出力特性1>に準じて25℃で得られた電池の充放電特性の評価を行った。
さらに<出力特性2>に準じて、電池を屈曲、放置したときの充放電特性を評価した。結果を表3に示す。高分子電解質[a−1]及び高分子電解質[b−1]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
製造例1で作成した高分子化合物a(付加モル数6.0)8.5gに、リチウムビス(オキサラト)ボレート(Chemetall社製、LiBOBと記載)0.7gを加え、均一に溶解するまで撹拌した。重合性ホウ素化合物A(化学構造を表1に示す)1.5gを加え均一に混合した。次いで重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(関東化学社製、AIBNと記載)0.05gを加え均一に溶解するまで撹拌し、高分子電解質[a−1]前駆体を得た。また、ガラス繊維80質量%と、無機バインダーとしての鱗片状シリカ20質量%とを水中で分散・混合し、更に高分子凝集剤を添加して、手抄き用角型シートマシンにて湿式抄造し、プレス機にて0.1MPaの圧力をかけた後、150℃にて乾燥してガラス繊維不織布(目付け量:10g/m2、ガラス繊維の最小繊維直径:0.5μm、ガラス繊維の最大繊維直径:7.5μm)を得た。上記ガラス繊維不織布に高分子電解質[a−1]前駆体を滴下・含浸させ、100℃で2時間重合反応して厚みが60μmである高分子電解質[a−1]を得た。
高分子化合物aとLiBOBを上記と同じ割合で混合した混合物50gにフュームドシリカ(製品名アエロジルR805、日本アエロジル(株))2.5gを加え、剪断を加えながら攪拌することにより高分子電解質[b−1]前駆体を得た。上記高分子電解質[b−1]前駆体に、0.53gのエチレンサルファイトを加え均一に撹拌することにより高分子電解質[b−1]を得た。
既述の方法により作製したMn系正極の合材面及び、カーボン系負極の合材面に上記高分子電解質[b−1]をドクターブレードを用いて等量塗布し、真空下で含浸させた。この正極及び負極を高分子電解質[a−1]を介して対向させ、アルミラミネートフィルムで真空パックして電池を作製した。このとき高分子電解質[a−1]と高分子電解質[b−1]の質量比は50:50であった。<出力特性1>に準じて25℃で得られた電池の充放電特性の評価を行った。
さらに<出力特性2>に準じて、電池を屈曲、放置したときの充放電特性を評価した。結果を表3に示す。高分子電解質[a−1]及び高分子電解質[b−1]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
(実施例2)
実施例1において、エチレンサルファイトの含有量を1.0wt%から3.0wt%に変更し、製造例1で作成した高分子化合物aを、製造例2で作成した高分子化合物bに変更することにより、それぞれ高分子電解質[a−2]及び高分子電解質[b−2]とした以外は、実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−2]と高分子電解質[b−2]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−2]及び高分子電解質[b−2]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
実施例1において、エチレンサルファイトの含有量を1.0wt%から3.0wt%に変更し、製造例1で作成した高分子化合物aを、製造例2で作成した高分子化合物bに変更することにより、それぞれ高分子電解質[a−2]及び高分子電解質[b−2]とした以外は、実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−2]と高分子電解質[b−2]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−2]及び高分子電解質[b−2]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
(実施例3)
実施例1において、エチレンサルファイトの含有量を1.0wt%から5.0wt%に変更し、LiBOB0.7gをリチウムビスペンタフルオロエタンスルホニルイミド(3M社製、LiBETIと表記)2.0gに変更することにより、それぞれ高分子電解質[a−3]及び高分子電解質[b−3]とした以外は実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−3]と高分子電解質[b−3]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−3]及び高分子電解質[b−3]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
実施例1において、エチレンサルファイトの含有量を1.0wt%から5.0wt%に変更し、LiBOB0.7gをリチウムビスペンタフルオロエタンスルホニルイミド(3M社製、LiBETIと表記)2.0gに変更することにより、それぞれ高分子電解質[a−3]及び高分子電解質[b−3]とした以外は実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−3]と高分子電解質[b−3]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−3]及び高分子電解質[b−3]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
(実施例4)
実施例3において、エチレンサルファイトをプロパンスルトンに変更し、高分子化合物aを製造例3で作成した高分子化合物cに変更することにより
それぞれ高分子電解質[a−4]及び高分子電解質[b−4]とした以外は、実施例3と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−4]と高分子電解質[b−4]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−4]及び高分子電解質[b−4]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
実施例3において、エチレンサルファイトをプロパンスルトンに変更し、高分子化合物aを製造例3で作成した高分子化合物cに変更することにより
それぞれ高分子電解質[a−4]及び高分子電解質[b−4]とした以外は、実施例3と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−4]と高分子電解質[b−4]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−4]及び高分子電解質[b−4]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
(実施例5)
実施例1において、フュームドシリカの添加量を5.0wt%から10.0wt%に変更し、エチレンサルファイトをビニレンカーボネートに変更することにより、高分子電解質[b−5]とし、重合性ホウ素化合物Aを重合性ホウ素化合物Bに変更し、高分子電解質[a−5]とした以外は、実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−5]と高分子電解質[b−5]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−5]及び高分子電解質[b−5]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
実施例1において、フュームドシリカの添加量を5.0wt%から10.0wt%に変更し、エチレンサルファイトをビニレンカーボネートに変更することにより、高分子電解質[b−5]とし、重合性ホウ素化合物Aを重合性ホウ素化合物Bに変更し、高分子電解質[a−5]とした以外は、実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−5]と高分子電解質[b−5]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−5]及び高分子電解質[b−5]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
(実施例6)
実施例4において、プロパンスルトンを用いないことにより、高分子電解質[b−6]とし、重合性ホウ素化合物Aを重合性ホウ素化合物Bに変更し、高分子電解質[a−6]とした以外は、実施例4と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−6]と高分子電解質[b−6]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−6]及び高分子電解質[b−6]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
実施例4において、プロパンスルトンを用いないことにより、高分子電解質[b−6]とし、重合性ホウ素化合物Aを重合性ホウ素化合物Bに変更し、高分子電解質[a−6]とした以外は、実施例4と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−6]と高分子電解質[b−6]の質量比は50:50であった。高分子電解質[a−6]及び高分子電解質[b−6]が本発明の範囲を満たすため良好な電池特性を示した。
(比較例1)
実施例1において、エチレンサルファイトの添加量を1.0wt%から15.0wt%に変更した以外は、実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−1]と高分子電解質[b−1]の質量比は50:50であった。添加剤の使用量が本発明の範囲を超えているため、電極上に形成される被膜が厚くなり充分な出力特性が得られなかった。
実施例1において、エチレンサルファイトの添加量を1.0wt%から15.0wt%に変更した以外は、実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。このとき高分子電解質[a−1]と高分子電解質[b−1]の質量比は50:50であった。添加剤の使用量が本発明の範囲を超えているため、電極上に形成される被膜が厚くなり充分な出力特性が得られなかった。
(比較例2)
実施例1において、高分子電解質[b−1]の代わりに高分子電解質[b−1]前駆体を用いる以外は、実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。高分子電解質[b−1]前駆体は流動性が高いため、屈曲時に電極内で濃度分布を生じることにより、充分な耐屈曲特性が得られなかった。
実施例1において、高分子電解質[b−1]の代わりに高分子電解質[b−1]前駆体を用いる以外は、実施例1と同様に電池を作成し充放電試験を行った。結果を表3に示す。高分子電解質[b−1]前駆体は流動性が高いため、屈曲時に電極内で濃度分布を生じることにより、充分な耐屈曲特性が得られなかった。
(比較例3)
アルゴン置換したグローブボックス内で、エチレンオキシドの平均付加モル数23,000 のポリエチレンオキシド(
アルドリッチ社製)0.1gにアセトニトリル2.5gを加え、均一になるまで撹拌した。次いで、上記アセトニトリル溶液に重合性含ホウ化合物A1.5gと高分子化合物a8.5gを加え、均一になるまで撹拌した後、LiBETI2.5gを加え、溶解するまで撹拌した。次いで、重合開始剤としてアゾイソブチロニトリル0.05gを加え、溶解するまで撹拌して高分子電解質[a−7]前躯体を得た。得られた高分子電解質[a−7]前躯体をPETフィルム上に塗布し、40℃
で1.5時間加熱した後、100℃で2時間重合反応を行い厚みが100μmである高分子電解質[a−7]を得た。得られた電解質は強度が非常に低く、ハンドリングが困難であり電池が作成出来なかった。
アルゴン置換したグローブボックス内で、エチレンオキシドの平均付加モル数23,000 のポリエチレンオキシド(
アルドリッチ社製)0.1gにアセトニトリル2.5gを加え、均一になるまで撹拌した。次いで、上記アセトニトリル溶液に重合性含ホウ化合物A1.5gと高分子化合物a8.5gを加え、均一になるまで撹拌した後、LiBETI2.5gを加え、溶解するまで撹拌した。次いで、重合開始剤としてアゾイソブチロニトリル0.05gを加え、溶解するまで撹拌して高分子電解質[a−7]前躯体を得た。得られた高分子電解質[a−7]前躯体をPETフィルム上に塗布し、40℃
で1.5時間加熱した後、100℃で2時間重合反応を行い厚みが100μmである高分子電解質[a−7]を得た。得られた電解質は強度が非常に低く、ハンドリングが困難であり電池が作成出来なかった。
(比較例4)
比較例1の高分子電解質[a−1]をポリオレフィン多孔質膜(セルガード社製、製品名セルガード#2400)に変更した以外は比較例1と同様に充放電試験を行った。結果を表3に示す。ポリオレフィン多孔質膜は高分子電解質[a−1]に比べイオン伝導度が低いため、充分な出力特性が得られなかった。
比較例1の高分子電解質[a−1]をポリオレフィン多孔質膜(セルガード社製、製品名セルガード#2400)に変更した以外は比較例1と同様に充放電試験を行った。結果を表3に示す。ポリオレフィン多孔質膜は高分子電解質[a−1]に比べイオン伝導度が低いため、充分な出力特性が得られなかった。
表3の結果から明らかなとおり、本発明によれば、揮発性、流動性が低く、成形性、加工性に優れ、薄膜化した際にも実用上充分な強度を有し、良好なイオン伝導性を有するイオン伝導性高分子複合電解質が得られる。また、それを用いた二次電池は、薄型化しても実用温度領域で充分な出力を有し、耐屈曲性にも優れることから、加工性がよく、各種用途に有利に使用される。
1・・・高分子電解質[a]層
2・・・高分子電解質[b]層
3・・・正極
4・・・負極
2・・・高分子電解質[b]層
3・・・正極
4・・・負極
Claims (7)
- [a]の表裏面に[b]を配置したことを特徴とする電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
[a]は、式(1)で示される重合性含ホウ素化合物の重合体、式(2)で示される高分子化合物、電解質塩及び不織布支持体を含む組成物である。また、式(1)で示される化合物の重合体と式(2)で示される高分子化合物の質量比は(式(1)で示される化合物の重合体の質量)/(式(2)で示される高分子化合物の質量)=5/95〜60/40の範囲である。
[b]は式(2)で示される高分子化合物、電解質塩及びシリカ微粒子を混合してなる組成物である。式(2)で示される高分子化合物と電解質塩の質量の合計100質量部に対してシリカ粒子の質量が2〜15質量部である。また、[a]と[b]の質量比は10/90〜70/30である。
R1O−(A2O)k−R2 ・・・(2)
(R1,R2はフッ素基又はシアノ基が置換していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、A2Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種又は2種以上であり、kはオキシアルキレン基の平均付加モル数であって4〜20を示す。) - 前記不織布支持体が、ガラス繊維不織布である、請求項1に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
- 前記式(2)で示される高分子化合物とシリカ微粒子からなる[b]は、1,3−プロパンスルトン、ビニレンカーボネート、又はエチレンサルファイトを添加剤として含み、式(2)で示される高分子化合物と電解質塩の質量の合計100質量部に対して添加剤の質量が0.1〜10質量部である、請求項1又は2に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
- 前記シリカ微粒子が、粒子表面のシラノール基の一部がアルキル基で修飾されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
- 式(1)で示される重合性含ホウ素化合物のh,i及びjが、1〜3である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
- 式(2)で示される高分子化合物のkが4〜12である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
- 式(2)で示される高分子化合物のエーテル化率が95%以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用イオン伝導性高分子複合電解質。
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JP2009244770A JP2011090957A (ja) | 2009-10-23 | 2009-10-23 | イオン伝導性高分子複合電解質 |
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JP2009244770A JP2011090957A (ja) | 2009-10-23 | 2009-10-23 | イオン伝導性高分子複合電解質 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111566844A (zh) * | 2018-02-02 | 2020-08-21 | 罗地亚经营管理公司 | 复合电解质 |
JP2021504916A (ja) * | 2018-02-09 | 2021-02-15 | エルジー・ケム・リミテッド | 固体高分子電解質およびそれを含むリチウム二次電池 |
JP2021508159A (ja) * | 2018-07-25 | 2021-02-25 | エルジー・ケム・リミテッド | 高分子電解質及びこの製造方法 |
-
2009
- 2009-10-23 JP JP2009244770A patent/JP2011090957A/ja active Pending
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JP7048839B2 (ja) | 2018-02-09 | 2022-04-06 | エルジー エナジー ソリューション リミテッド | 固体高分子電解質およびそれを含むリチウム二次電池 |
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