JP2008117274A - 窓基材およびこれを備えたモジュール内蔵型カード並びにモジュール内蔵型カードの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子部品として表示素子を内蔵し、この表示素子の表示部を外部から目視可能とし、製造が容易なモジュール内蔵型カードを提供する。
【解決手段】本発明の窓基材10は、透明樹脂からなる窓部12と、窓部12を囲む着色樹脂からなる着色部11とを有する中間層13と、中間層13を挟む透明な第一基材14および第二基材15と、を備えてなることを特徴とする。本発明のモジュール内蔵型カード20は、表示素子22を有するモジュール23と、モジュール23を被覆する接着層24と、接着層24を介してモジュール23を挟む一対の第三基材27および第四基材28とを備え、第三基材27は窓基材10からなり、表示素子22の表示部22aは窓基材10の窓部12と対向するように配されたことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の窓基材10は、透明樹脂からなる窓部12と、窓部12を囲む着色樹脂からなる着色部11とを有する中間層13と、中間層13を挟む透明な第一基材14および第二基材15と、を備えてなることを特徴とする。本発明のモジュール内蔵型カード20は、表示素子22を有するモジュール23と、モジュール23を被覆する接着層24と、接着層24を介してモジュール23を挟む一対の第三基材27および第四基材28とを備え、第三基材27は窓基材10からなり、表示素子22の表示部22aは窓基材10の窓部12と対向するように配されたことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、ICチップなどの電子部品を備えたモジュールを内蔵するモジュール内蔵型カードに用いられる窓基材およびこれを備えたモジュール内蔵型カード並びにモジュール内蔵型カードの製造方法に関し、特に、電子部品として表示素子を内蔵し、この表示素子の表示部を外部から目視可能なモジュール内蔵型カードに用いられる窓基材およびこれを備えたモジュール内蔵型カード並びにモジュール内蔵型カードの製造方法に関する。
従来、ICチップ、ダイオードなどの電子部品を備えたモジュールを内蔵するICカードなどのカードにおいて、カードに内蔵された電子部品を目視可能にするために、図3に示すようなカード100が提案されている。
このカード100は、モジュール101と、このモジュール101を被覆する透明な接着剤からなる接着層102と、この接着層102を介してモジュール101を挟む一対の基材103,104とから構成されている(例えば、特許文献1参照)。
このカード100では、内蔵されたモジュール101を外部から目視可能とするために、透明な接着層102と、透明な基材103,104との組み合わせが不可欠であった。
特表2005−531126号公報
このカード100は、モジュール101と、このモジュール101を被覆する透明な接着剤からなる接着層102と、この接着層102を介してモジュール101を挟む一対の基材103,104とから構成されている(例えば、特許文献1参照)。
このカード100では、内蔵されたモジュール101を外部から目視可能とするために、透明な接着層102と、透明な基材103,104との組み合わせが不可欠であった。
ところで、図3に示すようなカード100は、接着剤を介してモジュール101と、基材103,104とを重ね合わせて形成されるため、内部に気泡や異物が混入したり、接着層102に接着斑が生じることがある。
カード100は、接着層102および基材103,104が透明であるので、内部に混入した気泡や異物、または、接着層102の接着斑が外部から見えてしまうため、外観の不良により良品率が低下するという問題があった。
また、気泡や異物の混入、接着斑などの不良を解決するために、カード形成時に真空脱泡などの手法も用いられるが、この手法は手間が掛かる上に、非常にコストが掛かるという問題があった。
カード100は、接着層102および基材103,104が透明であるので、内部に混入した気泡や異物、または、接着層102の接着斑が外部から見えてしまうため、外観の不良により良品率が低下するという問題があった。
また、気泡や異物の混入、接着斑などの不良を解決するために、カード形成時に真空脱泡などの手法も用いられるが、この手法は手間が掛かる上に、非常にコストが掛かるという問題があった。
また、近年、電子部品として表示素子を内蔵し、この表示素子の表示部を外部から目視可能としたモジュール内蔵型のカードが求められているが、上述のような気泡や異物の混入などの問題から、表示部を目視可能なカードは容易に得られなかった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、電子部品として表示素子を内蔵し、この表示素子の表示部を外部から目視可能とし、製造が容易なモジュール内蔵型カードを提供することを目的とする。
本発明の窓基材は、透明樹脂からなる窓部と、該窓部を囲む着色樹脂からなる着色部とを有する中間層と、該中間層を挟む透明な第一基材および第二基材と、を備えてなることを特徴とする。
本発明のモジュール内蔵型カードは、表示素子を有するモジュールと、該モジュールを被覆する接着層と、該接着層を介して前記モジュールを挟む第三基材および第四基材と、を備えたモジュール内蔵型カードであって、前記第三基材または第四基材の少なくとも一方は本発明の窓基材からなり、前記表示素子の表示部は前記窓基材の窓部と対向するように配されたことを特徴とする。
本発明のモジュール内蔵型カードの製造方法は、表示素子を有するモジュールと、該モジュールを被覆する接着層と、該接着層を介して前記モジュールを挟む第三基材および第四基材と、を備えたモジュール内蔵型カードの製造方法であって、透明樹脂からなる窓部を囲むように着色樹脂からなる着色部を設けて中間層を形成し、該中間層を透明な第一基材および第二基材で挟み、熱圧処理により前記中間層と前記第一基材および第二基材を一体化して窓基材を形成する工程と、前記第三基材または第四基材の少なくとも一方として前記窓基材を用い、前記第三基材または第四基材の少なくとも一方の一面に、前記接着層をなす接着剤を塗布する工程と、前記窓基材の窓部に前記表示素子の表示部が対向するように、前記窓基材の一面に前記モジュールを配する工程と、前記第三基材および第四基材によって前記モジュールおよび前記接着剤を挟んだ後、熱圧処理により前記第三基材、前記第四基材、前記モジュールおよび前記接着剤を一体化する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の窓基材によれば、透明樹脂からなる窓部と、該窓部を囲む着色樹脂からなる着色部とを有する中間層と、該中間層を挟む透明な第一基材および第二基材と、を備えてなるので、第一基材または第二基材の表面に印刷層や塗膜を設けることなく、窓部のみを光透過性とすることができる。したがって、この窓基材をカード基材として用いれば、カード内に内蔵されるモジュールなどの内蔵物の所定箇所のみを外部から目視可能にすることができる。
本発明のモジュール内蔵型カードによれば、表示素子を有するモジュールと、該モジュールを被覆する接着層と、該接着層を介して前記モジュールを挟む第三基材および第四基材と、を備えたモジュール内蔵型カードであって、前記第三基材または第四基材の少なくとも一方は本発明の窓基材からなり、前記表示素子の表示部は前記窓基材の窓部と対向するように配されたので、窓基材の外面側から表示素子の表示部を目視できる。また、窓基材の着色部によって、窓部を除いた領域が隠蔽されているので、接着層に混入した気泡や異物、または、接着層に生じた接着斑を目立たなくすることができる。したがって、外観の不良により、モジュール内蔵型カードの良品率が低下するのを抑制することができるとともに、カード内部の機密を守ることができる。
本発明のモジュール内蔵型カードの製造方法によれば、表示素子を有するモジュールと、該モジュールを被覆する接着層と、該接着層を介して前記モジュールを挟む第三基材および第四基材と、を備えたモジュール内蔵型カードの製造方法であって、透明樹脂からなる窓部を囲むように着色樹脂からなる着色部を設けて中間層を形成し、該中間層を透明な第一基材および第二基材で挟み、熱圧処理により前記中間層と前記第一基材および第二基材を一体化して窓基材を形成する工程と、前記第三基材または第四基材の少なくとも一方として前記窓基材を用い、前記第三基材または第四基材の少なくとも一方の一面に、前記接着層をなす接着剤を塗布する工程と、前記窓基材の窓部に前記表示素子の表示部が対向するように、前記窓基材の一面に前記モジュールを配する工程と、前記第三基材および第四基材によって前記モジュールおよび前記接着剤を挟んだ後、熱圧処理により前記第三基材、前記第四基材、前記モジュールおよび前記接着剤を一体化する工程と、を備えたので、窓部をなす透明樹脂と第一基材および第二基材が密着するので、第一基材および第二基材を介しても、窓部の光透過性に優れた窓基材を形成できる。また、熱圧処理により、最表面をなす基材の表面(外面)を光沢面とすることができる。また、窓基材を用いるので、カード内部を隠蔽するために、最表面をなす基材の表面に印刷や塗装などの表面処理を施す必要がない。したがって、簡易かつ低コストで、外観に優れるモジュール内蔵型カードを作製することができる。
本発明の窓基材およびこれを備えたモジュール内蔵型カード並びにモジュール内蔵型カードの製造方法の最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
(窓基材)
図1は、本発明に係る窓基材の一実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
図1中、符号10は窓基材、11は着色部、12は窓部、13は中間層、14は第一基材、15は第二基材をそれぞれ示している。
この実施形態の窓基材10は、透明樹脂からなる窓部12と、窓部12を囲む着色樹脂からなる着色部11とを有する中間層13と、中間層13を挟む透明な第一基材14および第二基材15とから概略構成されている。
図1は、本発明に係る窓基材の一実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
図1中、符号10は窓基材、11は着色部、12は窓部、13は中間層、14は第一基材、15は第二基材をそれぞれ示している。
この実施形態の窓基材10は、透明樹脂からなる窓部12と、窓部12を囲む着色樹脂からなる着色部11とを有する中間層13と、中間層13を挟む透明な第一基材14および第二基材15とから概略構成されている。
着色部11としては、着色剤を添加した樹脂を成形し、任意の色に着色した基材が用いられる。
着色部11をなす樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂;ポリスチレン;ポリカーボネート(PC);ポリアリレート;ポリイミドなどが用いられる。
着色部11に含まれる着色剤としては、公知の無機顔料、有機顔料、染料などが用いられる。
着色部11をなす樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂;ポリスチレン;ポリカーボネート(PC);ポリアリレート;ポリイミドなどが用いられる。
着色部11に含まれる着色剤としては、公知の無機顔料、有機顔料、染料などが用いられる。
窓部12をなす透明樹脂としては、液状透明樹脂、透明樹脂シートなどが用いられる。
液状透明樹脂としては、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などが挙げられる。また、外的条件を加えなくても主剤と硬化剤の反応によって硬化する2液硬化型接着剤も用いられる。
熱硬化型樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル系反応樹脂などが挙げられる。
紫外線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性アクリル樹脂、紫外線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポリウレタン樹脂、紫外線硬化性エポキシアクリレート樹脂、紫外線硬化性イミドアクリレート樹脂などが挙げられる。
電子線硬化性樹脂としては、電子線硬化性アクリル樹脂、電子線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリウレタン樹脂、電子線硬化性エポキシアクリレート樹脂、カチオン硬化型樹脂などが挙げられる。
2液硬化型接着剤としては、ポリエステル樹脂とポリイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、ウレタンとポリイソシアネートとの混合物などが挙げられる。
液状透明樹脂としては、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などが挙げられる。また、外的条件を加えなくても主剤と硬化剤の反応によって硬化する2液硬化型接着剤も用いられる。
熱硬化型樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル系反応樹脂などが挙げられる。
紫外線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性アクリル樹脂、紫外線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポリウレタン樹脂、紫外線硬化性エポキシアクリレート樹脂、紫外線硬化性イミドアクリレート樹脂などが挙げられる。
電子線硬化性樹脂としては、電子線硬化性アクリル樹脂、電子線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリウレタン樹脂、電子線硬化性エポキシアクリレート樹脂、カチオン硬化型樹脂などが挙げられる。
2液硬化型接着剤としては、ポリエステル樹脂とポリイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、ウレタンとポリイソシアネートとの混合物などが挙げられる。
透明樹脂シートをなす樹脂としては、上記の着色部11をなす樹脂と同様のものが用いられる。これらの樹脂の中でも、熱圧処理により、上記の中間層13と融着可能であることや透明性が高い点から、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)などの熱可塑性樹脂が好ましい。
また、窓部12をなす透明樹脂は、無色透明または有色透明のいずれであってもよいが、光透過性が高く、窓部12を介して情報を認識し易くできる点から、無色透明が好ましい。
また、窓部12をなす透明樹脂は、無色透明または有色透明のいずれであってもよいが、光透過性が高く、窓部12を介して情報を認識し易くできる点から、無色透明が好ましい。
第一基材14および第二基材15としては、透明かつ光透過性に優れる基材が用いられ、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂からなる基材;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂からなる基材;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレンなどのポリフッ化エチレン系樹脂からなる基材;ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂からなる基材;ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体からなる基材;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂からなる基材;ポリスチレンからなる基材;;ポリカーボネート(PC)からなる基材;;ポリアリレートからなる基材;;ポリイミドからなる基材;上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙などの紙からなる基材などが用いられる。これらの基材の中でも、機械的強度、寸法安定性、耐溶剤性の点からポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などからなる基材が好ましく、透明性、加工適性、コストの点からポリエチレンテレフタレート(PET)またはグリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)からなる基材がより好ましい。
また、第一基材15および第二基材16は、無色透明または有色透明のいずれであってもよいが、光透過性が高く、窓部12を介して情報を認識し易くできる点から、無色透明が好ましい。
また、第一基材15および第二基材16は、無色透明または有色透明のいずれであってもよいが、光透過性が高く、窓部12を介して情報を認識し易くできる点から、無色透明が好ましい。
この実施形態の窓基材10は、透明樹脂からなる窓部12と、窓部12を囲む着色樹脂からなる着色部11とを有する中間層13と、この中間層13を挟む透明な第一基材14および第二基材15とからなるので、第一基材14または第二基材15の表面に印刷層や塗膜を設けることなく、窓部12のみを光透過性とすることができる。したがって、この窓基材10をカード基材として用いれば、カード内に内蔵されるモジュールなどの内蔵物の所定箇所のみを外部から目視可能にすることができる。
なお、この実施形態では、中間層13と、第一基材14および第二基材15とからなる窓基材10を例示したが、本発明の窓基材はこれに限定されない。本発明の窓基材にあっては、中間層と、第一基材および第二基材との間に、文字、記号、図柄、模様などの情報を示す印刷層が形成されていてもよい。
また、窓部12の大きさや形状または配置は特に限定されず、必要に応じて適宜設定される。
また、窓部12の大きさや形状または配置は特に限定されず、必要に応じて適宜設定される。
(窓基材の製造方法)
次に、図1を参照して、この実施形態の窓基材の製造方法について説明する。
まず、透明樹脂からなる窓部12を囲むように、着色樹脂からなる着色部11を設けて中間層13を形成する。
この工程において、中間層13を形成するには、例えば、所定の位置に、その厚み方向に貫通する貫通部11aが設けられた着色部11を用意し、着色部11の貫通部11a内に、窓部12をなす液状透明樹脂を充填するか、あるいは、透明樹脂シートを嵌入し、中間層13を形成する。
この工程において、液状透明樹脂を用いた場合、液状透明樹脂を加熱するか、あるいは、液状透明樹脂に紫外線または電子線を照射することにより硬化させる。
次に、図1を参照して、この実施形態の窓基材の製造方法について説明する。
まず、透明樹脂からなる窓部12を囲むように、着色樹脂からなる着色部11を設けて中間層13を形成する。
この工程において、中間層13を形成するには、例えば、所定の位置に、その厚み方向に貫通する貫通部11aが設けられた着色部11を用意し、着色部11の貫通部11a内に、窓部12をなす液状透明樹脂を充填するか、あるいは、透明樹脂シートを嵌入し、中間層13を形成する。
この工程において、液状透明樹脂を用いた場合、液状透明樹脂を加熱するか、あるいは、液状透明樹脂に紫外線または電子線を照射することにより硬化させる。
次いで、中間層13を第一基材14および第二基材15で挟み、中間層13、第一基材14および第二基材15から構成される積層体を熱圧処理することによって、中間層13と、第一基材14および第二基材15とが融着して、前記の積層体が一体化してなる窓基材10が得られる。この工程において、窓部12をなす透明樹脂と、第一基材14および第二基材15とが融着し、密着する。
この実施形態の窓基材の製造方法によれば、窓部12をなす透明樹脂と、第一基材14および第二基材15とが密着するので、第一基材14および第二基材15を介しても、窓部12は光透過性に優れている。また、上記の熱圧処理により、第一基材14および第二基材15の表面(外面)が光沢面となる。なお、接着剤を用いて、中間層13と、第一基材14および第二基材15とを接着しただけでは、第一基材14および第二基材15の表面(外面)を光沢面とすることはできない。
(モジュール内蔵型カード)
図2は、本発明に係るモジュール内蔵型カードの一実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。
図2において、図1に示した窓基材10と同一の構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
図2中、符号20モジュール内蔵型カード、21はベース基材、22は表示素子、23はモジュール、24は接着層、25は着色基材、26は透明基材、27は第三基材、28は第四基材をそれぞれ示している。
図2は、本発明に係るモジュール内蔵型カードの一実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。
図2において、図1に示した窓基材10と同一の構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
図2中、符号20モジュール内蔵型カード、21はベース基材、22は表示素子、23はモジュール、24は接着層、25は着色基材、26は透明基材、27は第三基材、28は第四基材をそれぞれ示している。
この実施形態のモジュール内蔵型カード20は、表示素子22を有するモジュール23と、このモジュール23を被覆する接着層24と、この接着層24を介してモジュール23を挟む一対の第三基材27および第四基材28とから概略構成されている。
このモジュール内蔵型カード20において、第三基材27は、上記の窓基材10からなる。また、モジュール23は、ベース基材21と、ベース基材21に実装され、表示部22aを有する表示素子22とから概略構成されている。
このモジュール内蔵型カード20において、第三基材27は、上記の窓基材10からなる。また、モジュール23は、ベース基材21と、ベース基材21に実装され、表示部22aを有する表示素子22とから概略構成されている。
また、このモジュール内蔵型カード20において、表示素子22の表示部22aは窓基材10(第三基材27)の窓部12と対向するように配されている。さらに、表示素子22の表示部22aは、透明な粘着層(図示略)あるいは接着層24をなす透明な接着剤を介して第三基材27のモジュール23と対向する面(以下、「内面」と言う。)27aに接着、固定されている。このように、表示素子22の表示部22aは、透明な粘着剤あるいは接着層24をなす透明な接着剤を介して、第三基材27(窓基材10)の内面27aに固定されているので、第三基材27の外面27b側から目視可能となっている。
また、第四基材28は、着色基材25、および、これに重ね合わせられた透明基材26から構成されている。そして、着色基材25を内面(モジュール23と対向する面)として、接着層24に第四基材28が接着されている。
また、第四基材28は、着色基材25、および、これに重ね合わせられた透明基材26から構成されている。そして、着色基材25を内面(モジュール23と対向する面)として、接着層24に第四基材28が接着されている。
ベース基材21としては、少なくとも表層部には、ガラス繊維、アルミナ繊維などの無機繊維からなる織布、不織布、マット、紙などまたはこれらを組み合わせたもの、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの有機繊維からなる織布、不織布、マット、紙などまたはこれらを組み合わせたものや、あるいはこれらに樹脂ワニスを含浸させて成形した複合基材や、ポリアミド系樹脂基材、ポリエステル系樹脂基材、ポリオレフィン系樹脂基材、ポリイミド系樹脂基材、エチレン−ビニルアルコール共重合体基材、ポリビニルアルコール系樹脂基材、ポリ塩化ビニル系樹脂基材、ポリ塩化ビニリデン系樹脂基材、ポリスチレン系樹脂基材、ポリカーボネート系樹脂基材、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合系樹脂基材、ポリエーテルスルホン系樹脂基材などのプラスチック基材や、あるいはこれらにマット処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、フレームプラズマ処理、オゾン処理、または各種易接着処理などの表面処理を施したものなどの公知のものから選択して用いられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートまたはポリイミドからなる電気絶縁性のフィルムまたはシートが好適に用いられる。
表示素子22としては、電気泳動型ディスプレイなどの電圧印加による粒子移動系の電子ペーパー、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロクロミックデバイス(ECD)、エレクトロルミネッセンス(EL)、発光ダイオード(LED)などが用いられる。
接着層24をなす接着剤としては、使用前は液状であり、加熱、紫外線照射、電子線照射などの外的条件を加えることにより硬化する接着剤が用いられる。このような接着剤としては、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などが挙げられる。また、外的条件を加えなくても主剤と硬化剤の反応によって硬化する2液硬化型接着剤も挙げられる。これらの中でも、光透過性に優れる透明な接着剤が好ましい。透明な接着剤を用いれば、表示素子22の表示部22aを、第三基材27の内面27aに固定する際、透明な粘着剤を使用する必要がない。
熱硬化型樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル系反応樹脂、ポリエステル樹脂とポリイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、ウレタンとポリイソシアネートとの混合物などが挙げられる。
熱硬化型樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル系反応樹脂、ポリエステル樹脂とポリイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、ウレタンとポリイソシアネートとの混合物などが挙げられる。
紫外線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性アクリル樹脂、紫外線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポリウレタン樹脂、紫外線硬化性エポキシアクリレート樹脂、紫外線硬化性イミドアクリレート樹脂などが挙げられる。
電子線硬化性樹脂としては、電子線硬化性アクリル樹脂、電子線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリウレタン樹脂、電子線硬化性エポキシアクリレート樹脂、カチオン硬化型樹脂などが挙げられる。
2液硬化型接着剤としては、ポリエステル樹脂とポリイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、ウレタンとポリイソシアネートとの混合物などが挙げられる。
このような接着剤の具体例としては、主剤(商品名:アロンマイティAP−317A、東亞合成社製)と硬化剤(商品名:アロンマイティAP−317B、東亞合成社製)からなる2液混合型エポキシ系接着剤、主剤(商品名:MLT2900、イーテック社製)と硬化剤(商品名:G3021−B174、イーテック社製)からなる2液混合型ウレタン系接着剤などが挙げられる。
電子線硬化性樹脂としては、電子線硬化性アクリル樹脂、電子線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、電子線硬化性ポリウレタン樹脂、電子線硬化性エポキシアクリレート樹脂、カチオン硬化型樹脂などが挙げられる。
2液硬化型接着剤としては、ポリエステル樹脂とポリイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、ウレタンとポリイソシアネートとの混合物などが挙げられる。
このような接着剤の具体例としては、主剤(商品名:アロンマイティAP−317A、東亞合成社製)と硬化剤(商品名:アロンマイティAP−317B、東亞合成社製)からなる2液混合型エポキシ系接着剤、主剤(商品名:MLT2900、イーテック社製)と硬化剤(商品名:G3021−B174、イーテック社製)からなる2液混合型ウレタン系接着剤などが挙げられる。
着色基材25としては、上記の着色部11と同様のものが用いられる。
透明基材26としては、上記の透明基材14および透明基材15と同様のものが用いられる。
透明基材26としては、上記の透明基材14および透明基材15と同様のものが用いられる。
この実施形態のモジュール内蔵カード20は、表示素子22を有するモジュール23と、このモジュール23を被覆する接着層24と、この接着層24を介してモジュール23を挟む一対の第三基材27および第四基材28とを備え、第三基材27は、上記の窓基材10からなり、表示素子22の表示部22aは窓基材10の窓部12と対向するように配されているので、第三基材27の外面27b側から表示部22aを目視できる。また、窓基材10の着色部11、および、第四基材28の着色基材25によって、窓部12を除いた領域が隠蔽されているので、接着層24に混入した気泡や異物、または、接着層24に生じた接着斑を目立たなくすることができる。したがって、外観の不良により、モジュール内蔵型カード20の良品率が低下するのを抑制することができるとともに、カード内部の機密を守ることができる。
なお、この実施形態では、第三基材27を窓基材10としたモジュール内蔵型カード20を例示したが、本発明のモジュール内蔵型カードはこれに限定されない。本発明のモジュール内蔵型カードにあっては、接着層を介してモジュールを挟む一対の第三基材および第四基材を両方とも、本発明の窓基材としてもよい。このようにすれば、ベース基材の両面にそれぞれ表示素子を備えたモジュールを内蔵し、カードの両面(表裏面)から表示素子の表示部を目視できるモジュール内蔵型カードを実現することができる。
(モジュール内蔵型カードの製造方法)
次に、図2を参照して、この実施形態のモジュール内蔵型カードの製造方法について説明する。
まず、第三基材27の内面27aに、接着層24をなす、所定量の接着剤を塗布する。
次いで、この接着剤を介して、第三基材27の内面27aに、窓部12aに対向するように、表示素子22の表示部22aを接着、固定することにより、モジュール23を第三基材27の内面27aの所定位置に配する。
次いで、第三基材27と第四基材28によってモジュール23および接着剤を挟むように、第四基材28を配した後、第三基材27の外面27b側および第四基材28の外面28a側から、第三基材27、第四基材28、モジュール23および接着剤から構成される積層体を熱圧処理することによって、接着剤が硬化して、前記の積層体が一体化してなるモジュール内蔵型カード20が得られる。
次に、図2を参照して、この実施形態のモジュール内蔵型カードの製造方法について説明する。
まず、第三基材27の内面27aに、接着層24をなす、所定量の接着剤を塗布する。
次いで、この接着剤を介して、第三基材27の内面27aに、窓部12aに対向するように、表示素子22の表示部22aを接着、固定することにより、モジュール23を第三基材27の内面27aの所定位置に配する。
次いで、第三基材27と第四基材28によってモジュール23および接着剤を挟むように、第四基材28を配した後、第三基材27の外面27b側および第四基材28の外面28a側から、第三基材27、第四基材28、モジュール23および接着剤から構成される積層体を熱圧処理することによって、接着剤が硬化して、前記の積層体が一体化してなるモジュール内蔵型カード20が得られる。
なお、この実施形態では、第三基材27の内面27aに、接着層24をなす接着剤を塗布する場合を例示したが、本発明のモジュール内蔵型カードの製造方法はこれに限定されない。本発明のモジュール内蔵型カードの製造方法にあっては、第三基材の内面または第四基材の内面のいずれか一方、あるいは、第三基材の内面および第四基材の内面の両方に、上記の接着剤を塗布してもよい。
また、本発明のモジュール内蔵型カードの製造方法にあっては、窓基材の内面にモジュールを接着、固定する際、表示素子の表示部および窓基材の窓部の形状に応じて形成された透明な粘着剤を用いてもよい。
また、本発明のモジュール内蔵型カードの製造方法にあっては、窓基材の内面にモジュールを接着、固定する際、表示素子の表示部および窓基材の窓部の形状に応じて形成された透明な粘着剤を用いてもよい。
この実施形態のモジュール内蔵型カード20の製造方法によれば、第三基材27として窓基材10を用いるとともに、着色基材25を備えた第四基材28を用いるので、カード内部を隠蔽するために、第三基材27および第四基材28の表面に印刷や塗装などの表面処理を施す必要がない。したがって、簡易かつ低コストで、外観に優れるモジュール内蔵型カードを作製することができる。さらに、第三基材27および第四基材28によって内部を隠蔽するので、第三基材27、第四基材28、モジュール23および接着剤から構成される積層体を一体化する際、真空脱泡などの手法を用いる必要がない。
10・・・窓基材、11・・・着色部、12・・・窓部、13・・・中間層、14・・・第一基材、15・・・第二基材、20・・・モジュール内蔵型カード、21・・・ベース基材、22・・・表示素子、23・・・モジュール、24・・・接着層、25・・・着色基材、26・・・透明基材、27・・・第三基材、28・・・第四基材。
Claims (3)
- 透明樹脂からなる窓部と、該窓部を囲む着色樹脂からなる着色部とを有する中間層と、該中間層を挟む透明な第一基材および第二基材と、を備えてなることを特徴とする窓基材。
- 表示素子を有するモジュールと、該モジュールを被覆する接着層と、該接着層を介して前記モジュールを挟む第三基材および第四基材と、を備えたモジュール内蔵型カードであって、
前記第三基材または第四基材の少なくとも一方は請求項1に記載の窓基材からなり、前記表示素子の表示部は前記窓基材の窓部と対向するように配されたことを特徴とするモジュール内蔵型カード。 - 表示素子を有するモジュールと、該モジュールを被覆する接着層と、該接着層を介して前記モジュールを挟む第三基材および第四基材と、を備えたモジュール内蔵型カードの製造方法であって、
透明樹脂からなる窓部を囲むように着色樹脂からなる着色部を設けて中間層を形成し、該中間層を透明な第一基材および第二基材で挟み、熱圧処理により前記中間層と前記第一基材および第二基材を一体化して窓基材を形成する工程と、
前記第三基材または第四基材の少なくとも一方として前記窓基材を用い、前記第三基材または第四基材の少なくとも一方の一面に、前記接着層をなす接着剤を塗布する工程と、
前記窓基材の窓部に前記表示素子の表示部が対向するように、前記窓基材の一面に前記モジュールを配する工程と、
前記第三基材および第四基材によって前記モジュールおよび前記接着剤を挟んだ後、熱圧処理により前記第三基材、前記第四基材、前記モジュールおよび前記接着剤を一体化する工程と、を備えたことを特徴とするモジュール内蔵型カードの製造方法。
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