JP2003337321A - カード型表示装置 - Google Patents

カード型表示装置

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JP2003337321A
JP2003337321A JP2002143811A JP2002143811A JP2003337321A JP 2003337321 A JP2003337321 A JP 2003337321A JP 2002143811 A JP2002143811 A JP 2002143811A JP 2002143811 A JP2002143811 A JP 2002143811A JP 2003337321 A JP2003337321 A JP 2003337321A
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card type
insulating substrate
type display
display
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JP2002143811A
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Satoshi Yamanaka
訓 山中
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Japan Display Central Inc
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Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性を損なうことなくICモジュールと一体
化できる厚さを得る。 【解決手段】カード型表示装置は絶縁基板、絶縁基板の
表側に形成される複数の表示画素部、および絶縁基板の
裏側において絶縁基板を補強する補強部材を含む表示パ
ネル100と、外部から供給される様々な情報を処理し
て格納するICモジュールMDと、表示パネル100を
制御する制御モジュール500と、表示パネル100、
ICモジュールMD、および制御モジュール500を支
持するカード状支持部材PS,PDとを備える。特に、
補強部材は絶縁基板よりも厚い厚さを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はICカードと一体化
されるカード型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ICカードはカード状のプラス
チック材にICモジュールを埋め込み、このICモジュ
ールにより様々な情報を処理して格納するように構成さ
れている。このようなICカードは情報の書き込みまた
は読み出しを行う場合に専用のリードライト装置に装着
される。
【0003】また、このICカードはICモジュールの
周囲のスペースに、用途に応じた文字や記号等が予め印
刷されたものであり、この用途以外に使用することがで
きなかった。すなわち、カード利用者は用途別に発行さ
れた複数のICカードを保有する結果となる。
【0004】ところで、液晶表示装置に代表される平面
表示装置は、軽量、薄型、低消費電力の特徴を生かして
各種分野で利用されている。このような液晶表示装置を
より一層の薄型化し、ICカードに表示機能を持たせる
ことが考えられる。表示情報が特定用途の情報に限定さ
れなければ、利用者が複数のICカードを保有する必要
が無くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、薄型の
ガラス基板を用いることも考えられるが、0.5mm未
満のガラス基板を用いて製造することは、その自重によ
る基板の撓み等の問題から、搬送等が困難となり、製造
歩留りを低減させる原因となる。また、ICカードにこ
のような基板で構成された表示装置を組み込むと、携行
中に加わる若干の衝撃に対しても端部の割れ、欠け等に
留まらず、全体が破損する事態が生じる。さらに、折り
曲げるようなわずかな応力が加わった場合には、ガラス
基板が比較的容易に破損してしまう。
【0006】本発明の目的は、上記問題点を解決するた
めになされたものであり、耐久性を損なうことなくIC
モジュールと一体化できる厚さを得ることができるカー
ド型表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、絶縁基
板、絶縁基板の表側に形成される複数の表示画素部、お
よび絶縁基板の裏側において絶縁基板を補強する補強部
材を含む表示パネルと、外部から供給される様々な情報
を処理して格納するICモジュールと、表示パネルを制
御する制御モジュールと、表示パネル、ICモジュー
ル、および制御回路部を支持するカード状支持部材とを
備え、補強部材は絶縁基板よりも厚い厚さを有するカー
ド型表示装置が提供される。
【0008】このカード型表示装置では、補強部材を厚
くすることにより絶縁基板を極めて薄くすることがで
き、表示パネルの薄型化を達成することができる。これ
により、携行中に加わる若干の衝撃に対して端部の割
れ、欠け、全体の破損等を防止できるフレキシブル性を
表示パネルに持たせることができる。すなわち、耐久性
を損なうことなくICモジュールと一体化できる厚さを
得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
カード型表示装置について図面を参照して説明する。
【0010】図1はこのカード型表示装置1の外観を示
し、図2はこのカード型表示装置1の積層構造を示す。
このカード型表示装置1は一般的なICカードに様々な
情報を表示する表示機能を持たせるように構成されたも
のである。様々な情報は図1に示す表示領域15に表示
される。図2に示すように、カード型表示装置1は、液
晶パネル100、液晶パネル100に接続されるフレキ
シブル配線板FPC、このフレキシブル配線板FPCに
マウントされるICモジュールMD、このICモジュー
ルと一緒にフレキシブル配線板FPCにマウントされる
表示制御モジュール500、フレキシブル配線板FPC
に形成される複数のスイッチSWを備える。
【0011】ICモジュールMDはICモジュールMD
は外部のリードライト装置に接続するためのモジュール
端子TMおよびICベアチップCPにより構成され、様
々な情報を処理し格納する。表示制御モジュールはIC
モジュールMDから供給される情報に基づいて液晶パネ
ル100に表示する映像信号および様々なタイミング制
御信号を発生する。フレキシブル配線板FPCおよび液
晶パネル100は互いに部分的に重なるようにして電気
的に接続され、表側において補強用プラスチックシート
PSで覆われる。このプラスチックシートPSは液晶パ
ネル100の表示領域15および複数のスイッチSWの
領域に対向した透明部TPおよびこれら領域の周囲に対
向した不透明部NTPを有し、さらにICモジュールM
Dのモジュール端子TMを外部に露出するように不透明
部NTPを開口した窓部WDを有する。
【0012】また、フレキシブル配線板FPCおよび液
晶パネル100は裏側においてリチウムポリマー電池P
Wを介してプラスチックカードPDにより覆われる。こ
のリチウムポリマー電池PWはICモジュールMD、表
示制御モジュール500、並びに液晶パネル100の電
源となるもので、モジュール端子TMを介して充電可能
である。上述のコンポーネントは透明な接着剤により互
いに貼り合わされる。ICモジュールMDに格納される
様々な情報とは、例えば健康保険証、運転免許証、病院
用診察券、従業員証等のデータである。これらデータは
スイッチSWの操作により選択される。例えば健康保険
証が選択されると、図1に示すように”健康保険
証”,”氏名”,”生年月日”が液晶パネル100に表
示される。
【0013】液晶パネル100は反射型であり、例えば
図3および図4に示すようにアレイ基板200と、この
アレイ基板200に対向する対向基板400と、これら
アレイ基板200および対向基板間にそれぞれ配向膜を
介して保持された液晶層410とを有している。
【0014】アレイ基板200は、より薄型化を達成す
るために、ガラスからなる0.15mm以下の厚さを有
する(本実施形態では0.1mmの厚さを有する)光透
過性の絶縁基板201の一方の主面(表面)上に、マト
リクス状に配置された複数の信号線Xおよび複数の走査
線Yと、信号線Xと走査線Yとの交点近傍に配置された
薄膜トランジスタすなわちTFTによって構成されたス
イッチ素子211(Qsig)と、スイッチ素子211に
接続された画素電極213(PE)とを備えている。
【0015】このスイッチ素子211は、チャネル領域
212c、およびこのチャネル領域212cを挟んで配
置されたソース領域212sおよびドレイン領域212
dを備えた多結晶シリコン膜すなわちp−Si膜を活性
層として備えている。スイッチ素子211のゲート電極
215は、例えば走査線Yと一体的にMoW合金膜で構
成され、p−Si膜のチャネル領域212c上にTEO
S膜などから成るゲート絶縁膜214を介して配置さ
れ、走査線Yに接続されている。スイッチ素子211の
ソース電極216sは、例えばAlNd合金膜からな
り、ソース領域212sに接続されているとともに画素
電極213に接続されている。スイッチ素子211のド
レイン電極216dは、例えば信号線Xと一体的にAl
Nd合金膜で構成され、ドレイン領域212dに接続さ
れているとともに信号線Xに接続されている。
【0016】画素電極213(PE)は、光反射性を有
する導電性部材、例えばアルミニウムによって形成され
ている。この画素電極(反射電極)213は、TFT2
11上に順に積層された層間絶縁膜217および樹脂層
218上に配置される。画素電極213は、その表面、
すなわち対向基板400に対向する面にランダムな微細
凹凸を有している。
【0017】すなわち、画素電極213の下地となる樹
脂層218は、その表面に凹凸パターンを有している。
画素電極213は、この樹脂層218上に配置されるこ
とにより、樹脂層218の凹凸パターンに倣った凹凸を
有するように形成される。これにより、対向基板400
側から入射した光を散乱して反射することができ、視野
角を拡大することができる。
【0018】対向基板400は、絶縁基板401の一方
の主面(表面)上に配置されたカラーフィルタ層CFを
有している。カラーフィルタ層CFは、例えば、赤、
緑、青にそれぞれ着色された樹脂層によって形成されて
いる。各色のカラーフィルタ層は、対応する色の表示画
素部PX毎に配置されている。
【0019】対向電極403は、画素電極213に対向
してカラーフィルタ層CF上に配置されている。この対
向電極403は、透明導電性部材、例えばITOによっ
て形成されている。配向膜405は、対向電極403全
体を覆うように有効表示領域102全面に配置されてい
る。
【0020】この液晶パネル100において、対向基板
400の外面には、液晶層410の特性に合わせて偏光
方向を設定した偏光板407が設けられている。すなわ
ち、対向基板400を構成する絶縁基板401の他方の
主面(裏面)上には、接着剤406によって接着された
偏光板407が配置されている。
【0021】一方、アレイ基板200の外面には、補強
板240が設けられている。すなわち、アレイ基板20
0を構成する絶縁基板201の他方の主面(裏面)上に
は、接着剤241によって接着された補強板240が配
置されている。この補強板240は、樹脂、例えばポリ
エーテルスルフォン(PES)によって形成されてい
る。
【0022】これらの補強板240および偏光板407
は、フレキシブル性を有した樹脂によって形成されてい
るとともに、各絶縁基板201および401と同等又は
それ以上の外形寸法と、各絶縁基板201および401
の厚さよりも厚い厚さ、例えば0.3mmの厚さを有し
ている。このため、液晶パネル100の薄型化を達成す
るために、各絶縁基板201および401を極めて薄い
厚さ、例えば0.1mm程度とした場合であっても、補
強板240および偏光板407を設けることによって各
絶縁基板201および401を補強することが可能とな
る。したがって、液晶パネル100に折り曲げるような
応力が加わった場合であっても、絶縁基板201および
401の割れを防止することが可能となり、破損しにく
くフレキシブル性を持たせたカード型表示装置を提供で
きる。
【0023】次に、上述したように構成されたカード型
表示装置における反射型液晶パネルの製造方法について
説明する。まず、図5および図6に示すように、それぞ
れ厚さ約0.7mmの無アルカリガラス板からなる第1
および第2ガラス基材10、12を用意する。これら第
1および第2ガラス基材10、12は、例えば、液晶パ
ネル4枚分に相当する大きさの矩形状に形成されてい
る。
【0024】第1ガラス基材10上においては、低温多
結晶シリコン膜を活性層として用いて構成されたスイッ
チ素子、画素電極、カラーフィルタ層等を有した表示素
子回路部14を4箇所の表示領域15にそれぞれ形成す
る。また、液晶パネル内外の配線接続を行う接続電極部
16を各表示領域15の周辺領域に形成する。さらに、
駆動回路部も周辺領域に形成する。
【0025】続いて、各表示領域15を囲むようにシー
ル材106を枠状に塗布形成する。更に、第1ガラス基
材10上の周縁全周に沿ってダミーシール107を塗布
形成する。シール材106およびダミーシール107
は、熱硬化型や光(UV)硬化型等の種々の接着剤を用
いることができ、ここでは、例えばエポキシ系接着剤を
用いてディスペンサにより描画する。尚、接続電極部1
6は、シール材106の外側まで延出している。
【0026】一方、第2ガラス基材12上においては、
ITOからなる対向電極403等をそれぞれ表示領域に
対応する4箇所に形成する。続いて、第1ガラス基材1
0上の各シール材106で囲まれた領域に所定量の液晶
材料18を滴下する。その後、第1ガラス基材10上の
表示領域15と第2ガラス基材12上の対向電極403
とがそれぞれ対向するように、第1ガラス基材10およ
び第2ガラス基材12を位置決め配置する。
【0027】続いて、図7に示すように、第1ガラス基
材10および第2ガラス基材12を互いに接近する方向
へ所定圧力で加圧し、シール材106およびダミーシー
ル107により貼り合わせた後、更に、シール材106
およびダミーシール107を硬化させて接着する。
【0028】続いて、第1ガラス基材10および第2ガ
ラス基材12の外面を研磨して薄膜化する。本実施形態
では、図8に示すように、表示素子回路部14が設けら
れた第1ガラス基材10から研磨する。研磨には、沸酸
系エッチャントによる化学エッチングを用いた。第1ガ
ラス基材10を研磨する間、第2ガラス基材12側を耐
薬品性を有したシート等で保護しておく。尚、研磨に
は、機械研磨あるいは化学的機械研磨(CMP)を用い
てもよい。
【0029】そして、第1ガラス基材10を研磨するこ
とにより、厚さ約0.1mmのガラス基板201とす
る。薄膜化したガラス基板201の厚さは、柔軟性、研
磨精度、機械強度、表示素子回路形成の内部応力等の条
件を考慮し、約0.15mm以下にすることが好まし
い。ガラス基板を0.15mm以上とした場合、曲げに
対して柔軟性がなくなり割れ易くなってしまう。逆に、
ガラス基板を薄くしすぎると、水分等の浸入を防止でき
ず、液晶パネルとしての信頼性が低下してしまう。そこ
で、ガラス基板201の厚さは約0.01mm以上であ
ることが好ましい。
【0030】続いて、図9に示すように、研磨されたガ
ラス基板201の外面に接着層241を介して厚さ約
0.1mmの補強板240を接着する。続いて、図10
に示すように、第2ガラス基材12を上記と同様の方法
により研磨して薄膜化し、厚さ約0.1mmのガラス基
板401とする。続いて、図11に示すように、ガラス
基板401の外面に接着層223を介して厚さ約0.1
mmの補強板205を接着する。
【0031】補強板205および240としては、例え
ば、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリエチレン
ナフタレート(PEN)、ポリカーボネイト(PC)、
アクリル樹脂、強化プラスチック、ポリイミド等を用い
ることができる。本実施形態では、補強板205として
PESを用いた。
【0032】上記のようにして第1ガラス基材10およ
び第2ガラス基材12を薄膜化し、更に、補強板240
および205を貼り付けて補強した後、図11、図12
に示すように、ガラス基板201、401および補強板
240、205を所定位置に沿って切断し、それぞれ液
晶パネルを構成する4つの部分に切り分ける。切断に
は、例えばレーザーを用い、ガラス基板および補強板を
同時に切断する。レーザーとしてCOや2次乃至4次
の高調波UV−YAGレーザーを用いることにより、切
断面が滑らかとなり、ガラス基板のクラック等を防止す
ることができる。尚、切断は、レーザーに限らず、機械
的な切断方法を用いてもよい。
【0033】続いて、図13に示すように、切出された
各液晶パネルにおいて、ガラス基板401上に貼付され
ていた補強板205および接着層223をエッチング等
により除去する。
【0034】続いて、図14に示すように、ガラス基板
401の外面に接着層406を介して厚さ約0.3mm
の偏光板407を接着する。以上の工程により、反射型
の液晶パネルが完成する。
【0035】尚、上述した液晶パネルの製造方法では、
貼り合わせる前の一方の基板上に液晶材料を滴下して液
晶層410を形成することにより、製造時間を短縮する
ことが可能であるが、空の液晶セルを形成した後に液晶
材料を真空注入してもよい。
【0036】すなわち、第1ガラス基材10および第2
ガラス基材20上に、上述した工程と同様に必要な構成
要素を形成した後に、シール材106およびダミーシー
ル107を塗布形成して第1ガラス基材10と第2ガラ
ス基材12とを貼り合わせる。尚、シール材106を塗
布形成する際には、後に液晶材料を注入するための注入
口を確保する。
【0037】続いて、第1ガラス基材10および第2ガ
ラス基材12の外面を研磨して薄膜化した後、ガラス基
板201および401のそれぞれの外面に接着層241
および223を介して補強板240および205を接着
する。そして、ガラス基板201、401および補強板
240、205を所定位置に沿って切断し、それぞれ液
晶パネルを構成する4つの部分に切り分ける。
【0038】続いて、切出された各液晶パネルにおい
て、ガラス基板401上に貼付されていた補強板205
および接着層223をエッチング等により除去する。続
いて、ガラス基板401の外面に接着層406を介して
偏光板407を接着する。
【0039】続いて、各液晶パネルに注入口から液晶材
料を真空注入する。その後、注入口を紫外線硬化型の樹
脂などによって封止する。以上の工程により、反射型の
液晶パネルを製造してもよい。
【0040】また、上述した製造方法では、大型の基材
から複数の液晶パネルを切り出すいわゆる多面取りにつ
いて説明したが、単個の液晶パネルを個別に製造しても
よい。
【0041】さらに、上述した製造方法では、研磨した
基板の外面に、その製造途中で補強板を接着したが、必
須ではない。製造工程において、基板が破損するほどの
応力を与えることがなければ、補強板を接着する必要は
なく、補強板を除去する工程も不要となるので、製造工
程を簡略化することができる。
【0042】上述したような反射型の表示パネル100
を備えたカード型表示装置1では、対向基板200側か
ら偏光板407を介して液晶パネル100に入射した光
は、画素電極213によって再び対向基板200側に向
けて反射される。このとき、入射光および反射光は、画
素電極213と対向電極403との間の電界によって制
御される液晶層410により変調され、表示画素部PX
毎に偏光板407を選択的に透過する。これにより、表
示画像が形成される。
【0043】図15はこのカード型表示装置1の概略的
な回路構造を示し、図16はこのカード型表示装置1の
画素周辺回路を示す。
【0044】アレイ基板200では、複数の画素電極2
13(PE)がマトリクス状に配置され、複数の走査線
Y(Y1〜Ym)が複数の画素電極PEの行に沿って形成
され、複数の信号線X(X1〜Xn)が複数の画素電極P
Eの列に沿って形成され、複数のNチャネルポリシリコ
ン薄膜トランジスタ211(Qsig)が信号線X1〜Xn
および走査線Y1〜Ymの交差位置にそれぞれ隣接して配
置され、各々対応走査線Yからの走査信号に応答して対
応信号線Xからの表示信号Vpixを対応画素電極に供給
するスイッチ素子を構成する。走査線駆動回路251は
走査線Y1〜Ymを駆動し、信号線駆動回路261は信号
線X1〜Xnを駆動する。走査線駆動回路251および信
号線駆動回路261は、薄膜トランジスタQsigと同様
にアレイ基板200上に形成される複数のポリシリコン
薄膜トランジスタにより構成される。
【0045】対向基板400では、単一の対向電極40
3(CE)が複数の画素電極PEに対向して配置され、
コモン電位Vcomに設定される。
【0046】液晶制御モジュール500では、液晶コン
トローラCNTがICモジュールMDからのデジタル映
像信号および同期信号を受取り、画素表示信号Vpix、
垂直走査制御信号YCTおよび水平走査制御信号XCT
を発生する。垂直走査制御信号YCTは例えば垂直スタ
ートパルス、垂直クロック信号、出力イネーブル信号E
NAB等を含み、走査線駆動回路251に供給される。
水平走査制御信号XCTは水平スタートパルス、水平ク
ロック信号、極性反転信号等を含み、表示信号Vpixと
共に信号線駆動回路261に供給される。
【0047】走査線駆動回路251はシフトレジスタ回
路を含み、薄膜トランジスタQsigを導通させる走査信
号を1垂直走査(フレーム)期間毎に走査線Y1〜Ymに
順次供給するよう垂直走査制御信号YCTによって制御
される。シフトレジスタ回路は1垂直走査期間毎に供給
される垂直スタートパルスを垂直クロック信号に同期し
てシフトさせることにより複数の走査線Y1〜Ymのうち
の1本を選択し、出力イネーブル信号を参照して選択走
査線に走査信号を出力する。出力イネーブル信号ENA
Bは垂直走査(フレーム)期間のうちの有効走査期間に
おいて走査信号の出力を許可するために高レベルに維持
され、この垂直走査期間から有効走査期間を除いた垂直
ブランキング期間で走査信号の出力を禁止するために低
レベルに維持される。
【0048】信号線駆動回路261はシフトレジスタ回
路を有し、各走査線Yが走査信号により駆動される1水
平走査期間(1H)において表示信号Vpixをアナログ
形式で信号線X1〜Xnにそれぞれ供給するように水平走
査制御信号XCTによって制御される。シフトレジスタ
回路は1水平走査期間毎に供給される水平スタートパル
スを水平クロック信号に同期してシフトさせることによ
り複数の信号線X1〜Xnの1本を選択し、選択信号線
に対して表示信号Vpixを供給する。
【0049】コモン電位Vcomは通常モードにおいて1水
平走査期間(H)毎に0Vおよび5Vの一方から他方に
レベル反転され、静止画表示モードにおいて1フレーム
期間(F)毎に0Vおよび5Vの一方から他方にレベル
反転される。また、通常モードにおいて、1水平走査期
間(H)毎にコモン電位Vcomをレベル反転させる代わ
りに、例えば2H毎、あるいは1フレーム期間(F)毎
にコモン電位Vcomをレベル反転させてもかまわない。
【0050】極性反転信号はこのコモン電位Vcomのレ
ベル反転に同期して信号線駆動回路261に供給され
る。そして、信号線駆動回路261は、通常モードにお
いては0Vから5Vの振幅を持つ表示信号Vpixをコモ
ン電位Vcomに対して逆極性となるように極性反転信号
に応答してレベル反転し出力し、静止画表示モードでは
静止画用に階調制限した表示信号を出力した後にその動
作を停止する。
【0051】本実施形態のカード型表示装置は、液晶層
410が対向電極403に設定される0Vのコモン電位
Vcomに対して5Vの表示信号Vpixを画素電極PEに印
加することにより黒表示を行うノーマリホワイトであ
り、上述したように通常モードでは表示信号Vpixおよ
びコモン電位Vcomの電位関係が1水平走査期間(H)毎
に交互に反転されるHコモン反転駆動が採用され、静止
画表示モードでは1フレーム毎に交互に反転されるフレ
ーム反転駆動が採用されている。表示画面は各々一対の
画素電極PEおよび対向電極403、並びにこれらの間
に挟持された液晶層410の液晶材料を含む複数の表示
画素PXにより構成され、スタティックメモリ部SMが
これら表示画素PXの各々に対して設けられる。図16
に示すように、画素電極PEはこの信号線X上の表示信
号Vpixを画素スイッチとして選択的に出力する薄膜ト
ランジスタQsigに接続される。対向電極CEは画素電
極PEに容量結合する複数の補助容量線Csに接続さ
れ、この補助容量線Csの電位Vcsをコモン電位Vcom
に等しい値に設定する。画素電極PEおよび対向電極C
Eは液晶材料を介して液晶容量LCを構成し、画素電極
PEおよび補助容量線Csは液晶材料を介さず液晶容量
LCに並列的な補助容量Csigを構成する。
【0052】薄膜トランジスタQsigは走査線Yからの
走査信号によって駆動されたときに信号線X上の表示信
号Vpixを表示画素PXに印加する。補助容量Csigは液
晶容量LCに比べて十分大きな容量値を有し、表示画素
PXに印加された表示信号Vpixにより充放電される。
補助容量Csigがこの充放電により表示信号Vpixを保持
すると、この表示信号Vpixは薄膜トランジスタQsigが
非導通となったときに液晶容量LCに保持された電位の
変動を補償し、これにより画素電極PEおよび対向電極
CE間の電位差が維持される。
【0053】さらに、スタティックメモリ部SMはフリ
ップフロップ回路FF、極性制御回路PC、および分離
回路SPを有する。表示画素PXは図16に示すように
極性制御回路PCを介してフリップフロップ回路FFに
接続される。フリップフロップ回路FFはPチャネル薄
膜トランジスタQ1,Q3およびNチャネル薄膜トラン
ジスタQ2,Q4で構成され、分離回路SPはPチャネ
ル薄膜トランジスタQ5で構成され、極性制御回路PC
はNチャネル薄膜トランジスタQ6およびQ7で構成さ
れる。薄膜トランジスタQ1,Q2は電源端子Vdd
(=5V)および電源端子Gnd(=0V)間の電源電
圧で動作する第1インバータ回路INV1を構成し、薄
膜トランジスタQ3,Q4は電源端子Vdd,Gnd間
の電源電圧で動作する第2インバータINV2を構成す
る。インバータ回路INV1の出力端はメモリ制御信号
YSにより制御される薄膜トランジスタQ5を介してイ
ンバータ回路INV2の入力端に接続され、インバータ
回路INV2の出力端はインバータ回路INV1の入力
端に接続される。Pチャネル薄膜トランジスタQ5は、
Nチャネル薄膜トランジスタQsigが走査線Yからの走
査信号の立ち上がりにより導通するフレーム期間におい
て導通せず、このフレームの次のフレーム期間において
導通する。これにより、少なくとも薄膜トランジスタQ
sigが表示信号を取り込むまで、薄膜トランジスタQ5
は非導通状態に維持される。
【0054】Nチャネル薄膜トランジスタQ6,Q7
は、静止画表示モードにおいて例えば1フレーム毎に交
互に高レベルに設定される極性制御信号POL−Aおよ
びPOL−Bによりそれぞれ制御される。薄膜トランジ
スタQ6は画素電極PEとインバータ回路INV2の入
力端並びに薄膜トランジスタQ5を介してインバータ回
路INV1の出力端との間に接続され、薄膜トランジス
タQ7は画素電極PEとインバータ回路INV1の入力
端並びにインバータ回路INV2の出力端との間に接続
される。
【0055】本実施形態のカード型表示装置によれば、
各絶縁基板よりも厚い偏光板、プラスチックカード等の
補強部材を設けることにより、各絶縁基板を補強するこ
とができる。補強部材を厚くすることにより絶縁基板を
極めて薄くすることができ、表示パネルの薄型化を達成
することができる。これにより、製造中または携行中に
加わる衝撃に対して端部の割れ、欠け、全体の破損等を
防止できるフレキシブル性を表示パネルに持たせること
ができる。すなわち、耐久性を損なうことなくICモジ
ュールと一体化できる厚さを得ることができる。
【0056】さらに、液晶パネル100が様々な用途に
対応する情報を選択的に表示できるため、利用者が複数
のICカードを保有する必要が無くなる。
【0057】また、アレイ基板に駆動回路の一部を一体
的に構成しているため、液晶コントローラCNTとの接
続個所を、駆動回路が配置されない場合は信号線数の接
続個所が必要であるのに対して、本実施形態では十分少
ない数に減らすことができる。
【0058】従って、カード型表示装置を折り曲げても
フレキシブル配線板のはがれや断線を防止することがで
きる。
【0059】さらに、アレイ基板と対向基板との間のギ
ャップは、アレイ基板に一体の柱状スペーサによって形
成されている。これにより、カード型表示装置を折り曲
げた場合であってもスペーサの移動を防止することがで
き、スペーサの移動に伴う表示不良の発生を防止するこ
とができる。また、柱状スペーサは、設計値通りの所望
の密度で配置することが可能となるため、折り曲げに対
してもギャップが大きく変動することはなく、均一な表
示品位が確保できる。
【0060】また、各表示画素の画素スイッチが静止画
表示モードで表示画面周辺の外部駆動回路から順次供給
される表示信号を選択的に取り込むと、スタティックメ
モリ部がこの表示信号をデジタル的に保持しこの表示信
号に対応して表示画素を駆動する。従って、駆動回路の
出力動作を停止させても、画像を静止状態で表示するこ
とが可能である。
【0061】上述した実施形態では、カード型表示装置
として反射型表示装置を例に説明したが、各画素部に光
透過部が設けられた透過型、あるいは光透過部と光反射
部とがそれぞれ設けられた半透過型にも本発明を適用す
ることが可能であることは言うまでもない。また、他の
表示装置として、例えば図18および図19に示すよう
な有機エレクトロルミネッセンス(EL)パネルにも本
発明を適用可能である。
【0062】この有機ELパネルは表示画素PXとして
マトリクス状に配置される複数の有機EL素子OLEDを備
える。これら有機EL素子OLEDは供給電流量に応じた輝
度で自己発光する能動素子であり、有機EL素子OLEDの
行に沿って形成される複数の走査線Y(Y1〜Ym)およ
び有機EL素子OLEDの列に沿って形成される複数の信号
線X(X1〜X3n)の交差位置近傍に配置される電流制
御回路によりそれぞれ制御される。各電流制御回路は対
応走査線Yを介して駆動されたときに対応信号線からの
表示信号を取り込む画素スイッチN11、画素スイッチN
11からの表示信号をゲート電位として有機EL素子OLED
に流れる電流量により輝度を制御するために一対の電源
線Vdd,Vss間において有機EL素子OLEDと直列に
接続される駆動トランジスタP11、および画素スイッチ
N11が非導通である状態で駆動トランジスタP11のゲー
ト電位を保持する容量素子C11等を含む。画素スイッチ
N11は例えばNチャネル型薄膜トランジスタにより構成
され、駆動トランジスタP11は例えばPチャネル型薄膜
トランジスタにより構成される。
【0063】有機EL素子OLEDは図19に示すようにア
レイ基板上で陽極ADおよび陰極CD間に有機積層膜を
挟持した構造を有する。この有機積層膜は、例えば赤、
緑、または青の蛍光性有機化合物を含む薄膜である発光
層EM、およびこの発光層EMに陽極ADからの正孔を
注入する正孔輸送層AB、陰極CDからの電子を注入す
る電子輸送層などからなる。直流電圧が有機EL素子OL
EDの陽極ADおよび陰極CD間に印加されると、発光層
EMは注入される電子および正孔の再結合により励起子
を生成し、この励起子の失活時に生じる光放出により発
光する。発光層EMからの光は陽極ADおよび陰極CD
の一方を介して外部に取り出される。図19に示すよう
に、この光が例えば陽極ADを介して取り出される場合
には、陽極ADがITO等からなる光透過性電極として
形成され、陰極がバリウム等の低仕事関数の金属からな
る光反射性電極として形成される。さらに具体的には、
アレイ基板のガラス基材10上で陽極ADを成す画素電
極上に、正孔輸送層AB、発光層EM、電子輸送層、陰
極が順次積層され、さらにこの上に窒素封止するキャッ
プが設けられている。そして、例えばガラス基材10を
構成するガラス厚が0.1mmに設定され、この上に例
えば0.3mm厚の補強板240を設けて構成すること
ができる。ここで補強板を用いることで不所望な映り込
みを防止できる。
【0064】尚、本発明は上記各実施形態に限定される
ものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しな
い範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施
形態は可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、
その場合組み合わせによる効果が得られる。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、久性を損
なうことなくICモジュールと一体化できる厚さを得る
ことができるカード型表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこのカード型表示装置の外観を示す斜視
図である。
【図2】図1に示したカード型表示装置の積層構造を示
す分解図である。
【図3】図2に示す液晶パネルを概略的に示す斜視図で
ある。
【図4】図2に示す液晶パネルの断面図である。
【図5】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明するた
めの図である。
【図6】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明するた
めの図である。
【図7】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明するた
めの図である。
【図8】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明するた
めの図である。
【図9】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明するた
めの図である。
【図10】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明する
ための図である。
【図11】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明する
ための図である。
【図12】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明する
ための図である。
【図13】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明する
ための図である。
【図14】図2に示す液晶パネルの製造方法を説明する
ための図である。
【図15】図1に示すカード型表示装置の概略的な回路
構造を示す図である。
【図16】図2に示す液晶パネルの画素周辺回路を示す
図である。
【図17】図2に示す液晶パネルの代わりに用いられる
有機ELパネルの回路構造を示す図である。
【図18】図17に示す有機ELパネルの断面構造を示
す図である。
【符号の説明】
100…液晶パネル 200…アレイ基板 201…絶縁基板 240…補強版 400…対向基板 401…絶縁基板 407…偏光板 410…液晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1368 G02F 1/1368 5B035 G06K 19/07 G06K 19/00 J Fターム(参考) 2C005 MA07 MA19 MB01 MB10 NA02 NB01 NB13 QA03 QB01 QB10 QC13 RA05 SA13 2H089 HA40 JA10 LA09 QA02 TA01 TA09 2H090 JA09 LA01 LA02 LA04 2H091 FA08 GA01 GA02 GA08 GA13 LA02 2H092 JA24 KA04 PA01 PA03 PA06 PA11 5B035 BA05 BB09 CA01 CA06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板、前記絶縁基板の表側に形成さ
    れる複数の表示画素部、および前記絶縁基板の裏側にお
    いて前記絶縁基板を補強する補強部材を含む表示パネル
    と、外部から供給される様々な情報を処理して格納する
    ICモジュールと、前記表示パネルを制御する制御モジ
    ュールと、前記表示パネル、前記ICモジュール、およ
    び前記制御モジュールを支持するカード状支持部材とを
    備え、前記補強部材は前記絶縁基板よりも厚い厚さを有
    することを特徴とするカード型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記補強部材は偏光板であることを特徴
    とする請求項1に記載のカード型表示装置。
  3. 【請求項3】 前記表示パネルは、一対の電極間に表示
    媒体を備えたことを特徴とする請求項1項に記載のカー
    ド型表示装置。
  4. 【請求項4】 前記表示パネルは前記絶縁基板上に互い
    に略直交するように配置された信号線と走査線との交点
    近傍に前記表示画素部のスイッチ素子を備え、前記スイ
    ッチ素子は多結晶シリコン膜を含む薄膜トランジスタに
    よって構成されたことを特徴とする請求項1に記載のカ
    ード型表示装置。
  5. 【請求項5】 前記表示パネルは前記信号線に駆動信号
    を供給する信号線駆動回路と、前記走査線に駆動信号を
    供給する走査線駆動回路とを備え、前記信号線駆動回路
    および前記走査線駆動回路は前記絶縁基板上に設けられ
    たことを特徴とする請求項4に記載のカード型表示装
    置。
  6. 【請求項6】 前記信号線駆動回路及び前記走査線駆動
    回路は多結晶シリコン膜を含む薄膜トランジスタによっ
    て構成されたことを特徴とする請求項5に記載のカード
    型表示装置。
  7. 【請求項7】 前記表示画素部を構成する一対の電極間
    に所定のギャップを形成するための柱状スペーサを備え
    たことを特徴とする請求項3に記載のカード型表示装
    置。
  8. 【請求項8】 前記絶縁基板は0.15mm以下の厚さ
    を有することを特徴とする請求項2に記載のカード型表
    示装置。
  9. 【請求項9】 前記表示画素部は液晶表示素子を含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカード型表示装置。
  10. 【請求項10】 前記表示画素部は有機EL表示素子を
    含むことを特徴とする請求項1に記載のカード型表示装
    置。
  11. 【請求項11】 前記表示画素部はスタティックメモリ
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のカード型表示
    装置。
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