JPH10129163A - 磁気可視記録媒体及びこの製造方法 - Google Patents

磁気可視記録媒体及びこの製造方法

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JPH10129163A
JPH10129163A JP8288485A JP28848596A JPH10129163A JP H10129163 A JPH10129163 A JP H10129163A JP 8288485 A JP8288485 A JP 8288485A JP 28848596 A JP28848596 A JP 28848596A JP H10129163 A JPH10129163 A JP H10129163A
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magnetic
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visible
microcapsules
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JP8288485A
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English (en)
Inventor
Harumoto Ota
晴基 太田
Shiyoutei Chiyou
松弟 張
Masao Kuroiwa
政夫 黒岩
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】書き換え可能なマイクロカプセルを含有する磁
気可視記録部層にホットメルト樹脂を積層することでマ
イクロカプセル、バインダー等の内容物が漏出すること
を防止する。 【解決手段】透明シート20と、透明支持体11上に磁
性粒子とマイクロカプセルの分散媒とを内包するマイク
ロカプセル14を分散したバインダーにより構成された
磁気可視記録部10と、高分子樹脂層30と、オーバー
シート40とが、順次に積層されいる磁気可視記録媒体
であり、上記の高分子樹脂層30がホットメルト樹脂で
ある磁気可視記録媒体1及びこの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱とともに磁気
の印加により文字、画像等の解像度及び画像の安定性に
優れる記録消去可能な可視情報として表示する磁気可視
記録部を有する磁気可視記録媒体及びこの製造方法に係
るものである。特に磁気可視記録媒体の製造時及び使用
時における磁気可視記録部の破損防止と一体化による製
造工程の簡略化が可能であると同時に、高耐性を有する
磁気可視記録媒体及び磁気可視記録媒体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気カード等の磁気記録方式、光
カードなどの光記録方式、ICカード等のIC記録方式
などのデジタル情報記録手段を記録媒体に設けている。
このデジタル情報記録手段は記録情報の機械的な読み取
り・書き込みが可能で、信頼性が高いことから広く携帯
型情報記録媒体として用いられている。ところで、携帯
可能であり、利便性が高いものの、読み取り・書き込み
装置が必要であることから、とくに目視による情報記録
媒体からの常時情報を取得することが望まれていた。
【0003】そこで、特公昭40−19226号公報に
開示される、支持体上に疎水性液体と平均直径15μm
程度の板状磁性微粒子を含む約50μmのマイクロカプ
セル層、保護層を設けてなる磁気可視記録媒体や、特開
昭63−291217号公報に開示される、透明基材の
裏面に光反射率の高い薄片状の磁性微粒子と流体との懸
濁液からなるマイクロカプセルを層状に塗布した表示層
と磁気記録層を形成し、磁気記録層への書き込み磁界に
よる配向と残留磁気力による配向状態を保持し、入射光
を配向した磁性微粒子により反射又は拡散させる可視磁
気記録シートや、特開昭64−19384号公報に開示
される、基材上に薄片状磁性粉体を外部磁場に感応し可
動自在に包含してなるマイクロカプセルを塗設した表示
体と、これに水平磁場及び垂直磁場を作用してなる磁気
表示システムや、特開平5−16578号公報、特開平
5−16579号公報、特開平7−112592号公
報、特開平7−172084号公報、特開平7−228
082号公報などに開示される、液体と液体中に浮遊し
磁場に感応する磁性粉とを含有するマイクロカプセルが
形成された磁気記録層からなる磁気表示体と、ICメモ
リ・磁気テープ・光記録体等の情報記録手段を併設した
磁気表示媒体がある。
【0004】或いは特開平7−29145号公報、特開
平7−29146号公報などや特願乎6−325789
号、特願平7−122330号などには、フレーク状な
どの磁性粒子とそれを分散する常温では固相状態を示す
分散媒を内包するマイクロカプセルを含む磁気記録層を
有し、これに水平磁場及び垂直磁場の印加により磁性粒
子を配向可能としてなる磁気記録体などがあり、いずれ
も情報の記録表示をマイクロカプセル中に、印加磁界の
方向に回転配向可能な板状磁性微粒子を設け、記録情報
に応じて、板状磁性微粒子を回転配向させ、背景(周
辺)とのコントラストにより可視画像を形成するもので
ある。一般的には水平方向又は垂直方向に磁気表示部全
体を配列させ、記録情報に応じて異なる方向に板状磁性
微粒子を回転配向させることにより、可視画像が作製さ
れる。
【0005】このような磁気表示媒体は、支持体上に磁
気表示部を積層する構造、または支持体に設けられた凹
部に磁気表示部を配列する構造であり、その製造方法と
しては、(a)基材の全面に、着色層、マイクロカプセ
ルとバインダーからなるマイクロカプセル層、保護層等
を積層した積層体を、例えばカードなどの携帯可能な形
状に断裁して記録媒体を得る方式。(b)透明基材にマ
イクロカプセルとバインダー(又はオイル)からなるマ
イクロカプセル層、着色層等を積層し可視表示部材を、
可視表示に必要な形状の小切れに断裁し、これを支持体
上に貼り込み又は支持体上に設けられた凹部に埋め込み
により記録媒体を得る方法が用いられている。
【0006】これらの方式では、断裁によりマイクロカ
プセル層が切断されるため、表示部の端部からマイクロ
カプセル層を構成するマイクロカプセルやバインダー
(又はオイル)等の内容物が漏出する問題があり、特に
凹部に配設してなる記録媒体であっても、埋め込み面の
端部からマイクロカプセルやバインダー(又はオイル)
等の内容物が漏れ出す問題があった。これらの現象は、
薬品浸漬試験や曲げ試験といった物性評価において、一
層進行が速まる危険性を有している。
【0007】また上記の支持体上に磁気表示部を積層す
る構造の磁気表示媒体では、磁気表示部の層厚が厚いた
め、厚さに上限のあるカードの形成する場合には支持体
を薄くするなどの条件が加わるため、磁気表示媒体の強
度の低下を生じる問題があり、さらに支持体に設けられ
た凹部に磁気表示部を埋め込む構造の磁気表示媒体で
は、凹部の加工が必要となることや切削による凹部底面
の強度の低下を生じるという問題がある。
【0008】加えて形成した凹部に磁気表示部を全く隙
間なく埋め込むことは不可能に近く、凹部と磁気表示部
間に生じる隙間は外観的に好ましくない上、財布等から
本媒体を取り出す際に引っ掛かりによる媒体の破損等の
恐れがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上から、従来の磁性
体、分散媒を含有するマイクロカプセルとバインダーを
分散配列してなるマイクロカプセル層が磁気表示部とし
て用いられる磁気表示媒体は、マイクロカプセル層の構
造上、磁気表示部の端面から内容物のマイクロカプセル
やバインダーが漏出する問題があり、また磁気表示部を
カードなどの記録媒体に組み込む方式が限られているた
め、上記問題を解決した磁気表示媒体及びこの製造方法
は無かった。
【0010】そこで、本発明は磁気可視記録媒体の製造
時及び使用時における磁気可視記録部の破損防止と一体
化による製造工程の簡略化が可能な磁気可視記録媒体及
び磁気可視記録媒体の製造方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決とするための手段】本発明は、上記目的を
達成するためになされたものであり、
【0012】請求項1の発明は、透明シート20と、透
明支持体11上に磁性粒子とこれを分散してなる分散媒
とを内包するマイクロカプセル14を分散したバインダ
ーにより構成される磁気可視記録部10と、高分子樹脂
層30と、オーバーシート40とが、順次に積層されて
いる磁気可視記録媒体であり、上記の高分子樹脂層30
がホットメルト樹脂である磁気可視記録媒体である。
【0013】請求項2の発明は、透明シート20を透明
支持体とし、該透明支持体が磁気可視記録媒体の全面の
大きさである請求項1記載の磁気可視記録媒体である。
【0014】請求項3の発明は、ICモジュール50が
埋め込まれている請求項1乃至請求項2記載のICモジ
ュール付き磁気可視記録媒体である。
【0015】請求項4の発明は、高分子樹脂層30であ
るホットメルト樹脂の温度120℃における粘度が、1
000cpsから20000cpsまでの特性を持つ請
求項1乃至請求項3記載の磁気可視記録媒体である。
【0016】請求項5の発明は、前記のホットメルト樹
脂が反応性ホットメルト樹脂である請求項1乃至請求項
4記載の磁気可視記録媒体である。
【0017】請求項6の発明は、前記マイクロカプセル
14に分散している磁性粒子が、フレーク状磁性粒子で
あり、前記分散媒が常温において固形状態を示す請求項
1乃至請求項5記載の磁気可視記録媒体である。
【0018】請求項7の発明は、前記分散媒の融点が、
35℃以上100℃以下の範囲にある有機化合物である
請求項1乃至請求項6記載の磁気可視記録媒体である。
【0019】請求項8の発明は、前記マイクロカプセル
14の平均粒径が、10μmから500μmの間にある
請求項1乃至請求項7記載の磁気可視記録媒体である。
【0020】請求項9の発明は、前記フレーク状磁性粒
子の平均長径が5μmから30μmの間にあり、平均厚
みが0.1μmから5μmの間にある請求項1乃至請求
項8記載の磁気可視記録媒体である。
【0021】請求項10の発明は、前記透明シート2
0、オーバーシート40に印刷してある請求項1乃至請
求項9記載の磁気可視記録媒体である。
【0022】請求項11の発明は、前記の各構成部材を
順次に積層後、熱プレスすることにより表面を平滑化す
る請求項1乃至請求項10記載の磁気可視記録媒体の製
造方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を用いて詳細
に説明する。図1(A)は磁気可視記録媒体の一実施例
を示す断面図であり、図1(B)は磁気可視記録媒体の
平面図である。図2は、図1の磁気可視記録媒体にIC
モジュールを埋め込んだ磁気可視記録媒体の一実施例を
示す断面図であり、図3は、図2のICモジュール付き
磁気可視記録媒体において、透明シートを透明支持体と
し、この透明支持体に磁気可視記録部を設け、且つこの
透明支持体が磁気可視記録媒体の全面の大きさである磁
気可視記録媒体の一実施例を示す断面図である。図4
は、磁気可視記録部に用いられるマイクロカプセルの断
面図であり、図5は、磁気可視記録部における磁性粒子
の配向状態を示し、可視記録情報を説明する概略断面図
である。図6は、ICモジュールを説明を説明するため
の概略説明図である。
【0024】透明シート20は、磁気可視記録部10を
形成した透明支持体11を保護するものであり、機械的
強度を有し且つ光透過性を有する透明な樹脂であれば良
い。例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩
化ビニール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹
脂、テトラフルオロエチレン樹脂等の合成樹脂、セルロ
ース、ゴム系樹脂等の天然樹脂を単独又は2以上の樹脂
を混合或いは積層したものである。
【0025】透明シートには絵柄・文字印刷などの印刷
層21を磁気可視記録部の読み取りに影響を与えない範
囲で設けることができる。また透明シートに直接印刷し
なく別に印刷されたものを貼り合わせてもよく、印刷層
21を保護するために光透過性を有する透明な樹脂から
なる保護層(図示しない)を設けることができる。
【0026】透明支持体11は、磁気可視記録部10の
マイクロカプセル14を保持し、これを保護するもので
あり、機械的強度を有し且つ光透過性を有する透明な樹
脂であれば良く、透明シートに使用できる上記に記述し
たものが使用できる。この透明支持体11に図4に示す
マイクロカプセルをバインダー中に分散させて磁気可視
記録部を形成する。
【0027】図4に示すマイクロカプセル14は、フレ
ーク状磁性粒子15と常温において固相状態を示すマイ
クロカプセルの分散媒(例えばワックス等の有機化合
物)16中に分散されたサスペンジョンを主成分とする
マイクロカプセルの芯物質17を、ポリマー等よりなる
マイクロカプセルの殻物質18でカプセル化したもので
ある。
【0028】このマイクロカプセル14の構成は、フレ
ーク状磁性粒子15として、例えばγーフェライト、マ
グネタイト、Mnフェライト、Mn−Znフェライト、
Co被着γ−フェライト等の各種酸化鉄、鉄、ニッケ
ル、鉄・ニッケル、鉄・ニッケル・クロム等のステンレ
スチール、コバルト、コバルト・アルミニウムやサマリ
ウム・コバルト合金等の微粒子をアトマイザーやハンマ
ーミル等でフレーク状(鱗片状)または板状としたもの
を用いることが出来る。
【0029】磁性粒子の保磁力について特に限定されな
いが、保磁力が60Oe以下の場合では、比較的弱い磁場
でも磁性粒子を配向させることができる。また磁性粒子
を有機溶媒等との親和性を高めるために、高級エステル
処理、シランカップリング処理、チタネート系カップリ
ング処理等を施しておくとよい。
【0030】本発明におけるフレーク状磁性粒子15の
大きさは、磁気印加によるマイクロカプセル内での回転
のし易すさや、磁気可視記録部10の画像コントラスト
等を考慮すると粒径が5μmから30μm、厚さが0.
1μmから3μmの間であることが好ましい。
【0031】マイクロカプセルの分散媒16としては、
常温(約10〜35℃の範囲)で固体のもの(固相状態
を示す)で、かつ常温以上の温度(約40〜100℃の
範囲)に加熱されると流動状態になるものであればよ
く、例えば有機化合物で、パラフィンワックス、カルナ
バワックスなどの天然或いは合成ワックス、天然或いは
合成樹脂、またはカルボン酸エステルなど上記条件を満
たす一般に公知であるものを単独、或いは混合して適宜
使用することができる。
【0032】上記したフレーク状磁性粒子15とマイク
ロカプセルの分散媒16を主成分とするマイクロカプセ
ルの芯物質17をポリマー等のマイクロカプセルの殻物
質18で覆い、マイクロカプセル化する。このマイクロ
カプセルの殻物質18として用いられる樹脂には、一般
に用いられている樹脂、例えばアクリル系樹脂、メタク
リル系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキ
シ樹脂、天然樹脂等が挙げられ、これらを単独、あるい
は2種以上混合して使用することも可能である。
【0033】上述の殻物質を有するマイクロカプセル1
4の製造法としては、ポリマー溶液に分散させたマイク
ロカプセルの芯物質17のまわりにポリマーの濃厚相を
分離させる相分離法、ポリマー溶液中の芯物質のまわり
にポリマーの硬化試薬等によりポリマーを硬化させる液
中硬化被覆法、芯物質を分散させたエマルジョンの内、
あるいは外相のいずれか一方からモノマーや重合触媒を
供給し芯物質の表面をポリマーで覆うインシチュー重合
法、芯物質を分散させたエマルジョンの内相と外相の両
方からモノマーを供給する界面重合法等のマイクロカプ
セル化技法が好適であるが、これらの方法に限定される
ものではない。
【0034】特にマイクロカプセルの芯物質17をマイ
クロカプセルの分散媒16に均一に分散させたサスペン
ジョンの外相からモノマーを供給するインシチュー重合
法、あるいは相分離法を用いて製造することにより、粒
径の揃った、かつフレーク状磁性粒子15の移動が容易
なマイクロカプセル14を製造することができる。ここ
で用いる重合性モノマーは、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、スチレンおよびその誘導体、イソシ
アネート、各種アミン、エポキシ基を有する化合物等が
好適である。
【0035】また、マイクロカプセル14を分散するバ
インダーとしては、水系バインダー、溶剤系バインダ
ー、エマルション系バインダー等が適宜用いられる。
【0036】なお、透明支持体11は、下層の磁気可視
記録部の表示読み取りに影響しない範囲で着色してもよ
く、また光透過性を有する着色層(図示しない)を設け
てもよい。
【0037】磁気可視記録部10の形成方法は、透明支
持体11に、マイクロカプセルをインキ化し例えばオフ
セット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷
法等の周知の印刷方式や、ロール塗布法、ナイフエッジ
法などの塗布方式、マイクロカプセル14を混入した転
写層に有する転写シートによる転写方式、またマイクロ
カプセル14を混入したインキを基材に吹き付けるイン
キジェット方式などの各種形成方法により作製すること
ができ、磁気可視記録媒体の用途、数量などの状況に応
じて適宜選択することができる。
【0038】次に、高分子樹脂層30はホットメルト樹
脂で形成する(以下、ホットメルト樹脂層の符号を30
とする)が、透明シート20とホットメルト樹脂の接着
性を向上させる目的で、透明シート20の表面に易接着
処理、例として、コロナ放電処理、プラズマ処理、樹脂
塗布等を施しても良い。
【0039】透明支持体11に形成された磁気可視記録
部10を埋め込むための高分子樹脂は本発明請求項1記
載のようにホットメルト樹脂を使用する。ホットメルト
樹脂は、比較的低い温度(200℃以下)で加熱するこ
とにより、樹脂が溶融状態となり、塗布加工でき、更に
流動性及び表面レベリング性を有するものである。従っ
て、透明支持体11上に配置された磁気可視記録部上に
ホットメルト樹脂層30を磁気可視記録部の厚みより厚
く、塗布すると、前記記録部が樹脂に埋設され、平滑な
樹脂表面が得られ、最後オーバーシートと貼り合わせて
ラミネートすることにより、平滑な表面のカードが得ら
れる。ホットメルト樹脂を塗布する際、膜厚としては、
透明支持体11の厚みとホットメルト樹脂層30及びオ
ーバーシート40の厚みを合わせて、カードの厚さにな
るように塗布する。
【0040】また、このホットメルト樹脂は冷却される
と固化することができる。樹脂の溶解粘度が低ければ樹
脂の流動性が良く、容易に塗布できる。しかし、塗布し
た後、樹脂の流動により塗布層の厚み及び形状が変化
し、制御出来なくなることがある。よって、本発明請求
項4に記載したように、ホットメルト樹脂の粘度(12
0℃時)を1000CPSから20000CPSに限定
することによって、比較的に容易に塗布ができ、且つ塗
布した樹脂の形状及び厚みを容易に維持することが出来
る。これにより、本発明のホットメルト樹脂を使用する
と、非常に作業性がよく、カードの製造及び量産化が容
易に行える。
【0041】ホットメルト樹脂としてはEVA(エチレ
ンビニル酸共重合体)樹脂、ポリオレフイン樹脂、ポリ
エステル樹脂、熱可塑性ゴム(TPR)、ポリアミド樹
脂、変性ゴム、ポリウレタン樹脂等を用いることができ
る。上記の樹脂を塗布する場合、それらの樹脂の軟化温
度より、高い温度まで加熱し、融解させる必要があるた
め、耐熱性が低いプラスチックの透明支持体を使用する
場合、ホットメルト樹脂を溶解させるための温度があま
り高くなると、支持体が熱に耐えられず、変形してしま
う恐れがある。従って、塗布加工にとっては軟化温度の
低い樹脂が好ましい。しかし、軟化温度の低いホットメ
ルト樹脂は耐熱性が弱く、加工されたカードが容易に熱
変形を生じる。
【0042】そこで、本発明の請求項5に記載したよう
に、反応性ホットメルト樹脂を用いることにより、カー
ドの耐熱性を向上させる。反応性ホットメルト樹脂は比
較的低温でも融解できるが、一旦塗布加工されると、空
気中の水等と反応し、架橋され、硬化される。硬化され
た樹脂は非常に耐熱性がよくなり、しかも基材との接着
強度が反応の進行につれ、さらに強くなる。
【0043】図6に示すICモジュール50は、非接触
型(コンタクトレス)の一例であり、プリント基板51
上にCPU、メモリ等のICチップ52、他に電子回路
部品53などが電気的に接続、実装されており、さらに
通信用アンテナとして絶縁被覆導線等からなるループア
ンテナ54、プリント基板51上のアンテナ端子55を
介して接続されている。
【0044】なお、ICモジュール50は必要に応じ
て、例えばエポキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリア
ミド樹脂などの樹脂により樹脂封止されている。また、
電源として電池56を内蔵する方式と外部データ処理装
置から発信される電磁波をループアンテナ54で受け、
その電磁波から電力を得る方式とがある。前者は能動的
な動作が可能であり、後者は電池寿命などの心配がない
という特徴を有する。
【0045】他のアンテナとしてはプリント基板に印刷
配線されたマイクロストリップアンテナ、コイルアンテ
ナ、キャパシタ一等がある。さらに他の方式として電磁
誘導による電力供給および電磁誘導による通信用アンテ
ナの機能としての専用又は兼用コイルからなる電磁誘導
方式と、この電磁誘導方式を電源用とし上記のデータ通
信用に静電プレートを用いる静電容量方式を組み合わせ
たものがあり、また電源を電池より供給するものもあ
る。
【0046】さらに他方式として光通信方式では、通信
手段を光の発光源のLEDと受光器のフォトダイオード
(PD)から構成し、データを光のON/OFFにより
送受信するものである。これらのICモジュールは取り
扱いにおける利便性の点からエポキシ樹脂、ポリプロピ
レン樹脂等により封止されている。
【0047】オーバーシート40にはグラビア印刷法、
スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビアコーテ
ィング法等による印刷適正を有する紙、合成紙、プラス
チックフィルム、若しくはそれらの材料を組み合わせた
複合材からなるシート等が用いられる。例えば上質紙、
コート紙、アート紙、カード紙等の印刷適正を有する
紙、合成紙、他にポリエチレンやポリプロピレン等のポ
リオレフイン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂等の材料を押
し出し成成形法、カレンダーロール成形法等により得た
プラスチックフィルム、シート、さらにこれらの材料に
よる複合シート等が挙げられ、また厚さは印刷適正を考
慮して10μm〜200μm程度の範囲が好ましく、用
途に応じて材料とともに適宜選択される。オーバーシー
トに関しても透明シートと同様ホットメルト樹脂との接
着性を向上させる目的で、支持体の表面に易接着処理、
例として、コロナ放電処理、プラズマ処理、樹脂塗布等
を施しても良い。
【0048】また、磁気可視記録部10は、ストライプ
状または全面に設けられ、磁気データの読み取り及び書
き込み特性から外面に面していることが望ましい。さら
にICモジュール50は図6に示すような非接触型(コ
ンタクトレス)型であり、他に図示しないが外部との電
気的な接続を外部接続端子を通じて行う接触型がある。
後者は外部接続端子の構成上、磁気ストライプと同様に
外面に面していることが必要である。
【0049】本発明の磁気可視記録媒体における表示画
像の形成方法を説明する。図5(A)〜(C)は図4に
示すフレーク状磁性粒子15がマイクロカプセルの分散
媒16である有機溶媒に分散されたサスペンジョンを内
包したマイクロカプセル14を透明支持体11上に塗布
した本発明の磁気可視記録媒体1の磁気可視記録部10
の部分を拡大した断面を表す説明図である。図5(A)
に示すように磁気可視記録媒体1が作製された当初は、
マイクロカプセル14内で、フレーク状磁性粒子15は
均一に分散された状態でマイクロカプセルの分散媒16
中に固定化されている。
【0050】図5(B)は、通常、画像が記録されてい
ない状態、すなわち消去時或いは未記録時の状態を示す
もので、磁気可視記録部10に対し水平方向にマイクロ
カプセル14内のフレーク状磁性粒子15を配向させて
いる状態を示す説明図である。この場合、マイクロカプ
セル14のマイクロカプセルの分散媒16が溶融する温
度にサーマルヘッドなどの加熱手段と、磁気可視記録媒
体1の垂直及び水平方向に磁気印加可能な磁気印加手段
から構成される記録消去ヘッド60により、この磁気可
視記録部10を加熱すると、全てのマイクロカプセル1
4内のマイクロカプセルの分散媒16が溶融状態にな
り、フレーク状磁性粒子15が配向又は移動(回転)可
能となる。そして磁気印加により、その配向状態が磁気
印加方向と同じになる。
【0051】従って、図中では磁気可視記録部10を一
様に加熱・水平方向に印加された磁界により、マイクロ
カプセル14中のフレーク状磁性粒子15は磁気可視記
録部10に対して水平方向に配向される。 これによ
り、磁気可視記録媒体では入射光がフレーク状磁性粒子
15によりはとんど反射されるためフレーク状磁性粒子
15の色となる。
【0052】図5(C)は、本発明の磁気記録媒体1の
記録状態を示し、磁気可視記録媒体1の磁気可視記録部
10に対して、上記記録消去ヘッド60を用い記録情報
に基づいて特定の位置のマイクロカプセル14を加熱、
垂直方向の磁気の印加により、記録画像に応じて部分的
に磁気可視記録部10のマイクロカプセルの分散媒16
が溶融状態となるとともに、垂直方向の磁場の印加によ
りフレーク状磁性粒子15が移動(回転)可能となる。
【0053】マイクロカプセル14中の水平方向の配向
されたフレーク状磁性粒子15は、垂直方向に印加され
た磁界により、磁気可視記録部10に対して垂直方向に
配向される。そのため入射光は、はとんど反射されず散
乱・吸収され、暗い色調となる。或いは入射光は磁気可
視記録部を透過しホットメルト樹脂層30表面の反射光
の色相が表示される。ホットメルト樹脂層30は、フレ
ーク状磁性物質15の色相と区別され画像コントラスト
高くなるような色相にする。一般に黒色のような暗色系
の色が使用される。
【0054】これにより、記録が行われたマイクロカプ
セル14内のフレーク状磁性粒子15のみが垂直に配向
され、その他のマイクロカプセル14内のフレーク状磁
性粒子15は水平に配向されているため、明るいフレー
ク状磁性粒子15色の中に暗い色相の色による画像が形
成され、可視情報が記録できる。
【0055】このようにマイクロカプセル14内のフレ
ーク状磁性粒子15の配向によりコントラスト、解像度
が高く、鮮明で、さらに画像の安定性に優れた、可逆表
示及びカラー表示可能な情報記録媒体を提供できる。
【0056】この可視情報記録は、磁気印加とカプセル
の分散媒16の粘度を低下させる程度の低エネルギーの
熱による単純なものであるため記録・消去が容易であ
り、マイクロカプセルの粒径を制御することで、解像度
の高い像形成が可能である。また記録消去ヘッドで形成
された画像は、分散媒が常温に戻ると同時に固定状態と
なるため、その記録安定性がよく、しかも、溶融状態以
外では磁気のみでの画像形成が行えないため、磁石に触
れてかぶりを生ずることがない。本発明による磁気可視
記録媒体は内包されるフレーク状磁性粒子の記録時の移
動性(回転)、すなわち記録の反応性の良さと記録画像
の安定性の両方を備えるものである。
【0057】さらに、マイクロカプセルはバインダーに
混ぜることで塗液化することができる為、様々な支持体
に塗布することができ、また、様々な形状に加工する事
が可能であり、製造工程も簡単であることから、用途範
囲を広げることができる。さらに着色剤、分散媒など適
宜選択することにより、種々の色の表示が可能な磁気可
視記録媒体を得ることができる。
【0058】本発明の磁気可視記録媒体に記録される画
像は文字・数字・マーク・模様・絵・写真等の種々の可
視情報であり、入射光の磁気可視記録部の透過・支持体
表面の反射による色相と、水平方向に配向されたフレー
ク状磁性粒子による明るい画像の表示とのコントラスト
により可視情報の表示が行われ、鮮明な可視画像が得ら
れる。
【0059】図7は、本発明の磁気可視記録媒体の製造
方法を示す概略説明図である。透明シート20に磁気可
視記録部10を配置して設け、この磁気可視記録部10
側にホットメルト樹脂を塗布後、直ちにオーバーシート
40を重ね合わせてラミネートし熱プレスにより規定の
厚さで均一になる様にした後、カードサイズに断裁して
磁気可視記録媒体を作製する。ICモジュール付き磁気
可視記録媒体1を作製するには、ホットメルト樹脂を塗
布する前にICモジュールを配置して設けて置けばよ
い。
【0060】実施例を挙げて、詳細に説明する。 〈実施例1〉 ○マイクロカプセルの作製 シランカップリング処理を施したフレーク状のニッケル
粒子(保磁力45Oe)60重量部を、60℃に加熱し融
解した融点60℃のパラフィンワックス80重量部に均
一に分散し、この分散液を60℃に加熱した10%ゼラ
チン水溶液200重量部中に、ホモジナイザーを用い
て、回転数2000rpmで平均粒径80μmとなるよ
うに約5分間分散させた。得られた分散液に10%アラ
ビアゴム水溶液200重量部を混合し、さらに水100
0重量部を添加し、40℃に保ちながら、10%酢酸水
溶液を滴下し、pHを4に調整した。その後、液温を5
℃に冷却し、30%ホルマリン水溶液10重量部を加
え、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しpHを9に
調節し、ゼラチンーアラビアゴム壁のマイクロカプセル
を作製した。
【0061】○磁気可視記録部の作製 厚さ50μmの透明塩化ビニル樹脂シートにグラビアコ
ーティング法により、上記組成のマイクロカプセル10
重量部と、バインダーとしてアクリルエマルジョン5重
量部とを混合した塗液を膜厚約100μmに塗布し、さ
らに10mm×70mmのサイズに断裁して磁気可視記
録部10を形成した。
【0062】○透明シートの作製 寸法10×10cm、厚さ約0.1mmの透明塩化ビニ
ルシート(透明シート20)上に、磁気可視記録部10
が設置される位置以外に絵柄・文字などの印刷層をオフ
セット印刷法により膜厚1μmで形成した。次に上記磁
気可視記録部10を配置、接着した後基材となるホット
メルト樹脂層30と透明シートの接着性を向上させるた
めプラズマ処理を行った。
【0063】○オーバーシートの作製 寸法10×10cm、厚さ約0.1mmの白色塩化ビニ
ルシート40上に、絵柄、文字印刷層をオフセット印刷
法により膜厚1μmで形成した。絵柄、文字印刷とは逆
の面(ホットメルト樹脂側)にはホットメルト樹脂層3
0との接着層を向上させるためにプラズマ処理を行っ
た。
【0064】○磁気可視記録媒体の作製 上記透明シート20上に、180℃まで加熱されたEV
Aホットメルト樹脂をTダイコーターにて膜厚が0.5
6mmとなるように塗布する。その後直ちにオーバーシ
ート40を貼り合わせラミネートした後、カードサイズ
に断裁し磁気可視記録部10を有する厚さ0.76mm
の磁気可視記録媒体1を得た。(図1)
【0065】以上の製造方法で得られたカードサンプル
は表面性が良く、良好な外観であった。更に薬品浸漬試
験においても磁気可視記録部内のマイクロカプセルやバ
インダー(またはオイル)等の内容物が漏れ出す事はな
かった。
【0066】この磁気可視記録媒体1の全面を60℃に
加熱し外部から磁気可視記録部10に対して水平方向に
磁界を印加し、全てのマイクロカプセル14中のフレー
ク状磁性粒子15を磁気可視記録部の表面に対して水平
方向になるように配向させ、磁気可視記録部を未記録状
態にした。次に磁気可視記録部を記録する表示情報にあ
わせてサーマルヘッドで60℃に加熱するとともに磁気
記録消去ヘッドで垂直方向に磁界を印加して、フレーク
状磁性粒子を垂直方向に配向させて可視情報を印字記録
させた。
【0067】〈実施例2〉 ○透明シートの作製 実施例1と同様に作製した透明塩化ビニルシートの磁気
可視記録部設置面上に、プリント基板上にCPU,メモ
リ等のICチップなどが電気的に接続、実装され、さら
に通信用アンテナとして絶縁被覆導線等からなるループ
アンテナがプリント基板上のアンテナ端子を介して接続
されてなるICモジュール50を接着固定した。 ○オーバーシートの作製 実施例1と同様に作製した。
【0068】○磁気可視記録媒体の作製 上記透明シート20上に、100℃まで加熱された反応
性ポリウレタンホットメルト樹脂をTダイコータにて膜
厚が0.6mmとなるように塗布する。その後直ちにオ
ーバーシートを貼り合わせてラミネートする。更にこの
ラミネートされたシートを180℃/50kgの圧力で
熱プレスを行った後、カードサイズに断裁しICモジュ
ール50が搭載された厚さ0.76mmの磁気可視記録
媒体2を得た。(図2)
【0069】以上で得られたカードサンプルは表面性が
良く、良好な外観であった。さらに薬品浸漬試験におい
ても磁気可視記録部内のマイクロカプセルやバインダー
(又はオイル)等の内容物が漏れ出す事はなかった。ま
た、サンプルカードをJIS X6301記載の積層テ
ストを行ったところ、カード積層間に間げきを生じなか
った。さらに通信テストを行ったところ、支障なく通信
を行うことが出来た。
【0070】〈実施例3〉 ○磁気可視記録部の作製 厚さ100μm、54mm×86mmの透明ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂シートに実施例1で作製されたマ
イクロカプセル10重量部と、バインダーとしてアクリ
ルエマルジョン5重量部とを混合した塗液をグラビアコ
ーティング法により、磁気可視記録部10を設置する位
置に10mm×70mmのサイズで膜厚約100μmに
塗布し、磁気可視記録部10を形成した。また、磁気可
視記録部10が形成される位置以外に絵柄・文字などの
印刷層をオフセット印刷法により、厚さ1μmに形成し
た。次に上記磁気可視記録部10を配置、接着した後基
材となるホットメルト樹脂30と透明シートの接着性を
向上させるためシート表面にコロナ処理を行った。
【0071】○オーバーシートの作製 寸法10×10cm、厚さ約100μmの白色ポリエチ
レンテレフタレート樹脂シート40上に、絵柄、文字印
刷層をオフセット印刷法により膜厚1μmで形成した。
絵柄、文字印刷とは逆の面(ホットメルト樹脂側)には
ホットメルト樹脂30との接着層を向上させるためにコ
ロナ処理を行った。
【0072】○磁気可視記録媒体の作製 実施例2と同様に磁気可視記録部10が形成されている
カードサイズ大の透明シート20上に、100℃まで加
熱された反応性ポリウレタンホットメルト樹脂をTダイ
コータにて膜厚が0.60mmとなるように塗布する。
その後直ちにオーバーシートを張り合わせてラミネート
する。更にこのラミネートされたシートを180℃/5
0kgの圧力で熱プレスを行った後、カードサイズに断
裁しICモジュール50が搭載された厚さ0.76 m
mの磁気可視記録媒体3を得た。(図3)
【0073】以上で得られたカードサンプルは表面性が
良く、良好な外観であった。さらに薬品浸漬試験におい
ても磁気可視記録部内のマイクロカプセルやバインダー
(又はオイル)等の内容物が漏れ出す事はなかった。ま
た、サンプルカードをJIS X6301記載の積層テ
ストを行ったところ、カード積層間に間げきを生じなか
った。さらに通信テストを行ったところ、支障なく、通
信を行うことが出来た。
【0074】
【発明の効果】本発明の磁気可視記録媒体の製造方法及
び磁気可視記録媒体によれば、フレーク状磁性粒子を分
散し常温において固相状態を示す分散媒とを内包するマ
イクロカプセルをバインダー中に分散配置した磁気可視
記録部をホットメルト樹脂により、その周囲を固定し、
保護されることから磁気可視記録部の端面から内容物の
マイクロカプセルやバインダーが漏出する問題をなくす
ことができる。同時に薬品浸漬試験に対する同様の漏出
といった問題もなくすことができる。
【0075】また記録消去ヘッドで形成された画像は、
マイクロカプセルの分散媒が常温では固相状態であるた
め記録安定性がよく、溶融状態以外では磁気のみでの画
像形成が不可能なため磁石等に触れてかぶりを生じるこ
とはない。
【0076】またホットメルト樹脂への埋め込みによる
一体加工であるため、磁気可視記録媒体の強度も凹部に
磁気可視記録部を埋め込む加工方法と異なり、強度減少
の問題を低減する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の実施例1の磁気可視記録媒
体のX−X線における断面図。(B)は、本発明の実施
例1の磁気可視記録媒体の平面図。
【図2】本発明の実施例2のICモジュール付き磁気可
視記録媒体を示す断面図。
【図3】本発明の実施例3のICモジュール付き磁気可
視記録媒体を示す断面図。
【図4】本発明の磁気可視記録媒体の磁気可視記録部に
用いられるマイクロカプセルの断面図。
【図5】(A)乃至(C)は本発明の磁気可視記録媒体
の磁気可視記録部における磁性粒子の配向状態を示す断
面図。
【図6】ICモジュールを説明するための概略説明図。
【図7】本発明の磁気可視記録媒体の製造方法を説明す
る概略工程図。
【符合の説明】
1、2、3…磁気可視記録媒体 10…磁気可視記
録部 11…透明支持体 14…マイクロカプセル 15…フレーク状
磁性物質 16…マイクロカプセルの分散媒 17…マイクロカ
プセルの芯物質 18…マイクロカプセルの殻物質 19…バインダー 20…透明シート 21…印刷層 30…高分子樹脂層(ホットメルト樹脂層) 40…オーバーシート 41…印刷層 50…ICモジュール 51…プリント基
板 52…ICチップ 53…電子回路部 54…ループアンテナ 55…アンテナ端
子 56…電池 60…記録消去ヘッド

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明シート20と、透明支持体11上に磁
    性粒子とマイクロカプセルの分散媒とを内包するマイク
    ロカプセル14を分散したバインダーにより構成された
    磁気可視記録部10と、高分子樹脂層30と、オーバー
    シート40とが、順次に積層されている磁気可視記録媒
    体であり、上記の高分子樹脂層30がホットメルト樹脂
    であることを特徴とする磁気可視記録媒体。
  2. 【請求項2】透明シート20を透明支持体とし、該透明
    支持体が磁気可視記録媒体の全面の大きさであることを
    特徴とする請求項1記載の磁気可視記録媒体。
  3. 【請求項3】ICモジュール50が埋め込まれているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項2記載のICモジュ
    ール付き磁気可視記録媒体。
  4. 【請求項4】高分子樹脂層30であるホットメルト樹脂
    の120℃における粘度が、1000cpsから200
    00cpsまでの特性を持つことを特徴とする請求項1
    乃至請求項3記載の磁気可視記録媒体。
  5. 【請求項5】前記のホットメルト樹脂が、反応性ホット
    メルト樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    4記載の磁気可視記録媒体。
  6. 【請求項6】前記マイクロカプセル14に分散している
    磁性粒子が、フレーク状磁性粒子であり、前記マイクロ
    カプセルの分散媒が常温において固形状態を示すことを
    特徴とする請求項1乃至請求項5記載の磁気可視記録媒
    体。
  7. 【請求項7】前記マイクロカクセルの分散媒の融点が、
    35℃以上100℃以下の範囲にある有機化合物である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の磁気可視
    記録媒体。
  8. 【請求項8】前記マイクロカプセル14の平均粒径が、
    10μmから500μmの間にあることを特徴とする請
    求項1乃至請求項7記載の磁気可視記録媒体。
  9. 【請求項9】前記フレーク状磁性粒子の平均長径が、5
    μmから30μmの間にあり、平均厚みが0.1μmか
    ら5μmの間にあることを特徴とする請求項1乃至請求
    項8記載の磁気可視記録媒体。
  10. 【請求項10】前記透明シート20、オーバーシート4
    0に印刷を施してある請求項1乃至請求項9記載の磁気
    可視記録媒体。
  11. 【請求項11】前記構成部材を積層後、熱プレスするこ
    とにより表面を平滑化することを特徴とする請求項1乃
    至請求項10記載の磁気可視記録媒体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008117273A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Toppan Forms Co Ltd モジュール内蔵型カード
JP2008117274A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Toppan Forms Co Ltd 窓基材およびこれを備えたモジュール内蔵型カード並びにモジュール内蔵型カードの製造方法
US8208262B2 (en) 2006-11-07 2012-06-26 Toppan Forms Co., Ltd. Window base material, card with embedded module, and manufacturing method of card with embedded module

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