JP2000311230A - 磁気可視記録媒体の製造方法及び磁気可視記録媒体 - Google Patents

磁気可視記録媒体の製造方法及び磁気可視記録媒体

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JP2000311230A
JP2000311230A JP11881799A JP11881799A JP2000311230A JP 2000311230 A JP2000311230 A JP 2000311230A JP 11881799 A JP11881799 A JP 11881799A JP 11881799 A JP11881799 A JP 11881799A JP 2000311230 A JP2000311230 A JP 2000311230A
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resin
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JP11881799A
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Shotei Cho
松弟 張
Masao Kuroiwa
政夫 黒岩
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気同視記録媒体の製造時及び使用時における
磁気可視記録部の破損防止と一体化による製造工程の簡
略化が可能な表面に面一した磁気可視記録媒体の製造方
法及び磁気可視記録媒体を提供する。 【解決手段】透明支持体上に磁気マイクロカプセルを分
散したバインダーにより構成される磁気可視記録部を形
成してなる磁気可視記録シールを透明支持体側が面一シ
ートと接するように配置し、射出成型により磁気可視記
録部を一体成形、面一シートの剥離除去により磁気可視
記録部と成形樹脂の表面とを面一に形成する。磁気可視
記録部の端面から内容物のマイクロカプセルやバインダ
ーが漏出する問題を無くすことができ、また樹脂との一
体成形であるため、磁気可視記録媒体の強度も磁気表示
部の加工による強度減少を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱とともに磁場
の印加により文字、画像等を解像度及び画像の安定性に
優れる記録消去可能な可視情報として表示する磁気可視
記録部を育する磁気同視記録媒体の製造方法及び磁気可
視記録媒体に係り、とくに磁気可視記録媒体の製造時及
び使用時における磁気同視記録部の破損防止と一体化に
よる製造工程の簡略化が可能な磁気可視記録媒体の製造
方法及び磁気可視記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気カード等の磁気記録方式、光
カードなどの光記録方式、ICカード等のIC記録方式
などのデジタル情報記録手段を記録媒体に設けてなり、
このデジタル情報記録手段は記録情報の機械的な読み取
り・書き込みが可能で、信頼性が高いことから広く携帯
型情報記録媒体として用いられている。ところで、携帯
可能であり、利便性が高いものの、読み取り・書き込み
装置が必要であることから、とくに目視による情報記録
媒体からの常時情報を取得することが望まれていた。
【0003】そこで、特公昭40−19226号公報に
開示される、支持体上に疎水性液体と平均直径15μm
程度の板状磁性微粒子を含む約50μmのマイクロカプ
セル層、保護層を設けてなる磁気可視記録媒体や、特開
明63−291217号公報に開示される、透明基材の
真面に光反射率の高い薄片状の磁性微粒子と流体との懸
濁液からなるマイクロカプセルを層状に塗布した表示層
と磁気記録層を形成し、磁気記録層への書き込み磁界に
よる配向と残留磁気力による配回状態の保持し、入射光
を配向した磁性微粒子により反射又は拡散させる同視磁
気記録シートや、特開明64−19384号公報に開示
される、基材上に薄片状磁性粉体を外部磁場に感応し可
動自在に包含してなるマイクロカプセルを塗設した表示
体と、これに水平磁場及び垂直磁場を作用してなる磁気
表示システムや、特開平5−16578号公報、特開平
5−16579号公報、特開平7−112592号公
報、特開平7−172084号公報、特開平7−228
082号公報などに開示される、液体と液体中に浮遊し
磁場に感応する磁性粉とを含有するマイクロカプセルが
形成された磁気記録層からなる磁気表示部と、ICメモ
リ・磁気テープ・光記録体等の情報記録手段を併設した
磁気表示媒体があり、或いは本出願人による特開平7−
29145号公報、特開平7−29146号公報などや
特願平6−325789号、特願平7−122330号
などには、フレーク状などの磁性粒子とそれを分散する
常温では固相状態を示す分散媒を内包するマイクロカプ
セルを含む磁気記録層を有し、これに水平磁場及び垂直
磁場の印加により磁性粒子を配向可能としてなる磁気記
録体などがあり、いずれも情報の記録表示をマイクロカ
プセル中に、印加磁界の方向に回転配向可能な板状磁性
微粒子を設け、記録情報に応じて、板状磁性微粒子を回
転配向させ、背景(周囲)とのコントラストにより可視
画像を形成するものである。一般的には水平方向又は垂
直方向に磁気表示部全体を配列させ、記録情報に応じて
異なる方向に板状磁性微粒子を回転配向させることによ
り、可視画像が作製される。
【0004】このような磁気表示媒体は、支持体上に磁
気表示部を積層する構造、または支持体に設けられた凹
部に磁気表示部を配置する構造であり、その製造方法と
しては、(a)基材の全面に、着色層、マイクロカプセ
ルとバインダーからなるマイクロカプセル層、保護層等
を積層した積層体を、例えばカードなどの携帯可能な形
状に断裁して記録媒体を得る方式、(b)透明基材にマ
イクロカプセルとバインダー(又はオイル)からなるマ
イクロカプセル層、着色層等を積層し可視表示部材を、
可視表示に必要な形状の小切れに断裁し、これを支持体
上に貼り込み又は支持体上に設けられた凹部に埋め込み
により記録媒体を得る方式が用いられている。これらの
方式では、断裁によりマイクロカプセル層が切断される
ため、表示部の端部からマイクロカプセル層を構成する
マイクロカプセルやバインダー(又はオイル)等の内容
物が漏出する問題があり、と’くに凹部に配設してなる
記録媒体であっても、埋め込み面の端部からマイクロカ
プセルやバインダー(又はオイル)等の内容物が漏れ出
す問題があった。
【0005】また上記の支持体上に磁気表示部を積層す
る構造の磁気表示媒体では、磁気表示部の層厚が厚いた
め、厚さに上限のあるカードの形成する場合には支持体
を薄くするなどの条件が加わるため、磁気表示媒体の強
度の低下を生じる問題があり、さらに支持体に設けられ
た凹部に磁気表示部を埋め込む構造の磁気表示媒体で
は、凹部の加工が必要となることや切削による凹部底面
の強度の低下を生じるという問題がある。更に上述の可
視表示部材の大きさが記録媒体より小さく、表示部材を
支持体上に貼り込む方式には、記録媒体の表面に段差が
生じ、記録媒体の外観、耐性及び印字に支障が生じる問
題がある。また支持体上に凹部を設けて、可視表示部材
を埋め込む方式にも、その可視表示部材の表面と記録媒
体の表面に面一するには難しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上から、従来の磁性
体、分散媒を含有するマイクロカプセルとバインダーを
分散配置してなるマイクロカプセル層が磁気表示部とし
て用いられる磁気表示媒体は、マイクロカプセル層の構
造上、磁気表示部の端面から内容物のマイクロカプセル
やバインダーが漏出する問題があり、また磁気表示部を
カードなどの記録媒体に組み込む方式が限られているた
め、上記問題を解決した表面に面一した磁気表示媒体の
製造方法及びそれによる構成の磁気表示媒体は無かっ
た。そこで、本発明は磁気同視記録媒体の製造時及び使
用時における磁気可視記録部の破損防止と一体化による
製造工程の簡略化が可能な表面に面一した磁気可視記録
媒体の製造方法及び磁気可視記録媒体を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであり、請求項1に記載の発
明は、透明支持体上に少なくとも磁性粒子とこれを分散
してなる分散媒とを包含するマイクロカプセルを分散し
たバインダーにより構成される磁気可視記録部を形成し
てなる磁気可視記録シールを、前記透明支持体側が面一
シートと接するように配置し、射出成型用金型に形成さ
れるキャビティ内に設置し、射出樹脂を充填して磁気可
視記録部を一体成形してから、前記面一シートを剥離除
去することにより、前記透明支持体表面の磁気可視記録
部と成形樹脂の表面とが面一となることを特徴とする磁
気可視記録録媒体の製造方法である。
【0008】請求項2の発明は、請求項1に記載の磁気
可視記録媒体の製造方法において、面一シートと磁気可
視記録シールとを軽粘着樹脂で固定することを特徴とす
る。
【0009】請求項3の発明は、請求項1、2に記載の
磁気可視記録媒体の製造方法において、面一シートの裏
面に印刷層を設け、射出成形により磁気可視記録部を一
体成形してから、面一シートの剥離時に、印刷層が面一
シート面から、成形された磁気可視記録媒体の表面に転
写されてなることを特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、請求項1、2、3に記
載の磁気可視記録媒体の製造方法において、面一シート
を磁気可視記録媒体の全面の大きさとしてなることを特
徴とする。
【0011】請求項5の発明は、請求項1、2に記載の
磁気可視記録媒体の製造方法において、面一シートと対
面する金型の他方側の位置に、他のシートを配置し、射
出成形後に、シートと成形樹脂とが一体に、かつシート
上に少なくとも磁気記録層、印刷層を設けてなることを
特徴とする。
【0012】請求項6の発明は、磁性粒子の配向により
可視情報を表示する磁気可視記録部を有する磁気同視記
録媒体であって、透明支持体上に少なくとも磁性粒子と
これを分散してなる分散媒とを包含するマイクロカプセ
ルを分散したバインダーにより構成される磁気可視記録
部を形成してなる磁気可視記録シールの透明支持体面を
外向きに、かつ透明支持体表面と基材表面と面一に形成
してなるように基材中に埋設されてなることを特徴とす
る磁気可視記録媒体である。
【0013】請求項7の発明は、請求項6に記載の磁気
可視記録媒体において、マイクロカプセルは少なくとも
フレーク状磁性粒子と、これを分散し常温において固相
状態を示す分散媒とを包含してなるマイクロカプセルで
あることを特徴とする。
【0014】請求項8の発明は、請求項6、7に記載の
磁気可視記録媒体において、分散媒が融点20℃以上1
00℃以下の有機化合物であることを特徴とする。
【0015】請求項9の発明は、請求項6、7に記載の
磁気可視記録媒体において、マイクロカプセルは平均粒
径が10μm以上1000μmの間にあることを特徴と
する。
【0016】請求項10の発明は、請求項6、7に記載
の磁気可視記録媒体において、磁性粒子は100Oe以
下の保磁力を有することを特徴とする。
【0017】請求項11の発明は、請求項6、7に記載
の磁気可視記録媒体において、磁性粒子は平均粒径が5
μmから50μmまでのフレーク状の磁性粒子であるこ
とを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を用いて詳細
に説明する。図1は本発明の磁気可視記録媒体の製造方
法を説明する概略説明図であり、図2は本発明の磁気可
視記録媒体の他製造方法を説明する概略説明図である。
図3は本発明の磁気可視記録媒体の製造方法により作製
された磁気可視記録媒体の一実施例を示す断面図であ
り、図4、図5は本発明の製造方法により作製された磁
気可視記録媒体の他の実施例を示す断面図であり、図6
は本発明の磁気可視記録媒体の平面図であり、図7は本
発明の磁気可視記録媒体の磁気同視記録部に用いられる
マイクロカプセルの一実施例を示す断面図である。図8
はICモジュールを説明するための概略説明図である。
図9の(a)(b)ないし(C)は本発明の磁気可視記
録媒体の磁気可視記録部における磁性粒子の配向状態を
示す断面図である。
【0019】まず、図6は本発明の磁気可視記録媒体の
平面図であり、基材11の表面上に磁気可視記録部12
の表示面10、印刷層17の絵柄・文字などが形成され
ている。なお、本発明の磁気可視記録媒体の外観はほぼ
同じであることから、図6を代表図とし、このX−X線
における断面図は図3、図4、図5にも援用される。
【0020】図1は、本発明の磁気可視記録媒体の製造
方法による磁気可視記録媒体の作製の工程の一部を示
し、図3には作製された磁気可視記録媒体1の構成を示
す。磁気可視記録媒体1は基材11、フレーク状磁性粒
子等を含むマイクロカプセル15をバインダー16に分
散してなる塗布剤からなる磁気可視記録部12、磁気可
視記録部12の表面に透明支持体13が順次積層されて
いる。ここで磁気可視記録部12は透明支持体13上
に、フレーク状磁性粒子等を含むマイクロカプセル15
をバインダー16に分散してなる塗布剤を塗布形成し、
所定の寸法で断裁されたものである。この磁気可視記録
部12が形成された透明支持体13を記録媒体形状の面
一シートの所定位置に付着し、面一シートの反対側表面
を射出成形用金型26(又は射出成形用金型27)に当
接した形で配置する、磁気可視記録部12が形成された
透明支持体13を面一シートに付着するには、付着性が
あり、かつ容易に剥離する接着剤または軽粘着剤を用い
る。更に面一シートを金型に配置固定する際には、吸着
などの固定手段により行ない、以後の射出成型時も吸着
などの固定手段により固定するものである。射出成形用
金型26,25を閉じ、この金型26,25の間に樹脂
が充填されるキャビティ29が形成され、このキャビテ
ィ29に射出口30から所定量の溶融樹脂を射出先墳
し、冷却固化する。このとき樹脂の充填性を同上させる
ために、射出圧縮成形法を用いてもよい。この後、金型
26,25を開き、図2に示す磁気可視記録媒体1が作
製される。
【0021】次に磁気可視記録媒体1の構成を説明す
る。まず、透明支持体13は、磁気可視記録部12のマ
イクロカプセル層を保持し、それを保護するものであ
り、機械的強度を有し、かっ光透過性を有する透明な樹
脂であればよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート
樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリス
チレン樹脂テトラフルオロエチレン樹脂等の合成樹脂、
を単独文は2つ以上の樹脂を混合、或いは積層した構成
としてもよく、この透明支持体の一面に磁気可視記録部
12が形成される。
【0022】面一シートは、記録媒体の成形中に、磁気
可視記録部を固定し、記録部表面と基材(成型樹脂)表
面を面一するものである。特性として、表面平滑性を有
し、可視記録部を固定することができる強度のあるもの
で、かっ記録媒体と等しい大きさのシートであればよ
い。例えばポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、
ポリスチレン樹脂テトラフルオロエチレン樹脂等の合成
樹脂、を単独または2っ以上の樹脂の混合体、又はセラ
ミックス、ガラス薄板等を用いることができる。しか
し、磁気可視記録媒体の成形後に面一シートを磁気可視
記録媒体から剥離除去するので、成形樹脂の特性に応じ
て成形樹脂と接着しない樹脂を選択するのは好ましい。
また面一シートを容易に記録媒体から剥離するため、面
一シートの表面に剥離層を設けても構わない。剥離層と
しては、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹
脂等を用いることができる。更にそれらの樹脂にフィラ
ー等の添加剤を添加することができる。
【0023】面一シートの裏面に絵柄・文字などの印刷
等の印刷層17を磁気可視記録部12の読み取りに影響
を与えない範囲で設けることができる。印刷層17と面
一シートの裏面の間に剥離層を介して、面一シートを剥
離除去する時、剥離層及び印刷層が磁気可視記録媒体の
表面に転写される構成をする。また剥離層に保護性能持
たせて、剥離層と印刷層の保護層を兼用するようにして
もよい。
【0024】印刷層16は
【0025】図7は磁気可視記録媒体1の磁気可視記録
部12のバインダー17中に分散配置されるマイクロカ
プセル15の一実施例を示す断面図である。マイクロカ
プセル15は、少なくともフレーク状磁性粒子23と分
散媒24を主成分とするサスペンションの芯物質22
を、ポリマー等よりなる穀物質25でカプセル化した構
成である。分散媒としては有機溶媒等を用いる。可視記
録を安定させるため、分散媒24を常温において固相状
態を示す分散媒(例えばワックスなど有機化合物)を用
いた方が好ましい。更に常温において液体状態の音機溶
媒と常温において固相状態の分散媒の混合サスペンショ
ンを用いてもよい。
【0026】このマイクロカプセル15の構成は、フレ
ーク状磁性粒子23として、例えばγ一フェライト、マ
グネタイト、Mnフェライト、Mn−Znフェライト、
Co被着γ一フェライト、等の各種酸化鉄、鉄、ニッケ
ル、鉄・ニッケル、鉄・ニッケル・クロム等のステンレ
ススチール、コバルト、コバルト・アルミニウムやサマ
リウム・コバルト合金等の微粒子等をアトマイザーやハ
ンマーミル等でフレーク状(鱗片状)または板状とした
ものを用いることカミできる。磁性粒子の保持力につい
て、特に限定はされないが、保磁力が60Oe以下の場
合では、比較的弱い磁場でも磁性粒子を配向させること
ができる。また磁性粒子を有機溶媒等との親和性を高め
るために、高級エステル処理、シランカップリング処
理、チタネート系カップリング処理等を施しておくとよ
い。本発明におけるフレーク状磁性粒子23の大きさ
は、磁気印加によるマイクロカプセル内での回転のしや
すさ、磁気可視記録部12の画像コントラスト等を考慮
すると粒径が5μmから30μm、厚さが0.1μmか
ら3μmの間であることが好ましい。
【0027】分散媒24については、常温(約10〜3
5℃の範囲)で固体の分散媒(固相状態を示す)とし
て、常温以上の温度(約40〜100℃の範囲)に加熱
されると流動状態になるものであればよく、例えば有機
化合物で、パラフィンワックス、カルテパワックスなど
の天然或いは合成ワックス、天然或いは合成樹脂、また
はカルボン酸エステルなど上記条件を満たす一般に公知
であるものを単独、或いは混合して適宜使用することが
できる。常温で(約10〜35℃の範囲)液体の分散媒
として、不活性溶媒、例えばオリーブ油、塩素化ジフェ
ニル、軽油、ドデシルベンゼン等の無極性油ビヒクルを
用いることができる。
【0028】上記したフレーク状磁性粒子23、分散媒
24などを主成分とする芯物質22をポリマー等の穀物
質25で覆い、マイクロカプセル化する。この穀物質2
5として用いられる樹脂には、一般に用いられている樹
脂、例えばアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリス
チレン、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウ
レア樹脂、ポリアミド樹脂、エホ牛シ樹脂、天然樹脂等
が挙げられ、これらを単独、あるいは2種以上混合して
使用することも可能である。
【0029】上述の穀物質を育するマイクロカプセル1
5の製造法としては、ポリマー溶液に分散させた芯物質
のまわりにポリマーの濃厚相を分離させる相分離法、ポ
リマー溶液中の芯物質のまわりにポリマーの硬化試験薬
等によりポリマーを硬化させる液中硬化被覆法、芯物質
を分散させたエマルジョンの内、あるいは外相のいずれ
か一方からモノマーや重合触媒を供給し芯物質の表面を
ポリマーで覆うインシチュー重合法、芯物質を分散させ
たエマルジョンの内相と外相の両方からモノマーを供給
する界面重合法等のマイクロカプセル化技法が好適であ
るが、これらの方法に限定されるものではない。
【0030】とくに芯物質22を分散媒24に均一に分
散させたサスペンションの外相からモノマーを供給する
インシチュー重合法、あるいは相分離法を用いて製造す
ることにより、粒径の揃った、かっフレーク状磁性粒子
23の移動が容易なマイクロカプセル14を製造するこ
とができる。ここで用いる重合性モノマーは、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレンおよびそ
の誘導体、イソシアネート、各種アミン、エホキシ基を
有する化合物等が好適である。
【0031】また、マイクロカプセル15を分散するバ
インダー16としては、水系バインダー、溶剤系バイン
ダー、エマルション系バインダー等が適宜用いられる。
【0032】なお、透明支持体13は、下層の磁気可視
記録部の表示読み取りに影響しない範囲で着色してもよ
く、また光透過性を有する着色層(図示しない)を設け
てもよい。なお保護層の着色には顔料又は染料を混合す
るか、着色層(図示しない)を設ける場合は顔料又は染
料をバインダー等に分散、或いは溶解させたものを透明
支持体13に塗布形成する。
【0033】これらの磁気可視記録部12の形成方法
は、透明支持体13に、例えばオフセット印刷法、グラ
ビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方
式や、ロール塗布法、ナイフエッジ法などの塗布方式、
マイクロカプセル15を混入した転写層に有する転写シ
ートによる転写方式、またマイクロカプセル15を混入
したインキを基材に吹き付けるインキジェット方式など
の各種形成方法によ地り作製することができ、磁気可視
記録媒体の用途、数量などの状況に応じて適宜選択する
ことができる。
【0034】基材11を構成する成形用樹脂としては、
カードなどの基材として用いることが可能なものであれ
ばよく、とくに射出成形法に適する物性を有するものが
好ましい。例えば一般用ポリスチレン樹脂、耐衝撃用ポ
リスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、AB
S樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、変性PPO樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリプェニレン
サルフアルド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂等の熱
可塑性樹脂、もしくはそれらの材料の複合によるアロイ
系樹脂、さらにはガラス繊維又は顔料の添加による強化
樹脂等が挙げられる。さらにポリ乳酸、ポリカブロラク
トン、ポリ(3ヒドロキシブチレートー3ヒドロキシヴ
ァリレート)、ポリビニルアルコール樹脂などの全分解
性樹脂を用いることができる。上記の樹脂は、単独また
は2っ以上の樹脂を混合してもよく、磁気可視記録媒体
の用途に応じて、適宜選択することができ、また上記条
件を満たす樹脂であれば、上記以外の樹脂であっても良
い。
【0035】図2は磁気可視記録媒体の製造方法他の実
施例を示し、図1の磁気可視記録媒体の製造工程の際
に、磁気可視記録部12が形成された透明支持体13が
配置されない側の射出成形用金型にラベル18を配置し
てもよく、このラベル18の基材側溝は/及びその表側
には、絵柄・文字などの印刷層19や、磁気記録部2
0,ICモジュール21、光記録部材(図示しない)な
どの公知の情報記録手段を配置することができ、これら
を一体化させた磁気可視記録媒体2とすることもでき
る。
【0036】ラベル17にはグラビア印刷法、スクリー
ン印刷法、オフセット印刷法、グラビアコーティング法
寺による印刷適性を有する紙、合成紙、プラスチックフ
ィルム、若しくはそれらの材料を組み合わせた複合材か
らなるシート等が用いられる。例えば上質紙、コート
紙、アート紙、カード紙等の印刷適性を有する紙、合成
紙、他にポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフ
ィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂等の材料を押し出し成
形法、カレンダーロール成形法等により得たプラスチッ
クフィルム、シート、さらにこれらの材料による複合シ
ート等が挙げられ、また厚さは印刷適性を考慮して10
μm〜200μm程度の範囲が好ましく、用途などに応
じて材料とともに適宜選択される。
【0037】なお、光透過性を有する透明な樹脂であれ
ば基材11側に印刷層19を設げることができる。ま
た、磁気記録部20は、ストライプ状または全面に設け
られ、磁気データの読み取り及び書き込みの特性から外
面に面していることが望ましい。さらにICモジュール
21は図8に示すような非接触型(コンタクトレス)で
あり、他に図示しないが外部との電気的な接続を、外部
接続端子を通じて行う接触型がある。後者は外部接続端
子の構成上、磁気ストライプ20と同様に外面に面して
いることが必要である。
【0038】図8に示すICモジュール21は、非接触
型(コンタクトレス)の一例であり、プリント基板32
上にCPU、メモリ等のICチップ33、他に電子回路
部品34などが電気的に接続、実装されており、さらに
通信用アンテナとして絶縁被覆導線等からなるループア
ンテナ35、プリント基板32上のアンテナ端子36を
介して接続されている。なお、ICモジュール21は必
要に応じて、例えばエポキシ樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリアミド樹脂などの樹脂により樹脂封止されてい
る。また、電源として電池37を内蔵する方式と外部デ
ータ処理装置がら発信される電磁波をループアンテナ3
5で受け、その電磁波から電力を得る方式があり、前者
はより能動的に動作が可能であり、後者は電池寿命など
の心配がないという特徴を有する。
【0039】他のアンテナとしてはプリント基板に印刷
配線されたマイクロストリップアンテナ、コイルアンテ
ナ、ヰヤパジター等がある。さらに他の方式として電磁
誘導による電力供給および電磁誘導による通信用アンテ
ナの機能としての専用又は兼用コイルからなる電磁誘導
方式と、この電磁誘導方式を電源用とし上記のデータ通
信用に静電プレートを用いる静電容量方式を組み合わせ
たものがあり、また電源を電池により供給するものもあ
る。
【0040】さらに他方式として光通信方式では、通信
手段を光の発光源のLEDと受光器のPDから構成し、
データを光のON/OFFにより送受信するものであ
る。これらのICモジュールは取り扱いにおける利便性
の点からエホキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂等により封
止されている。
【0041】本発明の磁気可視記録媒体における表示画
像の形成方法を、磁気可視記録媒体1を用いて、説明す
る。図9(a)〜(c)は、図7に示すフレーク状磁性
粒子23が分散媒24である音機溶媒に分散されたサス
ペンションを内包したマイクロカプセル15を透明支持
体13上に塗布した本発明の磁気可視記録媒体1の磁気
可視記録部の一部を拡大した断面を表す説明図である、
図9(a)に示すように磁気可視言己録媒体1が作製さ
れた当初はマイクロカプセル15内で、フレーク状磁性
粒子23は均一に分散された状態で分散媒24中に固定
化されている。
【0042】図9(b)は、通常、画像が記録されてい
ない状態、すなわち消去時或いは未記録時の状態を示す
もので、磁気可視記録部12に対し水平方向にマイクロ
カプセル15内のフレーク状磁性粒子23を配向させて
なる状態を示す説明図である。この場合、マイクロカプ
セル15の分散媒24が溶融する温度にサーマルヘッド
などの加熱手段と、磁気可視記録媒体1の垂直及び水平
方向に磁気印加可能な磁気印加手段から構成される記録
消去ヘッド31により、この磁気可視記録部12の全体
を加熱すると、全てのマイクロカプセル15内の分散媒
24が溶融状態になり、フレーク状磁性粒子23が配向
又は移動(回転)可能となる。そして磁気印加により、
その配向状態が磁気印加方向と同じになる。したがっ
て、図中では磁気可視記録部12を一様に加熱・水平方
向に印加された磁界により、マイクロカプセル15中の
フレーク状磁性粒子23は磁気可視記録部12に水平に
配向される。これにより、磁気可視記録媒体では入射光
がフレーク状磁性粒子23によりほとんど反射されるた
め、フレーク状磁性粒子23の色となる。
【0043】図9(c)は、本発明の磁気記録媒体1の
記録状態を示し、磁気可視記録媒体1の磁気可視記録部
12に対して、上記記録消去ヘッド31を用いて記録情
報に基づいて特定の位置のマイクロカプセル14を加
熱、垂直方同の磁気の印加により、記録画像に応じて部
分的に磁気可視記録部12のマイクロカプセル15の分
散媒24が溶融状態となるとともに、垂直方向の磁場の
印加により’フレーク状磁性粒子23が移動(回転)可
能となり、マイクロカプセル15中の水平方同の配向さ
れたフレーク状磁性粒子23は、垂直方向に印加された
磁界により、磁気可視記録部12に垂直方同に配向され
る。そのため入射光は、ほとんど反射されず、散乱・吸
収され、暗い色調となるか、或いは入射光は磁気可視記
録部を透過し基材11表面の反射による支持体の色彩が
表示される。基材11は、ここでは暗色系の色であり、
例えば黒色である。
【0044】これにより、記録が行われたマイクロカプ
セル15内のフレーク状磁性粒子23のみが垂直に配向
され、その他のマイクロカプセル14内のフレーク状磁
性粒子23は水平に配向されているため、明るいフレー
ク状磁性粒子23の色の中に暗い色調の基材の色による
画像が形成され、可視情報が記録できる。
【0045】このようにマイクロカプセル15内のフレ
ーク状磁性粒子23の配向により生じるコントラストに
より、可視情報が記録できかっ解像度が高く、鮮明で、
さらに画像の安定性に優れた、可逆表示及びカラー表示
可能な情報記録媒体であり、この可視情報記録は、磁気
印加と分散媒の粘度を低下させる程度の低エネルギーの
熱による単純なものであるため記録・消去が容易であ
り、マイクロカプセルの粒径を制御することにより、解
像度の高い像形成が可能である。また記録消去ヘッドで
形成された画像は、分散媒が常温に戻ると同時に固定状
態となるため、その記録安定性がよく、しかも、溶融状
態以外では磁気のみでの画像形成が行えないため、磁石
に触れてかぷりを生ずることがない。本発明による磁気
可視記録媒体は内包されるフレーク状磁性粒子の記録時
の移動性(回転)、すなわち記録の反応性の良さと記録
画像の安定性の両方を備えるものである。
【0046】さらに、マイクロカプセルはバインダーに
混せることで塗液化することができるため、様々な支持
体に塗布することができ、また、様々な形状に加工する
ことが可能であり、製造工程も簡単であることから、用
途範囲を広げることができる。さらに着色剤、分散媒な
ど適宜選択することにより、種々の色の表示が可能な磁
気可視記録媒体を得ることができる。
【0047】本発明の磁気可視記録媒体に記録される画
像は文字・数字・マーク・模様・絵・写真等の種々の可
視情報で。あり、入射光の磁気可視記録部の透過・支持
体表面の反射による支持体の色彩と、水平方向に配向さ
れたフレーク状磁性粒子による明るい画像の表示とのコ
ントラストにより可視情報の表示が行なわれ、鮮明な可
視画像が得られる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を挙げて、詳
細に説明する。 <実施例1> ○マイクロカプセルの作製 シランカップリング処理を施したフレーク状のニッケル
粒子(保磁力45Oe)60重量部を、60℃に加熱し
融解した融点60℃のパラフィンワックス80重量部に
均一に分散し、この分散液を60℃に加熱した10%ゼ
ラチン水溶液200重量部中に、ホモジナイサーを用い
て、回転数2000rpmで平均粒径80μmとなるよ
うに約5分間分散させた。得られた分散液に10%アラ
ビアゴム水溶液200重量部を混合し、さらに水100
0重量部を添加し、40℃に保ち、10%酢酸水溶液を
滴下し、pHを4に調節した。その後、液温を5℃に冷
却し、30%ホルマリン水溶液10重量部を加え、10
%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しPHを9に調節し、
ゼラチンーアラビアゴム壁のマイクロカプセルを作製し
た。
【0049】○磁気同視記録部の作製 厚さ50μmの透明塩化ビニル樹脂シート(透明支持体
13)にグラビアコーティング法により、上記組成のマ
イクロカプセル10重量部と、バインダーとしてアクリ
ルエマルジョン5重量部とを混合した塗液を膜厚約10
0μmに塗布し、さらに10mmx70mmのサイズに
断裁して磁気可視記録部12を形成した。
【0050】○面一シートの作製 厚さ50μmのPET樹脂シートに剥離層、有色層、転
写層からなる絵柄の印刷層をグラビア印刷法によって印
刷し、更に磁気可視部を付着する領域にアクリル酸エス
テル系の軽粘着層をグラビア塗布法にて1μm塗布し、
カード状の記録媒体のサイズに断裁して面一シートを形
成した。印刷層の各層の組成は下記に示した通りであ
る。 剥離層:(膜厚1μm) アクリル樹脂 100部 ポリエチレンワックス 5部 MEK/トルエン混合溶剤 200部 有色層:(膜厚2μm) グラビアインキ 転写層:(膜厚1μm) ポリ塩化ビニル樹脂 100部 MEK/トルエン混合溶剤 250部 粘着層:アクリル酸エステル
【0051】○磁気可視記録部成形ユニットの作製 上述の用に製作した面一シート上の磁気可視部の領域に
磁気可視部を付着して、磁気可視記録部成形ユニットと
した。
【0052】○磁気可視記録媒体の作製 図1に示す射出成形用金型26に磁気可視記録部12が
形成された磁気可視記録部成形ユニットの面一シートの
表面13を、金型面に密着させて配置固定し、射出成形
用金型26,25を閉じ、この金型26,25の間に樹
脂が充填されるキャビティ28が形成され、このキャビ
ティ29に射出口30から所定量の溶融したアクリロニ
トリルスチレン樹脂を射出充填し、冷却固化した後、金
型を開けて成形晶を取り出した。更に面一シートを剥離
除去し、印刷層が成形樹脂表面に転写され、磁気可視記
録媒体1を作製した。
【0053】この磁気可視記録媒体1の全面を60℃に
加熱し、外部から磁気可視記録部12に水平方向に磁界
を印加し、全てのマイクロカプセル15中のフレーク状
磁性粒子23を磁気可視記録・部12の表面に対して水
平方向となるように配向させ、磁気可視記録部1を未記
録状態とした。次に磁気可視記録部1を記録する表示情
報に合わせて部分的に60℃に加熱するとともに磁気可
視記録部12の垂直方向に磁界を印加しフレーク状磁性
粒子23を磁気可視記録部12に対して垂直方向となる
ように配向させ、マイクロカプセル15の可視情報の記
録を行った。以上の操作により、可視情報の画像を形成
することができる。
【0054】<実施例2> ○マイクロカプセルの作製 オレフィン酸処理を行ったフレーク状のニッケル・鉢合
金(パーマロイ)粒子50重量部を、50℃に加熱し溶
解したパラフィンワックスとフタル酸ジブチルの混合溶
媒80重量部に均一に分散し、この分散液を50℃に加
熱した5%ポリビニルアルコール200重量部中に分散
し、ホモジナイサーを用いて、回転数2000rpmで
平均粒径80μmとなるように約5分間分散させた。
得、られた分散液にメラミンーホルマリンプレポリマー
水溶液100重量部を混合し、20%酢酸水溶液を滴下
し、pHを6に調節した。その後、液温を65℃に昇温
させ、30分間重合反応を行ない、メラミンーホルマリ
ン壁のマイクロカプセルを作製した。
【0055】○磁気可視記録部の作製 厚さ25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PE
T)樹脂シート(透明支持体13)にグラビアコーティ
ング法により、上記組成のマイクロカプセル10重量部
と、バインダーとしてポリビニルアルコール5重量部と
を混合した塗液を膜厚約90μmに塗布し、さらに10
mmx70mmのサイズに断裁して磁気可視記録部12
を形成した。
【0056】○面一シートの作製 厚さ75μmの透明PET樹脂シートに剥離層、有色
層、転写層からなる絵柄の印刷層をスクリーン印刷法に
よって印刷し、更に磁気可視部を付着する領域にの軽粘
着層をスクリーン印刷法によって膜厚がμmとなるよう
に印刷し、カード状の記録媒体のサイズに断裁して面一
シートを形成した。印刷層の各層の組成は下記に示した
通りである。 剥離層:(膜厚1μm) シリコーン樹脂 40部 アクリル樹脂 100部 シクロヘキサノン溶剤 50部 有色層:(膜厚2μm) スクリーンインキ 転写層:(膜厚1μm) 塩化ビニル樹脂 100部 シクロヘキサノン溶剤 200部 粘着層:アクリル酸エステル
【0057】○磁気可視記録部成形ユニットの作製 上述の用に製作した面一シート上の磁気可視部の領域に
磁気可視部を付着して、磁気可視記録部成形ユニットと
した。
【0058】○磁気可視記録媒体の作製 図1に示す射出成形用金型26に磁気可視記録部12が
形成された磁気同視記録部成形ユニットの面一シートの
表面13を、金型面に密着させて配置固定し、射出成形
用金型26,25を閉じ、この金型26,25の間に樹
脂が充填されるキャビティ29が形成され、このキャビ
ティ29に射出口30から所定量の溶融したアクリロニ
トリルスチレン樹脂を射出先墳し、冷却固化した後、金
型を開けて成形品を取り出した。更に面一シートを剥離
除去し、印刷層が成形樹脂表面に転写され、磁気同視記
録媒体1を作製した。
【0059】この磁気可視記録媒体1の全面を50℃に
加熱し、外部から磁気可視記録部12に水平方向に磁界
を印加し、全てのマイクロカプセル15中のフレーク状
磁性粒子22を磁気可視記録部12の表面に対して水平
方向となるように配向させ、磁気可視記録部1を未記録
状態とした。次に磁気可視記録部1を記録する表示情報
に合わせて部分的に50℃に加熱するとともに磁気可視
記録部12の垂直方向に磁界を印加しフレーク状磁性粒
子23を磁気可視記録部12に対して垂直方向となるよ
うに配向させ、マイクロカプセル15の可視情報の記録
を行った。以上の操作により、記録媒体の所帯者のID
データである可視画像を形成することができる。
【0060】<実施例3> ○マイクロカプセルの作製 シランカップリング処理を施したフレーク状のコバルト
・アルミニウム合金粒子60重量部を、60℃に加熱し
融解した融点60℃のパラフィンワックス80重量部に
均一に分散し、この分散液を60℃に加熱した10%ゼ
ラチン水溶液200重量部中に、ホモジナイサーを用い
て、回転数2000rpmで平均粒径80μmとなるよ
うに約5分間分散させた。得られた分散液に10%アラ
ビアゴム水溶液200重量部を混合し、さらに水100
0重量部を添加し、40℃に保ち、10%酢酸水溶液を
滴下し、pHを4に調節した。その後、液温を5℃に冷
却し、30%ホルマリン水溶液10重量部を加え、10
%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しpHを9に調節し、
ゼラチンーアラビアゴム壁のマイクロカプセルを作製し
た。
【0061】○磁気可視記録部の作製 厚さ50μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PE
T)樹脂シート(透明支持体13)にグラビアコーティ
ング法により、上記組成のマイクロカプセル10重量部
と、バインダーとしてポリビニルアルコール5重量部と
を混合した塗液を膜厚約90μmに塗布し、さらに10
mmx70mmのサイズに断裁して磁気可視言己縁部1
2を形成した。
【0062】○面一シートの作製 厚さ50μmの透明PET樹脂シートに剥離層、有色
層、転写層からなる絵柄の印刷層をスクリーン印刷法に
よって印刷し、更に磁気可視部を付着する領域にの軽粘
着層をスクリーン印刷法によって膜厚がμmとなるよう
に印刷し、カード状の記録媒体のサイズに断裁して面一
シートを形成した。印刷層の各層の組成は下記に示した
通りである。 剥離層:(膜厚1μm) シリコーン樹脂 40部 アクリル樹脂 100部 シクロヘキサノン溶剤 50部 有色層:(膜厚2μm) スクリーンインキ 転写層:(膜厚1μm) 塩化ビニル樹脂 100部 シクロヘキサノン溶剤 200部 粘着層:アクリル酸エステル
【0063】○磁気可視言己縁部成形ユニットの作製 上述の用に製作した面一シート上の磁気可視部の領域に
磁気可視部を付着して、磁気可視記録部成形ユニットと
した。
【0064】○ラベルの作製 厚さ50μm,54mmx86mmの白色ポリエチレン
テレフタレート(PET)樹脂基材の片側に保磁力65
0Oe、幅6.5mmの磁気ストライプ19を基材の縦
方向に沿って転写し、更にこのPET樹脂基材の他方側
に、プリント基板上にCPU、メモリ等のICチップな
どが電気的に接続、実装され、さらに通信用アンテナと
して絶縁被覆導線等からなるループアンテナがフリント
基板上のアンテナ端子を介して接続されてなるICモジ
ュール21を接着固定して、ラベルを作製した。
【0065】○磁気可視記録媒体の作製 図2に示す射出成形用金型26に磁気可視記録部12が
形成された磁気可視記録部成形ユニットの面一シートの
表面13を、金型面に密着させて配置固定する。手金型
のもう一方側に上述のラベルの磁気ストライプある面を
金型面に密着させて配置固定し、射出成形用金型26,
25を閉じ、この金型26,25の間に樹脂が充填され
るキャビティ29が形成され、このキャビティ29に射
出口30から所定量の溶融したアクリロニトリルスチレ
ン樹脂を射出先墳し、冷却固化した後、金型を開けて成
形晶を取り出した。更に面一シートを剥離除去し、印刷
層が成形樹脂表面に転写され、磁気可視記録媒体1を作
製した。
【0066】この磁気可視記録媒体1の全面を60℃に
加熱し、外部から磁気同視記録部12に水平方向に磁界
を印加し、全てのマイクロカプセル15中のフレーク状
磁性粒子23を磁気可視記録部12の表面に対して水平
方向となるように配向させ、磁気可視記録部1を未記録
状態とした。次に磁気可視記録部1を記録する表示情報
に合わせて部分的に60℃に加熱するとともに磁気可視
記録部12の垂直方向に磁界を印加しフレーク状磁性粒
子23を磁気可視記録部12に対して垂直方向となるよ
うに配向させ、マイクロカプセル15の可視情報の記録
を行った。以上の操作により、記録媒体の所帯者のID
データである可視画像を形成することができる。
【0067】
【発明の効果】本発明の磁気可視記録媒体の製造方法及
び磁気可視記録媒体によれば、フレーク状磁性粒子を分
散し常温において固相状態を示す分散媒とを包含するマ
イクロカプセルをバインダー中に分散は位置した磁気可
視記録部を射出成形の樹脂により、その周囲を固定し、
保護されることから磁気可視記録部の端面から内容物の
マイクロカプセルやバインダーが漏出する問題を無くす
ことができる。また樹脂との一体成形であるため、磁気
可視記録媒体の強度も磁気表示部の加工による強度減少
の問題を低減することができる。
【0068】また本発明の磁気可視記録媒体の製造方法
及び磁気可視記録媒体によれば、面一シート上に磁気可
視記録部を付着して射出成形を行ってから、面一シート
を剥離除去することにより、磁気可視記録部の表面と成
形樹脂からなる記録媒体の表面とを面一とすることがで
きる。従って表面平滑な磁気可視記録媒体を得ることが
できる。
【0069】また本発明の磁気可視記録媒体の製造方法
及び磁気可視記録媒体によれば、面一シート上に改めて
転写機能を持つ文字・絵柄・画像などの印刷層を設置
し、射出成形後、面一シートを剥離除去することによ
り、印刷層が成形樹脂からなる言己録媒体の表面に転写
され、成形工程のみで印刷済みの磁気可視記録媒体を製
造することができる。
【0070】また本発明の磁気可視記録媒体の製造方法
及び磁気可視記録媒体によれば、マイクロカプセルのフ
レーク状磁性粒子を磁気可視記録部に対して水平に配
向、或いは垂直に配向させることによる反射光のコント
ラストにより画像記録を行うものであり、磁気を印加し
た部分と無印加の部分とが明確に異なるように明暗はは
っきりしており、且つ解像度が高く、鮮明で、画像の安
定性に優れる繰り返し記録消去が可能な可視情報の記録
手段と、磁気記録部・IC記録部・光記録部材等の公知
のデジタル情報記録手段とを同時に組み込むことが可能
となり、製造工程を簡略にできる。
【0071】また、本発明の磁気可視記録媒体は、低温
度の加熱と磁気の印加により簡易に像形成を行うことが
できるため、低エネルギー消費であり、記録層にマイク
ロカプセルを用いることにより、マイクロカプセルの粒
径を制御することで解像度を高めることができる。しか
もマイクロカプセル内で磁性粒子が常温で固相状態を示
す分散媒に分散され、記録消去時以外は固定されている
ため、情報記録後に外部から磁石などの磁気が印加され
ても、マイクロカプセル内の磁性粒子に移動を生じるこ
とがなく、安定した記録が得られる。加熱・磁気印加さ
れた部分のみに磁性粒子の移動(配向)をほぼ限定でき
るため、解像度が高く、常温で固相状態を示す分散媒を
用いることで画像の安定性も優れる。
【0072】またマイクロカプセルを含む塗布する工程
とすることができるため、磁気可視記録媒体の製造工程
を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気可視記録媒体の製造方法を説明す
る概略説明図である。
【図2】本発明の磁気可視記録媒体の他の製造方法を説
明する概略説明図である。
【図3】本発明の磁気可視記録媒体の製造方法により作
製された磁気可視記録媒体の一実施例を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の磁気可視記録媒体の製造方法により作
製された磁気可視記録媒体の他の実施例を示す断面図で
ある。
【図5】本発明の磁気可視記録媒体の製造方法により作
製されたICモジュール付き磁気可視記録媒体を示す断
面図である。
【図6】本発明の磁気可視言己録媒体の平面図である。
【図7】本発明の磁気同視記録媒体の磁気可視記録部に
用いられるマイクロカプセルの一実施例を示す断面図で
ある。
【図8】ICモジュールを説明するための概略説明図で
ある。
【図9】本発明の磁気可視記録媒体の磁気表示部におけ
る磁性粒子の配向状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 磁気可視記録媒体 10 表示面 11 基材 12 磁気可視記録部 13 透明支持体 14 面一シート 15 マイクロカプセル 16 バインダー 17 印刷層 18 ラベル 19 印刷層 20 磁気ストライプ 21 ICモジュール 22 芯物質 23 フレーク状磁性粒子 24 分散媒 25 殻物質 26 射出成形用金型 27 射出成形用金型 28 透明シート 29 キャビティ 30 射出口 31 記録消去ヘッド 32 プリント基板 33 ICチップ 34 電子回路部品 35 ループアンテナ 36 アンテナ端子 37 電池

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明支持体上に少なくとも磁性粒子とこれ
    を分散してなる分散媒とを包含するマイクロカプセルを
    分散したバインダーにより構成される磁気可視記録部を
    形成してなる磁気可視記録シールを、前記透明支持体側
    が面一シートと接するように配置し、射出成型用金型に
    形成されるキャビティ内に設置し、射出樹脂を充填して
    磁気可視記録部を一体成形してから、前記面一シートを
    剥離除去することにより、前記透明支持体表面の磁気可
    視記録部と成形樹脂の表面とが面一となることを特徴と
    する磁気可視記録録媒体の製造方法
  2. 【請求項2】前記面一シートと前記磁気可視記録シール
    とを軽粘着樹脂で固定することを特徴とする請求項1に
    記載の磁気可視記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記面一シートの裏面に印刷層を設け、射
    出成形により磁気可視記録部を一体成形してから、前記
    面一シートの剥離時に、前記印刷層が前記面一シート面
    から、成形された磁気可視記録媒体の表面に転写されて
    なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    磁気可視記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記面一シートを磁気可視記録媒体の全面
    の大きさとしてなることを特徴とする請求項1、2、3
    に記載の磁気可視記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記面一シートと対面する金型の他方側の
    位置に、他のシートを配置し、射出成形後に、前記シー
    トと成形樹脂とが一体に、かつ前記シート上に少なくと
    も磁気記録層、印刷層を設けてなることを特徴とする請
    求項1に記載の磁気可視記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】磁性粒子の配向により可視情報を表示する
    磁気可視記録部を有する磁気同視記録媒体であって、透
    明支持体上に少なくとも磁性粒子とこれを分散してなる
    分散媒とを包含するマイクロカプセルを分散したバイン
    ダーにより構成される磁気可視記録部を形成してなる磁
    気可視記録シールの透明支持体面を外向きに、かつ透明
    支持体表面と基材表面と面一に形成してなるように基材
    中に埋設されてなることを特徴とする磁気可視記録媒
    体。
  7. 【請求項7】前記マイクロカプセルは少なくともフレー
    ク状磁性粒子と、これを分散し常温において固相状態を
    示す分散媒とを包含してなるマイクロカプセルであるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の磁気可視情報記録媒
    体。
  8. 【請求項8】前記分散媒が融点20℃以上100℃以下
    の有機化合物であることを特徴とする請求項6、7に記
    載の磁気可視情報記録媒体。
  9. 【請求項9】前記マイクロカプセルは平均粒径が10μ
    m以上1000μmの間にあることを特徴とする請求項
    6、7に記載の磁気可視情報記録媒体。
  10. 【請求項10】前記磁性粒子は100Oe以下の保磁力
    を有することを特徴とする請求項6、7に記載の磁気可
    視情報記録媒体。
  11. 【請求項11】前記磁性粒子は平均粒径が5μmから5
    0μmまでのフレーク状の磁性粒子であることを特徴と
    する請求項6、7に記載の磁気可視情報記録媒体。
JP11881799A 1999-04-26 1999-04-26 磁気可視記録媒体の製造方法及び磁気可視記録媒体 Pending JP2000311230A (ja)

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JP2009059287A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Mitsubishi Electric Corp Rfidタグの製造方法

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JP2009059287A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Mitsubishi Electric Corp Rfidタグの製造方法
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