JP2008112827A - 電気二重層キャパシタ用セパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性および内部抵抗特性に優れた電気二重層キャパシタ用セパレータを提供する。
【解決手段】脂肪族ポリケトン繊維を含有する多孔質シートからなる電気二重層キャパシタ用セパレータ。
【選択図】なし
【解決手段】脂肪族ポリケトン繊維を含有する多孔質シートからなる電気二重層キャパシタ用セパレータ。
【選択図】なし
Description
本発明は、電気二重層キャパシタ用セパレータに関する。
従来、電気二重層キャパシタのセパレータとしては、再生セルロースや溶剤紡糸セルロースを主体とする紙製セパレータ(例えば、特許文献1、2参照)が使用されてきた。有機溶媒と電解質からなる電解液を備えた電気二重層キャパシタにおいては、水分がわずかでも混入すると所定の電圧にならない、電圧がふらつく、内部抵抗が大きくなるなど電気二重層キャパシタ特性に悪影響を及ぼすため、電極とセパレータを一緒に高温で長時間乾燥させてこれら部材に含まれる水分を除去してから電気二重層キャパシタが製造されている。溶剤紡糸セルロースを主体とする電解紙やセパレータは、200℃以上の高温で処理するとセルロース成分の炭化や分解により機械的強度が低下し、充放電で体積膨張と収縮を繰り返す電極を用いた場合には、セパレータが破れてしまい耐久性に問題があった。最近では耐熱性に優れるアラミド薄葉材(例えば、特許文献3参照)が提案されているが、ベンゼン環を含む疎水性の強い合成繊維のみで形成されるセパレータでは、親水性の強い電解液溶媒(例えば、プロピレンカーボネート)に対しての親和性が低く、内部抵抗が高くなるという問題があった。
特開平11−168033号公報
特開2000−3834号公報
特開2005−307360号公報
本発明は、上記実情を鑑みたものであって、耐久性および内部抵抗特性に優れた電気二重層キャパシタ用セパレータに関するものである。
本発明者らは、この課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定の繊維を用いることによって、耐久性および内部抵抗特性に優れた電気二重層キャパシタ用セパレータを実現できることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明は、脂肪族ポリケトン繊維を含有する多孔質シートからなる電気二重層キャパシタ用セパレータである。
本発明に用いる脂肪族ポリケトン繊維はフィブリル化されていることが好ましい。
本発明においては、脂肪族ポリケトン繊維を含有する多孔質シートからなることにより、耐久性および内部抵抗特性に優れた電気二重層キャパシタ用セパレータが得られる。
本発明における電気二重層キャパシタとは、対向する2つの電極間に電気二重層を挟んだ形で構成されてなる蓄電機能を有するものである。電気二重層キャパシタの電極としては、一対の電気二重層型電極、一方が電気二重層型電極でもう片方が酸化還元型電極の組み合わせの何れでも良い。電気二重層型電極としては、活性炭や非多孔性炭素からなる電極が挙げられる。ここで、非多孔性炭素とは、活性炭とは製法が異なり、黒鉛に類似の微結晶炭素を有する炭素を指す。活性炭の場合は、充放電に伴って細孔にイオンが入ったり出たりするが、非多孔性炭素の場合は、微結晶炭素の層間にイオンが入ったり出たりする。酸化還元型電極としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリアセン、インドール三量体、ポリフェニルキノキサリン、これらの誘導体などの導電性高分子、酸化ルテニウム、酸化インジウム、酸化タングステンなどの金属酸化物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電気二重層キャパシタの電解液には、イオン解離性の塩を溶解させた水溶液、プロピレンカーボネート(略称PC)、エチレンカーボネート(略称EC)、ジメチルカーボネート(略称DMC)、ジエチルカーボネート(略称DEC)、アセトニトリル(略称AN)、プロピオニトリル、γ−ブチロラクトン(略称BL)、ジメチルホルムアミド(略称DMF)、テトラヒドロフラン(略称THF)、ジメトキシエタン(略称DME)、ジメトキシメタン(略称DMM)、スルホラン(略称SL)、ジメチルスルホキシド(略称DMSO)、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルソルブなどの有機溶媒にイオン解離性の塩を溶解させたもの、イオン性液体(固体溶融塩)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。水溶液系と有機溶媒系の何れも利用できる電気二重層キャパシタの場合は、水溶液系は耐電圧が低いため、有機溶媒系の方が好ましい。電解液の代わりにポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリアセン、これらの誘導体などの導電性高分子膜を用いても良い。
本発明における脂肪族ポリケトン繊維としては、公知の種々の構造のものが使用できるが、特に次式(1)で示す、繰り返し単位からなる構造のポリケトン繊維が好ましい。
式中のRはエチレン性結合によって重合されたエチレン性不飽和化合物由来の部分で、各繰り返し単位において同一でも異なっていてもよい。
式(1)で表されるポリケトンは、分子中にCO単位(カルボニル基)とエチレン性不飽和化合物由来の単位とが配列された交互共重合体、すなわち、高分子鎖中で各CO単位の隣に、たとえばエチレン単位等のオレフィン単位が一つずつ位置する構造である。また、このポリケトンは、一酸化炭素と特定のオレフィン一種との共重合体であってもよく、一酸化炭素と特定のオレフィン二種以上との共重合体であってもよい。式(1)におけるRの由来となるエチレン性不飽和化合物の例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ドデセン等の不飽和炭化水素化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニルアセテート、ウンデセン酸等の不飽和カルボン酸またはその誘導体、およびウンデセノール、6−クロロヘキセン、N−ビニルピロリドン、およびスルホニルスルホン酸のジエチルエステルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を組合せて用いてもよい。特に、重合体の力学特性や耐熱性等の点から、Rはエチレンが好ましい。
本発明においては、エチレンと一酸化炭素とからなるコポリマーが、全コポリマー中の90%以上を占めるものが好ましく、特に実質的に100%のものが好ましい。
本発明に用いる脂肪族ポリケトン繊維の製造法については、特に制限はなく、溶融紡糸法、乾式紡糸法、湿式紡糸法をそのまま、あるいは修正して適用することができる。
本発明に用いる脂肪族ポリケトン繊維の繊維径は、繊度0.0001〜3dtexの範囲内にあることが好ましく、繊度0.01〜2dtexの範囲内にあることがより好ましく、繊度0.1〜1.5dtexの範囲内にあることが更に好ましい。脂肪族ポリケトン繊維の繊度が0.0001dtexより小さくなると繊維が脱落しやすくなり、また、繊度3dtexを超えると、セパレータの厚みを薄くした際にピンホールが発生しやすくなる。
本発明に用いるポリケトン繊維の繊維長は、重量平均繊維長0.1〜20mmの範囲内にあることが好ましく、更には、重量平均繊維長0.1〜10mmの範囲内にあることがより好ましい。重量平均繊維長が0.1mmより小さくなると繊維が脱落しやすくなり、重量平均繊維長20mmを超えると、繊維同士がよれてセパレータの均一性を損なうおそれがある。
本発明に用いる脂肪族ポリケトン繊維は、フィブリル化されていることが好ましい。フィブリル化により脂肪族ポリケトン繊維の比表面積が大きくなり、且つ繊維シート内での均一性が高くなるため、耐熱性と電解液親和性が更に向上する利点がある。
本発明におけるフィブリルとは、フィルム状ではなく、主に繊維軸と平行な方向に非常に細かく分割された部分を有する繊維状で、少なくとも一部が繊維径1μm以下になっている繊維を指す。長さと巾のアスペクト比は約20〜約100000の範囲に分布し、カナディアンフリーネスは0〜500mlの範囲にあることが好ましく、0〜200mlの範囲にあることがより好ましい。更に重量平均繊維長が0.1〜2mmの範囲にあるものが好ましい。
本発明におけるフィブリル化は、リファイナー、ビーター、ミル、摩砕装置、高速の回転刃により剪断力を与える回転刃式ホモジナイザー、高速で回転する円筒形の内刃と固定された外刃との間で剪断力を生じる二重円筒式の高速ホモジナイザー、超音波による衝撃で微細化する超音波破砕器、繊維懸濁液に少なくとも3000psiの圧力差を与えて小径のオリフィスを通過させて高速度とし、これを衝突させて急減速することにより繊維に剪断力、切断力を加える高圧ホモジナイザー等を用いて行うことができる。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、脂肪族ポリケトン繊維を5質量%以上含有することが好ましく、10質量%以上含有することがより好ましく、30%質量以上が更に好ましい。含有率が5質量%未満の場合、耐久性または内部抵抗特性が損なわれる可能性がある。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータは、セパレータの特性を損なわない範囲内で、脂肪族ポリケトン繊維以外の繊維を加えてもよい。例えば、天然セルロース繊維、溶剤紡糸セルロース繊維、アクリル、ポリオレフィン、ポリエステル、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステルアミド、ポリアミド、全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエーテル、全芳香族ポリカーボネート、全芳香族ポリアゾメジン、ポリイミド、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの樹脂からなる単繊維や複合繊維、これらをフィブリル化したものやバクテリアセルロースを適量単独で含有しても良いし、2種類以上の組み合わせで含有しても良い。また、各種の分割型複合繊維を分割させたものを含有しても良い。特に、融点および熱分解温度の高い全芳香族ポリアミドなどを合わせ含むと、より耐久性に優れるセパレータが得られ好ましい。
本発明における電気二重層キャパシタ用セパレータは、円網抄紙機、長網抄紙機、短網抄紙機、傾斜型抄紙機、これらの中から同種または異種の抄紙機を組み合わせてなるコンビネーション抄紙機などを用いて抄紙する方法によって製造することができる。原料スラリーには、繊維原料の他に必要に応じて分散剤、増粘剤、無機填料、有機填料、消泡剤などを適宜添加し、5〜0.001質量%程度の固形分濃度にスラリーを調整する。この原料スラリーをさらに所定濃度に希釈して抄紙する。抄紙して得た多孔質シートは必要に応じて、カレンダー処理、熱カレンダー処理、熱処理などが施される。
本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータの厚みは特に制限はないが、10〜150μmが好ましく、15〜70μmがより好ましく、15〜30μmが更に好ましい。10μm未満では、ハンドリング時や加工時に破れたり穴があきやすくなり、150μmより厚いと、電気二重層キャパシタに収納できる電極面積が小さくなり、電気二重層キャパシタの蓄電容量が小さくなってしまう。また、本発明の電気二重層キャパシタ用セパレータの密度は特に制限はないが、0.20〜0.80g/cm3が好ましく、0.30〜0.70g/cm3がより好ましく、0.40〜0.60g/cm3が更に好ましい。密度が0.20g/cm3より小さいとピンホールができる場合があり、0.80g/cm3より大きいと内部抵抗が高くなりやすい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<脂肪族ポリケトン短繊維1>
エチレン/一酸化炭素が完全交互共重合したポリケトンを溶融紡糸し、延伸して繊度0.1dtex、融点270℃の脂肪族ポリケトン繊維を作製した。これを2mmに切断して脂肪族ポリケトン短繊維を作製した。これを脂肪族ポリケトン繊維1またはPK1と表記する。
エチレン/一酸化炭素が完全交互共重合したポリケトンを溶融紡糸し、延伸して繊度0.1dtex、融点270℃の脂肪族ポリケトン繊維を作製した。これを2mmに切断して脂肪族ポリケトン短繊維を作製した。これを脂肪族ポリケトン繊維1またはPK1と表記する。
<脂肪族ポリケトン短繊維2>
ポリプロピレンを6mol%含む、エチレン/プロピレン/一酸化炭素が交互共重合したポリケトンを溶融紡糸し、延伸して繊度1.7dtex、融点220℃の脂肪族ポリケトン繊維を作製した。これを5mmに切断して脂肪族ポリケトン短繊維を作製した。これを脂肪族ポリケトン繊維2またはPK2と表記する。
ポリプロピレンを6mol%含む、エチレン/プロピレン/一酸化炭素が交互共重合したポリケトンを溶融紡糸し、延伸して繊度1.7dtex、融点220℃の脂肪族ポリケトン繊維を作製した。これを5mmに切断して脂肪族ポリケトン短繊維を作製した。これを脂肪族ポリケトン繊維2またはPK2と表記する。
<フィブリル化ポリケトン繊維>
脂肪族ポリケトン繊維1を、ダブルディスクリファイナーを用いて叩解処理し、重量平均繊維長1.30mm、カナディアンフリーネス80mlのフィブリル化ポリケトン繊維を作製した。以下、これをフィブリル化ポリケトン繊維またはFPKと表記する。
脂肪族ポリケトン繊維1を、ダブルディスクリファイナーを用いて叩解処理し、重量平均繊維長1.30mm、カナディアンフリーネス80mlのフィブリル化ポリケトン繊維を作製した。以下、これをフィブリル化ポリケトン繊維またはFPKと表記する。
<フィブリル化アラミド繊維>
パラ系全芳香族ポリアミド繊維(繊度2.5dtex、繊維長3mm)を、ダブルディスクリファイナーを用いて叩解処理し、重量平均繊維長1.55mm、カナディアンフリーネス100mlのフィブリル化パラ系全芳香族ポリアミド繊維を作製した。以下、これをフィブリル化アラミド繊維またはFPAと表記する。
パラ系全芳香族ポリアミド繊維(繊度2.5dtex、繊維長3mm)を、ダブルディスクリファイナーを用いて叩解処理し、重量平均繊維長1.55mm、カナディアンフリーネス100mlのフィブリル化パラ系全芳香族ポリアミド繊維を作製した。以下、これをフィブリル化アラミド繊維またはFPAと表記する。
<フィブリル化セルロース>
繊度1.7dtex、繊維長5mmの溶剤紡糸セルロース(レンチング社製、商品名:テンセル)をダブルディスクリファイナーにて叩解処理し、重量平均繊維長0.64mm、カナディアンフリーネス10mlのフィブリル化セルロースを作製した。以下、これをフィブリル化セルロースまたはFBCと表記する。
繊度1.7dtex、繊維長5mmの溶剤紡糸セルロース(レンチング社製、商品名:テンセル)をダブルディスクリファイナーにて叩解処理し、重量平均繊維長0.64mm、カナディアンフリーネス10mlのフィブリル化セルロースを作製した。以下、これをフィブリル化セルロースまたはFBCと表記する。
表1に示した原料と配合量に従って、抄紙用スラリーを調製した。ここで、表1中の「PET1」は、繊度0.1dtex、繊維長3mmのポリエチレンテレフタレート繊維(帝人ファイバー製、商品名:テピルスTM04PN)、「PET2」は、繊度1.1dtex、繊維長5mmの芯鞘複合繊維(帝人ファイバー製、商品名:TJ04CN、芯部:融点255℃のポリエチレンテレフタレート、鞘部:ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンイソフタレートの共重合体、融点110℃)を意味する。
実施例1〜5
スラリー1〜5を、円網抄紙機と円網抄紙機のコンビネーション抄紙機を用い湿式抄紙して多孔質シート1〜5を作製した。次いで、多孔質シート1〜5を室温、線圧490N/cmでカレンダー処理し、電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜5を作製した。
スラリー1〜5を、円網抄紙機と円網抄紙機のコンビネーション抄紙機を用い湿式抄紙して多孔質シート1〜5を作製した。次いで、多孔質シート1〜5を室温、線圧490N/cmでカレンダー処理し、電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜5を作製した。
実施例6および7
スラリー6および7を、円網抄紙機と円網抄紙機のコンビネーション抄紙機を用い湿式抄紙して多孔質シート6および7を作製した。次いで、多孔質シート6および7の両面を220℃に加熱した直径1200mmの金属ロールに10m/minの速度で接触させた後、室温、線圧490N/cmでカレンダー処理し、電気二重層キャパシタ用セパレータ6および7を作製した。
スラリー6および7を、円網抄紙機と円網抄紙機のコンビネーション抄紙機を用い湿式抄紙して多孔質シート6および7を作製した。次いで、多孔質シート6および7の両面を220℃に加熱した直径1200mmの金属ロールに10m/minの速度で接触させた後、室温、線圧490N/cmでカレンダー処理し、電気二重層キャパシタ用セパレータ6および7を作製した。
(比較例1および2)
スラリー8および9を、円網抄紙機と円網抄紙機のコンビネーション抄紙機を用い湿式抄紙して多孔質シート8および9を作製した。次いで、多孔質シート8および9を室温、線圧490N/cmでカレンダー処理し、電気二重層キャパシタ用セパレータ8および9を作製した。
スラリー8および9を、円網抄紙機と円網抄紙機のコンビネーション抄紙機を用い湿式抄紙して多孔質シート8および9を作製した。次いで、多孔質シート8および9を室温、線圧490N/cmでカレンダー処理し、電気二重層キャパシタ用セパレータ8および9を作製した。
<電気二重層キャパシタの作製>
正極及び負極として、BET比表面積500m2/gの非多孔性炭素からなる電極を用い、電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜9を負極と正極の間に介して積層し、これをアルミニウム製収納袋に収納してスタック型素子を形成した。この素子ごと200℃に10時間真空加熱し、電極及びセパレータに含まれる水分を除去した。これを真空中で室温まで放冷した後、素子内に電解液を注入し、注入口を密栓して電気二重層キャパシタ1〜9をそれぞれ100個作製した。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるように(C2H5)3(CH3)NBF4を溶解させたものを用いた。
正極及び負極として、BET比表面積500m2/gの非多孔性炭素からなる電極を用い、電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜9を負極と正極の間に介して積層し、これをアルミニウム製収納袋に収納してスタック型素子を形成した。この素子ごと200℃に10時間真空加熱し、電極及びセパレータに含まれる水分を除去した。これを真空中で室温まで放冷した後、素子内に電解液を注入し、注入口を密栓して電気二重層キャパシタ1〜9をそれぞれ100個作製した。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/lになるように(C2H5)3(CH3)NBF4を溶解させたものを用いた。
電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜9、電気二重層キャパシタ1〜9について、下記の試験方法により測定し、その結果を表2、3に示した。
<厚み>
電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜9の厚みをJIS C2111に準拠して測定し、その結果を表2に示した。
電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜9の厚みをJIS C2111に準拠して測定し、その結果を表2に示した。
<密度>
電気二重キャパシタ用セパレータ1〜9の密度をJIS C2111に準拠して測定し、その結果を表2に示した。
電気二重キャパシタ用セパレータ1〜9の密度をJIS C2111に準拠して測定し、その結果を表2に示した。
<保液率>
一定面積に切り出した電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜9の重量(W1)を測定し、プロピレンカーボネートに四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウムを溶解させ調製した電解液中に浸漬した後、ピンセットで該試料を取り出し、一定時間、吊るして放置した。そして、放置後、このセパレータの重量(W2)を測定し、次の式(2)により、保液率(%)を測定し、その結果を表3に示した。保液率が高いセパレータほど電解液親和性に優れていることを意味する。
保液率(%)=100×[(W2−W1)/W1] …(2)
一定面積に切り出した電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜9の重量(W1)を測定し、プロピレンカーボネートに四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウムを溶解させ調製した電解液中に浸漬した後、ピンセットで該試料を取り出し、一定時間、吊るして放置した。そして、放置後、このセパレータの重量(W2)を測定し、次の式(2)により、保液率(%)を測定し、その結果を表3に示した。保液率が高いセパレータほど電解液親和性に優れていることを意味する。
保液率(%)=100×[(W2−W1)/W1] …(2)
<DC抵抗>
電気二重層キャパシタ1〜9に電圧3.5Vで充電した後、20Aで定電流放電したときの放電開始直後の電圧低下よりDC抵抗を算出し、100個の平均値を表3に示した。
電気二重層キャパシタ1〜9に電圧3.5Vで充電した後、20Aで定電流放電したときの放電開始直後の電圧低下よりDC抵抗を算出し、100個の平均値を表3に示した。
<耐久性>
電気二重層キャパシタ1〜9を3.5Vまで充電し、電極の体積膨張によってセパレータが突き破れて内部短絡した割合を調べ、耐久性とし、表3に示した。電極の膨張圧力は0.3MPaであった。
電気二重層キャパシタ1〜9を3.5Vまで充電し、電極の体積膨張によってセパレータが突き破れて内部短絡した割合を調べ、耐久性とし、表3に示した。電極の膨張圧力は0.3MPaであった。
表3に示した通り、実施例1〜7で作製した脂肪族ポリケトン繊維を含有する多孔質シートからなる電気二重層キャパシタ用セパレータ1〜7は、高い保液率を示す電解液親和性に優れたものであるため、該セパレータを具備した電気二重層キャパシタ1〜7は低い内部抵抗を示した。また、耐久性が高く信頼性にも優れた電気二重層キャパシタであった。
一方、比較例1で作製した、脂肪族ポリケトン繊維を含有しないセルロース100%の電気二重層キャパシタ用セパレータ8を具備した電気二重層キャパシタ8は、耐久性が低く信頼性に欠けるものであった。
比較例2で作製した、パラ系全芳香族ポリアミド繊維とポリエチレンテレフタレート繊維からなる電気二重層キャパシタ用セパレータ9は、電解液親和性に乏しく保液率が低いため、該セパレータを具備した電気二重層キャパシタ9は、内部抵抗が高く劣っていた。
本発明の活用例としては、高い信頼性と低い内部抵抗が要求される用途、例えば、電気二重層キャパシタ、電解コンデンサ、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池などの電子部品用セパレータが好適である。
Claims (2)
- 脂肪族ポリケトン繊維を含有する多孔質シートからなる電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- 脂肪族ポリケトン繊維がフィブリル化されていることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
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2006
- 2006-10-30 JP JP2006294202A patent/JP2008112827A/ja active Pending
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