JP2008109589A - 信号発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明では、汎用DDSを使用した周波数可変の信号発生装置において、ジッター発生を抑制し、高精度の周波数可変の矩形パルス信号を発生する。
【解決手段】周波数可変の信号発生装置は、設定値に応じて変更される周波数のアナログ信号を出力するDDS1と、該アナログ信号から該周波数の第1矩形パルス信号を生成するコンパレータ3と、第1矩形パルス信号を設定される分周比で分周した第2矩形パルス信号を出力するプログラマブル分周器41と、制御部4とを備える。該周波数を高周波数領域側に変更の場合、該分周器に対し第1矩形パルス信号を出力信号Soとする。該周波数を低周波数領域側に変更の場合、DDSに対して設定値を分周比倍の値に変更制御して該分周比倍の周波数を有する第1矩形パルス信号を発生させ、分周器において当該分周比で分周した当該周波数の第2矩形パルス信号を出力信号Soとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号発生装置に関し、特に、外部周波数変調機能を有する信号発生手段を使用して、出力におけるジッターの発生を抑制し、高精度の周波数可変の矩形パルス信号を発生する信号発生装置に関するものである。
正弦波出力ダイレクト・ディジタル・シンセサイザ(以下、DDSと称す)による周波数可変矩形波の矩形パルス信号(クロック信号)の生成原理を図7に示す。
この方式の信号発生装置は、図7に示すように、位相増分値レジスタ11、位相積算器12、波形メモリ13、ディジタル−アナログ(D/A)変換器14を有するDDS1と、ローパスフィルタ(LPF)2、コンパレータ3で構成される。この信号発生装置では、DDS1から出力された正弦波信号Saが矩形波のクロック信号Sdに変換されて出力される。
位相増分値レジスタ11は、1クロックサイクル当りの出力信号の位相変化量(以下、FTWと称す)を格納する。このFTWの値を該レジスタに変更して格納することで、DDS1から出力される正弦波信号Saの周波数fを変更することができる。
位相積算器12は、位相増分値レジスタ11に格納された値、つまり、設定されたFTWの値をクロックサイクル毎に累積演算する。その累積演算の結果は、波形メモリ13のアドレスポインタとして機能する。波形メモリ13には、正弦波のサンプルデータが格納されており、アドレスポインタにより指定されたアドレスにおけるサンプルデータをD/A変換器14に出力する。D/A変換器14は、波形メモリ13から出力されたサンプルデータを電圧又は電流のアナログ量に変換する。
LPF2は、D/A変換器14の出力に含まれる不要な周波数成分を除去し、正弦波信号Saのスペクトラム純度を高めるように作用する。
LPF2から出力された正弦波信号は、コンパレータ3により所定の基準値と比較されて矩形波のクロック信号に変換され、周波数可変の信号発生器としての出力信号Sdとなる。この出力信号Sdの周波数は、DDS1から出力される正弦波信号Saの周波数fと同じである。
以上で説明した方式による周波数可変の信号発生器で矩形波のクロック信号を生成した場合、図7に示されるように、コンパレータを用いて、正弦波信号から矩形波パルス信号を生成しているため、一般的に、出力される矩形波信号の周波数が、高周波数領域側に変更される場合には、ジッターが現れ難くいため、ジッター発生の問題は生じない。しかし、その矩形波パルス信号の周波数が低周波数領域側に変更されるにつれて、出力される矩形波パルス信号に、ジッターが増加する。
ところで、上述したDDSを組み込んだ周波数可変の信号発生器が、例えば、計測器などに使用される場合には、その計測器などに搭載されたアプリケーションからの要求として、ジッターに対するスペックが全周波数領域において、数十ps rms以下、または発振周期の1/10000以下である必要がある。従来から用いられているDDSを組み込んだ周波数可変の信号発生器では、ジッターに対するスペックを満足する周波数範囲は、回路構成によっても異なるが、例えば、100MHz〜50MHz程度であり、50MHz以下の周波数では、要求されるジッターに対するスペックが満たされない。そのため、矩形波パルス信号の周波数がその50MHz以下である場合でも、ジッターの増加を抑制する必要がある。
そこで、このジッターが増加するという問題に対処するものとして、スペクトル純度が高い信号を生成するようにし、ジッターの少ないディジタル・クロック信号を発生するDDSを用いた信号発生器が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
この提案された信号発生器では、クロック信号は、可変周波数を有し、任意波形の信号を発生できるように、プログラムで制御される。この信号発生器に用いられるDDSは、高分解能、高サンプリング・レートのD/A変換器を用いて正弦波信号を発生し、この正弦波信号をディジタル・クロックに変換する。DDS信号発生器のアーキテクチャによって、CMOS回路を用いてデータ・ストリームを発生し、これを高サンプル・レートのD/A変換器に供給することで、低ジッターのクロック信号を生成している。
特開2005−195585号公報
しかしながら、この提案された信号発生器では、低ジッターのクロック信号を発生させるために、DDS内部の回路構成を変更して、信号発生のための制御プログラムを用意しなければならない。そのため、低ジッターのクロック信号を実現しようとすると、特別に回路設計したDDSを用いることになり、既存の、そして、汎用のDDSを用いた場合には、低ジッターのクロック信号を発生させることができない。
そこで、本発明は、汎用のDDSを使用することができ、周波数可変の矩形パルス信号を発生させる信号発生装置であって、出力におけるジッターの発生を抑制し、高精度の周波数可変の矩形パルス信号を発生する信号発生装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明による信号発生装置では、設定値に応じて変更される周波数を有するアナログ信号を出力する信号発生手段と、前記アナログ信号に基づいて前記周波数を有する第1矩形パルス信号を生成するパルス信号生成手段と、前記第1矩形パルス信号を設定される分周比で分周した第2矩形パルス信号を出力する分周手段と、 前記周波数が高周波数領域側に変更される場合、前記第1矩形パルス信号を出力信号とする制御を行い、前記周波数が低周波数領域側に変更される場合、前記信号発生手段に対して前記設定値を前記分周比倍の値に変更制御して前記パルス信号生成手段から該分周比倍の周波数を有する前記第1矩形パルス信号を出力させ、前記分周手段を当該分周比に設定制御して前記周波数を有する前記第2矩形パルス信号を出力信号とする制御を行う制御手段と、を備えた。
そして、前記信号発生手段が、設定された位相増分値に従った周波数の前記アナログ信号を出力し、該周波数を設定するプログラムレジスタを有するダイレクト・ディジタル・シンセサイザであり、前記分周手段が、プリセット付きバイナリカウンタで構成されたプログラマブル分周器であり、前記制御手段は、前記周波数に対応する位相増分値を決定し、前記プログラムレジスタに該位相増分値を設定する周波数−位相増分値変換手段と、前記プログラマブル分周器の分周比を前記周波数に対応して決定する周波数−分周比変換手段と、を備えた。
前記制御手段は、決定された前記位相増分値の設定から前記第2矩形パルス信号の周波数が変化する時間を計測する時間計測手段を含み、計測した該時間に基づいて前記プログラムレジスタによる前記位相増分値の設定と前記プログラマブル分周手段の前記分周比の設定とを同期させ、前記周波数の変更時に伴う前記分周比の変更前後における前記第2矩形パルス信号の位相同期の制御を行うこととした。
さらに、前記制御手段は、変調レート毎の前記周波数を格納した変調波形格納手段を有し、前記周波数−位相増分値変換手段と前記周波数−分周比変換手段とに該周波数を供給させることとした。
また、前記制御手段は、前記周波数が高周波数領域側に変更される場合、前記分周手段に対して前記分周を行わない設定にして、前記第1矩形パルス信号を前記周波数の前記第2矩形パルス信号を出力信号とする制御を行うこととした。
さらに、前記第1矩形パルス信号と前記第2矩形パルス信号とを切り換えて前記出力信号とする切換手段を備え、前記制御手段は、前記周波数が高周波数領域側に変更される場合、前記第1矩形パルス信号を出力信号として出力させる前記切換手段の切換制御を行い、前記周波数が低周波数領域側に変更される場合、前記切換手段を制御して、前記第2矩形パルス信号を出力信号として出力させる前記切換手段の切換制御を行うこととした。
以上のように、本発明の信号発生装置によれば、アナログ信号に基づいて生成された設定値周波数の第1矩形パルス信号を設定される分周比で分周した第2矩形パルス信号を出力する分周手段が備えられ、前記周波数が高周波数領域側に変更される場合、第1矩形パルス信号を出力信号として出力させる制御を行い、前記周波数が低周波数領域側に変更される場合、前記アナログ信号の信号発生手段に対して前記設定値を前記分周比倍の値に変更制御して前記パルス信号生成手段から該分周比倍の周波数を有する第1矩形パルス信号を出力させ、前記分周手段に対して当該分周比に設定制御して前記周波数を有する前記第2矩形パルス信号を出力させて出力信号とする制御を行うようにしたので、アナログ信号の信号発生手段には、従来技術による信号発生手段、例えば、汎用のDDSをそのまま使用でき、矩形パルス信号の周波数が低周波数領域側に変更された場合でも、出力の矩形パルス信号における低ジッター化を図ることができる。
また、決定された位相増分値の設定から第2矩形パルス信号の周波数が変化する時間を計測する時間計測手段を備えることにより、計測した該時間に基づいてプログラムレジスタによる前記位相増分値の設定とプログラマブル分周手段の分周比の設定とを同期させ、前記周波数の変更時に伴う前記分周比の変更前後における第2矩形パルス信号の位相同期の制御を行うこととしたので、プログラマブル分周手段に設定される分周比が、矩形パルス信号の周波数の変更に伴って変更される場合でも、矩形パルス信号の位相連続性が保持されて、高精度の周波数可変の矩形パルス信号を発生することができる。
次に、本発明による信号発生装置に係る第1及び第2実施形態について、図1乃至図6を参照して説明する。
先ず、本発明においては、コンパレータを用いて正弦波信号から矩形パルス信号を生成する方式による周波数可変の信号発生装置の場合には、出力される矩形波信号の周波数が、高周波数領域側に変更される場合には、ジッターが現れ難く、矩形パルス信号の周波数が低周波数領域側に変更されるにつれて、ジッターが増加するという現象に着目して、出力される矩形波信号の周波数が、高周波数領域側にある場合には、生成された矩形パルス信号をそのまま出力信号として出力されるようにし、矩形パルス信号の周波数が低周波数領域側に変更される場合には、矩形パルス信号を分周する分周手段に入力させ、所望の周波数となるような分周比で分周したパルス信号を矩形パルス信号として出力されるようにした。
ここで、分周手段の出力信号を、所望の周波数を有する矩形パルス信号として出力させるには、アナログ信号を出力する信号発生手段で発生されるアナログ信号の周波数について、該周波数に対する設定値を分周手段における分周比倍の値に変更制御し、パルス信号生成手段から該分周比倍の周波数を有する矩形パルス信号を出力させることとした。この分周比倍の周波数を有する矩形パルス信号を分周手段に入力させ、当該分周比で分周することにより、所望の周波数を有するパルス信号が生成され、このパルス信号を出力信号として出力する。
矩形パルス信号の周波数が低周波数領域側に変更される場合には、矩形パルス信号を分周する分周手段から出力されるパルス信号が、信号発生装置の矩形パルス信号として出力されるため、アナログ信号のユラギなどによるジッターの発生に関係なくなり、出力される矩形パルス信号には、分周手段自体による一定のジッターが存在していたとしても、それは問題にならないほど小さく、従来技術による信号発生装置に比較して、ジッターの発生を大きく抑制することができる。
また、本発明による信号発生装置では、所望の周波数を有する矩形パルス信号を出力させるには、分周手段の分周比を切り換える必要がある。この分周比を切り換えることにより、矩形パルス信号の周波数を変更することができるが、分周手段の分周比切り換えのタイミングによっては、矩形パルス信号の位相が、周波数の変更前後において連続しなくなることがある。
そこで、アナログ信号に対する周波数設定値の設定から矩形パルス信号の周波数が変化する時間を計測するようにして、計測した該時間に基づいてアナログ信号に対する周波数設定値の設定と分周手段の分周比の設定とを同期させ、矩形パルス信号の周波数変更時に伴う分周比の変更前後における矩形パルス信号の位相同期の制御を行うこととした。これにより、矩形パルス信号の周波数が変更されても、矩形パルス信号の位相連続性が保持され、高精度の周波数可変の矩形パルス信号を発生することができる。
なお、上述したように、従来技術による信号発生装置では、ジッターに対するスペックを満足する周波数範囲は、例えば、100MHz〜50MHz程度であり、50MHz以下の周波数では、要求されるジッターに対するスペックが満たされないことから、本発明による信号発生装置においては、100MHz〜50MHzの周波数範囲が、生成された矩形パルス信号をそのまま出力信号として出力する高周波数領域側となり、50MHz以下で、例えば、1mHzまでの周波数範囲が、分周手段で生成された矩形パルス信号を出力信号とする低周波数領域側となる。生成された矩形パルス信号をそのまま出力信号とするか、また、分周手段で生成された矩形パルス信号を出力信号とするかの切り換えの目安として、回路構成によって異なるものではあるが、例えば、生成される矩形パルス信号の周波数が50MHzであるときを採用することができる。
(第1実施形態)
以上のように、本発明による信号発生装置を実現するためには、アナログ信号を出力する信号発生手段として、従来公知のアナログ信号発振器などを使用することができるが、以下に説明する本発明の第1実施形態では、アナログ信号の生成手段として、図7に示された汎用のDDSを使用した。本発明の信号発生装置に係る第1実施形態が、図1に示される。
図1は、低ジッターの周波数可変の矩形パルス信号(クロック信号)を生成できる第1実施形態の信号発生装置の回路構成を示している。第1実施形態は、DDS1をアナログ信号生成手段として使用した場合であり、クロック信号の発生装置としては、基本的には、図7に示された信号発生装置と同様のものを使用している。DDS1には、市販の汎用品を使用することができる。図1に示された回路構成には、図7に示された回路構成と同様の部分には、同じ符号を付してある。
図1に示された第1実施形態の周波数可変クロック信号の信号発生装置では、図7に示された信号発生装置に制御手段4(破線で囲まれた部分)が付加されている。この制御手段4には、2のプログラマブル分周器41が含まれている。プログラマブル分周器及び制御回路には、安価な汎用のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)によって生成することが可能である。
第1実施形態では、低ジッターを維持しつつ、位相連続で周波数を変更できる矩形パルスのクロックを発生させることを実現するため、DDS1の出力信号Saの周波数fが高い領域では、コンパレータ3の出力信号Sdのジッターは小さく良好であるという特性を生かし、高い周波数領域のクロック信号の発生では、DDS1の出力信号Saのコンパレータ出力信号Sdをそのまま出力させる。そして、その周波数領域よりも低い周波数の場合には、プログラマブル分周器41による分周出力を矩形パルス信号Soとするようにした。プログラマブル分周器41による分周出力には、該分周器による一定のジッターが存在するが、そのジッターは比較的小さく、出力されたクロック信号では、一般的に問題にならない。そのため、高い周波数から低い周波数まで、低ジッターのクロック出力を得ることが可能になる。
ここで、制御手段4は、プログラマブル分周器41の他に、変調波形メモリ42、周波数−FTW変換回路43、周波数−分周比変換回路44、FTW−ウエイト値(W)変換回路45、そして制御回路46から構成されている。
変調波形メモリ42は、変調レート毎におけるDDS1の出力信号Saの周波数fを格納する。これを変調レートに従って読み出せば、固定パターンの周波数スイープができる。或いは、変調波形メモリの代わりに、A/D変換器を配置し、外部変調信号を変調レートで逐次取り込むことによっても、FM変調ができる。
DDS1は、位相変化量(FTW)に従った周波数fを有する信号Saを出力する。周波数fの変化をDDS1の外部回路と同期させるために、DDS1内にプログラムレジスタ15が接続され、外部同期信号により、プログラムレジスタ15からFTWが位相増分値レジスタ11に転送される。
周波数−位相変化量(FTW)変換回路43は、出力信号Soの周波数fに対応するFTWを決定する。DDS1の動作クロック周波数をf、FTWのビット幅をNとすると、FTWは、
FTW=2(N+n)×(f/f
と表される。
周波数−分周比変換回路44は、出力信号Soの周波数fに対応するプログラマブル分周器の分周比DRを決定する。
log(f/f)<DR≦log(f/f)となる。
ただし、DRは、0以上の整数である。ここで、fは、DDS1の最高出力周波数以下の周波数を示し、f=f/2の関係にあるものとする。
プログラマブル分周器41は、DDS1の出力信号Saの周波数fを周波数−分周比変換回路44から得られた分周比DRで分周する。分周比をDRとすると、出力信号Soの周波数fは、
=f/2DR
となる。ただし、分周比DRは、0以上の整数であり、出力信号Saの周波数fの範囲は、f<f≦fである。これは、分周比倍の周波数を有するクロック信号を出力させ、このクロック信号を分周器に入力させ、当該分周比で分周することにより、所望の周波数を有するパルス信号が生成され、このパルス信号を出力信号として出力できることを意味する。
プログラマブル分周器41は、例えば、プリセット付バイナリカウンタで構成されるが、位相変更時のカウンタプリセット値は、分周比DRの変更前後で出力信号Soが位相連続となるように演算される。
現在の分周比をDR、現在のカウンタの値をCDR1とすると、現在の分周比における次のカウンタ値は、CDR1+1である。従って、このときの位相PDR1は、
DR1=2π(CDR1+1)/2DR1
となる。ただし、DR1>0であり、分周出力は、カウンタの(DR−1)ビット目を取り出せば、デューティ50%のクロックになる。
次の分周比をDR、次のカウンタのプリセット値をCDR2とすると、このときの位相PDR2は、
DR2=2πCDR2/2DR2
となる。
分周比変更の前後で位相連続であるとすると、位相の関係は、PDR1=PDR2である。従って、プリセット値CDR2を、
DR2=(CDR1+1)×2(DR2−DR1)
とすれば、位相連続を実現できる。
現在の分周比がDR=0、つまり、出力周波数fが、f以上で、分周していない場合には、次の分周比DRにおける位相PDR2は、必ず、PDR2=πから始まる。従って、プリセット値CDR2を、
DR2=2DR2/2=2(DR2−1)
とすればよい。この場合は、分周比がDR=0であるので、クロック信号Sdの周波数fが高周波数領域側にあり、コンパレータ3から出力されるパルス信号Sdが、プログラマブル分周器41で分周されず、そのまま出力信号Soとして出力される。
上記のプリセット値CDR2から分かる様に、次の分周比DRによるカウント値は、現在の分周比DRによるカウント値に2のべき乗を乗算したものであるので、演算処理にはシフト回路があればよい。DR−DR<0の場合は、右シフトとなり、DR−DR>0の場合は、左シフトとなる。
位相変化量(FTW)−ウエイト値(W)変換回路45は、DDS1にFTWを設定してから、実際に、出力信号Saの周波数fが変化するまでの時間、即ち、ウエイト値Wが周波数fの何クロック分かを求める。
制御回路46は、DDS1の出力信号Saの周波数fに同期して動作し、位相増分値レジスタ11にFTWの変更を反映させる信号をウエイト値Wに基づいたタイミングで生成し、プログラムレジスタ15に与える。また、プログラマブル分周器41の分周比を変更させる信号を生成する。
以上のように構成された第1実施形態による周波数可変クロック発生器では、変調波形メモリ42に格納された周波数fに対応する変調波形データが位相増分値レジスタ11に格納されて、周波数fを有するクロック信号Sdが出力され、プログラマブル分周器41に入力される。そこで、変調波形メモリ42から読み出された変調波形データの周波数に従って、周波数−分周比変換回路44から当該周波数に対応する分周比がプログラマブル分周器41に設定される。
周波数−分周比変換回路44は、出力すべきクロック信号Soの周波数fが高域周波数領域側にあると判断したときには、分周比0をプログラマブル分周器41に設定する。このときには、周波数fのクロック信号Sdは、分周されずに、そのまま出力信号Soとして出力され、その周波数関係は、f=fとなる。
また、周波数−分周比変換回路44は、出力すべきクロック信号の周波数fが低周波数領域側にあると判断したときには、分周比DRをプログラマブル分周器41に設定する。このときには、DDS1で発生されるアナログ信号Saの周波数fについて、該周波数に対する設定値を分周比倍(2DR)の値に変更制御し、該分周比倍の周波数fを有するクロック信号Sdを出力させ、このクロック信号Sdをプログラマブル分周器41において当該分周比で分周することにより、所望の周波数fを有するクロック信号が生成され、このクロック信号を出力信号として出力する。その周波数関係は、f=f/2DRである。
以上に説明したように、第1実施形態の回路構成による信号発生器によれば、コンパレータを用いて正弦波信号から矩形パルス信号(クロック信号)を生成する方式による周波数可変の信号発生装置に、例えば、汎用のDDSを使用した場合でも、所望するクロック信号の周波数が高周波数領域側に変更される場合には、該DDSからの出力信号をそのまま出力し、所望するクロック信号の周波数が、例えば、50MHz以下の低周波数領域側に変更される場合には、所望する周波数に対応して増加された周波数の出力信号を発生させて、該出力信号を分周器で所望する周波数に分周されたクロック信号を出力するようにしたので、アナログ信号のユラギなどによるジッターの発生に関係なくなり、出力されるクロック信号に、プログラマブル分周器自体による一定のジッターが発生していても、そのジッター発生量は僅かであり、従来技術による信号発生装置に比較して、ジッターの発生を大きく抑制することができた。
また、第1実施形態の回路構成による信号発生装置では、所望の周波数を有するクロック信号を出力させるには、分周器の分周比を切り換える必要がある。この分周比を切り換えることにより、出力されるクロック信号の周波数を変更することができるが、分周器の分周比切り換えのタイミングによっては、該クロック信号の位相が、周波数の変更前後において連続しなくなることがある。
そこで、アナログ信号に対する周波数設定値の設定からクロック信号の周波数が変化する時間を計測するようにして、計測した該時間に基づいてアナログ信号に対する周波数設定値の設定と分周器の分周比の設定とを同期させ、クロック信号の周波数変更時に伴う分周比の変更前後におけるクロック信号の位相同期の制御を行うようにしたので、クロック信号の周波数が所望する周波数に変更されても、出力されるクロック信号の位相連続性が保持されることになり、高精度の周波数可変のクロック信号を発生することができた。
そこで、第1実施形態の回路構成による信号発生装置において、クロック信号の周波数が所望する周波数に変更された場合に、クロック信号の位相連続性が保持されるように、分周器の分周比切り換えのタイミング制御について上述したが、図2乃至図4を参照して、そのタイミング制御の詳細について以下に説明する。
図2は、図1に示されたプログラマブル分周器41にプリセット付きバイナリカウンタを使用した場合において、クロック信号の周波数を変更したときに発生する位相の不連続性を説明するタイミング図である。このバイナリカウンタの例として、3ビットカウンタが使用されている。
図2において、(a)は、バイナリカウンタ(プログラマブル分周器41)に入力されるクロック信号(矩形パルス信号)Sdの波形を示し、(b)乃至(d)の各々は、バイナリカウンタの各ビットに係る波形を示し、(e)は、バイナリカウンタの出力である出力信号Soの波形を示し、そして、(f)は、バイナリカウンタのカウント状態を表している。
ここで、バイナリカウンタのカウントが時間tで開始され、そのカウント値が2のときに、分周比が1から3に変更されたとする。図2における矢印が、時間tに変更指示があったことを示している。しかし、バイナリカウンタでは、1クロック遅れた時間tにおいて、3ビット目をカウントした後の値を出力することになるので、バイナリカウンタの出力信号は、実線で示された(e)の波形のようになる。
(e)の波形上の円で囲まれた部分のように、時間tにおいて、破線で示されるが、時間tのタイミングで立ち上がるクロック信号が得られれば、該クロック信号の位相が、分周比の変更前後において連続しているといえる。しかし、実際には、バイナリカウンタの出力信号は、分周比の変更後、1クロック分遅れて立ち上がるため、分周比の変更前後における矩形パルス信号の位相連続性を保持できない。
そこで、第1本実施形態の信号発生装置においてクロック信号の周波数を変更するための分周比の変更前後における位相の連続性を実現するタイミング図が、図3に示されている。図3における(a)乃至(f)は、図2の(a)乃至(f)と同様のことを示しているが、図3の(e)は、図2の(e)において破線で示した波形による出力信号の波形と同様である。
図3のタイミング図においても、図2の場合と同様に、バイナリカウンタのカウントが時間tで開始され、そのカウント値が2のときに、分周比が1(DR)から3(DR)に変更されたとする。ここで、前述したように、バイナリカウンタのプリセット値CDR2について、
DR2=(CDR1+1)×2(DR2−DR1)
となるように設定すれば、位相連続を実現できる。
そこで、この式において、CDR1=2、DR=1、DR=3とすると、
DR2=(2+1)×2(3−1)=12
となり、バイナリカウンタにプリセット値CDR2として12をロードすれば、位相連続性を保持できることになる。
図3に示した例では、バイナリカウンタが3ビットカウンタであるので、上位ビットは無視されて、12&7=4により(&は、論理積を表す)、バイナリカウンタに4をロードすることになる。図3において、時間tのタイミングで、プリセット値CDR2が4に設定され、分周比が1から3に変更された様子が示されている。図3の(e)の出力信号の波形に、時間tにおいて出力信号の波形が立ち上がり(円で示された部分)、位相連続性が保持される様子が示されている。
以上のように、図1に示された第1実施形態による信号発生装置において、プログラマブル分周器に使用されたプリセット付きバイナリカウンタのカウンタ値を変更するタイミングを工夫することによって、分周比の変更前後における位相連続性を保持することができる。一方、前述した第1実施形態の信号発生装置では、プログラマブル分周器41の分周比を変更することにより、所望の周波数を有する矩形パルス信号を生成しており、そのため、矩形パルス信号の元となるアナログ信号の周波数を、この分周比の大きさに応じて増加させておかなければならない。
しかしながら、変更した分周比に対応する位相増分値を設定してから、DDS1の出力信号Saの周波数fが変化するまでには、DDS101内部のパイプライン・ディレイのために、時間を要する。そこで、第1実施形態による信号発生装置では、分周比の変更前後の連続性を保持するために、決定された位相増分値の設定から矩形パルス信号の周波数が変化する時間を計測する時間計測手段であるカウンタをFTW−W変換回路45内に備えている。
この時間計測手段によって計測された時間に基づいて、制御回路46が、プログラムレジスタによる位相増分値の設定と、プログラマブル分周手段の分周比の設定とを同期させている。この同期を取ることによって、出力の矩形パルス信号に係る周波数の変更時に伴う分周比の変更前後における矩形パルス信号の位相同期を実現し、矩形パルス信号の周波数の変更に伴って変更される場合でも、矩形パルス信号の位相連続性が保持されて、高精度の周波数可変の矩形パルス信号を発生することができる。
図4は、第1実施形態の信号発生装置においてクロック信号(矩形パルス信号)の周波数を変更する場合の時間関係を説明するタイミング図であり、制御回路46が、プログラムレジスタによる位相増分値の設定と、プログラマブル分周器の分周比の設定とを同期させている様子を示している。
図4において、(a)は、コンパレータ3の出力信号Sdの波形を示し、(b)は、制御回路46から出力されるDDS1に対する同期信号のタイミングを示し、(c)は、FTW−W変換回路45におけるカウンタのカウンタ値を示している。(d)は、制御回路46から出力されるプログラマブル分周器41に対する分周比設定のための同期信号のタイミングを示す。(e)は、プログラマブル分周器41に対する分周比の設定状態を示している。そして、(f)は、プログラマブル分周器41の出力信号Soの波形を示している。
図4においては、プログラマブル分周器41の分周比DRが、DRからDRに変更されることにより、DDS1の出力に接続されたコンパレータ3の出力信号Sdの周波数fが、fd1からfd2に変化し、矩形パルス信号の出力信号Soの周波数fが、fo1からfo2に変更される様子が、例示されている。
ここで、図4に示された時間関係について説明する。今、新しいFTWをDDS1内部のプログラムレジスタ15に設定し、DDS1内部ロジックに反映させるために、図4の(c)のように、制御回路46からDDS1に同期信号が時間t01に送信される。この新しいFTWが周波数−FTW変換回路43から出力されたことを受けて、時間t01と同時に、FTW−W変換回路45のカウンタが、DDS1のパイプライン・ディレイの時間tに相当するカウント値、即ち、ウエイト値Wのカウントを開始する。なお、ウエイト値Wと、周波数f、時間tの関係は、W=t×fとなる。
制御回路46は、時間tに相当するカウント値Wを得た時間t02の時点で、図4の(d)のように、プログラマブル分周器41に対して同期信号を送信し、時間t02と同時に、プログラマブル分周器41の分周比を、DRからDRに変更設定させる。この同期信号と同時に、プログラマブル分周器41の分周比がDRからDRへ変化すると、プログラマブル分周器41からの出力信号Soの周波数fは、過渡的な状態がなく、滑らかに、fo1からfo2への周波数変更が行われる。
なお、図4に示した例では、分周比変更後において、コンパレータ3の出力信号Sdの周波数fd2と、プログラマブル分周器41の出力信号Soの周波数fo2とが同じになっている。このことは、DR=0の場合を示し、分周比変更後においては、プログラマブル分周器41が分周動作をしておらず、出力信号Sdがそのまま出力信号Soとして出力されている。
(第1実施形態の具体例)
これまでにおいては、図1に示されたように、本発明による信号発生装置の第1実施形態における回路構成の概略で説明されたが、図5に、第1実施形態の信号発生装置に係る具体的回路構成を示した。図5に示された信号発生装置の回路構成の基本は、図1に示された信号発生装置と同様であるが、図5では、特に、制御手段4の回路構成を中心にして具体的に示している。
図5に示された信号発生装置の具体例で用いられている部品は、本発明に関わる信号発生装置が、汎用のDDSを使用し、簡単で安価に回路構成されることを説明するために用いられているが、本発明の信号発生回路を構成する各部品は、図5に示された部品に限定されるものではなく、同様な機能を有する他の部品で構成してもよいことは当業者にとって自明なことである。
図5において、DDS101は、図1に示されたDDS1に対応し、DDS1内の回路構成と同様の回路構成を備えており、この具体例では、例えば、アナログ・デバイス社製の汎用DDSであるAD9852を使用することができる。ローパスフィルタ(LPF)102は、図1のLPF2に対応し、例えば、インダクタンス(L)とコンデンサ(C)とで構成したローパスフィルタであり、コンパレータ103は、図1のコンパレータ3に対応する。
さらに、図5の信号発生装置の具体例では、図1に示された制御手段4として、プログラマブル分周器401、変調波形メモリ402、周波数−FTW変換回路403、周波数−分周比変換回路404、FTW−W変換回路405、制御回路406、データセレクタ407、初期設定値メモリ408、そしてクロックセレクタ503を備えている。
DDS101には、水晶発振器501が、そして、制御回路406には、水晶発振器502が接続され、それぞれに基準クロックを供給している。2個の水晶発振器501及び502は1個で共有することもできる。また、制御手段4に含まれる各回路は、FPGAで形成され、例えば、ラティス社製のFPGAであるEC3内部に構成したディジタル回路である。
DDS101は、ユーザ設定を保持するプログラムレジスタ(図1に示されたプログラムレジスタ15に対応)を内蔵しており、該プログラムレジスタに設定値を与えるためのインターフェイスとして、アドレスバス端子A、データバス端子D、書き込み許可端子WEを備えている。DDS101のI/OUD端子には、プログラムレジスタの設定値をDDS101の内部ロジックに転送するための同期信号が入力される。従って、I/OUD端子に入力される同期信号により、DDS101とユーザ回路との同期を取ることができる。DDS101の出力端子Taは、ユーザ設定に従った周波数fの出力信号Saを出力する。
ここで、初期設定値メモリ408は、DDS101の初期化を行う為のデータを保持するものであり、元々、DDS101が設定周波数で動作を開始する回路構成になっているものであれば、この初期設定値メモリを備える必要はない。
変調波形メモリ402は、DDS101の出力信号Saの周波数fを設定する周波数データを保持し、変調レート毎に読み出される。図5に示された信号発生装置の制御手段4の回路構成例では、データ長は、48ビットで例示してある。図5において、各信号線に表示された数字は、この48ビット構成の場合のビット数を表している。
周波数−FTW変換回路403は、与えられた周波数データFreqと分周比DRから、DDS101に内蔵されている位相増分値レジスタ11に設定する値FTWを計算する。ここでの計算結果のデータ長は、48ビットである。
周波数−分周比変換回路404は、与えられた周波数データFreqから、周波数−FTW変換回路403、及び、プログラマブル分周器401に設定する分周比DRを計算する。分周比DRのデータ長は、6ビットである。
FTW−ウエイト値(W)変換回路は、DDS101とプログラマブル分周器401の同期を取るために、I/OUD同期信号とDRUD同期信号を生成するためのウエイト値Wを計算する。ウエイト値Wのデータ長は、4ビットである。
プログラマブル分周器401は、分周端子TDRに与えられた分周比DRからクロック端子Tckに入力されるパルス信号を1/2DRに分周し、出力端子Toから周波数fの出力信号Soを出力する。出力端子Toから出力された出力信号Soの周波数fは、分周比の変更前後における位相が連続するように処理される。分周比DRが0の場合には、プログラマブル分周器401が分周処理を行わないので、クロック端子Tckに入力されるコンパレータ103の出力信号Sdをそのまま出力することになる。
クロックセレクタ503は、FPGAによる制御手段4の内部に供給するクロックを選択する。制御手段4は、通常動作時には、DDS101からの出力信号Sdが可変クロックとなって同期して動作するが、システムリセット時に、DDS101の初期状態が発振停止モードに設定される回路構成になっている場合には、制御手段4によりDDS101の初期化が完了するまでは、DDS101以外からクロックを供給する必要があるため、水晶発振器502が備えられている。通常動作時には、クロックセレクタ503は、プログラマブル分周器401のクロック端子Tckと、制御回路406のクロック端子Tckとに、コンパレータ103の出力信号Saを供給するようにしている。
データセレクタ407は、DDS101のデータバス端子Dに出力するデータを、制御回路406のアドレスバス端子Aから伝送されるアドレス信号をデコードして、生成した選択信号に応じて選択する。
制御回路406は、初期設定値メモリ408、変調波形メモリ402、データセレクタ407、DDS101に対してアドレス信号を出力する。また、クロックセレクタ503に対してクロック選択信号を出力する。さらに、DDS101とプログラマブル分周器401の同期をとるために、FTW−W変換回路405で演算されたウエイト値Wに基づき、I/OUD端子とDRUD端子から同期信号をDDS101とプログラマブル分周器401の夫々に出力する。
ここで、分周比DRの変更に伴って、プログラマブル分周器401の出力信号Soの周波数fを滑らかに変化させるためには、DDS101の出力信号Saの周波数fとプログラマブル分周器401の分周比との変化が同時でなければならない。周波数fは、I/OUD端子からの同期信号に同期して変化するが、I/OUD端子の同期信号をアクティブにしてから、実際に、DDA101の出力信号Saの周波数fが変化するまでには、DDS101内部のパイプライン・ディレイのために、時間tを要する。
従って、プログラマブル分周器401の分周比は、I/OUD端子からの同期信号の出力後、時間tだけ待った後に、DRUD端子から同期信号をプログラマブル分周器401に出力して、分周比を変化させる必要がある。この待ち時間tは、出力信号Saの周波数fをカウンタで計数することによって求められる。しかしながら、周波数fは、可変クロックであるため、カウンタの計数量Wを周波数fに応じて変更する必要がある。ここで、計数量Wと、周波数f、時間tの関係は、W=t×fとなる。
この第1実施形態の具体例による信号発生装置におけるクロック信号の周波数を変更する場合の時間関係は、図4に示されたタイミング図と同様である。新しいFTWをDDS101内部のプログラムレジスタに設定し、DDS内部ロジックに反映させるために、I/OUD同期信号をアクティブにすると、待ち時間tだけ遅れて、DDS101の出力信号Saの周波数fが変化する。制御回路406が出力するI/OUD同期信号をアクティブにすると同時に、FTW−W変換回路405のカウンタで、出力信号Sdの周波数fのカウントを開始し、ウエイト値Wと等しくなったところで、制御回路406からのDRUD同期信号をアクティイブにする。このDRUD同期信号がアクティブになると同時に、プログラマブル分周器401の分周比をDRからDRへ変化させると、プログラマブル分周器401からの出力信号Soの周波数fは、過渡的な状態がない、滑らかに、fo1からfo2に、周波数変更が行われる。
以上に説明してきたように、図5に示された信号発生装置は、図1に示された第1実施形態の信号発生装置と同様に動作し、汎用のDDSを使用することができ、例えば、発生する矩形パルス信号の周波数が50MHz以下であっても、出力信号におけるジッターの発生を抑制し、高精度の周波数可変の矩形パルス信号を発生する信号発生装置を実現できた。
(第2実施形態)
以上に説明した第1実施形態の信号発生装置では、所望するクロック信号(矩形パルス信号)の周波数が高周波数領域側にある場合には、信号発生装置に設けられたプログラマブル分周器の分周比をDR=0に設定して、アナログ信号からクロック信号を生成するコンパレータの出力信号Sdを、プログラマブル分周器で分周せずに、そのまま出力させていた。つまり、第1実施形態の信号発生装置では、所望する矩形パルス信号の周波数が高周波数領域側及び低周波数領域側のいずれに変更される場合であっても、プログラマブル分周器の出力信号が出力されるものであった。
そこで、第2実施形態では、所望する矩形パルス信号の周波数が低周波数領域側にある場合のみ、信号発生装置に設けられたプログラマブル分周器の分周比を設定し、コンパレータからの出力信号Sdをプログラマブル分周器で分周して、矩形パルス信号の出力信号Soを出力させ、所望する矩形パルス信号の周波数が高周波数領域側にある場合には、信号発生装置に設けられたプログラマブル分周器を経由させず、コンパレータからの出力信号Sdを直接、矩形パルス信号の出力信号Soをとして出力させるようにした。
図6に、第2実施形態による信号発生装置が示されるが、第2実施形態は、第1実施形態の信号発生装置の回路構成を基本にした変形例であり、図6では、その変形部分に関連した一部の回路構成が、プログラマブル分周器の出力部を中心にして示されている。
図6に示されるように、図1に示された第1実施形態の信号発生装置の制御手段4において、出力セレクタ61と分周比判別回路62とが追加されている。出力セレクタ61は、コンパレータ3からの出力信号Sdとプログラマブル分周器41からの分周出力信号とを選択して出力信号Soを出力する。この出力セレクタ61は、分周比判別回路62によって制御される。
ここで、分周比判別回路62は、周波数−分周比変換回路44から出力される分周比の値を監視しており、この分周比がDR=0である場合に、出力セレクタ61に対して、コンパレータ3からの出力信号Sdを選択する制御を行う。
以上のような回路構成は、FPGAによって簡単に実現でき、図6に示された第2実施形態の信号発生装置は、図1に示された第1実施形態の信号発生装置と同様に動作し、汎用のDDSを使用することができ、出力におけるジッターの発生を抑制し、高精度の周波数可変の矩形パルス信号を発生する信号発生装置を実現できる。
本発明による信号発生装置の第1実施形態における回路構成の概略を説明するブロック図である。 矩形パルス信号の周波数を変更したときに発生する位相の不連続性を説明するタイミング図である。 第1本実施形態の信号発生装置において矩形パルス信号の周波数を変更したときにおける位相の連続性を説明するタイミング図である。 第1実施形態の信号発生装置において矩形パルス信号の周波数を変更する場合の時間関係を説明するタイミング図である。 第1実施形態による信号発生装置の具体的な回路構成を説明する図である。 本発明による信号発生装置の第2実施形態における回路構成の概略を説明するブロック図である。 ダイレクト・ディジタル・シンセサイザ(DDS)を使用した矩形パルス信号の発生装置を説明する図である。
符号の説明
1 ダイレクト・ディジタル・シンセサイザ(DDS)
11 位相増分値レジスタ
12 位相積算器
13 波形メモリ
14 ディジタル−アナログ(A/D)変換機
15 プログラムレジスタ
2 ローパスフィルタ(LPF)
3 コンパレータ
4 制御手段
41、401 プログラマブル分周器
42、402 変調波形メモリ
43、403 周波数−位相変化量(FTW)変換回路
44、404 周波数−分周比変換回路
45、405 位相変化量(FTW)−ウエイト値(W)変換回路
46、406 制御回路
407 データセレクタ
408 初期設定値メモリ
501、502 水晶発振器
503 クロックセレクタ
61 出力セレクタ
62 分周比判別回路

Claims (6)

  1. 設定値に応じて変更される周波数を有するアナログ信号を出力する信号発生手段と、
    前記アナログ信号に基づいて前記周波数を有する第1矩形パルス信号を生成するパルス信号生成手段と、
    前記第1矩形パルス信号を設定される分周比で分周した第2矩形パルス信号を出力する分周手段と、
    前記周波数が高周波数領域側に変更される場合、前記第1矩形パルス信号を出力信号とする制御を行い、前記周波数が低周波数領域側に変更される場合、前記信号発生手段に対して前記設定値を前記分周比倍の値に変更制御して前記パルス信号生成手段から該分周比倍の周波数を有する前記第1矩形パルス信号を出力させ、前記分周手段を当該分周比に設定制御して前記周波数を有する前記第2矩形パルス信号を出力信号とする制御を行う制御手段と、
    を備えたことを特徴とする信号発生装置。
  2. 前記信号発生手段が、設定された位相増分値に従った周波数の前記アナログ信号を出力し、該周波数を設定するプログラムレジスタを有するダイレクト・ディジタル・シンセサイザであり、
    前記分周手段が、プリセット付きバイナリカウンタで構成されたプログラマブル分周器であり、
    前記制御手段は、
    前記周波数に対応する位相増分値を決定し、前記プログラムレジスタに該位相増分値を設定する周波数−位相増分値変換手段と、
    前記プログラマブル分周器の分周比を前記周波数に対応して決定する周波数−分周比変換手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の信号発生装置。
  3. 前記制御手段は、決定された前記位相増分値の設定から前記第2矩形パルス信号の周波数が変化する時間を計測する時間計測手段を含み、計測した該時間に基づいて前記プログラムレジスタによる前記位相増分値の設定と前記プログラマブル分周手段の前記分周比の設定とを同期させ、前記周波数の変更時に伴う前記分周比の変更前後における前記第2矩形パルス信号の位相同期の制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の信号発生装置。
  4. 前記制御手段は、変調レート毎の前記周波数を格納した変調波形格納手段を有し、前記周波数−位相増分値変換手段と前記周波数−分周比変換手段とに該周波数を供給させることを特徴とする請求項2又は3に記載の信号発生装置。
  5. 前記制御手段は、前記周波数が高周波数領域側に変更される場合、前記分周手段に対して前記分周を行わない設定にして、前記第1矩形パルス信号を前記周波数を有する前記第2矩形パルス信号を出力信号とする制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の信号発生装置。
  6. 前記第1矩形パルス信号と前記第2矩形パルス信号とを切り換えて前記出力信号とする切換手段を備え、
    前記制御手段は、前記周波数が高周波数領域側に変更される場合、前記第1矩形パルス信号を出力信号として出力させる前記切換手段の切換制御を行い、前記周波数が低周波数領域側に変更される場合、前記切換手段を制御して、前記第2矩形パルス信号を出力信号として出力させる前記切換手段の切換制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の信号発生装置。
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