JP2008108562A - 燃料電池装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、より少ない燃料ガス量によって燃料ガス中の余剰水分を燃料電池外に排出することができ、発電特性の低下を抑制することが可能となる燃料電池装置を提供する。
【解決手段】燃料電池2と、該燃料電池に燃料を供給するための燃料流路29と、該燃料流路内を流通する燃料ガスを燃料電池外に排気するための排気流路30と、を有する燃料電池装置であって、
前記排気流路は、前記燃料ガスを排出するためのパージ弁40を有し、
前記パージ弁には、前記燃料ガスを燃料電池外に排気する弁機構部と、前記燃料電池で発生した余剰水を保水する保水部とが設けられ、該保水部が該弁機構部より上流側に配置されている構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料電池2と、該燃料電池に燃料を供給するための燃料流路29と、該燃料流路内を流通する燃料ガスを燃料電池外に排気するための排気流路30と、を有する燃料電池装置であって、
前記排気流路は、前記燃料ガスを排出するためのパージ弁40を有し、
前記パージ弁には、前記燃料ガスを燃料電池外に排気する弁機構部と、前記燃料電池で発生した余剰水を保水する保水部とが設けられ、該保水部が該弁機構部より上流側に配置されている構成とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池装置に関するものであり、特に燃料電池に発生した余剰水を効率的に排出できる燃料電池装置に関するものである。
燃料電池装置は体積あたりの供給可能なエネルギー量が従来の電池に比べて、数倍から十倍近くになる可能性があり、さらに燃料を充填することにより、携帯電話、ノートPC等小型電子機器の長時間連続使用が可能となるため期待されている。
燃料電池セルは、電解質膜の対向する面に触媒を有する燃料極と触媒を有する酸化剤極が配置されて構成される。
そして、水素吸蔵合金タンク等に保存された水素ガスなどの燃料を燃料極側に供給する一方、酸化剤極側に酸素ガスなどの酸化剤を供給し、電解質膜を介してこれらの反応剤を電気化学的に反応させる。
燃料電池セルは、電解質膜の対向する面に触媒を有する燃料極と触媒を有する酸化剤極が配置されて構成される。
そして、水素吸蔵合金タンク等に保存された水素ガスなどの燃料を燃料極側に供給する一方、酸化剤極側に酸素ガスなどの酸化剤を供給し、電解質膜を介してこれらの反応剤を電気化学的に反応させる。
燃料電池装置においては、上記電気化学反応の過程で燃料極側に余剰水が発生すると水素ガスの拡散を阻害して、上記電気化学反応に悪影響を与え発電特性が低下する。
そこで、従来においては燃料極の下流側に延設流路を形成して、その流路の終端に吸水手段を設けることにより、燃料極内の余剰水を集めるようにした燃料電池が考え出されている(例えば特許文献1参照)。
また、燃料極に発生した余剰水と発電に不要なガスを、水素ガスの流量を急増させて水素パージを行うことにより燃料電池セルの外部に放出して発電特性の低下を防止するようにした燃料電池が考え出されている(例えば特許文献2参照)。
特許第3177256号公報
特開2004−311149号公報
また、燃料極に発生した余剰水と発電に不要なガスを、水素ガスの流量を急増させて水素パージを行うことにより燃料電池セルの外部に放出して発電特性の低下を防止するようにした燃料電池が考え出されている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、上記従来例における特許文献1及び特許文献2の燃料電池においては、燃料極側に発生した余剰水を排出する上で、つぎのような課題を有している。
例えば、特許文献1の燃料電池においては、各燃料電池セルの燃料極の終端に、水素ガス排出流路を介して吸水手段が設けられている。
すなわち、吸水手段の上流側に水素ガス排出流路を設ける構成が採られている。また、各燃料極は水素ガス排出流路と吸水手段に並列で接続されている。
このように、吸水手段が水素ガス排出流路の下流にあたる燃料極の終端に設けられている構成では、燃料電池のパージ動作に際し、水素パージの圧力のみで吸水手段に吸水された水を効率的に排出することに困難が生じる。
また、上記文献2では燃料極に滞留している生成水をパージ弁まで送り込むために水素流量を大幅に増加させ、パージ時間を長くするなどの対応が必要となる。パージに要する水素流量の増加やパージ時間が長くなると燃料である水素を大量に使用し、無駄に消費してしまうため好ましくない。
例えば、特許文献1の燃料電池においては、各燃料電池セルの燃料極の終端に、水素ガス排出流路を介して吸水手段が設けられている。
すなわち、吸水手段の上流側に水素ガス排出流路を設ける構成が採られている。また、各燃料極は水素ガス排出流路と吸水手段に並列で接続されている。
このように、吸水手段が水素ガス排出流路の下流にあたる燃料極の終端に設けられている構成では、燃料電池のパージ動作に際し、水素パージの圧力のみで吸水手段に吸水された水を効率的に排出することに困難が生じる。
また、上記文献2では燃料極に滞留している生成水をパージ弁まで送り込むために水素流量を大幅に増加させ、パージ時間を長くするなどの対応が必要となる。パージに要する水素流量の増加やパージ時間が長くなると燃料である水素を大量に使用し、無駄に消費してしまうため好ましくない。
本発明は、上記課題に鑑み、簡単な構成で、より少ない燃料ガス量によって燃料ガス中の余剰水分を燃料電池外に排出することができ、発電特性の低下を抑制することが可能となる燃料電池装置の提供を目的とする。
本発明は、以下のように構成した燃料電池装置を提供するものである。
本発明の燃料電池装置は、燃料電池と、該燃料電池に燃料を供給するための燃料流路と、該燃料流路内を流通する燃料ガスを燃料電池外に排気するための排気流路と、を有する燃料電池装置であって、
前記排気流路は、前記燃料ガスを排出するためのパージ弁を有し、
前記パージ弁には、前記燃料ガスを燃料電池外に排気する弁機構部と、前記燃料電池で発生した余剰水を保水する保水部とが設けられ、該保水部が該弁機構部より上流側に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記保水部が、吸水材料で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記排気流路が、結露層を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記結露層が、燃料電池に燃料を供給するための水素吸蔵合金による燃料タンクと接する個所に設けられ、
該燃料タンクの冷却効果によって排気流路の一部において該排気流路内を流通する燃料ガスを結露可能に構成されていることを特徴とする。
本発明の燃料電池装置は、燃料電池と、該燃料電池に燃料を供給するための燃料流路と、該燃料流路内を流通する燃料ガスを燃料電池外に排気するための排気流路と、を有する燃料電池装置であって、
前記排気流路は、前記燃料ガスを排出するためのパージ弁を有し、
前記パージ弁には、前記燃料ガスを燃料電池外に排気する弁機構部と、前記燃料電池で発生した余剰水を保水する保水部とが設けられ、該保水部が該弁機構部より上流側に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記保水部が、吸水材料で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記排気流路が、結露層を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記結露層が、燃料電池に燃料を供給するための水素吸蔵合金による燃料タンクと接する個所に設けられ、
該燃料タンクの冷却効果によって排気流路の一部において該排気流路内を流通する燃料ガスを結露可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で、より少ない燃料ガス量によって燃料ガス中の余剰水分を燃料電池外に排出することができ、発電特性の低下を抑制することが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例により説明する。
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1においては、本発明を適用した燃料電池装置について説明する。
図1に、本実施例の燃料電池装置の構成を説明するための概略図を示す。
本実施例の燃料電池装置は、図1に示すように燃料電池セルスタック2と燃料タンク6を備え、図2に示すように電子機器筐体11内に組み込まれている。
そして、電子機器筐体11には後述の本燃料電池装置1に酸化剤(酸素)を供給するための通気孔13が設けられている。
[実施例1]
実施例1においては、本発明を適用した燃料電池装置について説明する。
図1に、本実施例の燃料電池装置の構成を説明するための概略図を示す。
本実施例の燃料電池装置は、図1に示すように燃料電池セルスタック2と燃料タンク6を備え、図2に示すように電子機器筐体11内に組み込まれている。
そして、電子機器筐体11には後述の本燃料電池装置1に酸化剤(酸素)を供給するための通気孔13が設けられている。
本実施例の燃料電池装置においては、燃料極に発生した余剰水を、各燃料極の下流側流路を一つにして、パージによるガス排出部より上流側に配置された保水部に保水させ、燃料電池セルの外部に排出するように構成した点に特徴を有するものである。
その詳細を説明する前に、まず、図3を用いて本実施例の燃料電池セル3の構成について説明する。
図3において、後述する水素吸蔵合金の燃料タンクに貯えられている水素は燃料流路29を通って燃料極(アノード)22に供給される。
一方、酸化剤極(カソード)23には、酸化剤が供給される。酸化剤は、通常、空気や酸素などである。特に、大気を酸化剤として用いる場合には、前述の電子機器筐体11に設けられた通気孔13から供給される。
また、酸化剤を大気から供給する代わりに酸化剤を保持したタンクから供給してもよい。
その詳細を説明する前に、まず、図3を用いて本実施例の燃料電池セル3の構成について説明する。
図3において、後述する水素吸蔵合金の燃料タンクに貯えられている水素は燃料流路29を通って燃料極(アノード)22に供給される。
一方、酸化剤極(カソード)23には、酸化剤が供給される。酸化剤は、通常、空気や酸素などである。特に、大気を酸化剤として用いる場合には、前述の電子機器筐体11に設けられた通気孔13から供給される。
また、酸化剤を大気から供給する代わりに酸化剤を保持したタンクから供給してもよい。
本実施例においては、燃料として水素を、酸化剤として空気を使用した例について説明する。
燃料極22、酸化剤極23の間には高分子電解質膜21が積層されて高分子電解質接合体24を形成されている。
燃料および酸化剤はそれぞれ多孔質で通気性のある導電性部材で形成された拡散層27、28を透過し、燃料である水素は燃料極22に配置された触媒で水素イオン化反応が起こりイオンは高分子電解質膜21を通過する。
そして、酸化剤は酸化剤極23に配置された触媒で、空気中の酸素と高分子電解質膜21を通過した水素イオンとが結合して水が生成される。
上記反応に伴い、電子は電極25、26へ導かれ、外部に電力として取り出される。
燃料極22、酸化剤極23の間には高分子電解質膜21が積層されて高分子電解質接合体24を形成されている。
燃料および酸化剤はそれぞれ多孔質で通気性のある導電性部材で形成された拡散層27、28を透過し、燃料である水素は燃料極22に配置された触媒で水素イオン化反応が起こりイオンは高分子電解質膜21を通過する。
そして、酸化剤は酸化剤極23に配置された触媒で、空気中の酸素と高分子電解質膜21を通過した水素イオンとが結合して水が生成される。
上記反応に伴い、電子は電極25、26へ導かれ、外部に電力として取り出される。
次に、本実施例の燃料電池装置1の具体的構成について、図1、図4、図7を用いて説明する。
燃料電池セルスタック2は前述の燃料電池セル3が電子機器の負荷に応じて複数個直列に接続されて構成されている(本実施例では4つのセルを接続した例を示す)。
そして、各燃料電池セル3間の燃料極22は燃料流路29によって連結されている。
燃料電池セルスタック2の燃料流路29には燃料タンク6がカプラ7を通して接続されている。
燃料タンク6は熱伝導性の良いアルミ、ジュラルミン等の金属材料で作られた容器に水素を可逆的に吸蔵/放出するLaNi5等の水素吸蔵合金が充填されている。
燃料電池セルスタック2で水素が消費されていくと燃料タンク6内の水素吸蔵合金に吸蔵されている水素が放出されて各燃料電池セル3の拡散層27を経て燃料極22に供給される。
このときの水素吸蔵合金の水素放出反応は吸熱反応であるため、水素の放出に伴い、燃料タンク内の温度は低下する(本実施例の水素吸蔵合金燃料タンク6は、電子機器の負荷にもよるが常温下における例えば水素放出では約10℃減少する)。
酸化剤としての空気は通気孔13を通して各燃料電池セル3の拡散層28に供給され、前述の水素と酸素の結合反応がおこり接続された電子機器に電力が供給される。
燃料電池セルスタック2は前述の燃料電池セル3が電子機器の負荷に応じて複数個直列に接続されて構成されている(本実施例では4つのセルを接続した例を示す)。
そして、各燃料電池セル3間の燃料極22は燃料流路29によって連結されている。
燃料電池セルスタック2の燃料流路29には燃料タンク6がカプラ7を通して接続されている。
燃料タンク6は熱伝導性の良いアルミ、ジュラルミン等の金属材料で作られた容器に水素を可逆的に吸蔵/放出するLaNi5等の水素吸蔵合金が充填されている。
燃料電池セルスタック2で水素が消費されていくと燃料タンク6内の水素吸蔵合金に吸蔵されている水素が放出されて各燃料電池セル3の拡散層27を経て燃料極22に供給される。
このときの水素吸蔵合金の水素放出反応は吸熱反応であるため、水素の放出に伴い、燃料タンク内の温度は低下する(本実施例の水素吸蔵合金燃料タンク6は、電子機器の負荷にもよるが常温下における例えば水素放出では約10℃減少する)。
酸化剤としての空気は通気孔13を通して各燃料電池セル3の拡散層28に供給され、前述の水素と酸素の結合反応がおこり接続された電子機器に電力が供給される。
次に、図5、図6を用いて、電気化学反応により燃料極に余剰水が発生し、それが阻害要因となることを説明をする。
図5に示すように燃料電池セル3の水素と空気(酸素)の反応では酸化剤極23で水が生成され、生成水は通常水蒸気として大気中に蒸発する。
しかし、長時間発電を行った場合や多湿の環境下で発電を行った場合などは酸化剤極23からの水の生成に対しての排出が間に合わず、高分子電解質膜21を通して水が燃料極22に逆拡散してしまう場合がある(図6)。
また、燃料タンク6の水素内に水分があった場合には燃料電池セル3の反応では消費されず高分子電解質膜21も透過できないため水分が燃料極22内に蓄積されていく。
このような状態では燃料極22、拡散層27、燃料流路29は余剰水により高湿度状態になり燃料ガス中の水蒸気圧が大きくなることにより水素分圧が小さくなる。
また、飽和水蒸気量を超えると拡散層27の通気孔に水滴が発生して詰まり、水素ガスの拡散が阻害されて燃料極22に水素ガスが供給されなくなる可能性がある。
このような原因により燃料極22での水素ガスの触媒反応が減少すると最悪の場合、燃料電池セル3の発電特性が低下するフラッディング現象が発生する。
図5に示すように燃料電池セル3の水素と空気(酸素)の反応では酸化剤極23で水が生成され、生成水は通常水蒸気として大気中に蒸発する。
しかし、長時間発電を行った場合や多湿の環境下で発電を行った場合などは酸化剤極23からの水の生成に対しての排出が間に合わず、高分子電解質膜21を通して水が燃料極22に逆拡散してしまう場合がある(図6)。
また、燃料タンク6の水素内に水分があった場合には燃料電池セル3の反応では消費されず高分子電解質膜21も透過できないため水分が燃料極22内に蓄積されていく。
このような状態では燃料極22、拡散層27、燃料流路29は余剰水により高湿度状態になり燃料ガス中の水蒸気圧が大きくなることにより水素分圧が小さくなる。
また、飽和水蒸気量を超えると拡散層27の通気孔に水滴が発生して詰まり、水素ガスの拡散が阻害されて燃料極22に水素ガスが供給されなくなる可能性がある。
このような原因により燃料極22での水素ガスの触媒反応が減少すると最悪の場合、燃料電池セル3の発電特性が低下するフラッディング現象が発生する。
以上のような課題に対処するため、本実施例においては燃料ガス中の水分を排除するため、図1および図7に示すように燃料電池セルスタック2の排気流路30の最下流に、パージ弁40が設けられている。
このパージ弁の具体的構成を図8に示す。
パージ弁40は、図8(a)に示すようにOリング41がバネ42によりハウジング45に加圧されて流路をシールする弁機構部を備えている。
パージ動作をさせない通常の状態においては、図8(a)に示すように上記弁機構部によって流路をシールしている。
そして、排気動作時には排気ボタン44を押すことにより、図8(b)のように、排気ボタン44がスライドしてOリング41がハウジング45から離れて流路が形成され、燃料電池セル3内の燃料ガスが排気孔43から開放される。
そして、燃料電池セルスタック2内の燃料極22の水素圧力が下ることにより、燃料タンク6から新しい水素が供給されて燃料極22内に存在した水素は押し出されてパージ弁40から排出される。
このパージ弁の具体的構成を図8に示す。
パージ弁40は、図8(a)に示すようにOリング41がバネ42によりハウジング45に加圧されて流路をシールする弁機構部を備えている。
パージ動作をさせない通常の状態においては、図8(a)に示すように上記弁機構部によって流路をシールしている。
そして、排気動作時には排気ボタン44を押すことにより、図8(b)のように、排気ボタン44がスライドしてOリング41がハウジング45から離れて流路が形成され、燃料電池セル3内の燃料ガスが排気孔43から開放される。
そして、燃料電池セルスタック2内の燃料極22の水素圧力が下ることにより、燃料タンク6から新しい水素が供給されて燃料極22内に存在した水素は押し出されてパージ弁40から排出される。
本実施例においては、さらに少ない水素ガス量で確実に水分を放出するために、パージ弁40の弁機構部より上流側である排気流路30側に、保水部9を設けてある。
これにより燃料電池セルスタック2の燃料ガス中の水分を保水部9に保水させておくことができ、燃料極22、拡散層27、燃料流路29内の水滴の発生を防止する。
また、上記保水部9は、吸水材料によって構成しても同様の効果が得られる。
その際、吸水材料として高分子吸収材料を用いることが好ましい。
このような吸水材料による場合には、吸水された状態で余剰水が保持されるために本燃料電池装置1の姿勢が変わったときでも、水が燃料流路29内を移動することがないため、確実に余剰水を保水することができる。
これにより燃料電池セルスタック2の燃料ガス中の水分を保水部9に保水させておくことができ、燃料極22、拡散層27、燃料流路29内の水滴の発生を防止する。
また、上記保水部9は、吸水材料によって構成しても同様の効果が得られる。
その際、吸水材料として高分子吸収材料を用いることが好ましい。
このような吸水材料による場合には、吸水された状態で余剰水が保持されるために本燃料電池装置1の姿勢が変わったときでも、水が燃料流路29内を移動することがないため、確実に余剰水を保水することができる。
以上の本実施例の構成によれば、燃料ガス中の水分をパージ弁部分に保水させ燃料電池セルの外部に排出することにより、前述のフラッディング現象の原因となる燃料極22、拡散層27、燃料流路29内の水滴の発生を防止することができる。
また、短時間で少ない燃料ガス量の排気動作で済むため、効率的である。
また、短時間で少ない燃料ガス量の排気動作で済むため、効率的である。
[実施例2]
以下本発明の第2の実施形態について説明する。
図9に、本実施例の燃料電池装置の構成を説明するための概略図を示す。
図9に示すように、本実施例の燃料電池装置は、燃料電池セルスタック2の燃料流路29につながる排気流路30には燃料タンク6と接する個所が設けられている。
その際、実施例1で説明した燃料タンク6の吸熱反応による冷却効果を利用して排気流路30内の一部に冷えた個所を作り、燃料ガス中の水蒸気を結露させて余剰水を回収するための結露層8として機能させる。
この排気流路30内の結露層8には、熱伝導性の良い材質が好ましく本実施例では腐食に強い材料としてステンレスが使用されている。
そして、前述の結露層8に結露した余剰水は排気流路30に沿って、保水部9に導かれ貯水される。そして保水部9に貯水された水は前述のパージ弁40の排気動作により外に排出される。
本実施例の構成によれば、このようなタンクの冷却効果を利用することにより、確実に燃料ガス中の水分を集めることができる。
さらに、パージ弁40の近くに保水しておくことにより排気動作により、確実に外部へ余剰水を排出することができる。
以下本発明の第2の実施形態について説明する。
図9に、本実施例の燃料電池装置の構成を説明するための概略図を示す。
図9に示すように、本実施例の燃料電池装置は、燃料電池セルスタック2の燃料流路29につながる排気流路30には燃料タンク6と接する個所が設けられている。
その際、実施例1で説明した燃料タンク6の吸熱反応による冷却効果を利用して排気流路30内の一部に冷えた個所を作り、燃料ガス中の水蒸気を結露させて余剰水を回収するための結露層8として機能させる。
この排気流路30内の結露層8には、熱伝導性の良い材質が好ましく本実施例では腐食に強い材料としてステンレスが使用されている。
そして、前述の結露層8に結露した余剰水は排気流路30に沿って、保水部9に導かれ貯水される。そして保水部9に貯水された水は前述のパージ弁40の排気動作により外に排出される。
本実施例の構成によれば、このようなタンクの冷却効果を利用することにより、確実に燃料ガス中の水分を集めることができる。
さらに、パージ弁40の近くに保水しておくことにより排気動作により、確実に外部へ余剰水を排出することができる。
1:燃料電池装置
2:燃料電池セルスタック
3:燃料電池セル
4:電子機器
6:燃料タンク
7:カプラ
8:結露層
9:保水部
11:電子機器筐体
13:通気孔
21:高分子電解質膜
22:燃料極(アノード)
23:酸化剤極(カソード)
24:高分子電解質接合体
25、26:電極
27、28:拡散層
29:燃料流路
30:排気流路
40:パージ弁
41:Oリング
42:バネ
43:排気孔
44:排気ボタン
45:ハウジング
2:燃料電池セルスタック
3:燃料電池セル
4:電子機器
6:燃料タンク
7:カプラ
8:結露層
9:保水部
11:電子機器筐体
13:通気孔
21:高分子電解質膜
22:燃料極(アノード)
23:酸化剤極(カソード)
24:高分子電解質接合体
25、26:電極
27、28:拡散層
29:燃料流路
30:排気流路
40:パージ弁
41:Oリング
42:バネ
43:排気孔
44:排気ボタン
45:ハウジング
Claims (4)
- 燃料電池と、該燃料電池に燃料を供給するための燃料流路と、該燃料流路内を流通する燃料ガスを燃料電池外に排気するための排気流路と、を有する燃料電池装置であって、
前記排気流路は、前記燃料ガスを排出するためのパージ弁を有し、
前記パージ弁には、前記燃料ガスを燃料電池外に排気する弁機構部と、前記燃料電池で発生した余剰水を保水する保水部とが設けられ、該保水部が該弁機構部より上流側に配置されていることを特徴とする燃料電池装置。 - 前記保水部が、吸水材料で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
- 前記排気流路は、結露層を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池装置。
- 前記結露層は、燃料電池に燃料を供給するための水素吸蔵合金による燃料タンクと接する個所に設けられ、該燃料タンクの冷却効果によって排気流路の一部において該排気流路内を流通する燃料ガスを結露可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006290042A JP2008108562A (ja) | 2006-10-25 | 2006-10-25 | 燃料電池装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006290042A JP2008108562A (ja) | 2006-10-25 | 2006-10-25 | 燃料電池装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=39441740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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2006
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