JP2007328971A - 燃料電池装置及び燃料電池装置を備える電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池セルからの排気熱を安全な温度に冷却することができると共に、燃料電池セルと水素吸蔵合金との熱交換を効率的に行うことによって安定した発電が可能となる燃料電池装置及び燃料電池装置を備える電子機器を提供する。
【解決手段】燃料電池セルにより構成された燃料電池スタック2と、水素吸蔵合金により水素燃料を貯蔵する水素貯蔵部4とを有する燃料電池装置において、
前記燃料電池セルに空気を供給するための吸気孔13を備えた風路15と、前記燃料電池セルに供給された空気を排出するための排気孔14を備えた風路16とを有し、
前記風路の吸気孔及び排気孔側に、前記水素貯蔵部が配置されている構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料電池セルにより構成された燃料電池スタック2と、水素吸蔵合金により水素燃料を貯蔵する水素貯蔵部4とを有する燃料電池装置において、
前記燃料電池セルに空気を供給するための吸気孔13を備えた風路15と、前記燃料電池セルに供給された空気を排出するための排気孔14を備えた風路16とを有し、
前記風路の吸気孔及び排気孔側に、前記水素貯蔵部が配置されている構成とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水素吸蔵合金を用いた燃料電池装置及び燃料電池装置を備える電子機器に関する。
特に、燃料電池セルからの排気熱を安全な温度に冷却することができ、かつ燃料電池セルと水素吸蔵合金との熱交換を効率的に行うことができる燃料電池装置及び燃料電池装置を備える電子機器に関するものである。
特に、燃料電池セルからの排気熱を安全な温度に冷却することができ、かつ燃料電池セルと水素吸蔵合金との熱交換を効率的に行うことができる燃料電池装置及び燃料電池装置を備える電子機器に関するものである。
燃料電池装置は、体積あたりの供給可能なエネルギー量が従来の電池に比べ、数倍から十倍近くになる可能性があり、さらに燃料を充填することにより、携帯電話、ノートPC、等小型電子機器の長時間連続使用が可能な電源として期待されている。
このような燃料電池装置においては、発電部を構成する燃料電池セルと、水素ガス等の燃料が保存された水素吸蔵合金タンク等による燃料タンク部とを備えた構成を有している。
この燃料電池セルは、電解質膜の対向する面に触媒を有する燃料極と触媒を有する酸化剤極が配置されて構成される。
そして、このように構成された燃料電池セルの燃料極側に、水素吸蔵合金タンク等に保存された水素ガスなどの燃料が供給される一方、酸化剤極側に酸素ガスなどの酸化剤が供給され、電解質膜を介してこれらの反応剤を電気化学的に反応させるように構成される。
このような燃料電池装置においては、発電部を構成する燃料電池セルと、水素ガス等の燃料が保存された水素吸蔵合金タンク等による燃料タンク部とを備えた構成を有している。
この燃料電池セルは、電解質膜の対向する面に触媒を有する燃料極と触媒を有する酸化剤極が配置されて構成される。
そして、このように構成された燃料電池セルの燃料極側に、水素吸蔵合金タンク等に保存された水素ガスなどの燃料が供給される一方、酸化剤極側に酸素ガスなどの酸化剤が供給され、電解質膜を介してこれらの反応剤を電気化学的に反応させるように構成される。
以上のように、燃料電池は電気化学的反応によるものであり、このような電気化学的反応は発熱を伴う。
そのため、従来においては、このような反応による温度上昇を抑制して燃料電池を所定の温度に維持し、安定した出力を得るために、これらを冷却する手段として、冷却水等の流路を、反応ガス流路とは別に燃料電池セルに設ける等の手段が採られていた。
しかしながら、従来の冷却手段では、上記したように冷却水等の流路を別個に設けることが必要となり燃料電池セルが大型化することから、例えば、特許文献1では、つぎのような構成により燃料電池発電装置の小型化を図る提案がなされている。
すなわち、この特許文献1では、燃料電池セルからの排出ガスを水素吸蔵合金の吸熱反応を利用して冷却した後に、これを燃料電池セルに再循環させる手法が採られている。
また、特許文献2では、水素吸蔵合金に保存された水素ガスを放出させるため、空気供給系から燃料電池本体に空気を供給し、この燃料電池本体で昇温された排出空気を用いて水素吸蔵合金を加熱するようにした燃料電池が提案されている。
特開平9−312164号公報
特開2000−12056号公報
そのため、従来においては、このような反応による温度上昇を抑制して燃料電池を所定の温度に維持し、安定した出力を得るために、これらを冷却する手段として、冷却水等の流路を、反応ガス流路とは別に燃料電池セルに設ける等の手段が採られていた。
しかしながら、従来の冷却手段では、上記したように冷却水等の流路を別個に設けることが必要となり燃料電池セルが大型化することから、例えば、特許文献1では、つぎのような構成により燃料電池発電装置の小型化を図る提案がなされている。
すなわち、この特許文献1では、燃料電池セルからの排出ガスを水素吸蔵合金の吸熱反応を利用して冷却した後に、これを燃料電池セルに再循環させる手法が採られている。
また、特許文献2では、水素吸蔵合金に保存された水素ガスを放出させるため、空気供給系から燃料電池本体に空気を供給し、この燃料電池本体で昇温された排出空気を用いて水素吸蔵合金を加熱するようにした燃料電池が提案されている。
ところで、携帯電話や、ノートPC等の小型電子機器に燃料電池を用いる場合には、燃料電池の発熱による昇温を抑制して安定した発電を行うようにするだけではなく、燃料電池からの排気を安全な温度に冷却して排出することが必要となる。
すなわち、上記した小型電子機器はユーザーが直接触れて使用するものが多い。したがって、電子機器に影響を与えないように燃料電池の発熱を最小限に抑えて効率的に冷却するだけでなく、排気孔から出される燃料電池の排気についても、ユーザーが直接触れた際に、安全な温度に冷却されていることが必要である。
すなわち、上記した小型電子機器はユーザーが直接触れて使用するものが多い。したがって、電子機器に影響を与えないように燃料電池の発熱を最小限に抑えて効率的に冷却するだけでなく、排気孔から出される燃料電池の排気についても、ユーザーが直接触れた際に、安全な温度に冷却されていることが必要である。
しかしながら、従来の燃料電池においては、これらについて必ずしも満足の得られるものではなかった。
例えば、上記従来例の特許文献1の燃料電池発電装置では、燃料電池セルからの排出ガスを冷却した後に、これを燃料電池セルに再循環させるものであり、燃料電池からの排気を安全な温度に冷却して排出することについて、考慮されているものではない。
また、上記従来例の特許文献2の燃料電池装置では、水素吸蔵合金から水素ガスを放出させるための十分な熱を確保するため、例えば、空気供給系から燃料電池本体に空気を供給するに際しても、この空気の温度を上げることに配慮がなされている。したがって、この燃料電池装置の構成は、外気を直接に吸排気して小型化を図るには不向きな構成と言える。
例えば、上記従来例の特許文献1の燃料電池発電装置では、燃料電池セルからの排出ガスを冷却した後に、これを燃料電池セルに再循環させるものであり、燃料電池からの排気を安全な温度に冷却して排出することについて、考慮されているものではない。
また、上記従来例の特許文献2の燃料電池装置では、水素吸蔵合金から水素ガスを放出させるための十分な熱を確保するため、例えば、空気供給系から燃料電池本体に空気を供給するに際しても、この空気の温度を上げることに配慮がなされている。したがって、この燃料電池装置の構成は、外気を直接に吸排気して小型化を図るには不向きな構成と言える。
本発明は、上記課題に鑑み、燃料電池セルからの排気熱を安全な温度に冷却することができると共に、燃料電池セルと水素吸蔵合金との熱交換を効率的に行うことにより安定した発電が可能な燃料電池装置及び燃料電池装置を備える電子機器の提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、つぎのように構成した燃料電池装置及び燃料電池装置を備える電子機器を提供するものである。
本発明の燃料電池装置は、燃料電池セルと、水素吸蔵合金により水素燃料を貯蔵する水素貯蔵部とを有する燃料電池装置において、
前記燃料電池セルに空気を供給するための吸気孔を備えた風路と、前記燃料電池セルに供給された空気を排出するための排気孔を備えた風路とを有し、
前記風路の吸気孔及び排気孔側に、前記水素貯蔵部が配置されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記吸気孔または前記吸気孔を備えた風路中に、前記燃料電池セルに空気を供給するためのファンが設けられていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記排気孔または前記排気孔を備えた風路中に、前記燃料電池セルに供給された空気を排出するためのファンが設けられていることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記したいずれかに記載の燃料電池装置を有することを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、前記燃料電池装置が、電子機器の筐体内に組み込まれ、前記筐体の外壁部に前記風路の吸気孔及び排気孔が構成されていることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、前記風路の吸気孔または排気孔に、前記燃料電池セルに空気を供給するためのファンまたは前記燃料電池セルに供給された空気を排出するためのファンが設けられていることを特徴とする。
本発明の燃料電池装置は、燃料電池セルと、水素吸蔵合金により水素燃料を貯蔵する水素貯蔵部とを有する燃料電池装置において、
前記燃料電池セルに空気を供給するための吸気孔を備えた風路と、前記燃料電池セルに供給された空気を排出するための排気孔を備えた風路とを有し、
前記風路の吸気孔及び排気孔側に、前記水素貯蔵部が配置されていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記吸気孔または前記吸気孔を備えた風路中に、前記燃料電池セルに空気を供給するためのファンが設けられていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池装置は、前記排気孔または前記排気孔を備えた風路中に、前記燃料電池セルに供給された空気を排出するためのファンが設けられていることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記したいずれかに記載の燃料電池装置を有することを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、前記燃料電池装置が、電子機器の筐体内に組み込まれ、前記筐体の外壁部に前記風路の吸気孔及び排気孔が構成されていることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、前記風路の吸気孔または排気孔に、前記燃料電池セルに空気を供給するためのファンまたは前記燃料電池セルに供給された空気を排出するためのファンが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池セルからの排気熱を安全な温度に冷却することができると共に、燃料電池セルと水素吸蔵合金との熱交換を効率的に行うことによって安定した発電が可能となる。
本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例により説明する。
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1においては、本発明を適用した燃料電池装置について説明する。
図1に、本実施例の燃料電池装置の概略構成を示す。
図1において、1は燃料電池装置、2は燃料電池スタック、4は燃料タンク、5はカプラ、13は吸気孔、14は排気孔、15は吸気風路、16は排気風路、17は吸気ファン、24は高分子電解質接合体、27、28は拡散層である。
[実施例1]
実施例1においては、本発明を適用した燃料電池装置について説明する。
図1に、本実施例の燃料電池装置の概略構成を示す。
図1において、1は燃料電池装置、2は燃料電池スタック、4は燃料タンク、5はカプラ、13は吸気孔、14は排気孔、15は吸気風路、16は排気風路、17は吸気ファン、24は高分子電解質接合体、27、28は拡散層である。
本実施例の燃料電池装置1には、燃料電池スタック2における各燃料電池セルに酸化剤(空気)を供給するための吸気孔13を備えた吸気風路15と、前記燃料電池セルに供給された空気を排出するための排気孔14を備えた排気風路16が構成されている。
そして、燃料タンク4は、風路の排気孔14及び風路の吸気孔13が位置する側に設けられる。
その際、図2に示すように、この燃料電池装置1を、電子機器の筐体11内に組み込む構成を採ることができる。この場合には、吸気孔13及び排気孔14をこの電子機器の筐体11に形成する。
そして、燃料タンク4は、風路の排気孔14及び風路の吸気孔13が位置する側に設けられる。
その際、図2に示すように、この燃料電池装置1を、電子機器の筐体11内に組み込む構成を採ることができる。この場合には、吸気孔13及び排気孔14をこの電子機器の筐体11に形成する。
つぎに、本実施例の燃料電池スタックを構成している燃料電池セルについて説明する。
図3に、本実施例の燃料電池セルの構成を示す。
図3において、3は燃料電池セル、21は高分子電解質膜、22は燃料極(アノード)、23は酸化剤極(カソード)、24は高分子電解質接合体、25、26は電極、27、28は拡散層、29は燃料流路である。
図3に、本実施例の燃料電池セルの構成を示す。
図3において、3は燃料電池セル、21は高分子電解質膜、22は燃料極(アノード)、23は酸化剤極(カソード)、24は高分子電解質接合体、25、26は電極、27、28は拡散層、29は燃料流路である。
後述する水素吸蔵合金の燃料タンクに貯えられている水素は、燃料流路29を通って燃料極(アノード)22に供給される。
一方、酸化剤極(カソード)23には、酸化剤が供給される。酸化剤は、通常、空気や酸素などである。特に、大気を酸化剤として用いる場合には、前述の電子機器筐体11に設けられた吸気孔13から供給される。
本実施例においては、燃料として水素を、酸化剤として空気を使用した場合について説明する。
燃料極22、酸化剤極23の間には高分子電解質膜21が積層されて高分子電解質接合体24を形成されている。
燃料および酸化剤はそれぞれ多孔質で通気性のある導電性部材で形成された拡散層27、28を透過し、燃料である水素は燃料極22に配置された触媒で水素イオン化反応が起こりイオンは高分子電解質膜21を通過する。
そして、酸化剤は酸化剤極23に配置された触媒で、空気中の酸素と高分子電解質膜21を通過した水素イオンとが結合して水が生成される。
上記反応に伴い、電子は電極25、26へ導かれ、外部に電力として取り出される。このときの水素と酸素の結合反応は発熱反応であるために燃料電池セル3は反応に伴って温度が上昇する。
一方、酸化剤極(カソード)23には、酸化剤が供給される。酸化剤は、通常、空気や酸素などである。特に、大気を酸化剤として用いる場合には、前述の電子機器筐体11に設けられた吸気孔13から供給される。
本実施例においては、燃料として水素を、酸化剤として空気を使用した場合について説明する。
燃料極22、酸化剤極23の間には高分子電解質膜21が積層されて高分子電解質接合体24を形成されている。
燃料および酸化剤はそれぞれ多孔質で通気性のある導電性部材で形成された拡散層27、28を透過し、燃料である水素は燃料極22に配置された触媒で水素イオン化反応が起こりイオンは高分子電解質膜21を通過する。
そして、酸化剤は酸化剤極23に配置された触媒で、空気中の酸素と高分子電解質膜21を通過した水素イオンとが結合して水が生成される。
上記反応に伴い、電子は電極25、26へ導かれ、外部に電力として取り出される。このときの水素と酸素の結合反応は発熱反応であるために燃料電池セル3は反応に伴って温度が上昇する。
次に、燃料電池装置の起動時における燃料電池スタック及び燃料タンクの動作等について説明する。
図4に、上記動作について説明する図を示す。
燃料電池スタック2は、前述の燃料電池セル3が電子機器の負荷に応じて複数個直列に接続されて構成されている(本実施例では4つのセルを接続した例を示す)。
そして、各燃料電池セル3間の燃料極22は燃料流路29によって連結されている。
燃料電池スタック2の燃料流路29には燃料タンク4がカプラ5を通して接続されている。
図4に、上記動作について説明する図を示す。
燃料電池スタック2は、前述の燃料電池セル3が電子機器の負荷に応じて複数個直列に接続されて構成されている(本実施例では4つのセルを接続した例を示す)。
そして、各燃料電池セル3間の燃料極22は燃料流路29によって連結されている。
燃料電池スタック2の燃料流路29には燃料タンク4がカプラ5を通して接続されている。
燃料タンク4は、熱伝導性の良いアルミ、ジュラルミン等の金属材料で作られた容器に水素を可逆的に吸蔵/放出するLaNi5等の水素吸蔵合金が充填されている。
燃料電池装置の起動時において、燃料電池スタック2で水素が消費されていくと、燃料タンク4内の水素吸蔵合金に吸蔵されている水素が放出されて各燃料電池セル3の拡散層27を経て燃料極22に供給される。
このときの水素吸蔵合金の水素放出反応は吸熱反応であるため、水素の放出に伴い、燃料タンク内の温度は低下する。なお、本実施例の水素吸蔵合金燃料タンク4は、常温下における水素放出では約10℃減少するものが用いられている。
燃料電池装置の起動時において、燃料電池スタック2で水素が消費されていくと、燃料タンク4内の水素吸蔵合金に吸蔵されている水素が放出されて各燃料電池セル3の拡散層27を経て燃料極22に供給される。
このときの水素吸蔵合金の水素放出反応は吸熱反応であるため、水素の放出に伴い、燃料タンク内の温度は低下する。なお、本実施例の水素吸蔵合金燃料タンク4は、常温下における水素放出では約10℃減少するものが用いられている。
表1に、各温度における水素吸蔵合金燃料タンク4の水素の放出速度を示す。水素吸蔵合金は温度が下がるに従い水素放出速度が低下していく特性がある。そのため、安定した水素放出を維持するには燃料タンクを適度に暖める必要がある。
酸化剤としての空気は吸気孔13に設けられたファン17により外部から吸気風路15を通して各燃料電池セル3の拡散層28に供給され、前述の水素と酸素の結合反応がおこり接続された電子機器に電力が供給される。このとき、燃料電池スタック2は反応熱により約60℃まで温度が上昇している。
次に、図5を用いて、空気の流れと、その際の熱交換について説明する。
吸気孔13から導入された空気は、吸熱反応により冷えた燃料タンク4表面を通り外気温からさらに冷却される。
冷却された空気は燃料電池スタック2の拡散層28に入り燃料電池スタック2を冷却する。その際、冷却された空気は燃料電池スタック2において熱交換され、高温の排気となる。
そして、この高温になった排気は再び燃料タンク4が配置された排気風路16を通り冷却されて排気孔14から排出される。
吸気孔13から導入された空気は、吸熱反応により冷えた燃料タンク4表面を通り外気温からさらに冷却される。
冷却された空気は燃料電池スタック2の拡散層28に入り燃料電池スタック2を冷却する。その際、冷却された空気は燃料電池スタック2において熱交換され、高温の排気となる。
そして、この高温になった排気は再び燃料タンク4が配置された排気風路16を通り冷却されて排気孔14から排出される。
排気温度については電子機器筐体11の排気孔14や排気に直接ユーザーが触れる可能性がある場合は熱いと感じることのないように50℃以下に冷却することが好ましい。
このとき、燃料タンク4は外気と燃料電池スタック2の排気熱により暖められ、前述のように水素放出反応が促進され安定して水素を放出することができる。
また、燃料電池スタック2は燃料タンク4で冷却された空気が絶えず供給されてくるので高温になるのを防止できる。
このとき、燃料タンク4は外気と燃料電池スタック2の排気熱により暖められ、前述のように水素放出反応が促進され安定して水素を放出することができる。
また、燃料電池スタック2は燃料タンク4で冷却された空気が絶えず供給されてくるので高温になるのを防止できる。
本実施例の構成によれば、風路の排気孔14と風路の吸気孔13とが位置する側に、燃料タンク4を設けることにより、燃料電池セルからの排気熱を安全な温度に冷却することができると共に、燃料電池セルと水素吸蔵合金との熱交換を効率的に行うことができる。
すなわち、燃料タンク4が風路の排気孔14側に設けられていることから、燃料電池スタック2からの排気温度を燃料タンク4の吸熱反応を利用して下げることができる。
そのため、電子機器筐体11の排気孔14や排気に直接ユーザーが触れても熱いと感じることがない安全な電子機器を提供することができる。
また、燃料タンク4が風路の吸気孔13側に設けられていることから、燃料電池スタック2の発熱を抑えることにより、燃料電池装置1を安定して効率的に発電させることができる。また、これにより燃料電池装置1を内蔵している電子機器内部の発熱も抑えることもできるので電子機器を安定動作させるこができる。
すなわち、燃料タンク4が風路の排気孔14側に設けられていることから、燃料電池スタック2からの排気温度を燃料タンク4の吸熱反応を利用して下げることができる。
そのため、電子機器筐体11の排気孔14や排気に直接ユーザーが触れても熱いと感じることがない安全な電子機器を提供することができる。
また、燃料タンク4が風路の吸気孔13側に設けられていることから、燃料電池スタック2の発熱を抑えることにより、燃料電池装置1を安定して効率的に発電させることができる。また、これにより燃料電池装置1を内蔵している電子機器内部の発熱も抑えることもできるので電子機器を安定動作させるこができる。
[実施例2]
実施例2においては、排気孔に排気用のファンを設けた構成例について説明する。実施例1との相違点は、排気用のファンを設けた構成が相違するだけで、他の構成は実施例1と同様であるから、重複部分の説明は省略する。
図6に本実施例の構成を示す。図6に示すように、排気孔14に排気用のファン18を設けた場合においても、実施例1と同様の効果を得られる。
実施例2においては、排気孔に排気用のファンを設けた構成例について説明する。実施例1との相違点は、排気用のファンを設けた構成が相違するだけで、他の構成は実施例1と同様であるから、重複部分の説明は省略する。
図6に本実施例の構成を示す。図6に示すように、排気孔14に排気用のファン18を設けた場合においても、実施例1と同様の効果を得られる。
なお、上記各実施例ではファンによる強制通気手段を設けた構成例について説明したが、本発明は、必ずしもこのような強制通気手段を必要とするものではない。強制通気を行わない自然吸気の構成でも、本発明の燃料電池スタック2と燃料タンク4の位置関係によって、同様の効果を得ることが可能である。
また、上記構成例では、吸気ファンまたは排気ファンを吸気孔または排気孔に設けた構成例について説明したが、本発明は必ずしもファンを吸気孔または排気孔に設ける必要はない。これらのフアンは吸気孔を備えた風路または排気孔を備えた風路中にとりつけることによっても、同様の効果を得ることが可能である。
また、上記構成例では、吸気ファンまたは排気ファンを吸気孔または排気孔に設けた構成例について説明したが、本発明は必ずしもファンを吸気孔または排気孔に設ける必要はない。これらのフアンは吸気孔を備えた風路または排気孔を備えた風路中にとりつけることによっても、同様の効果を得ることが可能である。
1:燃料電池装置
2:燃料電池スタック
3:燃料電池セル
4:燃料タンク
5:カプラ
11:電子機器筐体
13:吸気孔
14:排気孔
15:吸気風路
16:排気風路
17:吸気ファン
18:排気ファン
21:高分子電解質膜
22:燃料極(アノード)
23:酸化剤極(カソード)
24:高分子電解質接合体
25、26:電極
27、28:拡散層
29:燃料流路
2:燃料電池スタック
3:燃料電池セル
4:燃料タンク
5:カプラ
11:電子機器筐体
13:吸気孔
14:排気孔
15:吸気風路
16:排気風路
17:吸気ファン
18:排気ファン
21:高分子電解質膜
22:燃料極(アノード)
23:酸化剤極(カソード)
24:高分子電解質接合体
25、26:電極
27、28:拡散層
29:燃料流路
Claims (6)
- 燃料電池セルと、水素吸蔵合金により水素燃料を貯蔵する水素貯蔵部とを有する燃料電池装置において、
前記燃料電池セルに空気を供給するための吸気孔を備えた風路と、前記燃料電池セルに供給された空気を排出するための排気孔を備えた風路とを有し、
前記風路の吸気孔及び排気孔側に、前記水素貯蔵部が配置されていることを特徴とする燃料電池装置。 - 前記吸気孔または前記吸気孔を備えた風路中に、前記燃料電池セルに空気を供給するためのファンが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
- 前記排気孔または前記排気孔を備えた風路中に、前記燃料電池セルに供給された空気を排出するためのファンが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料電池装置を備えることを特徴とする電子機器。
- 前記燃料電池装置が、電子機器の筐体内に組み込まれ、前記筐体の外壁部に前記風路の吸気孔及び排気孔が構成されていることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
- 前記風路の吸気孔または排気孔に、前記燃料電池セルに空気を供給するためのファンまたは前記燃料電池セルに供給された空気を排出するためのファンが設けられていることを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
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---|---|---|---|
JP2006158077A JP2007328971A (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | 燃料電池装置及び燃料電池装置を備える電子機器 |
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---|---|
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2016110951A (ja) * | 2014-12-10 | 2016-06-20 | 株式会社神戸製鋼所 | 燃料電池システム |
CN112544006A (zh) * | 2018-06-08 | 2021-03-23 | 韩国自动车研究院 | 用于燃料电池的空气供应装置 |
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2006
- 2006-06-07 JP JP2006158077A patent/JP2007328971A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016110951A (ja) * | 2014-12-10 | 2016-06-20 | 株式会社神戸製鋼所 | 燃料電池システム |
CN112544006A (zh) * | 2018-06-08 | 2021-03-23 | 韩国自动车研究院 | 用于燃料电池的空气供应装置 |
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