JP2008010158A - 燃料電池及び燃料電池を備える電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電による温度上昇を抑制し、小型化を図ることが可能となる燃料電池及び燃料電池を備える電子機器を提供する。
【解決手段】複数の燃料電池セル3が積層され、該積層された燃料電池セルの最上層及び最下層にエンドプレート4が設けられた燃料電池スタック1と、
前記燃料電池スタックを貫通し、該燃料電池スタックを締結する複数のスタック締結部品5と、を備えた燃料電池において、
前記複数のスタック締結部品のうち、少なくとも1つがヒートパイプを内蔵している構成とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池及び燃料電池を備える電子機器に関するものである。特に、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、小型プロジェクタ、小型プリンタ、ノート型パソコン、などの持ち運び可能な小型電気機器に搭載可能な、発電量が数ミリワットから数百ワット程度に構成された燃料電池に関するものである。
従来、小型の電気機器を持ち運んで使用するためには、種々の一次電池、二次電池が使用されてきた。
しかし、最近の小型電気機器の高性能化に伴い、消費電力が大きくなり、一次電池では、小型軽量で、十分なエネルギーを供給できなくなっている。
一方、二次電池においては、繰り返し充電して使用できるという利点はあるものの、一回の充電で使用できるエネルギーは一次電池よりも更に少ない。そして、二次電池の充電の為には、別の電源が必要である上、充電には通常数十分から数時間かかり、いつでもどこでもすぐに使用できる様にするということは困難である。
今後、電気機器のますますの小型、軽量化が進み、ワイヤレスのネットワーク環境が整うことにより、機器を持ち運んで使用する傾向が高まる中で、従来の一次電池、二次電池では機器の駆動に十分なエネルギーを供給することは困難である。
このような問題の解決策として、小型の燃料電池が注目されている。
燃料電池は従来、大型の発電機、自動車用の駆動源として開発が進められてきた。これは燃料電池が、従来の発電システムに比べて、発電効率が高く、しかも廃棄物がクリーンであることが主な理由である。
一方、燃料電池が小型電気機器の駆動源として有用な理由に、体積当たり、重量当たりの供給可能なエネルギー量が、従来の電池に比べて、数倍から十倍近くであることが挙げられる。
さらに、燃料のみを交換すれば、連続して使用が可能であるため、他の二次電池の様に充電に時間がかかることもない。
燃料電池には、様々な方式のものが発明されているが、小型電気機器、とりわけ持ち運びして使用する機器に対しては、固体高分子型燃料電池が適している。これは、常温に近い温度で使用でき、また、電解質が液体ではなく固体であるので、安全に持ち運べるという利点を有しているためである。
燃料電池は、燃料と酸化剤を電池セルに供給することで発電する単純な原理であるが、最適な発電を行うためには、様々な制御が行われている。
小型電気機器用の燃料電池の燃料としては、従来メタノールが使用されてきた。これは、メタノールが保存しやすく、また入手しやすい燃料であることが主な理由であった。
しかし、メタノールを使用したダイレクトメタノール型の燃料電池は、つぎのような問題を有している。
すなわち、出力が小さいという原理的な欠点があり、また燃料のメタノールが高分子電解質膜を透過して酸化剤極側で酸素と直接反応してしまうクロスオーバー現象や、反応で生成する一酸化炭素が電極触媒を被毒してしまうという問題がある。さらに、出力は小さなものしか得られていない。
また、燃料が液体であるため、高分子電解質膜全体に均一に燃料であるメタノールを供給するために、燃料搭載場所を燃料電池よりも位置的に高い部分にしか搭載できず、さらに燃料流路の抵抗が高くならないように、十分な燃料流路を確保する必要がある。
燃料をポンプなどで強制的に循環させる場合は、この制約を受けないが、ポンプ搭載による補機体積の増加や、ポンプ駆動のためのシステム効率が低下する、等の問題を解決する必要がある。
体積当り大きな出力を出す燃料電池には、水素を燃料に使用するのが最適である。
常圧下において気体である水素を貯蔵する方法としては、第一の方法に水素を圧縮して高圧ガスとして保存する方法がある。
第二の方法としては水素を低温にして、液体として貯蔵する方法がある。
第三の方法としては水素吸蔵合金を使用して水素を貯蔵する方法がある。この方法によると、体積ベースでの吸蔵量を大きくすることができ、重量ベースでは2wt%程度の水素を吸蔵することができる。
第四の方法では、メタノールやガソリンなどを燃料タンクに積み、改質して水素に変換し使用するという方法がある。
また、最近、第五の方法としてカーボンナノチューブ、グラファイトナノファイバー、カーボンナノホーンなどの炭素系材料が注目されている。この方法によると、重量当たり約10wt%の水素の吸蔵が可能となる。これにより、例えばデジタルカメラ用の電源として使用する場合、従来のリチウムイオン電池を用いた場合に比べ、3〜5倍程度の撮影が可能となる。
ところで、この燃料電池においては、発電部を構成する燃料電池セルの燃料極側に燃料タンクから燃料が供給される一方、酸化剤極側に酸素ガスなどの酸化剤が供給され、電解質膜を介してこれらの反応剤を電気化学的に反応させるように構成されている。
したがって、このよう燃料電池においては、発電に際し電気化学的反応により発電部に熱が発生する。
そのため、従来においてはこのような熱による温度上昇を抑制し、安定した出力を得るために、例えば特許文献1のように、ヒートパイプを用い、燃料電池が発電する際に発生する熱を外部に逃がすようにした燃料電池が提案されている。
この燃料電池では、図6に示すように、ヒートパイプを用いた冷却装置を、燃料電池本体に近接して配置し、燃料電池が発した熱を冷却装置内のヒートパイプで放熱部に伝え、燃料電池を冷却するように構成されている。
特開2004−47380号公報
しかしながら、従来の小型燃料電池においては、大型燃料電池の構造を小型化して構成されたものが多く、小型化する際に各部が最適化されていなかった。
そのため、同じ出力でもリチウム電池に比較して体積が大きく、小型高容量電池とすることは困難であった。
さらに小型化した場合、燃料電池発電時の内部温度が80℃以上と高温になるため、つぎのような問題を有していた。
すなわち、表面積が少なく、冷却装置のない燃料電池は温度上昇によって、燃料電池自身の発電が不安定になるほか、この燃料電池を電源として用いた電子機器も熱による誤作動を招く危険があった。
上記従来例における特許文献1では、前述したように、燃料電池の温度上昇を抑制するため、ヒートパイプを用いた冷却装置による燃料電池が提案されている。
しかしながら、このように燃料電池を冷却するため冷却装置を燃料電池本体に近接配置した構成では、燃料電池内の熱を直接に吸収することができないことから、熱伝達が悪く、その分、冷却装置を小型化できないという不都合が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、発電による温度上昇を抑制し、小型化を図ることが可能となる燃料電池及び燃料電池を備える電子機器を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するため、つぎのように構成した燃料電池及び燃料電池を備える電子機器を提供するものである。
本発明の燃料電池は、複数の燃料電池セルが積層され、該積層された燃料電池セルの最上層及び最下層にエンドプレートが設けられた燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックを貫通し、該燃料電池スタックを締結する複数のスタック締結部品と、を備えた燃料電池において、
前記複数のスタック締結部品のうち、少なくとも1つがヒートパイプを内蔵していることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池は、前記エンドプレートの少なくとも一方が、水素吸蔵材料を内蔵した燃料タンクと近接して配置され、
前記燃料タンクに、前記ヒートパイプを内蔵しているスタック締結部品の一部が接触していることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池は、前記水素吸蔵材料が、水素吸蔵合金であることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池は、前記エンドプレートの少なくとも一方が、冷却フィン構造を有することを特徴とする。
また、本発明の燃料電池は、前記燃料電池が、固体高分子型燃料電池であることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記したいずれかに記載の燃料電池を備えることを特徴とする。
本発明によれば、発電による温度上昇を抑制し、小型化を図ることが可能となる燃料電池及び燃料電池を備える電子機器を実現することができる。
以上の構成により、発電中も燃料電池の温度が上昇しにくく、安定駆動できる小型燃料電池を提供することができるが、本発明の実施の形態における燃料電池においては、つぎのような構成を採ることができる。
すなわち、積層された該燃料電池セルと両末端を挟むエンドプレートにより構成された燃料電池スタックと、燃料電池スタックを貫通したスタック締結部品を備え、該スタック締結部品のうち少なくとも1つがヒートパイプを内蔵する構成を採ることができる。
これにより、該燃料電池の発電に際し、該燃料電池内部で発生した過剰な熱量を、該スタック締結部品に内蔵された該ヒートパイプを用いて、該燃料電池セル外に移動させ、外気に放出することにより、発電による温度上昇を抑制することが可能となる。
その際、少なくとも一方の該エンドプレートが、水素吸蔵合金を内蔵した燃料タンクと近接し、該スタック締結部品の一部と該燃料タンクが接触する構成を採ることができる。
これにより、該スタック締結部品に内蔵された、該ヒートポンプにより、該燃料電池セルから移動された熱量を、該燃料タンクに伝達することで、該燃料タンク内の水素を放出する際、吸熱反応を行う該水素吸蔵合金に与えることができる。この構成によって、さらに、発電中も燃料電池の温度が上昇しにくく、安定駆動できる小型燃料電池を提供することが可能となる。
また、上記構成に加え、さらに、少なくとも1つの該エンドプレートが冷却フィン構造を有する構成を採ることができる。
これにより、該スタック締結部品に内蔵されたヒートポンプにより、該燃料電池セルから移動された熱量を、該燃料電池スタックの該冷却フィンによって効率よく外気に放出することができ、発電による温度上昇をより一層抑制することが可能となる。
以下に、本発明の実施例について説明する。なお、以下の実施例では小型燃料電池の構成例について説明するが、本発明はこのような小型の燃料電池に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1においては、本発明を適用した小型燃料電池について説明する。
図1に、本実施例の燃料電池を搭載可能に構成したデシタルカメラの概要図を示す。
図1において、91はデシタルカメラ、92は燃料電池である。
本実施例の燃料電池92は、例えば、外寸法が、縦(a)30mm×横(b)50mm×高さ(c)10mmの小型にすることができ、通常コンパクトデジタルカメラで使用されているリチウムイオン電池の大きさとほぼ同じにすることができる。
図1に示すように、本実施例における小型電気機器の1つであるデジタルカメラ91は、小型で一体化されているため、小型の燃料電池92は携帯機器のデジタルカメラに組み込みやすい形状となっている。
また、燃料電池の薄型直方体形状は、厚みのある直方体や円筒形の形状に比べ、小型電気機器に組み込み易い形状となっている。
つぎに、本実施例の燃料電池の具体的構成について説明する。
図2に、図1に示した本実施例のデジタルカメラ91に用いられる燃料電池92の概要図を示す。
図2において燃料電池92は大きくわけて2つの部分から構成されている。
1つ目は発電部である燃料電池スタック1であり、2つ目は燃料供給源である外部燃料タンク2である。
燃料電池スタック1は、燃料電池セル3を複数積層して構成されている。
燃料電池セル3は、固体高分子形燃料電池を構成する。
積層された燃料電池セル3の両端にはエンドプレート4が接し、両端のエンドプレート4と燃料電池スタック1を貫通する穴を通して、スタック締結部品5でエンドプレート4を圧縮し、両端のエンドプレート4、燃料電池スタック1を密着させる。
スタック締結部品5はM3のネジであり、エンドプレート4のメネジ穴または、エンドプレート4の貫通穴に配置されたネジとナット(不図示)により締結することで、エンドプレート4に圧縮力を加えるように構成することができる。
燃料電池セル3は、電極であるセパレータ6、燃料極シール7、燃料極拡散層(不図示)、燃料極カーボンクロス(不図示)、MEA8、酸化極カーボンクロス(不図示)、酸化剤極燃料流路外囲部9、酸化剤取入口10、セパレータ6を積層し、構成されている。
セパレータ6の材料はSUS304で板厚は2mmのものである。材料は強度が高く、導電性のものであればよく、表面粗度がRa10μm以下であればこれに限るものではない。
板厚も強度が確保できればこれに限るものではない。該燃料極シール7の材料はバイトンゴムである。ゴム厚は6mmであるが材料は高温(120℃程度)に耐えられるものならばよく、ゴム厚も、該燃料極拡散層(不図示)、と燃料極カーボンクロスの厚みと同等であればこれに限るものではない。
MEA8はナフィオン膜(デュポン社製)にPt−カーボン触媒を両面に担持させたものである。
酸化剤極燃料流路外囲部9はバイトンゴム(デュポン社製)である。
ゴム厚は6mmであるが材料は高温(120℃程度)に耐えられるものならばよく、ゴム厚も、該酸化剤取入口10、と酸化極極カーボンクロスの厚みと同等であればこれに限るものではない。
燃料極拡散層(不図示)と、酸化剤取入口10は気孔率が高く、導電性のあるものならばよく、ここでは多孔質金属を用いた。
外部燃料タンク2は、燃料電池スタック1の燃料である水素(不図示)を貯蔵、供給するタンクを構成している。
外部燃料タンク2の内部には、チタン−鉄系合金やランタンーニッケル系合金などの水素吸蔵合金や、カーボンナノチューブやグラファイトナノファイバー、カーボンナノホーンなど水素吸蔵材料(不図示)が充填されている。
これらの材料は0.4MPaの圧力において、水素を10wt%程度吸蔵可能である。燃料電池スタック1の体積を考慮して、水素タンク3の外寸法は25mm×30mm×10mmとされる。
外壁にはアルミ合金を使用し、水素タンクの肉厚は1mmとされる。
この時、水素タンクの重量は15g程度となり、また、水素タンクの体積は5.2cm3となる。
その際、水素タンクに蓄えられているエネルギーは、約7.0[W・hr]であり、従来のリチウムイオン電池の約2.5倍となる。
本実施例では、水素タンクの内部の水素吸蔵材料として、一例としてランタンーニッケル系合金が用いられる。
燃料タンク2の燃料取出口(不図示)は外部燃料タンク2側のエンドプレート4の燃料流路機能を持つスタック締結部品5と接続され、燃料を燃料電池スタック1に送り込む。
スタック締結部品5との接続は、燃料を外部に漏洩しないものでなければならない。
燃料は、燃料電池セル内に形成された燃料流路(不図示)を通り、各該燃料電池セル3に供給される。
次に燃料電池スタック1と外部燃料タンク2の内部構造を説明する。
図3は、図2に示す燃料電池スタックのA面での断面の概要を示す図である。
図3において、燃料電池セル3の構成部品であるセパレータ6と燃料極シール7は、MEA8と積層され、セパレータ6、燃料極シール7、MEA8に囲まれた燃料極室32を形成する。
スタック締結部品5はM3のネジであり、燃料電池スタック1を貫通し、ネジ頭部はエンドプレート4に密着している。
また、ネジ先端部は外部燃料タンク2側の該エンドプレート4にネジで締結され、燃料電池スタック1を圧着させる機能を発揮する。
スタック締結部品5は内部に該ヒートパイプ31を内蔵している。
スタック締結部品5は、ヒートパイプ31の挿入部を穴加工したM3ネジであり、穴加工後、該ヒートパイプを圧入することで、一体化される。
スタック締結部品5の先端部は外部燃料タンク2に嵌合するように、外部燃料タンク2の容器のスタック締結部品5の当接部には穴が形成されている。
外部燃料タンク2はアルミニウムなどの熱伝導率の高い金属で構成されている。外部燃料タンク2内には、水素吸蔵合金33が活性化された状態で封入されている。
ここでは、上記したように水素吸蔵合金33はLaNi5系合金が用いられる。この水素吸蔵合金33は、水素放出時は吸熱反応を起こすため、燃料電池スタック1が燃料である水素を発電に使用し、外部燃料タンク2の水素圧が下がった場合、水素吸蔵合金33は平衡圧力を保つために、水素を放出する。
これにより、外部燃料タンク2の温度は低下する。
本実施例の燃料電池によれば、燃料電池が燃料である水素を用いて発電した際、MEA8部の温度が上昇して、MEA8の耐熱温度である、120℃近くまでなろうとしても、MEA8が熱分解して発電できなくなることを抑制することができる。
すなわち、MEA8に近接した、スタック締結部品5がMEA8から熱を吸収し、ヒートパイプ31により、燃料スタック1の外表面である、エンドプレート4に速やかに移動させるため、MEA8が熱分解して、発電できなくなるのを抑制することが可能となる。
また、ヒートパイプ31により燃料電池スタック1が、発電中冷却されている水素吸蔵合金33の入った外部燃料タンク2に熱を移動させることで、さらにMEA8の温度上昇を抑えることもできる。
また、外部燃料タンク2が、燃料電池スタック1の熱で暖められることにより、水素吸蔵合金33が暖められて、水素放出反応を促進させることができる。
これにより、運転中の燃料電池1の燃料である水素量を十分確保することができ、燃料電池スタック1の発電安定性を向上させることが可能となる。
以上述べたように、本実施例の燃料電池によれば、発電による燃料電池の温度上昇を抑制することができ、安定駆動が可能となる小型燃料電池を提供することが可能となる。
[実施例2]
実施例2においては、実施例1の燃料電池スタック1の一部を変更して、より性能を高めた構成例について説明する。
図4に、本実施例の燃料電池の概要図を示す。
図5は、図4に示す燃料電池スタックのA面での断面の概要を示す図である。
図4、図5において、41は冷却フィンである。
なお、図4、図5において、上記した図2、3の実施例1と共通の構成には同一の符号が用いられている。
本実施例において、燃料電池セル3の構成部品であるセパレータ6と燃料極シール7は、MEA8と積層され、セパレータ6、燃料極シール7、MEA8に囲まれた燃料極室32を形成する。
スタック締結部品5はM3のネジであり、燃料電池スタック1を貫通し、ネジ頭部はエンドプレート4に密着している。
エンドプレート4には、くし歯状の冷却フィン41が設けられている。また、ネジ先端部は外部燃料タンク2側のエンドプレート4にネジで締結され、燃料電池スタック1を圧着させる機能を発揮する。
スタック締結部品5は内部にヒートパイプ31を内蔵している。
スタック締結部品5はヒートパイプ31の挿入部を穴加工したM3ネジであり、穴加工後、ヒートパイプ31を圧入することで、一体化される。
スタック締結部品5の先端部は外部燃料タンク2に嵌合するように、外部燃料タンク2の容器のスタック締結部品5の当接部には穴が形成されている。
外部燃料タンク2はアルミニウムなどの熱伝導率の高い金属で構成されている。外部燃料タンク2内には、水素吸蔵合金33が活性化された状態で封入されている。
ここでは水素吸蔵合金33はLaNi5系合金である。この水素吸蔵合金33は、水素放出時は吸熱反応を起こすため、燃料電池スタック1が燃料である水素を発電に使用し、外部燃料タンク2の水素圧が下がった場合、水素吸蔵合金33は平衡圧力を保つために、水素を放出する。
これにより、外部燃料タンク2の温度は低下する。
本実施例の燃料電池によれば、燃料電池が燃料である水素を用いて発電した際、MEA8部の温度が上昇してMEA8の耐熱温度である、120℃近くまでなろうとしても、MEA8が分解して発電できなくなることを抑制することができる。
すなわち、MEA8に近接した、スタック締結部品5がMEA8から熱を吸収し、ヒートパイプ31により、燃料スタック1の外表面である、エンドプレート4に速やかに移動させるため、MEA8が分解して、発電できなくなるのを抑制することが可能となる。
また、本実施例のエンドプレート4には冷却フィン41があるため、さらに放熱効果を向上させることができる。
また、ヒートパイプ31により、燃料電池スタック1が発電中、冷却されている水素吸蔵合金33の入った外部燃料タンク2に熱を移動させることで、さらにMEA8の温度上昇を抑えることもできる。
さらに、外部燃料タンク2が燃料電池スタック1の熱で暖められることにより、水素吸蔵合金33が暖められ、水素放出反応を促進する。それにより、運転中の燃料電池92の燃料である水素量を十分確保することができ、燃料電池スタック1の発電安定性も向上させることができる。
以上述べたように、本実施例の燃料電池によれば、発電による燃料電池の温度上昇をより一層抑制することができ、安定駆動できる小型燃料電池を提供することが可能となる。
本発明の実施例1における燃料電池を搭載可能に構成したデシタルカメラの概要を示す図。 本発明の実施例1におけるデジタルカメラに用いられる燃料電池の概要を示す図。 本発明の図2に示す実施例1における燃料電池スタックのA面での断面の概要を示す図。 本発明の実施例2における燃料電池の概要を示す図。 本発明の図4に示す実施例2における燃料電池スタックのA面での断面の概要を示す図。 従来例である特許文献1におけるる燃料電池を説明するための概要を示す図。
符号の説明
1:燃料電池スタック
2:外部燃料タンク
3:燃料電池セル
4:エンドプレート
5:スタック締結部品
6:セパレータ
7:燃料極シール
8:MEA
9:酸化剤極燃料流路外囲部
10:酸化剤取入口
31:ヒートパイプ
32:燃料極室
33:水素吸蔵合金
41:冷却フィン
91:デジタルカメラ
92:燃料電池

Claims (6)

  1. 複数の燃料電池セルが積層され、該積層された燃料電池セルの最上層及び最下層にエンドプレートが設けられた燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックを貫通し、該燃料電池スタックを締結する複数のスタック締結部品と、
    を備えた燃料電池において、
    前記複数のスタック締結部品のうち、少なくとも1つがヒートパイプを内蔵していることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記エンドプレートの少なくとも一方が、水素吸蔵材料を内蔵した燃料タンクと近接して配置され、
    前記燃料タンクに、前記ヒートパイプを内蔵しているスタック締結部品の一部が接触していることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記水素吸蔵材料が、水素吸蔵合金であることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記エンドプレートの少なくとも一方が、冷却フィン構造を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池。
  5. 前記燃料電池が、固体高分子型燃料電池であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料電池を備えることを特徴とする電子機器。
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