JP2008192461A - 燃料電池およびこれを備えた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で、発電の安定性を高めることができる燃料電池を提供する。
【解決手段】酸化剤極側外装部材22の外側に断熱層40を設ける。断熱層40の酸化剤極12側の面40Aは、酸化剤極12の発熱により温度が高くなる。反対側の面40Bは、酸化剤極12から離れており、かつ材料の熱抵抗率が高いので、その温度は酸化剤極12側の面40Aよりも低くなり、断熱層40の厚み方向に温度差が生じる。酸化剤極12で生成した水は、酸化剤極12の発熱により気化して水蒸気となり、気化熱として熱を奪うことで発電体10の発熱を抑制する。生成した水蒸気は、断熱層40内の温度差により結露する。この水は、発電体10の発熱により再び気化する。このサイクルにより燃料電池1Aの発熱および水分が適切に管理され、動作の安定性が高まる。貫通孔41に保水層を設け、断熱層40内で結露した水を、確実に燃料電池1A内に押し戻す。
【選択図】図1

Description

本発明は、メタノールを直接燃料極に供給して反応させる直接型メタノール燃料電池(DMFC;Direct Methanol Fuel Cell )などの燃料電池およびこの燃料電池を備えた電子機器に関する。
現在、電子機器の電源としてさまざまな一次電池および二次電池が用いられている。これらの電池の特性を示す指標の一つとしてエネルギー密度がある。エネルギー密度とは電池の単位質量あたりのエネルギー蓄積量である。
近年の電子機器の小型化および高性能化に伴って、電源の高容量化および高出力化、特に高容量化の必要性が大きくなってきており、従来の一次電池および二次電池では、電子機器の駆動に十分なエネルギーを供給することが困難になってきている。このため、よりエネルギー密度の高い電池の開発が急務とされており、燃料電池はその候補の一つとして注目されている。
燃料電池は、アノード(燃料極)とカソード(酸化剤極)との間に電解質が配置された構成を有し、燃料極には燃料、酸化剤極には空気または酸素がそれぞれ供給される。この結果、燃料極および酸化剤極において燃料が酸素によって酸化される酸化還元反応が起こり、燃料がもつ化学エネルギーの一部が電気エネルギーに変換されて取り出される。
既に、さまざまな種類の燃料電池が提案または試作され、一部は実用化されている。これらの燃料電池は、用いられる電解質によって、アルカリ電解質型燃料電池(AFC;Alkaline Fuel Cell)、リン酸型燃料電池(PAFC;Phosphoric Acid Fuel Cell )、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC;Molten Carbonate Fuel Cell)、固体酸化物型燃料電池(SOFC;Solid Electrolyte Fuel Cell )および固体高分子型燃料電池(PEFC;Polymer Electrolyte Fuel Cell )などに分類される。このうち、PEFCは、他の型式のものと比較して低い温度、例えば30℃〜130℃程度の温度で動作させることができる。
燃料電池の燃料としては、水素やメタノールなど、種々の可燃性物質を用いることができる。しかし、水素などの気体燃料は、貯蔵用のボンベなどが必要になるため、小型化には適していない。一方、メタノールなどの液体燃料は、貯蔵しやすいという利点がある。とりわけ、DMFCには、燃料から水素を取り出すための改質器を必要とせず、構成が簡素になり、小型化が容易であるという利点がある。
メタノールのエネルギー密度は、理論的に4.8kW/Lであり、一般的なリチウムイオン二次電池のエネルギー密度の10倍以上である。すなわち、燃料としてメタノールを用いる燃料電池は、リチウムイオン二次電池のエネルギー密度を凌ぐ可能性がある。更に、DMFCをはじめとする燃料電池は、燃料を供給することで連続して使用しつづけることができるため、従来の二次電池と異なり、充電時間を必要としないという利点も有している。また、燃料電池は、有害な廃棄物を生成せず、クリーンであるという特長がある。
以上の点から、種々の燃料電池のうちPEFC、中でもDMFCは、小型化および高性能化がすすむ電子機器、とりわけ小型携帯電子機器の電源として最も適していると考えられている。
DMFCでは、燃料のメタノールは、通常、低濃度または高濃度の水溶液として、もしくは純メタノールの気体の状態で燃料極に供給され、燃料極の触媒層で二酸化炭素に酸化される。このとき生じた水素イオン(プロトン;H+ )は、燃料極と酸化剤極とを隔てる電解質膜を通って酸化剤極へ移動し、酸化剤極で酸素と反応して水を生成する。燃料極、酸化剤極およびDMFC全体で起こる反応は、化1で表される。
(化1)
燃料極:CH3 OH+H2 O→CO2 +6e- +6H+
酸化剤極:(3/2)O2 +6e- +6H+ →3H2
DMFC全体:CH3 OH+(3/2)O2 →CO2 +2H2
電解質膜中における水素イオンの移動には、電解質膜中に存在する水が大きく関与しており、電解質膜に含まれる水分の量が多いほど、水素イオンの移動が容易に行われる、すなわちイオン伝導度が向上することが知られている。また、化1の第3式に示したDMFC全体での反応に際して放出されるエネルギーのうち、一部は電気エネルギーに変換されるが、残りは熱として放出されるので、発電は発熱を伴うことが知られている。
燃料電池では、発熱によりセル温度が上昇すると、電解質膜の水分が熱により気化してしまうことにより水分濃度が低下し、それに伴って電解質膜のイオン伝導度が低下する。これによりセルの抵抗が増大、更にはジュール熱が増大することから、燃料電池は更に発熱を促進されることになる。このような負のサイクルを防ぐためにも、燃料電池を安定的に発電させることは重要である。
DMFCを安定して発電させるには、反応物質であるメタノールおよび空気の供給と、反応後のガスの排出とを確実に行い、発電が行われる膜・電極接合体の動作を安定化するために、水分や熱を適切に管理することが重要である。
メタノールおよび空気の供給を安定化する方法としては、従来では、例えば、ポンプやブロアを使用してメタノールの供給速度および供給量を管理する方法がある。水分を管理する従来の方法としては、例えば、燃料極に対して燃料と共に水を供給する方法や、酸化剤極側にブロアを設置し、酸化剤極上で水が滞留するのを防止する方法がある。セルで発生する熱を管理して温度を安定化する従来の方法としては、例えば、熱交換器を利用する方法や、放熱フィンを用いた放冷装置を設ける方法がある。
特開平9−245800号公報
しかしながら、DMFCを電子機器に搭載する場合、上述したようなブロアや放熱フィンなど、発電の安定化を支援する補助部品は、燃料電池の小型化の妨げとなり、高エネルギー密度という燃料電池の利点を損なってしまうことになる。特に、小型電子機器に搭載する小型のDMFCを作製する場合には、このような補助部品をできるだけ用いずに発電を安定化する方法が必要である。
補助部品を用いずに燃料電池の水分や熱を管理し、発電を安定化させる方法として、燃料電池が発電に際して生成する水を系内に留める、つまり燃料電池内を保水するという方法がある。例えば、特許文献1では、図10に示したように、酸化剤極212の電解質膜の側と、酸化ガス流路側とに撥水部212A,212Bをそれぞれ設けた構成が開示されている。
しかし、特許文献1に記載された構成では、酸化剤極212で生成した水が撥水部212Aではじかれてしまう。そのため、化1の第1式に示したように燃料極での反応には水が必要であるにもかかわらず、必要な水が燃料極へ移動することができなくなってしまっていた。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、小型で、発電の安定性を高めることができる燃料電池およびこれを用いた電子機器を提供することにある。
本発明による第1の燃料電池は、燃料極と酸化剤極とが電解質を間にして対向配置された発電体を、燃料極側外装部材と酸化剤極側外装部材との間に収容したものであって、酸化剤極側外装部材と酸化剤極との間、および酸化剤極側外装部材の外側のうち少なくとも一方に、断熱層を備えたものである。ここに「酸化剤極側外装部材の外側」とは、酸化剤極側外装部材の発電体とは反対側(酸化剤導入側)をいう。
本発明による第2の燃料電池は、燃料極と酸化剤極とが電解質を間にして対向配置された発電体を、燃料極側外装部材と酸化剤極側外装部材との間に収容したものであって、酸化剤極側外装部材は、断熱性を有する材料により構成されているものである。
本発明の第1の燃料電池、または本発明の第2の燃料電池では、断熱層または酸化剤極側外装部材の酸化剤極側の面は、酸化剤極の発熱により温度が高くなる。一方、その反対側の面は、酸化剤極から離れており、かつ材料の熱抵抗率が高いので、その温度は酸化剤極側よりも低くなる。これにより、断熱層または酸化剤極側外装部材の厚み方向に温度差(温度勾配)が形成される。酸化剤極で生成した水は、酸化剤極の発熱により気化して水蒸気となり、その際、気化熱として熱を奪うことで発電体の発熱を抑制する。生成した水蒸気は、断熱層内または酸化剤極側外装部材内の温度差により冷却され、結露して、酸化剤極に戻される。この水は、発電体の発熱により再び気化し、その際、気化熱として熱を奪うことで発電体の発熱を抑制する。このようなサイクルが形成されることにより、燃料電池の発熱および水分が適切に管理され、動作の安定性が高まる。
また、このような断熱層または酸化剤極側外装部材は、電解質の酸化剤極側であって、かつ酸化剤極(具体的には、酸化剤極の集電体)よりも外側に配置されており、酸化剤極の電解質側には従来のような撥水部が設けられていないので、結露した水は撥水部により遮られることなく電解質を介して燃料極に移動し、反応に寄与することも可能となる。
本発明の第1および第2の電子機器は、燃料極と酸化剤極とが電解質を間にして対向配置された発電体を、燃料極側外装部材と酸化剤極側外装部材との間に収容した燃料電池を備えたものであって、燃料電池が、上記本発明の第1および第2の燃料電池によりそれぞれ構成されているものである。
本発明の第1の電子機器、または本発明の第2の電子機器では、上記本発明による第1または第2の燃料電池をそれぞれ備えているので、燃料電池が小型でありながら発電の安定性が高くなっている。よって、電子機器の小型化に極めて有利である。
本発明の第1の燃料電池によれば、酸化剤極側外装部材と酸化剤極との間、および酸化剤極側外装部材の外側のうち少なくとも一方に、断熱層を設けるようにしたので、また、本発明の第2の燃料電池によれば、酸化剤極側外装部材を、断熱性を有する材料により構成するようにしたので、従来のようなブロアや放熱フィン等の補助部品を必要としない極めて小型な構成とすることができると共に、発熱および水分を適切に管理し、発電の安定性を高めることができる。また、従来のように燃料極に燃料と共に水を供給したり、電解質膜に能動的に水を供給したりすることも不要となる。よって、この燃料電池を電子機器に搭載すれば、燃料電池の安定発電および高エネルギー効率という利点を活かしつつ電子機器を著しく小型化することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池を有する電子機器の概略構成を表すものである。この電子機器は、例えば、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant;個人用携帯情報機器)などのモバイル機器、またはノート型PC(Personal Computer )であり、燃料電池1Aと、この燃料電池1Aで発電される電気エネルギーにより駆動される外部回路(負荷)2とを備えている。
燃料電池1Aは、いわゆる直接型メタノール燃料電池(DMFC)であり、燃料極(アノード)11と酸化剤極(カソード)12とが電解質膜13を間にして対向配置された発電体(電極・膜接合体)10を有している。この発電体10は、燃料極側外装部材21と酸化剤極側外装部材22との間に収容され、側面は、側面外装部材23により封止されている。燃料極側外装部材21の外側には、燃料室30が設けられている。
燃料極11は、酸化剤極12側から順に、触媒層11A、ガス拡散層11Bおよび燃料極集電体11Cを積層した構成を有し、燃料極側外装部材21で覆われている。なお、燃料極11には、燃料極側外装部材21を介して燃料室30から燃料31が供給されるようになっている。
酸化剤極12は、燃料極11側から順に、触媒層12A、ガス拡散層12Bおよび酸化剤極集電体12Cを積層した構成を有し、酸化剤極側外装部材22で覆われている。なお、酸化剤極12には、酸化剤極側外装部材22を介して空気,酸素または酸素を含むガスが供給されるようになっている。
触媒層11A,12Aは、触媒として、例えば、パラジウム(Pd),白金(Pt),イリジウム(Ir),ロジウム(Rh)およびルテニウム(Ru)などの金属の単体または合金により構成されている。ガス拡散層11B,12Bは、例えば、カーボンクロス,カーボンペーパーまたはカーボンシートにより構成されている。燃料極集電体11Cおよび酸化剤極集電体12Cは、例えば炭素繊維よりなるカーボンクロスにより構成されている。
電解質膜13は、例えば、ポリパーフルオロアルキルスルホン酸系樹脂(デュポン社製「Nafion(登録商標)」)またはその他のプロトン伝導性を有する樹脂により構成されている。
燃料極側外装部材21,酸化剤極側外装部材22および側面外装部材23は、燃料電池1Aを収容する筐体を構成するものであり、例えば、厚みが1mm程度であり、アルミニウム(Al),鉄(Fe)またはステンレス鋼などの金属、ポリプロピレン等の炭化水素系高分子材料、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素を含む高分子材料により構成されている。金属材料は、高分子材料と比べて硬度が高いが、熱抵抗率が低く、また電子伝導性を有しているという特長がある。また、一部の金属材料は酸やアルカリに弱い。一方、高分子材料は絶縁性を有しており、フッ素を含む高分子材料は耐酸・耐アルカリ性および熱抵抗率が高いものの、硬度は低く、また金属材料に比べて融点が低い。燃料極側外装部材21,酸化剤極側外装部材22および側面外装部材23の構成材料は、燃料電池1Aが導入される環境に応じて適切に選択する必要がある。例えば、電子機器として携帯電話にこの燃料電池1Aを導入する場合、燃料極側外装部材21,酸化剤極側外装部材22および側面外装部材23の構成材料として金属材料を選ぶと、発電時に生成した熱が燃料極側外装部材21,酸化剤極側外装部材22および側面外装部材23を通して外に伝わりやすくなり、燃料電池1Aの周辺に存在するデバイスに熱を伝え、そのデバイスの動作を不安定化させる可能性がある。このような場合、燃料極側外装部材21,酸化剤極側外装部材22および側面外装部材23の構成材料としては、熱抵抗率の高い材料、例えばポリプロピレンなどの炭化水素系高分子材料が適切であると考えられる。
燃料極側外装部材21および酸化剤極側外装部材22には、燃料31または空気供給のための貫通孔21A,22Aがそれぞれ設けられている。これらの貫通孔21A,22Aは、燃料極側外装部材21および酸化剤極側外装部材22の発電体10側の表面から燃料導入側または空気導入側の表面に向かって貫通し、その形状や大きさにより、燃料31または空気の供給量や拡散性を変化させることができるようになっている。また、燃料極側外装部材21および酸化剤極側外装部材22は、発電体10に対する加圧板としての機能も有しており、貫通孔21A,22Aの形状や大きさにより、発電体10にかかる圧力の面方向の分布も変化させることができるようになっている。
燃料室30は、例えば、燃料極側外装部材21,酸化剤極側外装部材22および側面外装部材23と同様の材料よりなるタンクまたはカートリッジである。燃料31としては、100%メタノールを供給してもよいが、これを水溶液として供給するようにしてもよい。また、燃料室30内にスポンジ等の燃料支持体(図示せず)を配置し、この燃料支持体に燃料31を吸収させ、自然気化させることにより、燃料31を液体としてではなく気体として燃料極11に供給するようにしてもよい。これにより、燃料31を能動的に燃料極11に供給するためのポンプを不要とすることができる。なお、燃料31への熱の伝わりを遮断するため、燃料室30は、厚みが例えば1mm程度であり、熱抵抗率の高い材料、例えばポリプロピレンなどの高分子材料により構成されていることが望ましい。燃料31に熱が伝わると気化が促進され、燃料31が発電体10に過度に供給されてしまうおそれがあるからである。
この燃料電池1Aは、酸化剤極側外装部材22の外側に、断熱層40を有している。これにより、この燃料電池1Aでは、簡素な構成で発電の安定性を高めることができるようになっている。
断熱層40は、例えば、ポリエチレン,ポリスチレン,アクリル樹脂,ポリカーボネートあるいはポリテトラフルオロエチレンなどのプラスチック類、ウレタンゴム,シリコーンゴムあるいはフッ素ゴムなどのゴム類、ガラス、炭化ケイ素、窒化ケイ素、非晶質炭素、多孔質セラミックス、木材、コルク、紙または陶磁器により構成され、これらのうち2種以上を組合せたものであってもよい。断熱層40の構成材料は、必要とされる強度あるいは断熱性などの物性、加工性などの利便性に合わせて選択されることが望ましいが、例えば、熱伝導率が0.4W/(m・K)以下の材料であることが好ましい。断熱層40内に後述するような十分な温度差(温度勾配)を形成することができるからである。
また、燃料電池1Aの高エネルギー密度という利点を活かすためには、断熱層40はできるだけ体積が小さく、厚みが薄いことが望ましい。特に小型の電子機器に搭載する場合には、断熱層40の厚みは5mm以下、例えば2mm程度であることが好ましい。更に、酸化剤極側外装部材22の空気導入側の表面から燃料極側外装部材21の燃料導入側の表面までの合計厚みTの2倍以下であれば、より好ましい。
断熱層40には、空気供給のため、貫通孔41が設けられている。貫通孔41は、断熱層40の発電体10側の表面から空気導入側の表面に向かって貫通すると共に、酸化剤極側外装部材22の貫通孔22Aに連通している。貫通孔41の形状や大きさにより、空気の供給量や拡散性を変化させることができ、空気を能動的に酸化剤極12に供給するためのポンプを不要とすることができるようになっている。なお、貫通孔41に代えて、断熱層40を多孔質セラミクスや発泡プラスチックなどの多孔質材料により構成することにより、空気の通路を形成するようにしてもよい。この場合、断熱層40の側面から水蒸気が逃げ出さないようにするため、断熱層40の側面を封止材(図示せず)あるいは側面外装部材23で密封することが望ましい。
図2および図3は、このような貫通孔41を有する断熱層40の構成例を表したものである。貫通孔41は、図1および図2に示したように、断熱層40に等方的に分布する小孔でもよいし、あるいは、図3に示したように、枠状の断熱層40の中央に設けられた開口部でもよい。
貫通孔41内には、保水層42が設けられていることが好ましい。より高い保水性を得ることができるからである。保水層42は、水は通さないが通気性を有するものであり、保水性,撥水性または親水性およびこれらを組合せた性質を有する材料により構成されていることが好ましい。具体的には、発泡ポリエチレンなどの炭化水素系高分子材料あるいは含フッ素系高分子材料を主成分とする膜が挙げられる。また、保水層42は、熱抵抗率の高い材料により構成することが好ましい。保水層42を通して熱が断熱層40に伝わってしまうことを防ぎ、断熱層40内に後述するような十分な温度差(温度勾配)を形成することができるからである。保水層42の厚みは断熱層40の厚み以下であればよく、例えば、断熱層40の厚みが2mmの場合、保水層42の厚みは1mm程度とすることができる。
この燃料電池1Aを備えた電子機器は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば白金(Pt)とルテニウム(Ru)とを所定の比で含む合金よりなる触媒を作製し、この触媒を上述した材料よりなるガス拡散層11Bに塗布することにより触媒層11Aを形成する。なお、触媒は、例えば塩化白金酸および塩化ルテニウムを含む水溶液に水素ガスを吹き込むことにより作製することができる。次いで、上述した材料よりなる燃料極集電体11Cをガス拡散層11Bに熱圧着し、燃料極11を形成する。
また、例えば白金(Pt)よりなる触媒を作製し、この触媒を上述した材料よりなるガス拡散層12Bに塗布することにより触媒層12Aを形成する。なお、触媒は、例えば塩化白金酸を含む水溶液に水素ガスを吹き込むことにより作製することができる。次いで、上述した材料よりなる酸化剤極集電体12Cをガス拡散層12Bに熱圧着し、酸化剤極12を形成する。
続いて、燃料極11と酸化剤極12との間に、上述した材料よりなる電解質膜13を挟み、例えば150℃で5分間、150kg/cm2 の圧力で熱圧着して接合し、発電体10を形成する。
そののち、例えば上述した厚みおよび材料よりなる燃料極側外装部材21および酸化剤極側外装部材22を用意し、例えばドリル等を用いた物理的加工により貫通孔21A,22Aを設けたのち、燃料極側外装部材21および酸化剤極側外装部材22の間に発電体10を収容する。
燃料極側外装部材21および酸化剤極側外装部材22の間に発電体10を収容したのち、例えば上述した厚みおよび材料よりなる断熱層40を用意し、この断熱層40を酸化剤極側外装部材22の外側に取り付ける。その際、断熱層40には、図4または図5に示したように、例えばドリル等を用いた物理的加工により貫通孔41を設け、この貫通孔41内に、例えば貫通孔41と同様の外径である保水能を有する材料を、貫通孔41内に設置することにより例えば上述した厚みおよび材料よりなる保水層42を形成する。
酸化剤極側外装部材22の外側に断熱層40を設けたのち、例えば上述した厚みおよび材料よりなる側面外装部材23を用意し、この側面外装部材23で発電体10の側面を封止する。
発電体10の側面を封止したのち、例えば上述した厚みおよび材料よりなる燃料室30を用意し、この燃料室30内に燃料31として例えば100%メタノールを吸収させたスポンジ(図示せず)を配置し、燃料室30を燃料極側外装部材21の外側に取り付ける。これにより図1に示した燃料電池1Aが形成される。この燃料電池1Aに外部回路2を接続することにより、図1に示した電子機器が完成する。
この燃料電池1Aを備えた電子機器では、燃料電池1Aの燃料極11に燃料31が供給され、反応によりプロトンと電子とを生成する。プロトンは電解質膜13を通って酸化剤極12に移動し、電子および酸素と反応して水を生成する。これにより、燃料31であるメタノールの化学エネルギーの一部が電気エネルギーに変換されて、燃料電池1Aから電流が取り出され、外部回路2が駆動される。ここでは、酸化剤極側外装部材22の外側に断熱層40が設けられているので、この断熱層40の酸化剤極12側の面40Aは、酸化剤極12の発熱により温度が高くなる。一方、その反対側の面40Bは、酸化剤極12から離れており、かつ材料の熱抵抗率が高いので、その温度は酸化剤極12側の面40Aよりも低くなる。これにより、断熱層40の厚み方向に温度差(温度勾配)が形成される。酸化剤極12で生成した水は、酸化剤極12の発熱により気化して水蒸気となり、その際、気化熱として熱を奪うことで発電体10の発熱を抑制する。生成した水蒸気は、断熱層40内の温度差により冷却され、結露して、酸化剤極12に戻される。この水は、発電体10の発熱により再び気化し、その際、気化熱として熱を奪うことで発電体10の発熱を抑制する。このようなサイクルが形成されることにより、燃料電池1Aの発熱および水分が適切に管理され、動作の安定性が高まる。
更に、断熱層40の貫通孔41には保水層42が設けられているので、断熱層40内で冷却され結露した水は、確実に燃料電池1A内に押し戻される。
また、このような断熱層40は、酸化剤極集電体12Cよりも外側に配置されており、酸化剤極12の電解質膜13側には従来のような撥水部が設けられていないので、結露した水は撥水部により遮られることなく電解質膜13を介して燃料極11に移動し、反応に寄与することも可能となる。
これに対して、従来では、図10に示したように、酸化剤極212の電解質膜の側と、酸化ガス流路側とに撥水部212A,212Bをそれぞれ設けていたので、発電時に酸化剤極212は高温となっている可能性があり、水の大部分は気体となっており、撥水部212A,212Bの保水機能が十分に発揮されない可能性があった。また、撥水部212A,212Bが抵抗として働き、この部分で電圧、更に電気エネルギーの損失が生じ、この電気エネルギーの損失がジュール熱、つまり熱となってしまい、燃料電池の発電の不安定化を引き起こしてしまっていた。加えて、酸化剤極212の両側に撥水部212A,212Bを設けることにより、電極としての導電性やガス拡散性も悪化し、エネルギー効率の悪化につながってしまっていた。
このように本実施の形態では、酸化剤極側外装部材22の外側に、断熱層40を設けるようにしたので、放熱フィン等の補助部品を必要としない極めて小型な構成で、発熱および水分を適切に管理し、発電の安定性を高めることができる。また、能動的または自動的に燃料電池1A以外の部位への廃熱を行うブロアは必要なく、燃料極11に燃料31と共に水を供給したり、電解質膜13に能動的に水を供給したりすることも不要となる。よって、この燃料電池1Aに外部回路2を接続して電子機器を構成すれば、燃料電池1Aの安定発電および高エネルギー効率という利点を活かした小型の電子機器を実現することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る燃料電池1Bの構成を表すものである。この燃料電池1Bは、断熱層40を、酸化剤極側外装部材22と酸化剤極12、具体的には酸化剤極集電体12Cとの間に配置したことを除いては、第1の実施の形態で説明した燃料電池1Aと同一の構成および作用を有し、同様にして製造することができる。
本実施の形態では、断熱層40を、酸化剤極側外装部材22と酸化剤極12、具体的には酸化剤極集電体12Cとの間に設けるようにしたので、第1の実施の形態の効果に加えて、断熱層40が露出せず、比較的強度の高い酸化剤極側外装部材22を最も外側に配置することができ、燃料電池1Bの強度を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る燃料電池1Cの構成を表すものである。この燃料電池1Cは、断熱層40を設けず、酸化剤極側外装部材22を、断熱性を有する材料により構成したことをを除いては、第1の実施の形態で説明した燃料電池1Aと同一の構成を有している。よって、対応する構成要素には同一の符号を付して説明する。
酸化剤極側外装部材22の構成材料は、第1および第2の実施の形態で断熱層40の構成材料として挙げたものもののうち、外装部材としての耐圧性および絶縁性を実現可能なものが好ましい。絶縁性が必要とされるのは、発電体10で生成する電気エネルギーが、酸化剤極側外装部材22を通して外部に漏れてしまうことを防ぐためである。具体的には、ポリエチレン,ポリスチレン,アクリル樹脂,ポリカーボネートあるいはポリテトラフルオロエチレンなどのプラスチック類、ウレタンゴム,シリコーンゴムあるいはフッ素ゴムなどのゴム類、ガラス、炭化ケイ素、窒化ケイ素、多孔質セラミックス、木材、コルク、紙または陶磁器により構成され、これらのうち2種以上を組合せたものであってもよい。酸化剤極側外装部材22の構成材料は、第1の実施の形態と同様に、例えば、熱伝導率が0.4W/(m・K)以下の材料であることが好ましい。酸化剤極側外装部材22内に十分な温度差(温度勾配)を形成することができるからである。
また、酸化剤極側外装部材22の厚みは、第1の実施の形態と同様に5mm以下であることが好ましく、更に、酸化剤極側外装部材22の空気導入側の表面から燃料極側外装部材21の燃料導入側の表面までの合計厚みTの2/3倍以下であれば、より好ましい。
酸化剤極側外装部材22の貫通孔22A内には、第1の実施の形態と同様の保水層42が設けられていることが好ましい。より高い保水性を得ることができるからである。
この燃料電池1Cは、断熱層40を設けず、酸化剤極側外装部材22を上述した断熱性を有する材料により構成し、貫通孔22A内に保水層42を設けることを除いては、第1の実施の形態と同様にして製造することができる。
この燃料電池1Cを備えた電子機器では、第1の実施の形態と同様にして、燃料電池11Cから電流が取り出され、外部回路2が駆動される。ここでは、酸化剤極側外装部材22が断熱性を有する材料により構成されているので、この酸化剤極側外装部材22の厚み方向に、第1の実施の形態の断熱層40と同様の温度差(温度勾配)が形成される。酸化剤極12で生成した水は、酸化剤極12の発熱により気化して水蒸気となり、その際、気化熱として熱を奪うことで発電体10の発熱を抑制する。生成した水蒸気は、酸化剤極側外装部材22内の温度差により冷却され、結露して、酸化剤極12に戻される。この水は、発電体10の発熱により再び気化し、その際、気化熱として熱を奪うことで発電体10の発熱を抑制する。このようなサイクルが形成されることにより、燃料電池1Cの発熱および水分が適切に管理され、動作の安定性が高まる。
更に、酸化剤極側外装部材22の貫通孔22Aには保水層42が設けられているので、酸化剤極側外装部材22内で冷却され結露した水は、確実に燃料電池1C内に押し戻される。
このように本実施の形態では、酸化剤極側外装部材22を、断熱性を有する材料により構成するようにしたので、第1の実施の形態と同様に、極めて簡素な構成で、発熱および水分を適切に管理し、発電の安定性を高めることができ、電子機器の小型化に極めて好適である。
更に、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、以下の実施例では、図1と同様の構成を有する燃料電池1Aを作製し、特性を評価した。よって、以下の実施例においても、図1を参照し、同一の符号を用いて説明する。
図1と同様の構成を有する燃料電池1Aを作製した。まず、塩化白金酸および塩化ルテニウムを含む水溶液に水素ガスを吹き込むことにより白金(Pt)とルテニウム(Ru)とを所定の比で含む合金よりなる触媒を作製し、この触媒をカーボンクロスよりなるガス拡散層11Bに塗布して触媒層11Aを形成した。次いで、炭素繊維よりなるカーボンクロス(日本カーボン社製、GF−20−P7、平織)よりなる燃料極集電体11Cをガス拡散層11Bに熱圧着し、大きさが2×2cm2 の燃料極11を形成した。
また、塩化白金酸を含む水溶液に水素ガスを吹き込むことにより白金(Pt)よりなる触媒を作製し、この触媒をカーボンクロスよりなるガス拡散層12Bに塗布して触媒層12Aを形成した。次いで、燃料極集電体11Cと同様のカーボンクロスよりなる酸化剤極集電体12Cをガス拡散層12Bに熱圧着し、大きさが2×2cm2 の酸化剤極12を形成した。
続いて、燃料極11と酸化剤極12との間に、ポリパーフルオロアルキルスルホン酸系樹脂(デュポン社製「Nafion(登録商標)」)よりなる電解質膜13を挟み、150℃で5分間、150kg/cm2 の圧力で熱圧着して接合し、発電体10を形成した。
そののち、厚みが1mmのステンレス鋼板よりなる燃料極側外装部材21および酸化剤極側外装部材22を用意し、ドリルを用いて貫通孔21A,22Aを設けたのち、燃料極側外装部材21および酸化剤極側外装部材22の間に発電体10を収容した。
燃料極側外装部材21および酸化剤極側外装部材22の間に発電体10を収容したのち、厚みが2mmのポリテトラフルオロエチレンよりなる断熱層40を用意し、この断熱層40を酸化剤極側外装部材22の外側に取り付けた。その際、断熱層40には、図5に示したように、ドリルを用いて貫通孔41を設け、この貫通孔41内に、貫通孔41と同様の外形に成型した厚み1mmの発泡ポリエチレン膜よりなる保水層42を設置した。
酸化剤極側外装部材22の外側に断熱層40を設けたのち、厚みが1mmのポリプロピレンよりなる側面外装部材23を用意し、この側面外装部材23で発電体10の側面を封止した。
発電体10の側面を封止したのち、厚みが1mmのポリプロピレンよりなる燃料室30を用意し、この燃料室30内に燃料31として100%メタノール0.2mlを吸収させたスポンジ(図示せず)を配置し、燃料室30を燃料極側外装部材21の外側に取り付けた。これにより図1に示した燃料電池1Aが完成した。
本実施例に対する比較例1として、断熱層40の代わりに、厚みが2mmのアルミニウム(Al)板を設けたことを除いては本実施例と同様にして燃料電池を作製した。
また、比較例2として、図8に示したように、断熱層もアルミニウム板も設けないことを除いては本実施例と同様にして燃料電池101Aを作製した。なお、図8に示した燃料電池101Aにおいて、燃料電池1Aと同一の構成要素には、燃料電池1Aと同一の100番台の符号を付して表している。
得られた実施例および比較例1,2の燃料電池1A,101Aについて、発電特性の評価を行った。発電は300mAの定電流下にて行い、セル電圧が0Vとなったところで発電を終了した。発電開始15分後の酸化剤極側外装部材22,122の酸素導入側表面の温度(温度A)、断熱層40またはアルミニウム板の酸素導入側表面の温度(温度B)、電流遮断法により測定したセル抵抗、並びに、各燃料電池の発電時間および平均出力を調べた。その結果を表1および表2に示す。
Figure 2008192461
Figure 2008192461
実施例1と比較例2との比較では、表1から分かるように、断熱層40を設けた実施例1では、断熱層を設けなかった比較例2に比べてセル抵抗が低くなっていた。これは、実施例では断熱層40および貫通孔41内の保水層42の導入により、燃料電池1A内が保水され、発電体10内のイオン伝導度が比較例2よりも高くなったことを示している。このことは、表2に示したように、両燃料電池の発電時間および平均出力にも表れている。すなわち、比較例2では、発電によって燃料電池が過度に温度上昇してしまい、電解質膜のイオン伝導度が低下し、セル抵抗が上昇してしまった影響で、発電は不安定化され、発電時間は短くなった。更に平均出力も低くなった。これに対して実施例では、断熱層40および保水層42により燃料電池1A内が十分に保水された結果、セル抵抗は比較的低い値を示し、発電も安定化した。これにより、比較例2よりも長時間、高出力で発電を行うことができた。
すなわち、酸化剤極側外装部材22の外側に断熱層40を設けると共に、この断熱層40の貫通孔41内に保水層42を形成することにより、発電を安定化させることができることが分かった。
また、実施例と比較例1とを比較すると、表1から分かるように、熱抵抗率の高いポリテトラフルオロエチレン板を使用した実施例では、温度Aと温度Bとの差が大きく、断熱層40の厚み方向に温度差(温度勾配)が生じており、セル抵抗、発電時間および平均出力のいずれについても比較例1よりも良好な結果が得られた。これに対して、断熱層40の代わりに熱抵抗率が低いアルミニウム(Al)板を設けた比較例1では、温度Aと温度Bとの差がほとんどなかった。これは、実施例では、断熱層40内の温度差(温度勾配)が生じていたので、発電によって生成した水が燃料電池1A内に押し戻され、燃料電池1A内が保水されて、セル抵抗が低減され、発電が安定した結果、長時間発電および高出力を得られたからであると考えられる。これに対して、比較例1では、アルミニウム板の熱伝導率が高いため厚み方向の温度差が形成されず、保水層による保水機能も十分に得られず、セル抵抗は実施例よりも高くなった。また、比較例1では、発電は比較例2ほどではないが不安定化し、発電時間および平均出力は実施例のそれよりも低くなった。
すなわち、熱抵抗率の低いアルミニウム板ではなく、熱抵抗率の高い断熱層40を設けることにより、断熱層40の厚み方向に温度差(温度勾配)を生じさせ、安定した発電を行わせることができることが分かった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、上記第1および第2の実施の形態並びに実施例では、断熱層40が、酸化剤極側外装部材22と酸化剤極集電体12Cとの間、または酸化剤極側外装部材22の外側のうちいずれか一方に設けられている場合について説明したが、本発明は、電解質膜13の酸化剤極12側であって、かつ酸化剤極集電体12Cよりも外側に、断熱層40または断熱性を有する材料よりなる酸化剤極側外装部材22を設けるようにしたすべての構造を含むものである。例えば、断熱層40は、図9に示したように、酸化剤極側外装部材22と酸化剤極集電体12Cとの間、および酸化剤極側外装部材22の外側の両方に設けられていてもよい。
また、例えば、上記実施の形態および実施例では、保水層42を断熱層40の貫通孔41内に設けた場合について説明したが、保水層42は、酸化剤極側外装部材22の貫通孔22Aに設けてもよい。
更に、例えば、第1および第2の実施の形態で説明した断熱層40を設けると共に、第3の実施の形態で説明したように酸化剤極側外装部材22を断熱性を有する材料により構成するようにしてもよい。この場合、保水層42は、断熱層40の貫通孔41内に設けてもよいし、酸化剤極側外装部材22の貫通孔22Aに設けてもよい。
加えて、例えば、上記実施の形態および実施例では、発電体10,燃料極側外装部材21,酸化剤側外装部材22,側面外装部材23,燃料室30および断熱層40の構成について具体的に説明したが、他の構造あるいは他の材料により構成するようにしてもよい。更に、例えば、上記実施の形態および実施例において説明した各構成要素の材料および厚み、または燃料電池の発電条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の発電条件としてもよい。
更にまた、上記実施の形態および実施例では、燃料室30を密閉型とし、必要に応じて燃料31を供給するようにしたが、燃料極11に燃料供給部(図示せず)から燃料を供給するようにしてもよい。また、例えば、燃料31は、メタノールのほか、エタノールやジメチルエーテルなどの他の液体燃料でもよい。
加えてまた、本発明は、液体燃料を用いる燃料電池に限らず、水素など液体燃料以外の物質を燃料として用いる燃料電池についても適用可能である。
更にまた、上記実施の形態および実施例では、単セル型の燃料電池について説明したが、本発明は、複数のセルを電気的に接続したものについても適用することができる。
加えてまた、上記実施の形態および実施例では、本発明を燃料電池およびそれを備えた電子機器に適用した場合について説明したが、本発明は、燃料電池以外にも、キャパシタ,燃料センサまたはディスプレイ等の他の電気化学デバイスにも適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池を備えた電子機器の概略構成を表す図である。 図1に示した断熱層の一例を表す斜視図である。 図1に示した断熱層の他の例を表す斜視図である。 図2に示した断熱層の製造工程を表す斜視図である。 図3に示した断熱層の製造工程を表す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る燃料電池を備えた電子機器の概略構成を表す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る燃料電池を備えた電子機器の概略構成を表す図である。 比較例に係る燃料電池の構成を表す図である。 図1および図6に示した燃料電池の変形例を表す図である。 従来の酸化剤極の構成を表す図である。
符号の説明
1A,1B,1C…燃料電池、2…外部回路(負荷)、10…発電体、11…燃料極、11A,12A…触媒層、11B,12B…ガス拡散層、11C…燃料極集電体、12…酸化剤極、12C…酸化剤極集電体、13…電解質膜、21…燃料極側外装部材、21A,22A,41…貫通孔、22…酸化剤極側外装部材、23…側面外装部材、30…燃料室、31…燃料、40…断熱層、42…保水層

Claims (7)

  1. 燃料極と酸化剤極とが電解質を間にして対向配置された発電体を、燃料極側外装部材と酸化剤極側外装部材との間に収容した燃料電池であって、
    前記酸化剤極側外装部材と前記酸化剤極との間、および前記酸化剤極側外装部材の外側のうち少なくとも一方に、断熱層を備えた
    ことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記酸化剤極は集電体を有し、前記断熱層は、前記酸化剤極側外装部材と前記酸化剤極の集電体との間に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記断熱層は貫通孔を有し、前記貫通孔内に保水層が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 燃料極と酸化剤極とが電解質を間にして対向配置された発電体を、燃料極側外装部材と酸化剤極側外装部材との間に収容した燃料電池であって、
    前記酸化剤極側外装部材は、断熱性を有する材料により構成されている
    ことを特徴とする燃料電池。
  5. 前記酸化剤極側外装部材は貫通孔を有し、前記貫通孔内に保水層が設けられている
    ことを特徴とする請求項4記載の燃料電池。
  6. 燃料極と酸化剤極とが電解質を間にして対向配置された発電体を、燃料極側外装部材と酸化剤極側外装部材との間に収容した燃料電池を備えた電子機器であって、
    前記酸化剤極側外装部材と前記酸化剤極との間、および前記酸化剤極側外装部材の外側のうち少なくとも一方に、断熱層を備えた
    ことを特徴とする電子機器。
  7. 燃料極と酸化剤極とが電解質を間にして対向配置された発電体を、燃料極側外装部材と酸化剤極側外装部材との間に収容した燃料電池を備えた電子機器であって、
    前記酸化剤極側外装部材は、断熱性を有する材料により構成されている
    ことを特徴とする電子機器。
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