JP2006252785A - 電源装置及びそれを使用した電子・電気機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池の低温環境における出力特性の低下と連続動作により発生する熱の影響を防止して安定して電力を供給する。
【解決手段】燃料電池スタック3を、断熱材で形成され、上面と下面に複数の開口15を有するカバー14で覆い、カバー14の開口15に、熱により変位して開閉動作を行う熱制御部17を有する開閉部16を設ける。燃料電池スタック3が動作時に発生する熱により熱制御部17でカバー14の開口15の開閉制御を行い、燃料電池スタック3の動作前は、燃料電池スタック3を外気から断熱し、燃料電池スタック3が動作して温度上昇したときに燃料電池スタック3の周囲の加熱空気を外気に排出して、電力を使用せずに燃料電池スタック3の保温と過度の温度上昇を防ぐ。
【選択図】 図2
【解決手段】燃料電池スタック3を、断熱材で形成され、上面と下面に複数の開口15を有するカバー14で覆い、カバー14の開口15に、熱により変位して開閉動作を行う熱制御部17を有する開閉部16を設ける。燃料電池スタック3が動作時に発生する熱により熱制御部17でカバー14の開口15の開閉制御を行い、燃料電池スタック3の動作前は、燃料電池スタック3を外気から断熱し、燃料電池スタック3が動作して温度上昇したときに燃料電池スタック3の周囲の加熱空気を外気に排出して、電力を使用せずに燃料電池スタック3の保温と過度の温度上昇を防ぐ。
【選択図】 図2
Description
この発明は、燃料電池を使用して各種装置に電力を供給する電源装置及びそれを使用した画像形成装置等の電子・電気機器、特に立ち上がり特性と出力効率の向上に関するものである。
近年、環境問題並びにエネルギ問題の観点から自動車や各種装置の電源として燃料電池の開発が活発化している。この燃料電池の種類としては、水素と空気もしくは酸素を燃料とする固体高分子型燃料電池あるいはリン酸電解質型燃料電池が主流であるが、メタノールと空気もしくは酸素を燃料とする直接メタノール型燃料電池(以下、DMFC;Direct Methanol Fuel Cellという)もあり、比較的安価で取り扱いも容易であることから、携帯機器などの小型機器の電源への利用が図られている。
DMFCは、通常、高濃度のメタ−ノールが収容される燃料タンクと、燃料タンクのメタノールを水によって希釈する混合タンクと、混合タンクで希釈されたメタノールを燃料電池のアノード側に圧送する送液ポンプ及び燃料電池のカソード側に空気を送る送気ポンプなどによって構成されている。メタノールと空気とが送り込まれた燃料電池では、メタノールと空気(酸素)の化学反応によりアノードとカソードとの間に電力が生じるとともに、アノード側には二酸化炭素が発生し、カソード側には水が発生する。アノード側で発生した二酸化炭素とカソード側で発生した水とは混合タンクに戻される。そして、発生した水は燃料タンクから送られてくるメタノールを希釈するために用いられ、余分な水は水蒸気として、二酸化炭素とともに混合タンクから排出される。このDMFCでは、アクティブ型とパッシブ型があり、アクティブ型は燃料となるメタノールや空気を送液ポンプや送気ポンプを使用して燃料電池に供給して循環させる方式であり、構成が比較的複雑であるが大きな電力を得やすいという特長がある。パッシブ型は燃料も空気も対流や濃度勾配等を利用して供給するため構成が単純で小型化に適しているが、得られる電力が小さく、希釈した燃料を用いるため燃料カートリッジが大きくなる。
このような燃料電池の特性上の問題として、低温環境では起動から安定した出力が得られるようになるまで時間がかかってしまう。このため燃料電池と送液ポンプや送気ポンプ及び混合タンク等の補機類とを予熱するなどの工夫が行われ、特許文献1に示すように、燃料電池と補機類を断熱材で覆い予熱効率を向上させるようにしている。
一方、燃料電池における化学反応は発熱反応であるため、連続動作により温度が上昇してくる。この際、特許文献1に示すように、燃料電池や補機類を断熱材で覆っておくと、断熱材で覆われた内部の熱を外部に放熱することができず、燃料電池を損傷させるおそれがある。
このような動作時における発熱による電池本体の劣化は2次電池でも発生し、これらを防止するため、特許文献2に示す電池の熱制御装置は、電池の充放電によって発生する熱を発散する放熱部の電池と対向する面に熱伝導シートを設け、この放熱部に温度変化により形状が変化するバイメタルを連結し、温度が20℃以下のときにはバイメタルで放熱部を電池とは反対側に移動して熱伝導シートを電池から離して放熱を防ぎ、温度が20℃を超えたときバイメタルの湾曲により放熱部の熱伝導シートを電池に接触させて電池で発生する熱を熱伝導シートから放熱部に伝達して電池が異常に高温になることを防いでいる。
特開2003−151595号公報
特開2004−111370号公報
この特許文献2に示された熱制御装置を特許文献1に示すように燃料電池と補機類を断熱材で覆った電源装置に適用して、燃料電池で発生した熱を燃料電池の表面の一部から放熱部に伝達して放熱しても、燃料電池の発熱反応により内部に発生した熱を外部に効率よく放熱することはできず、連続動作により発生する熱の影響を防止することはできなかった。
この発明は、このような短所を改善し、燃料電池の低温環境における出力特性の低下と連続動作により発生する熱の影響を防止して安定して電力を供給できる電源装置とそれを使用した電子・電気機器を提供することを目的とするものである。
この発明の電源装置は、燃料電池を有する電源装置において、断熱材で形成され、対向する両面にそれぞれ複数の開口を有し、前記燃料電池を覆うカバーと、該カバーの開口を開閉する開閉部とを有し、該開閉部には熱により変位して開閉動作を行う熱制御部を有することを特徴とする。
前記カバーは燃料電池と共に燃料供給部分を覆うことが望ましい。
また、前記熱制御部は、あらかじめ設定された温度を超えたとき、カバーの開口を開にさせ、あらかじめ設定された温度を未満になったとき、カバーの開口を閉にさせる。
この熱制御部は熱応答手段としてバイメタルを有したり形状記憶合金ばねと金属製のバイアスばねとで構成した自動アクチュエータを有する。
また、カバーの一方の面に設けた開口に外気を導入する送風ファンを有すると良い。
さらに、開閉部が開動作をしたときに導通し、開閉部が閉動作をしたときに非導通となるスイッチで送風ファンの動作を制御すると良い。
この発明の電子・電気機器は、前記電源装置を有することを特徴とする。
この発明は、燃料電池を断熱材で形成され、対向する両面にそれぞれ複数の開口を有するカバーで覆い、カバーの開口に、熱により変位して開閉動作を行う熱制御部を有する開閉部を設け、燃料電池が動作時に発生する熱により熱制御部でカバーの開口の開閉制御を行うことにより、燃料電池の動作前は、燃料電池を外気から断熱し、燃料電池が動作して温度上昇したときに燃料電池の周囲の加熱空気を外気に排出するから、電力を使用せずに燃料電池の保温と過度の温度上昇を防ぐことができ、燃料電池の出力効率を向上することができる。
また、燃料電池と共に燃料供給部分を断熱材で形成したカバーで覆うことにより、燃料電池の動作前の断熱効果をより向上することができる。
さらに、熱制御部は、あらかじめ設定された温度を超えたときカバーの開口を開にさせ、あらかじめ設定された温度を未満になったときカバーの開口を閉にさせることにより、燃料電池が起動してから設定温度に達するまで、燃料電池を外気から断熱するから、燃料電池が起動したときの温度上昇を促進することができ、起動から安定した電力を出力するまでの時間を短縮させることができるとともに、燃料電池が動作して設定温度を越えたとき、燃料電池の周囲の加熱空気を外気に排出して燃料電池全体から熱を奪うから、燃料電池の過度の温度上昇を抑制して燃料電池自体が損傷することを防止できる。
また、熱制御部は熱応答手段としてバイメタルを有することにより、簡単な構成でカバーの開口の開閉制御を行うことができる。
また、熱制御部は熱応答手段として形状記憶合金ばねと金属製のバイアスばねとで構成した自動アクチュエータを有することにより、開閉動作の温度応答性や開放量をより向上することができ、燃料電池が起動したときの温度上昇をより促進するとともに燃料電池の過度の温度上昇を安定して抑制することができる。
さらに、カバーの一方の面に設けた開口に外気を導入する送風ファンを設け、開閉部の開閉動作に応じて送風ファンの駆動を制御して燃料電池を強制空冷することにより、燃料電池を長時間動作させても、その温度が過度に上昇することを防ぐことができ、燃料電池を長時間安定して駆動することができる。
この送風ファンの駆動を開閉部が開動作をしたときに導通し、開閉部が閉動作をしたときに非導通となるスイッチの動作で制御することにより、簡単な構成で送風ファンの駆動を制御することができる。
この電源装置を画像形成装置等の電子・電気機器に使用することにより、電子・電気機器を短時間で安定して動作させることができるとともに長期間の動作を安定して行うことができる。
図1はこの発明の電源装置の構成図である。図に示すように、電源装置1は電子・電気機器、例えば複写機やプリンタ装置等の画像形成装置2に電力を供給するものであり、燃料電池スタック3と燃料タンク4と送液ポンプ5と濃度調整部6と燃料供給ポンプ7と空気ポンプ8と凝縮器9と貯水部10及び送水ポンプ11を有する。燃料電池スタック3はメタノールを燃料としたDMFCを使用している。燃料タンク4には高濃度のメタノールが収容されている。送液ポンプ5は燃料タンク4に収容されているメタノールを濃度調整部6に供給する。濃度調整部6は供給されたメタノールを燃料電池スタック3から還流する溶媒としての水によって所定の濃度に希釈する。なお、初期状態においては、濃度調整部6にはあらかじめ希釈されたメタノールが収容されていている。燃料供給ポンプ7は濃度調整部6で希釈されたメタノールを燃料電池スタック3のアノード3a側に供給する。空気ポンプ8は燃料電池スタック3のカソード3c側に空気(酸素)を供給する。
燃料電池スタック3は、アノード3aに供給されたメタノールとカソード3cに供給された空気(酸素)がアノード3aとカソード3cの間に設けられた電解質膜で反応し、アノード3aとカソード3cとの間に電力を発生する。この発生した電力を電子・電気機器、例えば画像形成装置2に供給する。
この燃料電池スタック3でメタノールと空気が反応するとき、アノード3a側には二酸化炭素が生成され、カソード3c側には水が水蒸気として生成される。アノード3a側に生成した二酸化炭素は燃料電池スタック3から排液管を通じて濃度調整部6に導入され、カソード3c側に生じた水蒸気は排気管を通じて凝縮器9に導入され冷却されて液化され、液化された水は貯水部10に蓄えられる。このように燃料電池スタック3のカソード3c側で生成した水蒸気を凝縮器9によって冷却して液化することにより、液体として生成水を蓄えることが可能になっている。
貯水部10に蓄えられた水は必要に応じて送液ポンプ11によって濃度調整部6に供給され、燃料タンク4から供給される高濃度のメタノールを希釈する。このように貯水部10から必要に応じて濃度調整部6に水を供給するから濃度調整部6へ燃料であるメタノールを希釈するため大量の水を収容した水タンクを使用しなくてすむ。また、濃度調整部6でメタノールを希釈するから、燃料タンク4に高濃度のメタノールを収納することができ、燃料タンク4の容量を小さくすることができる。
この電源装置1の燃料電池スタック3は例えばグラスウールや発泡ウレタンなどの断熱材で形成されたカバー14で覆われている。このカバー14は、図2の断面図に示すように、対向する面例えば上面と下面に複数の開口15を有し、各開口15には開閉部16を有する。各開閉部16には、熱により変位して開閉動作を行う熱制御部17を有する。この熱制御部17は、例えば熱膨張率が異なる2種類の金属の薄板を貼り合わせて熱により形状を変形するバイメタル18で構成している。この開閉部16の熱制御部17を構成するバイメタル18は高膨張側がカバー14の内側になるように配置され、所定の温度までは、図2(a)に示すように、開閉部16に対してカバー14の内側に向かう力を加えて開閉部16で各開口15を閉じている。このように所定の温度までは開閉部16で各開口15を閉じて燃料電池スタック3を断熱材で形成したカバー14で覆っているから、電源装置1が起動して燃料電池スタック3の反応を開始したときに、燃料電池スタック3の温度上昇を促進させて安定状態への移行を加速することができ、燃料電池スタック3の出力が安定するまでの時間を短縮することができ、画像形成装置2に短時間で安定した電力を供給することができる。
燃料電池スタック3が動作して燃料電池が温度上昇してカバー14内の温度が上昇するにしたがって開閉部16に有するバイメタル18は両面の熱膨張率の差により次第にカバー14の外側に変形し、あらかじめ定めた所定の温度、例えば50℃〜60℃に達すると図2(b)に示すように、カバー14の開口15を完全に開放状態にする。このように燃料電池スタック3を覆ったカバー14の開口15を開放状態にして、カバー14内の高温空気を外部に放出し、外部の低温空気を内部に導入することにより、燃料電池スタック3の表面全体から熱を奪うことができ、発生した熱を効率良く放熱して燃料電池が異常に高温になることを防ぐことができ、燃料電池スタック3から画像形成装置2に安定した電力を供給することができる。
この燃料電池で発生した熱を外部に放熱するとき、図2に示すようにカバー14の上面と下面に開口15を設けることにより、自然対流により燃料電池で発生した熱で加熱された空気を上面の開口15からカバー14の外部に送り出し、下面の開口15から外部の空気をカバー14内に取り込むことができ、カバー14内の熱を効率良く放熱することができる。
また、開閉部16を燃料電池スタック3で発生した熱によるバイメタル18の変形により開閉部16の開閉動作を行うから、開閉部16の開閉動作に燃料電池スタック3で発生している電力を使用する必要がなく、燃料電池スタック3で発生した電力を有効に利用することができる。
この開閉部16の開閉動作を行うバイメタル18の熱による湾曲係数は、構成する2種類の金属により異なり、平板状に形成した場合は、厚さと幅及び長さによっては温度差が30度程度で変位量は1mm程度になってしまう。そこで湾曲係数が多きい材質のバイメタル18を選択すると共に、その厚さと幅及び長さや形状を適切に選択することにより開閉部16を開閉するために必要な変位量を得ることができる。例えば図3に示すように、バイメタル18の形状を渦巻き状にしたり、U字状にすることにより、大きな変位角αを得ることができる。
前記説明では開閉部16の開閉動作を行う熱制御部17の熱応答媒体としてバイメタル18を使用した場合について説明したが、熱制御部17の熱応答媒体に形状記憶合金を使用しても良い。形状記憶合金の低温マルテンサイト相は高温のオーステナイト相より著しく柔らかいので、形状記憶合金の応力と伸びの関係は、図4に示すように、高温特性Aと低温特性Mを示す。この高温相の応力σAと低温相の応力σMの中間にバイアス応力σBを設定すると、低温時には(σB−σM)の力が得られ、高温時には(σA−σB)と低温時とは逆向きの力が得られる。この作動温度は形状記憶合金の変態温度とバイアス力によって任意に調整することができる。この形状記憶合金の性質を利用すると、図5に示すように、例えば変態温度が20℃〜100℃のNi−Ti合金や変態温度が40℃〜100℃のNi−Ti−Cu合金等の形状記憶合金で形成した形状記憶合金ばね19と、通常の金属、例えばステンレスで形成したバイアスばね20とを移動ブロック21を挟んで対向させた自動アクチュエータ22を構成することができ、この自動アクチュエータ22の移動ブロック21の中心部に設けられた1対のアーム23に取付けた軸24と嵌合するガイド溝25を有し、開閉部16に取付けられた揺動アーム26及びカバー14の外周面で開口15の近傍に取付けられたストッパー27で熱制御部17を構成しても良い。
この場合、カバー14内が低温時には、形状記憶合金ばね19は、変態温度より低い温度の状態、すなわちマルテンサイト相であり発生力が小さいので通常の金属で形成去れたバイアスばね20力に負けて開閉部16に取付けられた揺動アーム26がバイアスばね20側に引かれて、図5(a)に示すように、開閉部16で開口15を閉鎖状態にする。カバー14内が温度上昇して、所定の温度に達すると、形状記憶合金ばね19はオーステナイト相(母相)になりバイアスばね20より強い力を発生して開閉部16の揺動アーム26形状記憶合金ばね29側に引かれて、図5(b)に示すように、開閉部16で開口15を開放状態にする。このようにバイアスばね20のばね定数を形状記憶合金ばね19の高温時よりも低く、低温時よりも高く設定しておくことにより、開閉部16の開閉動作を行うことができる。この開閉部16で開閉動作を行うとき、形状記憶合金ばね19の温度による変形量は大きいので開閉量を十分に取ることができる。また、変態温度を燃料電池の安定状態の温度50℃〜60℃に設定することにより、カバー14内の温度が燃料電池の安定状態の温度に達したときに開口15を開くことができる。さらに、形状記憶ばね19を使用した自動アクチュエータ22は動作の温度応答性がよく、変態温度に達すると迅速に開閉部16の開閉動作を行うから、カバー14の内部が十分に温度上昇するまで断熱状態を維持することができ、低温時に燃料電池スタック3を迅速に安定状態にすることができる。
前記説明では自動アクチュエータ22を引張ばねからなる形状記憶合金ばね19とバイアスばね20で構成した場合について説明したが、形状記憶合金ばね19とバイアスばね20を圧縮ばねで構成しても良い。
また、燃料電池スタック3を構成する燃料電池は、液体燃料をアノード極3a側に供給し、ここで水素を取り出してカソード極3b側に供給される空気中の酸素と反応させている。このため燃料の温度が低いと,これが冷却液として燃料電池スタック3を冷却してしまう。そこで、燃料供給部分も燃料電池スタック3とともにカバー14で覆うと良い。例えば燃料を希釈循環させる機能を持たないパッシブ型の場合は、図6に示すように、燃料タンク4aと燃料電池スタック3をカバー14で覆い、燃料電池スタック3に濃度調整した燃料を供給するアクティブ型の場合は、図7に示すように、燃料タンク4と送液ポンプ5と濃度調整部6と燃料供給ポンプ7と送水ポンプ11を燃料電池スタック3とともにカバー14で覆う。このように燃料供給部分も燃料電池スタック3とともに断熱材で形成したカバーで覆うことにより、燃料電池スタック3で発生する反応熱により燃料供給部分の温度上昇を促進することができ、低温時に燃料電池スタック3をより迅速に安定状態にすることができる。
この濃度調整部6を有するアクティブ型の場合は、カソード3c側で生成水として発生する水蒸気を冷却して再利用して濃度調整を行うことにより、燃料タンク4に高濃度の燃料を使用することができる。このためカソード3c側で発生する水蒸気を冷却する凝縮器9の能力が十分でないと、燃料を希釈するための水が不足してシステムが成立しなくなる。そこで、図7に示すように、凝縮器9をカバー14の外部に配置し、凝縮器9の放熱フィン9aを外気により冷却して、凝縮器9の冷却効果を高める。この凝縮器9で冷却して生成した水を蓄える貯水部10は必ずしもカバー14の外部に設ける必要はないが、凝縮器9で冷却された水がカバー14内に戻り内部の温度を低下させてしまうおそれがあるのと、空気ポンプ8からの送風された空気及びアノード3a側で発生した二酸化炭素を排出することが必要であるため、図7に示すように、貯水部10もカバー14の外部に配置し、濃度度調整部6の空気及び二酸化炭素の排気管を貯水部10の排気口13に接続して、凝縮器9で冷却された水がカバー14内に戻る事を防ぐとともに空気ポンプ8からの送風された空気及びアノード3a側で発生した二酸化炭素を外部に排出し、低温時におけるカバー14の断熱効果を高める。
前記説明では、燃料電池スタック3あるいは燃料電池スタック3と燃料供給部分を覆ったカバー14内が高温時に、カバー14の上下に設けた開口15を開閉部16で開状態にして自然対流を利用してカバー14内の加熱空気を外部に排出して、カバー14内の温度が高温になることを防いだ場合について説明したが、図8に示すように、カバー14の外気の導入側に送風ファン30を設け、カバー14の開口15を開閉部16で開にした後、送風ファン30を駆動してカバー14内に外気を強制的に導入してカバー14内を強制空冷しても良い。この送風ファン30としては専用のものを設けても良いが、凝縮器9で使用しているファン等を利用してカバー14内に強制的な空気流を加えるようにしても良い。このようにカバー14内を強制空冷することにより、電源装置1を長時間動作させてもカバー14内の温度が過度に上昇することを防ぐことができ、電源装置1を長時間安定して駆動することができる。
この送風ファン30として専用のファンを設けた場合、開閉部16の開閉動作に応じて送風ファン30の駆動を制御する必要がある。そこでカバー14の内部に温度検出手段を設け、カバー14の内部温度を検出して送風ファン30を駆動しても良いが、開閉部16の一部、例えば図9に示すように、形状記憶ばね19を使用した自動アクチュエータ22を有する熱制御部17のいずれかのストッパー27の位置にスイッチ31を設け、開閉部16の開閉動作によりスイッチ31をオン・オフして送風ファン30の駆動を制御することにより、簡単な構成で送風ファン30の駆動を制御することができる。また、送風ファン30の駆動に電力を使用するが、燃料電池スタック3が高温時だけ送風ファン30を駆動するから、燃料電池スタック3から出力する電力で送風ファン30を駆動しても、燃料電池スタック3が安定して電力を供給できる状態であるので、画像形成装置2に供給する電力に対して比較的影響を少なくすることができる。
1;電源装置、2;画像形成装置、3;燃料電池スタック、4;燃料タンク、
5;送液ポンプ、6;濃度調整部、7;燃料供給ポンプ、8;空気ポンプ、
9;凝縮器、10;貯水部、11;送水ポンプ、12,13;排気口、
14;カバー、15;開口、16;開閉部、17;熱制御部、18;バイメタル、
19;形状記憶合金ばね、20;バイアスばね、21;移動ブロック、
22;自動アクチュエータ、23;アーム、24;軸、25;ガイド溝、
26;揺動アーム、27;ストッパー、30;送風ファン、31;スイッチ。
5;送液ポンプ、6;濃度調整部、7;燃料供給ポンプ、8;空気ポンプ、
9;凝縮器、10;貯水部、11;送水ポンプ、12,13;排気口、
14;カバー、15;開口、16;開閉部、17;熱制御部、18;バイメタル、
19;形状記憶合金ばね、20;バイアスばね、21;移動ブロック、
22;自動アクチュエータ、23;アーム、24;軸、25;ガイド溝、
26;揺動アーム、27;ストッパー、30;送風ファン、31;スイッチ。
Claims (8)
- 燃料電池を有する電源装置において、
断熱材で形成され、対向する両面にそれぞれ複数の開口を有し、前記燃料電池を覆うカバーと、該カバーの開口を開閉する開閉部とを有し、該開閉部には熱により変位して開閉動作を行う熱制御部を有することを特徴とする電源装置。 - 前記カバーは燃料電池と共に燃料供給部分を覆う請求項1記載の電源装置。
- 前記熱制御部は、あらかじめ設定された温度を超えたとき、カバーの開口を開にさせ、あらかじめ設定された温度を未満になったとき、カバーの開口を閉にさせる請求項1又は2に記載の電源装置。
- 前記熱制御部はバイメタルを有する請求項1乃至3のいずれかに記載の電源装置。
- 前記熱制御部は、形状記憶合金ばねと金属製のバイアスばねとで構成した自動アクチュエータを有する請求項1乃至3のいずれかに記載の電源装置。
- 前記カバーの一方の面に設けた開口に外気を導入する送風ファンを有する請求項1乃至5のいずれかに記載の電源装置。
- 前記開閉部が開動作をしたときに導通し、開閉部が閉動作をしたときに非導通となるスイッチを有し、該スイッチで送風ファンの動作を制御する請求項6記載の電源装置。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の電源装置を有することを特徴とする電子・電気機器。
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