JP2008106858A - 円すいころ軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受内の潤滑油の流れを整流化することにより、潤滑油の攪拌抵抗を低減して、更なる低トルク化を図ることができる円すいころ軸受を提供する。
【解決手段】円すいころ軸受10は、内周面に外輪軌道面11aを有する外輪11と、外周面に内輪軌道面12aを有する内輪12と、外輪軌道面11aと内輪軌道面12aとの間に転動自在に配設される複数の円すいころ13と、円すいころ13を円周方向に等間隔に保持する保持器14と、を備え、保持器14は、円周方向に互いに隣り合うポケット15部を有し、保持器14のポケット部15に隣接する大径側外周面に突起部16を設ける。
【選択図】図2
【解決手段】円すいころ軸受10は、内周面に外輪軌道面11aを有する外輪11と、外周面に内輪軌道面12aを有する内輪12と、外輪軌道面11aと内輪軌道面12aとの間に転動自在に配設される複数の円すいころ13と、円すいころ13を円周方向に等間隔に保持する保持器14と、を備え、保持器14は、円周方向に互いに隣り合うポケット15部を有し、保持器14のポケット部15に隣接する大径側外周面に突起部16を設ける。
【選択図】図2
Description
本発明は、円すいころ軸受に関し、特に、自動車の最終減速部分の回転支持部に配置されて、減速部分に供給される潤滑油を利用して潤滑を行う円すいころ軸受に関する。
従来の円すいころ軸受としては、例えば、図5に示す円すいころ軸受50が知られている。この円すいころ軸受50は、内周面に外輪軌道面51aを有する外輪51と、外周面に内輪軌道面52aを有する内輪52と、外輪軌道面51aと内輪軌道面52aとの間に転動自在に配設される複数の円すいころ53と、円すいころ53を円周方向に等間隔に保持する保持器54と、を備える。
保持器54は、図5及び図6に示すように、大径側円環部54aと、大径側円環部54aと同軸配置される小径側円環部54bと、円周方向に略等間隔で複数配置されて、大径側円環部54aと小径側円環部54bとを連結する柱部54cと、を有しており、円周方向に互いに隣り合う各柱部54cの間には円すいころ53を転動可能に保持するポケット部55が形成される。
ところで、円すいころ軸受は、コンパクトで、大きなラジアル荷重及びアキシャル荷重を支持することができ、しかも、高速回転で使用することができるため、広く使用されているが、玉軸受と比較するとトルク損失が大きい。このため、省エネルギーの観点から、種々のトルク低減対策を施した円すいころ軸受が提案されている。
例えば、保持器の小径側円環部と内輪の小径側鍔部との間のすき間より、保持器の小径側円環部と外輪の小径側内周面との間のすき間を大きくすることで、軸受内に流入する潤滑油のうちで保持器の内輪側に流入する潤滑油の量を抑制し、これにより、潤滑油の攪拌抵抗を低減するようにした円すいころ軸受が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、保持器の小径側円環部、柱部、及び大径側円環部の断面形状を直線形状とし、且つ保持器の傾斜角を従来より大きくすることで、軸受内部の潤滑油が早く軸受外部に抜けるようにして、低トルク化を図った円すいころ軸受が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、円すいころ軸受では、軸受回転に伴うポンプ作用によって内輪52の小径側から潤滑油が軸受内部に流入して大径側より排出される。回転トルクの発生要因としては、円すいころ53と外内輪51,52との間での潤滑油の転がり抵抗の他に、流入潤滑油の攪拌抵抗がある。
そして、上記特許文献1,2に記載の円すいころ軸受では、円すいころの転動面と、保持器の大径側円環部の外周面との間に急激な段差が形成されるため、この段差部分で潤滑油の流れの向き(図5及び図6の矢印C参照)が急変して潤滑油の攪拌抵抗が増し、更なる低トルク化を図る上で妨げになっている。
本発明は、このような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、軸受内の潤滑油の流れを整流化することにより、潤滑油の攪拌抵抗を低減して、更なる低トルク化を図ることができる円すいころ軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、外輪軌道面と内輪軌道面との間に転動自在に配設される複数の円すいころと、円すいころを円周方向に等間隔に保持する保持器と、を備える円すいころ軸受であって、保持器は、円周方向に互いに隣り合うポケット部を有し、保持器のポケット部に隣接する大径側外周面に突起部を設けることを特徴とする円すいころ軸受。
(2) 円すいころの転動面と保持器の大径側外周面とが突起部を介して滑らかに連続することを特徴とする(1)に記載の円すいころ軸受。
(1) 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、外輪軌道面と内輪軌道面との間に転動自在に配設される複数の円すいころと、円すいころを円周方向に等間隔に保持する保持器と、を備える円すいころ軸受であって、保持器は、円周方向に互いに隣り合うポケット部を有し、保持器のポケット部に隣接する大径側外周面に突起部を設けることを特徴とする円すいころ軸受。
(2) 円すいころの転動面と保持器の大径側外周面とが突起部を介して滑らかに連続することを特徴とする(1)に記載の円すいころ軸受。
本発明の円すいころ軸受によれば、保持器は、円周方向に互いに隣り合うポケット部を有し、保持器のポケット部に隣接する大径側外周面に突起部を設けるため、円すいころの転動面と保持器の大径側外周面との間に急激な段差が形成されることがない。これにより、円すいころの転動面と保持器の大径側外周面との間における潤滑油の流れを突起部を介して緩やかに変化させて整流化することができるので、潤滑油の攪拌抵抗を低減することができ、軸受の更なる低トルク化を図ることができる。
以下、本発明に係る円すいころ軸受の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る円すいころ軸受の一実施形態を説明するための要部断面図、図2は図1のA部拡大図、図3は円すいころの転動面と保持器の大径側外周面との間における潤滑油の流れを説明するための斜視図、図4は図1に示す円すいころ軸受に組み込まれる保持器を説明するための斜視図である。
図1は本発明に係る円すいころ軸受の一実施形態を説明するための要部断面図、図2は図1のA部拡大図、図3は円すいころの転動面と保持器の大径側外周面との間における潤滑油の流れを説明するための斜視図、図4は図1に示す円すいころ軸受に組み込まれる保持器を説明するための斜視図である。
本実施形態の円すいころ軸受10は、図1に示すように、内周面に外輪軌道面11aを有する外輪11と、外周面に内輪軌道面12aを有する内輪12と、外輪軌道面11aと内輪軌道面12aとの間に転動自在に配設される複数の円すいころ13と、円すいころ13を円周方向に等間隔に保持する保持器14と、を備える。
保持器14は、金属のプレス成形、或いは樹脂の射出成形で形成されており、図4に示すように、大径側円環部14aと、大径側円環部14aと同軸配置される小径側円環部14bと、円周方向に略等間隔で複数配置されて、大径側円環部14aと小径側円環部14bとを連結する柱部14cと、を有する。また、円周方向に互いに隣り合う各柱部14cの間には、円すいころ13を転動可能に保持するポケット部15が形成される。
そして、本実施形態では、保持器14のポケット部15に隣接する大径側円環部14aの外周面に、突起部16が設けられる。この突起部16は、図2及び図3に示すように、その母線が円すいころ13の大径側端部の面取部13aの母線に対して同一傾斜角で連続するように円すい面を形成しており、これにより、円すいころ13の転動面と保持器14の大径側円環部14aの外周面とが突起部16を介して滑らかに連続している。
以上説明したように、本実施形態の円すいころ軸受10によれば、保持器14は、円周方向に互いに隣り合うポケット15部を有し、保持器14のポケット部15に隣接する大径側円環部14aの外周面に突起部16を設けるため、円すいころ13の転動面と保持器14の大径側円環部14aの外周面との間に急激な段差が形成されることがない。これにより、円すいころ13の転動面と保持器14の大径側円環部14aの外周面との間における潤滑油の流れを突起部16を介して緩やかに変化(図1及び図3の矢印B参照)させて整流化することができるので、潤滑油の攪拌抵抗を低減することができ、軸受10の更なる低トルク化を図ることができる。
また、本実施形態の円すいころ軸受10によれば、円すいころ13の転動面と保持器14の大径側円環部14aの外周面とが突起部16を介して滑らかに連続するため、円すいころ13の転動面と保持器14の大径側円環部14aの外周面との間における潤滑油の流れをさらに整流化することができるので、潤滑油の攪拌抵抗をさらに低減することができる。
なお、本発明の外輪、内輪、円すいころ、保持器、ポケット部、突起部等の構成は、上記一実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
10 円すいころ軸受
11 外輪
11a 外輪軌道面
12 内輪
12a 内輪軌道面
13 円すいころ
13a 面取部
14 保持器
14a 大径側円環部
14b 小径側円環部
14c 柱部
15 ポケット部
16 突起部
11 外輪
11a 外輪軌道面
12 内輪
12a 内輪軌道面
13 円すいころ
13a 面取部
14 保持器
14a 大径側円環部
14b 小径側円環部
14c 柱部
15 ポケット部
16 突起部
Claims (2)
- 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に転動自在に配設される複数の円すいころと、前記円すいころを円周方向に等間隔に保持する保持器と、を備える円すいころ軸受であって、
前記保持器は、円周方向に互いに隣り合うポケット部を有し、
前記保持器の前記ポケット部に隣接する大径側外周面に突起部を設けることを特徴とする円すいころ軸受。 - 前記円すいころの転動面と前記保持器の大径側外周面とが前記突起部を介して滑らかに連続することを特徴とする請求項1に記載の円すいころ軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006290871A JP2008106858A (ja) | 2006-10-26 | 2006-10-26 | 円すいころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006290871A JP2008106858A (ja) | 2006-10-26 | 2006-10-26 | 円すいころ軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008106858A true JP2008106858A (ja) | 2008-05-08 |
Family
ID=39440373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006290871A Pending JP2008106858A (ja) | 2006-10-26 | 2006-10-26 | 円すいころ軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008106858A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010276070A (ja) * | 2009-05-27 | 2010-12-09 | Yutaka Giken Co Ltd | トルクコンバータ |
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2006
- 2006-10-26 JP JP2006290871A patent/JP2008106858A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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