JP2008106826A - シフト切換機構の制御装置、制御方法およびその制御方法をコンピュータで実現されるプログラムならびにそのプログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

シフト切換機構の制御装置、制御方法およびその制御方法をコンピュータで実現されるプログラムならびにそのプログラムが記録された記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】部品点数の増加を抑制して、シフトポジションを精度よく判定する。
【解決手段】SBW−ECUは、目標カウント値C(1)を算出するステップ(S100)と、目標カウント値E(1)を算出するステップ(S102)と、電流値の変化率がしきい値を超えると(S104にてYES)、カウント値C(2)をインクリメントするステップ(S106)と、C(1)とC(2)とが同じ値であれば(S108にてYES)、アクチュエータの駆動を停止するステップ(S110)と、検出されたNSW信号に対応するシフトポジションが目標シフトポジションでないと(S112にてNO)、NSWが異常であることを判定するステップ(S114)と、エンコーダのカウント値がE(1)と略同じ値でないと(S116にてNO)、エンコーダが異常であることを判定するステップ(S118)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図8

Description

本発明は、シフト切換機構におけるシフトポジションの判定に関し、特に、新たな部品を追加することなく、精度よくシフトポジションを判定する技術に関する。
従来より、運転者によるシフトレバーの操作に従い自動変速機のシフトポジション(以下の説明においてはレンジともいう)をアクチュエータにより切り換えるシフト切換機構においては、シフトポジション切換用の動力源として電動機(たとえば直流モータ)を備えたものが知られている。
このようなシフト切換機構によれば、自動変速機のシフトポジションを運転者によるシフトレバーの操作力によって直接切り換える一般的な切換機構のように、シフトレバーとシフト切換機構とを機械的に接続する必要がないことから、これら各部を車両に搭載する際のレイアウト上の制限がなく、設計の自由度を高めることができる。また、車両への組み付け作業を簡単に行なうことができるという利点があった。
このようなシフト切換機構においては、ニュートラルスタートスイッチ(以下の説明において、NSWと表記する)やエンコーダなどの各シフトポジションに対応するアクチュエータの回転位置を検出するセンサが設けられる。そのため、これらのセンサによりアクチュエータの回転位置を制御することができる。また、このようなセンサが故障した場合には、各シフトポジションの検出が行なえないため、これらのセンサの異常診断を行なう必要がある。
たとえば、特開2004−56856号公報(特許文献1)は、エンコーダカウント値に基づいてモータを目標位置までF/B制御するシステムにおいて、エンコーダの異常診断を行なうモータ制御装置を開示する。このモータ制御装置は、制御対象を回転駆動するモータのロータの回転に同期してパルス信号を出力するエンコーダと、このエンコーダのパルス信号のカウント値(以下「エンコーダカウント値」という)に基づいてロータの回転位置を検出してモータの通電相を順次切り換えることでロータを目標位置まで回転駆動するフィードバック制御(以下「F/B制御」と表記する)を実行するF/B制御手段とを備える。モータ制御装置は、F/B制御実行条件が不成立のときに、F/B制御からオープンループ制御に切り換えて、エンコーダカウント値の情報をフィードバックせずにモータの駆動回路に駆動信号を出力して通電相を順次切り換えると共に、駆動信号をカウントしてそのカウント値に基づいてロータを目標位置まで回転駆動するオープンループ制御手段と、オープンループ制御中にカウントしたエンコーダカウント値と駆動信号のカウント値とを比較してエンコーダの異常の有無を判定する異常診断手段とを備える。
このモータ制御装置によると、エンコーダカウント値が異常になったり、あるいは、エンコーダの信号線が断線した場合でも、オープンループ制御によりロータを目標位置まで回転させることができる。そして、このオープンループ制御中にカウントしたエンコーダカウント値と駆動信号のカウント値とを比較すれば、エンコーダが異常であるか否かを精度良く判定することができる。
特開2004−56856号公報
しかしながら、上述した公報に開示されたモータ制御装置において、オープンループ制御による駆動回転量は外乱等の影響を受けると、駆動回転量に基づいてアクチュエータの回転量を精度を検出することができない可能性がある。そのため、駆動回転量に基づいてシフトポジションを精度よく判定できない可能性がある。すなわち、エンコーダの検出結果との比較によりエンコーダの異常を判定する場合において、駆動回転量によりシフトポジションを精度よく判定することができないため、エンコーダの異常判定の精度が悪化するという問題がある。
アクチュエータの回転位置を検知するセンサを新たに設けることも考えられるが、部品点数の増加を招き、コストおよび生産性が悪化するという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、部品点数の増加を抑制して、シフトポジションを精度よく判定するシフト切換機構の制御装置、制御方法およびその制御方法をコンピュータで実現されるプログラムならびにそのプログラムが記録された記録媒体を提供することである。
第1の発明に係るシフト切換機構の制御装置は、操作部材の状態に対応した信号に基づく電力供給を受けたアクチュエータの回転力により、車両に搭載された自動変速機のシフトポジションを切り換えるシフト切換機構の制御装置である。自動変速機は、複数のシフトポジションを有する。アクチュエータには、隣接するシフトポジションへの切換時に、アクチュエータの回転負荷が増減するように形成される切換部材が設けられる。この制御装置は、アクチュエータの負荷変動に関連した物理量を検出するための検出手段と、検出された物理量に基づいて、自動変速機におけるシフトポジションを判定するための判定手段とを含む。第7の発明に係るシフト切換機構の制御方法は、第1の発明に係るシフト切換機構の制御装置と同様の構成を有する。
第1または第7の発明によると、アクチュエータには、隣接するシフトポジションへの切換時に、アクチュエータの回転負荷が増減するように形成される切換部材が設けられる。そのため、シフトポジションが切り換わる毎に負荷変動が生じるため、負荷変動が生じる回数は、シフトポジションが切り換わる回数に対応する。したがって、検出された負荷変動に関連した物理量(たとえば、電流値の変化率)に基づいて、負荷変動が生じる回数により、シフトポジションを精度よく判定することができる。これにより、たとえば、アクチュエータの回転量を検出するエンコーダの検出結果と比較してエンコーダの異常を判定する場合において、エンコーダの異常を精度よく判定することができる。また、アクチュエータの負荷変動の検出が、エンコーダの異常判定以外の目的で既に行なわれている場合においては、新たな部品を追加する必要がない。したがって、部品点数の増加を抑制して、シフトポジションを精度よく判定するシフト切換機構の制御装置を提供することができる。
第2または第8の発明に係るシフト切換機構の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、検出手段は、アクチュエータに供給される電流値を検出するための手段を含む。判定手段は、検出された電流値の変化に基づいて、自動変速機におけるシフトポジションを判定するための手段を含む。第8の発明に係るシフト切換機構の制御方法は、第2の発明に係るシフト切換機構の制御装置と同様の構成を有する。
第2の発明によると、シフトポジションの切換時においては、アクチュエータに供給される電流値は、回転負荷の増減に応じて変化する。たとえば、負荷が小さいところから大きいところに切り換わると、アクチュエータに供給される電流値の変化率は急激に増加することとなる。すなわち、シフトポジションが切り換わる毎に電流値の変化率に変化が生
じるため、変化率の変化が生じる回数(たとえば、電流値の変化率がしきい値を超える回数)は、シフトポジションの切り換わる回数に対応する。したがって、検出された電流値の変化に基づいてシフトポジションを精度よく判定することができる。そのため、たとえば、アクチュエータの回転量を検出するエンコーダの検出結果と比較してエンコーダの異常を判定する場合において、エンコーダの異常を精度よく判定することができる。また、アクチュエータに供給される電流値の検出が、エンコーダの異常判定以外の目的で行なわれている場合においては、新たな部品を追加する必要がない。
第3の発明に係るシフト切換機構の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、判定手段は、検出された電流値の変化率が予め定められた値を超える回数に基づいて、シフトポジションを判定するための手段を含む。第9の発明に係るシフト切換機構の制御方法は、第3の発明に係るシフト切換機構の制御装置と同様の構成を有する。
第3または第9の発明によると、アクチュエータには、隣接するシフトポジションの切換時に、アクチュエータの回転負荷が増減するように形成される切換部材が設けられる。そのため、アクチュエータに供給される電流値の変化率も増減することとなる。すなわち、シフトポジショが切り換わる毎に電流値の変化率に変化が生じるため、変化率の変化が生じる回数は、シフトポジションの切り換わる回数に対応する。したがって、検出された電流値の変化に基づいてシフトポジションを精度よく判定することができる。
第4の発明に係るシフト切換機構の制御装置は、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、自動変速機におけるシフトポジションに関連した物理量を検出するための位置検出手段と、検出された物理量と、判定されたシフトポジションとに基づいて、位置検出手段の異常を判定するための異常判定手段とをさらに含む。第10の発明に係るシフト切換機構の制御方法は、第4の発明に係るシフト切換機構の制御装置と同様の構成を有する。
第4または第10の発明によると、位置検出手段により検出された物理量に基づいて、シフトポジションを特定することができるため、特定されたシフトポジションと、判定手段により判定されたシフトポジションとが相違する場合に、位置検出手段に異常が発生したことを判定することができる。
第5の発明に係るシフト切換機構の制御装置においては、第4の発明の構成に加えて、位置検出手段は、アクチュエータの回転に応じて、各シフトポジションに対応する信号を出力するスイッチである。異常判定手段は、スイッチから出力される信号に基づくシフトポジションと、判定手段により判定されたシフトポジションとが異なると、スイッチの異常を判定するための手段を含む。第11の発明に係るシフト切換機構の制御方法は、第5の発明に係るシフト切換機構の制御装置と同様の構成を有する。
第5または第11の発明によると、スイッチから出力される信号により特定されるシフトポジションと、判定手段により判定されたシフトポジションとが相違する場合に、スイッチに異常が発生したことを判定することができる。
第6の発明に係るシフト切換機構の制御装置においては、第4の発明の構成に加えて、位置検出手段は、アクチュエータの回転に応じて、アクチュエータの回転量に対応する信号を出力するエンコーダである。判定手段は、エンコーダから出力される信号に基づくシフトポジションと、判定手段により判定されたシフトポジションとが異なると、エンコーダの異常を判定するための手段を含む。第12の発明に係るシフト切換機構の制御方法は、第6の発明に係るシフト切換機構の制御装置と同様の構成を有する。
第6または第12の発明によると、エンコーダから出力される信号により特定されるシ
フトポジションと、判定手段により判定されたシフトポジションとが相違する場合に、エンコーダに異常が発生したことを判定することができる。
第13の発明に係るプログラムは、第7〜12のいずれかの発明に係るシフト切換機構の制御方法をコンピュータで実現されるプログラムであって、第14の発明に係る記録媒体は、第7〜12のいずれかの発明に係るシフト切換機構の制御方法をコンピュータで実現されるプログラムを記録した媒体である。
第13または第14の発明によると、コンピュータ(汎用でも専用でもよい)を用いて、第7〜12のいずれかの発明に係るシフト切換機構の制御方法を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態に係るシフト切換機構の制御装置を備えたシフト制御システム10の構成を示す。本実施の形態に係るシフト制御システム10は、車両のシフトポジションを切り換えるために用いられる。シフト制御システム10は、Pスイッチ20と、シフトスイッチ26と、車両電源スイッチ28と、車両の制御装置(以下、「EFI−ECU(Electronic Control Unit)」と表記する)30と、パーキング制御装置(以下、「SBW(Shift By Wire)−ECU」と表記する)40と、アクチュエータ42と、エンコーダ46と、シフト切換機構48と、表示部50と、メータ52と、駆動機構60と、電力供給部70と、NSW72、電流検出部80とを含む。シフト制御システム10は、電気制御によりシフトポジションを切り換えるシフトバイワイヤシステムとして機能する。具体的にはシフト切換機構48がアクチュエータ42により駆動されてシフトポジションの切り換えを行なう。本実施の形態に係るシフト切換機構の制御装置は、SBW−ECU40により実現される。
車両電源スイッチ28は、車両電源のオン・オフを切り換えるためのスイッチである。車両電源スイッチ28は、特に限定されるものではないが、たとえば、イグニッションスイッチである。車両電源スイッチ28がドライバなどのユーザから受付けた指示は電力供給部70に伝達される。
電力供給部70は、車両電源スイッチ28からの指示を受けて、図示しない補機バッテリからEFI−ECU30あるいはSBW−ECU40の少なくともいずれか一方に電力を供給する。電力供給部70は、たとえば、車両の状態に応じて、EFI−ECU30のみに電力を供給したり、SBW−ECU40にのみ電力を供給したり、EFI−ECU30およびSBW−ECU40の両方に電力を供給したりする。電力供給部70は、ハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアにより実現されてもよい。
したがって、たとえば、車両電源スイッチ28がオンされると、図示しない補機バッテリから電力が供給されて、シフト制御システム10が起動される。
Pスイッチ20は、シフトポジションをパーキングポジション(以下、「Pポジション」と呼ぶ)とパーキング以外のポジション(以下、「非Pポジション」と呼ぶ)との間で切り換えるためのスイッチであり、スイッチの状態をドライバに示すためのインジケータ22、およびドライバからの指示を受付ける入力部24を含む。ドライバは、入力部24を通じて、シフトポジションをPポジションに入れる指示を入力する。入力部24はモー
メンタリスイッチであってもよい。入力部24が受付けたドライバからの指示を示すP指令信号は、SBW−ECU40に送信される。なお、このようなPスイッチ20以外により、非PポジションからPポジションにシフトポジションを切り換えるものであってもよい。
SBW−ECU40は、シフトポジションをPポジションと非Pポジションとの間で切り換えるために、シフト切換機構48を駆動するアクチュエータ42の動作を制御し、現在のシフトポジションの状態をインジケータ22に提示する。シフトポジションが非Pポジションであるときにドライバは入力部24を押下すると、SBW−ECU40はシフトポジションをPポジションに切り換えて、インジケータ22に現在のシフトポジションがPポジションである旨を提示する。
アクチュエータ42は、スイッチドリラクタンスモータ(以下、「SRモータ」と表記する)により構成され、SBW−ECU40からのアクチュエータ制御信号を受信してシフト切換機構48を駆動する。エンコーダ46は、アクチュエータ42と一体的に回転し、SRモータの回転状況を検出する。本実施の形態のエンコーダ46は、A相、B相およびZ相の信号を出力するロータリーエンコーダである。SBW−ECU40は、エンコーダ46から出力される信号を取得してSRモータの回転状況を把握し、SRモータを駆動するための通電の制御を行なう。
シフトスイッチ26は、シフトポジションをD(前進走行)ポジション、R(後進走行)ポジション、N(ニュートラル)ポジションなどのポジションに切り換えたり、またPポジションに入れられているときには、Pポジションを解除したりするためのスイッチである。シフトスイッチ26が受付けたドライバからの指示を示すシフト信号はSBW−ECU40に送信される。すなわち、シフトスイッチ26は、運転者により操作された操作部材(たとえば、シフトレバー)の位置に対応したシフトポジションを示すシフト信号をSBW−ECU40に送信する。SBW−ECU40は、ドライバからの指示を示すシフト信号に基づき、EFI−ECU30を通じて、駆動機構60におけるシフトポジションを切り換える制御を行なうとともに、現在のシフトポジションの状態をメータ52に提示する。駆動機構60は、有段変速機構から構成されてもよいし、無段変速機構から構成されてもよい。
EFI−ECU30は、シフト制御システム10の動作を統括的に管理する。表示部50は、EFI−ECU30またはSBW−ECU40が発したドライバに対する指示や警告などを表示する。メータ52は、車両の機器の状態やシフトポジションの状態などを提示する。
また、SBW−ECU40は、電流検出部80によりアクチュエータ42に供給される電流値を検出する。すなわち、電流検出部80において検出された電流値を示す信号は、SBW−ECU40に送信される。
NSW72は、シャフト102の回転位置に対応したシフトポジションを示すNSW信号をSBW−ECU40に送信する。
図2に示すように、モータ駆動リレー86は、SBW−ECU40からの制御信号の受信に応じて、すなわち、コイルへの電力供給により、オンされる。モータ駆動リレー86がオンされると、補機バッテリからアクチュエータ42であるSRモータの3相の電力が供給される。アクチュエータ42には、ディテントプレート100を回転させる力が発現する。このとき、アクチュエータ42の回転力は、駆動回路82により制御される。駆動回路82は、複数のスイッチング素子から構成され、各スイッチング素子が、SBW−E
CUによりオン・オフ制御される。
電流検出部80は、アクチュエータ42における各相の端部から駆動回路82に流れる電流を検出する。電流検出部80は、検出された電流を示す信号をSBW−ECU40に設けられるAD(アナログデジタル)コンバータに送信する。SBW−ECU40は、ADコンバータにおいて変換されたデジタル信号に基づいて、アクチュエータ42に供給される電流値を検出する。なお、アクチュエータ42に供給される電流を検出する手法としては、上述した方法に特に限定されるものではない。なお、ADコンバータは、ハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアにより実現されてもよい。
図3は、シフト切換機構48の構成を示す。以下、シフトポジションは、Pポジション、非Pポジション(R、N、Dの各ポジションを含み、さらにDポジションに加えて1速固定のD1ポジションや、2速固定のD2ポジションを含んでも良い)とを含む。
シフト切換機構48は、アクチュエータ42により回転されるシャフト102、シャフト102の回転に伴って回転するディテントプレート100、ディテントプレート100の回転に伴って動作するロッド104,114、図示しない変速機の出力軸に固定されたパーキングロックギヤ108、パーキングロックギヤ108をロックするためのパーキングロックポール106、ディテントプレート100の回転を制限してシフトポジションを固定するディテントスプリング110およびころ112を含む。
アクチュエータ42は、減速機構44を介在させてシャフト102に接続される。すなわち、アクチュエータ42の回転数は、減速機構44により減速されたシャフト102に伝達される。減速機構44は、たとえば、複数のギヤにより構成される。アクチュエータ42には、エンコーダ46が設けられる。エンコーダ46は、アクチュエータ42の回転量の増加とともに、カウント値を増加させる(あるいは、回転する方向が負方向であるすうると、カウント値を減少させる)。エンコーダ46におけるカウント値を示す信号(以下、計数信号ともいう)は、SBW−ECU40に送信される。
また、シャフト102には、NSW72が設けられる。NSW72は、各シフトポジションに対応する、複数のスイッチを有し、シャフト102の回転位置に対応するシフトポジションの信号(以下、NSW信号と表記する)をSBW−ECU40に送信する。
ディテントプレート100は、アクチュエータ42により駆動されてシフトポジションを切り換える。また、エンコーダ46は、アクチュエータ42の回転量に応じた計数値を取得する計数手段として機能する。
なお、図3の斜視図においては、ディテントプレート100の谷(Pポジション位置124)しか示していないが、実際には図3の拡大平面図に示すように、ディテントプレート100には、D、N、R、Pの4つのポジションに対応する4つの谷が存在する。なお、以下においては、D、N、Rの各ポジションを(まとめて)非Pポジションとして、Pポジションと非Pポジションとの切換えについて説明する。また、ディテントプレート100は、隣接するシフトポジションの切換時に、アクチュエータ42の回転負荷が増減するような形状に形成されれば、その形状は特に図3の拡大平面図に示す形状に限定されるものではない。
図3は、シフトポジションが非Pポジションであるときの状態を示している。この状態では、パーキングロックポール106がパーキングロックギヤ108をロックしていないので、車両の駆動軸の回転は妨げられない。この状態からアクチュエータ42によりシャフト102を時計回り方向に回転させると、ディテントプレート100を介してロッド1
04が図3に示す矢印Aの方向に押され、ロッド104の先端に設けられたテーパ部によりパーキングロックポール106が図3に示す矢印Bの方向に押し上げられる。ディテントプレート100の回転に伴ってディテントプレート100の頂部に設けられた2つの谷のうちの一方、すなわち非Pポジション位置120にあったディテントスプリング110のころ112は、山122を乗り越えて他方の谷、すなわちPポジション位置124へ移る。ころ112は、その軸方向に回転可能にディテントスプリング110に設けられている。ころ112がPポジション位置124に来るまでディテントプレート100が回転したとき、パーキングロックポール106は、パーキングロックポール106の突起部分がパーキングロックギヤ108の歯部間に嵌合する位置まで押し上げられる。これにより、車両の駆動軸が機械的に固定され、シフトポジションがPポジションに切り換わる。
本実施の形態に係るシフト制御システム10では、シフトポジション切換時にディテントプレート100、ディテントスプリング110およびシャフト102などのシフト切換機構の構成部品に係る負荷を低減するために、SBW−ECU40が、ディテントスプリング110のころ112が山122を乗り越えて落ちるときの衝撃を少なくするように、アクチュエータ42の回転量を制御する。
SBW−ECU40は、エンコーダ46で検出された回転量に基づく、アクチュエータ42の回転位置(ディテントプレート100におけるころ112の相対位置)がPポジションに対応する予め定められた範囲内にあるときには、シフトポジションがPポジションであることを判定する。
一方、SBW−ECU40は、エンコーダ46で検出された回転量に基づく、アクチュエータ42の回転位置が非Pポジション(たとえば、D、R、N)に対応する予め定められた範囲内にあるときには、シフトポジションが非Pポジションであることを判定する。なお、SBW−ECU40は、NSW72からのNSW信号に基づいて、シャフト102の回転位置に対応するシフトポジションを判定するようにしてもよい。
また、ディテントプレート100あるいはシャフト102は、ロッド114を介在させて、自動変速機のマニュアルバルブのスプール(いずれも図示せず)に最終的に接続される。アクチュエータ42の回転位置がDポジション、Rポジション、Nポジションになると、マニュアルバルブのスプールがそれぞれのシフトポジションに対応する位置に移動させられる。このようにして、自動変速機のシフトポジションがアクチュエータ42により切り換えられる。
SBW−ECU40は、エンコーダ46により検出されるカウンタ値に基づいてアクチュエータ42の回転量を検出する。
SBW−ECU40は、規制部材により規制されたアクチュエータの回転位置に基づいて、複数のシフトポジションのうちの少なくとも1つのシフトポジションの位置を設定する。
以上のような構成を有するシフト制御システム10において、本発明は、SBW−ECU40が、電流検出部80により検出された、アクチュエータ42に供給される電流値の変化に基づいて、駆動機構60におけるシフトポジションを判定する点に特徴を有する。具体的には、SBW−ECU40は、検出された電流値の変化率が予め定められた値を超える回数に基づいて、シフトポジションを判定する。
図4に示すように、ディテントプレート100には、Pポジションに対応する谷位置と、Rポジションに対応する谷位置と、Nポジションに対応する谷位置と、Dポジションに
対応する谷位置とを含む波形状の部分(以下、波状部分と表記する)が形成される。
波状部分により、シフトポジションが切り換わる際には、ころ112が隣接するシフトポジションの間に形成される山に沿って移動するため、アクチュエータ42の回転負荷が増大する。このとき、アクチュエータ42に供給された電流値は、正側に増大することとなる。また、山を乗り越えた後においては、ディテントスプリング110の弾性力によりころ112が隣接するシフトポジションの谷位置に移動するため、ディテントスプリング110によりディテントプレート100が回転させられる状態となる。そのため、アクチュエータ42に供給された電流値は、負側に増大する。
したがって、シフトポジションが切り換わる際には、ころ112の位置が隣接するシフトポジションに対応する谷位置に移動する毎に、電流値の変化率が急激に増加した後、緩やかに減少する変化を周期的に繰り返す。
すなわち、SBW−ECU40は、検出された電流値の変化率が予め定められた値を超える回数に基づいて、シフトポジションを判定することができる。
また、図5にアクチュエータに供給される電圧と発生トルクとの関係を示す。図5の破線上のA点に示すように、アクチュエータ42は、−40℃の温度環境下において、電圧V(0)の供給電圧に対してT(1)のトルクを発生する。
一方、図5の実線上のB点に示すように、アクチュエータ42は、120℃の温度環境下において、電圧V(0)の供給電圧に対してT(1)よりも低いT(0)のトルクを発生する。したがって、電圧とトルクとの関係においては、環境温度の影響が大きい傾向にある。
図6にアクチュエータに供給される電流と発生トルクとの関係を示す。図6の破線上のA点に示すように、アクチュエータ42は、−40℃の温度環境下において、電流A(1)の供給電流に大してT(1)のトルクを発生する。
一方、図6の実線上のB点に示すように、アクチュエータ42は、120℃の温度環境下において、電流A(0)の供給電流に対してT(0)のトルクを発生する。なお、図5および図6のA点およびB点は、温度および供給電圧についてそれぞれ同じ条件である。したがって、電流とトルクとの関係において、環境温度の影響は小さい。
本実施の形態においては、SBW−ECU40は、環境温度の影響が小さい電流の変化に基づいて、駆動機構60におけるシフトポジションを判定する。
さらに、SBW−ECU40は、検出されたエンコーダ46のカウント値と、判定されたシフトポジションとに基づいて、エンコーダ46の異常を判定する。具体的には、SBW−ECU40は、エンコーダ46から出力される信号に基づくシフトポジションと、電流値に基づいて判定されたシフトポジションとが異なると、エンコーダ46の異常を判定する。
図7に、本実施の形態に係るシフト切換機構の制御装置であるSBW−ECU40の機能ブロック図を示す。
SBW−ECU40は、入力インターフェース(以下、入力I/Fと記載する)300と、演算処理部400と、記憶部600と、出力インターフェース(以下、出力I/Fと記載する)500とを含む。
入力I/F300は、Pスイッチ20からのP指令信号と、エンコーダ46からの計数信号と、シフトスイッチ26からのシフト信号と、電流検出部80からの電流値信号と、NSW72からのNSW信号とを受信して、演算処理部400に送信する。
演算処理部400は、目標カウント値C(1)算出部402と、目標カウント値E(1)算出部404と、電流変化判定部406と、インクリメント部408と、カウント値判定部410と、駆動制御部412と、NSW異常判定部414と、エンコーダ異常判定部416とを含む。
目標カウント値C(1)算出部402は、シフトポジションの切換時に、電流検出部80から受信した電流値の変化率が予め定められた値を超える回数の目標カウント値C(1)を算出する。すなわち、目標カウント値C(1)算出部402は、運転者によるシフトレバーの移動に基づくシフト信号を受信した後、アクチュエータ42によりディテントプレート100の回転位置が回転される際に、目標カウント値C(1)を算出する。
なお、目標カウント値C(1)算出部402は、現在選択されているシフトポジションを基準に、目標シフトポジションに対応する目標カウント値C(1)を算出するようにしてもよい。すなわち、目標カウント値C(1)算出部402は、現在選択されているにおけるカウント値をゼロとしたときの目標シフトポジションに対応する目標カウント値C(1)を算出する。たとえば、現在選択されているシフトポジションがRポジションであるときに、目標シフトポジションがDポジションであると、目標シフトポジションに対応する目標カウント値C(1)は「3」である。
目標カウント値E(1)算出部は、シフトポジションの切換時に、シフトポジションが目標シフトポジションに切り換わるまでの、エンコーダに46における目標カウント値E(1)を算出する。すなわち、目標カウント値E(1)算出部は、運転者によるシフトレバーの移動に基づくシフト信号を受信した後、アクチュエータ42によりディテントプレート100の回転位置が回転される際に、目標カウント値E(1)を算出する。
電流変化判定部406は、アクチュエータ42に供給される電流値の変化率、すなわち、電流検出部80により検知された電流値の変化率が予め定められたしきい値よりも大きいか否かを判定する。予め定められたしきい値は、実験等より適合される値であって、特に限定される値ではない。なお、電流変化判定部406は、たとえば、電流値の変化率が予め定められたしきい値よりも大きいと、電流変化判定フラグをオンするようにしてもよい。
インクリメント部408は、電流値の変化率が予め定められたしきい値よりも大きくなる毎にカウント値C(2)を予め定められた増分だけ増加させる。なお、インクリメント部408は、シフトポジションの切換時にカウント値C(2)を初期値にリセットするようにしてもよい。すなわち、インクリメント部408は、シフトポジションの切換時に、C(2)の値を「0」とし、電流値の変化率が予め定められたしきい値よりも大きくなる毎に「1」を加算していくようにしてもよい。なお、インクリメント部408は、電流変化判定フラグがオンになる毎に、C(2)の値に「1」を加算するようにしてもよい。
カウント値判定部410は、C(1)とC(2)とが同じ値であるか否かを判定する。すなわち、カウント値判定部410は、インクリメント部408によりカウントされたカウント値C(2)が、カウント値C(1)算出部402において算出されたカウント値C(1)と同じ値であるか否かを判定する。
なお、カウント値判定部410は、たとえば、C(1)とC(2)とが同じ値であれば、カウント値判定フラグをオンするようにしてもよい。
駆動制御部412は、運転者によるシフトレバーの操作に対応するシフト信号を受信すると、すなわち、現在選択されているシフトポジションと、移動された後のシフトレバーの位置に対応するシフトポジションとが異なると、移動された後のシフトレバーの位置に対応するシフトポジションを目標シフトポジションとして、出力I/F500を経由してアクチュエータ42に対してアクチュエータ駆動制御信号を送信する。
また、駆動制御部412は、カウント値判定部410において、C(1)とC(2)とが同じ値であると判定されると、アクチュエータ42の駆動を停止するように制御する。なお、駆動制御部412は、カウント値判定フラグがオンになると、アクチュエータ42の駆動を停止するように制御してもよい。
NSW異常判定部414は、NSW72からのNSW信号が受信されないと、NSW72が異常であることを判定する。なお、異常とは、たとえば、NSW72とSBW−ECU40との間のハーネスにおける断線である。
なお、NSW異常判定部414は、たとえば、NSW72が異常であることが判定されると、NSW異常判定フラグをオンするようにしてもよい。また、SBW−ECU40は、NSW異常判定フラグがオンであると、表示部50にNSW72が異常であることを表示するなどして、運転者に異常を通知するようにしてもよい。
エンコーダ異常判定部416は、エンコーダ46からの計数信号に基づくシフトポジションが、移動後のシフトレバーの位置に対応するシフトポジションと異なると、エンコーダ46が異常であることを判定する。なお、エンコーダ46の異常には断線等も含む。
なお、エンコーダ異常判定部416は、たとえば、エンコーダ46が異常であることが判定されると、エンコーダ異常判定フラグをオンするようにしてもよい。また、SBW−ECU40は、エンコーダ異常判定フラグがオンであると、表示部50にエンコーダ46が異常であることを表示するなどして、運転者に異常を通知するようにしてもよい。
なお、異常の通知は、表示部50への表示に限定されるものではなく、音声あるいは警告音による通知であってもよい。
また、本実施の形態において、目標カウント値C(1)算出部402、目標カウント値E(1)算出部404、電流変化判定部406、インクリメント部408、カウント値判定部410、駆動制御部412、NSW異常判定部414およびエンコーダ異常判定部416は、いずれも演算処理部400であるCPU(Central Processing Unit)が記憶部600に記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記録媒体に記録されて車両に搭載される。
記憶部600には、各種情報、プログラム、しきい値、マップ等が記憶され、必要に応じて演算処理部400からデータが読み出されたり、格納されたりする。
以下、図8を参照して、本実施の形態に係るシフト切換機構の制御装置であるSBW−ECU40で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、SBW−ECU40は、現在
選択されているシフトポジションから目標シフトポジションまでの間における目標カウント値C(1)を算出する。
S102にて、SBW−ECU40は、現在選択されているシフトポジションから目標シフトポジションまでの間における目標カウント値E(1)を算出する。
S104にて、SBW−ECU40は、電流検出部80により検知された電流値の変化率が予め定められたしきい値よりも大きいか否かを判定する。電流値の変化率が予め定められたしきい値よりも大きいと(S104にてYES)、処理はS106に移される。もしそうでないと(S104にてNO)、処理はS108に移される。
S106にて、SBW−ECU40は、カウント値C(2)に予め定められた値を加算する。S108にて、SBW−ECUは、C(1)とC(2)とが同じ値であるか否かを判定する。C(1)とC(2)とが同じ値であると(S108にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S108にてNO)、処理はS104に戻される。
S110にて、SBW−ECU40は、アクチュエータ42の駆動を停止するように制御する。
S112にて、SBW−ECU40は、NSW72からNSW信号を受信するか否かを判定する。NSW信号が受信されると(S112にてYES)、処理はS116に移される。もしそうでないと(S112にてNO)、処理はS114に移される。
S114にて、SBW−ECU40は、NSW72が異常であることを判定する。なお、SBW−ECU40は、NSW72が異常であることを判定すると、その旨を表示するように表示部50を制御する。
S116にて、SBW−ECU40は、エンコーダ46から受信するカウント値がE(1)と略同じ値であるか否かを判定する。すなわち、SBW−ECU40は、エンコーダ46から受信するカウント値がE(1)を基準としてアクチュエータからディテントプレートまでのガタ等を考慮した予め定められた範囲内であるか否かを判定する。エンコーダ46から受信するカウント値がE(1)と略同じ値であると(S116にてYES)、この処理は終了する。もしそうでないと(S116にてNO)、処理はS118に移される。
S120にて、SBW−ECU40は、エンコーダ46が異常であることを判定する。なお、SBW−ECU40は、エンコーダ46が異常であることを判定すると、その旨を表示するように表示部50を制御する。
以上のような構造、フローチャートに基づく、本実施の形態に係るシフト切換機構の制御装置であるSBW−ECU40の動作について説明する。
たとえば、現在選択されているシフトポジションがRポジションである場合を想定する。そして、運転者がシフトレバーをDポジションに対応する位置に移動させると、SBW−ECU40は、Dポジションを目標シフトポジションとして設定する。
このとき、SBW−ECU40は、RポジションからDポジションまでの目標カウント値C(1)を算出する(S100)。たとえば、現在選択されているシフトポジションをゼロとして目標カウントC(1)は、「3」が算出される。
さらに、SBW−ECU40は、RポジションからDポジションまでのエンコーダ46による目標カウント値E(1)を算出する(S102)。
SBW−ECU40は、現在選択されているシフトポジションと目標シフトポジションとが異なるため、目標シフトポジションであるDポジションに切り換わるように、アクチュエータ42を駆動させる。
アクチュエータ42の駆動が開始されると、ディテントプレート100の波状部分上のころ112はRポジションに対応する谷位置からNポジションに対応する谷位置に移動を開始する。
このとき、ころ112が波状部分の山に沿って移動するため、アクチュエータ42に供給される電流値が急激に増加することとなる。このとき、電流値の変化率が予め定められたしきい値を超えるため(S104にてYES)、C(2)の初期値「0」に「1」が加算される。
このとき、C(2)の値は「1」であるため、C(1)の値と異なる(S108にてNO)。そのため、再び、電流値の変化率の判定が行なわれる(S104)。また、アクチュエータ42の回転に伴って、エンコーダ46におけるカウント値は、増加あるいは減少していく。このとき、電流値の変化率は、しきい値以下となる(S104にてNO)。
ころ112が波状部分の山に沿って移動する際に、急激に増加した電流値は、山を乗り越えるまで徐々に低下していき、山を乗り越えた後には、ディテントスプリング110の弾性力によりディテントプレート100が回転される状態となるため、電流値が負の値となる。そして、ころ112がRポジションに対応する谷位置からNポジションに対応する谷位置に移動する。
アクチュエータ42の駆動は継続するため、ディテントプレート100の波状部分上のころ112はNポジションに対応する谷位置からDポジションに対応する谷位置に移動を開始する。
このとき、ころ112が波状部分の山に沿って移動するため、アクチュエータ42に供給される電流値が再び急激に増加することとなる。このとき、電流値の変化率が予め定められたしきい値を超えるため(S104にてYES)、C(2)の値「1」に「1」がさらに加算される。
このとき、C(2)の値は「2」であるため、C(1)の値と異なる(S108にてNO)。そのため、再び、電流値の変化率の判定が行なわれる(S104)。また、アクチュエータ42の回転が継続されるとともに、エンコーダ46におけるカウント値は、引き続き増加あるいは減少していく。
ころ112が波状部分の山を乗り越えて、電流値が負の値となった後、ころ112がNポジションに対応する谷位置からDポジションに対応する谷位置に移動する。
アクチュエータ42の駆動は継続するため、ディテントプレート100の波状部分上のころ112がDポジションに対応する谷位置から非P壁に向けて移動しようとする。
このとき、ころ112が非P壁に向けて移動すると、非P壁によりころ112の位置が制限されるため、アクチュエータ42に供給される電流値が再び急激に増加することとなる。このとき、電流値の変化率が予め定められたしきい値を超えるため(S104にてY
ES)、C(2)の値「2」に「1」がさらに加算される。
このとき、C(2)の値は「3」であるため、C(1)の値と同じ値となる(S108にてYES)。そのため、アクチュエータの駆動が停止された後(S110)、NSW72からNSW信号を受信するか否かが判定される(S112)。NSW信号が受信されないと(S112にてNO)、NSW72が異常であることが判定される(S114)。
さらに、エンコーダ46によるカウント値が目標カウント値E(1)と略同じであるか否かが判定される(S116)。エンコーダ46によるカウント値が目標カウント値E(1)と略同じ値でないと(S116にてNO)、エンコーダ46が異常であることが判定される(S118)。
以上のようにして、本実施の形態に係るシフト切換機構の制御装置によると、アクチュエータには、隣接するシフトポジションの切換時に、アクチュエータの回転負荷が増減するように形成されるディテントプレートが設けられる。そのため、シフトポジションの切換時においては、アクチュエータに供給される電流値は、回転負荷の増減に応じて変化する。負荷が小さいところから大きいところに切り換わると、アクチュエータに供給される電流値の変化率は急激に増加することとなる。すなわち、シフトポジションが切り換わる毎に電流値の変化率に変化が生じるため、電流値の変化率がしきい値を超える回数は、シフトポジションの切り換わる回数に対応する。したがって、検出された電流値の変化に基づいてシフトポジションを精度よく判定することができる。そのため、エンコーダによる検出結果に基づくシフトポジションあるいはNSWによる検出結果に基づくシフトポジションと電流値の変化に基づいて判定されたシフトポジションとを比較することにより、エンコーダあるいはNSWの異常を精度よく判定することができる。また、アクチュエータに供給される電流値の検出は、エンコーダの異常判定以外の目的で既に設けられる場合においては、新たな部品を追加する必要がない。したがって、部品点数の増加を抑制して、シフトポジションを精度よく判定するシフト切換機構の制御装置、制御方法およびその制御方法をコンピュータで実現されるプログラムならびにそのプログラムが記録された記録媒体を提供することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に係るシフト切換機構の制御装置が搭載された車両の構成を示す図である。 アクチュエータの構成を示す図である。 シフト機構の構成を示す図である。 ディテントプレートの波状部分に沿ってころが移動する際の電流の変化を示す図である。 アクチュエータに供給される電圧と発生するトルクとの関係を示す図である。 アクチュエータに供給される電流と発生するトルクとの関係を示す図である。 本実施の形態に係るシフト切換機構の制御装置であるSBW−ECUの機能ブロック図である。 本実施の形態に係るシフト切換機構の制御装置であるSBW−ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
10 シフト制御システム、20 Pスイッチ、22 インジケータ、24 入力部、26 シフトスイッチ、28 車両電源スイッチ、30 EFI−ECU、40 SBW−ECU、42 アクチュエータ、44 減速機構、46 エンコーダ、48 シフト切換機構、50 表示部、52 メータ、60 駆動機構、70 電力供給部、72 NSW、80 電流検出部、82 駆動回路、84 ADコンバータ、86 モータ駆動リレー、100 ディテントプレート、102 シャフト、104,114 ロッド、106
パーキングロックポール、108 パーキングロックギヤ、110 ディテントスプリング、112 ころ、120 非Pポジション位置、122 山、124 Pポジション位置、300 入力I/F、400 演算処理部、402 目標カウント値C(1)算出部、404 目標カウント値E(1)算出部、406 電流変化判定部、408 インクリメント部、410 カウント値判定部、412 駆動制御部、414 NSW異常判定部、416 エンコーダ異常判定部、500 出力I/F、600 記憶部。

Claims (14)

  1. 操作部材の状態に対応した信号に基づく電力供給を受けたアクチュエータの回転力により、車両に搭載された自動変速機のシフトポジションを切り換えるシフト切換機構の制御装置であって、前記自動変速機は、複数のシフトポジションを有し、前記アクチュエータには、隣接するシフトポジションへの切換時に、前記アクチュエータの回転負荷が増減するように形成される切換部材が設けられ、
    前記アクチュエータの負荷変動に関連した物理量を検出するための検出手段と、
    前記検出された物理量に基づいて、前記自動変速機におけるシフトポジションを判定するための判定手段とを含む、シフト切換機構の制御装置。
  2. 前記検出手段は、前記アクチュエータに供給される電流値を検出するための手段を含み、
    前記判定手段は、前記検出された電流値の変化に基づいて、前記自動変速機におけるシフトポジションを判定するための手段を含む、請求項1に記載のシフト切換機構の制御装置。
  3. 前記判定手段は、前記検出された電流値の変化率が予め定められた値を超える回数に基づいて、前記シフトポジションを判定するための手段を含む、請求項1または2に記載のシフト切換機構の制御装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記自動変速機におけるシフトポジションに関連した物理量を検出するための位置検出手段と、
    前記検出された物理量と、前記判定されたシフトポジションとに基づいて、前記位置検出手段の異常を判定するための異常判定手段とをさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載のシフト切換機構の制御装置。
  5. 前記位置検出手段は、前記アクチュエータの回転に応じて、各シフトポジションに対応する信号を出力するスイッチであって、
    前記異常判定手段は、前記スイッチから出力される信号に基づくシフトポジションと、前記判定手段により判定されたシフトポジションとが異なると、前記スイッチの異常を判定するための手段を含む、請求項4に記載のシフト切換機構の制御装置。
  6. 前記位置検出手段は、前記アクチュエータの回転に応じて、前記アクチュエータの回転量に対応する信号を出力するエンコーダであって、
    前記異常判定手段は、前記エンコーダから出力される信号に基づくシフトポジションと、前記判定手段により判定されたシフトポジションとが異なると、前記エンコーダの異常を判定するための手段を含む、請求項4に記載のシフト切換機構の制御装置。
  7. 操作部材の状態に対応した信号に基づく電力供給を受けたアクチュエータの回転力により、車両に搭載された自動変速機のシフトポジションを切り換えるシフト切換機構の制御方法であって、前記自動変速機は、複数のシフトポジションを有し、前記アクチュエータには、隣接するシフトポジションへの切換時に、前記アクチュエータの回転負荷が増減するように形成される切換部材が設けられ、
    前記アクチュエータの負荷変動に関連した物理量を検出する検出ステップと、
    前記検出された物理量に基づいて、前記自動変速機におけるシフトポジションを判定する判定ステップとを含む、シフト切換機構の制御方法。
  8. 前記検出ステップは、前記アクチュエータに供給される電流値を検出するステップを含
    み、
    前記判定ステップは、前記検出された電流値の変化に基づいて、前記自動変速機におけるシフトポジションを判定するステップを含む、請求項7に記載のシフト切換機構の制御方法。
  9. 前記判定ステップは、前記検出された電流値の変化率が予め定められた値を超える回数に基づいて、前記シフトポジションを判定するステップを含む、請求項7または8に記載のシフト切換機構の制御方法。
  10. 前記制御方法は、
    前記自動変速機におけるシフトポジションに関連した物理量を検出装置を用いて検出する位置検出ステップと、
    前記検出された物理量と、前記判定されたシフトポジションとに基づいて、前記検出装置の異常を判定する異常判定ステップとをさらに含む、請求項7〜9のいずれかに記載のシフト切換機構の制御方法。
  11. 前記検出装置は、前記アクチュエータの回転に応じて、各シフトポジションに対応する信号を出力するスイッチであって、
    前記異常判定ステップは、前記スイッチから出力される信号に基づくシフトポジションと、前記判定手段により判定されたシフトポジションとが異なると、前記スイッチの異常を判定するステップを含む、請求項10に記載のシフト切換機構の制御方法。
  12. 前記検出装置は、前記アクチュエータの回転に応じて、前記アクチュエータの回転量に対応する信号を出力するエンコーダであって、
    前記判定手段は、前記エンコーダから出力される信号に基づくシフトポジションと、前記判定手段により判定されたシフトポジションとが異なると、前記エンコーダの異常を判定するための手段を含む、請求項10に記載のシフト切換機構の制御方法。
  13. 請求項7〜12のいずれかに記載の制御方法をコンピュータで実現されるプログラム。
  14. 請求項7〜12のいずれかに記載の制御方法をコンピュータで実現されるプログラムを記録した記録媒体。
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