JP2008106720A - エンジンシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの自動停止・自動始動に際してのエンジン回転速度の適切な管理を可能として、エンジンのより円滑な再始動性を確保することのできるエンジンシステムを提供する。
【解決手段】エンジンシステムは、時刻t0においてエンジンの自動停止処理を行った後、回転速度パルスを監視しつつエンジン再始動が可能となる時期を判定し、該判定後に車両操作による自動始動条件が成立することに基づいてエンジンの再始動を実行する。エンジンシステムは、時刻t1において上記回転速度パルスに基づき算出されるエンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域(250rpm以下)に至って以降は、回転速度パルスの周期時間を仮想的に求め、該求めたパルス周期時間に基づいて推定エンジン回転速度を算出するとともに、時刻t2においてこの推定エンジン回転速度が200rpmに到達することに基づいてエンジンの再始動が可能となった旨を判定する。
【選択図】図5
【解決手段】エンジンシステムは、時刻t0においてエンジンの自動停止処理を行った後、回転速度パルスを監視しつつエンジン再始動が可能となる時期を判定し、該判定後に車両操作による自動始動条件が成立することに基づいてエンジンの再始動を実行する。エンジンシステムは、時刻t1において上記回転速度パルスに基づき算出されるエンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域(250rpm以下)に至って以降は、回転速度パルスの周期時間を仮想的に求め、該求めたパルス周期時間に基づいて推定エンジン回転速度を算出するとともに、時刻t2においてこの推定エンジン回転速度が200rpmに到達することに基づいてエンジンの再始動が可能となった旨を判定する。
【選択図】図5
Description
本発明は、エンジンシステムに関し、特にエコノミーランニング機能として車載エンジンの自動停止・自動始動機能を有するエンジンシステムに関する。
従来、この種のエンジンシステムとしては、例えば特許文献1に記載のエンジンシステムがある。この特許文献1に記載のエンジンシステムも含め、エコノミーランニング機能としてこのようなエンジンの自動停止・自動始動機能を有するエンジンシステムでは通常、燃費の改善などのために、自動車が交差点等で走行停止した時にはエンジンの自動停止処理を行い、その後の運転者による所定の発進操作を機にエンジンの自動始動処理を行って自動車を発進可能な状態とする。なおここで、上記エンジンの自動停止処理は一般に、車両停止時に自動停止条件、例えばアクセルペダルが踏み込まれていないこと、及びブレーキペダルが踏み込まれていること等のすべての条件が成立することをもって実行される。また、この自動停止処理では、エンジンに対する燃料噴射弁からの燃料噴射も停止される。そして、こうして自動停止処理が行われた後は、引き続き、エンジンの回転が停止したか否か、すなわちエンジンが始動可能状態にあるか否かが判定される。ちなみにこの判定では、エンジン回転速度が同エンジンを再始動することのできる回転速度まで低下したことに基づいてエンジンが始動可能状態にある旨の判定が行われる。そして、エンジンが始動可能状態にある旨が判定され、且つ自動始動条件、例えばアクセルペダルが踏み込まれていること、及びブレーキペダルが踏み込まれていないこと等のすべての条件が成立することで上記エンジンの自動始動処理が実行される。
一方、周知のように、エンジンには回転速度センサであるクランク角センサが設けられており、同クランク角センサからの出力周期に基づいてエンジンの回転速度が算出される。ただし、エンジン回転速度が極めて低い回転速度領域、具体的には上記クランク角センサからの出力が30°CA(クランク角)毎に取り込まれるとするときに300〜250rpm程度の低い回転速度領域に至った場合には、クランク角センサからの出力に対する信頼性が大きく崩れ、同出力からエンジン回転速度を算出すること自体が無意味なものとなる。すなわちこのような場合、エンジンが始動可能状態にあるか否かを適切に判定することができなくなる。そこで、このようなエンジンシステムでは便宜的に、例えば図7に示す態様にてエンジンが始動可能状態にあるか否かを判定するようにしている。
すなわち図7は、上記自動停止処理が実行された後のエンジン回転速度の経時的な変化とともに、同変化に基づくエンジン停止(再始動可能)状態の判定態様を示したものであり、ここでは例えば時刻t10においてエンジンの自動停止が実行されたとしている。こうして自動停止が実行されると、燃料噴射が停止されて、エンジン回転速度は同図7に示される態様で次第に低下していく。そして、時刻t11においてエンジン回転速度が上記回転速度領域、いわば計算限界となる回転速度領域に至ったことが判断されると、その時点から所定時間、例えば500ms(ミリ秒)だけ経過した時刻t12においてエンジンが始動可能状態にある旨、すなわちエンジン停止(再始動可能)状態にある旨を判定し、その判定フラグをオン(ON)にするようにしている。エンジン停止に対するこのような判定手法を採用することにより、エンジン回転速度が上記計算限界となる回転速度領域に至った場合であっても、エンジンが始動(再始動)可能状態にあるか否かが確実に判定され、上述したエンジンの自動始動処理も確実に実行されるようになる。
特開2005−48626号公報
このように、エンジン回転速度が上記計算限界となる極めて低い回転速度領域に至った時点から例えば500msといった所定時間後に上記判定を下すことで、確かにエンジンの適正な再始動時期を確保することはできる。ただし通常、このような判定時間自体が、エンジンが停止したものとみなすことのできる十分に長い時間に設定されているため、実情としては、この時間が同エンジンシステムとしての円滑な再始動性を阻害する要因ともなりかねない。また、このような事態を避けるべく上記所定時間を単純に短縮するようなことがあれば、回転速度の曖昧な期間を無謀に切り捨てることともなり、特に緻密で繊細な制御が必要とされる当該エンジンシステムにとっては、やはりその円滑な再始動性が妨げられる要因ともなりかねない。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジンの自動停止・自動始動に際してのエンジン回転速度の適切な管理を可能として、エンジンのより円滑な再始動性を確保することのできるエンジンシステムを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、車載エンジンの自動停止・自動始動機能を有し、車両操作による自動停止条件の成立に基づき当該エンジンを停止すべく処理を行った後、同エンジンの回転速度センサから得られる回転速度パルスを監視しつつエンジン再始動が可能となる時期を判定し、該判定後に車両操作による自動始動条件が成立することに基づいて同エンジンを再始動すべく処理を実行するエンジンシステムにおいて、前記監視する回転速度パルスに基づき算出されるエンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域に至って以降は、同回転速度領域に至る直前の回転速度パルスによる割り込み時刻とその都度の経過時刻との関係に基づいて回転速度パルスの周期時間を仮想的に求め、該求めたパルス周期時間に基づいて前記エンジン回転速度を推定するとともに、この推定したエンジン回転速度が予め定めた閾値に到達することに基づいて前記エンジン再始動が可能となる時期を判定することを要旨としている。
請求項1に記載の発明は、車載エンジンの自動停止・自動始動機能を有し、車両操作による自動停止条件の成立に基づき当該エンジンを停止すべく処理を行った後、同エンジンの回転速度センサから得られる回転速度パルスを監視しつつエンジン再始動が可能となる時期を判定し、該判定後に車両操作による自動始動条件が成立することに基づいて同エンジンを再始動すべく処理を実行するエンジンシステムにおいて、前記監視する回転速度パルスに基づき算出されるエンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域に至って以降は、同回転速度領域に至る直前の回転速度パルスによる割り込み時刻とその都度の経過時刻との関係に基づいて回転速度パルスの周期時間を仮想的に求め、該求めたパルス周期時間に基づいて前記エンジン回転速度を推定するとともに、この推定したエンジン回転速度が予め定めた閾値に到達することに基づいて前記エンジン再始動が可能となる時期を判定することを要旨としている。
前述のように、車両操作による自動停止条件の成立に基づきエンジンを停止すべく処理を行った後、エンジン回転速度が極めて低い回転速度領域、すなわち計算限界となる低回転速度領域に至った場合には、回転速度センサからの出力である回転速度パルスに対する信頼性が大きく崩れ、同出力からエンジン回転速度を算出すること自体が無意味なものとなる。そしてこの場合、例えば図6に例示した態様にてエンジンが再始動可能な状態に至った旨を判定するようにしたところで、その円滑な再始動性が阻害されかねないことも前述した通りである。ただし、このようなエンジンシステムであれ、上記構成のように、監視する回転速度パルスに基づき算出されるエンジン回転速度が上記計算限界となる低回転速度領域に至って以降は、同回転速度領域に至る直前の回転速度パルスによる割り込み時刻とその都度の経過時刻との関係に基づいて回転速度パルスの周期時間を仮想的に求めることはできる。そして、この求めたパルス周期時間に基づいてエンジン回転速度を推定するようにすれば、仮想的とはいえ、エンジン回転速度についての連続した適切な管理が可能となる。したがって、エンジン回転速度が上記計算限界となる低回転速度領域に至った場合であれ、こうして推定されるエンジン回転速度が予め定めた閾値に到達することに基づいてエンジン再始動が可能となる時期を判定するようにすれば、エンジンのその時々の状況に応じた円滑な再始動性が確保されるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエンジンシステムにおいて、前記監視する回転速度パルスが得られる都度、当該回転速度パルスによる割り込み時刻からの経過時間を計時し、該計時した経過時間が所定の時間を経ても次の回転速度パルスが得られないことに基づいて前記エンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域に至った旨を判断することを要旨としている。
車両操作による自動停止条件の成立に基づきエンジンを停止すべく処理を行った後においては、エンジン回転速度が低下していくに従って回転速度パルスのパルス周期時間が長くなる。この点、上記構成によれば、監視する回転速度パルスが得られる都度、回転速度パルスによる割り込み時刻からの経過時間が計時され、該計時された経過時間が所定の時間を経ても次の回転速度パルスが得られないときにエンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域に至った旨が判断されるため、同低回転速度領域に至った旨を早期に、しかも確実に判断することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のエンジンシステムにおいて、前記経過時間に対する所定の時間は、前記エンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域に至る直前の回転速度パルスのパルス周期時間に対応する時間として設定されることを要旨としている。
上記所定の時間についてはこのように、エンジン回転速度が上記計算限界となる低回転速度領域に至る直前の回転速度パルスのパルス周期時間に対応する時間として設定することで、通常の回転速度パルスのパルス周期時間に基づくエンジン回転速度の算出を最大限に維持しつつ、同エンジン回転速度が上記計算限界となる低回転速度領域に至ったことの判断も含めて上記仮想的なパルス周期時間の演算との連続性も良好に確保されるようになる。このため、こうした仮想的なパルス周期時間に基づく同領域でのエンジン回転速度の推定もより円滑に開始されるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジンシステムにおいて、前記仮想的に求めたパルス周期時間に基づく前記エンジン回転速度の推定が、それら求めたパルス周期時間とエンジン回転速度との関係を予め定めたマップによるマップ演算として実行されることを要旨としている。
上述のように、上記エンジンを停止すべく処理を行った後においては、エンジン回転速度と回転速度パルスのパルス周期時間との間には、エンジン回転速度が低下していくに従ってそのパルス周期時間が長くなるといった相関関係がある。一方、上記エンジンを停止すべく処理は通常、例えばアイドル運転時等、エンジン回転速度が所定の回転速度にある状態で行われるため、上記エンジンを停止すべく処理を行った後のエンジン回転速度の推移傾向は、繰り返し行われる停止処理を通してほぼ同等の推移傾向となる。したがって、これらパルス周期時間とエンジン回転速度との関係については上記推移傾向に基づいてこれを予めマップ化しておくことが可能である。このため、上記構成によるように、こうして予め定めたマップによるマップ演算として上記仮想的に求めたパルス周期時間に基づくエンジン回転速度の推定を行うようにすれば、同エンジン回転速度を精度良く、しかも極めて容易に求めることができるようになる。また、こうしたマップを採用することにより、上記パルス周期時間とそれに応じて求めようとするエンジン回転速度との関係についても、例えば対象とするエンジン毎に各別に設定することが可能となるなど、その自由度も高められるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエンジンシステムにおいて、前記推定したエンジンの回転速度に対して予め定める閾値が200rpmの回転速度に相当する値であることを要旨としている。
エンジンの自動停止・自動始動機能を有するエンジンシステムでは通常、エンジン回転速度が200rpm程度まで低下すればエンジンの再始動が可能となる。このため、上記構成によるように、推定したエンジン回転速度に対して予め定める閾値を上記200rpmの回転速度に相当する値とすることで、時間的ロスのないより円滑なエンジン再始動が可能となる。なお、この200rpmといったエンジン回転速度自体が前記計算限界となる低回転速度領域内の値であり、上記回転速度パルスのパルス周期時間に基づく通常の回転速度計算では、その信頼性も大きく崩れる。しかし、同領域でのエンジン回転速度を上記仮想的に求めた回転速度パルスのパルス周期時間に基づき推定してその連続性を維持するようにした本発明によれば、この200rpmといったエンジン回転速度も正確に推定することが可能となる。
以下、本発明にかかるエンジンシステム、すなわちエコノミーランニング機能として車載エンジンの自動停止・自動始動機能を有するエンジンシステムの一実施形態について図1を参照して説明する。
この図1に示すエンジンシステムにおいて、エンジン10の出力軸であるクランクシャフト11は、同エンジン10の始動時にスタータ(モータ)12の駆動を通じて回転力が付与される。また、このクランクシャフト11には、プーリを介してオルタネータ13が駆動連結されおり、同クランクシャフト11の駆動に伴って発電が行われる。なお、このオルタネータ13には例えば鉛バッテリーからなる第1のバッテリ14が電気的に接続されており、オルタネータ13を通じて発電された電力はこの第1のバッテリ14に直接充電される。また、このオルタネータ13には、DC−DCコンバータ15を介して例えばリチウムイオン電池からなる第2のバッテリ16が接続されており、オルタネータ13で発電された電力は、DC−DCコンバータ15を介して電圧変換された後、この第2のバッテリ16にも充電される。そして、上記スタータ12は、スタータ電源切り替えリレー17を介してこれら第1のバッテリ14、第2のバッテリ16による給電を統一的に受ける構成となっている。すなわち、このスタータ電源切り替えリレー17には、そのa端子に第1のバッテリ14が接続されるとともに、そのb端子に第2のバッテリ16が接続されており、c端子に接続されているスタータ12の給電線とそれらa端子あるいはb端子との導通/非導通が外部から制御される。このため、例えばこのリレー17がそのc端子とa端子とが接続されるように制御された場合には、第1のバッテリ14から供給される電力によりスタータ12が駆動され、またそのc端子とb端子とが接続されるように制御された場合には、第2のバッテリ16から供給される電力によりスタータ12が駆動される。そして、これらいずれの接続も選択されなかった場合、スタータ12は給電がなされない状態、すなわち非駆動状態に維持される。
一方、このエンジンシステムには、上記エンジン10の運転状態やこれを搭載する車両の操作態様等を検出するための各種センサやスイッチが設けられている。例えば、上記クランクシャフト11の近傍には、その回転と同期した例えば30°CA(クランク角)毎の回転速度パルスPNEを出力する回転速度センサであるクランク角センサ20が設けられている。また、このエンジンシステムには、これを搭載する車両の車速SPDを検出するための車速センサ21、エンジン10内を循環する冷却水の温度、すなわち冷却水温THWを検出する水温センサ22、車両のアクセルペダルの踏み込み量、すなわちアクセル開度ACCPを検出するアクセル開度センサ23が設けられている。さらに、このエンジンシステムには、上記車両のブレーキペダルが踏み込まれたことを示す信号、すなわちブレーキ信号BCを出力するブレーキスイッチ24や、イグニッションスイッチがオン操作されたことを示す信号、すなわちイグニッション信号IGを出力するイグニッションスイッチ25が設けられている。また、このエンジンシステムにはさらに、同車両に搭載されている変速機のシフトレバーの位置を検出してそのシフト位置を示す信号、すなわちシフト位置信号SHFTを出力するシフト位置センサ26が設けられている。なお、シフトレバーは、運転者によりそのシフト位置が、基本的には「P(パーキングレンジ)」、「N(ニュートラルレンジ)」、「D(ドライブレンジ)」、及び「R(リバースレンジ)」のいずれかの位置に選択的に切り替えられる。
そして、これら各センサやスイッチ20〜26からの出力信号は、マイクロコンピュータを中心に構成されて各種制御を統括的に司る制御装置30に入力される。この制御装置30は、基本的には上記各センサやスイッチ20〜26からの出力に基づいてエンジン10の運転に係る各種状態量を求めるとともに、この求めた状態量に基づいてエンジン10の燃料噴射噴射量制御や点火時期制御等の各種制御を実行する。
例えば、エンジン10の初回始動時において、運転者によりイグニッションスイッチ25がオン状態に操作された旨が判断されると、制御装置30は、上記スタータ電源切り替えリレー17のc端子をa端子に接続する制御を行い、第1のバッテリ14からの給電のもとにスタータ12を駆動して、いわゆるクランキング動作を開始する。なおこのとき、エンジン10が自律運転に至るまでは、水温センサ22を通じて検出される冷却水温THWやクランク角センサ20を通じて取り込まれる回転速度パルスPNEのパルス周期をもとに演算されるエンジン回転速度NE等に基づく始動時に見合った燃料噴射量制御等の各種制御が併せて実行されることは周知の通りである。
また、エンジン10の始動後、車両が通常走行しているときには、制御装置30は、上記スタータ電源切り替えリレー17のc端子がa端子及びb端子のいずれにも接続さない状態に維持して、これも通常走行時に必要とされる各種周知の制御を実行する。なおこのとき、オルタネータ13を通じて発電された電力は上述のように、第1のバッテリ14に充電されるとともに、DC−DCコンバータ15を介して第2のバッテリ16に充電される。
一方、この制御装置30には、上記エンジン10の自動停止・自動始動を制御するエンジン自動停止・自動始動制御部31が設けられている。この制御部31では、上記各センサやスイッチ20〜26の出力信号に基づいてエンジン10の自動停止時期、あるいは自動始動時期を判断し、同判断結果に基づいてエンジン10の燃料噴射量制御や上記スタータ電源切り替えリレー17の切り替え制御等を実行する。
図2は、本実施形態のエンジンシステムのこのようなエンジン自動停止・自動始動処理についてその処理手順を示したものであり、また図3は、同処理で用いられるエンジン始動可能フラグ処理についてその処理手順を示したものである。以下、この図2及び図3を参照して、上記エンジン自動停止・自動始動制御部31を通じて実行される自動停止・自動始動処理の具体的な処理手順を詳述する。なお、この自動停止・自動始動処理は、例えば数十ms(ミリ秒)毎の定時割り込み処理として繰り返し実行される。
図2に示されるように、この自動停止・自動始動処理ではまず、エンジン10が停止中であるか否かが判断される(ステップS10)。具体的には、例えば上記クランク角センサ20を通じて出力されるはずの回転速度パルスPNEが所定期間得られないことをもってエンジンが停止中である旨が判断される。
この処理を通じてエンジン10が停止中でない旨が判断された場合には(ステップS10:NO)、すなわちエンジン10が未だ稼働している場合には、自動停止条件が成立したか否かが判定される(ステップS20)。この自動停止条件は、例えば、以下のような条件の論理積(AND)条件である。
(A1)エンジン10が暖機後であり、且つ過熱状態でないこと。
(A2)アクセルペダルが踏み込まれていないこと。
(A3)ブレーキペダルが踏み込まれていること。
(A4)車両が停止していること。
(A1)エンジン10が暖機後であり、且つ過熱状態でないこと。
(A2)アクセルペダルが踏み込まれていないこと。
(A3)ブレーキペダルが踏み込まれていること。
(A4)車両が停止していること。
これら(A1)〜(A4)の条件は、具体的には以下のように判断される。
(A1a)冷却水温THWが冷却水温による低温判定値よりも高く、且つ過熱判定値よりも小さくこと。
(A2a)アクセル開度ACCPが「0」であること。
(A3a)ブレーキ信号BCに基づいてブレーキペダルが踏み込まれていると判断されること。
(A4a)車速SPDが「0」であること。
(A1a)冷却水温THWが冷却水温による低温判定値よりも高く、且つ過熱判定値よりも小さくこと。
(A2a)アクセル開度ACCPが「0」であること。
(A3a)ブレーキ信号BCに基づいてブレーキペダルが踏み込まれていると判断されること。
(A4a)車速SPDが「0」であること。
そして、これら(A1a)〜(A4a)等のすべての条件が成立することをもって自動停止条件が成立した旨が判定される。なお、この条件の中には、上記第1のバッテリ14及び第2のバッテリ16の出力電圧がそれぞれ基準電圧以上であることを含めてもよい。
この処理を通じて自動停止条件が成立した旨が判定されると(ステップS20:YES)、エンジン10の自動停止処理が実行される(ステップS30)。具体的には、制御装置30による制御を通じてエンジン10に対する燃料噴射が停止される。
また、こうして自動停止条件が成立した場合には、このステップS30の処理に続いて、エンジン始動可能判定フラグ処理が実行される(ステップS40)。このエンジン始動可能判定フラグ処理では、エンジン10が始動可能状態にある場合にはエンジン始動可能判定フラグXSが「1」に設定される一方で、エンジン10が始動可能状態にない場合には同フラグXSが「0」に設定されるが、その詳細については、後に図3を参照して説明する。
このステップS40の処理に続いて、エンジン10が始動可能状態であるか否かが判定される(ステップS50)。具体的には、上記エンジン始動可能判定フラグXSが「1」であるか「0」であるかが判定される。そして、この判定処理を通じてエンジン10が始動可能状態でない旨、すなわちエンジン始動可能判定フラグXSが「0」である旨が判定された場合には(ステップS50:NO)、エンジン10が自動停止された後、エンジン10が未だ始動可能状態至っていないとして、同処理を一旦抜ける。
一方、エンジン10の自動停止が実行された後、エンジン10が始動可能状態となった場合、すなわちエンジン始動可能判定フラグXSが「1」となった場合には(ステップS50:YES)、次いでエンジン10の自動始動条件が成立したか否かが判定される(ステップS60)。この自動始動条件は、例えば、以下の(B)の条件が満足されていることをもって自動始動条件が成立した旨が判定される。
(B)シフト位置信号SHFTに基づいてシフトレバーが「P」又は「N]の位置にあると判断され、シフトレバーがこれら以外のシフト位置に切り替えられたこと。
(B)シフト位置信号SHFTに基づいてシフトレバーが「P」又は「N]の位置にあると判断され、シフトレバーがこれら以外のシフト位置に切り替えられたこと。
また、この自動始動条件は、例えば、シフト位置信号SHFTに基づいてシフトレバーが「D」の位置にあると判断されることを条件とし、且つ以下のいずれかの条件が満足されていることをもって自動始動条件が成立した旨が判定される。
(C1)アクセルペダルが踏み込まれていること。
(C2)ブレーキペダルが踏み込まれていないこと。
(C1)アクセルペダルが踏み込まれていること。
(C2)ブレーキペダルが踏み込まれていないこと。
これら(C1),(C2)の条件は、具体的には以下のように判断される。
(C1a)アクセル開度ACCPが「0」よりも大きいこと。
(C2a)ブレーキ信号BCに基づいてブレーキペダルが踏み込まれていないと判断されること。
(C1a)アクセル開度ACCPが「0」よりも大きいこと。
(C2a)ブレーキ信号BCに基づいてブレーキペダルが踏み込まれていないと判断されること。
なお、この条件の中には、上記第1のバッテリ14及び第2のバッテリ16の出力電圧がそれぞれ基準電圧以下であることを含めてもよい。
この判定処理を通じて自動始動条件が成立した旨が判定されると(ステップS60:YES)、エンジン10の自動処理を実行する(ステップS70)。具体的には、エンジン自動停止・自動始動制御部31によりスタータ電源切り替えリレー17のc端子がb端子に接続されるように制御されて、第2のバッテリ16からの給電のもとにスタータ12が駆動されてエンジン10が再始動される。
この判定処理を通じて自動始動条件が成立した旨が判定されると(ステップS60:YES)、エンジン10の自動処理を実行する(ステップS70)。具体的には、エンジン自動停止・自動始動制御部31によりスタータ電源切り替えリレー17のc端子がb端子に接続されるように制御されて、第2のバッテリ16からの給電のもとにスタータ12が駆動されてエンジン10が再始動される。
そして、このステップS70の処理に続いて、図2及び図3の処理ルーチンにおいて用いられるすべてのフラグがリセットされ(ステップS80)、制御装置30はこの一連の処理を一旦抜ける。なお、これらフラグは、制御装置30内部のメモリもしくはレジスタの各々特定の領域にセットされる。
続いて、図3を参照して、図2におけるステップS40の処理である上記エンジン始動可能判定フラグ処理についてその処理手順を詳述する。なお、以下に述べる低回転速度領域判断フラグX1及びエンジン始動可能判定フラグXSは初期値としてそれぞれ「0」に設定されている。また、これらのフラグX1,XSは上述のように、図2における上記ステップS80の処理を通じて「0」に設定(リセット)される。
図3に示されるように、このエンジン始動可能判定フラグ処理ではまず、エンジン回転速度NEが低回転速度領域にあるか否かが判断される(ステップS400)。具体的には、低回転速度領域判断フラグX1が「1」である場合にエンジン回転速度NEが低回転速度領域にある旨が判断される。
この判断処理を通じて、エンジン回転速度NEが低回転速度領域にない旨が判断された場合(ステップS400:NO)、すなわち上記エンジン10の自動停止処理が実行された後、回転速度パルスPNEに基づき同エンジン回転速度NEを算出することができる場合には、回転速度パルスPNEの割り込みが有ったか否かが判断される(ステップS401)。
そして、この処理を通じて回転速度パルスPNEの割り込みが有った旨が判断された場合には(ステップS401:YES)、この回転速度パルスPNEの割り込みが有った時の時刻tEが同パルスPNEの割り込み時刻tPとして制御装置30内部のメモリもしくはレジスタにセットされる(ステップS402)。一方、ステップS401の処理を通じて回転速度パルスPNEの割り込みが無い旨が判断された場合には(ステップS401:NO)、最後に検出された回転速度パルスPNEの割り込み時刻がパルス割り込み時刻tPとして維持される。
そして、これらステップS401及びステップS402の処理に続いて、上記パルス割り込み時刻tPに基づきパルス周期時間TI1が算出される(ステップS403)。具体的には、現在の時刻tEから上記パルス割り込み時刻tPを減算した時間、すなわち回転速度パルスPNEの割り込み時刻tPからの経過時間がパルス周期時間TI1として算出される。
そしてこの処理に続いて、ステップS400と同様の判定処理、すなわちエンジン回転速度NEが低回転速度領域にあるか否かが判断される(ステップS404)。
この判定処理を通じてエンジン回転速度NEが低回転速度領域にない旨が判断された場合には(ステップS404:YES)、エンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域にあるか否かが判断される(ステップS405)。具体的には、上記パルス周期時間TI1が低回転速度領域判定値である20ms以下である場合に、エンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域にある旨が判断される。ここで、この低回転速度領域判定値である20msに相当する相当するパルス周期時間は、クランク角センサ20から出力が30°CA毎に取り込まれるとするときにエンジン回転速度NEが250rpmとなるパルス周期時間に相当する。そして、エンジン回転速度NEが250rpm程度に至った場合には、クランク角センサ20からの出力である回転速度パルスPNEに対する信頼性が大きく崩れ、同出力からエンジン回転速度NEを算出すること自体が無意味なものとなる。すなわち、上記パルス周期時間TI1が20ms以下となった場合には、エンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域にあると判断することができる。
この判定処理を通じてエンジン回転速度NEが低回転速度領域にない旨が判断された場合には(ステップS404:YES)、エンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域にあるか否かが判断される(ステップS405)。具体的には、上記パルス周期時間TI1が低回転速度領域判定値である20ms以下である場合に、エンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域にある旨が判断される。ここで、この低回転速度領域判定値である20msに相当する相当するパルス周期時間は、クランク角センサ20から出力が30°CA毎に取り込まれるとするときにエンジン回転速度NEが250rpmとなるパルス周期時間に相当する。そして、エンジン回転速度NEが250rpm程度に至った場合には、クランク角センサ20からの出力である回転速度パルスPNEに対する信頼性が大きく崩れ、同出力からエンジン回転速度NEを算出すること自体が無意味なものとなる。すなわち、上記パルス周期時間TI1が20ms以下となった場合には、エンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域にあると判断することができる。
この判定処理を通じてエンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域にない旨が判断される場合(ステップS405:NO)、すなわちエンジン10が自動停止された後、回転速度パルスPNEに基づきエンジン回転速度NEを算出することができる場合にはエンジン始動可能判定フラグXSが「0」に設定される。この場合には、エンジン回転速度NEはエンジン10の再始動が可能となる速度である200rpmよりも未だ大きいため、エンジン10の自動始動処理が行われることはない。
一方、エンジン10が自動停止された後においては、エンジン回転速度が低下していくに従って回転速度パルスPNEに基づき算出されるパルス周期時間TI1が長くなる。そして、同パルス周期時間TI1が上記低回転速度領域判定値である20msよりも長くなった場合には(ステップS405:YES)、低回転速度領域判断フラグX1が「1」に設定される(ステップS406)。
そしてこの処理に続いて、パルス周期時間TI1基づき推定エンジン回転速度NEIが算出される(ステップS407)。具体的には、図4にこの推定エンジン回転速度NEIとパルス周期時間TI1との関係を定めたマップを示すように、パルス周期時間TI1、すなわち仮想的なパルス周期時間から図4のマップを用いて推定エンジン回転速度NEIが算出される。上述のように、エンジン10が自動停止された後においては、エンジン回転速度NEと回転速度パルスのパルス周期時間TI1との間には、エンジン回転速度NEが低下していくに従ってそのパルス周期時間TI1が長くなるといった相関関係がある。一方、上記エンジン10の自動停止処理は、アイドル運転時等、エンジン回転速度NEが所定の回転速度にある状態で行われるため、上記エンジン10が自動停止された後のエンジン回転速度NEの推移傾向は、繰り返し行われる停止処理を通してほぼ同等の推移傾向となる。したがって、これらパルス周期時間TI1とエンジン回転速度NEとの関係は予め実験等により求めることが可能であり、ここではこれらの関係を図4に例示する態様でマップ化している。このように予め定めたマップによるマップ演算としてパルス周期時間TI1に基づいて推定エンジン回転速度NEIを求めるようにすれば、エンジン回転速度NEを精度良く、しかも極めて容易に求めることができるようになる。なお、図4に例示したマップは、制御装置30内部のROM等の不揮発性メモリに記憶されている。
このステップS407の処理において推定エンジン回転速度NEIを求めた後、同推定エンジン回転速度NEIが所定回転速度以下か否かが判断される(ステップS408)。具体的には、推定エンジン回転速度NEIがエンジン10の再始動が可能となる回転速度、すなわち200rpm以下か否かが判定される。
そして推定エンジン回転速度NEIが所定回転速度を超えている旨が判断された場合(ステップS408:NO)、すなわちエンジン回転速度の推定を開始しているが、エンジン回転速度NEがエンジン10の再始動が可能となる回転速度に達していない旨が判断される場合には、エンジン始動可能判定フラグXSが「0」に設定される。
一方、上述のようにエンジン回転速度NEが上記計算限界となる低回転速度領域に達した場合にはステップS406の処理において低回転速度領域判断フラグX1か「1」に設定される。このため、この場合には、パルス周期時間TI1を算出した後(ステップS403)、同パルス周期時間TI1から推定エンジン回転速度NEIがマップ演算されるとともに(ステップS407)、同推定エンジン回転速度NEIが所定回転速度以下か否かが判断される(ステップS408)。すなわち、エンジン回転速度NEが上記計算限界となる低回転速度領域に至って以降は、同回転速度領域に至る直前のパルス割り込み時刻tPとその都度の経過時刻との関係に基づいて仮想的なパルス周期時間TI1が求められる。そして、この求めたパルス周期時間TI1に基づき推定エンジン回転速度NEIを算出するようにすれば、仮想的とはいえ、エンジン回転速度NEについての連続した適切な管理が可能となる。すなわち、エンジン回転速度NEが上記計算限界となる低回転速度領域となった場合であっても、仮想的なパルス周期時間TI1に基づき推定エンジン回転速度NEIを算出することで、エンジン回転速度NEの連続が維持されるため、この200rpmといったエンジン回転速度NEも正確に推定することが可能となる。
そして、推定エンジン回転速度NEIが200rpm以下となった場合(ステップS408:YES)、すなわちエンジン回転速度NEがエンジン10の再始動が可能となる速度に達したと判断される場合には、エンジン始動可能判定フラグXSが「1」に設定される。
図5は、このようなエンジン10が自動停止された後のエンジン回転速度NEの経時的な変化とともに、同変化に基づくエンジン10の始動可能状態の判定態様を示したものである。図5では、時刻t0においてエンジンの自動停止が実行されたとしている。こうしてエンジンの自動停止が実行されると、エンジン回転速度NEは図5に示される態様で次第に低下していく。そして、時刻t1においてエンジン回転速度NEが250rpm、すなわち上記計算限界となる低回転速度領域に至った場合であっても、図4のマップを用いたマップ演算により仮想的なパルス周期時間TI1から推定エンジン回転速度NEIを推定することで、エンジン回転速度についての連続した適切な管理が可能となる。そして、時刻t2において同推定エンジン回転速度NEIがエンジン10の再始動が可能となる回転速度である200rpm以下となったときにエンジン10の再始動が可能となった旨が判定される。これにより、同図5に参考までに示した従来の判定手法とは異なり、エンジン10のその時々の状況に応じた円滑な再始動性が確保された状態で、先の図2のステップS60の処理であるエンジン10の自動始動条件が成立したか否かの判断が行われるようになり、エンジン10の自動始動処理も、より円滑に実行されるようになる。
以上説明したように、実施形態のエンジンシステムによれば、以下のような作用効果が得られるようになる。
(1)エンジン自動停止・自動始動制御部31では、監視する回転速度パルスPNE基づき算出されるエンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域に至って以降は、同回転速度領域に至る直前の回転速度パルスPNEの割り込み時刻tPからの経過時間に基づいて仮想的なパルス周期時間TI1を算出することにした。そして、同制御部31では、この仮想的なパルス周期時間TI1に基づいて推定エンジン回転速度NEIを併せて算出することとした。このため、仮想的とはいえ、エンジン回転速度NEについての連続した適切な管理が可能となる。そして、エンジン回転速度NEが上記計算限界となる低回転速度領域に至った場合であれ、この推定エンジン回転速度NEIが予め定めた所定回転速度に到達することに基づいてエンジン再始動が可能となる時期を判定するようにしたことで、エンジン10のその時々の状況に応じた円滑な再始動性が確保されるようになる。
(1)エンジン自動停止・自動始動制御部31では、監視する回転速度パルスPNE基づき算出されるエンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域に至って以降は、同回転速度領域に至る直前の回転速度パルスPNEの割り込み時刻tPからの経過時間に基づいて仮想的なパルス周期時間TI1を算出することにした。そして、同制御部31では、この仮想的なパルス周期時間TI1に基づいて推定エンジン回転速度NEIを併せて算出することとした。このため、仮想的とはいえ、エンジン回転速度NEについての連続した適切な管理が可能となる。そして、エンジン回転速度NEが上記計算限界となる低回転速度領域に至った場合であれ、この推定エンジン回転速度NEIが予め定めた所定回転速度に到達することに基づいてエンジン再始動が可能となる時期を判定するようにしたことで、エンジン10のその時々の状況に応じた円滑な再始動性が確保されるようになる。
(2)エンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域に至ったか否かを判定するためのパルス周期時間TI1に対する判定値を、エンジン回転速度NEが計算限界となる回転速度である250rpmに相当する回転速度パルスのパルス周期時間である20msに設定するようにした。このため、回転速度パルスPNEのパルス周期時間TI1に基づくエンジン回転速度NEの算出を最大限に維持しつつ、同エンジン回転速度NEが上記計算限界となる低回転速度領域に至ったことの判断も含めて仮想的なパルス周期時間TI1の演算との連続性が良好に確保されるようになる。また、こうした仮想的なパルス周期時間TI1に基づく同領域でのエンジン回転速度NEの推定も円滑に開始されるようになる。
(3)推定エンジン回転速度NEIを仮想的に求めたパルス周期時間TI1からマップ演算により算出するようにした。このため、エンジン回転速度NEが精度良く、しかも極めて容易に求められるようになる。また、こうしたマップを採用することにより、パルス周期時間TI1とそれに応じて求めようとする推定エンジン回転速度NEIとの関係についても、例えば対象とするエンジン毎に格別に設定することが可能となるなど、その自由度も高められるようになる。
(4)エンジンの自動停止・自動始動機能を有するエンジンシステムでは通常、エンジン回転速度が200rpm程度まで低下すればエンジンの再始動が可能となる。このため、推定エンジン回転速度NEIに対して200rpmといった回転速度を判定値としてエンジン10の再始動が可能となったか否かを判定することにより、時間的ロスのないより円滑なエンジン再始動が可能となる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・図2に示した自動停止・自動始動処理におけるステップS40のエンジン始動可能フラグ処理を省略するとともに、図3に示したエンジン始動可能フラグ処理に代えて、図6に示すエンジン回転速度算出処理を独立して実行するようにしてもよい。図6に示すエンジン回転速度算出処理では、図3に示したエンジン始動可能フラグ処理におけるステップS402の処理に代えて、現在の時刻tEを回転速度パルスPNEの割り込み時刻tPにセットするとともに(ステップS402a)、回転速度パルスPNEの割り込み時刻tPと前回セットした割り込み時刻tP’との関係からエンジン回転速度NEを算出するようにした(ステップS402b)。
・図2に示した自動停止・自動始動処理におけるステップS40のエンジン始動可能フラグ処理を省略するとともに、図3に示したエンジン始動可能フラグ処理に代えて、図6に示すエンジン回転速度算出処理を独立して実行するようにしてもよい。図6に示すエンジン回転速度算出処理では、図3に示したエンジン始動可能フラグ処理におけるステップS402の処理に代えて、現在の時刻tEを回転速度パルスPNEの割り込み時刻tPにセットするとともに(ステップS402a)、回転速度パルスPNEの割り込み時刻tPと前回セットした割り込み時刻tP’との関係からエンジン回転速度NEを算出するようにした(ステップS402b)。
・上記実施形態では、エンジン10の再始動が可能となったか否かを判定するために、200rpmといった回転速度を判定値(閾値)としたが、対象とするエンジンシステムの仕様等に応じてこの回転速度判定値を、その上下の値、例えば150rpm、あるいは100rpm等に変更してもよい。
・上記実施形態では、仮想的に求めたパルス周期時間TI1から推定エンジン回転速度NEIをマップ演算により算出したが、例えばパルス周期時間TI1とエンジン回転速度NEとの関係を定めた適宜の関数演算により算出してもよい。
・上記実施形態では、エンジン回転速度NEが計算限界となる低回転速度領域に至ったか否かを判定するためのパルス周期時間TI1に対する判定値を、エンジン回転速度NEが計算限界となる回転速度である250rpmに相当する回転速度パルスのパルス周期時間である20msに設定した。これに対し、250rpmに近い回転速度に対応する他の判定の時間に設定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、スタータ12の駆動を通じてエンジン10の再始動を実現していたが、この他、例えばモータジェネレータの駆動を通じてエンジン10の再始動を実現するようにしてもよい。
10…エンジン、11…クランクシャフト、12…スタータ、13…オルタネータ、14…第1のバッテリ、15…DC−DCコンバータ、16…第2のバッテリ、17…スタータ電源切り替えリレー、20…クランク角センサ、21…車速センサ、22…水温センサ、23…アクセル開度センサ、24…ブレーキスイッチ、25…イグニッションスイッチ、26…シフト位置センサ、30…制御装置、31…エンジン自動停止・自動始動制御部。
Claims (5)
- 車載エンジンの自動停止・自動始動機能を有し、車両操作による自動停止条件の成立に基づき当該エンジンを停止すべく処理を行った後、同エンジンの回転速度センサから得られる回転速度パルスを監視しつつエンジン再始動が可能となる時期を判定し、該判定後に車両操作による自動始動条件が成立することに基づいて同エンジンを再始動すべく処理を実行するエンジンシステムにおいて、
前記監視する回転速度パルスに基づき算出されるエンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域に至って以降は、同回転速度領域に至る直前の回転速度パルスによる割り込み時刻とその都度の経過時刻との関係に基づいて回転速度パルスの周期時間を仮想的に求め、該求めたパルス周期時間に基づいて前記エンジン回転速度を推定するとともに、この推定したエンジン回転速度が予め定めた閾値に到達することに基づいて前記エンジン再始動が可能となる時期を判定する
ことを特徴とするエンジンシステム。 - 前記監視する回転速度パルスが得られる都度、当該回転速度パルスによる割り込み時刻からの経過時間を計時し、該計時した経過時間が所定の時間を経ても次の回転速度パルスが得られないことに基づいて前記エンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域に至った旨を判断する
請求項1に記載のエンジンシステム。 - 前記経過時間に対する所定の時間は、前記エンジン回転速度が計算限界となる低回転速度領域に至る直前の回転速度パルスのパルス周期時間に対応する時間として設定される
請求項2に記載のエンジンシステム。 - 前記仮想的に求めたパルス周期時間に基づく前記エンジン回転速度の推定が、それら求めたパルス周期時間とエンジン回転速度との関係を予め定めたマップによるマップ演算として実行される
請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジンシステム。 - 前記推定したエンジンの回転速度に対して予め定める閾値が200rpmの回転速度に相当する値である
請求項1〜4のいずれか一項に記載のエンジンシステム。
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