JP2008105920A - 抗菌性窯業製品、窯業表面処理剤、および抗菌性窯業製品の製造方法 - Google Patents

抗菌性窯業製品、窯業表面処理剤、および抗菌性窯業製品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】抗菌性金属の利用効率が高いため、前記抗菌性金属の使用量を、現状より少なくしても、十分な抗菌性を得ることができる、新規な抗菌性窯業製品と、前記抗菌性窯業製品を製造するために用いることができる窯業表面処理剤と、前記窯業表面処理剤を用いた抗菌性窯業製品の製造方法とを提供する。
【解決手段】抗菌性窯業製品は、表面に、少なくとも銀を含む、平均粒子径200nm以下の金属ナノ粒子を存在させた。窯業表面処理剤は、分散媒中に、粒度分布の90%累積径D90が150nm以下である金属ナノ粒子をコロイド分散させた。製造方法は、窯業製品の表面に、前記窯業表面処理剤を塗布した後、800〜1600℃で焼成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、衛生陶器、和洋食器等の陶磁器製品に代表される窯業製品の表面に、抗菌性を付与した抗菌性窯業製品と、前記抗菌性窯業製品を製造するために用いる窯業表面処理剤と、前記窯業表面処理剤を用いた抗菌性窯業製品の製造方法とに関するものである。
窯業製品の表面に、抗菌性を付与するための抗菌剤としては、銀、銅、錫、亜鉛等の金属(以下、これらの金属を「抗菌性金属」と総称する場合がある)が用いられる。これらの抗菌性金属は、そのイオンが触媒として機能して、水中に溶け込んでいる酸素を活性酸素に変化させて、変化させた活性酸素の作用によって、菌やカビ等の繁殖を抑制する、いわゆるオリゴジナミー効果によって、抗菌性を発現することが知られている。前記抗菌性金属を用いて、窯業製品の表面に抗菌性を付与する場合には、できるだけ長期間に亘って、良好な抗菌性を持続させることを考慮して、窯業製品の素地(素焼き品等)の表面に形成する釉薬層や、あるいは、前記素地自体に、抗菌性金属を含有させるのが一般的である。
例えば、特許文献1には、抗菌性金属が、焼成時に、釉薬成分の溶融物によって侵食されるのを防止するため、前記抗菌性金属を、ハイドロキシアパタイトに担持させて複合粒子を形成し、前記複合粒子を釉薬に添加した後、前記釉薬を、素地の表面に塗布し、焼成して、抗菌性金属を含む釉薬層を形成することが記載されている。また、特許文献2には、同様の目的で、抗菌性金属のイオンを、リン酸カルシウム化合物に含有させて複合粒子を形成し、前記複合粒子を釉薬に添加した後、前記釉薬を、素地の表面に塗布し、焼成して、抗菌性金属を含む釉薬層を形成することが記載されている。
また、特許文献3には、抗菌性金属を保持させた、複合粒子としての無機顔料を、釉薬に添加し、前記釉薬を、素地の表面に塗布した後、焼成して、抗菌性金属を含む釉薬層を形成したり、前記無機顔料を、窯業製品の素地のもとになる陶土や磁土に添加し、前記陶土等を、窯業製品の形状に成型した後、焼成して、前記素地自体に抗菌性金属を含有させたりすることが記載されている。さらに、特許文献4には、酸化銀、金属銀、もしくは任意の銀化合物を下絵具に添加し、前記下絵具を用いて、窯業製品の素地の表面や、前記表面に形成した釉薬層の表面に下絵を描いて焼成したり、前記酸化銀等を釉薬に添加し、前記釉薬を、素地の表面や、前記表面に形成した釉薬層の表面に塗布して焼成したりすることで、抗菌性金属を含む下絵や釉薬層等を形成することが記載されている。
特開平5−201747号公報(請求項1、段落[0007]、段落[0010]) 特開平6−127975号公報(請求項1、段落[0008]〜[0009]) 特開平7−233334号公報(請求項1、2、段落[0009]、段落[0025]) 特開平7−196384号公報(請求項1〜8、段落[0014])
ところが、前記従来の窯業製品は、いずれも、抗菌性金属の利用効率が低いため、抗菌性金属の使用量に見合う十分な抗菌性が得られず、高い抗菌性を得るためには、抗菌性金属の使用量を多くしなければならないため、例えば、釉薬層や下絵が所定の色目にならなかったり(所定の色目より黒ずんだ色目になったりする場合が多い)、窯業製品のコストアップに繋がったりするといった問題を生じるおそれがある。
本発明の目的は、抗菌性金属の利用効率が高いため、前記抗菌性金属の使用量を、現状より少なくしても、十分な抗菌性を得ることができる、新規な抗菌性窯業製品と、前記抗菌性窯業製品を製造するために用いることができる窯業表面処理剤と、前記窯業表面処理剤を用いた抗菌性窯業製品の製造方法とを提供することにある。
抗菌性金属による、先に説明したオリゴジナミー効果に基づく抗菌性は、製造される窯業製品の表面、例えば、釉薬層を有する窯業製品であれば、前記釉薬層の表面に露出した抗菌性金属と、水との接触面積が大きいほど強くなり、前記接触面積は、抗菌性金属の粒子径が小さく、比表面積が大きいほど、大きくなる傾向がある。ところが、発明者の検討によると、従来の窯業製品は、いずれも、その表面に露出している抗菌性金属の粒子径が大きく、比表面積が小さいため、抗菌性金属の利用効率が低くなって、使用した抗菌性金属の量に見合う、十分な抗菌性が得られないのである。
そこで、発明者は、抗菌性金属の利用効率を高めるため、窯業製品の表面に露出する抗菌性金属の粒子径の範囲を規定することを検討した結果、前記抗菌性金属が、平均粒子径200nm以下の金属ナノ粒子として、窯業製品の表面に存在していればよいことを見出した。したがって、請求項1に記載の発明は、表面に、少なくとも銀を含む、平均粒子径200nm以下の金属ナノ粒子が存在していることを特徴とする抗菌性窯業製品である。
また発明者は、先に説明した平均粒子径200nm以下の金属ナノ粒子を、窯業製品の表面に、できるだけ多く露出させて、前記金属ナノ粒子を構成する抗菌性金属の利用効率を、さらに高めることを検討した。その結果、分散媒中に、粒度分布の90%累積径D90が150nm以下の金属ナノ粒子をコロイド分散させた窯業表面処理剤を、釉薬層を形成するための釉薬や、下絵を形成するための下絵具等として用いればよいことを見出した。したがって、請求項2に記載の発明は、分散媒中に、粒度分布の90%累積径D90が150nm以下の金属ナノ粒子が、コロイド分散していることを特徴とする窯業表面処理剤である。
抗菌性金属による抗菌性は、窯業製品の表面、例えば釉薬層を有する窯業製品であれば、前記釉薬層の表面に露出して、水と接触可能な抗菌性金属においてのみ発現し、釉薬層等の内部に存在する抗菌性金属は、抗菌性の付与には、殆ど寄与しない。そのため、抗菌性金属の利用効率を高めるためには、釉薬層等の表面に露出しない抗菌性金属の割合をできるだけ少なくして、相対的に、前記表面に露出する抗菌性金属の割合を多くすることが肝要である。ところが、先に説明した特許文献1〜3に記載された、抗菌性金属を担持した複合粒子や、特許文献4に記載された酸化銀、水に不溶性、難溶性の銀化合物等は、釉薬中で凝集しやすい上、凝集を生じると沈降を生じやすい。また、特許文献4に記載された金属銀は、釉薬成分よりも比重が大きいため、やはり釉薬中で沈降を生じやすい。
そのため、これらの成分を含有する釉薬を用いて形成した釉薬層を有する従来の窯業製品は、前記釉薬層の表面に露出しない抗菌性金属の割合が多くなりやすく、先に説明したように、表面に露出した抗菌性金属の粒子径が大きいことと相まって、前記抗菌性金属の利用効率が大きく低下してしまう。また、前記のように、凝集したり沈降したりしやすい成分を含む釉薬を、窯業製品の製造に使用する場合には、かく拌して凝集物を解砕したり、沈降物を再分散させたりする操作を頻繁に行う必要がある。しかも、それでもなお、凝集や沈降によって、釉薬の組成が刻々と変化するため、前記釉薬を用いて形成した釉薬層の表面における、抗菌性金属の露出量や粒子径と、それに伴う抗菌性能とが、製造した窯業製品ごとにばらつきやすいという問題もある。
一方、特許文献4に記載された水溶性の銀化合物は、通常は水性である釉薬中に、均一に溶解するため、凝集や沈降等は生じない。しかし、焼成した際に、前記銀化合物が熱分解することで発生した銀の原子を析出の核として、次々と銀の原子が析出して、銀粒子が徐々に成長するという経過を辿るため、特に、釉薬層の表面において、銀粒子が、十分な大きさに成長する前の段階で、焼成の熱によって揮発して、失われてしまいやすい。そのため、釉薬層の表面に露出する銀の割合が少なくなって、前記銀の、抗菌性金属としての利用効率が大きく低下してしまう。また、釉薬層中に析出した銀によって、前記釉薬層が所定の色目にならなかったりする場合も多い。
これに対し、請求項2に記載の発明の窯業表面処理剤においては、粒度分布の90%累積径D90が150nm以下の金属ナノ粒子が、分散媒中に、均一かつ安定的にコロイド分散しており、凝集したり、沈降したりしにくいため、前記本発明の窯業表面処理剤を、釉薬や下絵具等として、窯業製品の製造に使用した場合には、かく拌して凝集物を解砕したり、沈降物を再分散させたりする操作を頻繁に行う必要がない上、前記操作を行わなくても、抗菌性金属の露出量や粒子径と、それに伴う抗菌性能とが一定した抗菌性窯業製品を製造することができる。
また、前記金属ナノ粒子は、焼成の熱に曝されても揮発して失われずに、製造後の抗菌性窯業製品の表面に残留しやすいため、残留した金属ナノ粒子の平均粒子径が200nm以下であって、先に説明したように比表面積、ひいては水との接触面積が大きいことと相まって、前記抗菌性窯業製品における、金属ナノ粒子を構成する抗菌性金属の利用効率を、これまでより向上することもできる。そのため、請求項2に記載の発明の窯業表面処理剤によれば、抗菌性金属の使用量を、現状より少なくしても、十分な抗菌性を得ることが可能となる。また、釉薬層や下絵が所定の色目にならなかったり、窯業製品のコストアップに繋がったりするのを、確実に防止することもできる。
金属ナノ粒子を形成する抗菌性金属としては、先に例示した抗菌性金属の中でも、オリゴジナミー効果に基づく抗菌性に優れた銀が好ましい。したがって、請求項3に記載の発明は、金属ナノ粒子が、少なくとも銀を含んでいることを特徴とする請求項2に記載の窯業表面処理剤である。また、分散媒が水である場合に、金属ナノ粒子の、分散媒中でのコロイド分散を、より安定的に維持するためには、前記金属ナノ粒子が、親水性基を有する分散剤によって被覆された状態で、コロイド分散しているのが好ましい。したがって、請求項4に記載の発明は、金属ナノ粒子が、親水性基を有する分散剤によって被覆された状態で、分散媒としての水中にコロイド分散していることを特徴とする請求項2または3に記載の窯業表面処理剤である。
金属ナノ粒子の、コロイド分散の安定化の度合いとしては、前記金属ナノ粒子を含む分散液を調製後、24時間、経過した時点での、前記金属ナノ粒子の沈降量が、その総量の0.1重量%以下であることが好ましい。したがって、請求項5に記載の発明は、調製後、24時間、経過した時点での金属ナノ粒子の沈降量が、前記金属ナノ粒子の総量の0.1重量%以下である分散液を用いて調製されたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の窯業表面処理剤である。また、請求項6に記載の発明は、窯業製品の表面に、請求項2ないし5のいずれかに記載の窯業表面処理剤を塗布した後、800〜1600℃で焼成する工程を含むことを特徴とする抗菌性窯業製品の製造方法である。前記本発明の製造方法によれば、本発明の窯業表面処理剤を、窯業製品の表面に塗布して、前記温度範囲で焼成するだけで、表面に、平均粒子径200nm以下の金属ナノ粒子が存在している本発明の抗菌性窯業製品を、生産性よく製造することができる。
本発明によれば、抗菌性金属の利用効率が高いため、前記抗菌性金属の使用量を、現状より少なくしても、十分な抗菌性を得ることができる、新規な抗菌性窯業製品と、前記抗菌性窯業製品を製造するために用いることができる窯業表面処理剤と、前記窯業表面処理剤を用いた抗菌性窯業製品の製造方法とを提供することができる。
《窯業表面処理剤》
本発明の抗菌性窯業製品を製造するために用いる、本発明の窯業表面処理剤は、分散媒中に、粒度分布の90%累積径D90が150nm以下の金属ナノ粒子が、コロイド分散していることを特徴とするものである。金属ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90が150nm以下に限定されるのは、前記範囲を超える、大きな金属ナノ粒子を含む窯業表面処理剤を、例えば、下絵具や釉薬として使用して、窯業製品の素地の表面や、前記表面に形成した釉薬層の表面に塗布して焼成したとしても、その表面に、平均粒子径200nm以下の、微小な金属ナノ粒子が存在し、かつ、抗菌性金属の利用効率が高い、本発明の抗菌性窯業製品を製造できないためである。
すなわち、90%累積径D90が前記範囲を超える、粒子径の大きな金属ナノ粒子は、窯業表面処理剤中で、安定にコロイド分散させることができず、凝集したり沈降したりしやすいため、製造される抗菌性窯業製品の表面に露出する金属ナノ粒子の割合が少なくなる。しかも前記粒子径の大きな金属ナノ粒子を含む窯業表面処理剤を用いた場合には、抗菌性窯業製品の表面に形成される金属ナノ粒子の平均粒子径を200nm以下にすることが困難である。そのため、抗菌性窯業製品の表面に露出する金属ナノ粒子の割合が少ないことと、露出した金属ナノ粒子の平均粒子径が200nmを超えて、比表面積が小さいこととが相まって、前記抗菌性窯業製品における、金属ナノ粒子を構成する抗菌性金属の利用効率が低下するのである。なお、90%累積径D90は、前記範囲内でも40nm以上であるのが好ましい。また、金属ナノ粒子の、粒度分布のメジアン径D50は、100nm以下であるのが好ましい。金属ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90、およびメジアン径D50は、本発明では、レーザードップラー法を応用した粒度分布測定装置を用いて測定される、金属ナノ粒子の粒度分布から求めることとする。
金属ナノ粒子は、先に説明したように、銀、銅、錫、亜鉛等の、オリゴジナミー効果によって抗菌性を発現することができる抗菌性金属の1種単体、または2種以上の合金によって形成できる他、前記抗菌性金属の1種または2種以上と、他の金属との合金によって形成することもできる。特に、先に説明したように、オリゴジナミー効果に基づく抗菌性に優れた銀単体、もしくは銀を含む合金によって金属ナノ粒子を形成するのが好ましい。金属ナノ粒子が、銀と、他の抗菌性金属や、他の金属との合金からなる場合には、銀による抗菌性を、より有効に発現させることを考慮すると、銀の含有割合は、合金の総量中の50重量%以上、特に80重量%以上であるのが好ましい。
銀と共に合金を形成する、抗菌性金属以外の他の金属としては、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ニッケル、鉄等が挙げられる。これらの金属は、いずれも、銀よりも融点が高いため、合金の融点を高めて、金属ナノ粒子が、焼成時の熱によって融着する等して成長するのを抑制して、抗菌性窯業製品の表面に露出される金属ナノ粒子の平均粒子径が大きくなり過ぎるのを防止する働きをする。また、前記金属は、銀と合金を形成することで、酸化したり、いわゆるマイグレーションを生じたりするのを防止して、長期間に亘って、銀による抗菌性を維持する働きもする。なお、金属ナノ粒子は、任意の金属からなる芯材粒子の表面を、前記銀や、銀を含む合金等からなる表皮層で被覆した複合構造を有していてもよい。
金属ナノ粒子は、含浸法と呼ばれる高温処理法や、液相還元法、気相法などの、従来公知の種々の方法によって製造することができる。このうち、液相還元法によって金属ナノ粒子を製造するためには、例えば、水に、金属ナノ粒子を形成する金属のイオンのもとになる水溶性の金属化合物と、分散剤とを溶解すると共に、還元剤を加えて、好ましくは、かく拌下、一定時間、金属のイオンを還元反応させればよい。また、液相還元法によって、合金からなる金属ナノ粒子を製造するためには、前記合金を形成する、少なくとも2種の金属のイオンのもとになる、2種以上の水溶性の金属化合物を併用すればよい。さらに、複合構造を有する金属ナノ粒子を製造するためには、芯材粒子の析出と、前記芯材粒子の表面への被覆層の析出とを、液相還元法によって、順に行えばよい。液相還元法によって製造される金属ナノ粒子は、形状が球状ないし粒状で揃っていると共に、粒度分布がシャープで、しかも、粒子径が小さいという特徴を有している。
金属のイオンのもとになる、水溶性の金属化合物としては、例えば、銀の場合は、硝酸銀(I)〔AgNO3〕、メタンスルホン酸銀〔CH3SO3Ag〕等が挙げられ、銅の場合は、硝酸銅(II)〔Cu(NO3)2〕、硫酸銅(II)五水和物〔CuSO4・5H2O〕等が挙げられる。錫の場合は、塩化スズ(IV)五水和物〔SnCl4・5H2O〕等が挙げられ、亜鉛の場合は、塩化亜鉛(ZnCl2)、硫酸亜鉛七水和物(ZnSO4・7H2O)、硝酸亜鉛六水和物〔Zn(NO32・6H2O〕等が挙げられる。白金の場合は、ジニトロジアンミン白金(II)(Pt(NO32(NH32)、ヘキサクロロ白金(IV)酸六水和物(H2[PtCl6]・6H2O)等が挙げられ、パラジウムの場合は、硝酸パラジウム(II)硝酸溶液〔Pd(NO3)2/H2O〕、塩化パラジウム(II)溶液〔PdCl2〕等が挙げられる。
ロジウムの場合は、塩化ロジウム(III)三水和物〔RhCl3・3H2O〕、硝酸ロ
ジウム(III)溶液〔Rh(NO3)3〕等が挙げられ、イリジウムの場合は、塩化イリ
ジウム(III)〔IrCl3〕等が挙げられる。ニッケルの場合は、塩化ニッケル(II)六水和物〔NiCl2・6H2O〕、硝酸ニッケル(II)六水和物〔Ni(NO3)2・6H2O〕等が挙げられ、鉄の場合は、硝酸鉄(III)六水和物、九水和物(Fe(NO33・6H2O、9H2O)、塩化鉄(II)四水和物(FeCl2・4H2O)、硫酸鉄(II)七水和物(FeSO4・7H2O)、アセチルアセトン鉄(III)(Fe〔CH(COCH323)等が挙げられる。
還元剤としては、液相の反応系中で、金属のイオンを還元して、金属ナノ粒子として析出させることができる種々の還元剤が、いずれも使用可能である。前記還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、ヒドラジン、遷移金属のイオン(三価のチタンイオン、二価のコバルトイオン等)が挙げられる。ただし、析出させる金属ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90を、先に説明した150nm以下の範囲内でも、できるだけ小さくするためには、金属のイオンの還元、析出速度を遅くするのが有効であり、還元、析出速度を遅くするためには、できるだけ還元力の弱い還元剤を、選択して使用することが好ましい。
還元力の弱い還元剤としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコールや、あるいはアスコルビン酸等が挙げられる他、エチレングリコール、グルタチオン、有機酸類(クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等)、還元性糖類(グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、スクロース、マルトース、ラフィノース、スタキオース等)、および糖アルコール類(ソルビトール等)等が挙げられ、中でも、還元性糖類や、その誘導体としての糖アルコール類が好ましい。
分散剤としては、親水性基を有し、水に対して良好な溶解性を有すると共に、析出した金属ナノ粒子を、水中に良好に分散させることができる種々の分散剤が使用できる。前記分散剤は、反応系中で、析出した金属ナノ粒子の表面を被覆して、前記金属ナノ粒子の凝集を防止し、分散を維持する働きをする。金属ナノ粒子を析出させた液相の反応系は、前記反応系から金属ナノ粒子を分離せずに、不純物のみを除去した液相の状態のままで、窯業表面処理剤を調製するための出発原料として使用することができる。その際に、分散剤は、不純物の除去工程では殆ど除去されずに残存して、調製された窯業表面処理剤中で、先に説明したように、金属ナノ粒子の表面を被覆して、凝集を防止すると共に、分散を維持する分散剤として機能し続けることができる。
分散剤は、数平均分子量Mnが1000〜800000、特に2000〜300000であるのが好ましい。数平均分子量Mnが前記範囲未満では、前記分散剤による、金属ナノ粒子の凝集を防止して、分散を維持する効果が十分に得られないおそれがある。また、前記範囲を超える場合には、窯業表面処理剤の粘度が高くなりすぎて、素地表面への塗布等の際の取り扱いが容易でなくなるおそれがある。分散剤に導入する親水性基としては、オキシ基(−O−)、ヒドロキシ基(−OH)、カルボキシ基(−COOH)等の含酸素官能基や、アミノ基(−NH2)、イミノ基(>NH)、アンモニウム基(−NH4 +)等の含窒素官能基、スルファニル基(−SH)、スルファンジイル基(−S−)等の含硫黄官能基等が挙げられる。分散剤は、前記親水性基を、1種単独で有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
好適な分散剤としては、例えば、ポバール(ポリビニルアルコール)、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリアルカンチオール、マレイン酸系共重合体等が挙げられる。分散剤は、水、または水溶性有機溶媒に溶解した溶液の状態で、反応系に添加することもできる。分散剤の添加量は、前記分散剤が、窯業表面処理剤中で、金属ナノ粒子の表面を被覆して、その凝集を防止する分散剤として、引き続いて使用される場合、前記窯業表面処理剤中での、分散剤の、金属ナノ粒子の量に対する百分率で表される含有率は1〜20重量%、特に8〜15重量%であるのが好ましい。分散剤の含有率が、前記範囲未満では、分散剤による、反応系中、および窯業表面処理剤中で、金属ナノ粒子の表面を被覆して、その凝集を防止する効果が十分に得られないおそれがある。
また、例えば、窯業表面処理剤が釉薬である場合に、分散剤の含有率が、前記範囲を超えると、焼成時に、過剰の分散剤が、釉薬中に含まれる釉薬成分の焼結を阻害して、形成される釉薬層の緻密性を低下させるおそれがある。また、下絵具の場合は、形成される下絵の緻密性や、釉薬層に対する密着性等を低下させるおそれがある。金属ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90を調整するには、金属化合物、分散剤、還元剤の種類と配合割合とを調整すると共に、金属化合物を還元反応させる際に、かく拌速度、温度、時間、pH等を調整すればよい。例えば、反応系のpHは、できるだけ90%累積径D90の小さい金属ナノ粒子を形成することを考慮すると、7〜13であるのが好ましい。反応系のpHを、前記範囲に調整するためには、pH調整剤が使用される。pH調整剤としては、調整するpH値に応じて、硝酸等の種々の酸や、アンモニア等の種々のアルカリが挙げられる。
液相の反応系中に析出させた金属ナノ粒子は、ロ別、洗浄、乾燥、解砕等の工程を経て、一旦、粉末状とした後、水と分散剤と、さらに必要に応じて、水溶性の有機溶媒とを所定の割合で配合して、窯業表面処理剤を調製してもよいが、先に説明したように、金属ナノ粒子を析出させた液相の反応系を出発原料として用いて、窯業表面処理剤を調製するのが好ましい。すなわち、金属ナノ粒子を析出させた後の、前記金属ナノ粒子と、金属ナノ粒子の表面を被覆する分散剤と、反応に使用した水とを含む液相の反応系から、限外ろ過、遠心分離、水洗、電気透析等の処理を行って、不純物を除去すると共に、必要に応じて、濃縮して水を除去するか、逆に水を加えることで、金属ナノ粒子の濃度を調整した後、窯業表面処理剤を構成する他の成分を、所定の割合で配合することによって、窯業表面処理剤が調製される。この方法では、金属ナノ粒子の凝集による、粗大で不定形な粒子の発生を防止することができる。
窯業表面処理剤を構成する他の成分としては、前記窯業表面処理剤の粘度や蒸気圧を調整するための、水溶性の有機溶媒等が挙げられる。水溶性の有機溶媒としては、水溶性である種々の有機溶媒が使用可能である。その具体例としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類等が挙げられる。水溶性の有機溶媒の添加量は、金属ナノ粒子100重量部あたり、30〜900重量部であるのが好ましい。添加量が、前記範囲未満では、有機溶媒を添加することによる、分散液の粘度や蒸気圧を調整する効果が十分に得られないおそれがある。また、前記範囲を超える場合には、水による、分散剤を十分に膨潤させて、前記分散剤で被覆された金属ナノ粒子を、窯業表面処理剤中に、凝集を生じさせることなく、良好に分散させる効果が阻害されるおそれがある。
前記分散液は、調製後、24時間、経過した時点での金属ナノ粒子の沈降量が、前記金属ナノ粒子の総量の0.1重量%以下であるのが好ましい。沈降量が、前記範囲を超える場合には、金属ナノ粒子が沈降を生じやすくなる。そのため、前記分散液を用いて窯業表面処理剤を調製した場合、前記窯業表面処理剤を焼成して形成される表面に露出する金属ナノ粒子の割合が少なくなって、抗菌性金属の利用効率が低下したり、外観が悪くなったりするおそれがある。これに対し、金属ナノ粒子の沈降量が、前記範囲内であれば、前記金属ナノ粒子の、コロイド分散の安定性を向上して、窯業表面処理剤中に、より一層、均一にコロイド分散させて、沈降等を防止することができる。そのため、前記窯業表面処理剤を焼成して形成される表面に露出する金属ナノ粒子の割合を多くして、前記金属ナノ粒子を構成する抗菌性金属の利用効率を、より一層、向上したり、その外観を良好なものとしたりすることが可能となる。沈降量を調整するためには、金属ナノ粒子の粒子径や、分散剤の被覆量を調整すればよい。一般的には、金属ナノ粒子の粒子径を小さくするほど、また分散剤の被覆量を多くするほど、沈降量を、小さくすることができる。
《抗菌性窯業製品の製造方法》
本発明の、抗菌性窯業製品の製造方法は、窯業製品の表面に、前記本発明の窯業表面処理剤を塗布した後、800〜1600℃で焼成する工程を含むことを特徴とするものである。具体的には、例えば、本発明の窯業表面処理剤を釉薬として使用して、窯業製品の素地の表面や、前記表面に形成した釉薬層の表面に塗布したり、前記窯業表面処理剤を下絵具として使用して、窯業製品の素地の表面に形成した釉薬層の表面に下絵を描いたりした後、前記温度範囲で焼成することによって、その表面に、平均粒子径200nm以下の金属ナノ粒子が存在する本発明の抗菌性窯業製品が製造される。
焼成の温度が800〜1600℃に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、焼成の温度が前記範囲未満では、例えば、窯業表面処理剤が釉薬である場合に、釉薬成分を十分に焼結させることができないため、形成される釉薬層の緻密性が低下するおそれがある。また、下絵具の場合は、形成される下絵の緻密性や、釉薬層に対する密着性等が低下するおそれがある。一方、焼成の温度が前記範囲を超える場合には、釉薬層や下絵具の表面に露出した金属ナノ粒子が、焼成の熱によって揮発して、失われてしまいやすくなる。そのため、釉薬層の表面に露出する抗菌性金属の割合が少なくなって、その利用効率が低下してしまい、十分な抗菌性が得られないおそれがある。なお、焼成の温度は、釉薬成分、顔料等の種類にも依存するが、前記範囲内でも1000〜1600℃、特に1150〜1300℃程度であるのが好ましい。焼成は、大気雰囲気中で行っても良いし、釉薬や下絵具の種類によっては、還元性雰囲気中等の、適宜の焼成雰囲気中で行なっても良い。また焼成の時間は、前記温度範囲での焼成の場合、製造される窯業製品の表面に形成される金属ナノ粒子の平均粒子径を200nm以下として、良好な抗菌性を付与することを考慮すると、20分〜30時間であるのが好ましい。
《抗菌性窯業製品》
前記の製造方法等によって製造することができる、本発明の抗菌性窯業製品は、表面に、少なくとも銀を含む、平均粒子径200nm以下の金属ナノ粒子が存在していることを特徴とするものである。表面に存在する金属ナノ粒子の平均粒子径が200nm以下に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、平均粒子径が、前記範囲内であれば、金属ナノ粒子を形成する抗菌性金属の利用効率を向上して、抗菌性金属の使用量に見合う十分な抗菌性を得ることができる。そのため、抗菌性金属の使用量を少なくして、例えば、釉薬層や下絵が所定の色目にならなかったり、窯業製品のコストアップに繋がったりするのを、確実に防止することが可能となる。
なお、前記平均粒子径は、さらに良好な抗菌性を得ることを考慮すると、前記範囲内でも0.5〜100nm、特に0.5〜50nmであるのが好ましい。平均粒子径は、直接観察法による粒子径から判定することができる。具体的には、例えば、観察倍率一万倍以上の高分解能SEM(走査型電子顕微鏡)等を用いて、抗菌性窯業製品の表面を観察して求めた、少なくとも10個の金属ナノ粒子の粒子径から、その平均値を求めて、平均粒子径とすることができる。
〈銀ナノ粒子分散液の合成〉
金属化合物としての硝酸銀(I)を純水に溶解し、アンモニア水を加えて液のpHを10に調整し、次いで、分散剤としてのマレイン酸系共重合体〔日本化成(株)製のクロバックス(登録商標)400−21S、分子量:9000、酸価:100mgKOH/g〕を加えて溶解させた後、還元剤としてのエチレングリコールを純水に溶解した溶液を添加して、液相の反応系を調製した。反応系における各成分の濃度は、硝酸銀(I):25g/リットル、マレイン酸系共重合体:20g/リットル、還元剤:120g/リットルとした。
前記反応系を、かく拌速度100rpmでかく拌しながら85℃で180分間、反応させて、銀ナノ粒子を析出させた後、限外ろ過処理により、純水で希釈を繰り返して不純物を除去して、前記銀ナノ粒子がコロイド分散した分散液を得た。前記分散液における、銀ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90を、レーザードップラー法を応用した粒度分布測定装置〔日機装(株)製のナノトラック(登録商標)UPA−EX150〕を用いて測定した、前記銀ナノ粒子の粒度分布から求めたところ45nmであった。また、銀ナノ粒子の組成を、誘導結合高周波プラズマ発光分析装置〔(株)リガク製のCIROS−120〕を用いて測定したところ、銀の含有率が100%であった。
また、分散液における固形分濃度は10重量%、銀ナノ粒子100重量部あたりの分散剤の量は9重量部であった。また、前記分散液1000gをガラス容器に採取し、前記ガラス容器を、ポリプロピレン製の樹脂キャップによって密栓した状態で、25℃に保持された恒温槽中で24時間、静置した後、スポイトで上澄みを取り除いて、ガラス容器の底に沈降した沈降物を採取し、105℃で3時間、乾燥させて精密天秤で秤量したところ、沈降量は、銀ナノ粒子の総量の0.03重量%であることが確認された。
〈窯業表面処理剤の調製〉
釉薬成分としての、35.58重量部の長石と、13.5重量部の石灰と、9.7重量部の粘土と、40.2重量部の珪砂とを、100重量部の水と共に混合し、遠心ボールミルで粉砕してスラリー化した。次いで、このスラリーに、固形分の総量中の銀ナノ粒子の割合が0.02重量%となるように、先に調製した銀ナノ粒子の分散液を加え、混合して、窯業表面処理剤としての釉薬を調製した。前記釉薬について、TG−MASS分析を行って求めた分散剤の含有量と、ICP分析を行って求めた銀の含有量とから、分散剤の、金属ナノ粒子の量に対する百分率で表される含有率を求めたところ3.3重量%であった。
〈抗菌性窯業製品の製造〉
先に調製した釉薬を、タイル素地の表面に吹き付け塗布し、乾燥させた後、電気炉を用いて、大気雰囲気中で1200℃に加熱して30分間、焼成して、釉薬層を有する抗菌性窯業製品のサンプルを製造した。そして、前記サンプルの、釉薬層の表面を、高分解能SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて撮影して画像データを得、前記画像データを画像解析して、画像データ中に写された全ての銀ナノ粒子の、個々の粒子径を求めると共に、その平均値を、平均粒子径として算出したところ30nmであった。
〈抗菌性評価〉
前記サンプルの、釉薬層の表面に、黄色ブドウ球菌の菌液1ミリリットルを滴下した後、滅菌ポリエチレンフィルムを載置して25℃で24時間、静置した後、式(1):
によって滅菌率を求めたところ99%を超えており、抗菌性は良好であった。
実施例1に記載の方法に準拠して、表1に示すように、銀ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90が異なる5種の銀ナノ粒子分散液を調製し、前記銀ナノ粒子分散液を用いて、実施例1と同条件で釉薬を調製して抗菌性窯業製品を製造した後、滅菌率を求めて、抗菌性を評価した。結果を表1に示す。
表1より、釉薬中での、銀ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90を150nm以下としたとき、抗菌性窯業製品の表面に形成される銀ナノ粒子の平均粒子径を200nm以下として、良好な抗菌性を付与できることが確認された。また、表1の試料No.2−3で製造した抗菌性窯業製品の表面を、走査型電子顕微鏡で観察したところ、図1に示すように、前記表面に、微細な銀ナノ粒子が形成されているのが確認された。
実施例1に記載の方法に準拠して、銀ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90が80nm、沈降量が、銀ナノ粒子の総量の0.06重量%である銀ナノ粒子分散液を調製し、前記銀ナノ粒子分散液を用いて、分散剤の含有率が1.2重量%の釉薬を調製した後、前記釉薬を用いて、表2に示す焼成条件としたこと以外は実施例1と同様にして抗菌性窯業製品を製造し、滅菌率を求めて、抗菌性を評価した。結果を表2に示す。
表2より、焼成の温度を800〜1600℃、時間を30時間以下としたとき、抗菌性窯業製品の表面に形成される銀ナノ粒子の平均粒子径を200nm以下として、良好な抗菌性を付与できることが確認された。なお、試料3−6の抗菌性窯業製品は、表面を観察しても銀ナノ粒子が観察されず、高温での焼成によって揮発して、失われてしまったことが確認された。
実施例1に記載の方法に準拠して、銀ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90が33nmである銀ナノ粒子分散液を調製し、前記銀ナノ粒子分散液を用いて、表3に示すように、分散剤の含有率が異なる3種の釉薬を調製した後、前記釉薬を用いて、実施例1と同条件で抗菌性窯業製品を製造し、滅菌率を求めて、抗菌性を評価した。また、製造された抗菌性窯業製品の外観を観察した。結果を表3に示す。
表3より、分散剤の含有率は、抗菌性窯業製品の外観を考慮すると1〜20重量%であるのが好ましいことが確認された。
実施例1に記載の方法に準拠して、表4に示すように、銀または銀とパラジウムの合金からなる金属ナノ粒子を含み、前記金属ナノ粒子の、粒度分布の90%累積径D90が35〜40nmである金属ナノ粒子分散液を調製し、前記銀ナノ粒子分散液を用いて、分散剤の含有率が12.5〜15.0重量%の釉薬を調製した後、前記釉薬を用いて、実施例1と同条件で抗菌性窯業製品を製造し、滅菌率を求めて、抗菌性を評価した。分散剤としては、ポリアクリル酸(分子量5000)を用いた。結果を表4に示す。
表4より、合金からなる金属ナノ粒子の場合、銀の含有割合は、合金の総量中の50重量%以上、特に80重量%以上であるのが好ましいことが確認された。
実施例2の試料No.2−3で製造した抗菌性窯業製品の、銀ナノ粒子が形成された表面を示す走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (6)

  1. 表面に、少なくとも銀を含む、平均粒子径200nm以下の金属ナノ粒子が存在していることを特徴とする抗菌性窯業製品。
  2. 分散媒中に、粒度分布の90%累積径D90が150nm以下の金属ナノ粒子が、コロイド分散していることを特徴とする窯業表面処理剤。
  3. 金属ナノ粒子が、少なくとも銀を含んでいることを特徴とする請求項2に記載の窯業表面処理剤。
  4. 金属ナノ粒子が、親水性基を有する分散剤によって被覆された状態で、分散媒としての水中にコロイド分散していることを特徴とする請求項2または3に記載の窯業表面処理剤。
  5. 調製後、24時間、経過した時点での金属ナノ粒子の沈降量が、前記金属ナノ粒子の総量の0.1重量%以下である分散液を用いて調製されたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の窯業表面処理剤。
  6. 窯業製品の表面に、請求項2ないし5のいずれかに記載の窯業表面処理剤を塗布した後、800〜1600℃で焼成する工程を含むことを特徴とする抗菌性窯業製品の製造方法。
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