JP2008105780A - 押しコップ - Google Patents

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Abstract

【課題】巻芯の内周面と押しコップ頭部の外周面との隙間が比較的大きくても、巻芯の内周面の摩擦係数が比較的小さくても、巻芯を偏心しないように確実に保持することができ、巻芯の取付け取外し操作が容易で構造の簡単な押しコップを提供する。
【解決手段】巻芯Cの内周面を締付ける把持機構5は、押しコップ本体6の円周方向に等間隔に配設した傾斜面7上に夫々配置した可動体8を、互いの間隔を等しく維持しつつ傾斜面7沿いに移動できるように保持する保持器9と、可動体8を一括して包囲するように可動体8上に取付けた拡縮リング10と、巻芯Cを装着していないとき可動体8が傾斜面7の高い部分に移動するように、保持器9を押しコップ本体6に対して傾斜面7の低い部分から高い部分へ進む向きに弾力的に付勢する、保持器9と押しコップ本体6との間に設けたバネ装置11とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウェブ又は線条材を巻芯に巻取るとき、或いは巻芯上に巻取ったウェブ又は線条材を巻出すとき、その巻芯を両側から支持する一対の支持軸に簡単に取付け取外しできるようにするために、支持軸の先端部に設ける押しコップに関する。
一般に、巻芯として紙管、プラスチック管又は金属管等を用い、巻芯は少なくとも両端部が中空になっている。従来、上述のような押しコップは、巻芯の中空の端部に挿入する頭部と、該頭部を挿入した巻芯の端面に係合して巻芯を軸方向に拘束する鍔部とを備えている。この押しコップは一対の支持軸の夫々の先端部に設け、一対の支持軸は、その先端部を対向させて共通の水平な中心軸線上に同心に配置し、その中心軸線に沿って移動して互いに接近離反できるように設ける。巻芯を一対の支持軸で支持するには、巻芯を一対の押しコップの間に配置した後、一対の支持軸を接近させて鍔部が巻芯の端面に当接するまで押しコップの頭部を巻芯の端部に挿入する。巻取駆動力又は制動力を巻芯に伝達するために、一対の支持軸うちの少なくとも片方の支持軸に設ける押しコップの頭部には、巻芯の内周面を押圧して締付けることができる把持機構が備えてある。この把持機構としては、支持軸の先端部に同心に装着した押しコップ本体の円周方向の少なくとも3箇所に等間隔に配設し、かつ該押しコップ本体の円周方向に沿って高低差が生じるように傾斜する傾斜面と、前記各傾斜面上に夫々配置したコロと、前記コロを、互いの間隔を等しく維持しつつ前記傾斜面沿いに転動できるように保持する、前記押しコップ本体に同心に回動可能に取付けた環状の保持器と、前記コロを一括して包囲するようにコロの頂部上に取付けた、半径方向に拡張収縮可能な拡縮リングとを備えるものがある(下記特許文献1参照)。
この従来の押しコップでは、巻芯を保持していないとき把持機構において拡縮リングが収縮してコロが傾斜面の最も低い部分に移動しており、収縮した拡縮リングの外径は、巻芯の内径より少し小さくなっている。巻取中は押しコップ本体が駆動力を受け、巻芯が巻取ろうとする材料から制動力を受けるため、押しコップ本体は巻芯に対して回転しようとする。そして押しコップの頭部を巻芯の端部に挿入して巻取りを開始したとき、通常は、押しコップ本体が巻取駆動機構から駆動力を受けて、巻芯に対し傾斜面の高い部分から低い部分へ進む向きに回転し、巻芯の内周面に接触している拡縮リングが巻芯の内周面との摩擦力で巻芯と一体になり押しコップ本体に対して回転し、その拡縮リングと傾斜面に挟まれているコロは拡縮リングの回転に伴い夫々傾斜面に沿ってその低い部分から高い部分へ転がって移動し、拡縮リングが半径方向に拡張して自動的に巻芯の内周面を押圧して締め付ける。そしてコロの移動に伴い保持器も各コロの間隔を保持しながら押しコップ本体に対して回転し、各コロは、夫々等しい距離だけ傾斜面上を移動して拡縮リングを等量押し拡げることができる。したがって、通常であれば、押しコップの頭部を巻芯に挿入した時点で巻芯が押しコップ本体に対し偏心していたとしても、巻取中には巻芯を同心に把持することができる。
実用新案登録第2554803号公報
ところが、巻芯には、加工精度等に起因してその内径にはばらつきがあり、巻芯の内径が押しコップの頭部の外径に比べて想定以上に大きい場合がある。この場合、巻芯の端部に従来の押しコップの頭部を挿入したとき、拡縮リングが収縮してコロが傾斜面の低い部分に戻っているので、巻芯は重力を受けて、その巻芯の内周面と、押しコップの頭部又は拡縮リングの外周面との隙間の分だけ押しコップの頭部に対して偏心する。そして、この状態で巻取りを開始して押しコップ本体が回転力を受けると、通常であれば巻芯が押しコップ本体に同心に確実に締め付け固定されるが、巻芯の内周面と押しコップの頭部の外周面の隙間が大き過ぎると、収縮した拡縮リングと巻芯内周面との接触部分には僅かな摩擦力しか生じず両者は互いにスリップするため、拡縮リングは、巻芯を同心に保持するために必要な拡張力を得ることができない。また、巻芯を両側の支持軸で支持するとき一対の押しコップの鍔部は巻芯の両端面を押圧するため、互いに接触する鍔部前面と巻芯端面との間に摩擦力が生じる。そして巻取開始直後に巻芯と押しコップ本体との相対回転により拡縮リングが拡張しようとしても、その拡縮リングの拡張力より鍔部前面と巻芯端面間の摩擦力の方が大きくなって、偏心している巻芯を巻取中に同心に戻せないことが少なくない。したがって、従来の押しコップでは、巻芯が想定以上に内径の大きいものである場合には、巻芯を確実に保持することができず、巻取中に巻芯が押しコップ本体に対して連続的或いは断続的にスリップしながら回転したり、偏心した状態で回転したりするという問題が生じる。特に、巻芯として例えばプラスチック管のように内周面が滑り易いものを用いる場合には上述の問題が顕著になる。
そこで本発明は、巻芯の内周面と押しコップ頭部の外周面との隙間が比較的大きくても、また巻芯の内周面の摩擦係数が比較的小さくても、巻芯を偏心しないように確実に保持することができ、巻芯の取付け取外し操作が容易で構造の簡単な押しコップを提供することを課題としている。
本発明は、 巻芯をその長手方向の両側から支持する一対の支持軸の先端部に設け、巻芯の端部を保持、開放する押しコップであって、前記巻芯の中空の端部に挿入する頭部と、該頭部に設けた、巻芯の内周面を押圧して締付けることができる把持機構とを備え、前記把持機構は、前記支持軸の先端部に同心に装着又は形成した押しコップ本体の円周方向の少なくとも3箇所に等間隔に配設し、かつ該押しコップ本体の円周方向に沿って高低差が生じるように傾斜する傾斜面と、前記各傾斜面上に夫々配置した可動体と、前記可動体を、互いの間隔を等しく維持しつつ前記傾斜面沿いに移動できるように保持する、前記押しコップ本体に同心に回動可能に取付けた環状の保持器と、前記可動体を一括して包囲するように可動体の頂部上に取付けた、半径方向に拡張収縮可能な拡縮リングと、巻芯を装着していないとき前記可動体が傾斜面の高い部分に移動するように、前記保持器を押しコップ本体に対して傾斜面の低い部分から高い部分へ進む向きに弾力的に付勢する、保持器と押しコップ本体との間に設けたバネ装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、巻芯の内径と押しコップの頭部外径との差が比較的大きい場合でも、また巻芯の内周面が比較的滑り易い場合でも、確実に巻芯の内周面を押圧して締め付けると共に支持軸と同心に保持することができ、しかも操作が容易で簡単な構造の押しコップを提供することができる。そして巻取中に巻芯が偏心した状態で回転したり、巻芯が断続的又は連続的にスリップしながら回転したりすることを防ぐことができる。
また、頭部を挿入した巻芯の端面に係合して巻芯を軸方向に拘束する鍔部を備え、その鍔部は、押しコップ本体に固設した固定鍔と、保持器の後部に固設した、前面が巻芯の端面に当接する回転鍔と、保持器と固定鍔とをころがり接触させる複数の球体又はコロとを備えてなることにより、巻芯の内周面と拡縮リングとの摩擦力だけでなく、巻芯の端面と鍔部との摩擦力も、可動体を傾斜面の高い部分に移動させるために利用できるので、巻取中に巻芯を従来の押しコップに比べ更に確実に締め付けて保持できる。
図1は本発明の一実施例に係る押しコップの側面図、図2は図1における切断線A−A沿い断面を矢印Bの方向に視た断面図、図3は図1に示す押しコップが巻芯を保持していないときの押しコップの背面図である。
押しコップ1は、支持軸2の先端部に設けて、巻芯Cの端部を保持、開放するためのものであり、巻芯Cの中空の端部に挿入する頭部3と、頭部3を挿入した巻芯Cの端面に係合して巻芯Cを軸方向に拘束する鍔部4と、頭部3に設けた、巻芯Cの内周面を押圧して締付けることができる把持機構5とを備える。なお図1に示す支持軸2は、巻芯Cをその長手方向の両側から支持する一対の支持軸のうちの片方であり、図1に示す押しコップ1は、その頭部3を、鎖線で示す巻芯Cの端部に挿入した状態にあり、押しコップ1の上半分は断面を示している。
把持機構5は、支持軸2の先端部に同心に装着した押しコップ本体6の円周方向の複数箇所に等間隔に配設し、かつ押しコップ本体6の円周方向に沿って高低差が生じるように傾斜する傾斜面7と、各傾斜面7上に夫々配置した可動体8と、可動体8を、互いの間隔を等しく維持しつつ傾斜面7沿いに移動できるように保持する、押しコップ本体6に同心に回動可能に取付けた環状の保持器9と、可動体8を一括して包囲するように可動体8の頂部8a上に取付けた、半径方向に拡張収縮可能な拡縮リング10と、巻芯Cを装着していないとき可動体8が傾斜面7の高い部分に移動するよう保持器9を押しコップ本体6に対して傾斜面7の低い部分から高い部分に進む向きに弾力的に付勢することができる、保持器9と押しコップ本体6との間に設けたバネ装置11とを備える。
押しコップ本体6は支持軸2の先端部にボルト12で固着してあり、支持軸6は回転自在に保持されており、図示しない巻取駆動手段によって巻取中に図2の矢印A1で指し示す方向に回転駆動される。
この実施例では傾斜面7は、図2に示すように8箇所に設けてあり、夫々、円筒状の押しコップ本体6の前部の外周面を横切るように切削して形成したものである。そして傾斜面7の各部分の高さは押しコップ本体6の回転中心に対する高さであり、中央部分が最も低く両端に向けて次第に高くなっている。可動体8はこの実施例では傾斜面8上を転動可能なコロからなる。
図4に示すように、環状の保持器9はその円周方向の8箇所に等間隔に、可動体8を収容する収容部9aを有する。この収容部9aは、保持器9の前部の内周面から外周面までの厚み部分を、保持器9の端面から所定の深さまで、可動体8の直径より僅かに大きい幅で切除して形成してあり、この収容部9aに収容した可動体8は、保持器9に対して該保持器9の半径方向に移動可能である。
可動体8の、保持器9の半径方向の外向きの脱落は、図1に示す拡縮リング10により防ぎ、可動体8の、保持器9の中心軸線方向の前方への脱落は、押しコップ本体6の前部分と一体になって頭部3を構成するカバー6bにより防ぐ。このカバー6bは押しコップ本体6の前面に、図2に示すボルト6aで固着してある。
拡縮リング10は、鋼材等の弾性体でできたリングの1箇所を半径方向に切断して形成し、巻芯Cの内周面に拡縮リング10を円滑に挿入できるようにするために、図1に示すように拡縮リング10の前側端面と外周面との角部分10aは丸みを付けて形成してある。また可動体8から軸線方向に脱落するのを防ぐために、拡縮リング10の内周の両端部には夫々下向きの段部が設けてあり、その間隔は、可動体8であるコロの長さに相当する。なお、拡縮リング10は、複数の断片を、コイルバネ等の弾力部材により環状に繋ぎ合わせて形成したものであってもよい。また拡縮リング10の前側端面と外周面との角部分10aは面取りして形成してもよい。また外周面の摩擦係数を高める必要がある場合には、外周にゴム等の摩擦係数の高い材料を取付けた拡縮リングを用いるとよい。
押しコップの鍔部4による巻芯Cの端面への押圧力が大きくても、巻芯Cの内周面を確実に締め付けて巻芯Cを押しコップ本体1と同心に保持することができるようにするには、鍔部4は、図1のように押しコップ本体6に固設した固定鍔14と、前面が巻芯Cの端面に当接する、保持器9の後部に固設した回転鍔15と、保持器9と固定鍔14とをころがり接触させる複数の球体16とからなるものであるのが望ましい。
保持器9と固定鍔14とがころがり接触することにより、保持器9は、巻芯Cから大きいスラスト力を受けても押しコップ本体6に対して軽快に回転することができ、巻芯Cの回転力を確実に保持器9に伝達することができる。
固定鍔14、回転鍔15は、この実施例では何れも押しコップ本体6、保持器9の素材を削って押しコップ本体6、保持器9と一体に形成したものである。
保持器9は、押しコップ本体6の外周面の外径より内径が僅かに大きい内周面を有する。また後部の内周に段部17を有し、この段部17に図5に示すように多数の球体16を一列に並べて収容している。この多数の球体16を介して固定鍔14の前面と段部17の端面とが接触し、それと同時に押しコップ本体6の外周面と段部17の内周面とが接触する。したがって、保持器9が受けるスラスト荷重及びラジアル荷重を多数の球体16を介して押しコップ本体6上の固定鍔14により支えるので、スラスト荷重に対する耐久性を高めると共に、保持器9の回転抵抗を小さくすることができる。
図3に示すように、バネ装置11は、保持器9と押しコップ本体6との間に設けた4本の引っ張りコイルバネ20からなり、各引っ張りコイルバネ20は、その一端を回転鍔15の後面に固着したピン18に係止し、他の一端を固定鍔14の後面に固着したピン19に係止してある。
上述のように構成した押しコップ1では、巻芯Cを保持してないとき図3に実線で示すように引っ張りコイルバネ20が収縮しており、図6に示すように可動体8が係止面7の高い部分に移動し、拡縮リング10は半径方向に拡張した状態になっている。この押しコップ1により巻芯Cを保持するには、押しコップ本体6に軸線方向の前進力を加えて、図1に示すように押しコップ1の頭部3を巻芯Cの中空の端部に挿入する。また押しコップ1から巻芯Cを開放するには、押しコップ本体6を巻芯Cから軸線方向に後退させて巻芯Cの端部から頭部3を抜き取る。
押しコップ1の頭部3を巻芯Cの中空の端部に挿入するとき、巻芯Cの端面と内周面との角部分10aに、拡縮リング10の前側端面と外周面との角部分10aが当たると、この角部分10aは丸みをつけて仕上げてあるので、この角部分10aにより巻芯Cは拡縮リング10と同心になるように導かれると同時に、巻芯Cの軸線方向の力の一部は、拡縮リング10の半径方向の内向きの力つまり収縮力となって拡縮リング10に作用し、その収縮力により拡縮リング10が巻芯Cの内径に適合する外径になるまで収縮して巻芯Cの内周面に嵌る。なお、押しコップの頭部6が巻芯Cの内周に嵌りにくい場合には、巻芯C又は押しコップ本体6を、引っ張りコイルバネ20を引き伸ばす方向に回転させながら、又は十分に回転させた後、押しコップ本体6に軸線方向の前進力を加えるとよい。
拡縮リング10が半径方向内向きに収縮するとき、拡縮リング10の収縮量に応じた距離だけ各可動体8が一斉に傾斜面7の低い方へ移動すると共に、保持器9が押しコップ本体6に対して、バネ装置11による付勢力に抗して傾斜面7の高い部分から低い部分へ進む向きに回転する。つまり図2では矢印A1が指し示す向きに回転する。そして、この保持器9の回転により、図3に実線で示すピン18がピン19から離れて、符号18’で示す位置に移動し、引っ張りコイルバネ20が鎖線で示すように引き伸ばされる。
押しコップの頭部3を巻芯Cの端部に挿入し終わったとき、図2に示すよう可動体8は傾斜面7の最も低い部分から高い部分に向けて、巻芯Cの内径の大きさに対応する距離だけ移動しており、保持器9は、押しコップ本体6に対して矢印A1が指し示す方向とは逆方向の回転力をバネ装置11から受けて、可動体8を傾斜面7の高い部分へ復帰させようとする。そして拡縮リング10は、傾斜面7の高い分部に復帰しようとする各可動体8に押し上げられて均等に拡張しようとし、バネ装置11による付勢力に応じた小さな押圧力で巻芯Cの内周面を押圧した状態になる。その後、巻取開始により押しコップ本体6に回転駆動力が加わると、巻芯Cと拡縮リング10とが互いの摩擦力で一体化して可動体8及び保持器9と一緒に押しコップ本体6に対して回転し、可動体8が傾斜面7の高い部分に向けて移動すると共に拡縮リング10が拡張し、押しコップ本体6が受ける回転駆動力に応じた大きい押圧力で巻芯Cの内周面を押圧する。巻取りを停止すると、拡縮リング10による巻芯Cの内周面の押圧力は、バネ装置11による付勢力に応じた小さな押圧力となる。その後、巻芯Cの端部から頭部3を抜き取ると、バネ装置11の付勢力により保持器9が押しコップ本体6に対し、図2において矢印A1が指し示す方向とは逆方向に回転し、可動体8は図6に示す位置に移動する。
したがって、把持機構5は、巻芯Cがその内周面と押しコップの頭部3の外周面との間に比較的大きい隙間があるものであっても、その巻芯Cの中空の端部に頭部2を挿入した時点で、バネ装置11による付勢力に応じた小さな締め付け力で巻芯Cの内周面を締め付けることにより、その巻芯Cを押しコップ本体6と同心に保持すると共に、巻芯Cの内周面との間にスリップを生じないための十分な摩擦力を得ることができる。そして巻取中は巻取駆動力に応じた大きい締め付け力で巻芯Cの内周面を押圧して締め付け、巻芯Cを押しコップ本体1に確実固定することができる。
図7及び図8は本発明の他の実施例を示す。環状の保持器9は、その内周面と後端面との角に段部21を有し、押しコップ本体6は、保持器9を回転可能に嵌め合わせる外周面の後側に、その外周面より外径が大きい大径部6cを有しており、バネ装置11は、複数の圧縮コイルバネ22を備える。各圧縮コイルバネ22は、押しコップ本体6の外周面に嵌め合わせた保持器9の段部21の中に円周方向に一列に並べて収容し、各圧縮コイルバネ22の一端は、押しコップ本体6に大径部6cの前端面において固着したピン23に係合し、圧縮コイルバネ22の他の一端は、保持器9に固着したピン24に係合している。この実施例の場合、巻芯Cの中空の端部に押しコップの頭部3に挿入した時点で、バネ装置11の働きにより、小さい力で巻芯Cを仮に締め付け、巻芯Cに軸方向の力が加わる恐れのある巻取中は、回転駆動力に応じた大きい力で確実に巻芯Cを締め付けることができるので、巻芯Cを軸方向に拘束するための、巻芯Cの端面に係合する鍔部を備えていないが、必要に応じて、押しコップ本体6の大径部6cに巻芯Cの端面に係合する鍔部を形成してもよい。
本発明によれば、前述の実施例で示した保持器9及び拡縮リング10の代わりに、図9及び図10に示すような環状の保持器9を備えてもよい。この保持器9は、押しコップ本体6に同心に回動可能に取付けてあり、可動体8を、互いの間隔を等間隔に維持しつつ傾斜面7沿いに移動できるように保持すると共に、その可動体8が巻芯Cの内周面を直接的に押圧可能かつ押しコップ本体6の半径方向に脱落不能に保持する。この実施例では可動体8はコロであり、押しコップの頭部3を巻芯Cの内周面に嵌め易くするために、可動体8の端面と外周面の角部分10aを面取りしている。また保持器9は、その前部に円周方向に等間隔に配置した、可動体8を収容するための収容部9aを有している。可動体8を保持器9の半径方向に一定量移動可能に、かつ保持器9の外周面から可動体8の一部分が突出できるように保持するために、収容部9aは、保持器9の内周面から外周面までの厚みの部分を、保持器9の内周面から一定の高さまでは可動体8の直径より僅かに大きい幅になり、保持器9の外周面上又は外周面付近では可動体8の直径より僅かに小さい幅になるように、保持器9の前側端面から所定の深さまで切除して形成してある。そして、可動体8を保持器9の半径方向に一定量移動可能に保持することにより、その可動体8が傾斜面7に沿って移動できるようにし、保持器9の外周面から可動体8の一部分が突出できるように保持することにより、可動体8が巻芯Cの内周面を直接的に押圧できるようにしている。
また、必要に応じて、押しコップ本体は、支持軸の先端部に回転可能に装着し、伝動装置を介して回転駆動力を受けるものでもよいし、支持軸の先端部を切削して形成したものでもよい。また可動体は、傾斜面を転動する球体や、傾斜面をスライドして低い部分と高い部分に移動するものを用いることができる。またバネ装置は、一つのコイルバネからなるものでも、また渦巻きバネ等、他のバネや弾力部材を利用したものでもよい。また固定鍔と保持器とを転がり接触させる球体に替えてコロを用いることもできる。
本発明の一実施例に係る押しコップの側面図である。 図1における切断線A−Aに沿う断面を矢印Bの方向に視て示す断面図である。 図1に示す押しコップの巻芯非保持時の背面図である。 図1に示す保持器の斜視図である。 図1における切断線D−Dに沿う断面を矢印Eの方向に視て示す断面図である。 図1に示す押しコップの、図2に示す断面に相当する巻芯非保持時の断面を部分的に示した断面図である。 本発明の他の実施例に係る押しコップの要部を示す縦断面図である。 図7における切断線F−Fに沿う断面を矢印Gの方向に視て示す断面図である。 本発明の別の実施例に係る押しコップの要部を示す縦断面図である。 図9における切断線H−Hに沿う断面を矢印Iの方向に視て示す断面図である。
符号の説明
C 巻芯
1 押しコップ
2 支持軸
3 頭部
4 鍔部
5 把持機構
6 押しコップ本体
7 傾斜面
8 可動体
9 保持器
10 拡縮リング
10a 角部分
11 バネ装置
12 ボルト
14 固定鍔
15 回転鍔
16 球体
17 段部
20 コイルバネ

Claims (3)

  1. 巻芯をその長手方向の両側から支持する一対の支持軸の先端部に設け、巻芯の端部を保持、開放する押しコップであって、前記巻芯の中空の端部に挿入する頭部と、該頭部に設けた、巻芯の内周面を押圧して締付けることができる把持機構とを備え、前記把持機構は、前記支持軸の先端部に同心に装着又は形成した押しコップ本体の円周方向の少なくとも3箇所に等間隔に配設し、かつ該押しコップ本体の円周方向に沿って高低差が生じるように傾斜する傾斜面と、前記各傾斜面上に夫々配置した可動体と、前記可動体を、互いの間隔を等しく維持しつつ前記傾斜面沿いに移動できるように保持する、前記押しコップ本体に同心に回動可能に取付けた環状の保持器と、前記可動体を一括して包囲するように可動体の頂部上に取付けた、半径方向に拡張収縮可能な拡縮リングと、巻芯を装着していないとき前記可動体が傾斜面の高い部分に移動するように、前記保持器を押しコップ本体に対して傾斜面の低い部分から高い部分へ進む向きに弾力的に付勢する、保持器と押しコップ本体との間に設けたバネ装置とを備えることを特徴とする押しコップ。
  2. 請求項1に記載の押しコップにおいて、前記保持器及び拡縮リングの代わりに、前記可動体を、互いの間隔を等しく維持しつつ前記傾斜面沿いに移動できるように保持すると共に、前記押しコップ本体の半径方向に脱落不能かつ前記可動体の頂部が巻芯の内周面を直接的に押圧可能に保持する、前記押しコップ本体に同心に回動可能に取付けた環状の保持器を備える押しコップ。
  3. 前記頭部を挿入した巻芯の端面に係合して巻芯を軸方向に拘束するための鍔部を備え、該鍔部は、前記押しコップ本体に固設した固定鍔と、前記保持器の後部に固設した、前面が前記巻芯の端面に当接する回転鍔と、前記保持器と固定鍔とをころがり接触させる複数の球体又はコロを備えてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の押しコップ。

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