JP2008103569A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非動作時におけるリーク電流を抑制するための電源スイッチセルが設けられた半導体装置の回路面積を縮小する。
【解決手段】本発明による半導体装置100は、第1のウェル1上に設けられた第1のトランジスタ11を備える基本セル10と、第1のウェル1上に設けられ、基本セル10への電源の供給を制御する電源スイッチセル20と、基本セル10の外部に設けられ、第1のウェル1に対して第1の基板電位VDDを供給する第1のウェルコンタクト21とを具備する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置に関し、特に電源スイッチによって電源の供給が制御される半導体装置に関する。
半導体装置における微細化技術の進歩に伴いリーク電流の増大が問題視されている。特に、待機モード中において、動作していない機能セルから漏れるリーク電流が、半導体装置の総消費電力のうち大きな比率を占めるようになっている。このため、電源スイッチによって、動作しない機能セルへの電源供給を停止することで、待機モードにおけるリーク電流を抑制する技術ある。
図11を参照して、電源スイッチによって電源供給が制御される機能セルを備える半導体装置の従来技術について説明する。図11は、特開2004−186666号公報(特許文献1参照)に記載の半導体装置のレイアウト図である。図11は、この従来技術による機能セルの構成及び各構成の接続状態を示す。ここでは、機能セルとしてCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を構成する基本セル(プリミティブセル)50と、複数の基本セル50に対する電源供給を制御する電源スイッチセル60とを備える半導体装置について説明する。ここで、電源スイッチセル60は、供給される電源電位VDDに基づく擬似電源電位VSDを基本セル50に供給するPチャネル型トランジスタ54を備える。又、基本セル50は、CMOSを構成するPチャネル型MOSトランジスタ51とNチャネル型MOSトランジスタ52とを備える。
この第1の従来技術では、Pチャネル型MOSトランジスタ51とPチャネル型MOSトランジスタ54は共通のNウェル41上に設けられ、Pチャネル型MOSトランジスタ51及びPチャネル型MOSトランジスタ54の基板電位(バックゲート電位)として、VDD電源配線70からNウェル41に電源電位VDDが供給される形態である。
図11を参照して、第1の従来技術による半導体装置のレイアウトの詳細を説明する。Pチャネル型MOSトランジスタ51は、Nウェル41上に設けられたP型拡散層43、44、及びゲート45によって構成される。基板電位としての電源電位VDDは、基本セル50毎にN型拡散層として設けられたウェルコンタクト65を介してNウェル41に供給される。なお、図面では理解しやすくするため、一部の構造を簡略化して記載しており、ウェルコンタクト65とVDD電源配線70は離れているように見えるが、実際には、VDD電源配線70の直下にウェルコンタクト65が存在し、VDD電源配線70とNウェル41はウェルコンタクト65(又はウェルコンタクト65とスルーホール)を介して接続される。ソースとなるP型拡散層43には、VSD電源配線71から図示しないコンタクトを介して擬似電源電位VSDが供給される。Nチャネル型MOSトランジスタ52は、Pウェル42上に設けられたN型拡散層46、47、及びゲート49によって構成される。基板電位(バックゲート電位)としての接地電位GNDは、基本セル50毎にP型拡散層として設けられたウェルコンタクト48を介してPウェル42に供給される。ソースとなるN型拡散層46には、GND配線72から図示しないコンタクトを介して接地電位GNDが供給される。電源スイッチとなるPチャネル型MOSトランジスタ54は、Nウェル41上に設けられたP型拡散層62、63(以下、それぞれソース領域62、ドレイン領域63と称す)、及びゲート64によって構成される。基板電位(バックゲート電位)としての電源電位VDDは、電源スイッチセル60にN型拡散層として設けられたウェルコンタクト61を介してNウェル41に供給される。Pチャネル型MOSトランジスタ54のソース領域62は、VDD電源配線70に、ドレイン領域63は、VSD電源配線71に接続され、電源スイッチトランジスタとして機能する。この電源トランジスタがオンしているときは、ドレイン領域63からVSD電源配線71に対し擬似電源VSDが供給される。一方、この電源トランジスタがオフすると、VSD電源配線71は、VDD電源配線70から切り離され、電源が供給されなくなり、リーク電流を抑えることができる。
VDD電源配線70とVSD電源配線71は、それぞれ、基本セル50毎に形成されたウェルコンタクト65及びP型拡散層43に電源電位を供給するため、同一の第1配線層に設けられる。このため、VDD電源配線70とVSD電源配線71との間は、相互にリーク電流が発生しないように適当な距離aだけ離隔する必要がある。すなわち、第1の従来技術による半導体装置は、基本セル50のセルハイトbに加え、電源配線の離隔距離aだけ大きくなってしまう。
図12は、本件出願時未公開の先行出願(特願2005−280053号)に本件出願人が開示した半導体装置のレイアウト図である。図12を参照して、この未公開の先行技術について説明する。図11と同一の部分は、同一番号を付して説明を省略する。この未公開の先行技術は、電源スイッチセル60におけるPチャネル型MOSトランジスタ54はNウェル41上に設けられ、基本セル50におけるPチャネル型MOSトランジスタ51は他のNウェル40上に設けられる形態である。又、Pチャネル型MOSトランジスタ54の基板電位として電源電位VDDが供給され、Pチャネル型MOSトランジスタ51の基板電位として擬似電源電位VSDが供給される。これにより、第1の従来例のように第1配線層にVDD電源配線70を設ける必要がなく、N型拡散層61に電源電位VDDを供給するVDD電源配線73を上部配線層に設けることができる。このため、この未公開の先行技術では、第1の従来技術のように電源配線を離隔するために回路面積を大きくする必要がない。
特開2004−186666号公報
第1の従来技術では、基本セル50内にウェルコンタクト65を設けているため、基本セル50のPチャネルトランジスタのソースに電源を供給するためのVSD電源配線71に加えて、基板電位を供給するためのVDD配線も、各基本セルの近傍にまで引き回す必要があり、面積が大きくなる(図11のa参照)。
上記未公開の先行技術によれば、VDD配線を各基本セルの近傍まで引き回す必要がなくなるが、電源スイッチと、基本セルとでウェルの電位が異なるので、両者のウェルを分離するための領域が必要となる(図12のd参照)。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を括弧付きで用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。この番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明による半導体装置(200)は、第1のウェル(1)上に設けられた第1のトランジスタ(11)を備える基本セル(10)と、第1のウェル(1)上に設けられ、基本セル(10)への電源の供給を制御する第1の電源スイッチセル(20)と、基本セル(10)の外部に設けられ、第1のウェル(1)に対して第1の基板電位(VDD又はVDD2)を供給する第1のウェルコンタクト(21又は27)とを具備する。このように、基本セル(10)の外部に、基板電位(VDD又はVDD2)が供給される第1のウェルコンタクト(21又は27)が設けられるため、基本セル(10)内には、基板電位を供給するウェルコンタクトを設ける必要がない。このため、基本セル(10)の近傍には、基板電位を供給する電源配線(30又は34)が不要となり、基板電位を供給する電源配線(30又は34)を別の配線層に設けることができる。
更に、本発明の第1のウェルコンタクト(21)は、第1の電源スイッチセル(20)の領域内に設けられる。この場合、第1のトランジスタ(11)の基板電位は、第1のウェルコンタクト(21又は27)から第1の電源スイツチセル(20)の領域を介して与えられる。このようにすれば、基本セル(10)と電源スイッチセル(20)との間に素子分離領域を設ける必要もなくなる。
又、第1のトランジスタ(11)のソースに接続される第1の電源配線(31)は、第1の配線層に設けられる。電源スイッチトランジスタ(14)のソース及び第1のウェルコンタクト(22又は27)は、第2配線層に設けられ、第1の電源配線と交差する第2の電源配線(30又は34)や第3の電源配線(33)に接続することにより、トランジスタやウェルの電源配線を機能セル領域(100)の縦横に効率的に引き回すことができる。
本発明において、第1の電源配線(71)に沿って複数の基本セル(10)が配置されることが好ましい。この際、第1のウェルコンタクト(21又は27)との間に複数の基本セル(10)を挟んで第1のウェル(1)に対して第1の基板電位を供給する第2のウェルコンタクト(21又は27)が更に設けられることが好ましい。これにより、第1のウェルコンタクト(21又は27)と第2のウェルコンタクト(21又は27)との両側から複数の基本セル(10)に基板電位が与えられる。このようなレイアウト配置をすることにより、効率的に基板電位の供給を行うことができる。
本発明による半導体装置によれば、非動作時におけるリーク電流を抑制するための電源スイッチセルが設けられた半導体装置の回路面積を縮小することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明による半導体装置の実施の形態が説明される。本実施の形態では、通常モードと待機モードの切り替えに応じて電源の供給が制御される機能セル100を有する半導体装置200について説明する。ここで、通常モードとは、通常動作を実施している状態であり、待機モードとは、一部の機能セルを動作させない状態である。
1.第1の実施の形態
図1から図6を参照して、本発明による半導体装置200の第1の実施の形態を説明する。図1は、第1の実施の形態における半導体装置200の平面図である。図1を参照して、本実施の形態における半導体装置200は、電源スイッチセル20によって電源の供給が制御される機能セル100を有する。機能セル100は、基本セル(プリミティブセル)10、電源スイッチセル20、VDD電源配線30、VSD電源配線31、GND配線32を具備する。機能セル100は、アレイ状に配置された複数の基本セル10を有する。電源スイッチセル20は、VDD電源配線30から供給される電源電位VDDに応じた擬似電源電位VSDを、VSD電源配線31を介して基本セル10に供給する。基本セル10は、VSD電源配線31及びGND電源配線32のそれぞれから供給される擬似電源電位VSD及び接地電位GNDに応じて動作する論理回路を有する。
(機能セル100の回路構成)
図2は、本発明による半導体装置の第1の実施の形態における回路図である。図2を参照して、第1の実施の形態機能セル100の回路構成を説明する。本実施の形態における基本セル10は、ソースがVSD電源配線に接続されるPチャネル型MOSトランジスタ11と、ソースがGND電源配線32に接続されるNチャネル型MOSトランジスタ12を備える。Pチャネル型MOSトランジスタ11とNチャネル型MOSトランジスタ12は相互に接続されてCMOSを構成し、入力信号INに応じた出力信号OUTを出力する。又、Pチャネル型MOSトランジスタ11の基板(バックゲート)には、VDD電源配線30から電源電位VDDが供給され、Nチャネル型MOSトランジスタ12の基板(バックゲート)には、GND配線32から接地電位GNDが供給される。
電源スイッチセル20は、VDD電源配線30とVSD電源配線31との間に設けられるPチャネル型MOSトランジスタ14を備える。Pチャネル型MOSトランジスタ14は、VDD電源配線30から供給される電源電位VDDに応じた擬似電源電位VSDをVSD電源配線に供給する。この際、Pチャネル型MOSトランジスタ14は、ゲートに入力されるスイッチ制御信号SLPに応じて、擬似電源電位VSDの供給を制御する。すなわち、Pチャネル型MOSトランジスタ14は電源スイッチトランジスタとして機能する。又、Pチャネル型MOSトランジスタ14の基板(バックゲート)には、VDD電源配線30から電源電位VDDが供給される。尚、図2には、1つの電源スイッチセル20に対し1つの基本セル10しか示されていないが、電源スイッチセル20及び基本セル10が複数接続されても良いことは言うまでもない。
(機能セル100のレイアウト構成)
図3は、本発明による機能セル100の第1の実施の形態におけるレイアウト及び接続状態を示す平面図である。図3を参照して、第1の実施の形態における機能セル100のレイアウト及び接続状態を説明する。
図3を参照して、基本セル10は、Nウェル1上に設けられたPチャネル型MOSトランジスタ11と、Pウェル2上に設けられたNチャネル型MOSトランジスタ12とを備える。Pチャネル型MOSトランジスタ11は、Nウェル1上に設けられたP型拡散層3、4、及びゲート5によって構成される。Nチャネル型MOSトランジスタ12はPウェル2上に設けられたN型拡散層6、7、及びゲート9によって構成される。電源スイッチセル20は、Pチャネル型MOSトランジスタ11の基板と共通のNウェル1上に設けられたPチャネル型MOSトランジスタ14を備える。
本発明に係るNウェル1には、基本的に大電流は流れない。このため、ラッチアップ等に対する耐性が確保されていれば、Nウェル1に基板電位(バックゲート電位)を供給するためのウェルコンタクトは、基本セル10内に設ける必要はない。そこで、本発明では、Pチャネル型MOSトランジスタ11の基板電位(バックゲート電位)を供給するためのウェルコンタクト(N型拡散層)は、基本セル10の外部のNウェル1領域に設けられる。ここでは、電源スイッチセル20にNウェル1へのウェルコンタクトとしてN型拡散層21が設けられる。このN型拡散層21は、VDD電源配線30に接続され、電源電位VDDが供給される。すなわち、Pチャネル型MOSトランジスタ11及び14の基板電位として電源電位VDDが、共通のN型拡散層21を介して供給される。一方、Nチャネル型MOSトランジスタ12の基板電位(バックゲート電位)は、基本セル10に設けられたウェルコンタクト(P型拡散層8)を介してPウェル2に供給される。ただし、P型拡散層8は、GND配線32に接続される。すなわち、基本セル10毎に基板電位としての接地電位GNDがPウェル2に供給される。
Pチャネル型MOSトランジスタ14のP型拡散層22(ソース領域)は、図示しないコンタクトを介してVDD電源配線30に接続され、電源電位VDDが供給される。又、P型拡散層23(ドレイン領域)は、図示しないコンタクトを介してVSD電源配線31に接続され、擬似電源電位VSDを供給する。尚、図面では理解しやすくするため、一部の構造を簡略化して記載しており、VDD電源配線30とP型拡散層22は平面視で離れているように見えるが、実際には、VDD電源配線30の直下にP型拡散層22が存在し、VDD電源配線30とP型拡散層22はスルーホールにより接続される。
Pチャネル型MOSトランジスタ11のP型拡散層3(ソース領域)は、図示しないコンタクトを介してVSD電源配線31に接続され、擬似電源電位VSDが供給される。Nチャネル型MOSトランジスタ12のN型拡散層6(ソース領域)は、図示しないコンタクトを介してGND配線32に接続され、接地電位GNDが供給される。又、ゲート5とゲート9、P型拡散層4(ドレイン領域)とN型拡散層7(ドレイン領域)はそれぞれ相互に接続される。
N型拡散層21は、複数の基本セル10を挟んで一定間隔毎に設けられる。この場合、ウェルコンタクトであるN型拡散層21は、複数の基本セル10に充分な基板電位を供給できる位置に設けられる必要がある。N型拡散層21と基本セル10との距離が離れすぎると、基板電位として供給される電源電位VDDが減衰する。このため、Nチャネル型MOSトランジスタ11の適正な閾値電圧を確保するのに充分な基板電位が供給されるように、N型拡散層21と基本セル10との距離は適切に設定される。又、本実施の形態のように、2つのN型拡散層21の間に複数の基本セル10が設けられる場合、この距離に応じて、2つのN型拡散層21の間に設けられる基本セルの数(N型拡散層21間の距離f)が決まる。
同様に、電源スイッチセル20は、複数の基本セル10に充分なソース電位(擬似電源電位VSD)を供給できる位置に設けられる必要がある。電源スイッチセル20と基本セル10との距離が離れすぎると、P型拡散層3(ソース)に供給される擬似電源電位VSDが減衰する。このため、Nチャネル型MOSトランジスタ11の適正な閾値電圧を確保するのに充分なソース電位が供給されるように、電源スイッチセル20と基本セル10との距離は適切に設定される。又、本実施の形態の場合、この距離に応じて、2つの電源スイッチセル20の間に設けられる基本セルの数(電源スイッチセル間の距離)が決まる。
本実施の形態では、電源スイッチセル20内にN型拡散層21が設けられているため、供給する基板電位(電源電位VDD)及びソース電位(擬似電源電位VSD)の大きさを考慮して電源スイッチセル20間の距離(N型拡散層21間の距離f)が決められる。通常、P型拡散層3に供給されるソース電位の大きさを考慮して決定した距離だけ電源スイッチセル20を離隔すれば、Pチャネル型MOSトランジスタ11の動作に必要な基板電位を供給することが可能である。
又、VSD電源配線31とGND配線32とは同じ第1配線層に設けられ、互いに平行に図面水平方向に設けられる。VDD電源配線30は、第1配線層の上層の上部配線層に設けられ、N型拡散層21及びP型拡散層22に接続可能なように電源スイッチセル20のセル列に沿って設けられる。本発明では、第1の従来技術のように基本セル毎に電源電位VDDが供給されていないため、VDD電源配線を第1配線層に設ける必要はない。このため、第1の従来技術で示すような電源配線を離隔するための間隔aを設ける必要がなく、基本セル10のセルハイトeで回路サイズが決まる。このため従来技術に比べ回路サイズを縮小することができる。
図4は、本実施の形態における機能セル100の素子領域のレイアウトを示す平面図である。図3では、配線層との接続を説明するため、VDD電源配線30、VSD電源配線31、GND配線32によってセルサイズが拡大されている。しかし、実際の配線層は、ウェル層及び拡散層の上層に設けられるため、セルサイズはウェル層及び拡散層によって決まる。このため、実際のセルサイズを示すため、図4に、機能セル100の素子領域(ウェル層及び拡散層)のレイアウトを示す。図4に示されるように、機能セル100は、電源スイッチセル20間に複数の基本セル10が配置されたセル列が複数設けられた構造である。互いに隣接する電源スイッチセル20と基本セル10のPチャネル型MOSトランジスタ領域は、共通の基板電位が供給されたNウェル1上に設けられている。このため、電源スイッチセル20と基本セル10のPチャネル型MOSトランジスタ領域との間に素子分離領域(間隔d、図12参照)を設ける必要がない。すなわち、本発明による機能セル100の回路サイズFは、未公開の先行技術による機能セルの回路サイズCより小さくなる。また、図4では、セルはすべて同じ向きに配置しているが、VSD電源配線31とGND配線32との間に配置されるセルの第1列と第2列の向きをGND配線32を中心に線対称にレイアウトし、第1列と第2列のGND配線32を共通のGND配線とすることにより更に面積を縮小することも可能である。同様に、VSD電源配線31も同時に電源スイッチトランジスタ14のオンオフをする限り、隣接するセル列と共通化することもできる。
図5は、本実施の形態の変形例である。電源スイッチを介さないで直接電源電位VDDを基本セルに供給する場合は、基本セルのPチャネル型MOSトランジスタのソース電位と、基板電位は共通のVDD配線から供給できる。従って、電源スイツチを想定していない基本セルは、セルの内部にウェルコンタクトとなるN型拡散層を備えている。この基本セルをそのまま図3に示す機能セル100に用いると、基本セル内のウェルコンタクトを介してVDD電源とVSD電源がショートしてしまう。そこで、この変形例では、電源スイッチを想定しないで設計された基本セルのウェルコンタクトのN型拡散層をP型拡散層25に置き換えている。このように置き換えると、電源スイッチを想定しないで設計された基本セルも簡単な変更により電源スイッチによる電源制御を行うことができる。
更に、P型拡散層25がPチャネル形MOSトランジスタ11のソース領域3と隣接していれば、P型拡散層25をPチャネル形MOSトランジスタ11のソースコンタクトとして利用することも出来る。
図6は、Nウェル1に対するウェルコンタクトであるN型拡散層と電源スイッチセルの配置例を示す平面図である。N型拡散層21及び電源スイッチセル20の配置数は、Pチャネル型MOSトランジスタ11及び14の能力に応じて決定する。すなわち、N型拡散層21及び電源スイッチセル20の配置数は、図3のように1対1でなくても良い。Nウェル1に対し充分な値の基板電位が供給できれば、N型拡散層21間の距離を離すことができる。この場合、全ての電源スイッチセル20にN型拡散層21を設ける必要はない。一例として、電源スイッチセルとN型拡散層21が2:1の割合で配置された機能セル100の平面図を図6(a)に示す。この場合、機能セル100には、N型拡散層21を有する電源スイッチセル20と、N型拡散層21が設けられない電源スイッチセル20’とが複数の基本セル10を挟んで交互に配置される。
一方、Nチャネル型MOSトランジスタ11に充分な値のソース電位(擬似電源電位VSD)が供給できれば、電源スイッチセル20間の距離を離すことができる。この場合、電源スイッチセル20間の複数の基本セル10における適当な位置に、Nウェル1へのウェルコンタクトであるN型拡散層27を備えるウェルコンタクト領域26を設けても良い。一例として、電源スイッチセル20とN型拡散層が1:2の割合で配置された機能セル100の平面図を図6(b)に示す。この場合、機能セル100には、N型拡散層21を有する電源スイッチセル20と、基板電位VDDを供給するN型拡散層27を有するウェルコンタクト領域26とが複数の基本セル10を挟んで交互に配置される。ウェルコンタクト領域26のセル幅は、電源スイッチセル20よりも小さいため、機能セル100の回路サイズを更に小さくすることができる。
2.第2の実施の形態
図7から図10を参照して、本発明による半導体装置200の第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態では、電源スイッチセル20の基板電位とソース電位として共通の電源電位VDDが供給されたが、第2の実施の形態では、ソース電位とは別の固定電位が基板電位として供給される。図7は、第2の実施の形態における半導体装置200の平面図である。図7を参照して、本実施の形態における機能セル100は、第1の実施の形態におけるVDD電源配線31に替えて、電源電位VDD1が供給されるVDD1電源配線33と、電源電位VDD1とは別電位の電源電位VDD2が供給されるVDD2電源配線34を具備する。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。第2の実施の形態における電源スイッチセル20は、VDD1電源配線33から供給される電源電位VDD1に応じた擬似電源電位VSDをVSD電源配線31を介して基本セル10に供給する。基本セル10は、VSD電源配線31及びGND電源配線32のそれぞれから供給される擬似電源電位VSD及び接地電位GNDに応じて動作する論理回路を有する。又、基本セル10及び電源スイッチセル20のNウェル41電位は、VDD2電源配線34からウェルコンタクト21を介して供給される。
(機能セル100の回路構成)
図8は、本発明による半導体装置の第2の実施の形態における回路図である。図8を参照して、第2の実施の形態における機能セル100の回路構成を説明する。本実施の形態における基本セル10は、ソースがVSD電源配線に接続されるPチャネル型MOSトランジスタ11と、ソースがGND電源配線32に接続されるNチャネル型MOSトランジスタ12を備える。Pチャネル型MOSトランジスタ11とNチャネル型MOSトランジスタ12は相互に接続されてCMOSを構成し、入力信号INに応じた出力信号OUTを出力する。又、Pチャネル型MOSトランジスタ11の基板(バックげート)には、VDD2電源配線34から電源電位VDD2が供給され、Nチャネル型MOSトランジスタ12の基板(バックゲート)には、GND配線32から接地電位GNDが供給される。
電源スイッチセル20は、VDD1電源配線33とVSD電源配線31との間に設けられるPチャネル型MOSトランジスタ14を備える。本実施の形態におけるPチャネル型MOSトランジスタ14は、VDD1電源配線33から供給される電源電位VDD1に応じた擬似電源電位VSDをVSD電源配線に供給する。この際、Pチャネル型MOSトランジスタ14は、ゲートに入力されるスイッチ制御信号SLPに応じて、擬似電源電位VSDの供給を制御する。又、Pチャネル型MOSトランジスタ14の基板(バックゲート)には、VDD2電源配線34から電源電位VDD2が供給される。尚、図8には、1つの電源スイッチセル20に対し1つの基本セル10しか示されていないが、電源スイッチセル20及び基本セル10が複数接続されても良いことは言うまでもない。
(機能セル100のレイアウト構成)
図9は、本発明による機能セル100の第2の実施の形態におけるレイアウト及び接続状態を示す平面図である。図9を参照して、第2の実施の形態における機能セル100のレイアウト及び接続状態を説明する。
図9を参照して、基本セル10は、Nウェル1上に設けられたPチャネル型MOSトランジスタ11と、Pウェル2上に設けられたNチャネル型MOSトランジスタ12とを備える。Pチャネル型MOSトランジスタ11は、Nウェル1上に設けられたP型拡散層3、4、及びゲート5によって構成される。Nチャネル型MOSトランジスタ12はPウェル2上に設けられたN型拡散層6、7、及びゲート9によって構成される。電源スイッチセル20は、Pチャネル型MOSトランジスタ11の基板と共通のNウェル1上に設けられたPチャネル型MOSトランジスタ14を備える。
Pチャネル型MOSトランジスタ11の基板電位(バックゲート電位)は、基本セル10の外部のNウェル1領域に設けられたウェルコンタクト(N型拡散層)を介して供給される。ここでは、電源スイッチセル20にNウェル1へのウェルコンタクトとしてN型拡散層21が設けられる。N型拡散層21はVDD2電源配線34に接続され、図示しないコンタクトを介して電源電位VDD2が供給される。すなわち、Pチャネル型MOSトランジスタ11及び14の基板電位として電源電位VDD2が、共通のN型拡散層21を介して供給される。一方、Nチャネル型MOSトランジスタ12の基板電位(バックゲート電位)は、基本セル10に設けられたウィルコンタクト(P型拡散層8)を介してPウェル2に供給される。ただし、P型拡散層8は、GND配線32に接続される。すなわち、基本セル10毎に基板電位としての接地電位GNDがPウェル2に供給される。
Pチャネル型MOSトランジスタ14のP型拡散層22(ソース領域)は、図示しないコンタクトを介してVDD1電源配線33に接続され、電源電位VDD1が供給される。又、P型拡散層23(ドレイン領域)は、図示しないコンタクトを介してVSD電源配線31に接続され、擬似電源電位VSDを供給する。第2の実施の形態では、Pチャネル型MOSトランジスタ14のソース電位(電源電位VDD1)とは異なる所定の大きさの基板電位(電源電位VDD2)がNウェル1に供給される。尚、図面では理解しやすくするため、一部の構造を簡略化して記載しており、VDD1電源配線33とP型拡散層22は平面視で離れているように見えるが、実際には、VDD1電源配線33の直下にP型拡散層22が存在し、VDD1電源配線33とP型拡散層22はスルーホールを介して接続される。同様に、VDD2電源配線34とN型拡散層21は平面視で離れているように見えるが、実際には、VDD2電源配線34の直下にN型拡散層21が存在し、VDD2電源配線34とN型拡散層21はスルーホールを介して接続される。
Pチャネル型MOSトランジスタ11のP型拡散層3(ソース領域)は、図示しないコンタクトを介してVSD電源配線31に接続され、擬似電源電位VSDが供給される。Nチャネル型MOSトランジスタ12のN型拡散層6(ソース領域)は、図示しないコンタクトを介してGND配線32に接続され、接地電位GNDが供給される。又、ゲート5とゲート9、P型拡散層4(ドレイン領域)とN型拡散層7(ドレイン領域)はそれぞれ相互に接続される。
第1の実施の形態と同様にVSD電源配線31とGND配線32とは同じ第1配線層に設けられ、図面水平方向に設けられる。又、VDD1電源配線33とVDD2電源配線34は、第1配線層の上層の上部配線層に設けられ、N型拡散層21及びP型拡散層22に接続可能なように電源スイッチセル20のセル列に沿って設けられる。本発明によれば、第1の従来技術のように基本セル毎に電源電位VDDが供給されない。このため、VDD1電源配線33やVDD2電源配線を第1配線層に設ける必要がない。従って、第1の従来技術で示すような電源配線を離隔するための間隔aを設ける必要がなく、基本セル10のセルハイトeで回路サイズが決まるため従来技術に比べ回路サイズを縮小することができる。
本実施の形態における機能セル100によれば、Pチャネル型MOSトランジスタ11及び14の基板電位をPチャネル型MOSトランジスタ14のソース電位(電源電位VDD1)とは別電位の電源電位VDD2としている。このため、電源電位VDD2を適切に制御することで、Pチャネル型MOSトランジスタ11及び14の閾値電圧を適切な値に制御できる。すなわち、P型拡散層21の配置数や配置間隔(P型拡散層21間に設置可能な基本セル10の数)を柔軟に設定することができる。
図10は、ウェルコンタクトであるN型拡散層と電源スイッチセルの配置例を示す平面図である。第1の実施の形態と同様に、N型拡散層21及び電源スイッチセル20の配置数は、図9のように1対1でなくても良い。一例として、電源スイッチセルとN型拡散層21が2:1の割合で配置された機能セル100の平面図を図10(a)に示す。この場合、機能セル100には、N型拡散層21を有する電源スイッチセル20と、N型拡散層21が設けられない電源スイッチセル20’とが複数の基本セル10を挟んで交互に配置される。又、VDD2電源配線34は、電源スイッチセル20の上層のみに設けられ、電源スイッチセル20’の上層に設けられない。このため、図9に示す形態に比べ電源配線量を削減できる。
一方、Nチャネル型MOSトランジスタ11に充分な値のソース電位(擬似電源電位VSD)が供給できれば、電源スイッチセル20間の距離を離すことができる。第1の実施の形態と同様に、一例として、電源スイッチセル20とN型拡散層が1:2の割合で配置された機能セル100の平面図を図10(b)に示す。この場合、機能セル100には、N型拡散層21を有する電源スイッチセル20と、N型拡散層27が有するウェルコンタクト領域26とが複数の基本セル10を挟んで交互に配置される。ウェルコンタクト領域26のセル幅は、電源スイッチセル20よりも小さいため、機能セル100の回路サイズを更に小さくすることができる。又、ウェルコンタクト領域26の上層には、VDD2電源配線34のみを設ければ良い。このため、図9に示す形態に比べ電源配線量を削減できる。
以上のように、本発明によれば、リーク電流を抑制するため電源の供給の制御が可能な機能セル100の製造に際し、機能セル100の面積を縮小するようにレイアウトすることができる。尚、上述の機能セル100のレイアウトは、コンピュータを用いてレイアウトプログラムを実行することで実現される。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。
図1は、本発明による半導体装置の第1の実施の形態における平面図である。 図2は、本発明による機能セルの第1の実施の形態における回路構成を示す回路図である。 図3は、本発明による機能セルの第1の実施の形態におけるレイアウト及び接続状態を示す平面図である。 図4は、本発明による機能セルの第1の実施の形態における素子領域のレイアウトを示す平面図である。 図5は、本発明による機能セルの第1の実施の形態におけるレイアウト及び接続状態の変形例を示す平面図である。 図6(a)及び(b)は、本発明に係るNウェルに対するウェルコンタクトと電源スイッチセルの、第1の実施の形態における配置例を示す平面図である。 図7は、本発明による半導体装置の第2の実施の形態における平面図である。 図8は、本発明による機能セルの第2の実施の形態における回路構成を示す回路図である。 図9は、本発明による機能セルの第2の実施の形態におけるレイアウト及び接続状態を示す平面図である。 図10(a)及び(b)は、本発明に係るNウェルに対するウェルコンタクトと電源スイッチセルの、第2の実施の形態における配置例を示す平面図である。 図11は、第1の従来技術による機能セルのレイアウト及び接続状態を示す平面図である。 図12は、未公開の先行技術による機能セルのレイアウト及び接続状態を示す平面図である。
符号の説明
1、40、41:Nウェル
2、42:Pウェル
3、22、43、62:P型拡散層(ソース領域)
4、23、44、63:P型拡散層(ドレイン領域)
8、25、48:P型拡散層(ウェルコンタクト)
5、9、24、45、49、64:ゲート
6、46:N型拡散層(ソース領域)
7、47:N型拡散層(ドレイン領域)
21、27、61、65:N型拡散層(ウェルコンタクト)
10、50:基本セル
11、14、51、54:Pチャネル型MOSトランジスタ
12、52:Nチャネル型MOSトランジスタ
20、60:電源スイッチセル
26:ウェルコンタクト領域
30、70、73:VDD電源配線
31、71:VSD電源配線
32、72:GND配線
33:VDD1電源配線
34:VDD2電源配線

Claims (8)

  1. 第1のウェル上に設けられた第1のトランジスタを備える基本セルと、
    前記第1のウェル上に設けられ、前記基本セルへの電源の供給を制御する第1の電源スイッチセルと、
    前記基本セルの外部に設けられ、前記第1のウェルに対して第1の基板電位を供給する第1のウェルコンタクトと、
    を具備する半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1のウェルコンタクトは、前記第1の電源スイッチセルの領域内に設けられ、
    前記第1のトランジスタの基板電位は、前記第1のウェルコンタクトから前記第1の電源スイッチセルの領域を介して与えられる
    半導体装置。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体装置において、
    第1配線層に設けられ、前記第1のトランジスタのソースに接続される第1の電源配線を更に具備し、
    前記第1の電源スイッチセルは、ドレインが前記第1の電源配線に接続された電源スイッチトランジスタを含み、
    前記電源スイッチトランジスタのソース及び前記第1のウェルコンタクトは、第2配線層に設けられた第2の電源配線に接続される
    半導体装置。
  4. 請求項1又は2に記載の半導体装置において、
    第1配線層に設けられ、前記第1のトランジスタのソースに接続される第1の電源配線を更に具備し、
    前記第1の電源スイッチセルは、ドレインが前記第1の電源配線に接続された電源スイッチトランジスタを含み、
    前記第1のウェルコンタクトは、第2配線層に設けられた第2の電源配線に接続され、
    前記電源スイッチトランジスタのソースは、第2配線層に設けられた第3の電源配線に接続される
    半導体装置。
  5. 請求項3又は4に記載の半導体装置において、
    前記第2の配線層は、前記第1の配線層の上層にある配線層である
    半導体装置。
  6. 請求項3乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第1の電源配線に沿って複数の前記基本セルが配置され、
    前記第1のウェルコンタクトとの間に前記複数の基本セルを挟んで前記第1のウェルに対して前記第1の基板電位を供給する第2のウェルコンタクトが更に設けられ、
    前記第1のウェルコンタクトと前記第2のウェルコンタクトとの両側から前記複数の基本セルに基板電位が与えられる
    半導体装置。
  7. 請求項6に記載の半導体装置において、
    前記第2のウェルコンタクトは、前記第2の配線層に設けられた第4の電源配線に接続される
    半導体装置。
  8. 請求項6又は7に記載の半導体装置において、
    前記第1の電源スイッチセルとの間に前記複数の基本セルを挟んで第2の電源スイッチが設けられ、
    前記第2のウェルコンタクトは、前記第2の電源スイッチセルの領域内に設けられる
    半導体装置。
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