JP2008103399A - 電子基板、その製造方法および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気的特性を向上させることが可能であり、また放熱特性を向上させることが可能な電子基板、その製造方法および電子機器を提供する。
【解決手段】基体10上にインダクタ素子40を備えた電子基板1であって、相手側部材との接続に使用される接続端子と基体10との間に設けられ、基体10と相手側部材との応力差を緩和する応力緩和層を備え、インダクタ素子40のコア42は第2磁性層31で形成されるとともに、インダクタ素子40の周囲は磁性層35,31,36で覆われ、さらに、インダクタ素子40の隣接する巻き線41の隙間には樹脂層37,38が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子基板、その製造方法および電子機器に関するものである。
携帯電話やパーソナルコンピュータ等の電子機器には、電子回路が形成された電子基板(半導体チップ)が搭載されている。この電子基板は、抵抗やインダクタ素子、キャパシタ等の受動素子とともに利用される場合がある。特許文献1および特許文献2には、電子基板上にスパイラルインダクタ素子を形成する技術が提案されている。スパイラルインダクタ素子は、コアとなる台座の表面に渦巻き状の巻き線が形成されたものである。また非特許文献1には、電子基板上にトロイダルインダクタ素子を形成する技術が提案されている。トロイダルインダクタ素子は、リング状のコアの周りに、らせん状の巻き線が形成されたものである。
特開2002−164468号公報 特開2003−347410号公報 Ermolov et al,「MICROREPLICATED RF Toroidal Inductor」,IEEETransactions on Microwave Theory and Techniques,Vol.52,No.1,January 2004,p29−36
しかしながら、インダクタ素子で発生する磁束と電子基板を構成するシリコンとの干渉により漏れ電流が発生するので、インダクタ素子のQ値(インダクタンスと抵抗値との比)の向上に限界があるという問題がある。またインダクタ素子の形成により、電子基板が大型化するという問題がある。
近時では、電子基板や半導体チップ上に形成されたインダクタ素子をチョークコイルや変圧器等電源回路の一部として機能させることが検討されている。この場合には、インダクタ素子のインダクタンス値の向上が不可欠である。しかしながら、インダクタ素子のインダクタンス値の向上には、コイルの多巻き化が伴い、多くの電流を流すために発熱も伴うことになる。そのため、電子基板の大型化の抑制および温度上昇の抑制が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、電気的特性を向上させることが可能であり、また小型化が可能な電子基板、その製造方法および電子機器の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る電子基板は、基体上にインダクタ素子を備えた電子基板であって、相手側部材との接続に使用される接続端子と前記基体との間に設けられ、前記基体と前記相手側部材との応力差を緩和する応力緩和層を備え、前記インダクタ素子のコアは磁性体材料で形成されるとともに、前記インダクタ素子の周囲は磁性体材料で覆われ、さらに、前記インダクタ素子の隣接する巻き線の隙間には非磁性材料が充填されていることを特徴とする。
この構成によれば、接続端子と基体との間に応力緩和層を設けたので、相手側部材との応力差に起因する電子基板の変形等を防止することが可能になり、電子基板の信頼性を向上させることができる。また、インダクタ素子のコアを磁性体材料で形成し、さらにインダクタ素子の周囲も磁性体材料で覆われて閉磁路が形成されるため、磁束密度を増加させ、インダクタ素子のインダクタンス値およびQ値を向上させることができる。したがって、電子基板の電気的特性を向上させることができる。
そして、インダクタ素子の隣接する巻き線の隙間に非磁性材料が充填されたため、巻き線の隙間で磁力線が相殺されることを抑制し、磁性体材料の内部に磁力線を集中させることができる。
また前記磁性体材料は、フェライトであることが望ましい。
また前記磁性体材料は、アモルファス金属であってもよい。
これらの構成によれば、磁性体材料を低コストで導入することができる。
また前記非磁性材料は、樹脂であることが望ましい。
この構成によれば、非磁性材料を低コストで導入することができる。
また前記インダクタ素子は、リング状のコアとらせん状の巻き線とを備えたトロイダルインダクタ素子であることが望ましい。
この構成によれば、磁束が閉ループを構成するため、高効率のインダクタ素子を形成することができる。
前記トロイダルインダクタ素子における前記リング状のコアの中心軸の周囲に、非磁性材料が充填されていることが望ましい。
この構成によれば、非磁性材料の外側においてインダクタ素子を覆う磁性体材料に、より磁力線を集中させることができる。
前記インダクタ素子は、渦巻き状の巻き線が平面内に形成されたスパイラルインダクタ素子であることが望ましい。
この構成によれば、薄型で高効率のインダクタ素子を形成することができる。
前記スパイラルインダクタ素子における前記渦巻き状の巻き線の中心軸の周囲に、非磁性材料が充填されていることが望ましい。
この構成によれば、非磁性材料の外側においてインダクタ素子を覆う磁性体材料に、より磁力線を集中させることができる。
前記渦巻き状の巻き線が、非磁性材料を間に挟んで複数層にわたって積層形成されていることが望ましい。
この構成によれば、多くの磁束を発生させることができるので、インダクタンス値およびQ値の高いインダクタ素子を形成することができる。
また前記応力緩和層は、前記基体と前記インダクタ素子との間に延設されていることが望ましい。
この構成によれば、基体とインダクタ素子との距離を確保することができるので、基体と磁束との干渉によって発生する漏れ電流を抑制することが可能になり、インダクタ素子のQ値を向上させることができる。したがって、電子基板の電気的特性を向上させることができる。
また前記応力緩和層は、前記インダクタ素子を挟んで前記基体の反対側に形成されていることが望ましい。
この構成によれば、インダクタ素子の上方に応力緩和層を介して接続端子を配置することが可能になる。これにより、電子基板を省スペース化して小型化することができる。
また前記基体の周囲の全部または一部が、前記基体より熱伝導率の高い材料からなる放熱部材で覆われていることが望ましい。
この構成によれば、電子基板で発生した熱を迅速に外部に放出することが可能になる。
したがって、電子基板の温度上昇を抑制することができる。
また前記放熱部材は、金属微粒子を分散させた接着剤を介して、前記基体に固着されていることが望ましい。
金属微粒子を分散させることにより、接着剤の熱伝導率が高くなるので、電子基板で発生した熱を迅速に外部に放出することが可能になる。したがって、電子基板の温度上昇を抑制することができる。
一方、電子回路の接続端子の再配置配線と、渦巻き状の巻き線を備えたスパイラルインダクタ素子とが、基体の表面に形成されてなる電子基板の製造方法であって、前記基体上に第1磁性層を形成する工程と、前記第1磁性層上に、前記巻き線を形成する工程と、
前記巻き線の隙間に非磁性層を形成する工程と、前記巻き線を覆うように第2磁性層を形成する工程と、を備え、前記巻き線を形成する工程において、前記再配置配線を形成することを特徴とする。
この構成によれば、渦巻き状の巻き線と再配置配線を同時に形成することで、製造工程を簡略化して製造コストを低減することができる。
また前記巻き線の形成工程および前記非磁性層の形成工程を繰り返すことにより、複数の前記巻き線を、非磁性層を間に挟んで積層形成することが望ましい。
この構成によれば、多くの磁束を発生させることができるので、インダクタンス値およびQ値の高いインダクタ素子を形成することができる。
前記巻き線の中心軸の周囲に、非磁性層を形成する工程を有することが望ましい。
この構成によれば、非磁性層の外側においてスパイラルインダクタ素子を覆う磁性層に、より磁力線を集中させることができるので、インダクタンス値およびQ値の高いインダクタ素子を形成することができる。
一方、本発明に係る電子機器は、上述した電子基板を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、電気的特性に優れた小型の電子基板を備えているので、電気的特性に優れた小型の電子機器を提供することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1実施形態)
図1は電子基板の説明図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は図1(a)のB−B線における側面断面図である。なお図1(a)では、後述するソルダーレジストおよび放熱部材、第1磁性層、第3磁性層、各樹脂層の記載を省略している。図1(a)に示すように、本実施形態に係る電子基板1は、例えばICやLSI等の集積回路のベアチップであり、基体10の表面上にインダクタ素子40を備えている。
図1(b)に示すように、電子基板1は、シリコンやガラス、石英、水晶等からなる基体10を備えている。その基体10の表面には、電子回路(不図示)が形成されている。
その電子回路は、少なくとも配線パターンが形成されており、複数のパッシブコンポーネント(部品)や複数のトランジスタ、複数の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;TFT)等の半導体素子や、それらを相互に接続する配線等によって構成されている。その電子回路を保護するため、基体10の表面には、SiN等の電気絶縁性材料からなるパッシベーション膜8が形成されている。一方、基体10の表面周縁部や中央部には、電子回路を外部に電気的接続するための電極62が形成されている。
(インダクタ素子)
図1(a)に示す電子基板1は、基体10上にインダクタ素子40を備えている。
図2はインダクタ素子の説明図であり、図2(a)は平面図であり、図2(b)は図2(a)のC−C線における側面断面図である。なお図2(a)では、後述するソルダーレジストおよび放熱部材の記載を省略している。図2(a)に示すように、このインダクタ素子40は、第2磁性層31により形成されたリング状のコア42と、そのコア42の周りに形成されたらせん状の巻き線41とを備えている。その巻き線41は、第2磁性層31の裏面に配置された第1配線12および第2磁性層31の表面に配置された第2配線22によって構成されている。
図2(b)に示すように、インダクタ素子40の形成領域の近傍に磁性体材料からなる第1磁性層35が形成されている。
その磁性体材料としてフェライトを採用することにより、磁性体材料を低コストで導入することができる。フェライトは、Fe2O3を主成分とし、2価の金属酸化物との複合酸化物の総称である。後述するようにフェライトは、第1金属であるFeと、第2金属であるMnやCo、Ni等とを、酸化することによって得ることができる。なおスピネル型フェライト(MFe2O4)は軟質磁性材料として、マグネトプランバイト型フェライト(MFe12O19)は永久磁石として、ガーネット型フェライト(MFe5O12;M=Y,Sm、Gd,Dy,Ho,Er,Yb)はマイクロ波用材料としてサーキュレータ、アイソレータ等に用いられる。フェライトは、酸化物であるため表面が絶縁状態であるから、後述するコイルパターンをその直上に形成することができる。鉄などの磁性金属層で第1磁性層35を形成する場合は、その表面を酸化したり、絶縁性の樹脂を被着させる等の絶縁処理を施すことが好ましい。また、磁性層はFe系などに代表される透磁率の高いアモルファス金属層でも良い。
パッシベーション膜8及び第1磁性層35上には第1配線12が形成されている。
この第1配線12は、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、タングステン(W)、チタンタングステン(TiW)、窒化チタン(TiN)、ニッケル(Ni)、ニッケルバナジウム(NiV)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)等の導電性材料で形成されている。なおインダクタ素子40の巻き線41として必要な抵抗レンジや耐許容電流値等の特性に応じて、第1配線12の構成材料を適宜選択することができる。なお電解メッキ法により第1配線12を形成する場合には、第1配線12は下地層の表面に形成されるが、図2(b)では下地層の記載を省略している。
図2(a)に示すように、第1配線12は略台形状にパターニングされ、複数の第1配線12が同一円周上に放射状に配置されている。なお隣接する第1配線12間のスペースは、フォトリソグラフィの解像限界付近の一定幅に形成することが望ましい。これにより、第1配線12のL/S(Line and Space)の比率が大きくなり、配線抵抗を低減することができる。そして複数の第1配線12のうちの一つが、連結配線12aを介して、電極11に連結されている。
ここで、隣接する各第1配線12間のスペースには、非磁性材料層が形成されている。非磁性材料層として、アクリル樹脂や感光性ポリイミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、フェノールノボラック樹脂等の感光性樹脂からなる第1樹脂層37が形成されている。この第1樹脂層37は、フォトリソグラフィによりパターニングされ、第1磁性層35の表面の隣接する第1配線12間のスペースに第1配線12と同層厚で形成されている。
第1配線12を覆うように、磁性体材料からなる第2磁性層31が前述した第1磁性層35と平面視略同形状で形成されている。第2磁性層31には、内側貫通孔(ビア)33および外側貫通孔34が形成されている。内側貫通孔33は第1配線12の内側端部が露出するように穿設され、複数の内側貫通孔33が同一円周上に配置されている。また外側貫通孔34は第1配線12の外側端部が露出するように穿設され、複数の外側貫通孔34が同一円周上に配置されている。これにより、複数の第1配線12の中央部を覆うように第2磁性層31が連続形成された状態となっている。
なお内側貫通孔33および外側貫通孔34の開口形状は、扇型や長方形、長円形、楕円形等に形成すればよい。また複数の内側貫通孔33および/または複数の外側貫通孔34をそれぞれ連結して、リング状の貫通孔を形成してもよい。
図2(b)に示すように、第2磁性層31の表面に第2配線22が形成されている。この第2配線22も、第1配線12と同様の導電性材料で形成されている。なお第2配線22は、内側貫通孔33および外側貫通孔34の内部にも充填され、第1配線12に連結されている。
図2(a)に示すように、第2配線22は、隣接する第1配線12のうち、一方の第1配線上に形成された内側貫通孔33と、他方の第1配線上に形成された外側貫通孔34とを結ぶようにパターニングされている。すなわち、第2磁性層31を横断するように第2配線22が形成されている。なお第1配線12と同様に、隣接する第2配線22間のスペースも、フォトリソグラフィの解像限界付近の一定幅に形成することが望ましい。そして複数の第2配線22のうちの一つが、連結配線22aを介して、他の電極21に連結されている。本実施例では、電極11,21間にインダクタ素子40が挿入されている例について述べたが、挿入される場所は、電極と外部端子間や、外部端子と外部端子間、その他電子基板上に内蔵されたパッシブコンポーネント同士間等、接続先に関しては様々な変形が可能である。このことは、後述されるすべての実施形態で同様である。
このように、第1配線12および第2配線22が順次連結されて、らせん状の巻き線41が形成されている。なおフェライトは高抵抗率の電気絶縁性材料であるため、フェライトに隣接して第1配線12および第2配線22を形成することができる。また巻き線41の内側の第2磁性層31により、リング状のコア42が構成されている。そして、巻き線41およびコア42により、インダクタ素子40が構成されている。このようにリング状のコアを備えたトロイダルインダクタ素子40は、磁束が閉ループを構成するため、直線状のコアを備えたインダクタ素子に比べて効率がよい。
そしてインダクタ素子40のコア42を磁性体材料で構成することにより、磁束密度を増加させることが可能になり、インダクタ素子40のL値(インダクタンス)およびQ値を著しく向上させることができる。その結果、本実施形態のインダクタ素子40を電源回路のチョークコイル等として機能させることが可能になる。
ここで、隣接する各第2配線22間のスペースにも、非磁性材料層が形成されている。非磁性材料層として、アクリル樹脂や感光性ポリイミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、フェノールノボラック樹脂等の感光性樹脂からなる第2樹脂層38が形成されている。 図2(b)に示すように、この第2樹脂層38は、フォトリソグラフィ法等によりパターニングされ、第2磁性層31の表面の隣接する第2配線22間のスペースに第2配線22と同膜厚で形成されている。
また、第2配線22及び第2樹脂層38を覆うように、磁性体材料からなる第3磁性層36が形成されている。この第3磁性層36は、前述した第2磁性層31と平面視略同形状で形成されている。
図3は、図2(a)のF−F線に相当する部分における側面断面図である。
図3に示すように、基体10上のインダクタ素子40は、各磁性層35,31,36によって取り囲まれ、外部から遮蔽された閉磁路が形成されている。そのため、インダクタ素子40に流れる電流(図3中二点鎖線の矢印)により、図3の紙面に対して垂直方向に生じる磁界100が、透磁率の高い磁性層35,31,36の内部を主に通る。
このような、閉磁路タイプにおいては、インダクタ素子40で発生する磁束が透磁率の高い磁性層35,31,36の内部を主に通るため、インダクタ素子40の周囲を遮蔽していない開磁路タイプと比して、外部への磁束の漏れが少ない。そのため、インダクタ素子40と接触する基体10等の周辺部材との干渉により発生する漏れ電流を防ぐことができる。また、磁束密度をさらに増加させ、より高いL値(インダクタンス)およびQ値を得ることができる。
また、各第1配線11及び第2配線22の隣接する配線間のスペースに樹脂層37,38が形成されたため、第1配線11及び第2配線22の配線間のスペースで磁力線が相殺されることを抑制し、磁性層35,31,36の内部に磁力線を集中させることができる。
さらに、図3に示すように、リング状のコア42の中心軸Cの周囲であって、前述した巻き線41の形成領域より内側に、パッシベーション膜8を露出する孔51が形成されている。この孔51には、非磁性材料層が形成されている。非磁性材料層として、アクリル樹脂や感光性ポリイミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、フェノールノボラック樹脂等の感光性樹脂等からなる中央樹脂層50が形成されている。この中央樹脂層50は、前述した磁性層35,31,36と同層厚で形成されている。
このように、インダクタ素子40の巻き線41の内側には中央樹脂層50が形成されているため、インダクタ素子40で発生する磁束を拡散させずに、巻き線41を覆う各磁性層35,31,36の内部に集中させることができる。したがって、磁束密度を増加させ、より高いL値(インダクタンス)およびQ値を得ることができる。
図4は、電子基板の変形例の説明図であり、図2(a)のC−C線に相当する部分における側面断面図である。図4に示す変形例では、パッシベーション膜8の裏側の略全面に導電層(電気的シールド層)7が形成されている。この導電層7は、電子回路の形成プロセスを利用して、AlやCu等の導電性材料により形成することが可能である。この導電層7を接地または一定電位に保持すれば、電磁シールド効果により、インダクタ素子40の磁界が基体10の能動素子を含む電子回路に及ぼす影響(カップリング)を低減することができる。なお導電層7は、インダクタ素子40と電子回路との間であれば、いかなる位置に形成してもよい。また導電層7は、電子基板の略全面に形成されていなくても、少なくともインダクタ素子40の形成領域に形成されていればよい。また、導電層のかわりに前述した磁性材料(フェライトやアモルファス金属層等)で磁気シールド層を形成してもよく、この方が磁気シールド特性は高く、インダクタ特性が向上する。また、図示しないが、インダクタの側面や上面にも、以下に説明するプロセスと同様のプロセスで電気もしくは磁気シールド層を形成しても良い。こうすることで、電気、磁気シールド特性は更に向上する。
(再配置配線等)
図1(b)に示すように、本実施形態に係る電子基板1は、相手側部材との接続に使用される接続端子63と、基体10と相手側部材との応力差を緩和する応力緩和層30とを備えている。また、基体10の周囲が高熱伝導率の放熱部材72で覆われている。
図1(a)に示すように、電子基板1の周縁部に沿って、複数の電極62が整列配置されている。近年の電子基板1の小型化により、隣接する電極62間のピッチは非常に狭くなっている。この電子基板1を相手側部材に実装すると、隣接する電極62間に短絡が発生するおそれがある。そこで電極62間のピッチを広げるため、電極62の再配置配線64が形成されている。
具体的には、電子基板1の表面中央部に、接続端子63を構成する複数のパッドが形成されている。その接続端子63に対して、電極62から引き出された再配置配線64が連結されている。これにより、狭ピッチの電極62が中央部に引き出されて広ピッチ化されている。このような電子基板1の形成には、ウエハの状態において一括して再配置配線や樹脂封止等を行なってから個々の電子基板1に分離する、W−CSP(Wafer level Chip Scale Package)技術が利用されている。
図5は、第1実施形態に係る電子基板の説明図であり、図1のA−A線における断面図である。接続端子63の表面には、バンプ78が形成されている。このバンプ78は、例えばハンダバンプであり、印刷法等によって形成されている。このバンプ78が、相手側部材の接続端子に対して実装されるようになっている。
そのバンプ78の周囲には、ソルダーレジスト66が形成されている。このソルダーレジスト66は、電子基板1を相手側部材に実装する際にバンプ78の隔壁となるものであり、電気絶縁性を有する樹脂材料等によって構成されている。このソルダーレジスト66により、第2磁性層31を含む基体10の表面全体が覆われている。
ところで、電子基板1を相手側部材に実装すると、電子基板1の基体10と相手側部材との熱膨張係数の差により、両者間に熱応力が発生する。この熱応力を緩和するため、接続端子63と基体10との間に応力緩和層30が形成されている。この応力緩和層30は、感光性ポリイミドやBCB(ベンゾシクロブテン)、フェノールノボラック樹脂等の樹脂材料により、所定の厚さに形成されている。
基体10の表面には、各磁性層35,31,36および応力緩和層30が並んで略同層に形成されている。図1に示すように、本実施形態の電子基板1では、インダクタ素子40の周辺領域のみに磁性層35,31,36が形成され、それ以外の領域には応力緩和層30が形成されている。
図5に戻り、基体10の裏面および側面を覆うように、放熱部材72が配置されている。この放熱部材72は、基体10の構成材料より熱伝導率の高い材料によって構成されている。例えば、基体10を構成するシリコンより熱伝導率が高いCuにより、放熱部材72を構成することが可能である。この放熱部材72は、基体10の裏面に配置された接着剤71を介して基体10に固定されている。その接着剤71として、主成分となる樹脂ペーストに、熱伝導率の高い金属微粒子を分散させたものを採用することが望ましい。具体的には、Agの微粒子を分散させたAgペーストを採用することが可能である。
上述したように、本実施形態の電子基板1を電源回路に使用すると、インダクタ素子に大きな電流が流れて電子基板1が発熱する。本実施形態では、電子基板1の周囲を放熱部材72で覆うとともに、その放熱部材72を高熱伝導率の接着剤で基体10に固定したので、電子基板1で発生した熱を迅速に外部に放出することが可能になる。これにより、電子基板1の温度上昇を抑制することが可能になり、電子基板の信頼性を向上させることができる。その結果、本実施形態の電子基板を電源回路に使用することが可能になる。
(実装構造)
図6は、第1実施形態に係る電子基板の実装構造の説明図であり、図1のA−A線に相当する部分における断面図である。図6に示すように、本実施形態に係る電子基板1は、相手側部材90に実装して使用する。この相手側部材90の表面には、配線パターン(不図示)およびランド92,94が形成されている。そのランド92,94の表面には、ハンダボール93,95が形成されている。本実施例では、はんだ接合方法についての説明を述べたが、ハンダボール93,95の代わりに、例えば銀ペーストなどの接着接合工法など、他の公知の実装方法を用いても良い。
そして、電子基板1のハンダバンプ78と相手側部材90のハンダボール93とを結合させて、電子基板1の接続端子63と相手側部材90のランド92とが電気的接続されている。また電子基板1の放熱部材72が、ハンダボール95を介して、相手側部材90のランド94に接続されている。これらの接続は、リフローやFCB(Flip Chip Bonding)等を用いて一括して行うことが可能である。
このように、放熱部材72を相手側部材90に接続することにより、電子基板1の放熱効率を向上させることができる。また、相手側部材90を介して放熱部材72を接地することが可能になり、電子基板1を外部から電気的に隔離することができる。これらにより、電子基板の信頼性を向上させることができる。
(電子基板の製造方法)
次に、第1実施形態に係る電子基板の製造方法について説明する。
図7および図8は、第1実施形態に係る電子基板の製造方法の工程図であり、図1のA−A線に相当する部分における断面図である。なお電子基板の製造には、W−CSP技術を利用する。すなわち、ウエハに対し一括して以下の各工程を行い、最後に個々の電子基板に分離する。
まず図7(a)に示すように、ウエハ10aのパッシベーション膜8の表面に、第1磁性層35を形成する。
ここでは、フェライトからなる第1磁性層35の形成方法を例にして説明する。
まず、ウエハ10aの表面全体に金属膜を形成する。この金属膜は、第1金属であるFeと、第2金属であるMnやCo、Ni等で構成する。金属膜の形成は、電解めっき法または無電解めっき法等を用いて行うことが可能である。第1金属および第2金属を同時に析出させれば、両者が混合された金属膜を形成することが可能であり、第1金属および第2金属を交互に析出させれば、第1金属および第2金属が交互に積層された金属膜を形成することが可能である。第1金属と第2金属との割合は、例えば1:1とすればよい。なお第2金属として、MnやCo、Ni等のうち1種類の金属のみを採用するのではなく、2種類以上の金属を採用してもよい。
次に、金属膜を酸化する。金属膜の酸化は、酸素ガス等の雰囲気にウエハ10aを保持しつつ加熱することによって行うことが可能であり、また重クロム酸カリ等の酸化剤の液体に基体を浸漬することによって行うことも可能である。これらの処理により、金属膜を構成する第1金属および第2金属がともに酸化されて、フェライトが形成される。これらのプロセスを繰り返せば、任意の厚さのフェライトが形成される。
なお、フェライトの形成方法として、近時開発されたフェライトめっき法を採用することも可能である。フェライトめっき法は、室温〜90℃程度の水溶液中で、強磁性フェライト膜を直接形成する方法である。具体的には、まず基体の表面に、金属イオンの吸着席となるOH基を形成する。次にその基体を、Fe2+やその他の金属イオン(Co2+やNi2+、Mn2+、Zn2+等)を含む溶液(FeCl2水溶液等)に浸漬する。すると、基体表面のOH基に金属イオンが吸着する。次に、亜硝酸イオン(NO2−)や空気などの酸化剤を導入することにより、2価のFe2+の一部を3価のFe3+に酸化する。さらに、そのFe3+に金属イオンを吸着させることにより、スピネル型フェライトを生成することができる。なお、第1磁性層35は前述したフェライト以外の物質で形成しても良い。
次に、インダクタ素子の形成領域の近傍のみに第1磁性層35を残して、それ以外の領域の第1磁性層35を除去する。ここで、巻き線の形成領域の内側の第1磁性層35も除去し、円形の孔51(図2(a)参照)を形成する。
第1磁性層35のパターニングは、ウエットエッチングを用いて行うことが可能である。具体的には、まず第1磁性層35の表面全体にレジスト膜を形成し、露光および現像することにより、第1磁性層35を形成すべき領域にマスクを形成する。次に、塩化第二鉄やチオ硫酸ナトリウムなどのエッチャント水溶液に、ウエハ10aを浸漬する。なおエッチャント水溶液の濃度は、Fe層をエッチングする場合の濃度と同程度であればよく、磁性層の厚さに鑑みて適宜調整する。またウエハ10aの浸漬時間も、エッチャント水溶液の濃度および磁性層の厚さに鑑みて適宜調整する。なお第1磁性層35のパターニングは、ドライエッチングを用いて行うことも可能である。以上により、所定パターンの第1磁性層35が形成される。もちろん、第1磁性層35は前述したフェライト以外の物質で形成してもよい。
次に、第1磁性層35の表面に第1配線12および連結配線(以下「第1配線12等」という。)を形成する。その前提として、第1磁性層35の表面に下地膜を形成する。この下地膜は、下層のバリア層と上層のシード層とで構成される。初めに、バリア層は、Al等からなる電極へのCuの拡散を防止するものであり、TiWやTiN等により厚さ100nm程度に形成する。シード層は、第1配線12等を電解メッキ法で形成する際の電極として機能するものであり、Cu等により厚さ数100nm程度に続けて形成する。それらはスパッタ法、CVD法、無電解メッキ法などで形成されることが多い。次に、第1配線12等の形成領域に開口部を有するマスクを形成する。次に、下地膜のシード層を電極として電解Cuメッキを行い、マスクの開口部にCuを埋め込んで第1配線12等を形成する。これは、無電解メッキ法などで形成しても良い。マスクを除去した後に、第1配線12等をマスクとして下地膜をエッチングする。
次に、隣接する第1配線12間のスペースに第1樹脂層37(図2(a)参照)を形成する。
具体的には、まず第1磁性層35および第1配線12の表面全体に第1樹脂層37となる感光性樹脂を液滴吐出法やスピンコート法等により塗布する。次に、露光および現像することにより、第1樹脂層37を形成すべき領域、つまり隣接する第1配線12間のスペースに感光性樹脂を残して、他の領域の感光性樹脂を除去する。さらにエッチングを行い、パターニングされた第1樹脂層37を第1配線12と同膜厚に平坦化してもよい。
なお、この第1樹脂層37の形成工程と同時に、後述する応力緩和層30を形成してもよい。
次に図7(b)に示すように、第1配線12等を覆うように第2磁性層31を形成する。
具体的には、第1配線12および第1磁性層35の表面に、上述した第1磁性層35の形成方法と同様に第2磁性層31を形成する。次に、上述した内側貫通孔および外側貫通孔を形成することにより、第1配線の端部を露出させつつ第1配線の中央部を覆うように第2磁性層31を形成する。次に、第2磁性層31の平面形状をパターニングする。その際、インダクタ素子の形成領域の近傍のみに第2磁性層31を残して、それ以外の領域の第2磁性層31を除去する。ここで、巻き線の形成領域の内側の第2磁性層31も除去し、円形の孔51(図2(a)参照)を形成する。もちろん、第2磁性層31は前述したフェライト以外の物質で形成しても良い。
次に図7(c)に示すように、ウエハ10aの表面に所定形状の応力緩和層30を形成する。この応力緩和層30の形成工程において、応力緩和層30と同時に、第1磁性層35および第2磁性層31の内側の孔51に中央樹脂層50(図3参照)を形成する。具体的な方法は、印刷法やフォトリソグラフィを用いて行うことが可能である。特に、応力緩和層30および中央樹脂層50の構成材料として感光性を有する樹脂材料を採用すれば、フォトリソグラフィを用いて簡単かつ正確に応力緩和層30および中央樹脂層50をパターニングすることができる。このように、応力緩和層30と同時に中央樹脂層50を形成することにより、製造工程を簡略化して製造コストを低減することができる。
次に図7(d)に示すように、応力緩和層30の表面に、再配置配線64および接続端子63(以下「再配置配線64等」という。)を形成する。この再配置配線等の形成工程において、再配置配線等と同時に、第2磁性層31の表面に第2配線22および連結配線(以下「第2配線22等」という。)を形成する。その具体的な方法は、上述した第1配線12等の形成方法と同様である。このように、再配置配線64等と同時に第2配線22等を形成することにより、製造工程を簡略化して製造コストを低減することができる。また、メッキやフォトリソグラフィ等を利用して正確に第2配線22等を形成することが可能になり、所望の特性を備えたインダクタ素子を形成することができる。なお第2磁性層31の表面に形成された第2配線22をレーザ等でトリミングすることにより、インダクタ素子特性のチューニングを行うことも可能である。
次に、隣接する第2配線22間のスペースに第2樹脂層38(図2(a)参照)を形成する。
具体的には、まず第1磁性層35および第2配線22の表面全体に第2樹脂層38となる感光性樹脂を液滴吐出法やスピンコート法等により塗布する。次に、露光および現像することにより、第2樹脂層38を形成すべき領域、つまり隣接する第2配線22間のスペースに感光性樹脂を残して、他の領域の感光性樹脂を除去する。さらにエッチングを行い、パターニングされた第2樹脂層38を第2配線22と同膜厚に平坦化してもよい。
なお、この第2樹脂層38の形成工程と同時に、前述した中央樹脂層50を形成してもよい。
次に、インダクタ素子上に第3磁性層36を形成する。
具体的には、第2磁性層31の表面に、上述した第1磁性層35および第2磁性層31の形成方法と同様に第3磁性層36を形成する。その際、インダクタ素子の形成領域の近傍のみに第3磁性層36を残して、それ以外の領域の第3磁性層36は除去するようにパターニングする。ここで、巻き線の形成領域の内側の第3磁性層36も除去し、円形の孔51(図2(a)参照)を形成する。第3磁性層36のパターニングは、上述した第2磁性層35および第2磁性層31の形成方法と同様に、ウエットエッチング、またはドライエッチングを用いて行うことが可能である。
以上により、所定パターンの第3磁性層36が形成される。もちろん、第3磁性層36は前述したフェライト以外の物質で形成してもよい。
次に図8(a)に示すように、ウエハ10aの表面全体にソルダーレジスト66を形成する。なお接続端子63の上方に、ソルダーレジスト66の開口部67を形成する。
次に図8(b)に示すように、その開口部の内側における接続端子63の表面に、バンプ78を形成する。
ここで、ウエハ10aから個々の電子基板1を分離する。電子基板1の分離は、ダイシング等によって行うことができる。
次に図8(c)に示すように、基体10の裏面に接着剤71を塗布する。接着剤71の塗布は、ディスペンサ等から吐出して行うことが可能である。
次に図8(d)に示すように、放熱部材72を装着する。まず、銅板を箱状にプレス成型して放熱部材72を形成する。次に、その放熱部材72の内側に基体10を挿入し、放熱部材72の底面と基体10の裏面とを接着剤71により固着する。
以上により、本実施形態に係る電子基板1が完成する。
以上に詳述したように、図5に示す本実施形態に係る電子基板1は、接続端子63と基体10との間に応力緩和層30を設けたので、相手側部材との応力差に起因する電子基板1の変形等を防止することが可能になり、電子基板1の信頼性を向上させることができる。
また、インダクタ素子40のコア42が第2磁性層31で形成されると共に、各磁性層35,31,36がインダクタ素子40の周囲を取り囲んで閉磁路が形成される。閉磁路タイプにおいては、インダクタ素子40で発生する磁束が透磁率の高いコア42の中を主に通るため、インダクタ素子40の周囲を遮蔽していない開磁路タイプと比して、外部への磁束の漏れが少ない。そのため、インダクタ素子40と接触する基体10等の周辺部材との干渉により発生する漏れ電流を防ぐことができる。また、磁束密度をさらに増加させ、インダクタ素子のインダクタンス値およびQ値を向上させることができる。したがって、インダクタ素子40の電気的特性を向上させることができる。その結果、本実施形態のインダクタ素子40を電源回路のチョークコイル等として機能させることが可能になる。
さらに、インダクタ素子40の巻き線41の内側には中央樹脂層50が形成されているため、中央樹脂層50の外側においてインダクタ素子40を覆う磁性層35,31,36に、より磁力線を集中させることができる。
なお、中央樹脂層50を形成しない構成としてもよい。この場合には、巻き線の中心軸の周囲に孔51を形成することなく、磁性層35,31,36を残留させることになる。
また、各第1配線11及び第2配線22の隣接する配線間のスペースに第1樹脂層37及び第2樹脂層38が形成されたため、第1配線11及び第2配線22の配線間のスペースで磁力線が相殺されることを抑制し、磁性層35,31,36の内部に磁力線を集中させることができる。
(第1変形例)
図9は、第1実施形態の第1変形例に係る電子基板の説明図であり、図1のA−A線に相当する部分における断面図である。図9に示すように、第1変形例に係る電子基板は、インダクタ素子40と基体10との間に、応力緩和層30が延設されたものである。
第1変形例では、応力緩和層30が、基体10の表面の略全体に形成されている。その応力緩和層30の表面の一部に、磁性層35,31,36および巻き線41が形成されている。各磁性層35,31,36を覆うように、ソルダーレジスト66が形成されている。
このように、インダクタ素子40の巻き線41の下層に応力緩和層30を配置したので、インダクタ素子40とシリコン等からなる基体10との距離を確保することができる。
これにより、シリコンとの磁束の干渉によって発生する漏れ電流を抑制することが可能になり、インダクタ素子のQ値を向上させることができる。したがって、インダクタ素子40の電気的特性を向上させることができる。
(第2変形例)
図10は、第1実施形態の第2変形例に係る電子基板の説明図であり、図1のA−A線に相当する部分における断面図である。図10に示すように、第2変形例に係る電子基板は、インダクタ素子40を挟んで基体10の反対側に、応力緩和層30が形成されたものである。
第2変形例では、第1実施形態と同様に、磁性層35,31,36および巻き線41が形成されている。第2変形例では、各磁性層35,31,36を覆うように、基体10の表面の略全体に応力緩和層30が形成されている。そして、インダクタ素子40の上方における応力緩和層30の表面に、接続端子163が形成されている。その応力緩和層30を覆うように、ソルダーレジスト66が形成されている。
このように、インダクタ素子40の上方に応力緩和層30を配置したので、インダクタ素子40の上方に接続端子163を配置することが可能になる。これにより、電子基板を省スペース化して小型化することができる。
なお、第1変形例の構成および第2変形例の構成を同時に採用することも可能である。
(第3変形例)
図11はインダクタ素子の変形例の説明図であり、図11(a)は平面図であり、図11(b)は図11(a)のD−D線における断面図である。第1実施形態ではリング状のコアを有する立体型インダクタ素子(トロイダルインダクタ素子)を採用したが、これに代えて、図11(a)に示す直線状のコアを有する立体型インダクタ素子140を採用することも可能である。
図11(a)に示すように、第1変形例では、基体10の表面に、フェライトからなる第1磁性層35がインダクタ素子140の形成領域、つまり略直線状に形成されている。この第1磁性層35は、第1実施形態と同等の材料により、第1実施形態と同様の方法で形成することも可能であるが、液滴吐出法や印刷法等により直接描画形成することも可能である。
図11(a)に示すように、基体10および第1磁性層35の表面に、複数の第1配線12が形成されている。この第1配線12は、第1実施形態と同等の材料により、第1実施形態と同様の方法で形成されている。また、複数の第1配線12が平行に配置されている。そして、複数の第1配線12のうちの一つが、連結配線12aを介して、電極11に連結されている。
さらに、隣接する各第1配線12間のスペースには、非磁性材料層が形成されている。非磁性材料層として、感光性樹脂からなる第1樹脂層37が形成されている。この第1樹脂層37は、第1実施形態と同等の材料により、第1実施形態と同様の方法で形成されている。
その第1配線12および第1樹脂層37の端部を露出させつつ、中央部を覆うように、第2磁性層31が形成されている。この第2磁性層31は、第1実施形態と同等の材料により、略直線状に形成されている。図11(b)に示すように、第2磁性層31の延在方向に垂直な断面は、略半円形状とされている。この第2磁性層31は、第1実施形態と同様の方法で形成することも可能であるが、液滴吐出法や印刷法等により直接描画形成することも可能である。
図11(a)に示すように、その第2磁性層31の表面を横断するように、複数の第2配線22が形成されている。この第2配線22も、第1実施形態と同等の材料により、第1実施形態と同様の方法で形成されている。また、複数の第2配線22が平行に配置されている。そして、複数の第2配線22のうちの一つが、連結配線22aを介して、電極21に連結されている。
この第2配線22は、隣接する第1配線12のうち、一方の第1配線12の内側端部と、他方の第1配線12の外側端部とを連結するように形成されている。このように、第1配線12および第2配線22が順に連結されて、らせん状の巻き線41が形成されている。また巻き線41の内側の第2磁性層31により、直線状のコア42が構成されている。そして巻き線41およびコア42により、立体型インダクタ素子140が構成されている。
さらに、隣接する各第2配線22間のスペースには、非磁性材料層が形成されている。非磁性材料層として、感光性樹脂からなる第2樹脂層38が形成されている。この第2樹脂層38は、第1実施形態と同等の材料により、第1実施形態と同様の方法で形成されている。この第2樹脂層38は、隣接する第1樹脂層37のうち、一方の第1樹脂層37の内側端部と、他方の第1樹脂層37の外側端部とを連結するように形成されている。これにより、隣接する巻き線41の隙間の全てに第1樹脂層37及び第2樹脂層38が形成されることになる。
また図11(b)に示すように、インダクタ素子140の表面には、インダクタ素子140を覆うとともに、第1磁性層35の端部に重なるように、フェライトからなる第3磁性層36が形成されている。この第3磁性層36は、第1実施形態と同等の材料により、第1実施形態と同様の方法で形成することも可能であるが、液滴吐出法や印刷法等により直接描画形成することも可能である。
このように、直線状の立体型インダクタ素子140を備えた電子基板においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第2実施形態)
図12はインダクタ素子の第2実施形態の説明図であり、図12(a)は平面図であり、図12(b)は図12(a)のE−E線における断面図である。第1実施形態および上記第3変形例では立体型インダクタ素子を採用したが、これに代えて、図12(a)に示す平面型インダクタ素子(スパイラルインダクタ素子)240を採用することも可能である。
図12(b)に示すように、基体10の表面に第1磁性層32が形成され、その第1磁性層32の表面に巻き線41が形成されている。この巻き線41は、図12(b)に示す側面視において同一平面状に、図12(a)に示す平面視において渦巻状に形成されている。なお巻き線41は、図12(a)に示す略矩形の渦巻状に限られず、略円形や略多角形の渦巻状に形成することも可能である。その巻き線41の外側端部は、連結配線22aを介して電極21に連結されている。また巻き線41の内側端部は、連結配線12aを介して電極11に連結されている。この連結配線12aは、第1磁性層32に形成された孔32aから第1磁性層32の裏面に引き回されて、第1磁性層32の表面に形成された巻き線41と短絡しないように配置されている。
そして、図12(b)に示すように、巻き線41の下層の第1磁性層32がコア42として機能することにより、インダクタ素子240が構成されている。さらに、インダクタ素子240の巻き線41の配線間に、非磁性材料層が形成されている。非磁性材料層として、アクリル樹脂や感光性ポリイミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、フェノールノボラック樹脂等の感光性樹脂からなる樹脂層39が形成されている。そして、渦巻き状に形成されたインダクタ素子240の表面を覆うように第2磁性層53が形成され、これらの磁性層32,53により、インダクタ素子240が外部から遮蔽された閉磁路が形成されている。また、巻き線41の中心軸の周囲であって、磁性層32,53に形成された孔32aには、中央樹脂層50が形成されている。この中央樹脂層50は、第1磁性層32および第2磁性層53と略同層厚に形成されている。
(インダクタ素子の製造方法)
次に、第2実施形態に係るインダクタ素子の製造方法について説明する。なお第1実施形態と同様となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図13および図14は、本実施形態に係る電子基板の製造方法の工程図であり、図12のE−E線に相当する部分における断面図である。なお電子基板の製造には、W−CSP技術を利用する。すなわち、ウエハに対し一括して以下の各工程を行い、最後に個々の電子基板に分離する。
まず、図13(a)に示すように、ウエハ10aのパッシベーション膜8の表面に、連結配線12aを形成する。
次に、図13(b)に示すように、ウエハ10aおよび連結配線12aの表面に第1磁性層32を形成する。また連結配線12aの一方端部が露出するように、第1磁性層32の孔32aを形成する。
次に、ウエハ10aの表面に所定形状の応力緩和層30(図1参照)を形成する。
次に、図13(c)に示すように、第1磁性層32の表面に、巻き線41を形成する。この巻き線41の形成工程において、巻き線41と同時に、第1磁性層32の表面に再配置配線および接続端子を形成する。さらに、巻き線41の内側端部は、連結配線12aを介して電極11と連結し、外側端部には、電極21とを連結する連結配線22aを形成する(図12参照)。
次に、図14(a)に示すように、巻き線41の配線間に樹脂層39を形成する。具体的には、ウエハ10aの全面に感光性樹脂を塗布し、巻き線41の配線間のスペースに感光性樹脂を残して、他の領域の感光性樹脂を除去する。
ここで、この樹脂層39の形成工程において、樹脂層39と同時に第1磁性層32の孔32aに中央樹脂層50を形成する。
続いて、図14(b)に示すように、巻き線41を覆うように、第2磁性層53を形成する。
以上により、本実施形態に係るインダクタ素子240をウエハ10a上に形成できる。
上述の第2実施形態によれば、図12(b)に二点鎖線で示す磁力線が透磁率の高い磁性層32、53の内部を主に通る。これにより、磁束の漏れが減少し磁束密度が増加して、インダクタ素子のインダクタンス値およびQ値を向上させることができる。そのため、平面型インダクタ素子240を備えた電子基板においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、巻き線41の中央に形成された第1磁性層32の孔32aに、中央樹脂層50を形成せずに、第2磁性層53を残留させる構成としてもよい。
(第1変形例)
図15は図12に示した平面型インダクタ素子240の変形例の断面図である。上記第2実施形態では基体10上に単層の平面型インダクタ素子240を設け電子基板を構成したが、第1変形例では、基体10上に2層のインダクタ素子(スパイラルインダクタ素子)240A,240Bを積層形成する。
図15に示すように、本変形例のインダクタ素子240A,240Bは、第1磁性層32の表面に形成された巻き線41Aと、この巻き線41Aの配線間および配線上に形成された第1樹脂層39Aと、第1樹脂層39A上に積層された巻き線41Bとを備えている。さらに、巻き線41Bの配線間にも第2樹脂層39Bが巻き線41Bと同膜厚で形成されている。そして、巻き線41Bおよび第2樹脂層39Bを覆うように、第2磁性層53が形成されている。また、第1磁性層32および第2磁性層53に形成された孔32aには、中央樹脂層50が第1磁性層32および第2磁性層53と略同層厚に形成されている。
巻き線41A、41Bは、平面視で重なるように形成されている。また、巻き線41Bは、図示しない電極により、基体10の電子回路に接続されている。
(インダクタ素子の製造方法)
次に、第1変形例に係るインダクタ素子の製造方法について、図16を用いるとともに、図13を援用して説明する。なお、第1実施形態または第2実施形態と同様となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図16は、第1変形例に係る電子基板の製造方法の工程図であり、図12(a)のE−E線に相当する部分における断面図である。なお電子基板の製造には、W−CSP技術を利用する。すなわち、ウエハに対し一括して以下の各工程を行い、最後に個々の電子基板に分離する。
まず、第1磁性層32の表面に巻き線41Aを形成する工程までは、図13(c)に示す第2実施形態における巻き線41を形成する工程と同様の方法で形成する。
次に、図16(a)に示すように、巻き線41Aの表面および配線間に第1樹脂層39Aを形成する。この時、巻き線41Aの表面および配線間のスペースに感光性樹脂を残して、他の領域の感光性樹脂を除去する。そして、パターニングされた第1樹脂層39Aの表面をエッチング等により平坦化する。
ここで、この第1樹脂層39Aの形成工程と同時に、第1磁性層32の孔32aに中央樹脂層50を形成する。
次に、図16(b)に示すように、平坦化された第1樹脂層39Aの表面に、さらに巻き線41Bを形成する。
次に、図16(c)に示すように、巻き線41Bの配線間にも第2樹脂層39Bを巻き線41Bと同膜厚に形成する。さらに、図16(d)に示すように、インダクタ素子240A,240Bを覆うように第2磁性層53を形成する。
以上により、本変形例に係るインダクタ素子240A,240Bをウエハ10a上に形成できる。
本変形例では、上記第2実施形態と同様の効果を奏することに加えて、基体10上に2層のインダクタ素子240A,240Bを積層形成するため、多くの磁束を発生させることができるので、インダクタ素子のインダクタンス値およびQ値を向上させることができる。
なお、巻き線の中央に形成された第1磁性層32の孔32aに、中央樹脂層50を形成せずに、第2磁性層53を残留させる構成としてもよい。
(電子機器)
次に、上述した電子基板を備えた電子機器の例について説明する。
図17は、携帯電話の斜視図である。上述した電子基板は、携帯電話300の筐体内部に配置されている。この構成によれば、電気的特性に優れた小型の電子基板を備えているので、電気的特性に優れた小型の携帯電話を提供することができる。
なお、上述した半導体装置は、携帯電話以外にも種々の電子機器に適用することができる。例えば、液晶プロジェクタ、マルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)およびエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、ページャ、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型またはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置などの電子機器に適用することが可能である。いずれの場合でも、電気的特性に優れた小型の電子機器を提供することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や層構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では電子基板の表面にインダクタ素子を形成したが、電子基板の裏面にインダクタ素子を形成して、貫通電極により表面との導通を確保してもよい。また上記実施形態では、電子回路が形成された電子基板にインダクタ素子を形成したが、電気絶縁性材料からなる電子基板にインダクタ素子を形成してもよい。また上記実施形態では、電解メッキ法により第1配線および第2配線を形成したが、スパッタ法や蒸着法等の他の成膜方法を採用してもよい。
以上説明してきた例では、応力緩和層を有する再配置配線型のウエハレベルパッケージ構造とインダクタ構造の混在構造について述べてきたが、ウエハレベルパッケージ構造はこれに限ることはなく、外部端子部に応力緩和構造を有するウエハレベルパッケージ構造(Cuポスト型ウエハレベルパッケージ構造)など、その他の公知のウエハレベルパッケージ構造とインダクタ構造の混在構造にしても構わない。どちらでも、信頼性やインダクタ特性の双方に優れた構造を提供することができる。
また、上記実施形態では中央樹脂層を応力緩和層等と同時に形成したが、他の樹脂層と同時に形成することも可能である。例えば、中央樹脂層をソルダーレジストと同時に形成してもよい。なお、他の樹脂層の形成工程とは別に、中央樹脂層の形成工程を設けてもよい。
電子基板の説明図である。 インダクタ素子の説明図である。 インダクタ素子の説明図である。 電子基板の変形例の説明図である。 第1実施形態に係る電子基板の説明図である。 第1実施形態に係る電子基板の実装構造の説明図である。 第1実施形態に係る電子基板の製造方法の工程図である。 第1実施形態に係る電子基板の製造方法の工程図である。 第1実施形態の第1変形例に係る電子基板の説明図である。 第1実施形態の第2変形例に係る電子基板の説明図である。 第1実施形態の第3変形例に係る電子基板の説明図である。 第2実施形態に係る電子基板の説明図である。 第2実施形態に係る電子基板の製造方法の工程図である。 第2実施形態に係る電子基板の製造方法の工程図である。 第2実施形態の第1変形例に係る電子基板の説明図である。 第2実施形態の第1変形例に係る電子基板の製造方法の工程図である。 携帯電話の斜視図である。
符号の説明
1…電子基板 10…基体 30…応力緩和層 31…第2磁性層 32…第1磁性層35…第1磁性層 36…第3磁性層 37…第1樹脂層 38…第2樹脂層 39…樹脂層 39A…第1樹脂層 39B…第2樹脂層 40,140,240,240A,240B…インダクタ素子 41…巻き線 42…コア 50…中央樹脂層 53…第2磁性層 63…接続端子 71…接着剤 72…放熱部材 90…相手側部材 300…電子機器

Claims (17)

  1. 基体上にインダクタ素子を備えた電子基板であって、
    相手側部材との接続に使用される接続端子と前記基体との間に設けられ、前記基体と前記相手側部材との応力差を緩和する応力緩和層を備え、
    前記インダクタ素子のコアは磁性体材料で形成されるとともに、前記インダクタ素子の周囲は磁性体材料で覆われ、
    さらに、前記インダクタ素子の隣接する巻き線の隙間には非磁性材料が充填されていることを特徴とする電子基板。
  2. 前記磁性体材料は、フェライトであることを特徴とする請求項1に記載の電子基板。
  3. 前記磁性体材料は、アモルファス金属であることを特徴とする請求項1に記載の電子基板。
  4. 前記非磁性材料は、樹脂であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電子基板。
  5. 前記インダクタ素子は、リング状のコアとらせん状の巻き線とを備えたトロイダルインダクタ素子であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電子基板。
  6. 前記トロイダルインダクタ素子における前記リング状のコアの中心軸の周囲に、非磁性材料が充填されていることを特徴とする請求項5に記載の電子基板。
  7. 前記インダクタ素子は、渦巻き状の巻き線が平面内に形成されたスパイラルインダクタ素子であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電子基板。
  8. 前記スパイラルインダクタ素子における前記渦巻き状の巻き線の中心軸の周囲に、非磁性材料が充填されていることを特徴とする請求項7に記載の電子基板。
  9. 前記渦巻き状の巻き線が、非磁性材料を間に挟んで複数層にわたって積層形成されていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電子基板。
  10. 前記応力緩和層は、前記基体と前記インダクタ素子との間に延設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の電子基板。
  11. 前記応力緩和層は、前記インダクタ素子を挟んで前記基体の反対側に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の電子基板。
  12. 前記基体の周囲の全部または一部が、前記基体より熱伝導率の高い材料からなる放熱部材で覆われていることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の電子基板。
  13. 前記放熱部材は、金属微粒子を分散させた接着剤を介して、前記基体に固着されていることを特徴とする請求項12に記載の電子基板。
  14. 電子回路の接続端子の再配置配線と、渦巻き状の巻き線を備えたスパイラルインダクタ素子とが、基体の表面に形成されてなる電子基板の製造方法であって、
    前記基体上に第1磁性層を形成する工程と、
    前記第1磁性層上に、前記巻き線を形成する工程と、
    前記巻き線の隙間に非磁性層を形成する工程と、
    前記巻き線を覆うように第2磁性層を形成する工程と、を備え、
    前記巻き線を形成する工程において、前記再配置配線を形成することを特徴とする電子基板の製造方法。
  15. 前記巻き線の形成工程および前記非磁性層の形成工程を繰り返すことにより、
    複数の前記巻き線を、非磁性層を間に挟んで積層形成することを特徴とする請求項14に記載の電子基板の製造方法。
  16. 前記巻き線の中心軸の周囲に、非磁性層を形成する工程を有することを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の電子基板の製造方法。
  17. 請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の電子基板を備えたことを特徴とする電子機器。
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