JP2008103234A - 面状発熱体 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性に優れ、しかも許容電流が大きく、信頼性に優れた端子構成を持つ発熱体を提供する。
【解決手段】電極3に導電性樹脂材料5bを配設した半田接合が可能な端子部材5を接着し、電気絶縁性基材2と接着される電気絶縁性被覆材9からなる面状発熱体において、電気絶縁性被覆材9は端子部材5にリード線8を半田接合する部位に開口部7を有し、開口部7は端子部材5の端部よりも内方となる大きさおよび形状であり、かつ端子部材5の中央から偏心してなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、面状発熱体の、特に半田接合するための端子部材近傍の構成に関するものである。
従来の面状発熱体において、電極の端子部材にリード線を接合する態様としては、電極、抵抗体、及びリード線接続を行う面に半田をあらかじめ形成してなる端子部材を含む面状発熱体全体を外装材で覆った後に外装材を熱溶融させて開口部を形成すると同時に、電極と端子部材とリード線とを同時に接合するものがあった(例えば特許文献1、2参照)。
図8は前記公報に記載された従来の面状発熱体を示すものである。図8に示すように、ポリエチレンテレフタレートフィルム1上に一対の電極2を配設し、正抵抗温度特性を有する抵抗体3を電極2上に配設してある。電極2の給電部分には端子部材4が形成されており、これらの電極2及び抵抗体4が形成された基板1の全体は、ポリエチレンテレフタレートフィルムに熱溶融性樹脂フィルムを積層した外装材6によって被覆されている。そして、端子部材4には半田による熱溶融性の接合金属7が、リード線には半田による熱溶融性の結合金属8がそれぞれ形成され、外装材6を貫通する穴に接合金属7と結合金属8の溶融相とが充填され、端子部材4とリード線9とを電気的及び物理的に接続した構成としてある。
特開2005−149877号公報 特開2005−302301号公報
しかしながら前記従来の面状発熱体では、端子部材を覆っている外装材を熱により除去して開口を確保し、リード線と端子部材とを接合するため、除去時の熱やリード線の半田接合等を行った際の熱により、電極と端子部材との接着状態にばらつきが生じやすくなるため、高度な品質管理を要していた。
また、例えば面状発熱体をロール状に形成する製造方法をとった場合、あらかじめ端子部材の上に半田層を形成されているため、端子部材が厚くなりやすくロール状に巻き取ることが難しいという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、端子部材に熱がかかり、電極と端子部材との接着状態が悪くなる場合があっても、電極と端子部材とが剥離することがない面状発熱体を提供することを目的とするものである。
前記従来の課題を解決するために本発明の面状発熱体は、高分子抵抗体、電極、端子部材を覆い、電気絶縁性基材と接着される電気絶縁性被覆材において、端子部材に予め配設された導電性樹脂材料は前記電極と接合され、端子部材にリード線を半田接合する部位に開口部を有し、開口部は端子部材の端部よりも内方となる大きさおよび形状であり、かつ前記端子部材の中央から偏心して位置させたものである。
そして、端子部材の端部よりも内方となる大きさおよび形状でありかつ、端子部材の中央から偏心した位置の開口部を通してリード線を半田接合することにより、開口部より外
側に半田がぬれることが無いため、開口部から遠い側の端部では前記電極と前記端子部材との間の接着状態が確保されやすく、また、端子部材の周囲である端部は電気絶縁性被覆材に面状に覆われているため、前記端子部材が前記電極から剥離することが防止される。
本発明の面状発熱体によれば、電極と端子部材との接着状態が良好に確保され、端子部材の剥離を防ぎ、安定した給電状態を提供することができる。
第1の発明は、電気絶縁性基材上に、電極および前記電極により電圧を印加して発熱する高分子抵抗体を形成し、前記電極には半田接合が可能な端子部材を接着し、これら高分子抵抗体、電極、端子部材を覆い、前記電気絶縁性基材と接着される電気絶縁性被覆材からなる面状発熱体において、前記電気絶縁性被覆材は前記端子部材にリード線を半田接合する部位に開口部を有し、前記開口部は前記端子部材の端部よりも内方となる大きさおよび形状であり、かつ前記端子部材の中央から偏心して位置したものである。これにより、前記端子部材の端部よりも内方となる大きさおよび形状でありかつ、前記端子部材の中央から偏心した位置の前記開口部を介して前記リード線を半田接合することにより、前記開口部より外側に半田がぬれることが無いため、前記開口部から遠い側の端部は接着状態が確保されやすく、また、端子部材の周囲である端部は電気絶縁性被覆材に覆われているため、前記端子部材が前記電極から剥離することを防止することができる。
第2の発明は、開口部は、端子部材が電気絶縁性被覆材に望む面の2分の1を超えない大きさとしたものである。これにより、開口部より外側に半田がぬれることが無いことから、半田接合の熱影響を受ける面積を小さくすることができ、接着状態を確保している面積を第1の発明よりも増やすことができる。
第3の発明は、開口部は、端子部材の中心に掛からない位置としたものである。これにより、半田接合位置が中心からずれているため、端子部材の中心部以遠の接着状態を確保することができる。
第4の発明は、開口部の形状は、円形もしくは楕円形としたものである。これにより、開口部に角が無いことから矩形形状の場合に比べて、端子部材が剥離方向等の引張り応力を受けた場合であっても、端子部の一箇所に応力が集中することが少なく開口部に亀裂、破断することを防ぐことができる。
第5の発明は、端子部材の電極に接合される面に導電性樹脂材料と粘着性材料が併置したものである。導電性樹脂材料は電極との電気的接続とともに強固な物理的接続を担うものであり、粘着性材料はその粘着力によって外装材により端子部材を完全に固定するまでの仮固定を行う機能を持つ。端子部材の仮固定が行えることにより、端子部材を外装材により覆い物理的に固定するまでの間、端子部材を電極の所定の場所に固定することを容易に可能にする。
第6の発明は、電極に接合される面の端子部材に導電性樹脂材料が配設され、開口部の直下近傍には粘着性材料が開口部を有さない箇所よりも多く配設したものである。粘着性材料はその粘着力によって外装材により端子部材を完全に固定するまでの仮固定を行う機能を持つが、熱溶着、熱硬化後の導電性樹脂材料と電極との間の接合強度と比較して接着強度は弱い。そのため、開口部直下には多く粘着材を配設し、開口部直下以外の箇所には粘着性材料を開口部直下よりも少なく配設することで、仮固定を行うことが出来つつ、端子部材と電極の間の接着強度を高めることができる構成となる。
(実施の形態1)
図1〜図2は、本発明の実施の形態1における面状発熱体の概略構成図を示し、特に図1は平面図、図2は図1における端子部近傍のX−Y断面図である。
図1において、面状発熱体1は、ポリエチレンテレフタレート等の比較的弾力性のある電気絶縁性基材2上に銀ペーストの印刷・乾燥により形成した一対の電極3と、電極3に重なるように高分子抵抗体インクを印刷・乾燥により形成した高分子抵抗体4を形成している。そして、上記電極3、高分子抵抗体4、及び電気絶縁性基材2と接着性を有する共重合ポリエステル系接着剤等の接着性樹脂層10を予め形成されたポリエチレンテレフタレート等の薄肉の電気絶縁性オーバコート材をラミネートした電気絶縁性被覆材9を貼り合わせて形成される。
上記電極3は、対向するように幅が広い主電極3a、3bを配設し、それぞれの主電極3a、3bから交互に櫛形形状の複数の枝電極3c、3dを設けてあり、これに重なるように配設した高分子抵抗体4に枝電極3c、3dより給電することで、高分子抵抗体4に電流が流れ、発熱するようになる。この高分子抵抗体4はPTC特性を有し、温度が上昇すると高分子抵抗体4の抵抗値が上昇し、所定の温度になるように自己温度調節機能を有するようになり、温度コントロールが不要で安全性の高い面状発熱体1としての機能を有するようになる。この種のPTC特性を持つ面状発熱体1は一般に、速熱性を得るために大きな突入電流を必要とするため、給電部である端子部材5には大きな電流が流れることとなる。
この端子部材5の電極3の給電部分に接する面には導電性樹脂材料5bを形成してあり、導電性樹脂材料5bは電極3に対して熱接着性を示すとともに熱硬化性としてあり、共重合ポリエステルに導電性付与材として銀粉末を分散し、さらに、硬化剤としてイソシアネートを適量添加して作製された導電性ペーストを使用している。この段階の導電性樹脂材料17aは、イソシアネートによる硬化反応が生じないように低温で乾燥されているために熱可塑性を保持している。イソシアネート硬化反応温度以上に加熱しつつ、加圧すれば電極3との熱融着することになり、この導電性樹脂材料5bによって電極3と端子部材5の間は電気的及び物理的に接合されることとなる。この場合、特に、電極3に導電性樹脂材料5bと同種の樹脂および同種の金属粉末を使用すると熱融着性は極めて良く、十分な熱融着強度および低接触抵抗が得られるようになる。
ここで、加工工程の順序としては、まず、ポリエチレンテレフタレート等の電気絶縁性基材2をロール状に作成したものに、銀ペーストの印刷・乾燥により一対の電極3を形成する。次に、電極3に重なるように高分子抵抗体インクを印刷・乾燥により高分子抵抗体4を形成し、電気絶縁性基材2上の高分子抵抗体4と電極3とこの電極3に給電する端子部材5を電極3上に仮置きするのと同時に電気絶縁性被覆材9を接着性樹脂層10を介して覆った後、端子部材5の導電性樹脂材料5bと電極3を導電性樹脂材料5bの熱硬化反応とともに熱溶着した後、レーザー等で電気絶縁性被覆材9に開口部7を中心から偏心した位置に形成し端子部材5を露出させた後、開口部7にてリード線8を端子部材5と半田等による溶着によって接続し、開口部7近傍およびリード線8の取り付け部には、ホットメルトなどの絶縁性保護材11を塗布する。
このように、電気絶縁性被覆材9を貼り付ける加工工程と端子部材5を電極3に仮置きする工程を同時に行うことで、端子部材5は電気絶縁性基材2と電気絶縁性被覆材9に挟まれ、移動や剥離することなく次工程をおこなうことができる。
端子部材5は電気絶縁性基材2と電極3および電気絶縁性被覆材9に挟まれ、かつ接着性樹脂層10により一体とする構成となっているため、端子部材5と電極3との間に機械
的な固定をする構成となっており、電気用品安全法に準拠した高安全性の構成を実現することが可能となっている。
端子部材5を熱硬化反応とともに熱溶着する工法としては熱板で端子近傍全体に外部から熱を加える方法や誘導加熱や高周波溶着等で導電性の高い端子部材のみを加熱する方法などがある。
外部から加熱する場合、端子部材5は電気絶縁性基材2と電極3および電気絶縁性被覆材9に挟まれているため、電気絶縁性基材2または電気絶縁性被覆材9を介して熱板を押し当て加熱することとなる。また、電気絶縁性基材2や電気絶縁性被覆材9に例えばポリエチレンテレフタレートを用いた場合熱収縮開始温度は約180℃からであり、導電性樹脂材料5bのイソシアネート硬化反応温度約150℃から開始する。導電性樹脂材料5bを完全に熱硬化反応させるとともに熱溶着させ、かつ電気絶縁性基材2と電気絶縁性被覆材9を一定以上熱収縮と熱収縮にともなう変形をさせない条件としては電気絶縁性基材2、電極3、端子部材5、電気絶縁性被覆材9、接着性樹脂層10のそれぞれの厚みにも依るが、熱板温度を150℃〜250℃程度とし、5秒〜30分程度圧着する必要がある。
誘導加熱や高周波溶着等で端子部材5を直接加熱する方法もある。例えば、誘導加熱を行う場合、端子部材5に鉄などの磁性体を用いるか、高周波電流を発生させることが可能であれば銅などの非磁性だが導電性が比較的高い材質を用いることにより、交流電流により発生する磁界を端子部材5に印加すれば、端子部材5のみを加熱することができる。
端子部材5と端子部材5のごく近傍の電気絶縁性基材2や電気絶縁性被覆材9にだけ熱が伝わることとなり、電気絶縁性基材2や電気絶縁性被覆材9の熱収縮を抑制することができ、導電性樹脂材料5bと電極3との間に良好な接着状態を簡便に形成することができる。また、誘導加熱方式の場合、端子部材5のみを加熱するため温度上昇は非常に早く、導電性樹脂材料5bのイソシアネート硬化反応温度に短時間で達することが可能となり、生産性の向上にも寄与することとなる。
さらに、端子部材5およびリード線8の取り付け部には、ホットメルトなどの絶縁性保護材11を塗布した構成としてあるので、開口部7およびリード線8の取り付け部から電極3及び電極3により給電される高分子抵抗体4が絶縁性保護材11に保護され、外気と遮断されて構成されるようになり、湿気や異物による汚染劣化や、電極3のマイグレーションによるショートなどの不具合を防止でき、より性能の安定性や耐久性を向上させることができる。また、絶縁性保護材11を塗布する際に、リード線8の引き出し方向を、製品において力が加わる可能性がある方向と別の方向とすることで、製品に力が加わった場合においても端子部材5に直接力が加わることが無くなり、端子部材5と電極3との間の剥離を抑制することができる。
また、印刷可能な電極3の材料はほとんど半田6接続が不可能であるが、導電性樹脂材料5bを介することによって端子部材5と電極3を面接合することができ、この端子部材5に半田6接続が可能となる。そして、上述の接続方法によれば、導電性樹脂材料5bは薄肉の面状に形成することによって接合抵抗値を極めて低くすることができるため、大電流を流すことができ、また、面状に接合することによって十分な強度を確保できるようになる。
従って、複雑な電極3パターンを描け、柔軟性にも優れる半面、半田6接続が不可能な場合が多い印刷によって形成された電極3であっても、半田6によってリード線8を形成することを可能にするものであり、生産性に極めて優れていると同時に、電気的にも物理的にも極めて強固な接合であり、高電流に耐え、高信頼性である。さらに、電源電圧が低
いために多くの電流が必要とされる場合や、速熱性を得るために大きな突入電流を必要とする正抵抗温度特性を有する発熱体を形成する場合には、極めて有用である。
さらに、簡便な品質管理状況において半田6は濡れ性の良好な開口部7内でのみ広がり、電気絶縁性被覆材9に覆われているため濡れ性の悪い開口部7の外側にはみ出ることは無い。
半田6を配設する際の熱により電気絶縁性基材2や電気絶縁性被覆材9、端子部材5、電極3はそれぞれ別々の温度係数で熱膨張・収縮し、熱溶着させた端子部材5と電極3との間の接着強度が小さくなることがある。特に、本実施の形態のように電気絶縁性基材2や電気絶縁性被覆材9にポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料を用いた場合、金属である端子部材5aと電気絶縁性基材2、電気絶縁性被覆材9との間の熱膨張率は大きく異なり、内部応力がかかるため、半田6の周辺の端子部材5と電極3との間の接着強度は小さくなることがある。しかしながら、開口部7は中心から端子部材5の中央から偏心して位置してあるため、半田6の作業による熱影響は開口部7周辺までとなり、開口部7から遠い側の導電性樹脂材料5bと電極3との間は前記、半田6の熱影響を受けることはなくなり、面状の十分な接着強度を保つことができる。
また、半田6を行う際には、半田6直下付近にのみ熱が加わるように、電気絶縁性基材2の下にはアルミ等熱伝導率の高い物質でできた均熱板を置き、電気絶縁性被覆材9の上には半田作業性を低下させない程度に端子部材5近傍を覆い、下に置いた均熱板と電気絶縁性基材2との間に高い密着性を付与するようにし、半田作業を行うことで半田6による端子部材5と電極3との接着状態への熱影響をより小さくすることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2は、開口部7の面積が実施の形態1と異なるもので、実施の形態1と同一図を用いて説明する。
すなわち、開口部7は中心から偏心した位置に端子部材5の電気絶縁性被覆材9に望む面の2分の1を超えない大きさとしてある。
開口部7を端子部材5の電気絶縁性被覆材9に望む面の2分の1を超えない大きさとすることで、半田6の広がりも端子部材5の電気絶縁性被覆材9に望む面の2分の1を超えない大きさとすることになり、実施の形態1に比べ半田6の熱影響を受ける導電性樹脂材料5bの面積が小さくなり、導電性樹脂材料5bの接着状態を安定に確保している面積が大きくなり、実施の形態1に比べ高信頼性の端子構成を付与することができ、かつ開口部7をレーザー等の除去手段で形成する際の位置精度の管理を簡便にすることができる。
端子部材5が10mm×20mmの略長方形とした場合、開口部7の大きさとしては例えば一辺が6mm程度の正方形とし、半田こて先温度を約370℃とすることで半田6の作業性、導電性樹脂材料5bの接着性の確保を同時に実現できる。
(実施の形態3)
図3〜図4は、本発明の実施の形態3における面状発熱体の概略構成図を示し、特に図3は平面図、図4は図3における端子部近傍のX−Y断面図である。
図3〜図4において、本実施の形態3は、開口部7の位置が実施の形態2と異なるもので、同一部分は同一番号を付して異なる部分のみを説明する。
すなわち、開口部7は中心から大きく偏心した位置にあり、端子部材5の電気絶縁性被
覆材9に望む面の2分の1を超えない大きさとし、端子部材の中心に開口部7が掛からない位置としたものである。これにより、半田接合位置が中心からずれているため、端子部材の中心部以遠の接着状態を確保することができる。
端子部材5の面積を大きくすればするほど端子部材5と電極3との間の接着強度は大きくなり接着の信頼性が増すが、同時に端子部材5を貼付する部分の電極3の面積も大きくする必要がある。これは限定された製品面積の中で高分子抵抗体4の面積を最大限にし、発熱面積を増加させ製品全体を均一に暖めることを提供するという製品本来の目的と相反することとなる。そこで開口部7を中心から大きく偏心した位置とし、端子部材5の電気絶縁性被覆材9に望む面の2分の1を超えない大きさとし、端子部材の中心に開口部7が掛からない位置とすることで、限られた端子部材5の面積においてリード線8によって端子部材5へ給電を行う部位と、端子部材5から電極3へ良好な接着状態によって給電を行う部位を品質管理上明確に分離することで端子部材5の面積を最小にし、かつ簡便な生産管理で高信頼性の給電方法を提供することが可能となる。具体的には端子部材5と電極3との間の接着状態の管理方法として端子部材5の開口部7を構成していない側の接着状態を管理するだけでよいこととなり、接着状態の測定が簡便となる。
例えば、端子部材5の形状として10mm×20mmのような略長方形とし、開口部7を一辺が約6mmの正方形とし、開口部の中心を端子部材5の長手方向の端部から5mmの位置とすることで端子部材5の中心にかからない構成とし、半田こて先温度を約370℃とし半田6を形成することで開口部7近傍の端子部材5と電極3との間の接着状態が不安定となり得る部位を端子部材5の開口部7が構成される側の半分のみに限定することができる。
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4における面状発熱体の概略平面図を示している。端子部近傍の断面図としては図2または図4と同様となっている。
図5において、本実施の形態4では、開口部7の形状が実施の形態1〜3と異なるもので、同一部分は同一番号を付して異なる部分のみを説明する。
開口部7の形状を円形、または楕円形とすることで、半田6の広がりを均一化し、半田6自身も円形または楕円形に近い形状となり、半田6を付ける際におこる電気絶縁性基材2や電気絶縁性被覆材9、端子部材5、電極3のそれぞれ熱膨張・収縮による応力分散を行うことができる。面状発熱体完成後としては開口部7の形状を円形、または楕円形とすることで万が一、リード線8による引張りによって端子部材5に直接力が加わる場合において、特に力が集中しやすい開口部7の端部への応力集中を緩和することができ、リード線8による引張りに対する信頼性をより向上させることができる。
(実施の形態5)
図6は、実施の形態5における本発明の実施の形態1で示した面状発熱体の概略構成図の平面図1の端子部近傍のX−Y断面図であり、図7は実施の形態5における端子部材5を電極と接合される側から見た平面図である。
図6、図7において、本実施の形態5は、端子部材5の導電性樹脂材料5bに電極3と接触する面に粘着性材料5cを配設した点が実施の形態1〜4と異なるもので、同一部分は同一番号を付して異なる部分のみを説明する。
端子部材5の電極3の給電部分に接する面には導電性樹脂材料5bを印刷等で形成し、イソシアネート硬化剤が反応しない程度の温度で乾燥を行った後、導電性樹脂材料5b上
に粘着性材料5cを部分的に印刷等で形成してある。
例えば、図7では10mm×20mmのような略長方形の端子部材5の導電性樹脂材料5bに厚み30μm程度の粘着性材料5cを直径1mmで24個全体に配置してある。図7の構成とすることにより、端子部材5を熱硬化反応とともに熱溶着する工程において、ある程度以上の圧力を印加することによって仮接着用の粘着性材料5cは熱と圧力によって薄くなり、また端子材料5自身も一部変形することとなり、粘着性材料5cの無い部分で導電性樹脂材料5bと電極3が接合することを可能としている。
導電性樹脂材料5bは電極3との電気的接続とともに強固な物理的接続を担うものであり、粘着性材料5cはその粘着力によって外装材により端子部材を完全に固定するまでの仮固定を行う機能を持つ。端子部材5の仮固定が行えることにより、端子部材5を電気絶縁性被覆材9により覆い物理的に固定するまでの間、端子部材5を電極3の所定の場所に固定することを容易に可能にする。粘着性材料5cによる仮固定のため、電気絶縁性被覆材9を絶縁性基材2に覆う際、端子部材5が電極3の所定の位置からずれることが無くなり簡便な生産管理で安定した位置決め精度を得ることが出来る。また、粘着性材料5cによる仮固定によって端子部材5は離型紙等に貼り付けておくことが可能となり、端子部材5の製造および保管を簡便に行うことが可能となる。
実施の形態5の構成をとることにより、十分な導電性樹脂材料5bと電極3との間の接着面積を確保しつつ、仮接着をおこなうことができる端子部材5を構成することが出来る。
なお、本実施の形態では粘着性材料5cを直径1mmで24個配置し、厚み30μmと仮定したが、粘着性材料5cの配置、面積、および厚みは本発明の目的を達成する範囲であればその構成はどのようなものであってもよい。
(実施の形態6)
図7は、実施の形態5における本発明の実施の形態1で示した面状発熱体の概略構成図の平面図1の端子部近傍のX−Y断面図であり、図8は実施の形態5における端子部材5を電極と接合される側から見た平面図である。
図7、図8において、本実施の形態6は、端子部材5の導電性樹脂材料5bに電極3と接触する面に粘着性材料5cの配設パターンが実施の形態5と異なるもので、同一部分は同一番号を付して異なる部分のみを説明する。
例えば、図7、図8では10mm×20mmのような略長方形の端子部材5の導電性樹脂材料5bに厚み30μm程度の粘着性材料5cを直径1mmで開口部7を配設しない側のみに12個配置してある。
熱溶着、熱硬化後の導電性樹脂材料5bと電極3との間の接合強度は粘着性材料5cの粘着力と比較して接着強度が強い。粘着性材料5cが配設してある部分は導電性樹脂材料5bが電極3に対して露出しておらず、熱溶着、熱硬化後にも導電性樹脂材料5bと電極3とが溶着することができないため、強固な接着強度は得られない。
しかしながら、開口部7の直下近傍の導電性樹脂材料5bと電極3との間の接合強度はリード線8を端子部材5と接合するために半田6を配設する際に、その熱により電気絶縁性基材2や電気絶縁性被覆材9、端子部材5、電極3はそれぞれ別々の温度係数で熱膨張・収縮するため、熱溶着させた端子部材5と電極3との間の接着強度が小さくなることがある。そこで、本発明では開口部7の直下近傍の導電性樹脂材料5bと電極3との間の接
合強度は最終的には弱くなるものとし、開口部7の直下近傍には粘着性材料5cを多く配設してある。これにより、端子部材5は、開口部7の直下近傍の端子部材5の機能は電極3との仮接着とリード線8との接続を担う箇所とし、端子部材5の中で開口部7から離れている箇所で導電性樹脂材料5bと電極3との間の物理的な接合と電気的な接続を行う構成となる。
なお、本実施の形態では粘着性材料5cを直径1mmで開口部7を配設する側に12個配置し、厚み30μmと仮定したが、粘着性材料5cの配置、面積、および厚みは本発明の目的を達成する範囲であればその構成はどのようなものであってもよい。例えば、粘着性材料5cを開口部7を設ける箇所の直下全体に覆うような構成としてもよい。
なお、上記実施の形態1では、ロール状の電気絶縁性基材2上に電極3及び電極3により給電される高分子抵抗体4を印刷形成した加工工程で説明したが、これはシート状電気絶縁性基材2上に電極3及び電極3により給電される高分子抵抗体4を印刷形成または押し出し成形した加工工程でもよく、その他各部の構成、材料、工法も本発明の目的を達成する範囲であればその構成はどのようなものであってもよい。
また、端子部材5の形状として略長方形の形状を仮定したが、本発明の効果を損なわない形状であればどのような形状としてもよい。特に、例えば端子部材5の電気絶縁性電気絶縁性被覆材に望む面の中央部近傍で、開口部を有する箇所よりも細くくびれた形状とするか、複数の貫通穴を設けた形状など中心部での熱伝導を悪くする形状とすることで、半田6の熱影響をより緩和することが出来、本発明をより効果的に行うことも可能である。
また、本実施の形態では絶縁性保護材11を塗布したが、絶縁が確保できるような条件化であれば配設しないことも可能である。
以上のように本発明にかかる面状発熱体は、電極と端子部材との接着状態が確保され、端子部材の剥離を防ぐことができるため、リード線に張力がかかる場合においても有用である。
実施の形態1、2における面状発熱体の模式図 実施の形態1、2における図1の端子部近傍のX−Y断面模式図 実施の形態3における面状発熱体の模式図 実施の形態3における図3の端子部近傍のX−Y断面模式図 実施の形態4における面状発熱体の模式図 実施の形態5における図1の端子部近傍のX−Y断面模式図 実施の形態5における端子部材を電極と接合される側から見た模式図 実施の形態6における端子部材を電極と接合される側から見た模式図 (a)従来の発熱体の構成を示す平面図(b)同発熱体端子部の断面図
符号の説明
1 面状発熱体
2 絶縁性基材
3 電極
4 高分子抵抗体
5 端子部材
6 半田
7 開口部
8 リード線
9 電気絶縁性被覆材
10 接着性樹脂層
11 絶縁性保護材

Claims (6)

  1. 電気絶縁性基材上に、電極および前記電極により電圧を印加して発熱する高分子抵抗体を形成し、前記電極には電極に接合される面の端子部材に導電性樹脂材料を配設した半田接合が可能な端子部材を接着し、これら高分子抵抗体、電極、端子部材を覆い、前記電気絶縁性基材と接着される電気絶縁性被覆材からなる面状発熱体において、前記電気絶縁性被覆材は前記端子部材にリード線を半田接合する部位に開口部を有し、前記開口部は前記端子部材の端部よりも内方となる大きさおよび形状であり、かつ前記端子部材の中央から偏心して位置する面状発熱体。
  2. 開口部は、端子部材が電気絶縁性被覆材に望む面の2分の1を超えない大きさである請求項1に記載の面状発熱体。
  3. 開口部は、端子部材の電気絶縁性被覆材に望む面の中心に掛からない位置とした請求項2に記載の面状発熱体。
  4. 開口部の形状は、円形もしくは楕円形である請求項1〜3のいずれか1項に記載の面状発熱体。
  5. 電極に接合される面の端子部材に導電性樹脂材料と粘着性材料が併置されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の発熱体。
  6. 電極に接合される面の端子部材に導電性樹脂材料が配設され、開口部の直下近傍には粘着性材料が開口部を有さない箇所よりも多く配設されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の発熱体。
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