JP2008102499A - 画像表示装置及び画像表示方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の画像表示装置は、複数の画素を有する光学変調素子と、光学変調素子に光を照射し、各々独立に制御される複数の光源と、入力される画像の各画素の階調度に対応して、各光源の制御値を設定する光源制御値設定部と、n(nは1以上の整数)画素単位の領域毎に設けられた光センサと、光センサにより該領域の照度を検出する照度検出部と、検出された照度により、各画素の階調度を補正処理し、補正された補正階調度により光学変調素子を制御する階調度制御部とを有する。
【選択図】図1
Description
しかし、輝度ダイナミックレンジに関しては、その再現範囲はたかだか1〜102[nit]程度の範囲であり、また階調度を表現するビット数も8ビットが一般に用いられている。
一方、人間の視覚は、一度に知覚し得る輝度ダイナミックレンジの範囲が10−2〜104[nit]程度あり、また輝度弁別能力が0.2[nit]であり、この輝度弁別能力に対応させて、輝度ダイナミックレンジの範囲を階調数に換算すると、ほぼ12ビット相当のデータ量が必要となると言われている。
また、映画やゲーム等で使用されるCG(Computer Graphics)の画像においては、人間の視覚に近い輝度ダイナミックレンジや階調特性をデータに持たせて描写のリアリティーを追求する動きが主流になりつつある。
さらに、次期Windows(登録商標)においては、16ビット色空間の採用が予定されており、現在の8ビット色空間と比較してダイナミックレンジや階調数が飛躍的に増大する。 そのため、CGコンテンツにおける16ビット色空間を充分に生かすことが出来る高ダイナミックレンジ・高階調の電子ディスプレイ装置の実現への要求が高まると考えられる。
例えば、調光が可能な光源を用いて、液晶表示デバイスのバックライトとして、領域ごとに照度が異なる照度分布を、映像信号(画像データ)の照度分布に対応した形にて生成することにより、映像空間のハイダイナミックレンジ化、高階調化、省電力化を実現する構成が用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4参照)。
したがって、液晶表示デバイスにおける画素毎に、バックライトの明るさの算出及び検出を行う必要がある。
しかしながら、上記各特許においては、画素毎におけるバックライトの明るさの算出が、基本的にオープンループ処理にて行われている。
そして、バックライトをある明るさに設定した際、その明るさに対応した光が照射された領域の照度分布を上記計算式による計算、あるいはテーブルから読みだし、対応する画素位置の照度値を、各画素における照度値として用いている。
ここで、ある画素に注目した場合、この画素に対する照度に影響を与える光源の照度分布を全て考慮して、画素に対する実際の照度を求める必要がある。
特に、上記特許文献の方法は、演算の処理時間が大きくなったり、各画素の照度をメモリから読み出す時間がかかるため、リアルタイムに各画素の照度を計算することが困難であり、動画像を表示することができない。
そして、上述した演算処理の時間及びメモリ量が多く必要となる問題は、光源の数や光源の明るさの制御ステップ数が増加するにつれ、指数関数的に増加することとなる。
本発明の画像表示方法は、各々独立に制御される複数の光源が複数の画素を有する光学変調素子に光を照射する過程と、光源制御値設定部が入力される画像の各画素の階調度に対応して、前記各光源の制御値を設定する過程と、照度検出部がn(nは1以上の整数)画素単位の領域毎に設けられた光センサにより、該領域の照度を検出する過程と、階調度制御部が前記検出された照度により、各画素の階調度を補正処理し、補正された補正階調度により前記光学変調素子を制御する過程とを有することを特徴とする。
すなわち、本発明の画像表示装置によれば、入力される画像データの階調度に対応させて、各光源を制御し、各画素に実際に照射されている光の照度を測定し、この測定された照度に対応して、各画素に対応する画像データの階調度を補正して、入力された階調度に対応するよう微調整を行うため、従来例に比較してより精度の高い画像表示を行うことができ、ダイナミックレンジを広く取ることが可能となる。
すなわち、一般的に、画像の平均輝度レベルは20%程度と言われているため、理論的に、光学変調素子に対して全面均一の照度となる光を照射する場合に比較して、光源を駆動する電力を1/5とすることができる。
また、本発明の画像表示装置によれば、暗室コントラストに対し、黒表示の際に光源の明るさを従来例に比較して低下させることが可能であるため、数万対1というような非常に高いコントラスト比を達成することができる。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、画素と同一基板に形成されており、画素に入射する光による照度を画素に近い位置にて検出することができ、すなわち画素に実際に照射される光の明るさと同様な値を検出することができ、各光源及び各画素の階調度の制御を、高い精度で行うことが可能である。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、光センサが1画素単位に照度を検出するので、画素に入射するのと同一な光の照度を検出することができ、すなわち光学変調素子の画素に実際に照射される光の照度と同一な値を検出することができ、各光源及び各画素の階調度の制御を、高い精度で行うことが可能である。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、光センサが40×40画素単位に照度を検出し、この照度に対応して表示素子の制御を行うため、省電力効果を向上させることが可能である(参考文献:「RGB-LED Backlights for LCD-TVs with 0D,1D,and 2D Adaptive Dimming」、T.Shirai他、pp.1520-1523、SID 06 参照)。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、光源の明るさの変化と、この明るさに対応して階調度が制御される光学変調素子の表示素子の変化との時間差を吸収し、画素の輝度変化を認識され難くするため、画質を向上させることができる。
また、本発明の画像表示装置によれば、画像の変化に対応して黒表示制御することとなるため、黒挿入効果により表示ぼけを改善し、動画応答速度を向上させることができる。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、表示素子(画素に対応)が黒表示制御されるタイミングに同期して、光源を消灯し、光源による黒挿入を行うことにより、表示素子が完全に黒表示となるまでの時間のずれを吸収し、画素の輝度変化が認識され難くするため、画質を向上させることができる。
また、本発明の画像表示装置によれば、画像の変化に対応して黒表示制御することとなるため、黒挿入効果により表示ぼけを改善し、動画応答速度を向上させることができる。
本発明の画像表示装置は、前記光源制御値設定部は、kフレーム単位(kは2以上の整数)で前記光源の制御値を設定し、前記照度検出部は、kフレーム単位で該領域の照度を検出し、前記階調制御部は、1フレーム単位で前記補正階調度により前記光学変調素子を制御することを特徴とする。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、照度検出における処理の回数を削減することができ、光源の明るさの調整を行う際の処理の負荷を軽減させることができる。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、複数フレーム周期にて各光源の照度を制御する構成において、フレーム毎に入力される画像データを表示する際、上記フレーム周期内にて各領域単位の画素の階調度が大きく変化した場合においても、画像データの画素の階調度に対応して各光源の照度を制御することが可能となり、階調度の変化が急激なシーンチェンジにおいても、画像データの正確な輝度の再現を行うことができる。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、全画素単位にて画像データの階調度が現在の各光源の制御値の表示可能な階調度の範囲にあるか否かを検出するため、高精度に判定を行うことができる。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、全画素単位にて画像データの階調度が現在の各光源の制御値の表示可能な階調度の範囲にあるか否かを検出するため、高精度に判定を行うことができる。
上記構成により、本発明の画像表示装置によれば、シーンチェンジが簡易な構成により容易に検出されるため、低コストにて構成を形成することができる。
以下、本発明の第1の実施形態による画像表示装置を図面を参照して説明する。図1は同実施形態の構成例を示すブロック図である。
この図において、バックライト制御部1は、光学変調素子、例えば、液晶表示デバイス3に設けられたバックライト(光源)各々(例えば、m個であれば、バックライトL1〜Lm)を独立に制御するものであり、バックライト制御値決定部11とバックライト駆動部12とから構成されている。
バックライト駆動部12は、各画素領域毎に、上記明るさ制御値に対応した電圧値を求め、それぞれのバックライトをこの電圧値により駆動し、対応する画素領域の最大の階調度に対応した明るさに制御して点灯させる。
ここで、上記各バックライトが液晶表示デバイス3に対して照射することによる光の照度分布を検出するため、液晶表示デバイス3の画素が形成された表示面を、n(1つまたは複数)個の画素からなる複数の照度検出領域に分割し、それぞれの照度検出領域毎に1つ光センサSを設けている。ここで、照度検出領域は、少なくともバックライト数以上、または表示面の全画素数に対応して予め設定した数に、上記表示面が分割されて形成されている。
照度検出部22は、上記光センサSから入力される、対応する照度検出領域の照度の数値である検出照度値により、それぞれの照度検出領域の照度データTを求める。例えば、照度検出部22は、予め測定したバックライトが消灯状態された場合に検出される照度値から、バックライトが最大の明るさの場合に検出される最大の照度値までを、複数のレベル(0〜255の256段階など)に分割したテーブルを有しており、光センサSから入力される検出照度値が含まれる照度データTを、その照度検出領域の照度値として選択する。
LCD画素制御値決定部23は、フレームメモリ21から読み出した画像データの階調度と、上記照度データTとにより、補正階調度を求め、この補正階調度により液晶素子の透過率を制御する透過率制御値(電圧値)を出力する。
液晶表示素子駆動部24は、上記透過率制御値により、液晶表示デバイス3の各画素の液晶素子の透過率を制御する。
液晶表示デバイス3は、下部層から順に説明すると、図2(b)に示すように、例えば、導光板31、拡散板32、プリズムシート33,34、偏光板35、透明基板36、液晶層37、透明基板38、偏光板39から構成されている。
また、液晶表示デバイス3がカラーの場合、各画素は、3原色のR,G,B各々に対応しており、それぞれが上記マトリクスにおいて辺を接して隣接しないように周期的に配置されている。
また、バックライトLは、導光板41の下部に配置され、液晶表示デバイス3の表面に対して垂直方向に光を照射するようにしてもよい。
ここで、n=1としたことにより、各画素の表示素子の透過率制御値を設定する際、LCD画素制御値決定部23は、フレームメモリ21から順次読み出す画像データの階調度に対し、この画像データを表示する画素に対応する光センサの照度データTを、照度検出部22から読み込み、液晶表示デバイスの各画素の液晶素子の透過率制御値を求める構成となり処理回路が非常に簡単になる。
また、図2(b)に示すようにバックライトL(LED光源)は、液晶表示デバイス3の拡散板31に横から光を照射するサイドライ卜形である。
バックライトLの照射した光は、導光板31により、図2(b)の左右方向においてほぼ均一になるように、上側に反射されて拡散板32に入射する。
この偏光が揃った光は、TFTや光センサSが形成されている透明基板36を透過し、TFTに与えられる透過率制御値に従って配向制御された液晶層37により偏光状態が変調される。
偏光状態が変調された後、光は透明基板38を通過し、出射側の偏光板39により偏光状態により出射する光の量が決まる。
また、図3(b)から分かるように、所定の距離を有する位置にある3つのバックライトL1からL3各々をそれぞれ異なった明るさにて点灯した場合、画素の位置によって2つの光源からの光の重畳によって照射される光の照度が決まる。
この図4から分かるように、実際の照度分布はこのような細かに変化する分布を有していると考えられ、ある画素に着目した場合にその画素に対する照度分布を計算することは非常に複雑な処理が必要となることが分かる。
また、光センサSのキャリブレーションは、照度に対して画像データの階調度を補正するため、正確な照度を検出しておく必要がある。この検出に関しては、別途一様な面光源等を使用し、光センサの入射する光量と、液晶素子を駆動する電圧値とのキャリブレーションを行い、そのキャリブレ−ション値を保持するような仕組み、例えば各光センサの照度データT(光量)に対する液晶素子の駆動電圧としての透過率制御値を検出し、またこの透過率制御値と補正階調度との対応関係のテーブルを作成する。
個々のバックライトを種々の明るさ制御値に設定し輝度を変化させることにより、バックライトにより照射される領域の光の照度分布を、画素領域ごとに制御することが可能である。
例えば、入力される画像データが画面の左半分において黒に近いような場合、左側半分の光の明るさを低下させるようにバックライトの制御を行うことにより、黒浮きを抑えたハイダイナミックレンジな表示と省電力を両立することが可能となる。
すなわち、この参考文献によれば、省電力効果が高いのは一つの調光エリアあたり40画素×40画素よりも少ない表示画素であり、バックライトの明るさの制御ステップが24よりも多い場合と示されている。
この40画素×40画素という範囲となると、単純計算によりフルハイビジョン解像度(1920×1080)を制御対象とした場合、48×27=1296個の調光エリアとして照度検出領域が必要となる。
このように調光エリアや光源の制御ステップが増化すると、すでに述べたように、従来の構成においては、画素単位の照度分布を求めるためのリソース(回路、メモリ量及び演算時間)が非常に多くなってしまう。
また、照度分布データなどをメモリに記憶させるために、あらかじめ照度分布を測定するための測定工数も飛躍的に増大することとなる。
また、この方法によれば、照度をリアルタイムにて測定しているので、バックライト(光源)の経時変化や熱変化などにも影響を受けることなく、特別な処理を必要とせず容易に、階調度の補正処理に対応可能である。
しかしながら、フォトダイオード以外にも、フォトトランジスタを使用したり、あるいは画素の液晶素子制御用のTFTに光センサとしての機能を持たせる、すなわちフォトトランジスタとして構成する等種々の構成が考えられる。
また、光センサSは、それぞれ測定対象とする照度検出領域と平面視にて重なる位置において、プリズムシート34上に形成するようにしても良い。
画像データがバックライト制御部1及び表示素子制御部2へ、同一の画像データの並列な入力が開始される時刻t0において、表示素子駆動部24は液晶表示デバイスの全ての画素を黒表示(透過率「0」)に制御する(ステップS1)。
そして、画像データが時系列に入力されると、フレームメモリ21は入力される画像データを順次記憶する。すなわち、各バックライトLの制御ステップを求めるためには、一端、1フレーム全体の画像データを入力し、画素領域毎それぞれの最大の階調度を検出する必要があるため、1フレーム全体の画像データをフレームメモリ21へ記憶させる。
また、バックライト制御値決定部11は、画素領域毎に、入力される画像データから画素領域内における階調度の最大値を検出する。すなわち、バックライト制御値決定部11は各画素領域である3行の画素に表示される画像データのなかから最大の階調度を検出する(ステップS3)。
次に、時刻t1において、バックライト駆動部12は、各バックライトをバックライト制御値決定部11から入力される明るさ制御値に対応させて、この明るさ制御値に対応した照度にて点灯する(ステップS5)。
次に、LCD画素制御値決定部23は、上記照度データTに対応して、画像データの階調度を補正して、補正階調度を求める。
このとき、LCD画素制御値決定部23は、照度データT及び階調度と、補正階調度との対応を示すテーブルを有しており、入力される照度データTと階調度とに対応した補正階調度を上記テーブルから読み出し、この補正階調度に対応した透過率制御値を求める(ステップS7)。
次に、時刻t3において、表示素子制御部24は、LCD画素制御値決定部23から入力される透過率制御値により液晶素子の透過率を制御する(ステップS8)。
そして、時刻t10において、時刻t0と同様に、表示素子駆動部24は全画素の液晶素子に対して黒表示制御を行い、バックライト駆動部12は全てのバックライトLを消灯する黒挿入を行う。
以降、液晶表示デバイス3の各画素の液晶素子に対して、同様の表示処理が行われる。
このように、複数の画素にて照度検出領域を形成する際、図2のように各画素に光センサを設けてある場合、照度検出領域における画素のいずれかの光センサを代表として用いるが、照度検出領域のいずれかの画素のみに光センサを形成するようにしてもよい。
すなわち、バックライト制御値決定部11は、k(2以上の整数値)フレーム単位にて、バックライトの明るさ制御値を、ステップS3及び4にて説明したように、kフレームに含まれる画素の階調度の最大値を検出して、この階調度に対応する明るさ制御値をテーブルから読み出し設定する。例えば、バックライト制御値決定部11は、明るさ制御値を決定するkフレームにおける最初のフレームにて、そのフレームの画素領域における画素の階調度の最大値を検出し、その階調度をkフレームにおける、各画素領域の画素の階調度の最大値とする。
そして、照度検出部22は、上述したバックライト制御値決定部11による明るさ制御値の設定処理に同期させ、ステップS6に記載されているように、kフレーム単位毎に照度の検出を行う。例えば、照度検出部22は、ステップS6に記載されているように、kフレームにおける最初のフレームにおけるバックライトの点灯タイミングにおいて、各照度検出領域における照度データTを求める。
そして、表示素子制御部24は、1フレーム単位にて、ステップS8に記載されているように、上記補正階調度により液晶表示デバイス3の制御を行う。
バックライト制御値決定部11は、最大値選択部111とルックアップテーブルMAXRGB−L−1DLUTとを有している。
すなわち、画素領域が3行×6列から構成されていると、18画素を含んでおり、18画素に対応する画像データのR,G,B信号の内最大値MAXRGB値として決定する。
そして、ルックアップテーブルであるMAXRGB−L−1DLUT112は、入力されるMAXRGB値に対応して、このMAXRGB値を表示する場合に必要なバックライトLの明るさ制御値を出力する。
例えば、MAXRGB−L−1DLUT112は、バックライト毎の特性に対応し、制御ステップそれぞれの明るさと、明るさ制御値との関係を測定してテーブルとしたものである。
そして、バックライト駆動部12は、上記明るさ制御値にて各バックライトを所定の制御ステップにて点灯する。
逆γ補正部231は、入力されるγ補正のかかっている画像データの階調度R,G,Bを、線形な階調度R’,G’,B’に変換する。これにより、高精度な輝度値の再現が可能となる。
照度検出部22は、バックライトから照射される照度分布を、各照度検出領域毎に、光センサSからの検出照度値にて、照度データTとして出力する。
制御値テーブル233は、入力される補正階調度R’’,G’’,B’’各々に対応して、R,G,Bそれぞれの画素の液晶素子の透過率を制御する透過率制御値を出力する。
液晶表示素子24は、制御値テーブル233から出力される透過率制御値に対応して、液晶表示素子3の各R,G,Bそれぞれの画素の液晶素子の透過率を制御する。
以下、本発明の第2の実施形態による画像表示装置を図面を参照して説明する。図8は同実施形態の構成例を示すブロック図である。
この図において、図1の第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。以下、第1の実施形態と異なる構成及び動作についてのみ説明する。
本実施形態において、光センサSは、1画素を形成するR(赤)、G(緑)、B(青)の3つのサブピクセル毎に設けられている。上述したように、本実施形態における上記サブピクセルはR,G,Bのピクセルに対応している。本実施形態においては、この1サブピクセルを第1の実施形態の1画素と同様として以下の説明を行う。
バックライト駆動部12は、画素領域に対応したバックライト毎に、上記バックライト制御値に対応した電圧値を求め、それぞれのバックライトをこの電圧値により駆動し、対応する画素領域の最大の階調度に対応した明るさに制御して点灯させる。
ここで、上記各バックライトが液晶表示デバイス3に対して照射し、照度検出部22がセンサSにより光の照度分布を検出するため、第1の実施形態と同様に、液晶表示デバイス3の複数の画素が形成された表示面を、n(1つまたは複数)個のサブピクセルからなる複数の照度検出領域に分割し、それぞれの照度検出領域毎に1つ光センサSを設けている。
例えば、本実施形態において、照度検出部22は、n=1として各画素のサブピクセル毎に設けられた光センサSにより、照度検出領域であるサブピクセル毎の照度値を測定して、照度検出部22へ出力する。
シーンチェンジ検出部は、シーンの急激な変化などにより、画像データの階調度が大幅に変わった場合、現時点におけるバックライトの照明分布において、再現不可能な輝度となる階調度を有する画像データが入力されたことを検出すると、バックライト制御部1及び表示素子制御部2に対して、再現不可能であることを示す検出結果を出力する。
液晶表示デバイス3は、下部層から順に説明すると、図9(b)に示すように、例えば、導光板31、拡散板32、プリズムシート33,34、偏光板35、透明基板36、液晶層37、カラーフィルタ41、透明電極40、透明基板38、偏光板39から構成されている。
ここで、各サブピクセルは、3原色のR,G,B各々に対応しており、それぞれが上記マトリクスにおいて辺を接して隣接しないように周期的に配置されている。
したがって、上記バックライトLの配置において、上記画素領域(図9(a)の領域Q1,Q2,Q3,Q4)は液晶表示デバイス3のブロックQ1,Q2,Q3,Q4に含まれる3行×12列のサブピクセルにより構成される。ここで、ブロックQ1がバックライトL1におもに対応した領域であり、ブロックQ2がバックライトL2におもに対応した領域であり、ブロックQ3がバックライトL3におもに対応した領域であり、ブロックQ4がバックライトL4におもに対応した領域である。
ここで、n=1としたことにより、各サブピクセルの表示素子の透過率制御値を設定する際、LCD画素制御値決定部23は、フレームメモリ21から順次読み出す画像データの各サブピクセルの階調度に対し、この画像データを表示するサブピクセルに対応する光センサの照度データTを、照度検出部22から読み込み、液晶表示デバイスの各画素の液晶素子の透過率制御値を求める構成となり処理回路が非常に簡単になる。ここで、照度データTは、R,G及びBにそれぞれ対応する複数の照度データから構成されており、後述するがRのサブピクセルの照度データとしてはRSであり、Gのサブピクセルの照度データとしてはGSであり、Bのサブピクセルの照度データとしてはBSである。
また、図9(b)に示すようにバックライトL1,L2,L3,L4(LED光源)は、液晶表示デバイス3の拡散板32に対して直下から光を照射する直下型である。
バックライトL1,L2,L3,L4各々の照射した光は、導光板31により、図9(b)の左右方向においてほぼ均一になるように、上側に反射されて拡散板32に入射する。
この偏光が揃った光は、TFTや光センサSが形成されている透明基板36を透過し、TFTに与えられる透過率制御値に従って配向制御された液晶層37により偏光状態が変調される。
偏光状態が変調された光は、液晶相37から出射されて、各サブピクセルに1対1に対応したR,G,Bのカラーフィルタ41を透過し、それぞれの色に対応した色光として透明基板38を通過し、出射側の偏光板39において偏光状態により出射する色光の量が決まる。
この図10(a)において示すように、画像データとして「夜空に満月が浮かんでいる」というシーンにおいて、フレームC1においては、満月Mが表示画面の左上の領域に存在しているシーンである。この、フレームC1におけるシーンの場合、図10(b)のバックライトの照明パターンB1に示すように、満月が存在する左上の領域R1に対応するバックライトのみの照度を高くし、右上、左下及び右下の領域に対応するバックライトの照度を低く(あるいは消灯)する。これにより、他の夜空の部分の黒がしまり、一方、逆に夜空の部分に比較して満月Mが明るく光り、非常にコントラストが高い映像を表示画面に表示することが可能となる。また、同時に、満月Mが存在する以外の領域を消灯あるいは低下させることができ、すなわち面積的に大きな部分を占める夜空の領域にてバックライトの照度を消灯あるいは低下させることができ、大幅な省電力が実現される。
このため、すでに述べたように、液晶層7に入射したバックライトからの光の照度と、再現して表示する画像データの各画素(R,G,B)の階調度とから、各サブピクセルの表示素子の透過率制御値を求めるため、画像データの階調度を高い精度にて輝度値として再現することができる。
すなわち、kフレームの周期間は、最初のフレームにて設定された明るさ制御値に対応したバックライトの照明による照度分布が保持されていることとなる。
ただし、通常の入力映像における画像データにおいては、数フレームの周期においては、これらのフレームの各画素の階調度が大きく変化することが少なく、液晶表示デバイス3におけるサブピクセルの表示素子に対する透過率制御値を微調整することにより対応できる場合が多く、通常の入力映像においては問題とならない。
このように大きくシーンが変化する場合を、本実施形態においてはシーンチェンジと定義する。
上述したようなシーンチェンジが発生した場合、現在のバックライトの照度分布にては画像データの各画素の階調度を再現した輝度を実現することはできなくなる場合が多い。
例えば、図10(b)の例において、夜空しかない表示画面の右上の領域に状態のままの照度分布にて、この表示画面の右上の領域に対し、画像データの階調度に対応した輝度にて満月Mを再現することはできない。
そして、バックライト制御値決定部11は、照度検出部22のkフレーム周期の照度分布の検出タイミングにおいて、図10(b)の照度パターンB3に示すように、満月Mが存在する表示画面の右上の領域R2のみの照度を高くし、右上、左下及び右下の領域に対応するバックライトの照度を低く(あるいは消灯)するエリア調光のモードに戻す。
これにより、kフレームの周期にて1回のタイミングにて照度分布の検出を行う構成においても、フレーム間において画像データの各画素の階調度が大きく変化するシーンチェンジの際に、画像データの精度の高い表示処理の破綻を防止するこができる。したがって、本実施形態によれば、画像データの各画素の階調度に対応した高い輝度値の再現を、簡易な回路にて実現することが可能であり、低コストで高画質及び省電力を両立させることができる。
画像データがバックライト制御部1及び表示素子制御部2へ、同一の画像データの並列な入力が開始される際、表示素子駆動部24は液晶表示デバイスの全ての画素を黒表示(透過率「0」)に制御する。また、同様のタイミングにて、バックライト駆動部12は、全てのバックライトLを消灯する黒挿入を行う。これは、液晶の応答の過渡期をマスクして、より黒挿入効果をあげるために行う。
そして、画像データが時系列に入力されると、バックライト制御値決定部11は、入力される画像データから画素領域単位に画素のサブピクセルの階調度の最大値MAXRGBを検出する。すなわち、バックライト制御値決定部11は各画素領域であるブロックQ1,Q2,Q3,Q4各々に表示される画像データのサブピクセルのなかから最大の階調度を検出する。また、フレームメモリ21は、第1の実施形態と同様に、後に各サブピクセルの表示素子の透過散る制御値を求める際に用いるため、入力される画像データを順次記憶する(ステップS11)。
この明るさ制御値は、表示素子の透過率を最大に設定した際、画像データの各サブピクセルの階調度に対応する輝度値が再現できる値に設定する。
明るさ制御値が設定されると、バックライト駆動部12は、各バックライトをバックライト制御値決定部11から入力される明るさ制御値に対応させて、各バックライトL1,L2,L3,L4を、それぞれこの明るさ制御値に対応した照度にて点灯する(ステップS13)。
そして、照度検出部22は、照度分布を検出するkフレーム周期のタイミングを検出するためのカウンタの計数値COUNTを「0」にリセットする(ステップS15)。
すなわち、シーンチェンジ検出部は、入力される画像データの全画素におけるサブピクセルの階調度と、現在の各バックライトの明るさ制御値にて表示可能な階調度の範囲とを比較し、全画素におけるサブピクセルの階調度が該範囲に含まれる否かにより、現在の光源の照度にては再現不能な画像データが入力されたか否かを判定する。
また、ステップS16において、シーンチェンジ検出部25は、直前のフレームの画像データにおける各サブピクセルの階調度のヒストグラム(横軸が階調度を、縦軸がサブピクセル数)を記憶し、この記憶した直前のフレームのヒストグラムと、フレームメモリ21に表示するフレームの画像データが記憶される際に各サブピクセルの階調度のヒストグラムとを比較し、ヒストグラムが設定された以上に変化したことを検出した場合、シーンチェンジがあると検出する(特開2004−45634参照)ようにしてもよい。
このとき、LCD画素制御値決定部23は、照度データT及び階調度と、補正階調度との対応を示すテーブルを有しており、入力される照度データTと階調度とに対応した補正階調度を上記テーブルから読み出し、この補正階調度に対応した透過率制御値を求め、処理をステップS21へ進める(ステップS17)。
そして、シーンチェンジ検出部25は、次に表示する画像データをフレームメモリ21に記憶する際、現在表示している画像データに対して、現在フレームメモリ21に記憶している画像データの階調度が大きく変化したか否かの検出、すなわち現在の照度分布にて入力された画像データの階調度が再現できるか否かの検出を行う(ステップS22)。
計数値COUNTをインクリメントした後、照度検出部22は、計数値COUNTが設定値k(照度分布を検出する周期のフレーム数)を超えたか否かの検出を行い、計数値COUNTが設定値kを超えたことを検出した場合、kフレーム周期が終了してエリア調光を行うため、処理をステップS11に進める。
一方、照度検出部22は、計数値COUNTがk以下であることを検出した場合、kフレーム周期が終了していない周期の途中であるため、処理をステップS16へ進める(ステップS24)。このステップS24において、処理がステップS16に進む場合、表示素子駆動部24は全画素の液晶素子に対して黒表示制御を行い、バックライト駆動部12はバックライトL1〜L4の全てを消灯する黒挿入を行う。
そして、バックライト制御値決定部11は、上記最大の階調度MAXRGBに対応したバックライトの明るさの制御ステップとなる明るさ制御値を、予め階調度と明るさの制御ステップにする明るさ制御値とを対応させたテーブルから読み出す(ステップS18)。
明るさ制御値が決定されると、バックライト駆動部12は、各バックライトをバックライト制御値決定部11から入力される明るさ制御値に対応させて、各バックライトL1,L2,L3,L4すべてを、同一の明るさ制御値に対応した照度にて点灯する(ステップS19)。
そして、LCD画素制御値決定部23は、ステップS17と同様に、上記照度データTに対応して、画像データの各画素のR,G,Bのサブピクセル各々の階調度を補正して、補正階調度を求め、処理をステップS21へ進める(ステップS20)。
以降、液晶表示デバイス3の各サブピクセルの液晶素子に対して、上記図11のフローチャートと同様の表示処理が行われる。
図12は、図8のブロック図におけるバックライト制御値決定部11とLCD画素制御値決定部23とシーンチェンジ検出回路25を詳細に説明するブロック図である。ここで、画像データは、各画素におけるサブピクセルR,G,B毎の階調度を有しているとする。
シーンチェンジ検出部25は、フレームメモリ21に入力される画像データが、直前の画像データと比較し、前後のフレームにシーンチェンジが有るか否かの検出を行い、シーンチェンジが検出された場合、バックライト制御値決定部11に対して検出したことを通知する。
バックライト制御値決定部11には、自身の他に最大値選択部111とルックアップテーブルMAXRGB−L−1DLUTとが設けられている。
すなわち、最大値選択部111は、画素領域が3行×6列から構成されていると、18画素を含んでおり、18画素に対応する画像データのR,G,B信号の内最大値MAXRGB値として決定し、MAXRGB−L−1DLUT112へ出力する。
そして、ルックアップテーブルであるMAXRGB−L−1DLUT112は、入力されるサブピクセルのMAXRGB値に対応して、このMAXRGB値を表示する場合に必要なバックライトLの明るさ制御値MAXLをバックライト制御値決定部11へ出力する。このMAXRGB−L−1DLUT112は、サブピクセルの表示素子の特性を予め決定する。
例えば、MAXRGB−L−1DLUT112は、バックライト毎の特性に対応し、制御ステップそれぞれの明るさと、明るさ制御値との関係を測定してテーブルとしたものである。
そして、バックライト制御値決定部11は、エリア調光を行う場合、入力される明るさ制御値MAXLをバックライト駆動部12へ出力する。
バックライト駆動部12は、画素領域に対応する上記明るさ制御値MAXLにて各バックライトを所定の制御ステップにて点灯する。
バックライト駆動部12は、同一の明るさ制御値MAXLにて全てのバックライトを所定の制御ステップにて点灯する。
そして、バックライト制御値決定部11は、エリア調光時において、入力される照度データRS、GS、BS各々を、それぞれバックライト輝度値RL、GL、BLとして、LCD画素制御値決定部23へ出力し、一方、全面調光時においてMAXLをバックライト輝度値として、バックライト輝度値RL、GL、BLをこのMAXLの数値にしてLCD画素制御値決定部23へ出力する。
ここで、R−RL−LUTは、Rの階調度と、上記バックライト制御値決定部11から入力されるRのサブピクセルのバックライト輝度値RLと、透過率制御値RCとの対応関係を記憶するルックアップテーブルであり、Rの階調度とバックライト輝度値RLが入力されると、Rのサブピクセルの透過率制御値RCを出力する。
また、B−BL−LUTは、Bの階調度と、上記バックライト制御値決定部11から入力されるBのサブピクセルのバックライト輝度値BLと、透過率制御値BCとの対応関係を記憶するルックアップテーブルであり、Bの階調度とバックライト輝度値BLが入力されると、Bのサブピクセルの透過率制御値BCを出力する。
ここで、LCD画素制御値決定部23には、R,G,Bの順番にて、上記階調度と上記透過率制御値とが入力される。
Claims (11)
- 複数の画素を有する光学変調素子と、
該光学変調素子に光を照射し、各々独立に制御される複数の光源と、
入力される画像の各画素の階調度に対応して、前記各光源の制御値を設定する光源制御値設定部と、
n(nは1以上の整数)画素単位の領域毎に設けられた光センサと、
該光センサにより該領域の照度を検出する照度検出部と、
前記検出された照度により、各画素の階調度を補正処理し、補正された補正階調度により前記光学変調素子を制御する階調度制御部と
を有することを特徴とする画像表示装置。 - 前記光センサが前記光学変調素子と同一基板に形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
- 前記光センサが1画素単位に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像表示装置。
- 前記光センサが40×40画素以下の単位に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像表示装置。
- 前記階調度制御部が前記補正階調度を求める補正処理期間においては、前記光学変調素子の全画素を黒表示制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像表示装置。
- 前記光源制御値設定部が前記黒表示制御に同期して、前記各光源を全て消灯することを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
- 前記光源制御値設定部は、kフレーム単位(kは2以上の整数)で前記光源の制御値を設定し、
前記照度検出部は、kフレーム単位で該領域の照度を検出し、
前記階調制御部は、1フレーム単位で前記補正階調度により前記光学変調素子を制御することと特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像表示装置。 - 前記kフレームの期間において、現在の光源の照明分布にては表示不可能な階調度を有する画像データが入力されたか否かを検出するシーンチェンジ検出部をさらに有し、
前記光源制御値設定部は、前記シーンチェンジ部が、前記画像データが現在の照度分布にて表示不可能であることを検出すると、前記複数の光源を前記画像データにおける最大の階調度に対応する略同一の照度とする全面調光のモードとし、照度検出部が次に照度を検出するタイミングにて、入力される画像の各画素の階調度に対応して各光源の制御値を設定する領域調光モードとすることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の画像表示装置。 - 前記シーンチェンジ検出部は、入力される画像データの全画素の階調度と、現在の各光源の制御値の表示可能な階調度の範囲とを比較し、前記全画素の階調度が該範囲に含まれる否かにより、現在の光源の照度では再現不能な画像データが入力されたか否かを判定することを特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
- 前記シーンチェンジ検出部は、画像データのシーンチェンジを検出することにより、現在の光源の照度では再現不能な画像データが入力されたか否かを判定することを特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
- 各々独立に制御される複数の光源が複数の画素を有する光学変調素子に光を照射する過程と、
光源制御値設定部が入力される画像の各画素の階調度に対応して、前記各光源の制御値を設定する過程と、
照度検出部がn(nは1以上の整数)画素単位の領域毎に設けられた光センサにより、該領域の照度を検出する過程と、
階調度制御部が前記検出された照度により、各画素の階調度を補正処理し、補正された補正階調度により前記光学変調素子を制御する過程と
を有することを特徴とする画像表示方法。
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