JP2008101366A - 目地型枠及び目地形成施工法 - Google Patents

目地型枠及び目地形成施工法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来コンクリートの構築物に目地やスリットや遊間や隣棟間隔の狭い場合のEXP部の隙間などの巾の狭い隙間を設ける場合、目地形成部に合板や合成樹脂板を型枠としていたが、一定巾の巾の狭い目地を形成することが難しく、またコンクリート打設後の取り外しに手間が掛かる問題があった。これは、コンクリート打設時の側圧とコンクリートの付着力で、目地型枠の取り外しの際生じる摩擦力が大きい上、目地巾が小さいので取り外し作業が困難なためである。
【解決手段】 ペーパコア1の両側に紙製の表面板2が接着され、所定時間中防水性を持続する防水性が付与されたペーパコアパネル3の表面板2の外側にコンクリートの打設時の側圧に耐える強度があり、かつ上記と同様の防水性を有し、コンクリートの剥離しやすい側板5を両面もしくは片面に添設してなる目地型枠6と該目地型枠6の施工法を提供することを目的とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリートの構築物に目地やスリットや遊間や隣棟間隔の狭い場合のEXP部の隙間を設ける型枠と施工法に関する。
従来コンクリートの構築物に目地やスリットや遊間などの巾の狭い隙間を設ける場合、目地形成部に合板を積層するか、合板と桟木で組み立てた型枠を取り付け、コンクリート打設後壊して、目地を形成している。また合成樹脂板を目地形成部に取り付け、同様にコンクリート打設後壊して、取り外すことも行われている。
また、特開2002−309772号公報記載の間隔形成用型枠はウレタンフォームと合板と剥離層とよりなる型枠で、間隔を形成する技術が開示されている。この型枠は、コンクリートの打設圧によって弾性変形せずに型枠としての機能を保有したまま、弾性変形による脱型容易性の両機能を併有した間隔形成用型枠で、繰り返し使用が可能な型枠である。
また、特開2006−169839号公報記載のスリット形成具は、合成樹脂材などで成型した断面矩形で先端が先細りした長尺物で、表面にアルカリ生分解剥離シートなどの剥離層を貼り付け、コンクリートに埋設されない後板部に抜脱具の係止部を設け、転用できるスリット形成具で、スリットを形成するものである。
特開2002−309772号公報 特開2006−169839号公報
以上に述べた従来の合板と桟木で組み立てた目地形成部の型枠は、合板の厚さが12mmで桟木の断面形状が25mm×45mmなので、巾25mmなどの巾の狭い隙間を形成する型枠には使用ができなく、またコンクリート打設後の取り外しには、壊して取り外すことになるが、取り外しは容易ではなく、又合成樹脂板を目地形成部の型枠にした場合は、壊し易いが、削り取るのに手間が掛かり、また、周りを汚して、その片付けと廃棄処理に手間が掛かる問題があった。
ウレタンフォームと合板と剥離層とよりなる間隔形成用型枠は、コンクリートの打設圧によって弾性変形せずに型枠としての機能を保有したまま、弾性変形による脱型容易性の両機能を併有した間隔形成用型枠で、繰り返し使用が可能な型枠であるとしているが、コンクリートの打設時の側圧は0.46kg/平方センチメートルで、この側圧に耐える間隔形成用型枠を弾性変形させるには、これ以上の力が必要であり、その力をどの方向から、どのように掛けると間隔形成用型枠の取り外しが出来るのか不明であり、又コンクリートの側圧に押圧された間隔形成用型枠が、取り外しの際、その全面に摩擦力が働き、加えてコンクリートの付着力も働き、開示された技術だけでは、取り外しが不能になる恐れがあり、また取り外したとしても、繰り返しの使用は不能になる恐れがある。
合成樹脂材などで成型したスリット形成具は、耐震スリットを形成するためのスリット形成具で、形状の適用範囲の開示は無いが、通常その断面形状は30mm×100mm内外の長尺もので、このスリット形成具の先端部を先細りした形状とし、先細りした形状の方を先端にして、後方より抜き取ることを、その要旨とする所謂部分スリットに特化した型枠である。従って、完全スリットや遊間や隣棟間隔の狭い場合のEXP部の隙間を設ける目地型枠などの、一定巾の狭い隙間を形成する型枠としては使用できないものである。
以上、鑑みて本発明は、本願出願人の発明にかかる特許第3252571号のペーパコアパネルを利用して、コンクリートの構築物に目地やスリットや遊間や隣棟間隔の狭い場合のEXP部の隙間を設ける型枠と施工法を実現することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためにペーパコア1の両側に紙製の表面板2が接着され、所定時間中防水性を持続する防水性が付与されたペーパコアパネル3又は上記と同様に防水性が付与された類似物の表面板2の外側にコンクリートの打設時の側圧に耐える強度があり、かつ上記と同様の防水性を有し、コンクリートの剥離しやすい側板5を両面もしくは片面に添設してなることを特徴とする目地型枠6である。
また、第2の課題解決の手段は、ペーパコア1の両側に紙製の表面板2が接着され、所定時間中防水性を持続する防水性が付与されたペーパコアパネル3又は上記と同様に防水性が付与された類似物の表面板2の外側にコンクリートの打設時の側圧に耐える強度があり、かつ上記と同様の防水性を有し、コンクリートの剥離しやすい側板5を両面もしくは片面に添設してなる目地型枠6を、目地を設ける部位に取り付け、コンクリートの打設後養生期間を置いて、ペーパコアパネル3を抜き取り、次いで側板5を取り外しことを特徴とする目地形成施工法である。
本発明に使用する目地型枠は、出願人の発明にかかる特許第3252571号のペ−パ−コアパネルに類似のものであり、本発明はその利用発明である。このペ−パ−コアパネルはコンクリ−トの打ち止め施工に使用するものであって、その施工法は壁や床や梁などのコンクリ−ト打ち止め箇所に、このペ−パ−コアパネルを装着しておき、先打ちコンクリ−トを打設し、所定時間後にペ−パ−コアパネルがコンクリ−トの余剰水を吸水して軟弱化し始めるから、十分に軟弱化てからペ−パ−コアパネルを取り出し、ついで後打ち箇所へ後打ちコンクリ−トを打設して打ち継ぐものである。即ち型枠を解体除去しなくとも容易に取り外すことができる打ち止め用の型枠である。このペ−パ−コアパネルは、ペ−パ−コアの両面に板紙等の表面板が接着されており、ペ−パ−コア及び表面板には所定時間中防水性を持続する防水剤が塗布されており、ペ−パ−コアパネルはコンクリ−トが硬化するまでは先打ちコンクリ−トの側圧に耐えており、硬化までの所定時間例えば6時間を経過した頃には、余剰水を吸水して軟弱化始めるが、取り外しは十分に軟弱化してから行い、取外し部材を引っ張ると木製の型枠等のように、型枠を分解して除去する必要がなく、容易に除去することができるものである。
本発明の施工法に使用する目地型枠6も、コンクリートが硬化するまではコンクリートの側圧に耐える必要があり、硬化した後は容易に除去できることが必要であるから、上記の発明のペーパコアパネルと同様の要件を備えている。即ち、目地型枠6の芯にはセルの形状が6角形、円形、波形、リブ形、折り紙形等のいずれかの形状であって、価格等を勘案してセルサイズが25mm、密度が10kg/立方メートル以上の市販のペ−パ−コア1又は類似物の段ボ−ル積層体が普通に使用される。また、表面板2には厚さ1mmのクラフト紙や紙管原紙やチップボール紙などが普通に使用され、ペ−パ−コア又は段ボ−ル積層体及び表面板には防水剤が塗布されており、防水剤としてはアクリル樹脂エナメルやポリエステル樹脂エナメルが使用され、防水剤の塗布量や塗布回数や種別でコンクリートの硬化の始まるまでの防水性を維持する防水性を付与する。そのため数時間まではコンクリートの側圧に耐えて形状を保ち、数時間後にコンクリートの余剰水を吸水して柔軟化することになる。
ペ−パ−コアパネル3の厚さはペ−パ−コア1の厚さで設定し、通常10mmから150mmまで1mm単位で設定して中空の構造体をつくるので、完全スリットや遊間や隣棟間隔の狭い場合のEXP部の隙間を設ける目地型枠など施工現場の要請に対応して、一定巾の狭い隙間を形成する型枠を容易にできる作用がある。
ペーパコアパネル3はペーパコア1の両側に紙製の表面板2が接着され、所定時間中防水性を持続する防水性が付与されているので、ペーパコアパネル3はコンクリ−トが硬化するまでは防水剤によって、コンクリ−トの側圧に耐えて形状を維持する作用があり、防水剤の効果が消失する打設から数時間後には、コンクリ−トの余剰水を吸水して軟弱化し始めるから、十分に軟弱化してから、その形状を崩させながら軟弱化したペーパコアパネル3を容易に奇麗に取り出すことができる作用がある。
表面板2の両面もしくは片面に添設した側板5は、ペーパコアパネル3の取り外す際のコンクリート打設時の側圧とコンクリートの付着力を縁切りし、ペーパコアパネル3の取り外しを容易にする作用があり、又ペーパコアパネル3を外した後に出来る空隙は、側板5の取り外しを容易にする作用がある。さらに表面板3と側板5に塗布されるアクリル樹脂エナメルやポリエステル樹脂エナメルなどの防水剤は表面版3と側板5の表面をラミネートして緻密で平滑にするので、側板5からペーパコアパネル3の取り出し及びコンクリートから側板5の取り出しが容易になる作用がある。
ペーパコアパネル3はペーパコア1と表面板2よりなる構成であるが、この構成により、周側面をガムテープなどで塞ぎ、密閉する構成により、表面板2よりペーパコア1の防水性能を小さく設定し、ペーパコアパネル3の取り外しに際し、周側面のガムテープに穴を明け注水することで、ペーパコア1が軟弱になり、ペーパコアパネル3の取り外しを容易にすることができる作用がある。
上述したように、目地型枠6をペ−パ−コアパネル3で中空の構造体を作るので、厚さの設定だけで、完全スリットや遊間や隣棟間隔の狭い場合のEXP部の隙間を設ける目地型枠など、一定巾の狭い隙間を形成する型枠とする加工が容易にでき、軽いので取り付けが容易にできる効果がある。
ペーパコアパネル3は所定時間中防水性を持続する防水性が付与され、コンクリート打設後、ペーパコアパネル3はコンクリートの余剰水を吸水して軟弱化し、容易に奇麗に取り出すことができる効果がある。
側板5をペーパコアパネル3に添設することにより、ペーパコアパネル3を取り外す際のコンクリート打設時の側圧とコンクリートの付着力で生じる摩擦力を縁切りし、ペーパコアパネル3の取り外しを容易にする効果があり、又ペーパコアパネル3を外した後に出来る空隙が側板5の取り外しを容易にする。さらに表面板2と側板5に塗布されるアクリル樹脂エナメルやポリエステル樹脂エナメルなどの防水剤は表面版2と側板5の表面をラミネートして緻密で平滑になるので、側板5からペーパコアパネル3の取り出し及びコンクリートから側板5の取り出しが容易になる効果がある。
ペーパコアパネル3の周側面をガムテープなどで塞ぎ、密閉する構成により、表面板2よりペーパコア1の防水性能を小さく設定でき、ペーパコアパネル3の取り外しに際し、周側面のガムテープに穴を明け注水して、ペーパコア1を軟弱にして、ペーパコアパネル3の取り外しができ、取り外しが容易になる効果がある。
ペーパコアパネル3は、ペーパコア1の両面に板紙などの表面板2が接着されており、ペーパコア1及び表面板2には所定時間中防水性を持続する防水剤が塗布されたもので、防水剤としてはアクリル樹脂エナメルやポリエステル樹脂エナメルが使用され、防水剤の塗布量や塗布回数や種別でコンクリートの硬化の始まるまでの防水性を維持する防水性を付与するものである。
目地型枠6は、ペーパコアパネル3の表面板2の外側に、コンクリートの打設時の側圧に耐える強度があり、かつ防水性を有し、コンクリートの剥離しやすい側板5を両面もしくは片面に添設したものである。
側板5は目地型枠6のコンクリートの流し込む側に添設するので、目地型枠の両側からコンクリートを流し込む場合は両側に、片側の場合は片側に添設する。側板5は、ペーパコアパネル3の表面板2と同様の板紙を使用し、側板5には防水剤が塗布されており、防水剤としてはアクリル樹脂エナメルやポリエステル樹脂エナメルが使用され、防水剤の塗布量や塗布回数や種別でコンクリートの硬化の始まるまでの防水性を維持する防水性を付与し、防水剤で側板5の表面をラミネートして緻密で平滑にする。
側板5としては、板紙のほかに、ビニル系プラスチックフィルムやポリエステル系プラスチックフィルムや、ポリエチレンフィルムなども使用する。フィルムの厚さが0.075〜0.1mmであれば、ほとんどのものは引っ張り強さが1.1〜2.1kg/平方メートルで、引裂き強さが11.7〜103kg/平方メートルであるから、強度が十分で使用できる。また、合成樹脂を含浸した紙にポリエチレン樹脂などをラミネ−トした紙も使用可能である。これらのフィルムは、引っ張り強度と耐水性に優れ、コンクリ−トからは剥離しやすい特性を有しており、本発明の目地型枠がコンクリ−トから容易に取り外しができる。
本発明の実施例を図1、図2、図3、図4、図5の図面で説明する。図1は本願発明の目地型枠6を示した一部切欠き斜視図で、図2は垂直の完全スリットの目地型枠6を所定位置に取り付けた平断面図で、図3は同上垂直の完全スリットの目地型枠をコンクリートに打ち込んだ状態を示す平断面図で、図4は同上垂直の完全スリットの目地型枠の一部を切り取った状態を示す平断面図で、図5は同上垂直の完全スリットの目地型枠のペーパコアパネル3を抜き取る状態を示す平断面図である。この場合の壁の厚さが170mmでアンカー筋9がD10で間隔が400mmで配され、スリット部の幅が25mmである。目地型枠6の断面はスリットの巾が25mmなので厚さ25mmとし、巾は壁の厚さに、左右の桟木と合板の厚さを加えた290mmで長さは階高から梁成を除いた長さ2500mmの長尺物である。垂直の完全スリットの場合、コンクリート打設時の側圧が目地型枠6に掛かるので、側圧に耐えるように目地型枠6を左右の桟木と合板で固定する。そのため、左右に夫々60mm伸ばした寸法の巾の290mmとし、この目地型枠の巾290mmの中央にアンカー筋の穴を400間隔で明け、この穴を中心に、巾方向に壁の厚さの170mmの巾で表面板2と側板5をカッターで切り込みを入れ、柱の型枠が組み立てられた後、目地型枠6を柱の型枠に添えて取り付ける。該目地型枠6にD10のアンカー筋を400mm間隔で設けた穴に差し込んで取り付け、アンカー筋を壁筋に結束する。次いで目地型枠6を挟んで壁型枠を組み立て、壁鉄筋を組み立てる。図2が目地型枠6を取り付けた状態を示す平断面図である。
目地型枠6の取り外しは図3に示すように、コンクリート打設後、養生期間を置いて、型枠締め付け部材を外し、枠板7や桟木8などの型枠を解体撤去する。次いで、図4に示すように、一方の側のコンクリートから突出している部分のペーパコア1、表面板2、側板5をカッターで切断除去し、反対側のコンクリート壁から突出している側板5を左右に押し広げ、次いで図5に示すようにペーパコアパネル3を抜き出す。この抜き出す際、アンカー筋9にペーパコアパネル3が拘束されているが、目地型枠6を取り付ける際に壁の厚さの170mmの巾で表面板2と側板5をカッターで切り込みを入れてあるので、簡単にペーパコア1が形状を壊しながら、表面板2と一緒に抜き出すことが出来る。次いで、ペーパコアパネル3の取り外した後、側板5を取り出して、壁に垂直の完全スリットが形成できる。
実施例2を図1、図6、図7、図8、図9、図10、図11の図面で説明する。図1は本願発明の目地型枠6を示した一部切欠き斜視図で、図6は水平の完全スリットの目地型枠6を所定位置に取り付けた縦断面図で、図7は同上水平の完全スリットの目地型枠6を取り付け、型枠を組み立てた状態を示す縦断面図で、図8は目地型枠6をコンクリートに打ち込んだ状態を示す縦断面図で、図9はコンクリート打設後、養生期間を置いて、枠板7や桟木8などの型枠を解体撤去した状態を示す縦断面図で、図10は目地型枠6を壁の内外から取り出す状態を示す縦断面図で、図11は目地型枠6を取り出した状態を示す縦断面図である。この場合の壁の厚さが170mmでアンカー筋9がD10で間隔が400mmで配され、スリット部の幅が25mmである。目地型枠6の断面はスリットの巾が25mmなので厚さ25mmとし、巾は壁の厚さの170mmとし、長さは柱スパンから柱巾を差し引いた4500mmの長尺物である。この場合の目地型枠6の定尺が2000mmなので、接続して使用する。水平の完全スリットの場合、コンクリートの打設時の側圧は先行躯体16が受けるので、目地型枠6は先行躯体の上に置くだけでよい。この場合目地型枠6の取り外しを容易にするため、ペーパコアパネル3を二つに分け、この二つに分けたペーパコアパネル3の表面板2の外側に側板5添設して目地型枠6とする。この目地型枠の巾170mmの中央にアンカー筋の穴を400mm間隔で明けておき、400mm間隔で設置されいるアンカー筋に挿通して取り付ける。次いで壁型枠を組み立て、壁鉄筋を組み立てる。図7が目地型枠6を取り付けた状態を示す縦断面である。次いで、定法に従ってコンクリートを打設する。図8はコンクリートの打設した状態を示す縦断面図である。
目地型枠6の取り外しは図8、図9に示すように、コンクリート打設後、養生期間を置いて、型枠締め付け部材を外し、枠板7や桟木8などの型枠を解体撤去する。次いで、図10に示すように、壁の内外から、二つに分けたペーパコアパネル3を抜き出し、次いで側板5取り外し、図11に示すように水平の完全スリットの目地型枠6の取り外しが完了する。
実施例3を図1、図12、図13、図14、図15の図面で説明する。図1は本願発明の目地型枠6を示した一部切欠き斜視図で、図12は遊間の目地型枠の取り付け状態を示す縦断面図で、図13は同上のコンクリート打設状態を示す縦断面図で、図14は同上の目地型枠の部分拡大縦断面図で、図15は同上目地型枠に取外し部材の取付けた状態を示す説明図である。この場合は、橋梁の遊間を形成する型枠で、遊間の巾が150mmで橋梁の巾が11.500mで橋桁の成が2.500mである。この場合の目地型枠6は図14の部分拡大図に示すように、桁側を後行躯体17とし、コンクリートを流し込む側なので、後行躯体17の側に側板5を添設したものである。この場合の側板5はポリエステル樹脂フィルムで厚さが0.075mmのものである。この場合の目地型枠6の定尺寸法が2000mm×1150mmなので、目地型枠を接続して、長さが2500mmで巾が1150mmの目地型枠6を横に10枚接続して、遊間の目地型枠6とする。目地型枠6の取り外しに際して、上方から抜き出すので、図15に示す取外し部材18を目地型枠6の夫々に取り付けておく。取り外し部材としては、番線やワイヤーが使用されるが、この場合は1分ワイヤーを使用する。ワイヤーの取り付け方法は、目地型枠6の小口から、鉄筋を挿入して、ワイヤーを迎えに行き、ワイヤーをU字状に挿通して取り付ける。次いで、表面板2より、ペーパコア1の防水性能を小さく設定するため、ペーパコアパネル3の周側面をガムテープで密閉する。こうしてワイヤーを取り付けた目地型枠6を、図12に示すように先行躯体に押し付けて取り付ける。次いで、定法に従い、鉄筋を組み立て、枠板7や桟木8などの型枠を取り付け、型枠締付け部材で固定する。次いで定法に従い、コンクリートを打設する。図13はコンクリートの打設した状態を示す縦断面図である。
目地型枠6の取り外しは、コンクリート打設後、養生期間を置いて、目地型枠6の上面の小口よりガムテープを鉄筋で穴を明け、水を注入してペーパコア1を軟弱にしてから、図15に示す取外し部材18のワイヤーで上方より、引っ張り上げる。ワイヤーの引っ張り上げる力で、軟弱になったペーパコア1が形状を壊しながら、表面板2と一緒に遊間の目地形成部から抜き出される。次いで、側板5としてペーパコアパネル3に添設するポリエステル樹脂フィルムを取り外し、遊間の目地が形成される。
本願発明の目地型枠6を示した一部切欠き斜視図 垂直の完全スリットの目地型枠6を所定位置に取り付けた平断面図 同上目地型枠をコンクリートに打ち込んだ状態を示す平断面図 同上目地型枠の一部を切り取った状態を示す平断面図 垂直の目地型枠のペーパコアパネル3を抜き取る状態を示す平断面図 水平の完全スリットの目地型枠6を所定位置に取り付けた縦断面図 同上水平の完全スリットの目地型枠6を取り付け、型枠を組み立てた状態を示す縦断面図 目地型枠6をコンクリートに打ち込んだ状態を示す縦断面図 コンクリート打設後、養生期間を置いて、枠板7や桟木8などの型枠を解体撤去した状態を示す縦断面図 目地型枠6を壁の内外から取り出す状態を示す縦断面図 目地型枠6を取り出した状態を示す縦断面図 遊間の目地型枠の取り付け状態を示す縦断面図 同上のコンクリート打設状態を示す縦断面図 同上の目地型枠の部分拡大縦断面図 同上目地型枠に取外し部材の取付けた状態を示す説明図
符号の説明
1 ペーパコア
2 表面板
3 ペーパコアパネル
5 側板
6 目地型枠
7 枠板
8 桟木
9 アンカー筋
10 コンクリート
11 型枠締付け部材
16 先行躯体
17 後行躯体
18 取外し部材

Claims (2)

  1. ペーパコア(1)の両側に紙製の表面板(2)が接着され、所定時間中防水性を持続する防水性が付与されたペーパコアパネル(3)又は上記と同様に防水性が付与された類似物の表面板(2)の外側にコンクリートの打設時の側圧に耐える強度があり、かつ上記と同様の防水性を有し、コンクリートの剥離しやすい側板(5)を両面もしくは片面に添設してなることを特徴とする目地型枠(6)。
  2. ペーパコア(1)の両側に紙製の表面板(2)が接着され、所定時間中防水性を持続する防水性が付与されたペーパコアパネル(3)又は上記と同様に防水性が付与された類似物の表面板(2)の外側にコンクリートの打設時の側圧に耐える強度があり、かつ上記と同様の防水性を有し、コンクリートの剥離しやすい側板(5)を両面もしくは片面に添設してなる目地型枠(6)を、目地部を設ける部位に取り付け、コンクリートの打設後養生期間を置いて、ペーパコアパネル(3)を抜き取り、次いで側板(5)を取り外すことを特徴とする目地形成施工法。
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