JP2008099778A - 医療用パウチ - Google Patents

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Abstract

【課題】パウチの密封が充填物によって妨げられ難く、且つ、パウチの密封が容易である医療用パウチを提供する。
【解決手段】シートを袋状に形成したパウチ本体2と、パウチ本体2に装着された注入部材8及び注出部材9と、を備える医療用パウチ1であって、注入部材8は、注入口83を有し、注入口83を熱圧着によって閉塞可能に構成されている。この注入部材8及び注出部材9は、熱可塑性樹脂にて一体的に成形されたスパウト部材6から構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、経腸栄養剤などの流動食や輸液などの医療用液状物が充填される医療用パウチに関する。
従来、可撓性のあるシートを熱シール等することによって袋状に形成された容器が広く用いられており、このような容器は、通常、パウチと呼ばれている。
また、該パウチに、スパウトと呼ばれる注入出用の口部を装着したスパウト付きパウチも広く用いられている。
一般に、スパウト付きパウチには、飲料、ゼリーなどの食品や栄養補助食品などが充填される。また、スパウト付きパウチのうち、ビタミン類やアミノ酸などを含有する経腸栄養剤などの流動食や輸液などの医療用液状物が充填される医療用パウチとして、特許文献1に示す流動食用包装体が知られている。
特許文献1の流動食用包装体は、医療用液状物が充填される包装体と、この包装体に装着され、この包装体から医療用液状物を注出する注出口部材とを備えている。かかる流動食用包装体は、包装体に充填された医療用液状物を注出口部材を通じて注出することで、医療用液状物を患者に投与することができる。
また、かかる流動食用包装体は、包装体に装着される注入口部材を備え、この注入口部材を通じて包装体に水などの希釈液を加えることができ、包装体に予め充填された医療用液状物を患者の病状等に応じて希釈して、患者に投与することも可能である。
以上のような医療用パウチ(流動食用包装体)に、医療用液状物(以下、単に「充填物」という場合がある)を充填する方法としては、次の方法が用いられる。
第1の方法は、パウチの周辺部の一辺部を未接着にしておいて、その未接着一辺部を通じて、パウチ内に充填物を入れた後、該一辺部を熱シールすることにより、パウチを密封状に封止する。
第2の方法は、パウチは密封状に形成しておき、このパウチに取り付けられたスパウトの注入用の口部を通じて、パウチ内に充填物を充填した後、該注入用の口部に中蓋シール材を貼り、更に、キャップを螺合する。
しかしながら、上記第1の方法では、充填物の充填後、パウチの周辺部を熱シールするため、熱シールされる部分間に充填物が入り込み、シール不良を起こす虞がある。そのため、充填物の液面高さが熱シール予定部分よりもかなり下側となるように、充填物を充填するが、この場合、充填量が少なくなる上、パウチ内に比較的大容量の空気が残存する。
一方、上記第2の方法では、スパウトの口部を通じて充填物を充填するため、スパウトの口部の近くに液面が位置するまで、充填物を充填できる。しかしながら、第2の方法では、充填物の充填後に、スパウトの注入用の口部に中蓋シール材を貼付しなければならないため、該中蓋シール材を貼付作業が繁雑である。なお、第2の方法に於いて、中蓋シールを貼付しない方法も知られているが、空気の残存量を完全に零にできないため、残存空気を、炭酸、窒素、ヘリウムなどで置換しなければならない。
特開2003−327263号公報
そこで、本発明は、内部に残存する空気量を少なくしつつ、充填後のパウチを良好に且つ容易に密封できる医療用パウチを提供することを課題とする。
上記問題点に鑑みて、本発明は、 シートを袋状に形成したパウチ本体と、パウチ本体に装着された注入部材及び注出部材と、を備え、注入部材は、注入口を有し、該注入口を熱圧着によって閉塞可能に構成されている医療用パウチを提供する。
本発明の医療用パウチは、密封袋状に形成されたパウチ本体の内部に、注入部材を通じて、充填物が充填される。このように注入部材を通じて充填物を入れるので、注入部材の注入口の付近まで充填物を入れることができ、パウチ本体内に空気が残存することを防止できる。
また、注入部材は、その注入口を熱圧着によって閉塞可能であるため、液が溢れるまで充填した状態で圧着することも可能である(液中シール)。従って、パウチ本体内にほぼ空気を残存させずに閉塞することができる。このように注入口を熱圧着にて閉塞すれば、中蓋シール材を貼付を省略することができる。
充填済み医療用パウチは、注出部材にチューブを取り付け、該チューブを通じて充填物が患者に投与される。
好ましい態様として、注入部材と注出部材とは熱可塑性樹脂にて一体的に成形されている態様を挙げることができる。
このように、注入部材と注出部材が一体的に形成されている態様では、1つの部材を、シート基材間に挟んで接着すればよい。このためパウチ本体の周縁部の接着を簡易に行うことができる。また、シート基材と部材の接着箇所が1ヶ所で良いので、接着不良による液漏れの蓋然性が低くなる。また、落下などの衝撃によるピンホールや破袋の蓋然性が低くなる。
他の好ましい態様として、上記パウチ本体に仕切部材が設けられ、仕切部材は、パウチ本体を構成する一方のシート基材の内面に設けられた係合部と、係合部に係脱可能で、且つ、パウチ本体を構成する他方のシート基材の内面に設けられた被係合部と、を有し、係合部に被係合部を係合させることによって、パウチ本体内を2つの空間に水密状に仕切る態様を挙げることができる。
かかる好ましい態様における医療用パウチは、例えば、一方の空間に充填物を充填し、パウチ本体の一部を切り取って他方の空間を開き、そして、係合部と被係合部の係合を解除することにより、シート基材の間から、充填物が充填された一方の空間に希釈液を加えることができる。
そのため、該医療用パウチは、充填物を充填し且つ注入口を閉塞した後で、充填物の希釈液を加えることができる。
また、希釈液を加えた後、係合部と被係合部を係合させることにより、充填物が充填された一方の空間を水密状に閉塞できる。従って、パウチの使用時、希釈後の充填物が漏れる虞がない。
本発明に係る医療用パウチは、内部に残存する空気量を少なくしつつ、充填後のパウチを良好に密封できる。
(実施形態1)
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1に於いて、1は、密封袋状に形成されたパウチ本体2と、パウチ本体2に装着されたスパウト部材6とを備える医療用パウチを示す。
パウチ本体2は、スパウト部材6を両側から挟み込んで重ねられた矩形状の表シート基材3と裏シート基材(図1において、表シート基材3の紙面の奥側に重ねられている)との周辺部を熱シールすることで2枚のシート基材の層間に収納部4を有した密封袋状に形成されている。なお、シート基材は、熱シールにて接着されていることが好ましいが、接着剤などによって接着されていてもよい。また、シート基材は、2枚に限られず、例えば、1枚のシート基材を折り畳み、3方辺を接着することにより、パウチ本体2が形成されていてもよい。
収納部4には、ビタミン類やアミノ酸などを含有する経腸栄養剤などの流動食や輸液などの医療用液状物(充填物)が充填される。
尚、以下では、表シート基材と裏シート基材とを合わせて「シート基材」という場合がある。また、各図において、墨入り部分は、シールされた部分(以下、「シール部21」という)を示している。
かかるシール部21には、吊下げ用の貫通孔23が形成されている。該貫通孔23は、スパウト部材6が挟まれている部分と対向する端部に形成されている。かかる貫通孔23をフック等に通し、スパウト部材6を下に向けて医療用パウチ1を吊下げれば、注出部材9を通じて収納部4に充填された充填物を、残すことなく注出できる。
パウチ本体2を形成するシート基材の材料は、特に限定されず、従来公知のものを使用できる。シート基材の材料としては、例えば、パウチ本体2の強度(耐屈曲性、耐ピンホール性など)を保持するための基材層と、熱シールするためのシーラント層と、が積層された積層シートを用いることができる。
基材層の材質は、比較的強度に優れるものであれば特に限定されず、例えば、二軸延伸ポリオレフィン系樹脂シート、二軸延伸ポリアミド系樹脂シート、二軸延伸ポリエステル系樹脂シート、エチレン−ビニルアルコール共重合体シート、又は、これらのシートを2種以上積層したシートを例示することができる。
シーラント層の材質は、熱シール可能なものであれば特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系の熱接着樹脂シートを例示することができる。
このような基材層とシーラント層とが積層された積層シートをシート基材の材料とする場合は、2枚のシート基材(表シート基材及び裏シート基材)のシーラント層同士を重ね合わせつつ、その周辺部の一部分にスパウト部材6を挟み込み、スパウト部材6の挟み込み部分を含む両シート基材の周辺部を熱シールすることで、密封袋状のパウチ本体2が形成される。
尚、シート基材として、遮光層、紫外線吸収層、ガスバリア層などの各種機能層が積層されている積層シートを用いることもできる。これら各種機能層は、上記基材層に積層することが好ましい。
次に、スパウト部材6は、パウチ本体2の周辺部の一辺部に装着されている。スパウト部材6は、図2にも示すように、左右に並ぶように配置された注入部材8及び注出部材9と、これらを連結する台座部7と、を備える。
尚、かかる注入部材8、注出部材9及び台座部7は一体的に成形され、1つのスパウト部材6を構成している。
注入部材8は、上下に貫通する注入口83が内部に形成された管状に形成されている。かかる注入部材8に形成された注入口83は、一端部がパウチ本体2の外部において開口され、他端部が収納部4内において開口されている。
注入部材8には、通常、キャップ85が嵌められており、該キャップ85は、注入部材8を通じて充填物をパウチ本体2内に入れる際に取り外される。
キャップ85の構成は特に限定されるものでなく、図2に示すように、内径が注入部材8の外径より若干小さく、注入部材8に外嵌着可能なものや、特に図示しないが、注入部材8の外周面部にネジ部が形成されている場合は、該注入部材8とネジ作用によって取り付けられるキャップなどが例示される。
一方、注出部材9は、上下に貫通する注出口94が内部に形成された管状に形成されている。かかる注出部材9に形成された注出口94は、一端部がパウチ本体2の外部において開口され、他端部が収納部4内において開口されている。
注出部材9の外径は、先端部に向けて次第に小さく形成されている。外径が、先端部に向けて次第に小さく形成されていることで、注出部材9は、チューブを嵌め入れ易い構造に形成されている。
また、注出部材9の外周面部91は、段状(例えばネジ部)に形成されている。外周面部91が、段状に形成されていることで、注出部材9は、嵌め入れたチューブが抜け難い構造に形成されている。
注出部材9には、注出部材9の注出口94を水密状に密封するキャップ95が取り付けられている。該キャップ95は、注出口94を通じて収納部4から充填物を注出する際、注出部材9から取り外される。キャップ95は、注出口94から充填物が漏れないように、注出口94の開口端部を水密状に閉塞することができる構成であれば特に限定されるものでない。本実施形態のキャップ95は、内周面部96にネジ部が形成されており、該キャップ95は、注出部材9の外周面部91に形成されたネジ部に螺合し、注出口94を閉塞する構成である。
台座部7は、上記注入部材8及び注出部材9の基部に形成され、注入部材8及び注出部材9を連結している。台座部7は、例えば、平面視舟形状に形成されている。台座部7は、その側面部71がパウチ本体2を形成する表シート基材及び裏シート基材の層間に挟まれて、かかるシート基材の周辺部と熱シール等によって接着されている。
更に、スパウト部材6は、注入部材8及び注出部材9に架け渡された支持部材70を備えている。この支持部材70は、例えば、図3に示すように、充填物を収納部4内に充填する際に、支持部材70と台座部7の間にガイドGを挿通して医療用パウチ1を支持する支持部として機能する。
スパウト部材6は、注入部材8の注入口83を熱圧着によって閉塞可能に構成されている。本発明では、注入部材8の注入口83を熱圧着にて水密状に閉塞できるものであれば、その材質は特に限定されないが、通常、注入部材8(スパウト部材6)は、熱可塑性樹脂の成型品(射出成型品等)によって形成される。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのエステル系樹脂、ポリアミドなどのアミド系樹脂などが例示される。好ましくは、ポリプロピレンである。
注入部材8を熱圧着にて閉塞可能な構成とする手段としては、例えば、注入部材8の形成材料として、上記のような、加熱することによって溶融接着する樹脂材料を使用する。
注入口83の断面形状は、特に限定されないが、熱圧着時に押し潰し易く且つ接着性に優れている点から、楕円状、扁平状の多角形状などが好ましい。また、熱圧着される部分の注入部材8の肉厚{肉厚=(注入部材8の外径)−(注入口83の口径)}は、例えば、0.2mm〜2mm程度が好ましくい。なお、注入口83の口径は、充填物を充填する点などから、3mm〜10mm程度が好ましい。また、熱圧着時の接着性の観点から、注入部材8は、注入口83が熱溶着される部分の肉厚が、他の部分に比べて、薄く形状されていてもよい。
注入部材8の注入口83を熱圧着によって閉塞する方法としては、例えば、注入口83を構成する注入部材8の内周面が互いに接着するまで、注入部材8を加熱しつつ所定の力で扁平状に圧する。具体的には、例えば、図4に示すように、加熱された左右一対のヘッド10を用い、該一対のヘッド10を注入部材8の外周面に対向させ、一対のヘッド10にて注入部材8の外周面を熱しながら圧する。ヘッド10は、例えば、先端部がやや尖った形状に形成され、内部にヒータ11が埋め込まれたものなどが例示できる。もっとも、ヒータ11が埋設されていないヘッド10を用いてもよく、この場合は、別途のヒータ装置にて注入部材8を加熱する。
このように加熱状態で押し潰された注入部材8は、その内周面同士が接着し、その結果、注入部材8の注出口83が水密状に閉塞される。
尚、注入口83の熱圧着の条件としては、注入部材8(スパウト部材6)の材質や注入部材8の厚みなどに応じて適宜設定される。例えば、注入部材8の材質がポリプロピレンであり、注入部材8の肉厚が0.5〜1.0mm、注入口83の口径が直径8〜15mmである場合は、注入部材8に対する加熱温度150〜250℃、加熱圧着時間0.5〜2秒程度が例示される。。
以上のような構成の医療用パウチ1は、収納部4に充填物が充填された状態で提供される。収納部4への充填物の充填は、次のようにして行なわれる。
まず、図3に示すように、キャップ85を注入部材8から取り外し、支持側のガイドGに、支持部材70を係止し、スパウト部材6が上を向くように医療用パウチ1を吊り下げる。そして、注入部材8の注入口83に充填管T1を挿入し、該充填管1から充填物を収納部4に入れる。
充填後、充填管T1を注入部材8から外し、注入口83を熱圧着によって閉塞する。熱圧着方法は、上記例示の通りである。
これによりパウチ本体2の収納部4に充填物が充填された医療用パウチ1を得ることができる。
本発明の医療用パウチ1は、管状の注入部材8を通じて充填物を充填するため、充填物の液面が注入部材8(注入口83)の先端近傍に位置するまで、充填物を充填できる。従って、パウチ本体2の収納部4内に残る空気量を極力少なくすることができる。また、本発明は、注入部材8の注入口83を熱圧着にて閉塞するため、注入口83から液が溢れるまで充填した状態で圧着することも可能である(液中シール)。従って、パウチ本体内にほぼ空気を残存させずに閉塞することも可能である。
かかる充填済み医療用パウチ1は、保管、流通を経て、実用に供される。
該医療用パウチ1にに充填された充填物は、例えば、次のようにして患者に投与される。
まず、スパウト部材6の注出部材9からキャップ95を取り外して、注出部材9の先端部にチューブT3の一端部を嵌入する。そして、図5に示すように、貫通孔23を、吊下げフックFに掛け、スパウト部材6が下を向くように医療用パウチ1を吊下げる。チューブT3の他端部を患者に繋ぐことによって、収納部4内の充填物を余すことなく投与できる。
以上のように、本発明の医療用パウチ1は、充填物を充填後、その注入口83を熱圧着によって押し潰して接着するので、該注入口83を水密状に閉塞できる。従って、本発明の医療用パウチ1によれば、従来の注入口部から充填するパウチのように中蓋シール材を貼付する必要がなく、簡単な作業で充填でき且つパウチを密封できる。
また、本実施形態では、注入部材8と注出部材9が一体的に形成されているので、シート基材とスパウト部材6の接着箇所が1箇所で済む。一般に、スパウト部材を挟み込んだ部分に於けるシート基材の接着は、シート基材同士の接着に比して技術的に難しいが、注入部材8と注出部材9を1つのスパウト部材6で構成することによって、技術的に難しいスパウト部材の接着箇所を最小限にできる。
(実施形態2)
以下、主として上記第1実施形態と異なる構成について説明し、上記実施形態1と同様の構成及び効果については説明を省略し、用語及び符号を援用する場合がある。
本実施形態に掛かる医療用パウチ1は、図6に示すように、パウチ本体2とスパウト部材6とを備える。
パウチ本体2のシール部21には、切込線22が形成されている。かかる切込線22は、パウチ本体2の端縁から内側に、略V字状(又は一直線状)に切り込むことによって形成されている。この切込線22の延長線22a上には、収納部4が位置する。切込線22を開封起点として、例えば、前記延長線22aに沿うようにシート基材を分断し、パウチ本体2の角部24を切り取ると、収納部4の一部が開口される。
尚、切込線22の延長線22aは、実際には、パウチ本体2に設けられないが、説明の便宜上、図6においては2点差線で表している。
更に、パウチ本体2には、収納部4を水密状に仕切る仕切部材5が設けられている。この仕切部材5は、収納部4を2つの空間に水密状に仕切るための部材である。
具体的には、仕切部材5は、図7に示すように、表シート基材3の内面に設けられた係合部51と、係合部51に係脱可能で且つ裏シート基材3’の内面に設けられた被係合部52と、を有している。
係合部51及び被係合部52は、それぞれその両端部がパウチ本体2のシール部21に挟み込まれて接着されている。係合部51及び被係合部52は、上記延長線22aと略平行に、収納部4を横断するように配置されている。
係合部51は、可撓性を有する合成樹脂等の線状部材で形成され、表シート3の内面に固着されている。係合部51は、断面視において一部分に切欠きが設けられた断面略C字状に形成されている。
一方、被係合部52も可撓性を有する合成樹脂等の線状部材で形成され、係合部51と対向する位置に設けられている。被係合部52は、断面視において、裏シート基材3’の内面に固着された基端部53と、基端部53から突設された嵌入部54と、を備えている。基端部53の幅Wは、係合部51の切欠きの幅Dと同等又は小さく形成されており、嵌入部54の径Rは、係合部51の切欠きの幅Dよりも大きく形成されている。
図7(b)に示すように、仕切部材5は、被係合部52の嵌入部54を、係合部51の切欠きに嵌入することにより、係合部51が適宜変形してその内部に嵌入部54を抱き込むように保持する。かかる係合状態の被係合部52を、係合部51から引き離すことによって、仕切部材5の係合が解除される。
上記仕切部材5の係合によって、収納部4は、切込線22の延長線22aに沿って切り取られて開口される第1空間41と、仕切部材5を挟んで第1空間41に隣接する第2空間42と、に水密状に仕切られている。なお、第2空間42は、注入口83の他端部及び注出口94の他端部を含む収納部である。
本実施形態の医療用パウチ1は、実施形態1の医療用パウチ1と同様に注入部材8を介して充填物が充填される。尚、本実施形態では、充填物は、第2空間42に充填される。その後、注入部材8の注入口83を熱圧着により閉塞することにより、充填済みの医療用パウチ1が得られる。
かかるパウチ1は、患者に投与する前に、充填物を希釈する希釈液を補充する用途に特に好適に使用できる。
具体的には、図8に示すように、例えば、貫通孔23を吊下げフックFに掛けて、医療用パウチ1を吊下げる。そして、切込線22を開封起点として、パウチ本体2の角部24を切り取る。このように角部24を切り取ると、収納部4の第1空間41が開かれる。第1空間41を開いた後、その開口縁を捲って仕切部材5の係合を解除する。仕切部材5の係合を解除すると、充填物が充填された第2空間42が開口する。この開口(係合部51と被係合部52の間)から、例えば、チューブT2を挿入し、希釈液を第2空間42に添加して、充填物を希釈する。希釈液としては、水、生理的食塩水などが挙げられる。
その後、チューブT2を抜き、仕切部材5を係合して第2空間42を水密状に密封する。事後、実施形態1と同様にして、図9に示すように、注出部材9に投与用のチューブT3を嵌め、患者に投与する。
本実施形態に係る医療用パウチ1は、注入口83を熱圧着によってパウチを密封した後でも、仕切部材5の係合を解除することによって、充填物が充填された第2空間42に希釈液を加えることができる。更に、仕切部材5を係合させると、その部分が水密状に閉塞されるので、充填物が漏れる虞がない。従って、例えば、投与中に医療用パウチ1が揺動しても、充填物が漏れ出ず、且つ、外部から異物が進入する虞もない。
尚、本実施形態において、仕切部材5を設ける位置は、パウチ本体2の角部に限られず、適宜設計変更可能である。
また、仕切部材5は、凹凸嵌合にて係合する上記係合部51と被係合部52によって構成されているが、これに代えて、仕切部材5は、例えば、形状保持部材で構成することも可能である(図示せず)。該形状保持部材は、表シート基材3と裏シート基材3’にそれぞれ対向して設けられる。形状保持部材としては、例えば、外力が加えられない限り互いに一定形状を維持し、外力を加えた際に変形し、開口状態を保持できる塑性変形可能なプラスチック材料(例えば、高延伸オレフィンシート等)が挙げられる。また、パウチ本体2に、仕切部材と形状保持部材の双方を具備させてもよい。
以下、上記実施形態1及び2に適用可能な変形例を示す。
上記実施形態では、注出部材9の注出口94を水密状に閉塞するものとして、キャップ95が用いられているが、これに代えて、例えば、図10に示すような、栓部材100を用いてもよい。かかる栓部材100は、注出部材9の先端部に一体的に形成され、例えば、注入口94を閉塞する閉塞部材101と、閉塞部材101の先端部に取り付けられた引掛部102と、を有している。
かかる栓部材100の引掛部102を指で摘み、閉塞部材101の基端部(注出部材9の先端部と連接された部分)から折り曲げて、閉塞部材101を注出部材9から分断除去することにより、注出部材9の注出口94が開口される。
また、上記実施形態においては、注入部材8と注出部材9は一体的に成形されているが、これらは別体で形成されていてもよい。
別体の場合、注入部材8と注出部材9とが装着される位置は、医療用パウチ1の使用形態に応じて適宜選択できる。例えば、注入部材8と注出部材9が、シール部21の一辺部にそれぞれ取り付けても良く、また、図11に示すように、隣接する異なる一辺部にそれぞれ取り付けてもよい。また、特に図示しないが、対向する一辺部に取り付けてもよい。
なお、注入部材8と注出部材9を別体で形成する場合にも、注入部材8及び注出部材9は、シート基材の間に挟まれてそれぞれ熱シール等されてパウチ本体2に装着される。
本発明の医療用パウチの一実施形態を示す正面図。 スパウト部材と、スパウト部材に取り付けられるキャップの正面図。 充填物を充填する状態を示す医療用パウチの参考正面図。 (a)熱圧着による閉塞前の注入部材の一部省略正面図。(b)は、熱圧着による閉塞後の注入部材の一部省略正面図。 充填物を注出する状態を示す医療用パウチの参考正面図。 本発明の医療用パウチの他の実施形態を示す正面図。 (a)非係合状態の仕切部材を示す一部省略断面図。(b)係合状態の仕切部材を示す一部省略断面図。 希釈液を加える状態を示す医療用パウチの参考正面図。 充填物を注出する状態を示す医療用パウチの参考正面図。 変形例における注出部材の一部省略正面図。 本発明の医療用パウチの変形例を示す正面図
符号の説明
1…医療用パウチ、2…パウチ本体、3…表シート基材、3’…裏シート基材、4…収納部、41…第1空間、42…第2空間、5…仕切部材、51…係合部、52…被係合部、6…スパウト部材、8…注入部材、83…注入口、9…注出部材

Claims (3)

  1. シートを袋状に形成したパウチ本体と、パウチ本体に装着された注入部材及び注出部材と、を備え、
    前記注入部材は、注入口を有し、該注入口を熱圧着によって閉塞可能に構成されていることを特徴とする医療用パウチ。
  2. 前記注入部材及び前記注出部材は、熱可塑性樹脂にて一体的に成形されている請求項1に記載の医療用パウチ。
  3. 前記パウチ本体に仕切部材が設けられ、仕切部材は、パウチ本体を構成する一方のシート基材の内面に設けられた係合部と、係合部に係脱可能で、且つ、パウチ本体を構成する他方のシート基材の内面に設けられた被係合部と、を有し、係合部に被係合部を係合させることによって、パウチ本体内を2つの空間に水密状に仕切る請求項1または2に記載の医療用パウチ。
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