JP2008099647A - 濃縮スープ付き冷凍麺 - Google Patents
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Abstract
【課題】
厨房にある小型鍋を使い廉価な容器なしスープ付き冷凍麺を簡便、短時間、省エネルギ的に加熱調理する。
【解決手段】
冷凍麺より先んじて解凍する大表面積中空冷凍ゲル型濃縮スープを冷凍麺塊上下面貫通するように配置する。 その冷凍麺を小型鍋に投入して適量の熱湯を加え加熱調理する。
【選択図】図12
厨房にある小型鍋を使い廉価な容器なしスープ付き冷凍麺を簡便、短時間、省エネルギ的に加熱調理する。
【解決手段】
冷凍麺より先んじて解凍する大表面積中空冷凍ゲル型濃縮スープを冷凍麺塊上下面貫通するように配置する。 その冷凍麺を小型鍋に投入して適量の熱湯を加え加熱調理する。
【選択図】図12
Description
本発明は容器無し濃縮スープ付き冷凍麺に水又は熱湯を加えて加熱することで、短時間に調理する技術に関するものである。
容器入りスープ付き冷凍麺の分野においては様々な発明がなされコンロ加熱のみならず、電子レンジ加熱も可能となった。 これらの発明は麺にストレートスープ、具材を組み合わせコンロ加熱又は電子レンジ加熱のみで調理できるという、極めて簡便な商品として市販されている。 また、電子レンジ加熱を利用するものの中には、濃縮スープが装填された容器に加熱前に熱湯又は水を注いで加熱時間を短縮する形態のものもある。
冷凍麺が世に出てから半世紀近くなるが、技術的発展は容器入り具材スープ付き冷凍麺が開発されてから現在までの四半世紀に集中している。
現在市販されている容器入りスープ付き冷凍麺の大半はコンロ加熱用に関しては金属箔容器と冷凍ゲル型非濃縮スープとなっている。 このため、加熱調理には7から10分の時間を要する。
電子レンジによる加熱調理用容器入りスープ付き冷凍麺の容器は耐熱耐水で且つ容器内冷凍麺に対して電磁波拡散の良いものが要求される。 故に容器自体が高価となり不経済である。
近年、地球温暖化抑止、石油価格高騰、資源節約の時代では簡易な包装で保存できるという冷凍食品の利点を再認識する必要がある。 また、簡便であって短時間で調理できる美味しく廉価な冷凍調理麺が望まれている。 具体的にはアルミ箔鍋、紙容器、樹脂容器を使用せずに家庭または業務厨房にある小型鍋とコンロ又は電磁調理器を用いて3分程度の調理で喫食できることが望ましい。
加熱調理時間を短くするために解凍熱量の大きい冷凍ゲル型スープを用いずに解凍熱量の小さい中空冷凍ゲル型濃縮スープを用いる。 加熱調理前に濃縮スープを希釈する為に適量の水または熱湯を加える。 冷凍ゲル型濃縮スープは冷凍ゲル型非濃縮スープと比較して解凍させるための熱量の大半が不要となるばかりか、熱湯を加えた時には熱湯の持つ熱量で冷凍ゲル型濃縮スープの大半は解凍されてしまう。
加熱調理時に冷凍麺塊の解凍を短時間化するために、冷凍麺塊内に中空冷凍ゲル型濃縮スープを配置する。 且つ、中空冷凍ゲル型濃縮スープは冷凍麺塊の底面から上面に貫通するように配置する。 調理加熱により中空冷凍ゲル型濃縮スープが冷凍麺塊に先んじて解凍した後に冷凍麺塊上下面を貫通する穴を発生せしめ、冷凍麺塊が急速に解凍される。
中空冷凍ゲル型濃縮スープ付き冷凍麺を小型鍋に入れた後に濃縮スープ濃度が適当濃度なるように水または熱湯を注いでスープの濃度調整を行う。 この時注がれる水または熱湯の熱量分、冷凍スープ及び冷凍麺の初期解凍が進められる。 また、この時注がれた水または熱湯が冷凍麺の解凍流体の一部となる。
冷凍ゲル型濃縮スープは塩分濃度が2から5%の溶液である。 ゲル化剤により融点が0℃以上に引き上げられているが、ゲル化剤が無い状態では−3℃付近で融解する。 調理加熱中のみ速やかに中空冷凍ゲル型濃縮スープが融解するようにするために、スープ製造時にゲル化剤を添加してスープ融解温度を25℃付近とする。
本発明によれば、冷凍ゲル型濃縮スープを芯にして茹で麺を盛り付けると茹で麺が冷却されるので、その後の凍結工程において茹で麺の凍結時間が短縮される。
加熱調理に際しては、熱湯注入または加熱調理により冷凍麺に先んじて中空冷凍ゲル型濃縮スープは解凍される。 そして、中空冷凍ゲル型濃縮スープの在った所が冷凍麺塊中の貫通穴となる。 この貫通穴により熱せられたスープが急速に冷凍麺塊を解凍する。
加熱調理に際しては、熱湯注入または加熱調理により冷凍麺に先んじて中空冷凍ゲル型濃縮スープは解凍される。 そして、中空冷凍ゲル型濃縮スープの在った所が冷凍麺塊中の貫通穴となる。 この貫通穴により熱せられたスープが急速に冷凍麺塊を解凍する。
冷凍麺重量の40%重量で3倍濃度の濃縮スープを用いる。 この濃縮スープにスープの3%重量のゼラチンを加えて加熱し完全にゼラチンを溶解してゾル型濃縮スープを得る。 図1に示す放射状の形枠にゾル型濃縮スープを注入して、5℃の冷蔵庫中にて24時間静置して放射状ゲル型濃縮スープを得る。 形枠をはずした後に放射状ゲル型濃縮スープを凍結して冷凍放射状ゲル型濃縮スープを得る。
ポリエチレンシート上に茹で麺凍結用の円形型枠を置き、円形型枠中に冷凍放射状ゲル型濃縮スープを配置する。 図2に示すように、冷凍放射状ゲル型濃縮スープの上面が露出する様に円形型枠内で茹で麺を盛り付ける。 この状態の茹で麺を冷凍放射状ゲル型濃縮スープと共に急速凍結する。
凍結後、茹で麺凍結用の円形型枠を外す。 茹で麺凍結前より底に敷かれていたポリエチレンシートで濃縮スープ付き冷凍麺を包むことで包装とし、製品とする。
本発明の実施例を〔実施例1〕とし、冷凍ゲル型濃縮スープを冷凍麺底に敷いた形態の実施例を〔実施例2〕とし、濃縮されていない冷凍ゲル型スープを冷凍麺底に敷いた形態の実施例を〔実施例3〕とした。
〔実施例1〕
〔実施例1〕
普通濃度の3倍濃度の濃縮スープ80gを用意し粉末ゼラチン2.4gを投入し撹拌した後に50℃まで加熱し20分間保持しながら撹拌してゼラチンを完全に溶かしゾル型濃縮スープとした。
図3に示す方形型枠にゾル型濃縮スープを注入し、5℃の冷蔵庫に24時間静置した。 方形型枠を外して、方形ゲル型濃縮スープとした。 方形ゲル型濃縮スープを急速凍結して冷凍方形ゲル型濃縮スープとした。
薄力小麦粉25kgに10%食塩水10.5kg加えて混捏、圧延し切刃にて製麺して厚2.8ミリ幅3.0ミリのうどん麺線とした。 この麺線を茹でて68%水分の茹でうどんを得た。
ポリエチレンシート上に茹で麺凍結用の円形型枠を置き、形枠中に冷凍方形ゲル型濃縮スープを配置した。 図4に示すように、冷凍方形ゲル型濃縮スープの上面が露出する様に円形型枠内で茹でうどん200gを盛り付けた。 この状態の茹でうどんを冷凍方形ゲル型濃縮スープと共に急速凍結した。 凍結後、円形型枠を外し、図5の状態として敷かれていたポリエチレンシートを用いて包装し製品とした。
〔実施例2〕
〔実施例2〕
普通濃度の3倍濃度の濃縮スープ80gを用意し粉末ゼラチン2.4gを投入し撹拌した後に50℃まで加熱し20分間保持しながら撹拌してゼラチンを完全に溶かしゾル型濃縮スープとした。
円形型枠にゾル型濃縮スープを注入し、5℃の冷蔵庫に24時間静置した。 円形型枠を外して、図6に示す円盤ゲル型濃縮スープとした。 円盤ゲル型濃縮スープを急速凍結して冷凍円盤ゲル型濃縮スープとした。
薄力小麦粉25kgに10%食塩水10.5kg加えて混捏、圧延し切刃にて製麺して厚2.8ミリ幅3.0ミリのうどん麺線とした。 この麺線を茹でて68%水分の茹でうどんを得た。
ポリエチレンシート上に図2に示す茹で麺凍結用の円形型枠を置き、形枠中に冷凍円盤ゲル型濃縮スープを配置した。 図7に示すように、冷凍円盤ゲル型濃縮スープを円形型枠内底に敷き、その上に茹でうどん200gを盛り付けた。 この状態の茹でうどんを冷凍円盤ゲル型濃縮スープと共に急速凍結した。 凍結後、円形型枠を外し、図8の状態として敷かれていたポリエチレンシートを用いて包装し製品とした。
〔実施例3〕
〔実施例3〕
普通濃度のスープ240gを用意し粉末ゼラチン7.2gを投入し撹拌した後に50℃まで加熱し20分間保持しながら撹拌してゼラチンを完全に溶かしゾル型スープとした。
円形型枠にゾル型スープを注入し、5℃の冷蔵庫に24時間静置した。 円形型枠を外して、円盤ゲル型スープとした。 円盤ゲル型スープを急速凍結して冷凍円盤ゲル型スープとした。
薄力小麦粉25kgに10%食塩水10.5kg加えて混捏、圧延し切刃にて製麺して厚2.8ミリ幅3.0ミリのうどん麺線とした。 この麺線を茹でて68%水分の茹でうどんを得た。
ポリエチレンシート上に麺凍結用の円形型枠を置き、形枠中に冷凍円盤ゲル型スープを配置した。 図9に示すように、冷凍円盤ゲル型スープを円形型枠底部に敷き、その上に茹でうどん200gを盛り付けた。 この状態の茹でうどんを冷凍円盤ゲル型スープと共に急速凍結した。 凍結後、円形型枠を外し、図10の状態として敷かれていたポリエチレンシートを用いて包装し製品とした。
各実施例の製品を同じ鍋を用い同じ電磁調理器で同じ火力で加熱調理して冷凍麺の解凍時間を計測し比較した。 〔実施例1〕及び〔実施例2〕については90℃の熱湯をそれぞれ160gづつ注入してから加熱した。
容器なしゲル型濃縮スープ付き冷凍麺の上に具材を載せて冷凍することにより廉価、簡便、短時間調理、省エネルギ型の即席冷凍調理麺として業務用及び家庭用に使用することができる。
1 円形型枠
2 茹でうどん
3 冷凍放射状ゲル型濃縮スープ
4 冷凍方形ゲル型濃縮スープ
5 冷凍円盤ゲル型濃縮スープ
6 冷凍円盤ゲル型スープ
7 冷凍茹でうどん
2 茹でうどん
3 冷凍放射状ゲル型濃縮スープ
4 冷凍方形ゲル型濃縮スープ
5 冷凍円盤ゲル型濃縮スープ
6 冷凍円盤ゲル型スープ
7 冷凍茹でうどん
Claims (3)
- 冷凍麺塊を貫通するように中空冷凍濃縮スープ塊を配置し、加熱調理時に中空冷凍濃縮スープが冷凍麺線塊に先んじて融解することにより、冷凍麺線塊中をスープが円滑流動し短時間でスープ付き冷凍麺が解凍する、容器無し濃縮スープ付き冷凍麺。
- 冷凍濃縮スープ量の0.5倍から30倍量の水又はお湯を加熱調理時に加えることにより、冷凍麺解凍時間を短縮することが出来る容器無し濃縮スープ付き冷凍麺。
- 容器無し濃縮スープ付き冷凍麺において、濃縮スープにゼラチン、または熱可逆ゲル化剤を用いて加熱調理時に冷凍麺塊解凍に先んじてゾル化するゲルに調整された中空冷凍熱可逆ゲル型濃縮スープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006287051A JP2008099647A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | 濃縮スープ付き冷凍麺 |
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JP2006287051A JP2008099647A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | 濃縮スープ付き冷凍麺 |
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JP (1) | JP2008099647A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3266313A4 (en) * | 2015-03-04 | 2018-05-23 | Nisshin Foods Inc. | Frozen food |
JP2020130152A (ja) * | 2019-02-26 | 2020-08-31 | ヤマト科学株式会社 | 保存容器および解凍装置 |
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2006
- 2006-10-23 JP JP2006287051A patent/JP2008099647A/ja active Pending
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EP3266313A4 (en) * | 2015-03-04 | 2018-05-23 | Nisshin Foods Inc. | Frozen food |
US11185098B2 (en) | 2015-03-04 | 2021-11-30 | Nisshin Foods Inc. | Frozen food |
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