JP2008099457A - Dcモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】金属ブラシ及び/又は整流子の耐久性を向上させたDCモータを提供する。
【解決手段】本発明に係るDCモータは、整流子との接触摺動部Aを銀―タングステンカーバイドによりクラッドしてなる金属ブラシ24、及び/又は、金属ブラシ24との接触摺動部を銀―タングステンカーバイドによりクラッドしてなる整流子を備えている。
【選択図】図3
【解決手段】本発明に係るDCモータは、整流子との接触摺動部Aを銀―タングステンカーバイドによりクラッドしてなる金属ブラシ24、及び/又は、金属ブラシ24との接触摺動部を銀―タングステンカーバイドによりクラッドしてなる整流子を備えている。
【選択図】図3
Description
本発明は、DCモータに関し、特に、金属ブラシ及び整流子の耐摩耗性を向上させたブラシ付きのDCモータに関する。
従来、ブラシ付きのDCモータにおいて、金属ブラシと整流子との接触安定性を保持するため、金属ブラシ及び/又は整流子の材料として、金属母材に(例えばAg−Pd系合金やAg−Ni系合金等の)貴金属基合金を接合したクラッド材が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
一般に、ブラシ付きDCモータの長寿命化を図るためには、摺動接点部材であるブラシ/整流子の耐久性を向上させることが重要であり、ブラシ/整流子には高い耐磨耗性が要求される。しかしながら、従来のクラッド材を用いた金属ブラシ/整流子は、この点で必ずしも満足すべきものではなかった。また、このような耐久性の観点から言えば、金属ブラシと比較してカーボンブラシが優れているが、カーボンブラシは、摺動に伴って発生する騒音が大きくなるといった問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、金属ブラシ及び/又は整流子の耐久性を向上させたDCモータを提供することを目的とする。
本発明の一態様において、本発明に係るDCモータは、整流子との接触摺動部を銀―タングステンカーバイドによりクラッドしてなる金属ブラシを備えるものである。
また、本発明の一態様において、本発明に係るDCモータは、金属ブラシとの接触摺動部を銀―タングステンカーバイドによりクラッドしてなる整流子を備えるものである。
上記銀―タングステンカーバイド(Ag−WC)は、好ましくは、重量比で約75%の銀(Ag)と約25%のタングステンカーバイド(WC)からなる焼結合金である。
本発明は、上記構成としたことにより、DCモータにおける金属ブラシ及び整流子の耐久性を向上し、摺動音を増加させることなく、DCモータの長寿命化を達成することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るDCモータの一実施形態を説明する。図1は、本実施形態におけるDCモータ10の全体的な構成を示す断面図であり、図2は、その下ケース18内部の構成を示す内部構造図である。
DCモータ10は、カップ状に構成された上ケース17と、その開口を塞ぐように上ケース17に嵌合する下ケース18とからなるケース12を備えており、上ケース17の内周面には永久磁石11が固定され、ケース12内部にはロータ13が配設されている。ロータ13は、回転軸14と、回転軸14に取り付けられた積層コア20に図示しない電機子コイルが巻回された電機子22と、回転軸14に取り付けられると共に電機子コイルに電気的に接続された整流子23とを含んでおり、回転軸14は、ケーシング12に組み付けられた軸受15、16により、回動自在に軸支されている。
金属ブラシ24は、図3(a)及び(b)に示すように、ベース部31とアーム部32から側面視略L字状に形成され、アーム部32は長手方向のスリットにより複数のアーム32a〜32gに分割されている。また、各アーム32a〜32gの先端部分は、整流子23方向に折曲されて、整流子23に接触するブラシ片33a〜33gを構成するものである。金属ブラシ24は、図2に示すように、ベース部31を、下ケース18に固定された端子板25にカシメ等により連結することによって、下ケース18に配設されている。
本実施形態において、金属ブラシ24は、バネ材料銅合金を母材として形成されており、図2に示すように、整流子23(図2には、その外周面を仮想線(23)で示す)との接触時の弾性変形により、各ブラシ片33a〜33gが所定の接触圧をもって整流子23に接触するものである。
そして、金属ブラシ24の整流子23との接触摺動部であるブラシ片33a〜33gの整流子23側の表面には、銅合金母材に対してクラッドされたAg−WC層(図3(c)のハッチング領域A)が設けられている。
また、整流子23は、図4(a)及び(b)に示すように、絶縁材料から略円筒状に形成された整流子基体41と、整流子基体41に取り付けられた導電性材料からなる3個の整流子片42a〜42cと、整流子片42a〜42cの外周に嵌入されて整流子片42a〜42cを整流子基体41の外周面に押圧し、両者を一体的に固定するワッシャー43とを備えている。
整流子片42a〜42cは、整流子基体41の外周形状に沿うように湾曲形成された整流子部44a〜44cと、この整流子部44a〜44cの一端側から略垂直に連設するライザ部45a〜45cを有しており、ライザ部45a〜45cには、図示しない電機子コイルの端部が接続されるものである。
本実施形態において、整流子片42a〜42cは、銅を母材として形成されると共に、整流子23の金属ブラシ24との接触摺動部である整流子部44a〜44cの外周面には、銅母材に対してクラッドされたAg−WC層(図4(c)に側断面を示す整流子片42aにおいて、領域Bとして図示する)が設けられている。
尚、本実施形態では、金属ブラシ24及び整流子23の接触摺動部A及びBが共にAg−WCによりクラッドされているものとしたが、本発明に係るDCモータは、金属ブラシ及び整流子のいずれか一方の接触摺動部がAg−WCによりクラッドされていればよく、その場合には、他方の接触摺動部は、通常の貴金属基合金をクラッドしてなるものとすることができる。
本発明の実施例に係るDCモータについて、下記の条件により耐久試験を実施した。製作した実施例及び比較例のDCモータの全体としての構成は、図1に示す構成と同様のものである。但し、実施例のDCモータの金属ブラシは、銅合金を母材として、その接触摺動部に重量比で約75%のAgと約25%のWCからなる焼結合金であるAg−WCをクラッドしたものであり、比較例のDCモータの金属ブラシは、銅合金を母材として、その接触摺動部にAg−Pd合金をクラッドしたものである。また、実施例及び比較例のDCモータにおいて、整流子は、銅を母材として、その接触摺動部にAg−Ni合金をクラッドした整流子片を用いて構成した。
試験条件は、次の通りである。
(1)動作モード:モータの端子電圧を、+13.5V(2.2s)〜0V(10s)〜−13.5V(2.2s)〜0V(10s)、の順で印加する手順を1サイクルとする。
(2)負荷電流:220mA
(3)配置姿勢:垂直
(4)環境条件:温度−30℃、湿度0%(2000サイクル)〜温度+23℃、湿度40%(11000サイクル)〜温度80℃、湿度40%(2000サイクル)〜以後、この温湿度変動を繰返す。
(1)動作モード:モータの端子電圧を、+13.5V(2.2s)〜0V(10s)〜−13.5V(2.2s)〜0V(10s)、の順で印加する手順を1サイクルとする。
(2)負荷電流:220mA
(3)配置姿勢:垂直
(4)環境条件:温度−30℃、湿度0%(2000サイクル)〜温度+23℃、湿度40%(11000サイクル)〜温度80℃、湿度40%(2000サイクル)〜以後、この温湿度変動を繰返す。
実施例及び比較例のDCモータとして試作したそれぞれ5台のサンプル(No1〜No5)について、上記条件で耐久試験を実施した結果を図5に示す。図5に示すように、本実施例のDCモータは、比較例のDCモータに比べて、サイクル数で約10倍の寿命を有することが分かった。
尚、本発明に係るAg−WCからなるクラッド層は、従来の貴金属基合金(例えば、Ag−Pd合金)からなるクラッド層に比べて、必ずしも高い硬度を有するものではない。それにも関わらず、このような著しい耐久性の改善が達成できた要因としては、本発明に係るAg−WCが焼結合金であるため、各組成成分の粒子の結合が強く、接点の摺動に伴って発生するスパークによる表面の荒れが生じ難いことが考えられる。
10:DCモータ、23:整流子、24:金属ブラシ、A:接触摺動部(金属ブラシ側)、B:接触摺動部(整流子側)
Claims (2)
- 整流子との接触摺動部分を銀―タングステンカーバイドによりクラッドしてなる金属ブラシを備えることを特徴とするDCモータ。
- 金属ブラシとの接触摺動部分を銀―タングステンカーバイドによりクラッドしてなる整流子を備えることを特徴とするDCモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006278999A JP2008099457A (ja) | 2006-10-12 | 2006-10-12 | Dcモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006278999A JP2008099457A (ja) | 2006-10-12 | 2006-10-12 | Dcモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008099457A true JP2008099457A (ja) | 2008-04-24 |
Family
ID=39381705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006278999A Pending JP2008099457A (ja) | 2006-10-12 | 2006-10-12 | Dcモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008099457A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014077410A1 (ja) * | 2012-11-19 | 2014-05-22 | 田中貴金属工業株式会社 | Ag含有層の製造方法、その装置、Ag含有層、及びそれを用いた摺動接点材 |
JP2014195395A (ja) * | 2013-02-26 | 2014-10-09 | Mabuchi Motor Co Ltd | Dcモータ |
-
2006
- 2006-10-12 JP JP2006278999A patent/JP2008099457A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014077410A1 (ja) * | 2012-11-19 | 2014-05-22 | 田中貴金属工業株式会社 | Ag含有層の製造方法、その装置、Ag含有層、及びそれを用いた摺動接点材 |
JP5914693B2 (ja) * | 2012-11-19 | 2016-05-11 | 田中貴金属工業株式会社 | Ag含有層およびAg含有層を有する摺動接点材 |
JPWO2014077410A1 (ja) * | 2012-11-19 | 2017-01-05 | 田中貴金属工業株式会社 | Ag含有層およびAg含有層を有する摺動接点材 |
JP2014195395A (ja) * | 2013-02-26 | 2014-10-09 | Mabuchi Motor Co Ltd | Dcモータ |
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