JP2008096824A - 画像形成装置、定着装置、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】排熱手段の騒音を低減する。
【解決手段】機外温度を検出し(ステップS601)、所定の閾値以下であれば(ステップS602)、定着温度を第1の温度に設定し(ステップS603)、冷却ファンを第1の風量となる回転数に制御する(ステップS604)。所定の閾値より高ければ、定着温度を第1の温度よりも低い第2の温度に設定し(ステップS605)、冷却ファンを第1の風量よりも少ない第2の風量となる回転数に設定する(ステップS606)。
【選択図】図6
【解決手段】機外温度を検出し(ステップS601)、所定の閾値以下であれば(ステップS602)、定着温度を第1の温度に設定し(ステップS603)、冷却ファンを第1の風量となる回転数に制御する(ステップS604)。所定の閾値より高ければ、定着温度を第1の温度よりも低い第2の温度に設定し(ステップS605)、冷却ファンを第1の風量よりも少ない第2の風量となる回転数に設定する(ステップS606)。
【選択図】図6
Description
本発明は、画像形成装置、定着装置、及びプログラムに関する。
従来、印刷用紙にトナー像を加熱定着する際に発生する熱量を排熱する排熱手段として冷却ファンが用いられている。定着装置周辺部材の温度(以下、雰囲気温度とする)を検知して、定着に必要な目標温度(以下、定着温度とする)になるまで冷却ファンを駆動させない制御手段を設けることにより、冷却ファンの駆動に伴う騒音発生時期を可能な限り遅らせる技術(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
特開平7−160178
しかしながら、一般的に定着温度は、影響する外的因子を考慮して高く設定しており、それに伴って定着装置から発生する熱量を排熱する排熱手段の風量を大きくするため、騒音が発生する。
そこで、本発明は、排熱手段の騒音を低減する技術を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、転写材に転写された粉体像を加熱定着させる定着手段と、前記定着手段から発生する熱量を排熱する排熱手段と、前記定着手段の目標温度に影響を与える外的因子を検知する検知手段と、前記検知手段が検知した値に基づいて、前記定着手段の目標温度を制御し、かつ前記排熱手段の風量を制御する制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記検知手段が検知した値に基づいて、前記定着手段の目標温度を第1の温度とそれよりも低い第2の温度のいずれかに制御し、かつ前記排熱手段の風量を第1の風量とそれよりも少ない第2の風量に制御することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記検知手段は、前記画像形成装置の機外温度を検知することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記検知手段は、前記画像形成装置の機内温度を検知することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記検知手段は、前記画像形成装置の用紙温度を検知することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記検知手段は、前記画像形成装置の用紙収容部温度を検知することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記検知手段は、前記用紙の種類又は/及び用紙のサイズを検知することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記検知手段は、機外湿度又は機内湿度を検知することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記外的因子の種類と値に対応する前記定着手段の目標温度並びに前記排熱手段の目標風量に必要な値からなるテーブルを記憶する記憶手段をさらに有し、前記制御手段は、前記テーブルに基づいて、前記定着手段の温度並びに前記排熱手段の風量を制御することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、転写材に転写された粉体像を加熱定着させる定着手段と、前記定着手段から発生する熱量を排熱する排熱手段と、前記定着手段の目標温度に影響を与える外的因子を検知する検知手段と、を備えた画像形成装置に、前記検知手段が検知した値に基づいて、前記定着手段の目標温度を制御し、かつ前記排熱手段の風量を制御する機能を実現させるためのプログラムである。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記外的因子の種類と値に対応する前記定着手段の目標温度並びに前記排熱手段の目標風量に必要な値からなるテーブルを記憶する記憶手段をさらに有する前記画像形成装置に、前記テーブルに基づいて、前記定着手段の温度並びに前記排熱手段の風量を制御する機能を実現させることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、転写材に転写された粉体像を加熱定着させる定着手段と、前記定着手段から発生する熱量を排熱する排熱手段と、前記定着手段の目標温度に影響を与える外的因子を検知する検知手段と、前記検知手段が検知した値に基づいて、前記定着手段の目標温度を制御し、かつ前記排熱手段の風量を制御する制御手段とを備えることを特徴とする定着装置である。
請求項1によれば、排熱手段の騒音を低減することができる。
請求項2によれば、簡単な構成で排熱手段の騒音を低減することができる。
請求項3によれば、簡単な構成で排熱手段の騒音を低減することができる。
請求項4によれば、簡単な構成で排熱手段の騒音を低減することができる。
請求項5によれば、簡単な構成で排熱手段の騒音を低減することができる。
請求項6によれば、簡単な構成で排熱手段の騒音を低減することができる。
請求項7によれば、簡単な構成で排熱手段の騒音を低減することができる。
請求項8によれば、簡単な構成で排熱手段の騒音を低減することができる。
請求項9によれば、排熱手段の騒音を詳細に制御することができる。
請求項10によれば、排熱手段の騒音を低減することができる。
請求項11によれば、排熱手段の騒音を詳細に制御することができる。
請求項12によれば、排熱手段の騒音を低減することができる。
<第1の実施形態>
(原理)
図3は、定着温度と画質レベルの関係を示す概念グラフである。画質レベルは、下方にいく程、トナーが良好に定着していることを示しており、その際の定着温度の範囲は約50℃である。しかし、一般的に定着温度は、気温が低いなど外的因子を考慮して、約10〜20℃の範囲内に設定している。
(原理)
図3は、定着温度と画質レベルの関係を示す概念グラフである。画質レベルは、下方にいく程、トナーが良好に定着していることを示しており、その際の定着温度の範囲は約50℃である。しかし、一般的に定着温度は、気温が低いなど外的因子を考慮して、約10〜20℃の範囲内に設定している。
図4は、縦軸を雰囲気温度[℃]、横軸を時刻[h:m]とし、稼働率が高い時間帯における雰囲気温度の推移を示したグラフである。太い実線で示された雰囲気温度Bは、雰囲気温度Aよりも定着温度を−5℃下げた際のグラフである。また、太い波線で示された温昇OKラインCは、定着に必要な雰囲気温度の最低ラインを示している。
図5は、冷却ファンの騒音レベル[dB]と風量[m3/min]の関係を示したグラフである。図中の「雰囲気温度Aに必要なファン風量」とは、前述の図4において、雰囲気温度Aから温昇OKラインCまで下げるのに必要な風量を示している。同様に、図5中の「雰囲気温度Bに必要なファン風量」とは、図4において雰囲気温度Bから温昇OKラインCまで下げるのに必要な風量を示している。図4、5に示すように定着温度を−5℃下げることにより、必要な風量は1.0m3/minから0.79m3/minに下がり、それに伴い冷却ファンの騒音も6.3dB下がっている。
これらのデータから、定着温度に影響を与える外的因子を検知して定着温度を制御することで、冷却ファンの騒音を低減できることが分かる。実施例1では、この外的因子の一例である機外温度を検知して、定着温度を従来よりも低く制御する例について説明する。
(構成)
図2には、画像形成装置の一例であるプリンタが示されている。画像形成装置200はドラム方式の現像機202を備えている。現像機202は、YMCKの各基本色に対応する4つの現像ユニット201を備えている。現像ユニット201は、YMCKのいずれかのトナーが納められたトナーボトル202aとトナー供給機構202bを備えている。
図2には、画像形成装置の一例であるプリンタが示されている。画像形成装置200はドラム方式の現像機202を備えている。現像機202は、YMCKの各基本色に対応する4つの現像ユニット201を備えている。現像ユニット201は、YMCKのいずれかのトナーが納められたトナーボトル202aとトナー供給機構202bを備えている。
光学書き込み装置204は、書き込み露光用走査装置であるレーザ照射装置204aとレーザー光を案内する光学系204bを備えている。現像機202とそれに接して配置された感光体ドラム203が同期して互いに逆方向に回転し、その際に帯電器207により一様に帯電された感光体ドラム203に、光学書き込み装置204からの走査光が照射されて静電潜像が形成される。現像ユニット201のYMCKのいずれかのトナーが、この静電潜像に引かれて感光体ドラム203に供給され、粉体像であるトナー像が形成される。
感光体ドラム203に近接してクリーニング装置205が設けられている。クリーニング装置205は、ブレード205aを感光体ドラム203の表面に接触させ、感光体ドラム203の回転力を利用して、残存したトナーを掻き落とし回収する機能を備えている。
感光体ドラム203に接触する状態で転写ベルト206が配置されている。また、転写ベルト206を間に挟んで、感光体ドラム203に対向した位置に一次転写ローラ208が配置されている。転写ベルト206は、駆動ローラ209によって、感光体ドラム203の回転に同期した速さで搬送される。この際、感光体ドラム203と一次転写ローラ208との間にバイアス電圧をかけることで、転写ベルト206へ感光体203からトナー像が転写(一次転写)される。
転写ベルト206に近接して、クリーニングローラ210が配置されている。クリーニングローラ210は、転写ベルト206に対してDC電圧を加え、後述する2次転写後に転写ベルト206上に残存したトナーを正に帯電させる。正に帯電したトナーは、感光体ドラム203と一次転写ローラ208との間に生じるDC電圧の電界の作用によって、感光体ドラム203に回収される。そして、クリーニング装置205によって除去される。
画像形成装置200の底部には、転写材としての印刷用紙212を収納した用紙カセット211が格納されている。印刷用紙212は、符号216によって代表的に示される用紙搬送系によって用紙搬送経路Cを搬送される。この用紙搬送経路Cの途中に、転写部材である2次転写ローラ220aと220bが配置されている。2次転写ローラ220aおよび220bの間に、印刷用紙212と転写ベルト206とが挟まれることで、1次転写されたトナー画像が、印刷用紙212に2次転写される。
トナー画像が転写された印刷用紙は、定着手段である定着装置内の定着ローラ221aおよび加圧ローラ221bとの間に搬送される。定着ローラ221aは、ハロゲンヒータ等の加熱ヒータを内蔵しており、上記の搬送時に印刷用紙212上のトナー材料を加熱する。この加熱により、トナーが定着し、印刷用紙212上に画像が形成される。
この際、定着ローラの発熱による熱量を排熱するための排熱手段として冷却ファン222が備えられている。冷却ファン222は、機内の空気Bを通気口223を通して機外に送出する。
また、目標温度に影響を与える外的因子を検知する検知手段として温度センサが備えられている。符号213cは、機外温度を検知するサーミスタである。サーミスタ213cは、発熱を伴う定着装置や電子基板等から離れた背面底部に備えられている。符号213dは、機内の温度を検出するサーミスタである。サーミスタ213dも同様に発熱を伴う部材から離れた場所に配置されている。符号213bは、用紙温度を検出するサーミスタである。サーミスタ213bは、印刷用紙212に接触するように配置されている。符号213aは、用紙カセット211内の気温を検出するサーミスタである。サーミスタ213aは、用紙交換時の気温の変化を捉え易いように用紙カセットの引出側手前に配置されている。
定着工程を終えた印刷用紙212は、排出機構225から排出面226上に排出される。これらの画像形成装置200における一連の動作は制御手段である制御ユニット227によってコントロールされる。
図1は、定着装置100、冷却ファン222、それらの制御を行う制御ユニット227(図2参照)の詳細を示す概念図である。定着装置100は各部材を覆う断熱カバーが設けられている。定着ローラ221aはアルミ、銅等の熱伝導の良好な材料から成る中空管上にシリコーンゴム等の離型性材料104を薄く被覆したものである。加圧ローラ221bは芯金105上に比較的厚いシリコーンゴム101を被覆したもので、定着ローラ221aに圧を加えて接触する。加圧ローラ221bが比較的厚いのは、定着ローラとの間に接触領域(ニップ部)116を形成するためである。符号102は定着ローラ221aの中央部、長手方向に設けられたハロゲンヒータである。ハロゲンヒータ102は、サーミスタ103が検知する定着ローラの表面温度に基づいて、電圧が加えられる。この定着ローラの温度制御は、温度制御回路118によって行われる。
定着ローラの外周には、定着ローラに付着したトナーや紙粉等の異物をローラ表面から除去するためのクリーニング部材115が設けられている。クリーニング部材115は、ノーメツクス、ヒメロン、ポリエステル等の耐熱不織布よりなり、供給ロール115aから巻取りロール115cに巻取りつつ、押当てロール115bによって定着ローラに接触させるように構成されている。一方、加圧ローラ221bの外周にはそのローラ長手方向全体に圧を加えながら接触するクリーニングフェルト106が設けられている。
符号110は、トナー材Tを保持する印刷用紙Pを定着装置100へ搬送するための入り口ガイドである。また、符号111、112は、搬送経路Cに沿って印刷用紙Pが搬送され、トナー定着後に定着ローラ221a、加圧ローラ221bに接着した印刷用紙Pを分離する分離爪である。分離した印刷用紙Pは排紙ローラ113、114によって定着装置外に排紙される。
この定着の際に発生した熱量を排熱する冷却ファン222は、ファンを回転させるモータ制御のための駆動回路117に接続されている。駆動回路117は、公知の回路であり、モータの回転数、駆動時間のデータを入力して冷却ファンの風量を調節する。
ユーザーインターフェイス126は、液晶モニタなどの表示装置やマウスやキーボード、タッチパネルなどの外部入力装置を示している。ユーザーは、液晶モニタに表示された印刷設定画面を見て、用紙の種類や用紙サイズなどの印刷指示を行うことができる。
これら印刷設定画面の出力、印刷指示データの入力、駆動回路117に設定する回転数や駆動時間データの出力、及び温度制御回路118に設定する定着温度データの出力などは、入出力インターフェースであるI/O(Input/Output)119を介して行われる。この入出力制御は、中央演算装置であるCPU(Central Proccessing Unit)120によって行われる。CPU120は、記憶手段としてのROM(Read Only Memory)121から必要な制御プログラムやデータをRAM(Random Access Memory)122に展開し、順次命令を実行することで、画像形成装置200全体の動作を制御する。
一方、サーミスタ125は、図2に示す各温度センサ(サーミスタ213a、213b、213c、213d)を代表的に示したものである。サーミスタ125は、電気抵抗値として温度を検知する。検知された温度は、アナログ/デジタル変換回路のA/D123を介してCPU120に入力される。この検知された温度に基づいて、定着温度、冷却ファンの風量が制御される。
(動作)
図6は、定着温度、冷却ファンの制御手順の概略を示すフローチャートである。画像形成装置200(図2参照)に電源が投入されると、CPU120(図1参照)は、ROM121から定着温度、冷却ファンの制御プログラムをRAM122に展開し、実行を開始する(ステップS600)。一方、サーミスタ125が、機外温度を検知する。検知した温度は、A/D123を介してCPU120のレジスタに格納され、機外温度が変化する度に温度データは更新される。
図6は、定着温度、冷却ファンの制御手順の概略を示すフローチャートである。画像形成装置200(図2参照)に電源が投入されると、CPU120(図1参照)は、ROM121から定着温度、冷却ファンの制御プログラムをRAM122に展開し、実行を開始する(ステップS600)。一方、サーミスタ125が、機外温度を検知する。検知した温度は、A/D123を介してCPU120のレジスタに格納され、機外温度が変化する度に温度データは更新される。
制御プログラムは、機外温度データを取得し(ステップS601)、10℃以下かどうかが判定される(ステップS602)。10℃以下の場合には、温度制御回路118に第1の温度であるストレス時温度を出力して(ステップS603)、定着温度を変更する。また、駆動回路117に第1の風量となるストレス時回転数を出力して(ステップS604)、冷却ファンの回転数を変更する。
機外温度が10℃よりも高い場合には、第1の温度よりも低い第2の温度である通常時温度を出力し(ステップS605)、定着温度を変更する。また、第1の風量よりも少ない第2の風量となる通常時回転数を出力して(ステップS606)、冷却ファンの回転数を変更する。次いで、この制御プログラムは終了する(ステップS607)。その後、制御プログラムは設定された時間間隔で定期的に実行される。その都度、機外温度を検出して10℃以下かどうかの判定を繰り返す。
図6のフローチャートで示した機外温度の閾値(10℃)や通常時/ストレス時の定着温度、回転数は、画像形成装置の機能や構造(定着装置、冷却ファンを含む)によって、又は設置する地域によって、ユーザーインターフェイス126を介して適切な値に設定することができる。また、冷却ファンは回転数のみ制御しているが、駆動時間を制御することもでき、画像形成装置が省エネモードなどの待機中は停止させることも可能である。さらに本発明のプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CDROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
以上のように実施例1では、検知した機外温度に基づいて定着ローラ221aを第1の温度とそれよりも低い第2の温度に変更し、かつ冷却ファン222を第1の風量とそれよりも少ない第2の風量となるように制御する。稼働率の高い時間帯においては概ね機外温度が10℃よりも高いため、従来よりも低い定着温度を維持することが多く、冷却ファン222の回転数も抑制することができる。これにより冷却ファンの駆動に伴う騒音を低減させるだけでなく、消費電力の低減、耐久寿命の延長にも寄与することとなる。
<第2の実施形態>
実施例2では、機内の温度、用紙温度、用紙収容部の温度を検知対象とする。機内の温度については、前述したサーミスタ213d(図2参照)によって、用紙温度については、サーミスタ213bによって、用紙収容部の温度については、サーミスタ213aによって検知することができる。その他の構成については、図1、2と同様である。
実施例2では、機内の温度、用紙温度、用紙収容部の温度を検知対象とする。機内の温度については、前述したサーミスタ213d(図2参照)によって、用紙温度については、サーミスタ213bによって、用紙収容部の温度については、サーミスタ213aによって検知することができる。その他の構成については、図1、2と同様である。
この例における制御手順は、図6のフローチャートにおいて、ステップS601の「機外温度検出」を「機内温度検出」又は「用紙温度検出」又は「用紙収容部の温度検出」に変更し、ステップS602における温度の閾値をそれぞれの温度に対応した閾値に変更したものとなる。
<第3の実施形態>
定着温度は、用紙の種類(普通紙、コート紙、OHP紙、再生紙等)や用紙サイズ(A5、A4、B4、B5等)、印刷部数なども影響する。実施例3では主に用紙の種類/サイズに応じて定着温度や冷却ファンを制御する例について説明する。
定着温度は、用紙の種類(普通紙、コート紙、OHP紙、再生紙等)や用紙サイズ(A5、A4、B4、B5等)、印刷部数なども影響する。実施例3では主に用紙の種類/サイズに応じて定着温度や冷却ファンを制御する例について説明する。
(構成)
実施例3の構成要素については、図1,2と同じであるため、用紙の種類/サイズを検出する構成について以下に説明する。図10は、画像形成装置の印刷設定を行う画面の一例である。この画面は、画像形成装置に備えられた液晶パネルやPCなどの外部装置で表示される。ユーザーは、この画面上でマウスやキーボード、タッチパネルなどを介して印刷データを入力する。この例では、印刷部数、片面/両面の印刷モード、濃度、倍率、用紙サイズ、用紙種類、原稿画質を設定することができる。用紙の種類/サイズは、この画面を通してユーザーによって入力される。
実施例3の構成要素については、図1,2と同じであるため、用紙の種類/サイズを検出する構成について以下に説明する。図10は、画像形成装置の印刷設定を行う画面の一例である。この画面は、画像形成装置に備えられた液晶パネルやPCなどの外部装置で表示される。ユーザーは、この画面上でマウスやキーボード、タッチパネルなどを介して印刷データを入力する。この例では、印刷部数、片面/両面の印刷モード、濃度、倍率、用紙サイズ、用紙種類、原稿画質を設定することができる。用紙の種類/サイズは、この画面を通してユーザーによって入力される。
一方、印刷設定画面を用いずに用紙の種類/サイズを自動検出させてもよい。図1、図2に示す符号217は、一つの発光部と複数の受光素子からなる光センサである。光センサ217は、印刷用紙212に対して複数の反射角(例えば45°、90°)の反射光をそれぞれ受光する。この検知した反射光量に応じて、普通紙とそれ以外の用紙を判別することもできる。
図11は、図2に示す用紙カセット211の上面図である。カセット内には幅方向ガイド302aと302b及び縦方向ガイド301が配設されている。幅方向ガイド302a、302bは、それぞれカセットの幅方向の中心線に対向して設けられており、カセット底部に沿って設けられた図示しない溝に沿って移動可能となっている。縦方向ガイド301も同様に用紙長手方向に移動可能である。カセット底部の裏面側には、幅方向ガイドに連動してアーム305、306がある。そのアーム間に備えられた図示しないギアによって両ガイドは同期して移動可能となっており、このギアに連動して可変抵抗器303が設置されている。また、縦方向ガイドにもアーム304が備えられており、図示しないギアに連動した可変抵抗器307が備えられている。各ガイドの移動量によって、可変抵抗器の抵抗値が変化し、この抵抗値に基づいて用紙の縦横幅を検知し、用紙のサイズを検知することが可能となっている。
(動作)
図7は、用紙の種類/サイズに応じて、定着温度と冷却ファンの風量を制御するフローチャートである。画像形成装置に電源が投入されると、前述の自動検知手段によって用紙の種類/サイズが検知される。
図7は、用紙の種類/サイズに応じて、定着温度と冷却ファンの風量を制御するフローチャートである。画像形成装置に電源が投入されると、前述の自動検知手段によって用紙の種類/サイズが検知される。
次いで、図7に示す制御プログラムが実行される(ステップS700)。用紙の種類/サイズを所定のレジスタから取得する(ステップS701、S702)と、検知した印刷用紙212が普通紙以外又はA4より大きいサイズかどうかが判定され(ステップS703)、普通紙以外又はA4より大きいサイズの場合は、定着温度を第1の温度であるストレス時温度に設定する(ステップS704)。また、冷却ファンを第1の風量となるストレス時回転数に設定する(ステップS705)。
一方、印刷用紙212が普通紙またはA4以下の場合には、定着温度を第1の温度よりも低い第2の温度である通常時温度に設定し(ステップS706)、冷却ファンを第1の風量よりも少ない第2の風量となる通常時回転数に変更する(ステップS707)。次いで、この制御プログラムは終了する(ステップS708)。その後、この制御プログラムは、所定のタイミング(例えば、画像形成装置起動後や用紙カセット211に用紙がセットされる度)に実行される。
ユーザーが印刷設定画面で入力した用紙の種類/サイズをもとに制御する場合には、印刷が実行されたタイミングで、用紙の種類/サイズを取得することになる。また、この例では用紙の種類と用紙のサイズ両方を同時に検知しているが、片方のみを検知対象としてもよい。また、普通紙、A4サイズを閾値として判定しているが、定着装置、冷却ファンの機能や構造によって適宜変更してもよい。
以上のように実施例3では、用紙の種類/サイズに応じて、ストレス時と通常時の2種類の定着温度に変更し、それに応じた冷却ファンの風量に制御する。
<第4の実施形態>
実施例4では、機内湿度を検知対象とする。図12は、定着温度と画質レベルの関係を示す概念グラフである。図中の波線のグラフは、一般的な湿度(例えば60%)の時のグラフである。それに対して、実線で示される高湿度(例えば85%)環境のグラフは、定着温度が−5度シフトしている。一方、太い実線で示される低湿度(例えば35%)環境のグラフは定着温度が+3度シフトしている。これは、低湿度環境ではトナーが溶解しにくいため、より高い定着温度が必要となることを示している。実施例4では、低湿度環境の場合には定着温度を高く設定し、それ以外の場合には低く設定する一例について説明する。
実施例4では、機内湿度を検知対象とする。図12は、定着温度と画質レベルの関係を示す概念グラフである。図中の波線のグラフは、一般的な湿度(例えば60%)の時のグラフである。それに対して、実線で示される高湿度(例えば85%)環境のグラフは、定着温度が−5度シフトしている。一方、太い実線で示される低湿度(例えば35%)環境のグラフは定着温度が+3度シフトしている。これは、低湿度環境ではトナーが溶解しにくいため、より高い定着温度が必要となることを示している。実施例4では、低湿度環境の場合には定着温度を高く設定し、それ以外の場合には低く設定する一例について説明する。
(構成)
実施例4の主な構成要素については、図1,2と同じであるため、湿度の検知手段の構成について以下に説明する。図2における符号218は、湿度センサの配置例である。この例では、機内湿度を検知対象としているが、機外湿度を検知対象としてもよい。また、発熱を伴う定着装置や電子部材など湿度に影響を与える部材から離れた場所に配置している。この湿度センサは、一般的に用いられる水晶湿度センサ、高分子湿度センサ、セラミックス湿度センサなどであり、湿度センサが設置されている環境下の相対湿度を検知して電気信号を出力する。検知した電気信号は、A/D123(図1参照)を介して、湿度データとしてCPU120に出力される。
実施例4の主な構成要素については、図1,2と同じであるため、湿度の検知手段の構成について以下に説明する。図2における符号218は、湿度センサの配置例である。この例では、機内湿度を検知対象としているが、機外湿度を検知対象としてもよい。また、発熱を伴う定着装置や電子部材など湿度に影響を与える部材から離れた場所に配置している。この湿度センサは、一般的に用いられる水晶湿度センサ、高分子湿度センサ、セラミックス湿度センサなどであり、湿度センサが設置されている環境下の相対湿度を検知して電気信号を出力する。検知した電気信号は、A/D123(図1参照)を介して、湿度データとしてCPU120に出力される。
(動作)
図13は、機内湿度に応じて、定着温度と冷却ファンの風量を制御するフローチャートである。画像形成装置に電源が投入されると、前述の湿度センサによって湿度が検知される。
図13は、機内湿度に応じて、定着温度と冷却ファンの風量を制御するフローチャートである。画像形成装置に電源が投入されると、前述の湿度センサによって湿度が検知される。
次いで、制御プログラムが実行される(ステップS300)。湿度を所定のレジスタから取得する(ステップS301)と、検知した湿度が35%以下かどうかが判定され(ステップS302)、35%以下の場合は、定着温度を第1の温度であるストレス時温度に設定する(ステップS303)。また、冷却ファンを第1の風量となるストレス時回転数に設定する(ステップS304)。
一方、35%より高い場合には、定着温度を第1の温度よりも低い第2の温度である通常時温度に設定し(ステップS305)、冷却ファンを第1の風量よりも少ない第2の風量となる通常時回転数に変更する(ステップS306)。次いで、この制御プログラムは終了する(ステップS307)。その後、この制御プログラムは、所定のタイミングに実行される。
この例では閾値を35%に設定しているが、設置する環境や画像形成装置の構成、機能などによって変更してもよい。また、その変更はユーザーインターフェイスなどによって変更可能にしてもよい。
以上のように実施例4では、湿度に応じて、ストレス時と通常時の2種類の定着温度に変更し、それに応じた冷却ファンの風量に制御する。
<第5の実施形態>
実施例5では、前述の目標温度に影響を与える複数の外的因子(機外温度、機内温度、用紙温度、用紙給紙部温度、用紙種類、用紙サイズ、機外湿度、機内湿度、印刷部数等)を同時に検出し、より詳細に定着温度と冷却ファンの風量を制御する一例について説明する。
実施例5では、前述の目標温度に影響を与える複数の外的因子(機外温度、機内温度、用紙温度、用紙給紙部温度、用紙種類、用紙サイズ、機外湿度、機内湿度、印刷部数等)を同時に検出し、より詳細に定着温度と冷却ファンの風量を制御する一例について説明する。
(構成)
実施例5の主な構成要素については、図1,2と同様である。それ以外の構成要素について以下に説明する。図8は、ROM121(図1参照)に格納した条件テーブルである。この条件テーブルは、予め実験により複数の外的因子の値に対応した最適な定着温度と、その際に必要となる風量を得るための冷却ファンの回転数を一覧表にまとめたものである。例えば、機外温度が20℃、用紙温度が15℃、用紙種類が普通紙、用紙サイズがA4の場合の最適な定着温度は180℃であり、その際に必要な冷却ファンの回転数は1400rpmであることを示している(図8に挙げた数値は実施例5の説明のための架空のデータである)。
実施例5の主な構成要素については、図1,2と同様である。それ以外の構成要素について以下に説明する。図8は、ROM121(図1参照)に格納した条件テーブルである。この条件テーブルは、予め実験により複数の外的因子の値に対応した最適な定着温度と、その際に必要となる風量を得るための冷却ファンの回転数を一覧表にまとめたものである。例えば、機外温度が20℃、用紙温度が15℃、用紙種類が普通紙、用紙サイズがA4の場合の最適な定着温度は180℃であり、その際に必要な冷却ファンの回転数は1400rpmであることを示している(図8に挙げた数値は実施例5の説明のための架空のデータである)。
条件テーブル内の定着温度、回転数については、不必要に変更して逆に騒音を起こすことのないように外的因子の変化に対して緩やかに設定している。また、この例では、温度を一度刻み、用紙種類/サイズも一種類刻みに設定しているが、例えば、15℃〜20℃、普通紙以外、A4以外の様にある程度の範囲を持たせてもよい。
(動作)
実施例5における制御手順の一例を図9に示す。画像形成装置200(図2参照)が起動されると、機外温度、用紙温度、用紙の種類、及び用紙サイズが各検知手段によって検出される。
実施例5における制御手順の一例を図9に示す。画像形成装置200(図2参照)が起動されると、機外温度、用紙温度、用紙の種類、及び用紙サイズが各検知手段によって検出される。
次いで、図9に示す制御プログラムが実行される(ステップS900)。レジスタに格納された機外温度、用紙温度、用紙種類、用紙サイズを順次取得する(ステップS901、S902、S903、S904)。ROM121から前述した条件テーブルを読み込み、検出した各値をもとに定着温度と回転数を検索する(ステップS905)。そして、取得した定着温度、回転数に設定して(ステップS906、S907)、終了する(ステップS908)。この制御プログラムは設定された時間間隔や外的因子の変化を検知したタイミングで実行される。
以上のように実施例5では、複数の外的因子を同時に検知して詳細に定着温度、冷却ファンを制御する。
本発明は、プリンタ、FAX、複写機、これらの複合機といった画像形成装置又は定着装置に利用することができる。
100…定着装置、222…冷却ファン、125…サーミスタ、118…温度制御回路、117…駆動回路
Claims (12)
- 転写材に転写された粉体像を加熱定着させる定着手段と、
前記定着手段から発生する熱量を排熱する排熱手段と、
前記定着手段の目標温度に影響を与える外的因子を検知する検知手段と、
前記検知手段が検知した値に基づいて、前記定着手段の目標温度を制御し、かつ前記排 熱手段の風量を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記検知手段が検知した値に基づいて、前記定着手段の目標温度を第1の温度とそれよりも低い第2の温度のいずれかに制御し、かつ前記排熱手段の風量を第1の風量とそれよりも少ない第2の風量に制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記検知手段は、前記画像形成装置の機外温度を検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記検知手段は、前記画像形成装置の機内温度を検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記検知手段は、前記画像形成装置の用紙温度を検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記検知手段は、前記画像形成装置の用紙収容部温度を検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記検知手段は、用紙の種類又は/及び用紙のサイズを検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記検知手段は、機外湿度又は機内湿度を検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記外的因子の種類と値に対応する前記定着手段の目標温度並びに前記排熱手段の目標風量に必要な値からなるテーブルを記憶する記憶手段をさらに有し、前記制御手段は、前記テーブルに基づいて、前記定着手段の温度並びに前記排熱手段の風量を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 転写材に転写された粉体像を加熱定着させる定着手段と、
前記定着手段から発生する熱量を排熱する排熱手段と、
前記定着手段の目標温度に影響を与える外的因子を検知する検知手段と、を備えた画像形成装置に、
前記検知手段が検知した値に基づいて、前記定着手段の目標温度を制御し、かつ前記排熱手段の風量を制御する機能を実現させるためのプログラム。 - 前記外的因子の種類と値に対応する前記定着手段の目標温度並びに前記排熱手段の目標風量に必要な値からなるテーブルを記憶する記憶手段をさらに有する前記画像形成装置に、
前記テーブルに基づいて、前記定着手段の温度並びに前記排熱手段の風量を制御する機能を実現させるための請求項10に記載のプログラム。 - 転写材に転写された粉体像を加熱定着させる定着手段と、
前記定着手段から発生する熱量を排熱する排熱手段と、
前記定着手段の目標温度に影響を与える外的因子を検知する検知手段と、
前記検知手段が検知した値に基づいて、前記定着手段の目標温度を制御し、かつ前記排熱手段の風量を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006280300A JP2008096824A (ja) | 2006-10-13 | 2006-10-13 | 画像形成装置、定着装置、及びプログラム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014035529A (ja) * | 2012-08-10 | 2014-02-24 | Ricoh Co Ltd | 冷却装置及び画像形成装置 |
-
2006
- 2006-10-13 JP JP2006280300A patent/JP2008096824A/ja not_active Withdrawn
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