JP2008094443A - 再密封可能な袋状パッケージ - Google Patents
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Abstract
【課題】周縁を切り離して、その内側に備えたファスナーによって再密封可能とした袋状パッケージにおいて、開封後の二枚の極薄いシートを容易に引き離して、ファスナーを開けるようにする。
【解決手段】二枚のシート2・2によって形成した袋本体3の一表面に、ファスナー4よりも周縁側には、袋本体3から除去し易くした除去部5を設ける。除去部5は、ファスナー4をほぼ平行で、ほぼ同じ長さである。除去部5を切除すると、表裏二枚のシート状材料2・2に段差が生じ、一方のシート2を開いた後、他方のシート2の切離し端に指をかけてファスナー4を開けばよい。
【選択図】図3
【解決手段】二枚のシート2・2によって形成した袋本体3の一表面に、ファスナー4よりも周縁側には、袋本体3から除去し易くした除去部5を設ける。除去部5は、ファスナー4をほぼ平行で、ほぼ同じ長さである。除去部5を切除すると、表裏二枚のシート状材料2・2に段差が生じ、一方のシート2を開いた後、他方のシート2の切離し端に指をかけてファスナー4を開けばよい。
【選択図】図3
Description
この発明は、商品を内側に密封して商店などに陳列しておくための袋状パッケージに関するものであり、特にその一周縁にファスナーを有しており、一度開封した後も再密封可能となる袋状パッケージに関するものである。
ポリプロピレンなどの合成樹脂製のシート状材料を、その周縁を熱溶着などによって接着して袋状とし、この中に様々な商品を密封して出荷、陳列、販売するための袋状パッケージが広く使用されている。袋が合成樹脂製であると、外気の細菌からも商品を保護できるとともに、湿気による商品の劣化も防ぐことができ、食品などのパッケージとしても広く採用されている。しかしながら、需要者が商品を取り出す場合は、袋の一周縁近くを破くか切断するのであるが、一度袋を開封すると、それまでの密封状態の効果は全く損なわれてしまう。しかし内容物が海苔などの食品のように外気の湿気などを避けたいものの場合に、商品を一度全部取り出して密封可能な容器などに移すのは極めて面倒である。
このような不便を解消するために、袋状パッケージの中には、四周のうち一周縁近傍に二枚のシートの間に噛み合せ可能なファスナーを設けたものがある。需要者には、開封時にファスナーと平行に、ファスナーと周縁部との間を切断してもらい、一度商品を取り出した後も、切断部分より内側にあるファスナーによって封ずるのが可能となるものである。ファスナーによって封をしておけば、外気との接触を避けることが可能となり、商品の劣化を極力抑えることができることとなる。
このような商品で課題となるのは、需要者がパッケージの周縁を切断した後に、ファスナーを開く際の手間である。パッケージは極薄いフィルム状の合成樹脂製のシートから成っているため、表側と裏側の二枚のシートが重なっていても厚みがほとんどない。つまりは二枚であっても一枚のシートと感覚的に変らないほど薄く、この表裏二枚のシートの端部がぴったりと重なって見分けがつかない切り口部分で、指先の感覚を頼りに引き離してファスナーの咬み合わせを外すのは容易でない。特に高齢者などの指先の自由が利かない細かい作業の苦手な人や、視力の衰えた人たちにとっては、極めて細かい作業と言える二枚のフィルムの引き剥がしは、至難を極めている。
市場では、一縁部にファスナーが設けられた密封可能な袋状パッケージそのものも販売されている。その中には、ファスナーより突出した部分の表裏二面に最初から突出長さに違いが設けられ、この違いを利用して両手でシートをそれぞれ摘むことが容易となり、開封がし易いよう形成されているものある。しかし、これらは購入したあと、購入者が中に食品などを入れて保存のために使用するものであって、最初から商品包装のためのパッケージとして使用されているわけではない。お茶や食品などは、商店に陳列されているときに開封されていたり、少しでも外気に触れるようになっていることは好ましくない。これらは必ず内部に密封しておくことが必要で、上記したように、購入者によってファスナーよりも周縁側を切断して開封してもらうこととなるため、先に述べた課題が生じていたというのが実情であった。
実開平7−44729号公報
特開2003−191968号公報
この発明が解決しようとする課題は、ファスナーを備える袋状パッケージの、それよりも周縁側の切断部分での再開封作業を容易にすることである。
この発明は、袋の切断部を開き易くするために、袋状パッケージの少なくとも一表面に、袋本体から除去し易くした除去を設けるものである。
袋状パッケージは、例えばポリプロピレン、ポリエチレンやナイロンなどの合成樹脂製の方形の二枚のシート状材料を、その周縁を熱溶着などにより接着して袋本体として形成してある。この袋本体の内側には、四周のうち一縁部近くに、その辺と平行にファスナーが取付けられている。ファスナーは、二枚のシートの向き合う面に互いに咬み合うファスナーテープがそれぞれ一体に溶着され、それらふたつによって構成されている。
袋本体の表裏二枚のシートの一表面に、前記ファスナーよりも周縁側には、袋本体から除去し易くした除去部を設けてある。切除し易くするとは、例えばシート材料表面に極浅い溝状のスリットを平行に二本刻設しておき、引張ったとき、その間の除去部が、その両側部分から引き剥がれるようにする、或いは、合成樹脂製のシート状材料の裏に、帯状のテープを貼付しておき、両側に切り込みを入れた端部を引張ると、帯状のテープと一緒に、表面のシート状材料が帯状に剥ぎ取られて、帯状の除去部となるなどの手段が採用できる。或いは、除去部として、表裏二枚シート状材料の間に、紐状の除去部を挟んで接着しておき、その一部を袋本体の外側に表出しておき、その表出した一部を引いて除去可能とすることも可能である。紐状の除去部が除去される際に、一方側のシート状材料を破いて除去部の左右に切り離すようにするものである。
二枚のシート状材料の四周縁を熱溶着して形成した袋本体にあっては、除去部は、ファスナーよりも周縁側であって、熱容着部分よりもファスナー側に、ファスナーとほぼ平行に設けることが好適である。
除去部の全長は、ファスナーの全長よりも短くてもよいし、ファスナーと同じでも、或いはファスナーを超えて、袋本体の幅方向全長に渡ってもよい。
除去部には、その帯部が目立つように、周囲の色と異なる色を着色することも好適である。
袋本体の少なくとも一表面には、ファスナーよりも中央側から、ファスナーを超えて除去部の手前まで接着し、摘持部が除去部よりも更に袋本体の周縁側に突出している把持部を設けることも好適である。
この発明にかかる袋状パッケージによって、以下の効果を得ることができる。
(イ)除去が容易な除去部を設けたため、この除去部を除去すれば、袋本体を構成する表裏二枚のシートの一方が、除去部分で切り離されるため、一方側の突出した周縁部分を持って開けば、他方側のシート状材料の切離し部分が突出して、その部分に指をかけて摘み、ファスナーを開封し易くなる。
(ロ)除去部がファスナーの全長とほぼ同じ長さであることにより、除去部を除去した後に出来た切離し部分で表裏二枚のシートを引き離し易くなり、また袋本体の開口も必要充分な大きさとなる。
(ハ)除去部に、その周囲と異なる色を着色することにより、除去部を目立たせて、除去作業を容易にすることができる。
(ニ)袋本体の少なくとも一表面側に、摘持部が除去部よりも突出している把持テープを設けることにより、ファスナーの開封作業が更に容易になる。
(イ)除去が容易な除去部を設けたため、この除去部を除去すれば、袋本体を構成する表裏二枚のシートの一方が、除去部分で切り離されるため、一方側の突出した周縁部分を持って開けば、他方側のシート状材料の切離し部分が突出して、その部分に指をかけて摘み、ファスナーを開封し易くなる。
(ロ)除去部がファスナーの全長とほぼ同じ長さであることにより、除去部を除去した後に出来た切離し部分で表裏二枚のシートを引き離し易くなり、また袋本体の開口も必要充分な大きさとなる。
(ハ)除去部に、その周囲と異なる色を着色することにより、除去部を目立たせて、除去作業を容易にすることができる。
(ニ)袋本体の少なくとも一表面側に、摘持部が除去部よりも突出している把持テープを設けることにより、ファスナーの開封作業が更に容易になる。
この発明は、ファスナーを備える袋状パッケージに、袋本体から切除し易くした除去部を設け、除去した部分で袋本体を構成する二枚のシート状材料に段差を形成することを最も主要な特徴とする。
図1〜図4に示すのは、この発明にかかる袋状パッケージ1の一実施例であって、合成樹脂フィルムであるシート状材料2の四周縁が、熱溶着によって接着して袋状となって袋本体3が形成されている。この熱溶着した部分Aは、図1において一点鎖線から周縁までである。図1の袋本体3の天端は、その袋本体3の一周縁近傍に、シート2・2の向き合う面に互いに咬み合うファスナー4が設けられている。袋本体3の内側には、食品などの商品が封入されている。
前記ファスナー4よりも周縁側であって、熱溶着部分Aよりもファスナー4側、つまりはファスナー4と熱溶着部分Aとの間に、ファスナー4と平行に、除去部5が形成されている。除去部5は、シート状材料2の表面に、極浅い溝状スリット10・10を二本、平行に刻設して形成したものである。その一端を引張ると、スリット10・10の間の除去部5が、その両側から容易に切除されるものである。除去部5の長さは、ファスナー4の長さよりも若干長く、袋本体3の周縁近くまで至っている。除去部5には、それが目立つように、その周囲とは異なる色6を帯部5の外表面側に細長く着色してある。
以上のような袋パッケージ1を開封する場合を説明する。前記したように、除去部5の一端を摘んで引張ると、除去部5はスリット10・10によって、その両側から切り離されて、容易に切除できる。除去部5を切除すると、二枚のシート状材料2・2が、その切断部分で切り離され、一方側のシート状材料2切離し端は、その周縁の熱溶着部分Aまで一体となってファスナー4よりも大きく突出し、他方側のシート状材料2の切離し端は、ファスナー4よりも若干突出する程度である。つまりは表裏二枚のシート状材料2・2に、段差が生じることになる。これを図3に示すように、大きく突出したシート状材料2を、ファスナー4が開く側へ引けば、他方側のシート状材料2の切離し端が他方側のシート状材料2から離隔し、ここに指をかけて容易に摘むことが出来、両手でファスナー4を開くことができる。
図5に示すのは、この発明にかかる袋状パッケージ1の他の実施例である。ファスナー4と平行に一本の溝状スリット10を刻設しておき、除去部5がそのスリット10から周縁まで剥がれるようにし、他方のシート状材料2のみ残るようにしたものである。
図6及び図7に示すのは、袋本体3の表面に、把持テープ7を取付けたものである。把持テープ7は、その基端部分がシート状材料2表面に接着されており、袋本体1のファスナー4よりも中心側から袋本体3の周縁側へ、ファスナー4を越えて、除去部5の手前まで接着している。図で破線で示すのが接着部分9である。その接着部分よりも摘持部8が、除去部5よりも突出している。除去部5を切除した後、この把持テープ7の摘持部8を摘んで引けば、パッケージ1の開封はより容易である。把持テープ7の接着部分9は、ファスナー4を越えて除去部5近くまで至っているため、摘持部8を摘んで把持テープ7を引張ったとき、シート状材料2のファスナー4よりも突出した部分が一緒に引張られて他方のシート状材料2から離隔するよう開くため、ここに指を掛け易くなるためである。
図8及び図9に示すのは、除去部5として、紐状材料を採用し、これを袋本体の3を構成する二枚のシート状材料2・2の間に挟み込み、シート状材料2と接着するものである。紐状の除去部5の一部は、袋本体3の外に表出させておく。除去部5を除去するのは、袋本体3の外側に突出した紐状除去部5の端部を摘み、これを引く。紐状除去部5が除去されていくとき、シート状材料2が切断され、そこに切離し部分が出来ることになる。
1 袋状パッケージ
2 シート状材料
3 袋本体
4 ファスナー
5 切離し帯部
6 色
7 把持テープ
8 摘持部
9 接着部分
10 スリット
2 シート状材料
3 袋本体
4 ファスナー
5 切離し帯部
6 色
7 把持テープ
8 摘持部
9 接着部分
10 スリット
Claims (5)
- シート状材料を方形袋状に成形した袋本体の、その四周縁のうちの一縁部近傍に、再密封可能とするためのファスナーを有している袋状パッケージにおいて、
当該袋本体の一表面であって、ファスナーよりも周縁側には、袋本体から除去し易い除去部を設けたことを特徴とする再密封可能な袋状パッケージ。 - 二枚のシート状材料の四周縁を熱溶着して形成した袋本体にあっては、除去部は、ファスナーよりも周縁側であって、熱溶着部分よりもファスナー側に、ファスナーとほぼ平行に設けたことを特徴とする請求項1記載の再密封可能な袋状パッケージ。
- 除去部の全長は、ファスナーの全長とほぼ同じであることを特徴とする請求項1記載の再密封可能な袋状パッケージ。
- 除去部は、その一部若しくは全長に、その周囲と異なる色を着色したことを特徴とする請求項1記載の再密封可能な袋状パッケージ。
- 袋本体の少なくとも一表面側には、ファスナーよりも中央側から、ファスナーを超えて除去部の手前まで接着し、摘持部が除去部よりも更に袋本体の周縁側に突出している把持テープを設けたことを特徴とする請求項1記載の再密封可能な袋状パッケージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006279344A JP2008094443A (ja) | 2006-10-13 | 2006-10-13 | 再密封可能な袋状パッケージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006279344A JP2008094443A (ja) | 2006-10-13 | 2006-10-13 | 再密封可能な袋状パッケージ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008094443A true JP2008094443A (ja) | 2008-04-24 |
Family
ID=39377714
Family Applications (1)
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JP2006279344A Pending JP2008094443A (ja) | 2006-10-13 | 2006-10-13 | 再密封可能な袋状パッケージ |
Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010148424A (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-08 | Yukitaka Takeuchi | 穀物保存具及び穀物の保存方法 |
JP2016159926A (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-05 | 日本製紙株式会社 | 紙容器 |
Citations (4)
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JPH01308754A (ja) * | 1988-06-03 | 1989-12-13 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 咬合具付袋 |
JPH0457749A (ja) * | 1990-06-15 | 1992-02-25 | Hiranoya Bussan:Kk | 開封容易な合成樹脂製袋 |
JP2001212205A (ja) * | 2000-02-03 | 2001-08-07 | Nikken Seibutsu Igaku Kenkyusho:Kk | 柔軟性検体容器 |
JP2003072775A (ja) * | 2001-08-30 | 2003-03-12 | Saitama Daiichi Seiyaku Kk | 包装袋 |
-
2006
- 2006-10-13 JP JP2006279344A patent/JP2008094443A/ja active Pending
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Legal Events
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Effective date: 20091209 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20091211 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
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