JP2008090323A - カラーフィルター付き樹脂シートおよび液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は薄型、軽量で高いガスバリア機能を有し黄色度変化率が小さいカラーフィルター付き樹脂シート、および上記カラーフィルター付き樹脂シートを用いた液晶表示装置を提供することを課題とする。
【解決手段】少なくとも易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、無機ガスバリア層、プラスチック基材層からなり、200℃で30分加熱した後の黄色度と室温における黄色度から算出される黄色度変化率が0.75以下であることを特徴とするカラーフィルター付き樹脂シート。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、無機ガスバリア層、プラスチック基材層からなり、200℃で30分加熱した後の黄色度と室温における黄色度から算出される黄色度変化率が0.75以下であることを特徴とするカラーフィルター付き樹脂シート。
【選択図】図1
Description
本発明は、少なくとも易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、無機ガスバリア層、プラスチック基材層からなるカラーフィルター付き樹脂シートと、これを用いた液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置を形成する液晶セルの大型化に伴い、ガラス系の樹脂シートでは重くて嵩高いことから、薄型軽量化などを目的にエポキシ系樹脂等からなる樹脂系の樹脂シートが提案され、開発されている。また表示の多様化に伴い樹脂系の樹脂シートにおいてもカラー化の要求が強まっている。またエポキシ系樹脂等からなる樹脂シートはガスバリア性に欠けるため、その樹脂シートを液晶セル基板として利用した場合、水分や酸素が液晶セル基板を透過してセル内に侵入し、気泡を形成するまでに成長して、外観不良を起こしたり液晶を変質させる等の問題も生じていた。そこで樹脂系の液晶セル基板にポリビニルアルコール等からなる有機系ガスバリア層を積層する方法が用いられてきた。しかし有機系ガスバリア層を積層した液晶セル基板は不純物含有量が多く、有機系ガスバリア層を積層した液晶セル基板を用いて液晶表示装置を作成すると、基板から溶出された不純物イオンの電気泳動により、液晶への実効電界が減るため、交流駆動時にSTNのようなデューティー駆動は正常に行われず、その結果、表示が乱れたり、ON/OFF起動がスムーズにいかないという問題があった。また有機系ガスバリア層は黄変しやすく、有機系ガスバリア層を積層した液晶セル基板を用いて液晶表示装置を作成した場合、表示が黄色味を帯びる等の問題があった。従来カラーフィルター付きの樹脂系の樹脂シートの製造方法は、流延法、注型法等により支持体上に易剥離性の樹脂層を塗布した後、有機ガスバリア層、プラスチック基材層を順次積層させ、支持体からこれら樹脂の積層体を剥離した後、プラスチック基材層上にR、G、BあるいはBM等からなるカラーフィルター層を順次積層させて行ってきた。しかしこの方法では易剥離性の樹脂層、有機ガスバリア層、およびプラスチック基材層からなる積層体は吸湿等により寸法変化が大きく、カラーフィルター層を積層させる時パターニングの位置合わせが非常に困難であった。またカラーフィルター層が最外層にありR、G、BあるいはBM等からなるパターニングが施されているため表面が凹凸であり、表面を平坦にするためにアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂等からなるトップコート層を塗工する必要があった。またカラーフィルター層の形成方法としては、フォトリソグラフィの手法を用いて、形成した可染媒体を染色する染色法、顔料分散感光性組成物を用いる顔料分散法、パターニングした電極を利用する電着法、低コストの製造法である印刷法、およびインクジェット式インキ噴射装置を用いて着色部分を形成するインクジェット法が知られていた。
本発明は薄型、軽量で高いガスバリア機能を有し黄色度変化率が小さいカラーフィルター付き樹脂シート、および上記カラーフィルター付き樹脂シートを用いた液晶表示装置を提供することをその目的とするものである。
本発明は、少なくとも易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、無機ガスバリア層、プラスチック基材層からなり、200℃で30分加熱した後の黄色度と室温における黄色度から算出される黄色度変化率が0.75以下であることを特徴とするカラーフィルター付き樹脂シートを提供するものである。前記無機ガスバリア層は最外層にあることが好ましく、前記プラスチック基材層はエポキシ系樹脂よりなることが好ましい。前記無機ガスバリア層は珪素酸化物からなり、珪素原子数に対する酸素原子数の割合が1.5〜2.0であることが好ましく、また前記無機ガスバリア層は珪素窒化物からなり、珪素原子数に対する窒素原子数の割合が1.0〜4/3であることが好ましく、また無機ガスバリア層の厚みは5〜200nmであることが好ましい。本発明のカラーフィルター付き樹脂シートの透湿度は10g/m2・24h・atm以下であることが好ましい。また本発明は、本発明のカラーフィルター付き樹脂シートを用いた液晶表示装置も提供する。
本発明のカラーフィルター付き樹脂シートは樹脂系であるので薄型で軽量である。また無機ガスバリア層を積層させることで高いガスバリア機能が得られ、このカラーフィルター付き樹脂シートを用いて液晶表示装置を作成した場合、有機系のガスバリア層を積層した場合に見られるような表示の黄色味を抑えることができる。
本発明のカラーフィルター付き樹脂シートは、少なくとも易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、無機ガスバリア層、プラスチック基材層よりなることを特徴とする。
本発明における易剥離性の樹脂層の形成には支持体への塗布性および支持体からの剥離性が良好で、カラーフィルター層を形成する際に容易に溶解しない樹脂であればよく、特に限定はない。ちなみにかかる樹脂の例としては、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコールやエチレン・ビニルアルコール共重合体の如きポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂や塩化ビニリデン系樹脂が挙げられる。
また、ポリアリレート系樹脂、スルホン系樹脂、アミド系樹脂、イミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂やアクリロニトリル系樹脂なども樹脂層の形成に用いることができる。これらの易剥離性樹脂の中ではウレタン系樹脂が好ましく、ウレタンアクリレートが特に好ましく用いられる。なお樹脂層の形成には、適宜な樹脂の2種以上のブレンド物なども用いることができる。
前記易剥離性の樹脂層を支持体表面に塗布する方法としては、支持体に上記樹脂を適宜の有機溶剤または水に溶解した溶液を塗布し、乾燥後、必要に応じて加熱もしくは光照射により硬化すればよい。塗布方法としてはロールコート、スピンコート、ワイヤーバーコート、エクストルージョンコート、カーテンコート、スプレイコートやディップコート等が挙げられるが、特にダイを用いたエクストルージョンコートが塗布効率などの点より好ましい。
本発明において易剥離性の樹脂層の厚みは1〜10μmが好ましく、さらに好ましくは2〜5μmがよい。これは1μm以下では支持体との剥離性が悪くなり、また10μm以上では平滑な樹脂層が得られないためである。
本発明におけるカラーフィルター層は、ブラックマトリックス(BM)が形成された平面上に、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の画素が所定の位置にパターニングされたものである。
本願発明において無機ガスバリア層を形成する材料としては、珪素酸化物、マグネシウム酸化物、アルミニウム酸化物や亜鉛酸化物等の透明なガスバリア材料が知られているが、ガスバリア性や基材層への密着性等から珪素酸化物が好ましく用いられる。
珪素酸化物としては珪素原子数に対する酸素原子数の割合が1.5〜2.0であることが無機ガスバリア層のガスバリア性、透明性、表面平坦性、屈曲性、膜応力、コスト等の点から好ましい。珪素原子数に対する酸素原子数の割合が1.5よりも小さくなると屈曲性や透明性が悪くなる。珪素酸化物においては、珪素原子数に対する酸素原子数の割合の最大値が2.0となる。
また無機ガスバリア層を形成する材料としては、珪素窒化物も好ましく用いられ、珪素原子数に対する窒素原子数の割合が1.0〜4/3のものが無機ガスバリア層のガスバリア性、透明性、表面平坦性、屈曲性、膜応力、コスト等の点から好ましく用いられる。
また本発明における無機ガスバリア層の厚みは5〜200nmであることが好ましい。無機ガスバリア層の厚みが5nmより薄くなると良好なガスバリア性が得られず、無機ガスバリア層の厚みが200nmより厚くなると透明性、屈曲性、膜応力、コストの点で問題がある。
本発明におけるプラスチック基材層は、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルイミドやポリアミド等の熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル、ポリジアリルフタレートやポリイソボニルメタクリレート等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの樹脂は一種または二種以上を用いることができ、他成分との共重合体や混合物などとして用いることができる。
表面平滑性を得るために熱硬化性樹脂が好ましく用いられ、熱硬化性樹脂の中では色相の点よりエポキシ系樹脂が特に好ましく用いられる。エポキシ系樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型やそれらの水添加の如きビスフェノール型、フェノールノボラック型やクレゾールノボラック型の如きノボラック型、トリグリシジルイソシアヌレート型やヒダントイン型の如き含窒素環型、脂環式型、脂肪族型、ナフタレン型の如き芳香族型、グリシジルエーテル型、ビフェニル型の如き低吸水率タイプ、ジシクロ型、エステル型、エーテルエステル型やそれらの変性型などが挙げられる。これらは単独で使用してもあるいは併用してもよい。上記各種エポキシ系樹脂の中でも、変色防止性などの点よりビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂やトリグリシジルイソシアヌレート型を用いることが好ましい。
このようなエポキシ系樹脂としては、一般にエポキシ当量100〜1000、軟化点120℃以下のものが、得られる樹脂シートの柔軟性や強度等の物性などの点より好ましく用いられる。さらに塗工性やシート状への展開性等に優れるエポキシ樹脂含有液を得る点などよりは、塗工時の温度以下、特に常温において液体状態を示す二液混合型のものが好ましく用いられる。
またエポキシ系樹脂は、硬化剤、硬化促進剤、および必要に応じて従来から用いられている老化防止剤、変性剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤や紫外線吸収剤等の従来公知の各種添加物を適宜に配合することができる。
前記、硬化剤についても特に限定はなく、エポキシ系樹脂に応じた適宜な硬化剤を1種または2種以上用いることができる。ちなみにその例としては、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸やメチルヘキサヒドロフタル酸の如き有機酸系化合物類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンやそれらのアミンアダクト、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンやジアミノジフェニルスルホンの如きアミン系化合物類が挙げられる。
またジシアンジアミドやポリアミドの如きアミド系化合物類、ジヒドラジットの如きヒドラジド系化合物類、メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、エチルイミダゾール、イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、フェニルイミダゾール、ウンデシルイミダゾール、ヘプタデシルイミダゾールや2−フェニル−4−メチルイミダゾールの如きイミダゾール系化合物類も前記硬化剤の例として挙げられる。
さらに、メチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、エチルイミダゾリン、イソプロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、フェニルイミダゾリン、ウンデシルイミダゾリン、ヘプタデシルイミダゾリンや2−フェニル−4−メチルイミダゾリンの如きイミダゾリン系化合物、その他、フェノール系化合物、ユリア系化合物類やポリスルフィド系化合物類も前記硬化剤の例として挙げられる。
加えて、酸無水物系化合物類なども前記硬化剤の例として挙げられ、変色防止性などの点より、かかる酸無水物硬化剤が好ましく用いうる。その例としては無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、ジクロロコハク酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物やクロレンディック酸無水物などが挙げられる。
特に、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物やメチルヘキサヒドロフタル酸無水物の如く無色系ないし淡黄色系で、分子量が約140〜約200の酸無水物系硬化剤が好ましく用いられる。
前記エポキシ系樹脂と硬化剤の配合割合は、硬化剤として酸無水物系硬化剤を用いる場合、エポキシ系樹脂のエポキシ基1当量に対して酸無水物当量を0.5〜1.5当量となるように配合することが好ましく、さらに好ましくは0.7〜1.2当量がよい。酸無水物が0.5当量未満では、硬化後の色相が悪くなり、1.5当量を超えると、耐湿性が低下する傾向がみられる。なお他の硬化剤を単独で又は2種以上を併用して使用する場合にも、その使用量は前記の当量比に準じる。
前記硬化促進剤としては、第三級アミン類、イミダゾール類、第四級アンモニウム塩類、有機金属塩類、リン化合物類や尿素系化合物類等が挙げられるが、特に第三級アミン類、イミダゾール類やリン化合物類を用いることが好ましい。これらは単独であるいは併用して使用することができる。
前記硬化促進剤の配合量は、エポキシ系樹脂100重量部に対して0.05〜7.0重量部であることが好ましく、さらに好ましくは0.2〜3.0重量部がよい。硬化促進剤の配合量が0.05重量部未満では、充分な硬化促進効果が得られず、7.0重量部を超えると硬化体が変色するおそれがある。
前記老化防止剤としては、フェノール系化合物、アミン系化合物、有機硫黄系化合物やホスフィン系化合物等の従来公知のものが挙げられる。
前記変性剤としては、グリコール類、シリコーン類やアルコール類等従来公知のものが挙げられる。
前記界面活性剤は、エポキシ系樹脂シートを流延法でエポキシ樹脂を空気に触れながら成形する場合に、シートの表面を平滑にするために添加される。界面活性剤としてはシリコーン系、アクリル系やフッ素系等が挙げられるが、とくにシリコーン系が好ましい。
前記プラスチック基材層を塗布する方法はエポキシ系樹脂等に硬化剤等を配合した溶液をロールコート、スピンコート、ワイヤーバーコート、エクストルージョンコート、カーテンコート、スプレイコートやディップコート等の塗布方法で形成するのが好ましく、ダイを用いたエクストルージョンコートが塗布効率などの点で特に好ましい。
本発明のカラーフィルター付き樹脂シートは透湿度が10g/m2・24h・atm以下であることが好ましい。透湿度が10g/m2・24h・atmより大きくなると水分や酸素がセル内に侵入し、透明導電膜パターンが断線したり、セル内に侵入した水分や酸素が気泡を形成するまでに成長して外観不良を起こしたり液晶を変質させる等の問題が生じる。
本発明のカラーフィルター付き樹脂シートは200℃で30分加熱した後の黄色度と室温における黄色度から算出される黄色度変化率が0.75以下である。黄色度変化率が0.75を超えると、このカラーフルター付き樹脂シートを用いて液晶表示装置を作成した場合、白表示が黄色味を帯びる等表示品位が低下する。黄色度変化率は室温における黄色度をYI、200℃で30分加熱した後の黄色度をYI200とすると、(数1)で計算できる。
本発明の少なくとも易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、無機ガスバリア層、プラスチック基材層からなるカラーフィルター付き樹脂シートにおいては、プラスチック基材層がエポキシ系樹脂よりなり、無機ガスバリア層が珪素酸化物からなり、珪素原子数に対する酸素原子数の割合が1.5〜2.0であり、無機ガスバリア層の厚みが5〜200nmであり、透湿度が10g/m2・24h・atm以下であり、200℃で30分加熱した後の黄色度と室温における黄色度から算出される黄色度変化率が0.75以下であるカラーフィルター付き樹脂シートが最も好ましい。
また本発明は、少なくとも易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、無機ガスバリア層、プラスチック基材層からなるカラーフィルター付き樹脂シートを製造する方法において、易剥離性の樹脂層にて被覆した支持体上にカラーフィルター層、プラスチック基材層を順次積層させ、上記支持体より易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、プラスチック基材層からなる積層体を剥離しアフターキュアした後、上記積層体に無機ガスバリア層を積層させる工程を含むことを特徴とするカラーフィルター付き樹脂シートの製造方法を提供する。
本発明においてアフターキュアとは架橋を促進させ、積層体を支持体より剥離する時に生じた内部応力を除去し、更に積層体に積層体に残存した揮発成分を除去するために必要な工程である。
本発明において無機ガスバリア層を積層する方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法等が好ましく用いられる。本発明において無機ガスバリア層は通常最外層に積層される。即ち、本発明においては最外層から無機ガスバリア層、易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、プラスチック基材層からなるカラーフィルター付き樹脂シートや最外層から無機ガスバリア層、プラスチック基材層、カラーフィルター層、易剥離性の樹脂層からなるカラーフィルター付き樹脂シートを例示できる。また無機ガスバリア層は2層積層させてもよく、本発明は最外層から無機ガスバリア層、易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、プラスチック基材層、無機ガスバリア層からなるカラーフィルター付き樹脂シートも例示できる。
本発明においてカラーフィルター層の積層方法は染色法、顔料分散法、電着法、印刷法やインクジェット法等が挙げられるが、流延法と組み合わせて良好な生産効率が得られる点でインクジェット法が好ましく用いられる。すなわち本発明においては、流延法でインクジェット方式を用いてカラーフィルター層を積層させることが好ましい。インクジェット方式とはインク噴射装置を用いて赤、青、緑からなるインクをインクジェットノズルより噴射して所定のパターンにパターニングする方式のことである。インクジェット方式によると赤、青、緑からなるインクを同時にパターニングすることができるので製造効率の向上が可能になる。また流延法による樹脂シートの製造工程中にインク噴射装置を設置することで、流延法における一連の連続した製造工程でカラーフィルター付き樹脂シートの製造が可能となる。
インクジェット法によってパターニングする場合、着色成分とバインダー樹脂を含むインキを用いることができる。着色成分としては、耐熱性、耐光性などに優れた顔料および染料を用いることが好ましい。バインダー樹脂としては、透明で耐熱性に優れた樹脂が好ましく、例えばメラミン樹脂やアクリル系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に用いる支持体は表面平滑性が良好で、かつ温度、湿度などの環境変化に対して寸法変化の小さな材料が好ましく、ガラス板、金属板等が用いられる。支持体の形状は単板状、エンドレスベルト状等が好ましく用いられる。支持体の表面粗さ(Ra)は10nm以下であることが好ましい。支持体の表面粗さ(Ra)が10nmよりも大きい場合は鏡面状の樹脂シートが得られなくなる。
本発明における支持体の25℃×20%RHにおける二点間距離A0と25℃×80%RHにおける二点間距離A1の比A1/A0は1以上1.00003以下であることが好ましい。前記二点間距離A1/A0が1より小さい場合、または1.00003よりも大きい場合は、易剥離性樹脂にて被覆した支持体上にR、G、BあるいはBM等からなるカラーフィルター層を積層する場合、パターニングの位置ずれが起こる。
本発明においては、流延法でインクジェット方式を用いてカラーフィルター層を形成する工程を含み、流延法における支持体の表面粗さ(Ra)が10nm以下であり、且つ、支持体の25℃×20%RHにおける二点間距離A0と25℃×80%RHにおける二点間距離A1の比A1/A0が1以上1.00003以下であることが最も好ましい。本発明においてA1/A0が1以上であるということは、A1/A0が1.00000以上であるということである。
本発明の支持体には例えばヘアライン状のケガキが支持体の流れ方向に支持体の端部と平行に設けられ、センサーにより支持体の蛇行を検出し、インク噴射装置のインクジェットノズルを支持体の変位に対して追随させる仕組みになっている。従って本発明においては精度よくカラーフィルター層のパターニングを行うことが可能になる。
液晶表示装置は一般に、偏光板、液晶セル、反射板又はバックライト、及び必要に応じての光学部品等の構成部品を適宜に組み立てて駆動回路を組み込むことなどにより形成される。本発明においては、上記したカラーフィルター付き樹脂シートを用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じて形成することができる。従って、本発明における液晶表示装置の形成に際しては、例えば視認側の偏光板の上に設ける光拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護層、保護板、あるいは液晶セルと視認側の偏光板の間に設ける補償用位相差板などの適宜な光学部品を前記樹脂シートに適宜に組み合わせることができる。
また本発明のカラーフィルター付き樹脂シートの用途は液晶セル基板に限定されるものではなく、エレクトロルミネッセンス表示装置用基板としても好ましく用いられる。特にフルカラーエレクトロルミネッセンス表示装置においては、R、G、B各色の発光スペクトルがブロードであるため、色純度を向上させる目的でカラーフィルター層が必要となる。
一般に、有機エレクトロルミネセンス装置は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体や、またあるいはこれらの正孔注入層,発光層,および電子注入層の積層体等、種々の組み合わせをもった構成が知られている。有機エレクトロルミネセンス装置は、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物質を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。有機エレクトロルミネセンス装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。このような構成の有機エレクトロルミネセンス装置において、有機発光層は、厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認したとき、有機エレクトロルミネセンス装置の表示面が鏡面のように見える。電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネセンス発光体を含む有機EL装置において、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、これら透明電極と偏光板との間に位相板を設けることができる。位相板および偏光板は、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光さる作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相板を1/4波長板で構成し、かつ偏光板と位相板との偏光方向のなす角をπ/4に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。すなわち、この有機エレクトロルミネセンス装置に入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は位相板により一般に楕円偏光となるが、とくに位相板が1/4波長板でしかも偏光板と位相板との偏光方向のなす角がπ/4のときには円偏光となる。この円偏光は、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相板に再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。
実施例1:UV硬化樹脂であるNKオリゴUN−01(新中村化学製)100重量部、イルガキュア♯184(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製)3重量部にトルエン450重量部を混合攪拌して固形分濃度16%の易剥離性樹脂含有液を得た。(化1)の化学式で示される液状エポキシ樹脂100重量部と(化2)の化学式で示される固形エポキシ樹脂90重量部を90℃で溶解させた後、攪拌により混合し、常温まで放冷し、これをエポキシ樹脂の主剤とした。
(化3)の化学式で示されるメチルヘキサヒドロ無水フタル酸100重量部と(化4)の化学式で示される変性剤12重量部とを配合し、120℃で加熱攪拌によりエステル化反応を行った後、80℃まで冷却し、(化5)の化学式で示されるテトラ−n−ブチルホスホニウムo,o−ジエチルホスホロジチオエート2重量部を攪拌混合し、これを硬化剤とした。
つぎに前記エポキシ樹脂の主剤380重量部と硬化剤460重量部を攪拌混合し、エポキシ樹脂含有液を得た。表面粗さ(Ra)が0.2nmで、25℃×20%RHにおける二点間距離A0と25℃×80%RHにおける二点間距離A1の比A1/A0が1.00000であるガラス板上に易剥離性樹脂含有液をワイヤーバーコート法にて塗布し、乾燥後UV照射により硬化して膜厚2μmの易剥離性樹脂層を得た。易剥離性樹脂層上に顔料分散法によりR、G、BおよびBMの4色の顔料を分散させた着色レジストを塗布しカラーフィルター層を得た。カラーフィルター層を顕微鏡観察したところ、 R、G、BおよびBMの4色は重ならず精度よくパターニングされていることがわかった。カラーフィルター層上にエポキシ樹脂含有液をエクストルージョンコート法により塗布し、150℃で30分間乾燥させ、膜厚400μmのプラスチック基材層を形成した後、ガラス板から剥離して、180℃×1時間でアフターキュアを行った。次にプラスチック基材層側にSiOx(x=1.9)をスパッタリングし、100nmの無機ガスバリア層を形成した。
(化3)の化学式で示されるメチルヘキサヒドロ無水フタル酸100重量部と(化4)の化学式で示される変性剤12重量部とを配合し、120℃で加熱攪拌によりエステル化反応を行った後、80℃まで冷却し、(化5)の化学式で示されるテトラ−n−ブチルホスホニウムo,o−ジエチルホスホロジチオエート2重量部を攪拌混合し、これを硬化剤とした。
つぎに前記エポキシ樹脂の主剤380重量部と硬化剤460重量部を攪拌混合し、エポキシ樹脂含有液を得た。表面粗さ(Ra)が0.2nmで、25℃×20%RHにおける二点間距離A0と25℃×80%RHにおける二点間距離A1の比A1/A0が1.00000であるガラス板上に易剥離性樹脂含有液をワイヤーバーコート法にて塗布し、乾燥後UV照射により硬化して膜厚2μmの易剥離性樹脂層を得た。易剥離性樹脂層上に顔料分散法によりR、G、BおよびBMの4色の顔料を分散させた着色レジストを塗布しカラーフィルター層を得た。カラーフィルター層を顕微鏡観察したところ、 R、G、BおよびBMの4色は重ならず精度よくパターニングされていることがわかった。カラーフィルター層上にエポキシ樹脂含有液をエクストルージョンコート法により塗布し、150℃で30分間乾燥させ、膜厚400μmのプラスチック基材層を形成した後、ガラス板から剥離して、180℃×1時間でアフターキュアを行った。次にプラスチック基材層側にSiOx(x=1.9)をスパッタリングし、100nmの無機ガスバリア層を形成した。
実施例2:実施例1と同様に易剥離性樹脂含有液、エポキシ樹脂含有液を調製した。次に図3に例示の流延法で駆動ドラム11と従動ドラム12の間に掛けられたエンドレススチールベルト13上にダイ21より易剥離性樹脂含有液を塗布し、乾燥後UV照射により硬化して膜厚2μmの易剥離性の樹脂層41を得た。前記エンドレススチールベルトの表面粗さ(Ra)は0.2nmで、25℃×20%RHにおける二点間距離A0と25℃×80%RHにおける二点間距離A1の比A1/A0は1.00000であった。次にダイ22よりポリビニルアルコール水溶液を塗布後乾燥し、インク受容層42を形成した。次にブラックマトリックスを形成した後、インク噴射装置23よりインクジェット方式で赤、青、緑色のインクをパターニングしカラーフィルター層43を形成した。カラーフィルター層を顕微鏡観察したところ、 赤、青、緑色およびブラックマトリックスの4色は重ならず精度よくパターニングされていることがわかった。カラーフィルター層上にエポキシ樹脂含有液をダイ24より塗布し、150℃で30分間加熱硬化させ、膜厚400μmのプラスチック基材層44を形成した後、エンドレススチールベルトから剥離して、180℃×1時間でアフターキュアを行った。次にプラスチック基材層側にSiOx(x=1.9)をスパッタリングし、100nmの無機ガスバリア層を形成した。
実施例3:まず実施例2と同様にして流延法で最外層から易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層およびプラスチック基材層からなる積層体を得た。次に易剥離性の樹脂層側に無機ガスバリア層を積層させ、最外層から無機ガスバリア層、易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層およびプラスチック基材層からなるカラーフィルター付き樹脂シートを得た。
比較例1:実施例1と同様にして、易剥離性樹脂含有液、エポキシ樹脂含有液を得た。またゴーセノールNH−18(日本合成製)を熱水に溶解し、固形分濃度5.5%の有機ガスバリア性樹脂含有液を得た。ガラス板上に易剥離性樹脂含有液をワイヤーバーコート法にて塗布し、乾燥後UV照射により硬化して膜厚2μmの易剥離性樹脂層を得た。易剥離性樹脂層上に有機ガスバリア性樹脂含有液をエクストルージョンコート法により塗布し、100℃で10分間乾燥させ、膜厚2μmの有機ガスバリア層を得た。ガスバリア層上にエポキシ樹脂含有液をエクストルージョンコート法により塗布し、150℃で30分間乾燥させ、膜厚400μmのプラスチック基材層を形成した後、ガラス板から剥離した。次に易剥離性樹脂層、ガスバリア層、プラスチック基材層からなる積層体にR、G、BおよびBMの4色の顔料を分散させた着色レジストを顔料分散法によりストライプ状に塗布しカラーフィルター層の形成を試みたが、前記積層体の寸法変化が大きく、位置合わせをすることができなかった。
比較例2:比較例1と同様にして易剥離性樹脂含有液、有機ガスバリア性樹脂含有液、エポキシ樹脂含有液を得た。表面粗さ(Ra)が0.2nmで、25℃×20%RHにおける二点間距離A0と25℃×80%RHにおける二点間距離A1の比A1/A0が1.00000であるガラス板上に易剥離性樹脂含有液をワイヤーバーコート法にて塗布し、乾燥後UV照射により硬化して膜厚2μmの易剥離性樹脂層を得た。易剥離性樹脂層上に顔料分散法によりR、G、BおよびBMの4色の顔料を分散させた着色レジストを塗布しカラーフィルター層を得た。カラーフィルター層を顕微鏡観察したところ、 R、G、BおよびBMの4色は重ならず精度よくパターニングされていることがわかった。カラーフィルター層上に有機ガスバリア性樹脂含有液をエクストルージョンコート法により塗布し、100℃で10分間乾燥させ、膜厚2μmの有機ガスバリア層を得た。ガスバリア層上にエポキシ樹脂含有液をエクストルージョンコート法により塗布し、150℃で30分間乾燥させ、膜厚400μmのプラスチック基材層を形成した後、ガラス板から剥離して、カラーフィルター付き樹脂シートを得た。
評価試験:透湿度(g/m2・24h・atm)、黄色度指数(YI値)
透湿度はJIS−Z0208で定められた透湿カップ及び付属品を用いて測定した。黄色度指数(YI値)は村上色彩製、CMS−500を用いてJIS規格K−7103に従って測定した。試料は30×50mmの平板を用いた。
透湿度はJIS−Z0208で定められた透湿カップ及び付属品を用いて測定した。黄色度指数(YI値)は村上色彩製、CMS−500を用いてJIS規格K−7103に従って測定した。試料は30×50mmの平板を用いた。
実施例1〜3のカラーフィルター付き樹脂シートを用いて液晶表示装置を作成したところ、耐候信頼性、表示品位ともに良好であった。比較例1においてはカラーフィルター付き樹脂シートの作成が困難であった。比較例2のカラーフィルター付き樹脂シートを用いて液晶表示装置を作成したところ、液晶への気泡の混入が見られ、表示がやや黄色味を帯びた。
1:易剥離性の樹脂層
2:カラーフィルター層
3:無機ガスバリア層
4:プラスチック基材層
11:駆動ドラム
12:従動ドラム
13:エンドレススチールベルト
21:易剥離性樹脂含有液塗布用ダイ
22:インク受容層形成樹脂含有液塗布用ダイ
23:インク噴射装置
24:エポキシ系樹脂含有液塗布用ダイ
31:UV硬化装置
32:乾燥機
33:乾燥機
34:乾燥機
41:易剥離性の樹脂層
42:インク受容層
43:カラーフィルター層
44:プラスチック基材層
2:カラーフィルター層
3:無機ガスバリア層
4:プラスチック基材層
11:駆動ドラム
12:従動ドラム
13:エンドレススチールベルト
21:易剥離性樹脂含有液塗布用ダイ
22:インク受容層形成樹脂含有液塗布用ダイ
23:インク噴射装置
24:エポキシ系樹脂含有液塗布用ダイ
31:UV硬化装置
32:乾燥機
33:乾燥機
34:乾燥機
41:易剥離性の樹脂層
42:インク受容層
43:カラーフィルター層
44:プラスチック基材層
Claims (8)
- 少なくとも易剥離性の樹脂層、カラーフィルター層、無機ガスバリア層、プラスチック基材層からなり、200℃で30分加熱した後の黄色度と室温における黄色度から算出される黄色度変化率が0.75以下であることを特徴とするカラーフィルター付き樹脂シート。
- 前記無機ガスバリア層が最外層にあることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルター付き樹脂シート。
- 前記プラスチック基材層がエポキシ系樹脂よりなることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルター付き樹脂シート。
- 前記無機ガスバリア層が珪素酸化物からなり、珪素原子数に対する酸素原子数の割合が1.5〜2.0であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のカラーフィルター付き樹脂シート。
- 前記無機ガスバリア層が珪素窒化物からなり、珪素原子数に対する窒素原子数の割合が1.0〜4/3であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のカラーフィルター付き樹脂シート。
- 前記無機ガスバリア層の厚みが5〜200nmであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のカラーフィルター付き樹脂シート。
- 透湿度が10g/m2・24h・atm以下であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のカラーフィルター付き樹脂シート。
- 請求項1〜7の何れかに記載のカラーフィルター付き樹脂シートを用いた液晶表示装置。
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DE102017120221B4 (de) | 2016-09-02 | 2022-08-04 | Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki | Steuereinheit |
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-
2007
- 2007-11-29 JP JP2007308368A patent/JP2008090323A/ja active Pending
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