JP2008089491A - 放射線画像検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電荷蓄電部に残留する電荷による残像の発生を防止する。
【解決手段】読取用光導電層5に読取光が照射されたときに電荷蓄電部に蓄積された放射線画像を信号電荷として読み取る、ストライプ状に配列された複数の第1線状電極6と、消去光が照射されたとき電荷蓄電部または読取用光導電層5に残存する残留電荷を放電する、複数の第1線状電極6の間にストライプ状に配列された複数の第2線状電極7とが異なる高さ位置に形成されている。そして、第1線状電極6と第2線状電極7とは、高さ方向(矢印X方向)からみたときに交互に隙間なく連続するように配列されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線画像を担持した放射線の照射を受けて放射線画像を記録し、読取光により走査されて放射線画像に応じた信号が読み出され、消去光の照射を受けて残留電荷が消去される放射線画像検出装置を備えた放射線画像検出装置に関するものである。
従来、医療分野などにおいて、被写体を透過した放射線の照射を受けて電荷を発生し、その電荷を蓄積することにより被写体に関する放射線画像を記録する放射線画像検出装置が各種提案、実用化されている。たとえば、特許文献1には放射線を透過する第1の電極層、放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層、潜像電荷に対しては絶縁体として作用し、かつ潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層、および読取光を透過する線状に延びる透明線状電極(第1の線状電極)と読取光を遮光する線状に延びる遮光線状電極(第2の線状電極)とが平行に交互に配列された第2の電極層をこの順に積層してなる放射線画像検出装置が提案されている。
この放射線画像検出装置を用いて放射線画像の記録を行うには、まず、第1の電極層に負の高電圧、第2の電極層に正の高電圧が印加された状態で、被写体を透過した放射線が照射される。すると放射線は記録用光導電層に照射され、記録用光導電層の放射線の照射された部分において電荷対が発生する。この電荷対のうち正の電荷は負に帯電した第1の電極層に向かって移動し、第1の電極層における負の電荷と結合して消滅する。一方、電荷対のうち負の電荷は正に帯電した第2の電極層に向かって移動するが、上記のように電荷輸送層は負の電荷に対しては絶縁体として作用する。このため、上記負の電荷は記録用光導電層と電荷輸送層との界面である電荷蓄電部に蓄積され、この蓄電部への負電荷の蓄積により放射線画像の記録が行われる。
また、記録された放射線画像を放射線画像検出装置から読み取るとき、読取光が第2の電極層側から照射される。照射された読取光は読取用光導電層に照射され、読取用光導電層において電荷対が発生する。この電荷対のうち正の電荷が蓄電部に蓄積された負電荷と結合するとともに、負の電荷が透明線状電極に帯電した正の電荷と結合する。この電荷の結合により、透明線状電極に接続された電流検出アンプにおいて電流が検出され、その電流が電圧に変換されて画像信号として出力される。そして、消去光の照射により電荷蓄電部に残留する電荷の消去が行われる。
特開2000−284056号公報
ここで、電荷蓄電部に蓄積された電荷は信号電荷の読取および消去光の照射により完全に除去することはできず、電荷の一部が第1線状電極と第2線状電極との間に残存する場合があり、特に大線量の放射線が記録用光導電層に照射されたときに生じやすい。この残留電荷は第1線状電極と第2線状電極との隙間が狭いほど少なくすることができる。しかし、第1線状電極と第2線状電極との隙間を狭くしたとき、第1線状電極と第2線状電極とが電気的に短絡するおそれがあるため隙間を狭くするには限界があり、残留電荷を低減することができないという問題がある。
そこで、本発明は、電荷の一部が第1線状電極と第2線状電極との間に残留する電荷の低減を図ることができる放射線画像検出装置およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の放射線画像検出装置は、放射線画像情報を担持した電磁波の照射により発生した電荷を放射線画像として蓄積する電荷蓄電部と、読取光の照射により電荷対を発生する読取用光導電層と、読取用光導電層に読取光が照射されたときに電荷蓄電部に蓄積された放射線画像を信号電荷として読み取る、ストライプ状に配列された複数の第1線状電極と、第1線状電極の間に第1線状電極の配列方向と同一の方向に向かってストライプ状に配列された複数の第2線状電極とを有し、第1線状電極と第2線状電極とが異なる高さ位置に形成されているものであり、高さ方向からみたときに交互に隙間なく連続して設けられているものであることを特徴とするものである。
本発明の放射線画像検出装置の製造方法は、放射線画像情報を担持した電磁波の照射により発生した電荷を放射線画像として蓄積する電荷蓄電部と、読取光の照射により電荷対を発生する読取用光導電層と、読取用光導電層に読取光が照射されたときに電荷蓄電部に蓄積された放射線画像を信号電荷として読み取る、ストライプ状に配列された複数の第1線状電極と、第1線状電極の間に第1線状電極の配列方向と同一の方向に向かってストライプ状に配列された複数の第2線状電極とを有する放射線画像検出装置の製造方法であって、基板に第1線状電極と第2線状電極とを異なる高さ位置に形成するための所定の高さを有する複数の隔壁層をストライプ状に形成し、基板の隔壁層を形成した面側に導電膜を成膜することにより、隔壁層上と隔壁層の間とに複数の第1線状電極と複数の第2線状電極とを形成し、形成した複数の第1線状電極上および複数の第2線状電極上に読取用光導電層を積層することを特徴とするものである。
ここで、「高さ方向」とは、読取用光導電層と第1線状電極および第2線状電極との積層方向をいう。
また、第1線状電極と第2線状電極とは異なる高さ位置に形成されているものであればよいが、略5μm以上離れた高さ位置に形成されていることが好ましい。
さらに、第1線状電極と第2線状電極とは異なる高さ位置に形成されていればその構造は問わず、第1線状電極と第2線状電極との高さ位置が読取用光導電層内において異なる構造を有するものであってもよいし、第1線状電極もしくは第2線状電極を異なる高さ位置に形成するための所定の高さを有する、第1線状電極もしくは第2線状電極上に設けられた複数の隔壁層をさらに備えた構造を有するものであってもよい。なお、隔壁層は第1線状電極上に設けられていても良いし、第2線状電極上に設けられていても良い。
また、隔壁層は、その形状を問わないが、隔壁層上に形成されている第1線状電極もしくは第2線状電極の側から高さ方向の反対側に向かって先細りになるように形成されていることが好ましい。
さらに、第2線状電極上の領域に読取光を遮光する読取光遮光膜が形成されているものであってもよい。この読取光遮光膜は、さらに消去光を透過するものであってもよい。なお、読取光遮光膜は第2線状電極上の領域に設けられていれば、第2線状電極に直接積層されていても良いし、平坦化層等を介して積層されていてもよい。
また、第2線状電極は、記録時にバイアス電位を加えることにより、記録用光導電層の電界分布を調整するための電極であってもよい。その場合にも、読取光遮光膜が形成されていることが好ましい。
本発明の放射線画像検出装置によれば、放射線画像情報を担持した電磁波の照射により発生した電荷を放射線画像として蓄積する電荷蓄電部と、読取光の照射により電荷対を発生する読取用光導電層と、読取用光導電層に読取光が照射されたときに電荷蓄電部に蓄積された放射線画像を信号電荷として読み取る、ストライプ状に配列された複数の第1線状電極と、第1線状電極の間に第1線状電極の配列方向と同一の方向に向かってストライプ状に配列された複数の第2線状電極とを有し、第1線状電極と第2線状電極とが異なる高さ位置に形成されているとともに、高さ方向からみたときに交互に隙間なく連続して設けられていることにより、電荷蓄電部をと通り抜けて一部残留した電荷が第1線状電極と第2線状電極との間に蓄積されることがないため、残留電荷による残像の発生を低減することができ、特に大線量の放射線が照射されたときであっても、残留電荷による残像の発生を低減することができる。
また、第1線状電極と第2線状電極とは隔壁層により異なる高さ位置に形成されているため、第1線状電極と第2線状電極とを幅方向において隙間なく配列した場合であっても電気的に短絡するのを防止することができる。
なお、第1線状電極と第2線状電極とが略5μm以上離れた高さ位置に形成されているものであるとき、第1線状電極と第2線状電極とにより形成される電極間容量を小さくすることができるため、第1線状電極と第2線状電極とを幅方向に隙間なく配列した場合であっても電極間容量に起因するノイズの発生を抑制することができる。
また、第1線状電極と第2線状電極とを異なる高さ位置に形成するための所定の高さを有する、複数の第1線状電極もしくは複数の第2線状電極上に設けられた複数の隔壁層をさらに備えた構成であれば、高さ位置の異なる第1線状電極と第2線状電極とを効率的に形成することができる。
さらに、隔壁層が隔壁層上に形成されている第1線状電極もしくは第2線状電極の側から高さ方向の反対側に向かって先細りになるように形成されているとき、第1線状電極と第2線状電極とが重なり合うように形成することもできるとともに、第1線状電極と第2線状電極とが電気的に短絡するのを確実に防止することができる。
また、第2線状電極上の領域に読取光を遮光する読取光遮光膜が形成されているとき、第2線状電極上の領域において電荷対が発生せず、電荷蓄電部に蓄積された信号電荷が第2線状電極から放電されるのを低減することができるため、読取効率を向上させることができる(特許文献1参照)。
本発明の放射線画像検出装置の製造方法によれば、放射線画像情報を担持した電磁波の照射により発生した電荷を放射線画像として蓄積する電荷蓄電部と、読取光の照射により電荷対を発生する読取用光導電層と、読取用光導電層に読取光が照射されたときに電荷蓄電部に蓄積された放射線画像を信号電荷として読み取る、ストライプ状に配列された複数の第1線状電極と、第1線状電極の間に第1線状電極の配列方向と同一の方向に向かってストライプ状に配列された複数の第2線状電極とを有する放射線画像検出装置の製造方法であって、基板に第1線状電極と第2線状電極とを異なる高さ位置に形成するための所定の高さを有する複数の隔壁層をストライプ状に形成し、基板の隔壁層を形成した面側に導電膜を成膜することにより、隔壁層上と隔壁層の間とに複数の第1線状電極と複数の第2線状電極とを形成し、形成した複数の第1線状電極上および複数の第2線状電極上に読取用光導電層を積層することにより、隔壁層が形成された基板に導電膜を成膜することにより、隔壁層によって電気的に絶縁された高さ位置の異なる第1線状電極と第2線状電極と同時に形成することができるため、効率的に放射線検出装置を製造することができる。
なお、隔壁層を、隔壁層上に形成されている第1線状電極もしくは第2線状電極の側から高さ方向の反対側に向かって先細りになるように形成するとき、第1線状電極と第2線状電極とが重なり合うように形成することもできるとともに、第1線状電極と第2線状電極とが電気的に短絡するのを確実に防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の放射線画像検出装置の一実施形態について説明する。図1は本発明の放射線画像検出装置の好ましい実施の形態を示す斜視図、図2は図1に示す放射線画像検出装置のII−II線断面図である。この放射線画像検出装置1は読取光を照射することにより記録された放射線画像を読み取るいわゆる光読み出し方式の固体検出器であって、平板電極2、記録用光導電層3、電荷輸送層4、読取用光導電層5、第1線状電極6、第2線状電極7、読取光遮光膜8、隔壁層9等を備えている。なお、放射線画像検出装置1は光透過性を有する基板(たとえばガラス基板)上に形成されるものであって、図1および図2において基板は図示せず省略している。
平板電極2は、放射線画像情報を記録する際に負の電荷が帯電されるものであって、平板状に形成されている。平板電極2は放射線を透過する材料からなっており、たとえばネサ皮膜(SnO2)、ITO(Indium Tin Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜であるIDIXO(Idemitsu Indium X-metal Oxide ;出光興産(株))等の材料を用いて50〜200nmに成膜し、あるいはAlやAuなどを100nmに成膜することにより形成されている。
記録用光導電層3は、放射線の照射を受けることにより電荷対を発生するものであって、たとえば放射線に対して比較的量子効率が高く、また暗抵抗が高いなどの点で優れているa−Seを主成分とするものを500μm程度に成膜することにより形成されている。
電荷輸送層4は、記録用光導電層3において発生した電荷のうち一方の極性の電荷に対しては絶縁体として作用し、且つ他方の極性の電荷に対しては導電体として作用するようになっている。電荷輸送層4は、たとえば放射線画像の記録の際に平板電極2に帯電する電荷の移動度とその逆極性となる電荷の移動度との差が大きい(例えば10以上、望ましくは10以上)からなっており、たとえばポリN−ビニルカルバゾール(PVK)、N,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1'−ビフェニル〕−4,4'−ジアミン(TPD)やディスコティック液晶等の有機系化合物、或いはTPDのポリマー(ポリカーボネート、ポリスチレン、PVK)分散物,Clを10〜200ppmドープしたa−Se等の半導体物質により形成されている。
読取用光導電層5は読取光L1または消去光L2の照射を受けることにより電荷対を発生するものであって、たとえばa−Se、Se−Te、Se−As−Te、無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン、MgPc(Magnesium phtalocyanine),VoPc(phaseII of Vanadyl phthalocyanine)、CuPc(Cupper phtalocyanine)などのうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質を用いて0.1〜1μm程度に成膜されることにより形成されている。
複数の第1線状電極6は放射線画像検出装置1に読取光L1が照射されたとき、放射線画像検出装置1に記録されている画像情報を信号電荷として読み取るものであって、ストライプ状に配列されている。各第1線状電極6は読取光L1を透過する材料からなっており、たとえばネサ皮膜(SnO2)、ITO(Indium Tin Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜であるIDIXO(Idemitsu Indium X-metal Oxide ;出光興産(株))などを50〜200nm厚に形成したもの、もしくはAlやAuなどを10nm厚に形成したもののような、読取光L1および消去光L2を透過する材料からなっている。
複数の第2線状電極7は、複数の第1線状電極6の間にストライプ状に配列されており、消去光L2を透過する材料からなっている。具体的には、複数の第2線状電極7は第1線状電極6と同様に読取光L1および消去光L2を透過するITOやIDIXO等からなっている。また、複数の第2線状電極7は、消去光L2が照射されたときには接地されているようになっており、電荷蓄電部11または読取用光導電層5に残存する残存電荷を放電するようになっている。なお、複数の第2線状電極7は放射線画像検出装置1に放射線画像情報を記録するときには正の電荷が帯電され、放射線画像検出装置1に読取光L1が照射されるときには接地されるようになっている。
各第1線状電極6と各第2線状電極7とはそれぞれ異なる高さ位置に形成されている。具体的には、第1線状電極6は基板10a上に積層されており、第2線状電極7は第1線状電極6の間に形成された所定の高さを有する隔壁層9上に積層されている。なお、隔壁層9はエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ゼラチン、ノボラック系樹脂とハフトキノンジアジスルフォン酸エステルドとの混合物等の感光性または非感光性の樹脂材料等の読取光L1および消去光L2を透過する材料からなっている。
また、隔壁層9は、第1線状電極6と第2線状電極7とが5μm以上離れた高さ位置hに形成されるような所定の高さを有している。これにより、第1線状電極6と第2線状電極7との間に形成される電極間容量の増加を防止することができ、電極間容量によるノイズの増加を防止することができる。さらに、隔壁層9は、第2線状電極7から第1線状電極6に向かって先細りになっており、断面が略台形状になるように形成されている。これにより、第1線状電極6を第2線状電極7上の領域内まで形成し、第1線状電極6の形成領域と第2線状電極7の形成領域とが重なり合うようにすることもできるとともに、第1線状電極6と第2線状電極7との電気的短絡を確実に防止することができる。
さらに、第1線状電極6と第2線状電極7とは高さ方向(矢印Z方向)からみて交互に隙間なく連続して配列されている。つまり、第1線状電極6は第2線状電極7の配列間隔以上の幅を有しており、第2線状電極7は第1線状電極6の配列間隔以上の幅を有している。第1線状電極6と第2線状電極7とは形成されている高さ位置が異なるため、互いに電気的短絡することなく、高さ方向(矢印Z方向)からみて交互に隙間なく連続して配列されている状態になっている。
また、第2線状電極7上の領域に消去光L2を透過し読取光L1を遮光する読取光遮光膜8が設けられている。この読取光遮光膜8は、たとえば読取光L1が400nm〜480nmの青色光からなり、消去光L2が580nm〜700nmの赤色光からなっている場合、読取光遮光膜8は青色光(読取光)を遮光し赤色光(消去光)を透過する赤レジストを用いて形成されている。よって、読取光遮光膜8上の領域にある読取用光導電層5には消去光L2のみが照射されることになる。
図3から図5は放射線画像検出装置に放射線画像を記録・再生する様子を示す模式図であり、図1から図5を参照して放射線画像検出装置の動作例について説明する。まず、図3(A)に示すように、高電圧源20により平板電極2と複数の第1線状電極6および複数の第2線状電極7との間に高電圧が印加される。この状態において放射線源から被写体に向けて放射線が照射される。
すると、被写体を透過した放射線が平板電極2側から照射され、平板電極2を透過して記録用光導電層3に照射される。放射線の照射により記録用光導電層3において電荷対が発生し、図3(B)に示すように、そのうち正の電荷は平板電極2に帯電した負の電荷と結合して消滅し、負の電荷は潜像電荷として記録用光導電層3と電荷輸送層4との界面に形成される電荷蓄電部11に蓄積されて放射線画像が記録される。
次に、図4を参照して記録された放射線画像の読取について説明する。まず平板電極2および第2線状電極7が接地され、第1線状電極6がチャージアンプ30に電気的に接続される。この状態において、読取光L1が第1線状電極6および第2線状電極7側から読取用光導電層5に照射され読取用光導電層5において電荷対が発生する。そして、読取用光導電層5において発生した電荷対のうち正の電荷は電荷蓄電部11における潜像電荷と結合し、負の電荷は第1線状電極6に帯電した正の電荷と結合する。この結合によりチャージアンプ30に電流が流れ、この電流が積分されて画像信号として検出される。
このように、読取光遮光膜8を設けることにより第2線状電極7上の領域において電荷対が発生せず、電荷蓄電部11に蓄積された信号電荷が第2線状電極7から放電されるのを低減することができるため、読取効率を向上させることができる。また、第1線状電極6と第2線状電極7とは隔壁層9により5μm以上の段差が形成されているため、第1線状電極6と第2線状電極7とを隙間なく配列しても、第1線状電極6と第2線状電極7との電極間容量が増加することがないため、チャージアンプ30において検出される画像信号に電極間容量に起因するノイズが含まれるのを抑制することができる。
放射線画像の読取りが終わった後、放射線画像検出装置1の電荷蓄電部11や読取用光導電層5と第2線状電極7との界面に残留した残留電荷を消去するため、消去光L2が第1線状電極6および第2線状電極7側から読取用光導電層5に照射される。このとき、第2線状電極7は接地された状態になっている。すると、読取用光導電層5において電荷対が発生し、この電荷対のうち正の電荷は残留電荷と結合して消滅し、負の電荷は第2線状電極7に帯電した正の電荷と結合し、残留電荷が消滅することになる。
ここで、第1線状電極6と第2線状電極7とは、交互に隙間なく連続して配列されているため、記録用光導電層3、読取用光導電層5および電荷蓄電部11に残留する電荷を確実に除去し、残留電荷による残像の発生を防止することができる。すなわち、第1線状電極6と第2線状電極7との間に隙間があるとき、この隙間上の領域にある電荷蓄電部11の電荷は上述の信号電荷の読取および残留電荷の消去によっては放電されにくく残留しやすい領域となっている。このため、次の放射線画像の記録時においても残留した状態になり、残像となって表れてしまう場合がある。
一方、第1線状電極6と第2線状電極7との間に隙間がないとき、信号電荷の読取および消去により電荷蓄電部11において電荷が残留しやすい領域が形成されるのを防止することができるため、残留電荷の発生を低減し、残像の発生を抑制することができる。特に、大線量の放射線が照射された場合であっても確実に残留電荷の発生を低減し、残像の発生を抑制することができる。
さらに、第1線状電極6と第2線状電極7とを隙間なく配列した場合であっても、第1線状電極6と第2線状電極7とが異なる高さ位置に形成されているため、第1線状電極6と第2線状電極7とが電気的に短絡することを防止することができる。特に、隔壁層9が第2線状電極7から第1線状電極6に向かって先細り形状になるように形成されているため、第1線状電極6を第2線状電極7上の領域内まで形成し、第1線状電極6の形成領域と第2線状電極7の形成領域とが重なり合うようにすることができるとともに、第1線状電極6と第2線状電極7との電気的短絡を確実に防止することができる。
図6は本発明の放射線画像検出装置の製造方法の好ましい実施の形態を示す工程図であり、図1から図6を参照して放射線画像検出装置の製造方法について説明する。まず、図6(A)に示すように、ガラス等からなる基板10a上に読取光遮光膜8となる赤レジストが塗布される。その後、赤レジストに対して第2線状電極7の形成領域上にストライプ状のパターンになるように露光によるパターニングが行われ、読取光遮光膜8が形成される。
次に、図6(B)に示すように、読取光遮光膜8上に隔壁層9がフォトリソグラフィー技術により積層される。ここで、隔壁層9は異方性エッチング等により第2線状電極7側から第1線状電極6側に向かって先細りになるように形成される。これにより、第1線状電極6を第2線状電極7上の領域内まで形成し、第1線状電極6の形成領域と第2線状電極7の形成領域とが重なり合うようにすることもできる。その後、図6(C)に示すように、基板10aの隔壁層9を積層した面に対し導電膜が成膜されることにより、基板10a上にはストライプ状に配列された複数の第1線状電極6が積層され、隔壁層9上にはストライプ状に配列された複数の第2線状電極7が積層される。このとき、隔壁層9が先細り形状になっているため、第1線状電極6と第2線状電極7とを同時に形成した場合であっても、第1線状電極6と第2線状電極7との電気的短絡を確実に防止することができる
そして、この第1線状電極6および第2線状電極7上に読取用光導電層5、電荷輸送層4、記録用光導電層3、平板電極2を順に積層していくことにより放射線画像検出装置1が作製されることになる(図1、図2参照)。
上記実施の形態によれば、第1線状電極6と第2線状電極7とを異なる高さ位置に形成するとともに、高さ方向からみたときに交互に隙間なく連続して設けられていることにより、記録用光導電層3において発生した電荷が第1線状電極6と第2線状電極7との間に残留電荷が蓄積されることがないため、残留電荷による残像の発生を低減することができる。
また、図1および図2に示すように、第1線状電極6と第2線状電極7とは隔壁層9により異なる高さ位置に形成されているため、第1線状電極6と第2線状電極7とを幅方向において隙間なく配列した場合であっても電気的に短絡するのを防止することができる。
なお、第1線状電極6と第2線状電極7とが略5μm以上離れた高さ位置に形成されているものであるとき、第1線状電極6と第2線状電極7とにより形成される電極間容量を小さくすることができるため、第1線状電極6と第2線状電極7とを幅方向に隙間なく配列した場合であっても電極間容量に起因するノイズの発生を抑制することができる。
また、複数の第1線状電極6と複数の第2線状電極7とを異なる高さ位置に形成するための所定の高さを有する、複数の第1線状電極6もしくは複数の第2線状電極7上に設けられた複数の隔壁層9をさらに備えた構成であれば、高さ位置の異なる第1線状電極6と第2線状電極7とを効率的に形成することができる。
さらに、隔壁層9が、第2線状電極7から第1線状電極に6向かって先細りになるように形成されているとき、第1線状電極6と第2線状電極7とが重なり合うように形成することもできるとともに、第1線状電極6と第2線状電極7とが電気的に短絡するのを確実に防止することができる。
また、第2線状電極7上の領域に消去光L2を透過し読取光L1を遮光する読取光遮光膜8が形成されているとき、第2線状電極7上の領域において電荷対が発生せず、電荷蓄電部に蓄積された信号電荷が第2線状電極7から放電されるのを低減することができるため、読取効率を向上させることができる。
さらに、図6の放射線画像検出装置の製造方法によれば、基板10aに第1線状電極6と第2線状電極7とを異なる高さ位置に形成するための所定の高さを有する複数の隔壁層9をストライプ状に形成し、基板の隔壁層9を形成した面側に導電膜を成膜することにより、隔壁層9上と隔壁層9の間とに複数の第1線状電極6と複数の第2線状電極7とを形成し、形成した複数の第1線状電極6上および複数の第2線状電極7上に読取用光導電層を積層することにより、第1線状電極6と第2線状電極7とを異なる層に形成するときであっても、第1線状電極6と第2線状電極7とを同時に成膜することができるため、効率的に放射線検出装置を製造することができる。
本発明の実施の形態は上記実施の形態に限定されない。たとえば図6において、隔壁層9を積層した後に基板10a上に導電膜を成膜する場合について例示しているが、図7(A)に示すように、基板10aの第1線状電極6となる領域に予め導電材料からなる下地膜をストライプ状に積層した後に隔壁層9を積層し、導電膜を積層するようにしても良い。これにより、第1線状電極6の断線故障を抑制することができる。なお、図7(B)〜(D)は図6(B)〜(D)と同一の工程であるため、その説明を省略する。
また、図2において、第1線状電極6と第2線状電極7とが隙間なく配列されている場合について例示しているが、第1線状電極6と第2線状電極7とが、互いに重なり合うように形成されていてもよい。
さらに、図2において、第1線状電極6が基板10a上に積層されており、第2線状電極7が隔壁層9上に積層されている場合について例示しているが、図8(A)に示すように、第1線状電極6が隔壁層9上に積層されており、第2線状電極7が基板10a上に積層されていていても良い。
また、図1から図5の放射線画像検出装置1において、隔壁層9を用いて第1線状電極6と第2線状電極7とが異なる高さ位置に形成される場合について例示しているが、図8(B)に示すように、隔壁層9を用いずに第2線状電極7を読取用光導電層5内に埋め込むことにより、第1線状電極6と第2線状電極7とが異なる高さ位置に形成されるようにしても良い。
また、たとえば、放射線の照射を受けてその放射線を直接電荷に変換することにより放射線画像の記録を行う、いわゆる直接変換方式の放射斜線画像検出器に本発明を適用したものであるが、これに限らず、たとえば、放射線を一旦可視光に変換し、その可視光を電荷に変換することにより放射線画像の記録を行う、いわゆる間接変換方式の放射線画像検出装置に本発明を適用するようにしてもよい。
本発明の放射線画像検出装置の一実施形態を示す概略構成図 図1に示す放射線画像検出装置のII−II線断面図 図1に示す放射線画像検出装置へ放射線画像を記録する様子を示す模式図 図1に示す放射線画像検出装置から放射線画像の読み取る様子を示す模式図 図1に示す放射線画像検出装置の残留電荷を消去する様子を示す模式図 本発明の放射線画像検出装置の製造方法の好ましい実施の形態を示す工程図 本発明の放射線画像検出装置の製造方法の別の実施形態を示す概略構成図 本発明の放射線画像検出装置の別の実施形態を示す概略構成図
符号の説明
1 放射線画像検出装置
2 平板電極
3 記録用光導電層
4 電荷輸送層
5 読取用光導電層
6 第1線状電極
7 第2線状電極
8 読取光遮光膜
9 隔壁層
10a 基板
10 平坦化層
11 電荷蓄電部
L1 読取光
L2 消去光

Claims (7)

  1. 放射線画像情報を担持した電磁波の照射により発生した電荷を放射線画像として蓄積する電荷蓄電部と、
    読取光の照射により電荷対を発生する読取用光導電層と、
    該読取用光導電層に前記読取光が照射されたときに前記電荷蓄電部に蓄積された前記放射線画像を信号電荷として読み取る、ストライプ状に配列された複数の第1線状電極と、
    前記第1線状電極の間に該第1線状電極の配列方向と同一の方向に向かってストライプ状に配列された複数の第2線状電極と
    を有し、
    前記第1線状電極と前記第2線状電極とが、異なる高さ位置に形成されているとともに、高さ方向からみたときに交互に隙間なく連続して設けられていることを特徴とする放射線画像検出装置。
  2. 前記第1線状電極と前記第2線状電極とが略5μm以上離れた高さ位置に形成されているものであることを特徴とする請求項1記載の放射線画像検出装置。
  3. 前記第1線状電極と前記第2線状電極とを異なる高さ位置に形成する、前記第1線状電極もしくは前記第2線状電極上に設けられた複数の隔壁層をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載の放射線画像検出装置。
  4. 前記隔壁層が、該隔壁層上に形成されている前記第1線状電極もしくは前記第2線状電極の側から高さ方向の反対側に向かって先細りになるように形成されていることを特徴とする請求項3記載の放射線画像検出装置。
  5. 前記第2線状電極上の領域に前記読取光を遮光する読取光遮光膜が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の放射線画像検出装置。
  6. 放射線画像情報を担持した電磁波の照射により発生した電荷を放射線画像として蓄積する電荷蓄電部と、読取光の照射により電荷対を発生する読取用光導電層と、該読取用光導電層に前記読取光が照射されたときに前記電荷蓄電部に蓄積された前記放射線画像を信号電荷として読み取る、ストライプ状に配列された複数の第1線状電極と、前記第1線状電極の間に該第1線状電極の配列方向と同一の方向に向かってストライプ状に配列された複数の第2線状電極とを有する放射線画像検出装置の製造方法であって、
    基板に前記第1線状電極と前記第2線状電極とを異なる高さ位置に形成するための所定の高さを有する複数の隔壁層をストライプ状に形成し、
    前記基板の前記隔壁層を形成した面側に導電膜を成膜することにより、前記隔壁層上と該隔壁層の間とに前記複数の第1線状電極と前記複数の第2線状電極とを形成し、
    形成した前記複数の第1線状電極上および前記第2線状電極上に前記読取用光導電層を積層する
    ことを特徴とする放射線画像検出装置の製造方法。
  7. 前記隔壁層を、該隔壁層上に形成されている前記第1線状電極もしくは前記第2線状電極の側から高さ方向の反対側に向かって先細りになるように形成したことを特徴とする請求項6記載の放射線画像検出装置の製造方法。
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