JP2008082368A - ダイナミックダンパ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイナミックダンパ及びその製造方法において、その製造時間を短くする。
【解決手段】ダイナミックダンパ1を、底壁部21と一対の側壁部22,22とを有するアウターブラケット2と、アウターブラケット2の内側に設けられているとともに、開口31aが形成された底壁部31と一対の側壁部32,32とを有するインナーブラケット3と、アウターブラケット2及びインナーブラケット3の互いに対向する側壁部22,32をそれぞれ連結する一対のゴム弾性体4,4と、インナーブラケット3の内側に設けられ、厚み方向に貫通する貫通孔5cが形成され、インナーブラケット3の各側壁部32にかしめられたウェイト5とで構成する。アウターブラケット2の底壁部21に、インナーブラケット3の底壁部31の開口31aを介してウェイト5の貫通孔5cに差し入れられた爪部21aを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイナミックダンパ及びその製造方法に関するものである。
従来から、車両の車体等の振動源側に取り付けられ、この振動源側の振動を減衰するダイナミックダンパが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このダイナミックダンパは、例えば、図10に示すように、底壁部121と一対の側壁部122,122とからなる本体部123と振動源側に取り付けられる一対の取付部124,124とを有する取付部材102と、この取付部材102の本体部123の内側に設けられた質量部材105と、取付部材102の各側壁部122と質量部材105における取付部材102の各側壁部122と対向する面とを連結する一対のゴム弾性体104,104とを備えている。取付部材102の底壁部121にはボルト挿通孔(図示せず)が形成され、質量部材105には、このボルト挿通孔に対応するように貫通孔105aが形成されている。そして、ボルト106が、取付部材102のボルト挿通孔を介して質量部材105の貫通孔105aに差し入れられた状態で取付部材102の底壁部121の溶接ナット121aに螺合されている。この構成によれば、上記ダイナミックダンパを上下方向が車両前後方向に一致するように配置した場合、ゴム弾性体104が切れてもボルト106が質量部材105の貫通孔105aに引っ掛かるので、質量部材105が脱落するのを抑制することができる。
実開昭63−65506号公報
ところで、ゴム弾性体をある部材と一体に加硫成形する場合、その部材の温度をそのゴムの加硫温度まで上昇させる必要がある。そのため、上記ダイナミックダンパでは、各ゴム弾性体104を比較的大きい質量部材105と一体に加硫成形すると、質量部材105の温度がそのゴムの加硫温度まで上昇するのに多くの時間を要してしまい、その結果、その加硫時間が長くなってしまう。
また、上記ダイナミックダンパでは、ボルト106をナット121aに螺合させるという比較的手間のかかる作業によって、質量部材105が脱落するのを抑制する構造を作製しているので、その作製時間が長くなってしまう。
以上から、上記ダイナミックダンパにおいては、その製造時間が長くなるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダイナミックダンパ及びその製造方法において、その製造時間を短くするすることにある。
第1の発明は、振動源側に取り付けられ、該振動源側の振動を減衰するダイナミックダンパであって、上記振動源側に取り付けられ、底壁部と一対の側壁部とを有する外側部材と、上記外側部材の内側に設けられているとともに、該外側部材の底壁部と対向し且つ開口が形成された底壁部と上記外側部材の両側壁部とそれぞれ対向する一対の側壁部とを有する内側部材と、上記外側部材及び上記内側部材の互いに対向する側壁部をそれぞれ連結する一対のゴム弾性体と、上記内側部材の内側に設けられ、該内側部材の底壁部と対向する面に該底壁部の開口に対応するように孔が形成され、上記内側部材の各側壁部にかしめられた質量部材とを備え、上記外側部材の底壁部には、上記内側部材の底壁部の開口を介して上記質量部材の孔に差し入れられた爪部が設けられていることを特徴とするものである。
これにより、金型を用いて各ゴム弾性体を外側部材及び内側部材と一体に加硫成形する場合、外側部材及び内側部材は比較的小さいので、外側部材及び内側部材の温度がそのゴムの加硫温度まで上昇するのにかかる時間を比較的短くすることができる。このため、上記のように各ゴム弾性体を質量部材と一体に加硫成形する場合と比較して、その加硫時間を短くすることができる。
また、質量部材を内側部材の各側壁部でかしめているので、質量部材を内側部材の内側に固定することができる。このため、質量部材が脱落するのを抑制することができる。さらに、外側部材の底壁部に、内側部材の底壁部の開口を介して質量部材の孔に差し入れられた爪部を設けているので、ダイナミックダンパを上下方向が車両前後方向に一致するように配置した場合、ゴム弾性体が切れても爪部が質量部材の孔に引っ掛かるので、質量部材が脱落するのを抑制することができる。ここで、質量部材を内側部材の各側壁部でかしめたり、外側部材の底壁部の爪部を内側部材の底壁部の開口を介して質量部材の孔に差し入れたりするという比較的簡単な作業によって、質量部材が脱落するのを抑制する構造を作製しているので、上記のようにボルトをナットに螺合させる場合と比較して、その作製時間を短くすることができる。
以上から、ダイナミックダンパの製造時間を短くすることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記外側部材の底壁部には、上記内側部材の底壁部の開口に対応するように切れ目が形成され、上記爪部は、上記外側部材の底壁部の切れ目の内側部分を該外側部材の内側に折り曲げてなることを特徴とするものである。
これにより、外側部材の底壁部の切れ目の内側部分をこの外側部材の内側に折り曲げるという非常に簡単な作業によって、爪部を内側部材の底壁部の開口を介して質量部材の孔に差し入れることができる。このため、質量部材が脱落するのを抑制する構造を作製する時間を一層短くすることができる。
また、爪部を外側部材の底壁部と一体に設けているので、爪部を外側部材とは別に設ける必要がない。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記内側部材の各側壁部は、前後方向中央部に切欠きが形成されていて、該切欠きの前後方向両側部分が脚部をそれぞれ構成し、上記質量部材は、上記内側部材の底壁部と対向する面とは反対側の面の四隅に上記各脚部に対応するように凹部がそれぞれ形成されていて、前後方向に隣り合う2つの凹部の間の部分が段差部をそれぞれ構成しているとともに、該各段差部が該段差部と前後方向に隣り合う2つの脚部に挟まれるように、上記各凹部において上記各脚部にかしめられていることを特徴とするものである。
これにより、質量部材を、各段差部がこの段差部と前後方向に隣り合う2つの脚部に挟まれるように、各凹部において各脚部でかしめているので、質量部材を内側部材の内側に確実に固定することができる。このため、質量部材が脱落するのを確実に抑制することができる。
第4の発明は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、上記内側部材の底壁部の前後方向長さが上記質量部材の該底壁部と対向する面の前後方向長さと同じ又はこれよりも短く、上記内側部材の底壁部の前後方向両端縁部には切欠きがそれぞれ形成されていることを特徴とするものである。
これにより、内側部材の底壁部の前後方向長さを質量部材における内側部材の底壁部と対向する面の前後方向長さと同じ又はこれよりも短くし、内側部材の底壁部の前後方向両端縁部に切欠きをそれぞれ形成しているので、質量部材を、内側部材の底壁部の各切欠きに対応する部分において下方に向かって押すことができる。このため、かしめ強度等を簡単に検査することができる。
第5の発明は、上記第1〜第4のいずれか1つ発明に係るダイナミックダンパの製造方法であって、金型を用いて上記各ゴム弾性体を上記外側部材及び上記内側部材と一体に加硫成形することによって加硫成形体を形成する工程と、上記質量部材を上記加硫成形体の内側部材の内側に設ける工程と、上記質量部材を上記加硫成形体の内側部材の各側壁部でかしめる工程と、上記加硫成形体の外側部材の底壁部の爪部を上記内側部材の底壁部の開口を介して上記質量部材の孔に差し入れる工程とを備えたことを特徴とするものである。
これにより、金型を用いて一対のゴム弾性体を外側部材及び内側部材と一体に加硫成形するが、外側部材及び内側部材は比較的小さいので、外側部材及び内側部材の温度がそのゴムの加硫温度まで上昇するのにかかる時間を比較的短くすることができる。このため、上記のように各ゴム弾性体を質量部材と一体に加硫成形する場合と比較して、その加硫時間を短くすることができる。
また、質量部材を内側部材の各側壁部でかしめたり、外側部材の底壁部の爪部を内側部材の底壁部の開口を介して質量部材の孔に差し入れたりするという比較的簡単な作業によって、質量部材が脱落するのを抑制する構造を作製しているので、上記のようにボルトをナットに螺合させる場合と比較して、その作製時間を短くすることができる。
以上から、ダイナミックダンパの製造時間を短くすることができる。
本発明によれば、金型を用いて各ゴム弾性体を外側部材及び内側部材と一体に加硫成形する場合、内側部材及び外側部材は比較的小さいので、内側部材及び外側部材の温度がそのゴムの加硫温度まで上昇するのにかかる時間を比較的短くすることができ、このため、その加硫時間を短くすることができ、また、質量部材を内側部材の各側壁部でかしめたり、外側部材の底壁部の爪部を内側部材の底壁部の開口を介して質量部材の孔に差し入れたりするという比較的簡単な作業によって、質量部材が脱落するのを抑制する構造を作製しているので、その作製時間を短くすることができ、以上から、ダイナミックダンパの製造時間を短くすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るダイナミックダンパ1は、車両の車体等の振動源側(図示せず)に取り付けられ、この振動源側の振動を減衰する装置である。図1及び図2に示すように、このダイナミックダンパ1は、例えば、前後方向が車両上下方向に、上下方向が車両前後方向に一致するように配置される(図1参照)。ダイナミックダンパ1は、金属製の板状アウターブラケット2(外側部材)と、金属製の板状インナーブラケット3(内側部材)と、一対のゴム弾性体4,4と、金属製のウェイト5(質量部材)とを備えている。
図1〜図4に示すように、上記アウターブラケット2は、底壁部(上壁部)21とこの底壁部21の左右両端縁からそれぞれ下方に向かって延びる一対の側壁部22,22とを有する横断面略コ字状の本体部23と、両側壁部22,22の下端縁からそれぞれ左右方向外方に向かって延び、振動源側に取り付けられる一対の取付部24,24とを有する。アウターブラケット2の底壁部21には、インナーブラケット3の底壁部31の開口31aを介してウェイト5の貫通孔5cに挿入された2つの爪部21a,21aが配設されている(図1及び図2参照)。詳しくは、アウターブラケット2の底壁部21には、インナーブラケット3の底壁部31の開口31aに対応するように逆S字状の切れ目21bが形成され(図3及び図4参照)、各爪部21aは、アウターブラケット2の底壁部21の切れ目21bに囲まれた部分をアウターブラケット2の本体部23の内側に折り曲げてなる。各爪部21は、通常時には、インナーブラケット3の底壁部31の開口31及びウェイト5の貫通孔5cの内周面に接触していない。これにより、ゴム弾性体4が切れても各爪部21aがウェイト5の貫通孔5cに引っ掛かるので、ウェイト5が脱落するのを抑制することができる。アウターブラケット2の各取付部24には、ボルト(図示せず)が挿通されるボルト挿通孔24aが形成されている。
また、アウターブラケット2の前後方向長さがインナーブラケット3の前後方向長さよりも短くなっており、アウターブラケット2の上下方向長さが、かしめ(このかしめの詳細については後述する)後の状態では、インナーブラケット3の上下方向長さよりも長くなっており、アウターブラケット2の本体部23の左右方向長さがインナーブラケット3の左右方向長さよりも長くなっている。
図1、図2、図5及び図6に示すように、上記インナーブラケット3は、アウターブラケット2の本体部23の内側に設けられていて、このアウターブラケット2の底壁部21と対向する底壁部(上壁部)31とこの底壁部31の左右両端縁からそれぞれ下方に向かって延び、アウターブラケット2の両側壁部22,22とそれぞれ対向する一対の側壁部32,32とを有する横断面略コ字状の部材である。インナーブラケット3の底壁部31は、かしめ前の状態では、下方に向かって湾曲し(図6(b)参照)、かしめ後の状態では、まっすぐになっている(図2(b)参照)。インナーブラケット3の底壁部31には、厚み方向に貫通する略長方形状の開口31aが形成されている。インナーブラケット3の各側壁部32は、前後方向中央部に略台形状の切欠き32aが形成されていて、この切欠き32aの前後方向両側部分が脚部32b,32bをそれぞれ構成している。これら各脚部32bの前後方向内方の側辺部が下方に行くに従って前後方向外方に向かって傾斜している(図6(c)参照)。
また、インナーブラケット3の底壁部31の前後方向長さがウェイト5の上面(すなわち、ウェイト5におけるインナーブラケット3の底壁部31と対向する面)の前後方向長さよりも短くなっており、インナーブラケット3の上下方向長さが、かしめ前の状態では、ウェイト5の上下方向長さよりも長くなっており、インナーブラケット3の左右方向長さがウェイト5の左右方向長さよりも長くなっている。
さらに、インナーブラケット3の底壁部31の前後方向両端縁部の左右方向中央部には、略長方形状の切欠き31bがそれぞれ形成されている。ここで、上記したように、インナーブラケット3の底壁部31の前後方向長さがウェイト5の上面の前後方向長さよりも短くなっているので、ウェイト5を、インナーブラケット3の底壁部31の各切欠き31bに対応する部分において下方に向かって押すことができる。これにより、かしめ強度等を簡単に検査することができる。
図1及び図2に示すように、上記一対のゴム弾性体4,4は、アウターブラケット2及びインナーブラケット3の互いに対向する側壁部22,32をそれぞれ連結していて、アウターブラケット2及びインナーブラケット3に一体に加硫接着されている。
図1、図2、図7及び図8に示すように、上記ウェイト5は、インナーブラケット3の内側に配置された略直方体状の部材である。ウェイト5は、インナーブラケット3の各側壁部32にかしめられている。詳しくは、ウェイト5は、下面(すなわち、インナーブラケット3の底壁部31と対向する面とは反対側の面)の四隅にインナーブラケット3の各側壁部32の各脚部32bに対応するように凹部5aがそれぞれ形成されていて、前後方向に隣り合う2つの凹部5a,5aの間の部分が段差部5bをそれぞれ構成している。これら各段差部5bの前後方向長さが、かしめ前の状態では、インナーブラケット3の各側壁部32の切欠き32aの下辺の長さよりも小さくなっている(図6(c)参照)。そして、ウェイト5は、インナーブラケット3の各脚部32bをカーリングすることによって、各凹部5aにおいて各脚部32bにかしめられている。これにより、ウェイト5がインナーブラケット3内で固定され、ウェイト5が脱落するのを抑制することができる。ここで、上記したように、各脚部32bの前後方向内方の側辺部が下方に行くに従って前後方向外方に向かって傾斜しているので、各脚部32bがカーリングされると、ウェイト5の各段差部5bがこの段差部5bと前後方向に隣り合う2つの脚部32b,32bに挟み込まれる。
また、ウェイト5には、インナーブラケット3の底壁部31の開口31aに対応するように厚み方向に貫通する略長方形状の貫通孔5cが形成されている。
−ダイナミックダンパの製造方法−
以下、図9を参照しながら、ダイナミックダンパ1の製造方法について説明する。
まず、図9(a)に示すように、金型(図示せず)を用いて各ゴム弾性体4をアウターブラケット2及びインナーブラケット3と一体に加硫成形することによって、加硫成形体1aを形成する。
そして、ウェイト5を加硫成形体1aのインナーブラケット3の内側に嵌入する。
それから、図9(b)に示すように、かしめ治具(図示せず)を用いて加硫成形体1aのインナーブラケット3の各側壁部32の各脚部32bをカーリングすることによって、ウェイト5を各凹部5aにおいてインナーブラケット3の各脚部32bでかしめる。
このかしめと同時に、加硫成形体1aのアウターブラケット2の底壁部21の切れ目21bの内側部分をアウターブラケット2の本体部23の内側に折り曲げることによって、アウターブラケット2の底壁部21の各爪部21aをインナーブラケット3の底壁部31の開口31aを介してウェイト5の貫通孔5cに挿し入れる。
その後、ウェイト5の支持された加硫成形体1aを、アウターブラケット2の両側壁部22,22において内側に絞る。
以上により、ダイナミックダンパ1が作製される。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、金型を用いて各ゴム弾性体4をアウターブラケット2及びインナーブラケット3と一体に加硫成形するが、アウターブラケット2及びインナーブラケット3は比較的小さいので、アウターブラケット2及びインナーブラケット3の温度がそのゴムの加硫温度まで上昇するのにかかる時間を比較的短くすることができる。このため、上記のように各ゴム弾性体4をウェイト5と一体に加硫成形する場合と比較して、その加硫時間を短くすることができる。
また、ウェイト5をインナーブラケット3の各側壁部32でかしめているので、ウェイト5をインナーブラケット3の内側に固定することができる。このため、ウェイト5が脱落するのを抑制することができる。さらに、アウターブラケット2の底壁部21に、インナーブラケット3の底壁部31の開口31aを介してウェイト5の貫通孔5cに差し入れられた爪部21aを設けているので、ダイナミックダンパ1を上下方向が車両前後方向に一致するように配置した場合、ゴム弾性体4が切れても爪部21aがウェイト5の貫通孔5cに引っ掛かるので、ウェイト5が脱落するのを抑制することができる。ここで、ウェイト5をインナーブラケット3の各側壁部32でかしめたり、アウターブラケット2の底壁部21の爪部21aをインナーブラケット3の底壁部31の開口31aを介してウェイト5の貫通孔5cに差し入れたりするという比較的簡単な作業によって、ウェイト5が脱落するのを抑制する構造を作製しているので、上記のようにボルトをナットに螺合させる場合と比較して、その作製時間を短くすることができる。
以上から、ダイナミックダンパ1の製造時間を短くすることができる。
また、アウターブラケット2の底壁部21の切れ目21bの内側部分をこのアウターブラケット2の内側に折り曲げるという非常に簡単な作業によって、爪部21aをインナーブラケット3の底壁部31の開口31aを介してウェイト5の貫通孔5cに差し入れることができる。このため、ウェイト5が脱落するのを抑制する構造を作製する時間を一層短くすることができる。
また、爪部21aをアウターブラケット2の底壁部21と一体に設けているので、爪部21aをアウターブラケット2とは別に設ける必要がない。
また、ウェイト5を、各段差部5bがこの段差部5bと前後方向に隣り合う2つの脚部32b,32bに挟まれるように、各凹部5aにおいて各脚部32bでかしめているので、ウェイト5をインナーブラケット3の内側に確実に固定することができる。このため、ウェイト5が脱落するのを確実に抑制することができる。
また、インナーブラケット3の底壁部31の前後方向長さをウェイト5の上面の前後方向長さよりも短くし、インナーブラケット3の底壁部31の前後方向両端縁部に切欠き31bをそれぞれ形成しているので、ウェイト5を、インナーブラケット3の底壁部31の各切欠き31bに対応する部分において下方に向かって押すことができる。このため、かしめ強度等を簡単に検査することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、ウェイト5を各凹部5aにおいてインナーブラケット3の各側壁部32の各脚部32bでかしめているが、ウェイト5をインナーブラケット3の各側壁部32でかしめる限り、ウェイト5を、如何なる部分においてインナーブラケット3の各側壁部32でかしめても良く、また、ウェイト5をインナーブラケット3の各側壁部32の如何なる部分でかしめても良い。
また、上記実施形態では、ウェイト5に貫通孔5cを形成しているが、ウェイト5の上面に貫通孔以外の孔を形成しても良い。
また、上記実施形態では、アウターブラケット2の底壁部21に2つの爪部21a,21aを配設しているが、1又は3つ以上の爪部21aを設けても良い。
また、上記実施形態では、アウターブラケット2の底壁部21に切れ目21bを形成し、爪部21aは、この切れ目21bの内側部分をアウターブラケット2の内側に折り曲げてなるが、これに限らない。例えば、爪部21aをアウターブラケット2の底壁部21とは別に設け、この爪部21aをアウターブラケット2の底壁部21に取り付けても良い。
また、上記実施形態では、インナーブラケット3の各脚部32bの前後方向内方の側辺部を下方に行くに従って前後方向外方に向かって傾斜させることによって、ウェイト5の各段差部5bがこの段差部5bと前後方向に隣り合う2つの脚部32b,32bによって挟持されるが、これ以外の手段で、ウェイト5の各段差部5bが2つの脚部32b,32bによって挟持されても良い。
また、上記実施形態では、インナーブラケット3の底壁部31の前後方向長さをウェイト5の上面の前後方向長さよりも短くしているが、ウェイト5の上面の前後方向長さと同じにしても良い。
また、上記実施形態では、インナーブラケット3の底壁部31に2つの切欠き31b,31bを形成しているが、これらを形成しなくても良い。
また、上記実施形態では、ウェイト5をインナーブラケット3の各側壁部32でかしめると同時に、アウターブラケット2の底壁部21の各爪部21aをインナーブラケット3の底壁部31の開口31aを介してウェイト5の貫通孔5cに挿し入れているが、これらをそれぞれ異なる時に行っても良い。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係るダイナミックダンパ及びその製造方法は、その製造時間を短くするための用途等に適用できる。
本発明の実施形態に係るダイナミックダンパの斜視図である。 ダイナミックダンパを示す図であり、(a)は、ダイナミックダンパの平面図であり、(b)は、ダイナミックダンパの正面図である。 アウターブラケットの斜視図である。 アウターブラケットを示す図であり、(a)は、アウターブラケットの平面図であり、(b)は、アウターブラケットの正面図である。 インナーブラケットの斜視図である。 インナーブラケットを示す図であり、(a)は、インナーブラケットの平面図であり、(b)は、インナーブラケットの正面図であり、(c)は、インナーブラケットの側面図である。 ウェイトの斜視図である。 ウェイトを示す図であり、(a)は、ウェイトの平面図であり、(b)は、ウェイトの正面図である。 ダイナミックダンパの製造工程を示す図であり、(a)は、加硫成形体形成工程を示す図であり、(b)は、かしめ工程及び爪部差入れ工程を示す図である。 従来に係るダイナミックダンパの正面図である。
符号の説明
1 ダイナミックダンパ
1a 加硫成形体
2 アウターブラケット(外側部材)
3 インナーブラケット(内側部材)
4 ゴム弾性体
5 ウェイト(質量部材)
5a 凹部
5b 段差部
5c 貫通孔
21 底壁部
21a 爪部
21b 切れ目
22 側壁部
31 底壁部
31a 開口
31b 切欠き
32 側壁部
32a 切欠き
32b 脚部

Claims (5)

  1. 振動源側に取り付けられ、該振動源側の振動を減衰するダイナミックダンパであって、
    上記振動源側に取り付けられ、底壁部と一対の側壁部とを有する外側部材と、
    上記外側部材の内側に設けられているとともに、該外側部材の底壁部と対向し且つ開口が形成された底壁部と上記外側部材の両側壁部とそれぞれ対向する一対の側壁部とを有する内側部材と、
    上記外側部材及び上記内側部材の互いに対向する側壁部をそれぞれ連結する一対のゴム弾性体と、
    上記内側部材の内側に設けられ、該内側部材の底壁部と対向する面に該底壁部の開口に対応するように孔が形成され、上記内側部材の各側壁部にかしめられた質量部材とを備え、
    上記外側部材の底壁部には、上記内側部材の底壁部の開口を介して上記質量部材の孔に差し入れられた爪部が設けられていることを特徴とするダイナミックダンパ。
  2. 請求項1記載のダイナミックダンパにおいて、
    上記外側部材の底壁部には、上記内側部材の底壁部の開口に対応するように切れ目が形成され、
    上記爪部は、上記外側部材の底壁部の切れ目の内側部分を該外側部材の内側に折り曲げてなることを特徴とするダイナミックダンパ。
  3. 請求項1又は2記載のダイナミックダンパにおいて、
    上記内側部材の各側壁部は、前後方向中央部に切欠きが形成されていて、該切欠きの前後方向両側部分が脚部をそれぞれ構成し、
    上記質量部材は、上記内側部材の底壁部と対向する面とは反対側の面の四隅に上記各脚部に対応するように凹部がそれぞれ形成されていて、前後方向に隣り合う2つの凹部の間の部分が段差部をそれぞれ構成しているとともに、該各段差部が該段差部と前後方向に隣り合う2つの脚部に挟まれるように、上記各凹部において上記各脚部にかしめられていることを特徴とするダイナミックダンパ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のダイナミックダンパにおいて、
    上記内側部材の底壁部の前後方向長さが上記質量部材の該底壁部と対向する面の前後方向長さと同じ又はこれよりも短く、
    上記内側部材の底壁部の前後方向両端縁部には切欠きがそれぞれ形成されていることを特徴とするダイナミックダンパ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のダイナミックダンパの製造方法であって、
    金型を用いて上記各ゴム弾性体を上記外側部材及び上記内側部材と一体に加硫成形することによって加硫成形体を形成する工程と、
    上記質量部材を上記加硫成形体の内側部材の内側に設ける工程と、
    上記質量部材を上記加硫成形体の内側部材の各側壁部でかしめる工程と、
    上記加硫成形体の外側部材の底壁部の爪部を上記内側部材の底壁部の開口を介して上記質量部材の孔に差し入れる工程とを備えたことを特徴とするダイナミックダンパの製造方法。
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