JP2008081209A - 詰め替え用パウチ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 詰め替え用パウチを、スタンディングパウチ形式で形成し、上部のコーナー部に摘み片とノッチとを備えた注出口部6設けると共に、注出口部の側部に容器の口部に固定するための切り欠き部を設け、更にパウチの壁面フィルムの少なくとも注出口部からパウチの中心部近傍にかけて注出口を自動的に開口させるための面状変形部からなる膨らみ部と、その下に繋がる下反りの曲線状の線状変形部からなる押し罫とから構成される複合変形部を、両面の壁面フィルムの同位置に重なるように設けて構成する。
【選択図】 図1
Description
例えば、注出口3の部分に補強機構4、13、21を一個以上備えていること、この補強機構4、13、21がフィルム7を変形加工することによって形成された、実質的に一本のあるいは複数本の線状変形5、6であることを特徴とする袋が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、パウチ上部の一部に口径の小さな注出口部を設ける方法でも、内容物を他の容器に移し替える際の操作性、安全性は、ある程度は改善できるが、内容物の注出に際して、注出口の口が開き難く、また、注出中に流れが安定せず、特に残量が少なくなった場合、パウチの注出口が塞がりやすく、パウチを圧迫して押し出すと、内容物が勢いよく飛び出して外にこぼすことがあり、移し替えの容易性、安全性の点ではなお問題があった。
更に、上記の特許文献1に係る袋においても、上記と同様に、内容物を他の容器に移し替える際の操作性、安全性は、ある程度は改善できるが、内容物の注出に際して、注出口の口が開き難く、また、注出中に流れが安定せず、特に残量が少なくなった場合、パウチの注出口が塞がりやすく、パウチを圧迫して押し出すと、内容物が勢いよく飛び出して外にこぼすことがあり、移し替えの容易性、安全性の点では十分に満足し得るものであるとは言い難いものである。
即ち、請求項1に記載した発明は、上部のコーナー部に注出口部を備え、内部に流動性を有する内容物が密封包装されるスタンディングパウチ形式の詰め替え用パウチにおいて、該注出口部の少なくとも一方の側部に容器の口部に固定するための切り欠き部が設けられると共に、該パウチの壁面フィルムに、少なくとも該注出口部からパウチの中心部近傍にかけて、注出口部を開口させるための面状変形部からなる膨らみ部と、その下に繋がる下反りの曲線状の線状変形部からなる押し罫とから構成される複合変形部が、前後2面の壁面フィルムの同位置に重なるように設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチからなる。
そして、パウチ上部のコーナー部には、注出口部を備え、少なくともその一方の側部に容器の口部に固定するための切り欠き部が設けられているので、パウチに充填された内容物をボトルなど他の容器に移し替える際、注出口部の先端部を切り取って開封し、注出口の側部の切り欠き部を容器の口部にあてがいながら内容物を注出することができる。
従って、注出中、注出口部が容器の口部に安定して固定され、安全に内容物を移し替えることができる。
従って、注出口部の先端部を切り取って開封するだけで、面状変形部からなる膨らみ部により自動的に保形性のよい注出口が開口され、閉塞防止を可能とし、更に、面状変形部からなる膨らみ部の下からパウチの中心部近傍にかけて設けられた下反りの曲線状の線状変形部からなる押し罫は、パウチに内容物が充填され、脱気シールにより密封された時、内容物によるパウチの膨らみで、パウチ表面に自然に発生するU字状の折れ筋に沿う形状に設けているため、前記曲線状の線状変形部からなる押し罫が折れ曲がることにより、パウチの形態安定性が向上し、この部分に不規則に発生する皺も減少し外観がよくなる。
そして、注出口部の開封後においては、この曲線状の線状変形部からなる押し罫は、内容物の力で外折れしており、パウチの中心部近傍から注出口部にかけて、パウチ内部が広げられた状態となっているため、粘度の高い内容物でも注出口部へスムーズに流動させる流動性を保持することができ、注出の途中で注出口が塞がることもなく、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができるようになる。
この構成は、前記請求項1に記載した発明の詰め替え用パウチの構成において、注出口部の面状変形部からなる膨らみ部の下からパウチの中心部近傍にかけて設けられた下反りの曲線状の線状変形部からなる押し罫を、パウチの中心部近傍から、更に注出口と反対側の下部コーナー部寄りの位置まで、最初は上反りの曲線状でその先は略垂直な直線状となる押し罫で伸ばし、全体としては、S字状となる線状変形部からなる押し罫に変えて構成したものである。
例えば、面状変形部からなる膨らみ部の形状を上向きの三角形状とした場合は、注出口部の先端を切り取って開封した際、三角形状の頂点近くでカットされるため、面状変形部からなる膨らみ部の幅が狭くなり、自然開口性に対する効果が小さくなる。
また、三角形状の面状変形部からなる膨らみ部の斜辺が、注出口部の両側のヒートシール部に近づくため、開口部を保形する力も十分に得られず好ましくない。
この点、面状変形部からなる膨らみ部の形状を逆三角形状、または上部に平行部分を有し下部が先細りとなる形状、または、長方形状等ののいずれかの形状とした場合は、注出口部の開封時、自動的により大きな断面形状の開口部が形成され、また、面状変形部からなる膨らみ部の下部においても、注出口部両側のヒートシール部のラインと、逆三角形状の面状変形部からなる膨らみ部の斜辺とのリブ効果で、より大きな保形力が得られ、閉塞防止機能を有するようになる。
只、外側に突出する形状に設けた方が、フィルムが押し罫に沿って外側に反る傾向を生じるため、内側に空間が生じ易く、パウチが外側に広がり易くなる。
この点、脱気シールなどでフィルムの内面同士が密着し易くなるパウチの上部、特に注出口に近い部分では、内容物の注出時、パウチを注出口部から中心部にかけて外側に広げて内容物を流動し易くする必要があり、予め外反り性も付与できる外側に突出する形状の押し罫を設けることが好ましい。
上記易開封性手段は、通常のパウチでも多用されるノッチのほか、レーザー光照射などによるハーフカット線、或いは、機械的手段で設けられる端縁部の端縁線に対して略直角方向に向く細長くて小さな傷痕の群(例えば、特開昭61−142159号公報に開示される)、そして、パウチの積層フィルム中に一軸延伸フィルムを積層する方法(この場合、一軸延伸フィルムの延伸方向が注出口部の開封方向と一致するように積層する)などがあり、これらは単独で用いてもよく、また、例えば、ノッチと、一軸延伸フィルムの積層またはハーフカット線などのように適宜組み合わせて用いることもできる。
特に、本発明の詰め替え用パウチは、注出口部の開封位置に面状変形部からなる膨らみ部を設けているため、引き裂きの方向性が不安定になり易く、上記のように易開封性手段を組み合わせて用いることが一層好ましい。
尚、前記ノッチは、通常、一字形やV字形のノッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り取り方向に鋭角部分を有する形状であれば何でも使用することができる。 また、ハーフカット線についても、直線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など断続的なハーフカット線で設けることもできる。
先ず、本発明の詰め替え用パウチの製造に用いるフィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、例えば、各種液体用パウチに用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用できる。
これらの中から、包装する内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など使用条件に応じて適するものを自由に選択して使用することができる。
好ましく使用できる積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のようなものが挙げられる。
(2).ONフィルム/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(3).ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4).ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(5).ONフィルム(シリカ蒸着層)/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6).ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層はL・LDPE層)
(7).ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(8).PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(9).PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(10).PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(11).PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(12).PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
また、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
そして、アルミニウム箔、シリカ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガスバリヤー性を付与するために積層するものである。
また、シーラント層としては、L・LDPEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば、界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用に適している。
更に、前記共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差によるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
本発明の詰め替え用パウチは、本体部分がスタンディングパウチ形式であるため、基本的には従来のスタンディングパウチ用の製袋機を利用して製造することができる。
パウチ上部のコーナー部に注出口部を設けている点。
前記注出口部の一方の側部、または両方の側部に容器の口部に固定するための切り欠き部を設けている点。
更に必要に応じて、前記注出口部の上部端縁部に注出口部の先端部を切り取って開封する際に利用する摘み片を設けている点、および注出口部に易開封性手段を設けている点。 パウチの壁面フィルムに、少なくとも注出口部からパウチの中心部近傍にかけて、注出口を開口させるための膨らみ部と、その下に繋がる曲線状の押し罫とを設けている点である。
最高部の高さが1mm未満の場合は、自然開口に対する効果が薄くなり、また、7mmを超える高さは、その必要性もなく、加工自体が難しくなると同時に、注出口部が嵩張るようになるため、空袋の取り扱い性、充填シール機におけるスタッキング適性なども低下するため好ましくない。
而して、上記のような面状変形部からなる膨らみ部は、通常のプラスチックフィルム等を成形加工するプレス成形加工等により形成することができる。
また、本発明において、上記の注出口部の面状変形部からなる膨らみ部の下に繋がる下反りの曲線状の線状変形部からなる押し罫も、上記面状変形部からなる膨らみ部と同様に、通常のプラスチックフィルム等を成形加工するプレス成形加工等により形成することができる。
而して、本発明においては、上記の面状変形部からなる膨らみ部と曲線状の線状変形部からなる押し罫とから構成される複合変形部は、プラスチックフィルムのプレス成形等により面状変形部からなる膨らみ部と曲線状の線状変形部からなる押し罫との両者を別々にあるいは同時に成形して設けることができるものである。
そして、本発明においては、袋を構成する壁面フィルムに、面状変形部からなる膨らみ部曲線状の線状変形部からなる押し罫とから構成される複合変形部を設けることにより、その成形部分と非成形部分との物性等を変化させ、これにより、その物性の相違等により閉塞防止機能、内容物の流動性等の作用効果を奏することを可能とするものである。
従って、内容物を外に零すことなく、他の容器に最後まで安全且つ容易に移し替えることができる。
但し、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
また、図面に付した符号は、異なる図面においても共通する部分には同じ符号を用いた。
図1〜図5は、それぞれ本発明の詰め替え用パウチの一実施例の構成を説明する正面図である。
但し、上部ヒートシール部は、いずれもその一部または全部を内容物の充填後にヒートシールするものである。
即ち、底部1が常法に従って、フィルムを内側に折り返してなるガセット形式で形成され、内側に折り込まれたフィルムの両側下端近傍に、半円形の切り欠き部が設けられ、舟形の底部ヒートシール部2でヒートシールして形成されている。
そして、パウチ100の本体部分は、前後2面の壁面フィルム5の両側端縁部を胴部ヒートシール部3でヒートシールして形成される。
そして、パウチ100の壁面フィルム5には、注出口部6からパウチ100の中心部近傍にかけて、注出口を自動的に開口させるための面状変形部からなる膨らみ部Aと、その下に繋がる下反りの曲線状の線状変形部からなる押し罫Bとから構成される複合変形部Fが、前後2面の壁面フィルム5の同位置に重なるように対称形に設けて構成されている。 尚、面状変形部からなる膨らみ部Aの形状は、図に示したように、上部に平行部分を有し下部が先細りとなる形状であり、その下に繋がる下反りの曲線状の線状変形部からなる押し罫Bは、パウチ100に内容物を充填し、上部ヒートシール部4を脱気シールして密封した際、内容物によりパウチ上部に生じるU字状の折れ筋に沿う形状である。
尚、図1において、注出口部6の切り欠き部7a の反対側の側部に設けた切り欠き部7b は、補助的に設けたものであり、内容物の移し替えに際して、例えば、切り欠き部7b 側を容器の口部にあてがって注出を行った場合でも注出口部の容器の口部への固定性をよくし、容易に注出できるようにしたものである。
この点は以下の図2〜図5に示した詰め替え用パウチにおいても同様である。
そして、面状変形部からなる膨らみ部Aと線状変形部からなる押し罫Cと線状変形部からなる押し罫Dとから複合変形部F2 を構成するものである。
そして、面状変形部からなる膨らみ部Aと線状変形部からなる押し罫Cと線状変形部とから複合変形部F1 を構成するものである。
従って、このような構成を採ることにより、前記図2に示した構成の詰め替え用パウチ110で説明した内容と同様な作用、効果を得ることができる。
2 底部ヒートシール部
3 胴部ヒートシール部
4 上部ヒートシール部
5 壁面フィルム
6 注出口部
7a 、7b 切り欠き部
8 摘み片
9 ノッチ
10 切り取り線
11 折り曲げ線
A 膨らみ部
B、C、D 押し罫
100、110、120、130、140 詰め替え用パウチ
F、F1 、F2 複合変形部
Claims (5)
- 上部のコーナー部に注出口部を備え、内部に流動性を有する内容物が密封包装されるスタンディングパウチ形式の詰め替え用パウチにおいて、
該パウチの壁面フィルムに、少なくとも該注出口部からパウチの中心部近傍にかけて、注出口を開口させるための面状変形部からなる膨らみ部と、その下に繋がる下反りの曲線状で、壁面フィルムの内側から外側に突出する線状変形部からなる押し罫とから構成される複合変形部が、前後2面の壁面フィルムの同位置に重なるように設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチ。 - 線状変形部からなる押し罫が、前記注出口部の面状変形部からなる膨らみ部の下からパウチの中心部近傍を通り、注出口部と反対側の下部コーナー部寄りの位置に至るS字状に設けられていることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチ。
- 線状変形部からなる押し罫が、前記注出口部の面状変形部からなる膨らみ部の下からパウチの中心部近傍を通り、注出口部と反対側の下部コーナー部寄りの位置に至るS字状の線状変形部からなる押し罫と、更に、その上部に設けられ、前記面状変形部からなる膨らみ部の側部からパウチの中心部より上寄りの中央部近傍に至る下反りの曲線状の線状変形部からなる押し罫との組み合わせで設けられていることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチ。
- 前記注出口部の両面の壁面フィルムに設けられる面状変形部からなる膨らみ部が、注出口部の先端側を上として、逆三角形状、上部に平行部分を有し下部が先細りとなる形状、または、長方形状のいずれかの形状からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の詰め替え用パウチ。
- 注出口部が、少なくともパウチ中央部側の側部に該注出口部を容器の口部に固定するための切り欠き部が設けられ、
該注出口部の先端部のパウチ中央部側の側部に摘み片が横方向に延設され、
該摘み片の下側の該注出口部に易開封性手段が設けられることを特徴とする上記の請求項1〜4のいずれか1項に記載する詰め替え用パウチ。
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