JP2008080118A - 薬剤噴霧器 - Google Patents

薬剤噴霧器 Download PDF

Info

Publication number
JP2008080118A
JP2008080118A JP2007226129A JP2007226129A JP2008080118A JP 2008080118 A JP2008080118 A JP 2008080118A JP 2007226129 A JP2007226129 A JP 2007226129A JP 2007226129 A JP2007226129 A JP 2007226129A JP 2008080118 A JP2008080118 A JP 2008080118A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capsule
insertion hole
divided body
posture
puncture needle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007226129A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4828492B2 (ja
Inventor
Kazunori Ishizeki
一則 石関
Hisatomo Oki
久朝 大木
Shigemi Nakamura
茂巳 中村
Akira Yanagawa
明 柳川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dott Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Dott Co Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dott Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Dott Co Ltd
Priority to JP2007226129A priority Critical patent/JP4828492B2/ja
Publication of JP2008080118A publication Critical patent/JP2008080118A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4828492B2 publication Critical patent/JP4828492B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】カプセル穿刺針が噴霧器の外部に露出しにくい構成を得る。
【解決手段】カプセル挿入孔6が形成された本体部2と、カプセル挿入孔6内に対して進退可能なカプセル穿刺針9を有する可動部3とが、少なくともカプセル挿入孔6が露出する姿勢とカプセル挿入孔6が本体部2によって隠される姿勢との間で、相対回動可能に結合され、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露出する姿勢にある状態で、本体部2(突起6aの側壁6e)によってカプセル穿刺針9の進出が規制される。
【選択図】図7

Description

本発明は、薬剤噴霧器に関する。
従来、種々の薬剤噴霧器が提案されている。特許文献1には、その一例としての薬剤噴霧器が開示されている。
上記公報の薬剤噴霧器は、カプセル穿刺針によってカプセルに穴を開けてカプセル内に収容されていた薬剤を圧送空気によって噴出させるようになっており、具体的には、カプセルが保持されたカプセルホルダに薬品噴霧部を螺結し、当該薬品噴霧部に進退可能に支持されたカプセル穿刺針を動かしてカプセルに穿孔を形成するものである。
特許第3273712号公報
しかしながら、上記特許文献1の薬剤噴霧器では、カプセルホルダに螺結されていない状態でも薬品噴霧部に進退可能に保持されたカプセル穿刺針を動かすことができるようになっており、その状態で、万一、カプセル穿刺針を進出させる操作を行うと、カプセル穿刺針が薬品噴霧部の外部に露出して埃や塵が付着する場合があり、衛生面、安全面ともに好ましくない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、薬剤噴霧器において、カプセル穿刺針が噴霧器の外部に露出しにくい構成を得ることにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、薬剤噴霧器において、カプセルを保持するカプセル保持部が形成された第1分割体と、当該カプセル保持部内に対して進退可能な上記カプセル穿刺針を有する第2分割体とが、少なくともカプセル保持部が露出する姿勢とカプセル保持部が第2分割体によって隠される姿勢との間で、相対移動可能に結合され、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル保持部が露出する姿勢にある状態で、第1分割体によってカプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする。
請求項2の発明は、上記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対回動可能に結合され、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、上記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が上記カプセル挿入孔の開口部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、上記出口が上記カプセル挿入孔の側壁の外側に面して当該側壁によって上記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする。
請求項3の発明は、上記第1分割体に筒状の突起が形成されて当該突起の筒内孔が上記カプセル挿入孔とされ、上記第2分割体に上記突起を挟持する一対のアーム部が設けられ、上記突起およびアーム部のうちいずれか一方にガイド溝が形成されるとともに、他方には上記ガイド溝に案内される案内子が設けられ、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、上記突起の端面と上記一対のアーム部間の奥面とが相互に当接して当該奥面によってカプセル挿入孔の開口部が塞がれるように構成されるとともに、上記ガイド溝に上記端面と奥面とが接離する方向に延在する部分が設けられ、上記第1分割体と第2分割体とを上記カプセル挿入孔が隠される姿勢から露出する姿勢に姿勢変化させるのに際して、上記端面と奥面とを相互に離間させるように構成されたことを特徴とする。
請求項4の発明は、上記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対スライド可能に結合され、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、上記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が上記カプセル挿入孔の開口部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、上記出口が上記カプセル挿入孔の上側壁に面して当該上側壁によって上記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする。
請求項5の発明は、上記第1分割体に筒状の突起が形成されて当該突起の筒内孔が上記カプセル挿入孔とされ、上記第2分割体に上記突起を挟持する一対のアーム部が設けられ、上記突起およびアーム部のうちいずれか一方にガイド溝が形成されるとともに、他方には上記ガイド溝に案内される案内子が設けられ、上記第1分割体と上記第2分割体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、上記突起の端面と上記一対のアーム部間の奥面とが相互に当接して当該奥面によってカプセル挿入孔の開口部が塞がれるように構成されるとともに、上記突起に上記カプセル挿入孔の開口部と上記カプセル穿刺針の出口とがずれる方向に延在する部分が設けられ、上記第1分割体と第2分割体とを上記カプセル挿入孔が隠される姿勢から露出する姿勢に姿勢変化させるのに際して、上記開口部と出口とを相互に離間させるように構成されたことを特徴とする
請求項6の発明は、上記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対傾倒可能に結合され、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、上記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が上記カプセル挿入孔の開口部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、上記出口が上記カプセル挿入孔の側壁の外側に面して当該側壁によって上記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする。
請求項7の発明は、上記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対傾倒可能に結合され、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、上記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が上記カプセル挿入孔の開口部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、上記第2分割体には、上記カプセル保持部を覆い上記第1分割体と第2分割体との相対傾倒前段階で移動する遮蔽部を有し、当該遮蔽部は第1分割体と第2分割体との相対傾倒前段階で上記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする。
請求項8の発明は、上記遮蔽部には、上記カプセル挿入孔が第2分割体によって隠される姿勢で、上記カプセル穿刺針を上記カプセル挿入孔へ向けて通過する穿刺孔が設けられたことを特徴とする。
請求項9の発明は、上記ガイド溝に、上記端面と上記奥面とが接離する方向に対して交叉する方向に略沿って延在する部分が設けられたことを特徴とする。
請求項10の発明は、上記突起が円筒状に形成され、上記ガイド溝および上記案内子が、上記突起の中心軸について対称に一対設けられ、上記案内子が上記ガイド溝に嵌挿されて、上記第1分割体と第2分割体との相対回動における回動軸として機能させたことを特徴とする。
請求項11の発明は、上記カプセル穿刺針が上記カプセル挿入孔に保持されたカプセルを貫通するように構成されるとともに、当該カプセルを貫通したカプセル穿刺針の先端部分に薬剤受室が形成され、上記空気圧送機構から圧送され空気を上記薬剤受室に導入する空気通路を、当該薬剤受室からの空気および薬剤の排出方向と交叉する方向に延在させたことを特徴とする。
請求項12の発明は、上記カプセル保持部の底面を、カプセルの端部形状に略密着する略半球状に形成したことを特徴とする。
請求項13の発明は、上記薬剤受室をカプセルの外側形状に沿って略円筒状に形成し、当該薬剤受室に空気を導入する複数の空気通路を筒内面の接線方向に接続して略渦巻状に配置したことを特徴とする。
請求項14の発明は、薬剤の噴出孔が形成される先端部分に密着する着脱可能な外皮部を備えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、カプセル穿刺針が保持される第2分割体が第1分割体から分離せず、カプセル保持部が露出してカプセルを着脱できる状態では、当該カプセル穿刺針の進出が第1分割体によって規制されるようにしたため、カプセル穿刺針に触れることなく衛生的にかつ安全に維持しやすくなる。
請求項2の発明によれば、第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、カプセル穿刺針の出口がカプセル挿入孔の側壁の外面に面するため、カプセル穿刺針の進出が第1分割体によって規制される構成を、より簡素な構成として具現化することができる。
請求項3の発明によれば、ガイド溝に案内子が案内される状態で、突起の端面と一対のアーム部間の奥面とを相互に当接させることでこの部分のシール性を確保するとともに、ガイド溝の上記端面と奥面とが接離する方向に延在する部分に案内子が案内される状態で、それら端面と奥面とを離間させることで、第1分割体と第2分割体をより容易に相対回動させることが可能となる。
請求項4の発明によれば、第1分割体と第2分割体とを相対スライド可能に結合して、第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、カプセル穿刺針の出口がカプセル挿入孔の上側壁に面するため、第1分割体と第2分割体との相対スライドに伴ってカプセル穿刺針の進出が第1分割体によって規制される構成を、より簡素な構成として具現化することができる。
請求項5の発明によれば、ガイド溝に案内子が案内される状態で、突起の端面と一対のアーム部間の奥面とを相互に当接させることで、この部分のシール性を確保するとともに、ガイド溝の上記端面と奥面とがずれる方向に延在する部分に案内子が案内される状態で、それら端面と奥面とを離間させることで、第1分割体と第2分割体をより容易に相対スライドさせることが可能となる。
請求項6の発明によれば、第1分割体と第2分割体とを相対傾倒可能に結合して、第1分割体と第2分割体とがカプセル挿入孔が露出する傾倒した姿勢にある状態では、カプセル穿刺針の出口がカプセル挿入孔の側壁の外側に面するため、第1分割体と第2分割体との相対傾倒に伴うカプセル穿刺針の進出が第1分割体によって規制される構成を、より簡素な構成として具現化することができる。
請求項7の発明によれば、第1分割体と第2分割体との相対傾倒前段階で、遮蔽部によって上記カプセル穿刺針の進出が規制されるため、当該遮蔽部によってもカプセル穿刺針の進出を規制できるとともに、第1分割体と第2分割体との相対傾倒を円滑に行うことができる。
請求項8の発明によれば、カプセル挿入孔が第2分割体によって隠される姿勢では、遮蔽部に設けた穿刺孔を通してカプセル穿刺針をカプセル挿入孔に通過させることができる。
請求項9の発明によれば、ガイド溝は、上記端面と上記奥面とが接離する方向に対して交叉する方向に略沿って延在する部分によって、第1分割体と第2分割体とをそれらの接離方向に相互に係止して、第1分割体と第2分割体とが離間するのを抑制することができる。
請求項10の発明によれば、上記突起が円筒状に形成されたことにより、ガイド機構と相対回動機構とを共用化できることにより、構成を簡素化できるとともに、上記突起の中心軸について軸対称としたことで、ガイド機構による相対移動時および相対回動機構による相対回動時の姿勢を安定化でき、より確実な動作を得ることができる。
請求項11の発明によれば、薬剤受室によりカプセルに形成された穿孔から零れ出た薬剤が空気圧送機構側に逆流するのを抑制することができ、また、当該薬剤受室で空気の導入方向と排出方向とを交叉させることで空気流の乱れや剥離、ひいては空気と薬剤との攪拌を促進させて、空気とともに排出できるとともに、薬剤をより遠くまで到達させることができ、かつ、薬剤が薬剤噴霧機内に残存するのを抑制できる。
請求項12の発明によれば、カプセル保持部とカプセルの外表面との密着性を高め、薬剤のシールを高めることができる。
請求項13の発明によれば、薬剤受室内で空気の旋回流が形成され、空気と薬剤との攪拌をより一層促進することができる。
請求項14の発明によれば、外皮部を着脱することで、薬剤噴出器の外表面が清潔な状態をより容易に維持することができる。
以下、本発明を具現化した第1実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)図1は、本実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す正面図、図2は、薬剤噴霧器の縦断面図、図3は、薬剤噴霧器の斜視図、図4は、薬剤噴霧器に設けられる突起の斜視図、図5〜図8は、薬剤噴霧器の斜視図であって第1分割体と第2分割体との相対移動の各段階を示す図、図9は、薬剤噴霧器の側面図であって第1分割体と第2分割体との相対移動の各段階を示す図、図10〜図12は、薬剤噴霧器の縦断面図であってカプセル保持部に保持したカプセルを穿刺してカプセル内部の薬剤が排出されるまでの各段階を示す図、図13は、図1のXIII−XIII断面図、図14は、薬剤噴出口側に着脱可能に装着される外皮部の斜視図である。
なお、本実施形態では、薬剤噴霧器1が、鼻腔内に粉末の薬剤を投与する粉末薬剤投与器として実施された場合について例示する。
本実施形態にかかる薬剤噴霧器1は、第1分割体としての本体部2と、本体部2に対して相対移動(相対回動)可能に結合される第2分割体としての可動部3と、可動部3の排出孔3a側の外表面3bを被覆する外皮部4と、を備える。
この薬剤噴霧器1は、本体部2の底部2eを机上面等の平面上に突き当てて静置されるようになっており、以下では、便宜上、この静置姿勢(図1)を基準として上下方向を規定するものとする。
本体部2は、可撓性を有するエラストマを容器状に成形したものであり、内部に空気室2aが形成されている。この空気室2aの外壁2bを手指等で押し潰すと空気室2aが縮小し、空気室2a内の空気が空気通路5を通じて排出されるようになっている。すなわち本実施形態では、本体部2が空気圧送機構として機能する。
本体部2の可動部3側の端部(上部)は、手指等による押圧等によってはそれほど変形しない剛体部2cとなっており、この剛体部2c内に、カプセル保持部としてのカプセル挿入孔6と、薬剤受室7とが形成されている。
カプセル挿入孔6は、可動部3側の端面2d上に突出する円筒状の突起6aの筒内部として形成されており、可動部3が傾倒されて開口部6bが開放された状態(カプセル挿入孔6が露出した状態:図7,図8,および図9の(c);後述)で、当該開口部6bを介してカプセル8を挿入できるようになっている。図2に示すように、カプセル挿入孔6の底面6cはカプセル8の半球部分とほぼ密着する球面状に、また内周面6dは挿入時カプセル8の円筒部分をガイドするように、それぞれ形成されている。
薬剤受室7は、カプセル挿入孔6の底面6c側に連設された円筒状の空間として形成されており、図12に示すように、カプセル穿刺針9によってカプセル8に形成された穿孔8bを介してカプセル8内から零れ出た(零れ落ちた)薬剤10をこの薬剤受室7内に受容し、空気室2a内に進入するのを抑制する。
そして、薬剤受室7は、側壁7aの外周に形成された環状溝部7bと、側壁7aを貫通して環状溝部7bと連通する側孔7cとを介して、空気室2aと連通されており、空気室2aの縮小によって圧送された空気が、環状溝部7bおよび側孔7cを介して薬剤受室7内に導入されるようになっている。このとき、図13に示すように、側孔7cは、薬剤受室7の内周面7d上で周方向に適宜に配分された複数箇所(この例では90°毎に4箇所)で薬剤受室7に開口するとともに、各開口位置での接線に沿って略渦巻状に延設されており、側孔7cから薬剤受室7内に導入された空気が当該薬剤受室7内で旋回流(渦流)を形成し、薬剤10と空気との攪拌が促進されるようにしてある。すなわち、本実施形態では、薬剤受室7は、圧送された空気と薬剤10との攪拌流を形成する攪拌流形成部として機能している。
可動部3は、略矩形柱状の剛体部3cと、剛体部3cから本体部2側に伸びて突起6aを挟み込む一対のアーム部3d,3dと、アーム部3d,3dの反対側で剛体部3cから突出して鼻腔内に差し込まれる差込部3e,3eとを備えている。
突起6aおよびアーム部3d,3dには、本体部2と可動部3との相対移動を規定するガイド機構11(図4)が形成される。本実施形態では、ガイド機構11は、図2,図4,および図9に示すように、突起6aの筒外面6fに形成されたガイド溝11aと、アーム部3dに形成されてガイド溝11a,11aに挿入される案内子としての略円柱状の突部11b,11bとによって構成されている。ガイド溝11a,11aは、円筒状の突起6aの中心軸Cについて対称(軸対称)に形成されており、各アーム部3d,3dにおいて突起6aの筒外面6fとの当接面に突設された突部11b,11bが、それぞれ対応するガイド溝11a,11aに挿入されている。
ここで、ガイド溝11aは、図4に示すように、周方向に沿って延在する周方向延在部11cと、円筒状の突起6aの軸方向に沿って延在する軸方向延在部11dとを有する略L字状に形成されている。
そして、周方向延在部11cに沿った突部11bの移動によって、図3の姿勢と図5の姿勢との間における、本体部2と可動部3との中心軸C回りの相対回動が規定されるとともに、軸方向延在部11dに沿った突部11bの移動によって、図5の姿勢と図6の姿勢との間(図9の(a)の姿勢と(b)の姿勢との間)における、本体部2と可動部3との上下方向の相対移動(接離)が規定される。
さらに、図6(図9の(b))および図7(図9の(c))に示すように、可動部3が本体部2から離間した状態(本実施形態では、突部11bが軸方向延在部11dの半円筒状の上端11e(図4)に位置する状態)で、可動部3を本体部2から離間させる方向(上方向)に力を加えてこの状態を維持しながら、突部11bを中心軸として、可動部3を本体部2に対して回動(傾倒)させることで、本体部2と可動部3とが略直角に屈曲した姿勢を取り得るようにしてある。
ここで、図2および図3は、薬剤10(図12)の噴霧が可能な噴霧可能状態を示しており(ただし、図2ではカプセル8および薬剤10は省略)、この状態では、本体部2に形成されたカプセル挿入孔6が可動部3によって被覆されている。そして、図2に示すように、本体部2の端面2dとアーム部3d,3dの端面3fとが当接するとともに、可動部3の二つのアーム部3d,3d間の奥面3gが突起6aの端面6gに当接して開口部6bを塞ぎ、本体部2と可動部3との境界から外部に薬剤10(図12)が漏出しないようにしてある。さらに、この状態では、奥面3gに形成された突起3hが、開口部6bからカプセル挿入孔6内の上部に挿入されて、当該カプセル挿入孔6内に挿入されたカプセル8(図12)を底面6cの反対側(上側)から押さえつけてカプセル挿入孔6の奥側に押し込むようになっており、カプセル8の外表面8aとカプセル挿入孔6の底面6cおよび内周面6dとの密着性を高め、この部分における薬剤10のシールをより一層確実なものとしている。また、突起3hにもカプセル8の半球部分にフィットする球面状の凹面3iが形成され、当該凹面3iとカプセル8の外表面8aとの密着性を高め、この部分でも薬剤10のシールをより一層確実なものとしている。
そして、薬剤噴霧器1は、この状態で、カプセル穿刺針9が開口部6bを介してカプセル挿入孔6内に進出できるように構成されている。すなわち、カプセル穿刺針9は、可動部3の剛体部3cに形成された針格納部3j内において、カプセル挿入孔6の中心軸C上で延伸する状態で格納されるとともに、カプセル穿刺針9が固定されるスライダ9aが、剛体部3cに、中心軸Cに沿って進退可能に支持されている。さらに、この状態では、カプセル穿刺針9の出口3kがカプセル挿入孔6の開口部6bに臨んでいる。したがって、図10に示すように、カプセル挿入孔6にカプセル8が挿入された状態で、図11に示すように、剛体部3cに上下スライド可能に支持されたスライダ9aを手指等で本体部2側(下側)にスライドさせることで、このスライダ9aに固定されたカプセル穿刺針9が出口3kからカプセル挿入孔6内に進出して、図12に示すように、カプセル8に穿孔8bが形成される。さらに、本実施形態では、カプセル穿刺針9の進出によって、カプセル8の上下二箇所(薬剤受室7側とその反対側の二箇所)に穿孔8bが形成されるように構成される。なお、図12に示すように、カプセル穿刺針9が針格納部3jに格納された状態で当該カプセル穿刺針9の先端部となる位置には、シール部材12が装着されており、カプセル穿刺針9の周囲からの空気および薬剤10の漏れが抑制されている。
一方、図6,図7,図8,図9の(b)および(c)の状態は薬剤10の噴霧ができない噴霧不可能状態を示している。特に、図7,図8および図9の(c)の状態では、本体部2に形成されたカプセル挿入孔6が可動部3によって被覆されることなく、外部に露出するため、図8に示すように、開口部6bを介してカプセル挿入孔6内にカプセル8を挿入することができる。そして、この状態では、本体部2と可動部3とが略直角に屈曲した姿勢となって、カプセル穿刺針9の可動部3からの出口3kが、本体部2の突起6aの側壁6eの筒外面6fに面し、この側壁6eによって、カプセル穿刺針9の外部への進出が規制されるようになっている。
また、図2に示すように、剛体部3c内には、カプセル挿入孔6と排出孔3aとを連通する空気通路3m,3nが形成されている。このうち、カプセル挿入孔6と連通して中心軸Cに沿って上下方向に伸びる空気通路3mはカプセル穿刺針9の進退通路としても機能するものであり、当該空気通路3mの凹面3iにおける開口部がカプセル穿刺針9の出口3kとなっている。そして、この空気通路3mに接続される空気通路3n,3nは、それぞれ、当該空気通路3mと交叉する方向(静置状態における略水平方向)に延在する部分を有し、その部分の中心軸Cから遠い側の端部で差込部3e,3eに向けて(上方に向けて)折曲し、相互に平行に延伸して排出孔3a,3aに接続されている。そして、本実施形態では、針格納部3jをこれら空気通路3n,3nの間に平行に配置することで、針格納部3jおよび二本の空気通路3n,3nを剛体部3c内で効率良くレイアウトしている。
以上の構成を備える薬剤噴霧器1の薬剤噴霧動作について説明すると、まず、図7,図8および図9の(c)の状態で、可動部3によって被覆されることなく外部に露出したカプセル挿入孔6にカプセル8を嵌め込んだ後、可動部3を図6および図9の(b)に示すように起立させ、その後、可動部3を図5および図9の(a)に示す状態まで下方に移動させる。そして、可動部3を周方向に図10および図3に示す状態まで回動させると、噴霧可能状態となる。この間、ガイド機構11において、案内子としての突部11bは、ガイド溝11a内を、図4の(c)→(b)→(a)の順に移動することになる。ここで、図4の(b)から図4の(a)の動作を参照すれば、ガイド溝11aの周方向延在部11cが、本体部2と可動部3とを中心軸Cに沿う方向にロックするロック機構として機能していることが理解できよう。
次に、本体部2のスライダ9aを図10に示す状態から図11に示す状態まで下方にスライドさせてカプセル穿刺針9によってカプセル8の上下に穿孔(貫通孔)8b,8bを形成し、スライダ9aを図12に示す状態まで上方にスライドさせてカプセル穿刺針9を針格納部3jに戻す。
そして、この図12の状態で、空気室2aの外壁2bを手指等で押し潰すと空気室2aが縮小し、空気室2a内の空気が空気通路5から排出される。このとき、カプセル8および薬剤受室7内にある薬剤10が空気室2aの収縮によって圧送された空気とともに排出される。空気は、空気通路5としての環状溝部7b、側孔7c、薬剤受室7、穿孔8b、カプセル8内、穿孔8b、空気通路3m、および空気通路3nを通過して、排出孔3aから排出される。このとき薬剤受室7において撹拌流(旋回流)が形成され、空気と薬剤10とが良好に混合されるため、薬剤10が鼻腔内の奥までより確実に到達できるようになる上、薬剤10が薬剤噴霧器1内に残存するのを抑制することができる。
また、本実施形態にかかる薬剤噴霧器1は、排出孔3aが形成される薬剤噴霧器1の先端部分を密着する着脱可能な外皮部4を備えている。この外皮部4は、図14に示すように、可動部3の剛体部3cを先端側から被覆する本体部4aと、この本体部4aから突出して差込部3eを被覆する筒状部4bとを備える。そして、本体部4aにはスライダ9aの可動領域との干渉を避ける切欠部4cが形成される一方、筒状部4bの先端には排出孔3aと連接される貫通孔4dが形成される。こうすれば、外皮部4を交換することで、薬剤噴霧器1の表面を洗浄等することなく容易に清潔に維持できるようになる。
以上の本実施形態によれば、カプセル8を保持するカプセル挿入孔6が形成された本体部2と、当該カプセル挿入孔6内に対して進退可能な前記カプセル穿刺針9を有する可動部3とが、少なくともカプセル挿入孔6が露出する姿勢とカプセル挿入孔が可動部3によって隠される姿勢との間で、相対移動可能に結合され、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露出する姿勢にある状態で、本体部2によってカプセル穿刺針9の進出が規制されるように構成されているため、カプセル穿刺針9が露出するのを抑制し、当該カプセル穿刺針9をより衛生的にかつ安全に維持しやすくなるという利点がある。
また、本実施形態によれば、本体部2と可動部3とが、少なくともカプセル挿入孔6が露出する姿勢とカプセル挿入孔6が隠される姿勢との間で、相対回動可能に結合され、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が隠される姿勢にある状態では、カプセル穿刺針9の可動部3からの出口3kがカプセル挿入孔6の開口部6bに臨んでカプセル穿刺針9が当該開口部6bから当該カプセル挿入孔6の内部へ進出可能となり、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露出する姿勢にある状態では、出口3kがカプセル挿入孔6の側壁6eの外側に面して当該側壁6eによってカプセル穿刺針9の進出が規制されるように構成されているため、本体部2によってカプセル穿刺針9が可動部3から露出するのを抑制する構成を、比較的簡素な構成として具現化することができる。
また、本実施形態によれば、本体部2に筒状の突起6aが形成されて当該突起6aの筒内孔がカプセル挿入孔6とされ、可動部3に突起6aを挟持する一対のアーム部3d,3dが設けられ、突起6aおよびアーム部3dのうちいずれか一方にガイド溝11aが形成されるとともに、他方にはガイド溝11aに案内される案内子としての突部11bが設けられ、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が隠される姿勢にある状態では、突起6aの端面6gと一対のアーム部3d,3d間の奥面3gとが相互に当接して当該奥面3gによってカプセル挿入孔6の開口部6bが塞がれるように構成されるとともに、ガイド溝11aに端面6gと奥面3gとが接離する方向に延在する軸方向延在部11dが設けられ、本体部2と可動部3とをカプセル挿入孔6が隠される姿勢から露出する姿勢に姿勢変化させるのに際して、端面6gと奥面3gとを相互に離間させるように構成されているため、カプセル挿入孔6の開口部6bのシール性を確保できるとともに本体部2と可動部3とを離間させてより容易に相対回動させる機構を、比較的簡素な構成として具現化することができる。
(第2実施形態)図15〜図16は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとする。図15は、本実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す正面図、図16は、本実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す側面図、図17、第1分割体と第2分割体との相対スライド状態を示す側面図である。なお、本実施形態にあっても、薬剤噴霧器が、鼻腔内に粉末の薬剤を投与する粉末薬剤投与器として実施された場合について例示する。
本実施形態にかかる薬剤噴霧器1Aは、図15に示すように、基本的に第1実施形態と略同様の構成となり、第1分割体としての本体部2と、本体部2に対して相対移動(相対スライド)可能に結合される第2分割体としての可動部3と、を備えて構成される。
本体部2にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔6が形成され、本体部2と可動部3とが、図17に示すように、少なくともカプセル挿入孔6が露出する姿勢と、図16に示すように、カプセル挿入孔6が隠される姿勢との間で、相対スライド可能に結合される。
本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が隠される姿勢にある状態では、カプセル穿刺針9の可動部3からの出口3k(詳細は図2参照)がカプセル挿入孔6の開口部6bに臨んでカプセル穿刺針9が当該開口部6b(詳細は図2参照)から当該カプセル挿入孔6の内部へ進出可能となっている。
そして、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露出する姿勢にある状態では、前記出口3kがカプセル挿入孔6の上側壁、つまり、突起6aの端面6gに面して当該端面6gによってカプセル穿刺針9の進出が規制される。カプセル挿入孔6は、第1実施形態と同様に、本体部2から突設した筒状の突起6aに形成されて、当該突起6aの筒内孔がカプセル挿入孔6とされる。
可動部3には、突起6aを挟持する一対のアーム部3dが設けられており、前記相対スライドを可能とするために、図16に示すように、突起6aの左右(図15中左右方向)側面に前後方向(図15中紙面表裏方向)に延在するガイド溝11aが形成されるとともに、アーム部3dには当該ガイド溝11aに案内される突部11bが設けられる。そして、ガイド溝11a内を突部11bが摺動しつつ、本体部2と可動部3とは前後方向の相対スライドが許容される。なお、この場合、アーム部3dにガイド溝11aを形成し、突起6aに突部11bを設けてもよい。
本体部2と可動部3とが、図16に示すように、カプセル挿入孔6が隠される姿勢にある状態では、突起6aの端面6gと一対のアーム部3d間の奥面3g(図2参照)とが相互に当接して当該奥面3gによってカプセル挿入孔6の開口部6bが塞がれる。突起6aには前記カプセル挿入孔6の開口部6bとカプセル穿刺針9の出口3kとがずれる方向に延在する延長部分6hが設けられ、本体部2と可動部3とをカプセル挿入孔6が隠される姿勢(図16参照)から露出する姿勢(図17参照)に姿勢変化させるのに際して、開口部6bと出口3kとを相互に離間させるようになっている。
ここで、薬剤噴霧器1Aの薬剤噴霧動作は、まず、図17の状態で、可動部3によって被覆されることなく外部に露出したカプセル挿入孔6にカプセル8を嵌め込んだ後、可動部3を図16に示すようにガイド溝11aに沿ってスライドさせ、カプセル挿入孔6の開口部6bをアーム部3dの奥面3gで塞ぐ。この状態で噴霧可能状態となり、その後は第1実施形態と同様に、本体部2のスライダ9aを下方にスライドさせてカプセル穿刺針9によってカプセル8の上下に穿孔し、その後、スライダ9aを元の状態(図15参照)まで上方にスライドさせてカプセル穿刺針9を針格納部3jに戻す。
したがって、本実施形態の薬剤噴霧器1Aによれば、本体部2と可動部3とを相対スライド可能に結合して、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露出する姿勢にある状態では、カプセル穿刺針9の出口3kがカプセル挿入孔6の端面6gに面するため、本体部2と可動部3との相対スライドに伴ってカプセル穿刺針9の進出が本体部2によって規制される構成を、より簡素な構成として具現化することができる。
また、ガイド溝11aに突部11bが案内される状態で、突起6aの端面6gと一対のアーム部3d間の奥面3gとを相互に当接させることで、この部分のシール性を確保するとともに、ガイド溝11aの端面6gと奥面3gとがずれる方向に延在した延長部分6hに突部11bが案内される状態で、それら端面6gと奥面3gとを離間させることで、本体部2と可動部3をより容易に相対スライドさせることが可能となる。
(第3実施形態)図18〜図20は本発明の第3実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとする。図18は、本実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す正面図、図19は、本実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す側面図、図20は、第1分割体と第2分割体との相対傾倒状態を示す側面図である。なお、本実施形態にあっても、薬剤噴霧器が、鼻腔内に粉末の薬剤を投与する粉末薬剤投与器として実施された場合について例示する。
本実施形態にかかる薬剤噴霧器1Bは、図18に示すように、基本的に第1実施形態と略同様の構成となり、第1分割体としての本体部2と、本体部2に対して相対移動(相対傾倒)可能に結合される第2分割体としての可動部3と、を備えて構成される。
本体部2にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔6が形成され、本体部2と可動部3とが、図20に示すように、少なくともカプセル挿入孔6が露出する姿勢と、図19に示すように、カプセル挿入孔6が隠される姿勢との間で、相対傾倒可能に結合される。
本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が隠される姿勢にある状態では、カプセル穿刺針9の可動部3からの出口3k(詳細は図2参照)がカプセル挿入孔6の開口部6bに臨んでカプセル穿刺針9が当該開口部6b(詳細は図2参照)から当該カプセル挿入孔6の内部へ進出可能となっている。
そして、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露出する姿勢にある状態では、出口3kがカプセル挿入孔6の側壁6eの外側に面して当該側壁6eによってカプセル穿刺針9の進出が規制される。突起6aは、図19に示すように、側面視で略半円状に形成され、その外周面の側方が側壁6eとなっている。
可動部3には、図18に示すように、突起6aを挟持する一対のアーム部3dが設けられており、それらアーム部3dは、図18および図19に示すように、半円状を成す突起6aの中心部から突設するピン部13によって回動自在となり、可動部3は、図20に示すようにピン部13を中心として傾倒可能となっている。
ここで、薬剤噴霧器1Bの薬剤噴霧動作は、まず、図20に示すように、可動部3をピン部13を中心として傾倒させることにより、可動部3によって被覆されていたカプセル挿入孔6は外部に露出した状態となる。そのカプセル挿入孔6にカプセル8を嵌め込んだ後、可動部3を図19に示すように回動して初期位置に起立させ、カプセル挿入孔6の開口部6bをアーム部3dの奥面3gで塞ぐ。
この状態で噴霧可能状態となり、その後は第1実施形態と同様に、本体部2のスライダ9aを下方にスライドさせてカプセル穿刺針9によってカプセル8の上下に穿孔し、その後、スライダ9aを元の状態(図18参照)まで上方にスライドさせてカプセル穿刺針9を針格納部3jに戻す。
したがって、本実施形態の薬剤噴霧器1Bによれば、本体部2と可動部3とを相対傾倒可能に結合して、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露出する姿勢にある状態では、カプセル穿刺針9の出口3kがカプセル挿入孔6の側壁6eの外側に面するため、本体部2と可動部3との相対傾倒に伴うカプセル穿刺針9の進出が本体部2によって規制される構成を、より簡素な構成として具現化することができる。
(第4実施形態)図21および図22は本発明の第4実施形態を示し、前記第1・第2実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとする。図21は、薬剤噴霧器の噴霧状態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、図22は、薬剤噴霧器の薬剤投与状態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。なお、本実施形態にあっても、薬剤噴霧器が、鼻腔内に粉末の薬剤を投与する粉末薬剤投与器として実施された場合について例示する。
本実施形態にかかる薬剤噴霧器1Cは、図21に示すように、基本的に第2実施形態と略同様の構成となり、第1分割体としての本体部2と、本体部2に対して相対移動(相対スライド)可能に結合される第2分割体としての可動部3と、を備えて構成される。
本体部2にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔6が形成され、本体部2と可動部3とが、図22に示すように、少なくともカプセル挿入孔6が露出する姿勢と、図21に示すように、カプセル挿入孔6が隠される姿勢との間で、相対スライド可能に結合される。
本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が隠される姿勢にある状態では、カプセル穿刺針9の可動部3からの出口3k(詳細は図2参照)がカプセル挿入孔6の開口部6bに臨んでカプセル穿刺針9が当該開口部6b(詳細は図2参照)から当該カプセル挿入孔6の内部へ進出可能となっている。
そして、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露出する姿勢にある状態では、前記出口3kがカプセル挿入孔6の端面6gに面して当該端面6gによってカプセル穿刺針9の進出が規制される。カプセル挿入孔6は、第1実施形態と同様に、本体部2から突設した筒状の突起6aに形成されて、当該突起6aの筒内孔がカプセル挿入孔6とされる。
可動部3には、突起6aを挟持する一対のアーム部3dが設けられており、片側(図21中右側)のアーム部3dは回転中心軸14によって回転自在に本体部2に取り付けられ、当該回転中心軸14を中心として本体部2と可動部3とは相対スライドが許容される。
そして、本体部2と可動部3とが、図21に示すように、カプセル挿入孔6が隠される姿勢にある状態では、突起6aの端面6gと一対のアーム部3d間の奥面3g(図2参照)とが相互に当接して当該奥面3gによってカプセル挿入孔6の開口部6bが塞がれる。突起6aには前記カプセル挿入孔6の開口部6bとカプセル穿刺針9の出口3kとがずれる方向に延在する延長部分6hが設けられる。延長部分6hは、平面視で回転中心軸14を中心とする円弧状に形成され、一対のアーム部3dは延長部分6hの両側に案内されつつスライドする。そして、本体部2と可動部3とをカプセル挿入孔6が隠される姿勢(図21参照)から露出する姿勢(図22参照)に姿勢変化させるのに際して、開口部6bと出口3kとを相互に離間させるようになっている。
ここで、薬剤噴霧器1Cの薬剤噴霧動作は、まず、図22の状態で、可動部3によって被覆されることなく外部に露出したカプセル挿入孔6にカプセル8を嵌め込んだ後、可動部3を図21に示すように突起6aの延長部分6hに沿ってスライドさせ、カプセル挿入孔6の開口部6bをアーム部3dの奥面3gで塞ぐ。この状態で噴霧可能状態となり、その後は第1実施形態と同様に、本体部2のスライダ9aを下方にスライドさせてカプセル穿刺針9によってカプセル8の上下に穿孔し、その後、スライダ9aを元の状態(図21参照)まで上方にスライドさせてカプセル穿刺針9を針格納部3jに戻す。
したがって、本実施形態の薬剤噴霧器1Cによれば、本体部2と可動部3とを相対スライド可能に結合して、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が露出する姿勢にある状態では、カプセル穿刺針9の出口3kがカプセル挿入孔6の端面6gに面するため、本体部2と可動部3との相対スライドに伴ってカプセル穿刺針9の進出が本体部2によって規制される構成を、より簡素な構成として具現化することができる。
また、ガイド溝11aに突部11bが案内される状態で、突起6aの端面6gと一対のアーム部3d間の奥面3gとを相互に当接させることで、この部分のシール性を確保するとともに、ガイド溝11aの端面6gと奥面3gとがずれる方向に延在した延長部分6hに突部11bが案内される状態で、それら端面6gと奥面3gとを離間させることで、本体部2と可動部3をより容易に相対スライドさせることが可能となる。
(第5実施形態)図23〜図27は本発明の第5実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとする。図23は、薬剤噴霧器の噴霧状態の正面視を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、図24は、薬剤噴霧器の噴霧状態の側面視を示し、(a)は(b)中A−A線に沿った断面図、(b)は側面図、図25は、薬剤噴霧器の傾倒前段階の正面視を示し、(a)は(b)中B−B線に沿った断面図、(b)は正面図、図26は、薬剤噴霧器の傾倒状態を示す平面図、図27は、薬剤噴霧器の傾倒状態を示す正面図である。なお、本実施形態にあっても、薬剤噴霧器が、鼻腔内に粉末の薬剤を投与する粉末薬剤投与器として実施された場合について例示する。
本実施形態にかかる薬剤噴霧器1Dは、図23に示すように、基本的に第1実施形態と略同様の構成となり、第1分割体としての本体部2と、本体部2に対して相対移動(相対スライド)可能に結合される第2分割体としての可動部3と、を備えて構成される。
本体部2にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔6が形成され、本体部2と可動部3とが、図26および図27に示すように、少なくともカプセル挿入孔6が露出する姿勢と、図23および図24に示すように、カプセル挿入孔6が隠される姿勢との間で、相対傾倒可能に結合される。また、本実施形態では本体部2と可動部3とは、カプセル挿入孔6が露出する姿勢とカプセル挿入孔6が隠される姿勢との間で、図25に示すように、可動部3を本体部2に対して所定量回転(本実施形態では略45゜)した傾倒前段階の状態が設定される。
そして、本体部2と可動部3とがカプセル挿入孔6が隠される姿勢にある状態では、カプセル穿刺針9の可動部3からの出口3k(詳細は図2参照)がカプセル挿入孔6の開口部6bに臨んでカプセル穿刺針9が当該開口部6b(詳細は図2参照)から当該カプセル挿入孔6の内部へ進出可能となっている。
図24および図25に示すように、可動部3には、カプセル挿入孔6を覆い本体部2と可動部3との相対傾倒前段階で移動する遮蔽部15を有し、当該遮蔽部15は本体部2可動部3との相対傾倒前段階でカプセル穿刺針9の進出が規制されるように構成される。カプセル挿入孔6は、第1実施形態と同様に、本体部2から突設した筒状の突起6aに形成されて、当該突起6aの筒内孔がカプセル挿入孔6とされる。
遮蔽部15は、外周の一部が切り欠かれた略円形板状に形成され、当該遮蔽部15は、薬剤噴霧器1Dを静置した状態で可動部3の下端部、詳細にはカプセル穿刺針9の下側に形成した収納室3p内に、中心軸Cに対して直角方向の移動を可能に収納される。
遮蔽部15には、カプセル挿入孔6が可動部3によって隠される姿勢、つまり、図23および図24に示す薬剤噴霧器の噴霧状態で、カプセル穿刺針9をカプセル挿入孔6へ向けて通過する穿刺孔15aが設けられている。また、遮蔽部15は、収納室3p内の移動が許容されるにしても、図示省略した係止部によって可動部3の中心軸C周りの回転に対しては一体に回転される。
収納室3p内には本体部2から突設した円弧状の規制壁2fが挿入されており、当該規制壁2fが遮蔽部15の切欠部15bに所定のカム機能をもって嵌合可能となっている。収納室3pの内室形状は、遮蔽部15の移動可能方向に長円となっており、収納室3pと遮蔽部15との間には、遮蔽部15を一方向、つまり、穿刺孔15aがカプセル穿刺針9の進出方向からずらす方向に押圧付勢するスプリング16が設けられる。
規制壁2fは、図24に示すように、可動部3が初期状態(噴霧状態)の回転位置にある時は、遮蔽部15をスプリング16の付勢力に抗して強制的に他方向(図中下方)に移動させ、穿刺孔15aをカプセル穿刺針9の進出方向と一致させる。この状態で、カプセル穿刺針9の進出が可能となる。また、規制壁2fは、カプセル8をカプセル挿入孔6に挿入する際のガイドとしても機能する。
次に、可動部3を、図25に示すように傾倒前段階に回転した時は、規制壁2fによる遮蔽部15の矯正力が解除されてスプリング16によって遮蔽部15を一方向に押しやり、穿刺孔15aをカプセル穿刺針9の進出方向からずらせる。この状態で、カプセル穿刺針9は遮蔽部15に邪魔されて進出が阻止され、このようにカプセル穿刺針9の進出が阻止された状態で、可動部3は、図26および図27に示すように傾倒される。このとき、遮蔽部15は可動部3と共に傾倒される。
突起6aの筒外面には、第1実施形態(図4参照)と同様に、ガイド溝11aが形成されるとともに、アーム部3dにはガイド溝11a,11aに挿入される突部11bが形成される。ガイド溝11aは、円筒状の突起6aの中心軸について対称(軸対称)に形成されており、各アーム部3d,3dにおいて突起6aの筒外面との当接面に突設された突部11bが、それぞれ対応するガイド溝11aに挿入されている。
ここで、ガイド溝11aは、図25および図27に部分的に示すように、周方向に沿って延在する周方向延在部11cと、図23に示すように、円筒状の突起6aの軸方向に沿って延在する軸方向延在部11dとを有する略L字状に形成されている。
そして、周方向延在部11cに沿った突部11bの移動によって、図23の姿勢と図25の姿勢との間における、本体部2と可動部3との中心軸C回りの相対回動が規定されるとともに、軸方向延在部11dに沿った突部11bの移動によって、図25の姿勢と図27の姿勢との間における、本体部2と可動部3との相対傾倒が規定される。このとき、突部11bを中心軸として可動部3を本体部2に対して傾倒させることで、図27に示すように、本体部2と可動部3とが略直角に屈曲した姿勢を取り得るようにしてある。なお、この場合、アーム部3dにガイド溝11aを形成し、突起6aに突部11bを設けてもよい。
ここで、薬剤噴霧器1Dの薬剤噴霧動作は、まず、図26および図27の状態で、可動部3によって被覆されることなく外部に露出したカプセル挿入孔6にカプセル8を嵌め込んだ後、傾倒状態にある可動部3を図25に示すように起立させ、その後、図23および図24に示すように、可動部3を中心軸C周りに回転して初期状態に戻す。この状態で、カプセル挿入孔6の開口部6bをアーム部3dの奥面3gで塞いで噴霧可能状態となる。その後は第1実施形態と同様に、本体部2のスライダ9aを下方にスライドさせてカプセル穿刺針9によってカプセル8の上下に穿孔し、その後、スライダ9aを元の状態(図23参照)まで上方にスライドさせてカプセル穿刺針9を針格納部3jに戻す。
したがって、本実施形態の薬剤噴霧器1Dによれば、本体部2と可動部3との相対傾倒前段階(図25参照)で、遮蔽部15によってカプセル穿刺針9の進出が規制されるため、噴霧状態以外では当該遮蔽部15によってカプセル穿刺針9が可動部3から露出するのを抑制することができる。 また、遮蔽部15によってカプセル穿刺針9の進出が規制されることにより、図26および図27に示すように、本体部2に対して可動部3を傾倒させる動作を円滑に行うことができる。
また、遮蔽部15は、カプセル挿入孔6が可動部3によって隠される姿勢、つまり、図23および図24に示す噴霧状態では、当該遮蔽部15に設けた穿刺孔15aを通してカプセル穿刺針9をカプセル挿入孔6に通過させることができる。このため、遮蔽部15を設けた場合にも、薬剤の噴霧時には前記各実施形態と同様にカプセル穿刺針9によってカプセル8を穿孔することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
本発明は、粉末薬剤を手動で鼻腔や口腔等の内部に噴出させる薬剤噴霧器に利用することができる。
本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す正面図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の縦断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器に設けられるガイド機構を成す突起の斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の斜視図であって、第2分割体を第1分割体に対して中心軸の周方向に相対回動させた状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の斜視図であって、第2分割体を第1分割体に対して中心軸の軸方向に沿って離間させた状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の斜視図であって、第2分割体を第1分割体に対して略直角に傾倒させた状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の斜視図であって、第2分割体を第1分割体に対して略直角に傾倒させた状態を図7の反対側から見た図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の側面図であって第1分割体と第2分割体との相対移動の各段階を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の縦断面図であって、カプセル挿入孔に挿入したカプセルにカプセル穿刺針を突き刺す前の状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の縦断面図であって、カプセルにカプセル穿刺針を突き刺した状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の縦断面図であって、カプセルにカプセル穿刺針を突き刺した後、カプセル穿刺針を針格納部に戻した状態を示す図である。 図2のXIII−XIII断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる薬剤噴霧器の外皮部の斜視図である。 本発明の第2実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す正面図である。 本発明の第2実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す側面図である。 本発明の第2実施形態にかかる薬剤噴霧器の第1分割体と第2分割体との相対スライド状態を示す側面図である。 本発明の第3実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す正面図である。 本発明の第3実施形態にかかる薬剤噴霧器の外観を示す側面図である。 本発明の第3実施形態にかかる薬剤噴霧器の第1分割体と第2分割体との相対傾倒状態を示す側面図である。 本発明の第4実施形態にかかる薬剤噴霧器の噴霧状態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明の第4実施形態にかかる薬剤噴霧器の薬剤投与状態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴霧器の噴霧状態の正面視を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴霧器の噴霧状態の側面視を示し、(a)は(b)中A−A線に沿った断面図、(b)は側面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴霧器の傾倒前段階の正面視を示し、(a)は(b)中B−B線に沿った断面図、(b)は正面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴霧器の傾倒状態を示す平面図である。 本発明の第5実施形態にかかる薬剤噴霧器の傾倒状態を示す正面図である。
符号の説明
1、1A、1B、1C、1D 薬剤噴霧器
2 本体部(第1分割体,空気圧送機構)
2a 空気室
3 可動部(第2分割体)
3d アーム部
3g 奥面
3k 出口
5 空気通路
6 カプセル挿入孔(カプセル保持部)
6b 開口部
6e 側壁
6f 筒外面(外側)
6g 端面(上側壁)
8 カプセル
9 カプセル穿刺針
10 薬剤
11 ガイド機構
11a ガイド溝
11b 突起
11d 軸方向延在部
15 遮蔽部
15a 穿刺孔

Claims (14)

  1. 空気を圧送する空気圧送機構とカプセルに孔を開けるカプセル穿刺針とを備えるとともに、当該空気圧送機構によって圧送された空気によってカプセル内部に収容されていた薬剤を外部に噴出させる空気通路が形成された薬剤噴霧器において、
    カプセルを保持するカプセル保持部が形成された第1分割体と、当該カプセル保持部内に対して進退可能な前記カプセル穿刺針を有する第2分割体とが、少なくともカプセル保持部が露出する姿勢とカプセル保持部が第2分割体によって隠される姿勢との間で、相対移動可能に結合され、
    前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル保持部が露出する姿勢にある状態で、第1分割体によってカプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする薬剤噴霧器。
  2. 前記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、
    前記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対回動可能に結合され、
    前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が前記カプセル挿入孔の開口部に臨んで前記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、前記出口が前記カプセル挿入孔の側壁の外側に面して当該側壁によって前記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤噴霧器。
  3. 前記第1分割体に筒状の突起が形成されて当該突起の筒内孔が前記カプセル挿入孔とされ、
    前記第2分割体に前記突起を挟持する一対のアーム部が設けられ、
    前記突起およびアーム部のうちいずれか一方にガイド溝が形成されるとともに、他方には前記ガイド溝に案内される案内子が設けられ、
    前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記突起の端面と前記一対のアーム部間の奥面とが相互に当接して当該奥面によってカプセル挿入孔の開口部が塞がれるように構成されるとともに、前記ガイド溝に前記端面と奥面とが接離する方向に延在する部分が設けられ、前記第1分割体と第2分割体とを前記カプセル挿入孔が隠される姿勢から露出する姿勢に姿勢変化させるのに際して、前記端面と奥面とを相互に離間させるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の薬剤噴霧器。
  4. 前記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、前記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対スライド可能に結合され、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が前記カプセル挿入孔の開口部に臨んで前記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、前記出口が前記カプセル挿入孔の上側壁に面して当該上側壁によって前記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする請求項1または3に記載の薬剤噴霧器。
  5. 前記第1分割体に筒状の突起が形成されて当該突起の筒内孔が前記カプセル挿入孔とされ、前記第2分割体に前記突起を挟持する一対のアーム部が設けられ、前記突起およびアーム部のうちいずれか一方にガイド溝が形成されるとともに、他方には前記ガイド溝に案内される案内子が設けられ、前記第1分割体と前記第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記突起の端面と前記一対のアーム部間の奥面とが相互に当接して当該奥面によってカプセル挿入孔の開口部が塞がれるように構成されるとともに、前記突起に前記カプセル挿入孔の開口部と前記カプセル穿刺針の出口とがずれる方向に延在する部分が設けられ、前記第1分割体と第2分割体とを前記カプセル挿入孔が隠される姿勢から露出する姿勢に姿勢変化させるのに際して、前記開口部と出口とを相互に離間させるように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の薬剤噴霧器。
  6. 前記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、前記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対傾倒可能に結合され、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、前記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が前記カプセル挿入孔の開口部に臨んで前記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、前記第1分割体と第2分割体とが前記カプセル挿入孔が露出する姿勢にある状態では、前記出口が前記カプセル挿入孔の側壁の外側に面して当該側壁によって前記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤噴霧器。
  7. 上記第1分割体にはカプセル保持部としてのカプセル挿入孔が形成され、上記第1分割体と第2分割体とが、少なくともカプセル挿入孔が露出する姿勢とカプセル挿入孔が隠される姿勢との間で、相対傾倒可能に結合され、上記第1分割体と第2分割体とが上記カプセル挿入孔が隠される姿勢にある状態では、上記カプセル穿刺針の第2分割体からの出口が上記カプセル挿入孔の開口部に臨んで上記カプセル穿刺針が当該開口部から当該カプセル挿入孔の内部へ進出可能となり、上記第2分割体には、上記カプセル保持部を覆い上記第1分割体と第2分割体との相対傾倒前段階で移動する遮蔽部を有し、当該遮蔽部は第1分割体と第2分割体との相対傾倒前段階で上記カプセル穿刺針の進出が規制されるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤噴霧器。
  8. 前記遮蔽部には、前記カプセル挿入孔が第2分割体によって隠される姿勢で、前記カプセル穿刺針を前記カプセル挿入孔へ向けて通過する穿刺孔が設けられたことを特徴とする請求項7に記載の薬剤噴霧器。
  9. 前記ガイド溝に、前記端面と前記奥面とが接離する方向に対して交叉する方向に略沿って延在する部分が設けられたことを特徴とする請求項3、4または7に記載の薬剤噴霧器。
  10. 前記突起が円筒状に形成され、前記ガイド溝および前記案内子が、前記突起の中心軸について対称に一対設けられ、前記案内子が前記ガイド溝に嵌挿されて、前記第1分割体と第2分割体との相対回動における回動軸として機能させたことを特徴とする請求項2、7または9に記載の薬剤噴霧器。
  11. 前記カプセル穿刺針が前記カプセル挿入孔に保持されたカプセルを貫通するように構成されるとともに、当該カプセルを貫通したカプセル穿刺針の先端部分に薬剤受室が形成され、前記空気圧送機構から圧送され空気を前記薬剤受室に導入する空気通路を、当該薬剤受室からの空気および薬剤の排出方向と交叉する方向に延在させたことを特徴とする請求項2〜10のうちいずれか一つに記載の薬剤噴霧器。
  12. 前記カプセル保持部の底面を、カプセルの端部形状に略密着する略半球状に形成したことを特徴とする請求項1〜11のうちいずれか一つに記載の薬剤噴霧器。
  13. 前記薬剤受室をカプセルの外側形状に沿って略円筒状に形成し、当該薬剤受室に空気を導入する複数の空気通路を筒内面の接線方向に接続して略渦巻状に配置したことを特徴とする請求項11または12に記載の薬剤噴霧器。
  14. 薬剤の噴出孔が形成される先端部分に密着する着脱可能な外皮部を備えることを特徴とする請求項1〜13のうちいずれか一つに記載の薬剤噴霧器。
JP2007226129A 2006-08-31 2007-08-31 薬剤噴霧器 Active JP4828492B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007226129A JP4828492B2 (ja) 2006-08-31 2007-08-31 薬剤噴霧器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006236622 2006-08-31
JP2006236622 2006-08-31
JP2007226129A JP4828492B2 (ja) 2006-08-31 2007-08-31 薬剤噴霧器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008080118A true JP2008080118A (ja) 2008-04-10
JP4828492B2 JP4828492B2 (ja) 2011-11-30

Family

ID=39351539

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007226129A Active JP4828492B2 (ja) 2006-08-31 2007-08-31 薬剤噴霧器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4828492B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011010753A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Yoshino Kogyosho Co Ltd 噴霧ノズル
CN117298426A (zh) * 2023-11-29 2023-12-29 四川省医学科学院·四川省人民医院 一种多功能鼻炎药物喷瓶

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03273712A (ja) * 1990-03-22 1991-12-04 Mitsubishi Electric Corp Pll回路
JPH06505897A (ja) * 1991-03-28 1994-07-07 ローン−プーラン・ロレ・リミテツド 新吸入器
JPH09154948A (ja) * 1995-12-12 1997-06-17 Unisia Jecs Corp 投薬器

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03273712A (ja) * 1990-03-22 1991-12-04 Mitsubishi Electric Corp Pll回路
JPH06505897A (ja) * 1991-03-28 1994-07-07 ローン−プーラン・ロレ・リミテツド 新吸入器
JPH09154948A (ja) * 1995-12-12 1997-06-17 Unisia Jecs Corp 投薬器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011010753A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Yoshino Kogyosho Co Ltd 噴霧ノズル
CN117298426A (zh) * 2023-11-29 2023-12-29 四川省医学科学院·四川省人民医院 一种多功能鼻炎药物喷瓶
CN117298426B (zh) * 2023-11-29 2024-02-27 四川省医学科学院·四川省人民医院 一种多功能鼻炎药物喷瓶

Also Published As

Publication number Publication date
JP4828492B2 (ja) 2011-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2008026730A1 (fr) Vaporisateur médical
KR0177354B1 (ko) 분말 약제 충전 캡슐용 투약기
EP0898978B1 (en) Suction type medicator
JP5172676B2 (ja) 噴霧される薬剤を貯蔵するアンプルを含む吸入療法装置
US6367473B1 (en) Medium dispenser
WO1997002062A1 (fr) Vaporisateur pour les cavites nasales et procede d'utilisation dudit vaporisateur
JP4828492B2 (ja) 薬剤噴霧器
JP2004283802A (ja) 液体霧化装置
JP4897220B2 (ja) 活性物質が充填された使い捨てカプセルを収容するカプセルチャンバを有する粉末吸入器
JP5817304B2 (ja) 鼻腔投与容器
JP3308419B2 (ja) 鼻腔用投薬器
JP3547605B2 (ja) 鼻腔用投薬器
EP3856303B1 (en) Inhaler
KR20010033411A (ko) 분말 물질의 흡입 방법
JPH1033677A (ja) 鼻腔用投薬器
JP2006142102A (ja) ブリスタパック
CN110446516B (zh) 具有改进的锁定夹子的吸入器装置
JPH0928805A (ja) 鼻腔用投薬器
JPH1028735A (ja) 鼻腔用投薬器
JPH09135901A (ja) 鼻腔用投薬器
JP2024518605A (ja) アドヒアランス/コンプライアンスモニタを有する吸入器
JPH11221281A (ja) 鼻腔用投薬器
JP3320265B2 (ja) 鼻腔用投薬器
CN114794560A (zh) 雾化器
JP5002394B2 (ja) 粉末薬剤投与器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090313

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090828

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110816

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4828492

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250