JP2008079373A - 天井走行車システム - Google Patents

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Takanori Izumi
孝憲 泉
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Abstract


【構成】 レールのベース5の左右に左右のレール部材8,8を取り付け、駆動車輪24と従動車輪28で走行し、ガイドローラ30,31で分岐/直進を選択する。レール部材8,8の間に非接触給電線6を配置し、分岐・合流部では非磁性体に被覆板48で非接触給電線6を覆い、駆動車輪24が通過できるようにする。
【効果】 給電線6を天井走行車20の上側に配置できるので、天井走行車システムが占める高さ寸法を小さくできる。また分岐・合流部でも給電を断たずに走行できる。
【選択図】 図3

Description

この発明は天井走行車システムに関し、特に天井走行車の走行・給電用のレールに関する。
従来の天井走行車システムでは、走行レールの下部に非接触給電用の給電レールを設置し、天井走行車側では走行台車を走行レール内に、受電部を給電レール内に配置して、その下部に天井走行車本体を配置する。レールには走行レールと給電レールの2層のレール分の高さが有るので、天井走行車システムが占める高さが大きくなる。なお天井走行車システムでの課題として、分岐や合流走行を滑らかに行うことがあり、特許文献1はそのための走行レールや走行台車の構造を開示している。
特開2002−321615号公報
この発明の課題は、天井走行車システムの高さ寸法をコンパクトにし、かつレールの設置を容易にすることにある。
請求項2の発明での追加の課題は、レールの設置をさらに容易にすることにある。
請求項3の発明での追加の課題は、天井走行車の分岐・合流時に、受電コイルがレールと干渉しないようにすることにある。
この発明は、室内の天井付近に沿って、断面箱状で下面に開口を設けたレールを設け、天井走行車の駆動車輪を下から上向きに前記箱の内側上面に設けた走行面に接触させ、従動車輪を前記箱の内側下面に設けた支持面で支持するようにした天井走行車システムにおいて、
前記レールの内部上方に前記走行面よりも上方へ後退する凹部を設けて、該凹部内で前記走行面よりも高い位置に非接触給電線を配置すると共に、レールの分岐・合流部で、底面が前記走行面と同じ高さの非磁性体かつ非導電体の被覆板で前記凹部を覆い、
さらに、前記天井走行車に、前記非接触給電線と近接して、かつ分岐・合流部で前記被覆板と干渉しないように、受電コイルを設けたことを特徴とする。
好ましくは、前記レールが、室内の天井付近に固定されかつ前記非接触給電線を備えたベースと、前記走行面と支持面とを備えかつ該ベースとは別体でベースの左右に取り付けられた左レール部材及び右レール部材とから成り、かつ、
前記天井走行車が、その上部の左右方向中央部に受電コイルを備え、天井走行車の左右上部に前記駆動車輪を備え、さらに天井走行車の左右下部に駆動車輪に前記従動車輪を備えている。
また好ましくは、前記受電コイルは板状で、その上面が前記走行面よりも低い位置にある。
この発明では、非接触給電線と受電コイルを走行面の付近の高さに配置し、給電レールを不要にするので、走行レールとは別に給電レールを設ける場合に比べ、天井走行車システムの高さ方向の寸法を小さくでき、レールの設置を容易にできる。
請求項2の発明では、レールがベースと左右のレール部材とから成るので、ベースを室内の天井等に設置してから、レール部材をベースに取り付ければよいので、これらを一括して天井等に取り付ける場合に比べ、レールの設置が容易になる。
請求項3の発明では、受電コイルは板状でその上面が走行面よりも低い位置にあるので、受電コイルが走行面と干渉しない。
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
図1〜図5に、天井走行車システムの実施例を示す。天井走行車システムは例えばクリーンルーム内に設けられ、その天井や処理装置の上部などにベース4を取り付け、ベース4は例えばその中央部に一対の非接触給電線6,6を備え、支持部材7で給電線6を支持している。なお給電線6,6はベース4の中央部ではなく左右に配置しても良く、また一対とする必要はない。ベース4の下部左右に一対のレール部材8,8を配置し、例えばベース4に嵌め合わせる。左右のレール部材8,8は全体として上下が開口した箱状の形状をし、その上部下面を走行面10とし、下部上面を支持面12とし、例えば走行面10の左右にガイド14,14を設ける。なおこの明細書で、前後は天井走行車20の走行方向を、左右は水平面内で走行方向と直角な方向を指す。
天井走行車20の上部に、非接触給電線6,6と対向するように板状の受電コイル22を設け、走行面10と接触するように、天井走行車20の上部に例えば左右一対の駆動車輪24,24を設ける。26は走行モータで、ここでは左右の駆動車輪24毎に設けるが、左右一対の駆動車輪24,24を共通の走行モータで駆動しても良い。また駆動車輪24,24を左右各1輪ではなく左右各2輪設け、内側の駆動車輪と外側の駆動車輪とで直径を変えて、例えばカーブ区間の内径側で直径の小さな駆動車輪を用いるようにして、カーブ区間での内外輪差を吸収しても良い。
天井走行車20には左右例えば各2輪の従動車輪28を設けて、レール部材8の支持面12で支持することにより、天井走行車20の重量を支持する。さらに天井走行車20の上部左右にガイドローラ30,31を設け、外側のガイドローラ31を切り替え機構32で昇降自在にすることにより、分岐/直進の選択を行う。駆動車輪24や走行モータ26は付勢部33で上方へ付勢され、走行面10と駆動車輪24間の輪圧はこの付勢力で定まる。34は前後一対の軸で、左右のレール部材8,8間の開口35を通って横送り部40を支持し、横送り部40はθドライブ41と昇降駆動部42をレール2の左右に横送りし、θドライブ41は昇降駆動部42を水平面内で回動させ、昇降駆動部42はチャックを備えた昇降台44を昇降させる。
図2に分岐・合流部46でのレール配置を示すと、5は分岐・合流部用のベースで、図の鎖線の範囲を占め、49,50は分岐・合流部用のレール部材である。なお分岐・合流部での左右一方には通常のレール部材8を用いる。48は被覆板で、FRP(ファイバー強化プラスチック)やセラミックなどの非磁性体かつ非導電体から成る板で、分岐・合流部46で走行面を途切れずに同じ高さで連続させる。
図3に、分岐・合流部46でのレールと天井走行車20とを示す。直進用と分岐用とに非接触給電線6が例えば2対設けられ、被覆板48の底面は走行面10と同じ高さで、被覆板48は支持部材51によりベース5により支持されている。図では天井走行車20は右側に分岐するので、右側のガイドローラ31が上昇し、ガイド14で天井走行車20を分岐側にガイドしている。
図4にレール2の配置を示すと、ベース4は例えば間隔をおいて配置され、左右のレール部材8,8の走行方向前後の端部をベース4に嵌め合わせ、非接触給電線6を支持部材7でベース4により支持する。この結果ベース4,4の間では、上面視で非接触給電線6やレール部材8が露出している。
図5に、天井走行車20の構造を示す。従動車輪28やガイドローラ30,31は天井走行車20の前後左右の4隅に配置され、走行方向中央部の左右に一対の駆動車輪24,24が配置され、受電コイル22は天井走行車20の走行方向の前後に例えば一対配置され、前後一対の軸34,34により横送り部40を支持する。
実施例では以下の効果が得られる。
(1) 非接触給電線6を走行面10の付近に配置できるので、給電レールを走行レールと別体に設ける場合に比べ、天井走行車システムの高さ寸法を小さくできる。
(2) 板状の受電コイル22を設けるので、分岐・合流部46で受電コイル22が走行面10などと干渉しない。分岐・合流部46では、被覆板48で非接触給電線6を覆い、走行面10が途切れないようにするので、常時、天井走行車20に給電できる。このため天井走行車20側に大容量の非常電源などを設ける必要がない。また被覆板48は非磁性体かつ非導電体なので、分岐・合流部46でも受電コイル22で受電でき、また渦電流による損失がない。
(3) レール2がベース4とレール部材8,8から成るので、各部材の構造が簡単で製造が容易である。またベース4をクリーンルームの天井などに固定し、レール部材8,8を嵌め合わせると設置できるので、レール2の設置作業も容易である。さらにベース4は間隔を開けて配置できる。
実施例の天井走行車システムでのレールと天井走行車とを示す鉛直方向部分断面図 分岐・合流部での、左右のレール部材と非接触給電線及び被覆板の配置を模式的に示す平面図 分岐・合流部でのベースと左右のレール部材、被覆板及び天井走行車を示す鉛直方向要部断面図 実施例で、間隔を空けて配置したベースと、左右のレール部材とを示す平面図 実施例での、天井走行車の平面図
符号の説明
2 レール
4,5 ベース
6 非接触給電線
7 支持部材
8 レール部材
9 支持部材
10 走行面
12 支持面
14 ガイド
20 天井走行車
22 受電コイル
24 駆動車輪
26 走行モータ
28 従動車輪
30,31 ガイドローラ
32 切り替え機構
33 付勢部
34 軸
35 開口
40 横送り部
41 θドライブ
42 昇降駆動部
44 昇降台
46 分岐・合流部
48 被覆板
49,50 レール部材
51 支持部材

Claims (3)

  1. 室内の天井付近に沿って、断面箱状で下面に開口を設けたレールを設け、天井走行車の駆動車輪を下から上向きに前記箱の内側上面に設けた走行面に接触させ、従動車輪を前記箱の内側下面に設けた支持面で支持するようにした天井走行車システムにおいて、
    前記レールの内部上方に前記走行面よりも上方へ後退する凹部を設けて、該凹部内で前記走行面よりも高い位置に非接触給電線を配置すると共に、レールの分岐・合流部で、底面が前記走行面と同じ高さの非磁性体かつ非導電体の被覆板で前記凹部を覆い、
    さらに、前記天井走行車に、前記非接触給電線と近接して、かつ分岐・合流部で前記被覆板と干渉しないように、受電コイルを設けたことを特徴とする、天井走行車システム。
  2. 前記レールが、室内の天井付近に固定されかつ前記非接触給電線を備えたベースと、前記走行面と支持面とを備えかつ該ベースとは別体でベースの左右に取り付けられた左レール部材及び右レール部材とから成り、かつ、
    前記天井走行車が、その上部の左右方向中央部に受電コイルを備え、天井走行車の左右上部に前記駆動車輪を備え、さらに天井走行車の左右下部に駆動車輪に前記従動車輪を備えていることを特徴とする、請求項1の天井走行車システム。
  3. 前記受電コイルは板状で、その上面が前記走行面よりも低い位置にあることを特徴とする、請求項1または2の天井走行車システム。
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