JP2008078129A - 有機薄膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜中に高秩序相を有し、電気的特性に優れた有機薄膜を簡便で、安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】導電性高分子を含む有機薄膜の製造方法において、該導電性高分子を含むゲル体を基板に塗布する工程を含むことを特徴とする上記方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性高分子を含むゲル体を用いた有機薄膜の製造方法、並びにこの方法で製造した有機薄膜及び有機薄膜素子に関する。
電子輸送性又はホール輸送性を有する有機材料を含む薄膜は、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機薄膜トランジスタ、有機太陽電池、光センサ等の有機薄膜素子への応用が期待されている。中でも有機溶媒に可溶な導電性高分子は、種々の印刷法により有機薄膜が形成できることから、その有機薄膜製造方法が種々検討されている。しかし、溶液からのインクジェット印刷による有機薄膜製造方法では、微少な液滴の吐出を制御する必要があり、高価なインクジェットヘッドが必要であるため、より安価な有機薄膜製造方法が求められている。
一方、導電性高分子を含むゲル体を用いた有機薄膜の有機素子への応用が種々検討されており、このような有機薄膜を用いたエレクトロケミルミネッセンス素子の報告等がなされている(特許文献1、非特許文献1)。しかしながら、これらの素子は導電性高分子をゲルの状態で使用しているため、フレキシブルな基板への適用は難しい。
また、液晶性を示すポリフルオレンの薄膜状態での結晶性について種々検討がなされている。成膜方法により、秩序性を示さないアモルファス相とより長い共役系と高秩序性を有するβ相及び結晶性を示す結晶相(以後、β相と結晶相を併せて高秩序相と呼ぶ)とが存在することが知られており、高秩序相を含む有機薄膜の方がホール移動度が高いなど電気的に優れた特性を示すことが報告されている(非特許文献2)。しかしながら、スピンコート法で製造した有機薄膜はアモルファス相しか示さず、高秩序相を含ませるにはスピンコート法で成膜後、薄膜を200℃の高温で熱処理し、徐冷するなどの処理が必要であり、薄膜形成条件が狭い範囲に限られていた。
国際公開第2000/029779号パンフレット Shun−Chi Chang and Yang Yang:Appl.Phys.Lett.,1999,Vol.75,p.2713. S.H.Chen et al.:Macromolecules,2004,Vol.37,6833.
上に述べた状況の下、安価な方法により導電性高分子を用いて有機エレクトロルミネセンス特性等、有機薄膜素子特性に優れた有機薄膜を製造する方法が求められている。
本発明の目的は、薄膜中に高秩序相を有し、電気的特性に優れた有機薄膜を簡便で、安価に製造する方法を提供することにある。本発明の目的はまた、この方法により製造した有機薄膜を備える有機薄膜素子を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.導電性高分子を含む有機薄膜の製造方法において、該導電性高分子を含むゲル体を基板に塗布する工程を含むことを特徴とする上記方法。
2.前記導電性高分子を有機溶媒に溶解させる工程、導電性高分子を含むゲル体を形成する工程、該ゲル体を基板に塗布する工程、塗布したゲル体を加熱して流動状態にすることにより有機薄膜を形成する工程、及び該有機薄膜中に残存する有機溶媒を除去する工程を含む上記1.に記載の方法。
3.前記ゲル体を塗布する工程と、前記塗布したゲル体を加熱して流動状態にすることにより有機薄膜を形成する工程とをほぼ同時に行う上記1.又は2.記載の方法。
4.前記導電性高分子が、下記一般式(1)で表される少なくとも一種類の繰り返し単位を含む導電性高分子である上記1.から3.のいずれか一項に記載の方法。
Figure 2008078129
(式中、A環及びB環は、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい芳香環を表し、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基をその構造中に含む基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数4〜60の複素環化合物基及びシアノ基からなる群から選ばれる基を表し、これらの基は一部又は全部の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよく、アリール基及び複素環化合物基は、さらに置換基を有していてもよい。ただし、R1又はR2の少なくとも一方は水素原子でない。)
5.前記導電性高分子が、下記一般式(2)で表される少なくとも一種類の繰り返し単位を含む導電性高分子である上記4.に記載の方法。
Figure 2008078129
(式中、R1及びR2は、前記と同義である。)
6.前記導電性高分子が、下記一般式(12)で表される少なくとも一種類の繰り返し単位を含む導電性高分子である上記1.から3.のいずれか一項に記載の方法。
Figure 2008078129

(式中、Xは、O、S又はSeを表し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基をその構造中に含む基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数4〜60の複素環化合物基及びシアノ基からなる群から選ばれる基を表し、これらの基は一部又は全部の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよく、アリール基及び複素環化合物基は、さらに置換基を有していてもよい。)
7.前記導電性高分子が、9,9−ジアルキルフルオレンジイル基又は9,9−ジアルキルフルオレン−コ−ビチオフェン基からなる繰り返し単位を有する導電性高分子である上記5.又は6.記載の方法。
8.一般式(1)、(2)又は(12)で表される繰り返し単位の少なくとも1つと、下記一般式(3)で表される繰り返し単位の少なくとも1つとを有する上記4.〜7.のいずれか一項に記載の方法。
Figure 2008078129
(式中、Ar1は、2価の芳香族炭化水素基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基で置換されていてもよい。)
9.前記導電性高分子が下記式(4)、(5)又は(6)で表される上記5.〜8.のいずれか一項に記載の方法。
Figure 2008078129
Figure 2008078129
Figure 2008078129

(ここで、R1、R2、R3及びR4は前記と同義であり、R’1及びR’2はR1及びR2と同義であるがR1及びR2とは同じでも異なっていてもよい。なお、複数存在するR1,R2,R’1、R’2、R3及びR4は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R及びR’はそれぞれ独立に水素原子又は置換基から選ばれる末端基を表す。pは、10〜10,000の数を表し、m及びnはそれぞれ独立に、1〜10の数を表す。)
10.前記有機溶媒が、ジクロロベンゼン又はトリクロロベンゼンを30vol%以上含む有機溶媒である上記1.〜9.のいずれか一項に記載の方法。
11.前記有機溶媒が1,2,4−トリクロロベンゼンである上記10.記載の方法。
12.ラビング法又はシェアリング法により導電性高分子を配向させる工程を含む上記1.〜11.のいずれか一項に記載の方法。
13.前記導電性高分子を含むゲル体が高秩序相を含む上記1.〜12.のいずれか一項に記載の方法。
14.前記導電性高分子を含むゲル体を用いて、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、バーコート印刷法、スクリーン印刷法又はフレキソ印刷法により該ゲル体を薄膜化させる上記1.〜13.のいずれか一項に記載の方法。
15.上記1.〜14.のいずれか一項に記載の方法で製造された有機薄膜であって、膜厚が1nm〜100μmの範囲にある上記有機薄膜。
16.上記15.に記載の有機薄膜を備える有機薄膜素子。
17.少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に、少なくとも一層の発光体を含む層を有し、該発光体を含む層が上記15.に記載の有機薄膜を備える有機エレクトロルミネッセンス素子。
18.少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に、少なくとも一層の発光体を含む層を有し、該発光体を含む層と少なくとも一方の電極の間に、電荷を輸送する層を有し、該電荷を輸送する層が上記15.に記載の有機薄膜である、有機エレクトロルミネッセンス素子。
19.ソース電極及びドレイン電極、これら電極の間の電流経路となる有機薄膜層、該電流経路を通る電流量を制御するゲート電極を備えた有機薄膜トランジスタであって、該有機薄膜層が上記15.に記載の有機薄膜である上記有機薄膜トランジスタ。
20.上記15.に記載の有機薄膜を備える有機太陽電池。
21.上記15.に記載の有機薄膜を備える光センサ。
上記一般式(1)のような骨格を備えた導電性高分子は液晶性を持つことから、ゲル体又は固体中で高秩序相を形成することが可能である。高秩序相を有したゲル体を用いて有機薄膜を製造することによリ、ゲル体中の高秩序相がそのまま有機薄膜中に保持され、電気特性に優れた有機薄膜を得ることが可能となる。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本発明の有機薄膜の製造方法について説明する。
本発明の有機薄膜の製造方法には、導電性高分子を含むゲル体を基板に塗布する工程が含まれておれば特に制限はなく、導電性高分子を有機溶媒に溶解させる工程、導電性高分子を含むゲル体を形成する工程、塗布したゲル体を加熱して溶解状態に戻すことにより有機薄膜を形成する工程、該有機薄膜中に残存する溶媒を除去する工程が含まれていてもよい。以下に各工程について、詳細に記載する。
導電性高分子を有機溶媒に溶解させる工程は、導電性高分子、好ましくは一般式(1)の繰り返し単位を有する導電性高分子を有機溶媒に溶解させる。
用いる有機溶媒としては、後の工程でゲル体を形成しやすいという観点から、o−ジクロロベンゼンなどのジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンなどのトリクロロベンゼン、2−クロロ−p−キシレンなどのクロロキシレン、ジクロロキシレン等のハロゲン化不飽和炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、α−ピネンが好ましく、ハロゲン原子が2個以上のジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ジクロロキシレンがより好ましく、ハロゲン原子が3個以上のトリクロロベンゼンがさらに好ましい。最も好ましい有機溶媒は1,2,4−トリクロロベンゼンである。
場合によっては、混合溶媒を用いることができ、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ジクロロキシレン等のハロゲン化不飽和炭化水素系溶媒を複数混合させてもよく、また他の有機溶媒と混合させてもよい。混合させる他の有機溶媒としては、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン等の不飽和炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素系溶媒、クロロベンゼン等の上記以外のハロゲン化不飽和炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類系溶媒等が例示される。混合溶媒として用いる場合は、ハロゲン化不飽和炭化水素系溶媒を30vol%以上含んでいることが好ましく、50vol%以上含んでいることがさらに好ましく、さらに好ましくは80vol%以上を含んでいることが最も好ましい。
溶液の濃度は、有機溶媒に対して導電性高分子が0.1wt%以上10wt%以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.5wt%以上5wt%の範囲であり、さらに好ましくは0.7wt%以上3wt%の範囲であり、特に好ましくは1.0wt%以上2.0wt%の範囲である。導電性高分子を有機溶媒に溶解させる工程で、用いた導電性高分子以外に、発光材料、電子輸送性材料、正孔輸送性材料、添加剤等の他材料を混合して溶解させてもよい。また、この工程で、溶液中のゴミを除去するため、導電性高分子を含む溶液を濾過することが好ましい。
次いで、導電性高分子を含むゲル体を形成する工程について説明する。
先の工程で溶解した導電性高分子を含む溶液を静かに保持することにより、ゲル化が起こり導電性高分子を含むゲル体が形成される。溶液を保持する温度の上限は、溶媒の沸点又は用いた導電性高分子のガラス転移温度のうち、より低い方の温度よりさらに10℃低い温度が好ましく、下限としては有機溶媒の凝固点が好ましい。室温付近の温度以下に保持することが薄膜の製造上の観点から好ましい。溶液を保持する時間は、用いた有機溶媒、導電性高分子及び保持する温度に依存するが、10分以上が好ましく、1時間以上がさらに好ましい。
ここで導電性高分子を含むゲル体とは、導電性高分子を含む溶液の流動性が非常に小さくなった状態を指す。例えば、ガラスビンに溶液を入れて保持し、ゲル体が形成すると、該ゲル体はガラスビンの底に固着し、ガラスビンを倒置させてもゲル体が容易に落下しない状態となる。また、このゲル体は、加熱(好ましくはガラス転移温度付近の温度以上)することにより流動性を有した状態にすることができる。一般式(1)又は(2)で表される繰り返し単位を含む導電性高分子が液晶性を有する場合は、分子の会合が起こりやすいため、形成したゲル体が高秩序相を含むことが可能となる。このような、高秩序相を含むゲル体を用いることが、高い電気的特性を有する有機薄膜を製造する観点から好ましい。ゲル体が高秩序相を含んでいることは、ゲル体の吸収スペクトルを測定し、会合体に起因する吸収が長波長側に観測されることから確認することができる。例えば、ポリフルオレンの場合、溶液のゲル体への転移により438nm付近に新しい吸収が現れる。
ゲル体を基板に塗布する工程について説明する。
上記工程で形成したゲル体は、流動性が非常に小さいことから溶液プロセスとは異なる印刷法で有機薄膜を形成することができる。例えば、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、ディスペンサー印刷法、摩擦転写法等の塗布方法を用いることができる。バーコート法、スクリーン印刷法、ディスペンサー印刷法及び摩擦転写法が好ましい。また、本発明に用いるゲル体は、導電性高分子のガラス転移温度付近の温度以上に加熱することにより流動状態(溶液)に戻ることから、この溶液を用いて、又はゲル体を流動状態(溶液)に戻しながら、通常の溶液からの塗布を行うという方法も用いることができる。この場合は、例えば、上記塗布方法に加えて、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、インクジェット印刷法、スプレーコート法、ディップコート法なども用いることができる。ゲル体が高秩序相を含んでいる場合には、高秩序相をできるだけ保持する観点から、加熱する温度を導電性高分子のガラス転移温度付近の温度にして塗布を行うことが好ましい。
基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板、金属薄膜、金属酸化物薄膜等が挙げられる。
また、ゲル体を基板に塗布する工程は、導電性高分子を配向させる工程を含んでいてもよい。導電性高分子を配向させる方法としては、液晶の配向手法として知られている方法を用いることができる。中でもラビング法、光配向法、シェアリング法(ずり応力印加法)や引き上げ塗布法が配向手法として簡便かつ有用で利用しやすく、ラビング法、シェアリング法が好ましい。
塗布したゲル体を加熱して流動状態にする工程について説明する。
ゲル体を用いて印刷法により成膜した有機薄膜を加熱して流動状態にすることにより、形成される有機薄膜の均質性、薄膜表面の平坦化が期待されることから、得られた有機薄膜を導電性高分子のガラス転移温度付近の温度に加熱してもよい。この工程は、前述のとおり塗布工程とほぼ同時に行ってもよく、製造工程の簡略化から同時に行うことが好ましい。
有機薄膜中に残存する溶媒を除去する工程について説明する。
ゲル体を用いて成膜した有機薄膜中には、有機溶媒が含まれていることから、これを除去する工程を含むことが好ましい。有機溶媒を除去する工程は、不活性雰囲気中又は真空中で、室温以上の温度から導電性高分子のガラス転移温度付近の温度の範囲で有機薄膜を熱処理することが好ましい。熱処理時間は、1分から24時間の範囲が好ましく、5分から2時間の範囲がより好ましい。また、この工程は、前述の塗布したゲル体を加熱して溶液状態に戻す工程と同時に行ってもよい。
次に、本発明で用いられる導電性高分子について説明する。
本発明で用いられる導電性高分子は上記一般式(1)で表される、少なくとも一種類の繰り返し単位を有しているものが好ましく用いられ、下記一般式(2)で表される少なくとも一種類の繰り返し単位を有しているものがより好ましく用いられる。さらに、下記一般式(12)で表される、少なくとも一種類の繰り返し単位を有しているものが好ましく用いられる。また、下記一般式(1)、下記一般式(2)又は下記一般式(12)に加えて、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有しているものも好ましく用いることができる。
Figure 2008078129
(式中、R1及びR2は、前記と同義である。)
Figure 2008078129

(式中、X、R3及びR4は、前記と同義である。)
Figure 2008078129
(式中、Ar1は、2価の芳香族炭化水素基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基で置換されていてもよい。)
一般式(1)においてA環及びB環は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香環を表す。該芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、ピレン環、フェナントレン環などの芳香族炭化水素環;ピリジン環、ビピリジン環、フェナントロリン環、キノリン環、イソキノリン環、チオフェン環、フラン環、ピロール環などの複素芳香環が挙げられ、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環が好ましい。
該芳香環は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、1価の複素環基、及びシアノ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。また、置換基が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。該置換基としては、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基をその構造中に含む基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数4〜60の複素環化合物基、及びシアノ基からなる群から選ばれる基が挙げられる。これらの基は一部又は全部の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよく、アリール基及び複素環化合物基は、さらに置換基を有していてもよい。溶解性、液晶性、電子又は正孔輸送特性等の観点から、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数5〜18の直鎖状のアルキル基であり、R1又はR2の少なくとも一方は水素原子でないことが好ましく、R1およびR2が同じ置換基であることがより好ましい。
上記一般式(12)において、Xは、O、S又はSeを表し、S、Seが好ましく、Sが特に好ましい。
上記一般式(12)において、式中、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基をその構造中に含む基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数4〜60の複素環化合物基及びシアノ基からなる群から選ばれる基を表し、これらの基は一部又は全部の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよく、アリール基及び複素環化合物基は、さらに置換基を有していてもよい。溶解性、液晶性、電子又は正孔輸送特性等の観点から、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数5〜18の直鎖状のアルキル基である。
上記一般式(3)において、Ar1で表される2価の芳香族炭化水素基とは、ベンゼン環又は縮合環から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、通常、炭素数が6〜60、好ましくは6〜20である。縮合環としては、例えば、ナフタレン、アントラセン、ピレン、ペリレンが挙げられる。これらの中でもベンゼン環から水素原子2個を除いた残りの原子団が最も好ましい。なお、芳香族炭化水素基上に置換基を有していてもよい。ここで、2価の芳香族炭化水素基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。なお、置換基としては、ハロゲン原子、飽和若しくは不飽和炭化水素基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基が挙げられる。
また、Ar1で表される2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は、通常4〜60、好ましくは4〜20である。ただし、一般式(12)で表される基は除く。複素環化合物としては、例えば、チアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾジチアゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾジチオフェン、ジベンゾチオフェン、チエノチオフェン、セレノセレノフェン、ピロール、ピリジン、ビピリジン等が挙げられる。これらの中でもチアゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾジチオフェン、ジベンゾチオフェン、チエノチオフェン、セレノセレノフェンから水素原子2個を除いた残りの原子団が最も好ましい。なお複素環基上に置換基を有していてもよく、複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。なお、置換基としては、ハロゲン原子、飽和若しくは不飽和炭化水素基、アリール基、アルコキシ基、アリールアルキル基、アリールオキシ基、複素環基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基が挙げられる。
ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素、ケイ素等のヘテロ原子を環内に含むものをいう。
ここで、上記置換基における「ハロゲン原子」には、任意のハロゲンが含まれ、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
上記置換基における1価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は通常4〜60程度であり、好ましくは4〜20である。なお、複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、燐、硼素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基などが例示され、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
上記置換基におけるアルキル基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロオクチル基などが挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。
上記置換基におけるアルコキシ基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、ペルフルオロブトキシ基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロオクチル基、メトキシメチルオキシ基、2−メトキシエチルオキシ基などが挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
上記置換基におけるアルキルチオ基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基、トリフルオロメチルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基が好ましい。
上記置換基におけるアリール基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、ペンタフルオロフェニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。ここに、アリール基とは、芳香族炭化水素から、水素原子1個を除いた原子団である。ここに芳香族炭化水素としては、縮合環をもつもの、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が直接またはビニレン等の基を介して結合したものが含まれる。
1〜C12アルコキシとして具体的には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、ラウリルオキシなどが例示される。
1〜C12アルキルフェニル基として具体的にはメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチルエチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ブチルフェニル基、イソブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、イソアミルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ドデシルフェニル基などが例示される。
上記置換基におけるアリールオキシ基としては、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
1〜C12アルコキシとして具体的には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、ラウリルオキシなどが例示される。
1〜C12アルキルフェノキシ基として具体的にはメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、プロピルフェノキシ基、1,3,5−トリメチルフェノキシ基、メチルエチルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、ブチルフェノキシ基、イソブチルフェノキシ基、t−ブチルフェノキシ基、ペンチルフェノキシ基、イソアミルフェノキシ基、ヘキシルフェノキシ基、ヘプチルフェノキシ基、オクチルフェノキシ基、ノニルフェノキシ基、デシルフェノキシ基、ドデシルフェノキシ基などが例示される。
上記置換基におけるアリールチオ基としては、炭素数は通常3〜60程度であり、具体的には、フェニルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基が好ましい。
上記置換基におけるアリールアルキル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。
上記置換基におけるアリールアルコキシ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニルメトキシ基、フェニルエトキシ基、フェニルブトキシ基、フェニルペンチロキシ基、フェニルヘキシロキシ基、フェニルヘプチロキシ基、フェニルオクチロキシ基などのフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。
上記置換基におけるアリールアルキルチオ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基が好ましい。
上記置換基におけるアリールアルケニル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C2〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルケニル基が好ましい。
アリールアルキニル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基が好ましい。
上記置換基における置換アミノ基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基から選ばれる1又は2個の基で置換されたアミノ基をいい、該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基は置換基を有していてもよい。
炭素数は該置換基の炭素数を含めないで通常1〜60程度である。
具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフルオロメチルアミノ基フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基などが例示される。
置換シリル基は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリル基をいい、炭素数は通常1〜60程度である。なお該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基は置換基を有していてもよい。
具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリ−イソプロピルシリル基、ジメチル−イソプロピリシリル基、ジエチル−イソプロピルシリル基、t−ブチルシリルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基などが例示される。
置換カルボキシル基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基で置換されたカルボキシル基が挙げられる。なお、前記のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基は置換基を有していてもよい。置換カルボキシル基の炭素数は、通常、2〜60程度、好ましくは2〜48である。なお、置換カルボキシル基の炭素数には該置換基の炭素数は含まれない。置換カルボキシル基の具体例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、シクロヘキシロキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシロキシカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、ペルフルオロブトキシカルボニル基、ペルフルオロヘキシルオキシカルボニル基、ペルフルオロオクチルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基等が挙げられる。
本発明で用いられる導電性高分子の中で、一般式(1)、(2)又は(12)で表される繰り返し単位を含む場合、一般式(1)、(2)又は(12)で表される繰り返し単位を2種類以上含んでいてもよい。また、一般式(1)、(2)又は(12)で表される繰り返し単位に加えて、一般式(3)で表される繰り返し単位を含んでいてもよく、一般式(3)で表される繰り返し単位を2種類以上含んでいてもよい。本発明で用いられる導電性高分子は、溶解性、液晶性、電子又は正孔輸送特性等の観点から、一般式(1)、(2)又は(12)で表される繰り返し単位を一種類含んでいるもの、一般式(1)又は(2)で表される繰り返し単位を1種類と一般式(12)で表される繰り返し単位を1種類含んでいるもの、及び一般式(1)、(2)又は(12)で表される繰り返し単位を1種類と一般式(3)で表される繰り返し単位を1種類含んでいるものが好ましく、一般式(1)又は(2)で表される繰り返し単位を一種類含んでいるものがより好ましく、一般式(2)で表される繰り返し単位を一種類含んでいるものがさらに好ましい。なお、導電性高分子中、一般式(1)、(2)、(12)及び(3)の繰り返し単位の総数は、通常10から10000の範囲であるが、溶解性、液晶性の観点から、20から5000の範囲が好ましく、50から2000の範囲がより好ましい。
本発明で用いられる導電性高分子は、ゲル体を形成しやすいという観点から、下記式(4)、(5)、(6)、(13)、(14)又は(15)で表されるものが好ましい。
Figure 2008078129
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Figure 2008078129
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ここで、R1、R2、R3及びR4は前記と同義であり、R’1、R’2、R’3、R’4、R”3およびR”4はR1、R2、R3及びR4と同義であるがR1、R2、R3及びR4とは同じでも異なっていてもよい。なお、複数存在するR1,R2,R’1、R’2、R3及びR4は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R及びR’は、それぞれ独立に水素原子又は置換基から選ばれる末端基を表す。pは、10〜10,000の数を表し、20〜5,000が好ましく、50〜2,000がより好ましい。m及びnはそれぞれ独立に、1〜10の数を表し、1〜5が好ましい。
末端基R及びR’としては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、フルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基、アリール基、複素環基、電子供与基又は電子吸引基等が挙げられ、電子輸送性を高めるという観点からフルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基、オキサジアゾール基、又は電子吸引基が好ましい。正孔輸送性を高めるという観点から、トリアリールアミン及びその誘導体から水素原子を1個除いた基が好ましい。また、主鎖の共役構造と連続した共役結合を有しているものも好ましく、例えば、炭素−炭素結合を介してアリール基又は複素環基と結合している構造が例示される。また、シルセスキオキシニル基などの嵩高い基も用いることができる。
また、本発明で用いる導電性高分子を有機薄膜とする場合、末端基に重合活性基がそのまま残っていると、素子にしたときの特性や耐久性が低下する可能性があるので、安定な基で保護するようにしてもよい。
本発明の重合体の中で、最も好ましいのは、例えば、下記式(7)、(8)又は(16)で表されるものである。
Figure 2008078129
Figure 2008078129
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ここで、R及びR’は末端基を表し、同一でも異なっていてもよく、前述の基が例示され、フェニル基、フルオロアルキル基が好ましい。R1、R2、R3、R4、R'3及びR'4は、それぞれ独立に、水素原子又は任意の置換基を有し、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールアルキル基が好ましく、アルキル基、アリール基がさらに好ましい。m及びpはそれぞれ1〜500、好ましくは1〜200の数を表し、重合体がオリゴマーである場合、1〜10の数が好ましく、重合体がポリマーである場合は、20〜10000の数が好ましく、20〜5000の数がより好ましく、50〜2000の数がさらに好ましい。
本発明で用いる導電性高分子のポリスチレン換算の数平均分子量は、103〜108が好ましく、より好ましくは104〜106である。
次に、本発明で用いられる導電性高分子の製造方法について説明する。本発明で用いられる導電性高分子は、例えば、下記一般式(9)〜(11)及び(17)で表される化合物を原料として、これらを反応させることにより製造することができる。
Figure 2008078129
Figure 2008078129
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一般式(9)〜(11)及び(17)中、X、R1、R2、R3、R4及びAr1は上記と同義である。W1及びW2は、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基、ホウ酸エステル基、スルホニウムメチル基、ホスホニウムメチル基、ホスホネートメチル基、モノハロゲン化メチル基、ホウ酸基、ホルミル基、トリアルキルスズ基、又はビニル基を表す。
一般式(9)〜(11)及び(17)で表される化合物の合成上及び反応のしやすさの観点から、W1及びW2は、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基、トリアルキルスズ基、ホウ酸エステル基又はホウ酸基であることが好ましい。
また、本発明で用いられる導電性高分子の製造に用いる反応方法としては、例えば、Suzukiカップリング反応を用いる方法、Grignard反応を用いる方法、Stille反応を用いる方法、Ni(0)触媒を用いる方法、FeCl3等の酸化剤を用いる方法、電気化学的な酸化反応を用いる方法、又は適当な脱離基を有する中間体化合物の分解による方法等が例示される。
これらのうち、Suzukiカップリング反応を用いる方法、Grignard反応を用いる方法、Stille反応を用いる方法、及びNi(0)触媒により重合する方法が、構造制御がしやすく、また原料の入手しやすさと反応操作の簡便さから好ましい。
反応させるために適宜アルカリや適当な触媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択すればよい。このアルカリ又は触媒は、反応に用いる溶媒に十分に溶解するものが好ましい。
本発明で用いられる導電性高分子を有機薄膜素子用の材料として用いる場合、その純度が素子特性に影響を与えるため、反応前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましく、また合成後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
反応に用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の不飽和炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブチルアルコール等のアルコール類、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等のエーテル類、塩酸、臭素酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸等の無機酸等が例示され、単一溶媒、又はこれらの混合溶媒を用いてもよい。
反応後は、例えば水でクエンチした後に有機溶媒で抽出し、溶媒を留去する等の通常の後処理で得ることができる。生成物の単離後及び精製はクロマトグラフィーによる分取や再結晶等の方法により行うことができる。
次に本発明の有機薄膜について説明する。本発明の有機薄膜は、上記本発明の製造方法で形成することを特徴とするものである。
有機薄膜の膜厚としては、通常1nm〜100μm程度であり、好ましくは2nm〜1000nmであり、さらに好ましくは5nm〜500nmであり、特に好ましいのは20nm〜200nmである。
有機薄膜は、上記導電性高分子の1種類を単独で含むものであってもよく、また上記導電性高分子の2種類以上を含むものであってもよい。また、有機薄膜の電子輸送性又はホール輸送性を高めるため、上記導電性高分子以外に電子輸送性又はホール輸送性を有した低分子化合物又は高分子化合物を混合して用いることもできる。
ホール輸送性材料としては、公知のものが使用でき、例えばピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、オリゴチオフェン若しくはその誘導体、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリフェニレンビニレン若しくはその誘導体、又はポリチエニレンビニレン若しくはその誘導体等が例示される。
電子輸送性材料としては公知のものが使用でき、例えばオキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体、C60等のフラーレン類及びその誘導体等が例示される。
また、本発明で用いられる有機薄膜は、有機薄膜中で吸収した光により電荷を発生させるために、電荷発生材料を含んでいてもよい。電荷発生材料としては公知のものが使用でき、アゾ化合物及びその誘導体、ジアゾ化合物及びその誘導体、無金属フタロシアニン化合物及びその誘導体、金属フタロシアニン化合物及びその誘導体、ペリレン化合物及びその誘導体、多環キノン系化合物及びその誘導体、スクアリリウム化合物及びその誘導体、アズレニウム化合物及びその誘導体、チアピリリウム化合物及びその誘導体、C60等のフラーレン類及びその誘導体が例示される。
さらに、本発明で用いられる有機薄膜は、種々の機能を発現させるために必要な材料を含んでいてもよい。例えば、吸収した光により電荷を発生させる機能を増感するためのため増感剤、安定性を増すための安定化剤、UV光を吸収するためのUV吸収剤等が例示される。
また、本発明で用いられる有機薄膜は、機械的特性を高めるため、上記導電性高分子以外の高分子化合物材料を高分子バインダーとして含んでいてもよい。高分子バインダーとしては、電子輸送性又はホール輸送性を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好ましく用いられる。
このような高分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
本発明の有機薄膜は、電子輸送性又はホール輸送性を有することから、電極から注入された電子若しくはホール又は光吸収により発生した電荷を輸送制御することにより、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機薄膜トランジスタ、有機太陽電池、光センサ等種々の有機薄膜素子に用いることができる。
該有機薄膜をこれらの有機薄膜素子に用いる場合は、配向処理により配向させて用いることが、より電子輸送性又はホール輸送性が向上し、好ましい。
また、上記有機薄膜素子が複数の有機薄膜層から構成される場合、溶液からの塗布プロセスによる成膜では、2層目以降の塗布時に下地の層を溶解し、層間の界面に悪影響を及ぼすことがあるが、本発明の製造方法による有機薄膜の場合、ゲル体を用いることから下地の層を溶解する影響が小さいことが期待され好ましい。
次に、本発明の有機薄膜の有機エレクトロルミネッセンス素子への応用について説明する。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子としては、具体的には、以下のa)〜d)の構造が例示される。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
ここで、発光層とは、発光する機能を有する層をいう。正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層をいう。電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層をいう。なお、正孔輸送層と電子輸送層を総称して電荷輸送層という。発光層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以上存在してもよい。
本発明の有機薄膜は、上記有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する発光層、正孔輸送層、電子輸送層のいずれか一層に用いることができ、発光層、正孔輸送層、電子輸送層の複数の層に用いることもできる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子が発光層を有する場合、該発光層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、例えば、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
本発明の有機薄膜が発光層に用いられる場合には、本発明に用いられる有機薄膜が発光性基(例えば、フェニレンビニレン基、スチルベン基等)を有する高分子化合物を含むか、又は前記式(1)から(3)で表される繰り返し単位を含む導電性高分子が該発光性基を有することが好ましい。発光性基を含む高分子化合物の具体例としては、ポリフルオレン及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、スチルベンを含む重合体等が挙げられる。また、発光材料として低分子系の公知の材料を含んでいてもよく、例えば、ルブレン、アルミキノリル錯体などが例示される。さらに、燐光性の低分子材料を含んでいてもよく、例えば、イリジウム錯体、白金錯体などが例示される。
本発明の有機薄膜が正孔輸送層に用いられる場合には、本発明に用いられる有機薄膜が正孔輸送性基(例えば、芳香族アミノ基、チエニル基等)を有する高分子化合物を含むか、又は前記式(1)から(3)で表される繰り返し単位を含む導電性高分子が該正孔輸送性基を有することが好ましい。正孔輸送性基を含む高分子化合物の具体例としては、芳香族アミンを含む重合体、スチルベンを含む重合体等が挙げられる。
本発明の有機薄膜が電子輸送層に用いられる場合には、本発明の有機薄膜が電子輸送性基(例えば、オキサジアゾール基、オキサチアジアゾール基、ピリジル基等)を有する高分子化合物を含むか、又は前記式(1)から(3)で表される繰り返し単位を含む導電性高分子が該電子輸送性基を有することが好ましい。電子輸送性基を含む高分子化合物の具体例としては、オキサジアゾールを含む重合体、トリアゾールを含む重合体、キノリンを含む重合体、キノキサリンを含む重合体、ベンゾチアジアゾールを含む重合体等が挙げられる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子が正孔輸送層を有する場合、通常、該正孔輸送層には正孔輸送材料(低分子、高分子のものがある。)が用いられる。この正孔輸送材料としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体等が挙げられる。
該正孔輸送材料としては、具体的には、特開昭63−70257号公報、特開昭63−175860号公報、特開平2−135359号公報、特開平2−135361号公報、特開平2−209988号公報、特開平3−37992号公報、特開平3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体等の高分子の正孔輸送材料が好ましく、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体がさらに好ましい。
また、低分子の正孔輸送材料としては、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、テトラフェニルジアミン誘導体が例示される。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。高分子バインダーとしては、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
ポリビニルカルバゾール及びその誘導体は、例えば、ビニルモノマーからカチオン重合又はラジカル重合によって得られる。
ポリシラン及びその誘導体としては、ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、1359頁(1989年)、英国特許GB2300196号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特にキッピング法が好適に用いられる。
ポリシロキサン及びその誘導体は、シロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、側鎖又は主鎖に上記低分子の正孔輸送材料の構造を有するものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族アミンを側鎖又は主鎖に有するものが例示される。
正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、低分子の正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法が例示される。高分子の正孔輸送材料では、溶液(即ち、正孔輸送材料を溶媒と混合したもの)からの成膜による方法が例示される。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解又は均一に分散できるものが好ましい。該溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒、エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリコール、ジエトキシメタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコール及びその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が例示される。これらの有機溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
正孔輸送層の膜厚は、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと素子の駆動電圧が高くなることがあり好ましくない。従って、正孔輸送層の膜厚は、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子が電子輸送層を有する場合、通常、該電子輸送層には電子輸送材料(低分子、高分子のものがある。)が用いられる。この電子輸送材料としては、前述の本発明の組成物が含有してもよい電子輸送材料で例示したものが挙げられる。
該電子輸送材料としては、具体的には、特開昭63−70257号公報、特開昭63−175860号公報、特開平2−135359号公報、特開平2−135361号公報、特開平2−209988号公報、特開平3−37992号公報、特開平3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
これらのうち、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子の電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、及び溶液又は溶融状態からの成膜による方法が例示され、高分子電子輸送材料では溶液又は溶融状態からの成膜による方法が例示される。溶液又は溶融状態からの成膜時には、前記高分子バインダーを併用してもよい。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電子輸送材料及び/又は高分子バインダーを溶解又は均一に分散できるものが好ましい。具体的には、前記正孔輸送層の項において、正孔輸送層の溶液からの成膜に用いる溶媒として例示したものが挙げられる。この溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
溶液又は溶融状態からの成膜方法としては、前記正孔輸送層の項において、正孔輸送層の溶液からの成膜方法として例示したものが挙げられる。
電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、電子輸送層の膜厚は、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nm、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
また、電極に隣接して設けた正孔輸送層、電子輸送層のうち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、それぞれ、特に正孔注入層、電子注入層(以下、これらの総称を「電荷注入層」ということがある。)と一般に呼ばれることがある。
さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入層又は絶縁層を設けてもよく、また、界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。
積層する層の順番や数、及び各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、上記a)〜d)に例示した素子構造に加えて、正孔注入層、電子注入層、バッファー層を設けていてもよい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、通常、基板上に形成される。この基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板、金属薄膜、金属酸化物薄膜等が挙げられる。不透明な基板の場合には、反対の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明又は半透明であることが好ましい。通常、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子が有する陽極及び陰極の少なくとも一方が透明又は半透明である。陽極側が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用いて作製された膜(NESA等)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、陽極として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜調整することができるが、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μm、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陽極上に、電荷注入を容易にするために、フタロシアニン誘導体、導電性高分子、カーボン等からなる層、又は金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる層を設けてもよい。
陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、又はそれらのうち2つ以上の合金、若しくはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、又はグラファイト若しくはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜調整することができるが、例えば、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μm、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。また、陰極と有機層との間に、導電性高分子からなる層、又は金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる層を設けてもよく、陰極作製後、該有機エレクトロルミネッセンス素子を保護する保護層を設けてもよい。有機エレクトロルミネッセンス素子を長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層及び/又は保護カバーを設けることが好ましい。
保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物、金属窒化物、有機無機ハイブリッド材料等を用いることができる。保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板等を用いることができ、該カバーを熱硬化樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子が傷付くのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にダメージを与えるのを抑制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、例えば、曲面状光源、平面状光源等の面状光源(例えば、照明等)、セグメント表示装置(例えば、セグメントタイプの表示素子等)、ドットマトリックス表示装置(例えば、ドットマトリックスのフラットディスプレイ等)、液晶表示装置(例えば、液晶表示装置、液晶ディスプレイのバックライト等)等の表示装置等に用いることができる。
次に、本発明の有機薄膜の有機薄膜トランジスタへの応用について説明する。
有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの間の電流経路となり本発明の製造方法で形成した有機薄膜層(活性層)、電流経路を通る電流量を制御するゲート電極を備えた構造であればよく、電界効果型、静電誘導型などが例示される。
電界効果型有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの間の電流経路となり本発明の製造方法で形成した有機薄膜層(活性層)、電流経路を通る電流量を制御するゲート電極、及び活性層とゲート電極との間に配置される絶縁層を備えることが好ましい。特に、ソース電極及びドレイン電極が、本発明の重合体を含む有機薄膜層(活性層)に接して設けられており、さらに有機薄膜層に接した絶縁層を挟んでゲート電極が設けられていることが好ましい。
静電誘導型有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの間の電流経路となり本発明の製造方法で形成した有機薄膜層、並びに電流経路を通る電流量を制御するゲート電極を有し、該ゲート電極が有機薄膜層中に設けられていることが好ましい。特に、ソース電極、ドレイン電極及び有機薄膜層中に設けられたゲート電極が、本発明の製造方法で形成した有機薄膜層に接して設けられていることが好ましい。ゲート電極の構造としては、ソース電極からドレイン電極へ流れる電流経路が形成され、かつゲート電極に印加した電圧で電流経路を流れる電流量が制御できる構造であればよく、例えば、くし形電極が例示される。
図1は第1実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図である。図1に示す有機薄膜トランジスタ100は、基板1と、基板1上に形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6を覆うようにして基板1上に形成された活性層2と、活性層2上に形成された絶縁層3と、ソース電極5とドレイン電極6の間を覆うようにして絶縁層3上に形成されたゲート電極4と、を備えるものである。
図2は第2実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図である。図2に示す有機薄膜トランジスタ110は、基板1と、基板1上に形成されたソース電極5と、ソース電極5を覆うようにして基板1上に形成された活性層2と、活性層2上に形成されたドレイン電極6と、活性層2及びドレイン電極6上に形成された絶縁層極3と、ソース電極5とドレイン電極6の間を覆うようにして絶縁層3上に形成されたゲート電極4と、を備えるものである。
図3は第3実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図である。図3に示す有機薄膜トランジスタ120は、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして基板1上に形成された絶縁層3と、ソース電極5とドレイン電極6の間がゲート電極4の上になるようにして絶縁層3上に形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6を覆うように絶縁層3上に形成された活性層2と、を備えるものである。
図4は第4実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図である。図4に示す有機薄膜トランジスタ130は、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして基板1上に形成された絶縁層3と、絶縁層3上に形成されたソース電極5と、ソース電極5を覆うようにして絶縁層3上に形成された活性層2と、活性層2上にソース電極5とドレイン電極6の間がゲート電極4の上になるようにして活性層2上に形成されたドレイン電極6と、を備えるものである。
図5は第5実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図である。図5に示す有機薄膜トランジスタ140は、基板1と、基板1上に形成された活性層2と、活性層2上に形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6を覆うようにして形成された絶縁層3と、絶縁層3上にソース電極5とドレイン電極6の間を覆うようにして形成されたゲート電極4と、を備えるものである。
図6は第6実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図である。図6に示す有機薄膜トランジスタ150は、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして基板1上に形成された絶縁層3と、絶縁層3上に形成された活性層2と、ソース電極5とドレイン電極6の間がゲート電極4の上になるようにして活性層2上に形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、を備えるものである。
図7は第7実施形態に係る静電誘導型有機薄膜トランジスタの模式断面図である。図7に示す静電誘導型有機薄膜トランジスタ160は、基板1と、基板1上に形成されたソース電極5と、ソース電極5を覆うようにして基板1上に形成された活性層2と、活性層2を一部覆うようにして基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして活性層2上に形成された活性層2’(活性層2と同一でも異なっていてもよい)と、活性層2’上に形成されたドレイン電極6と、を備えるものである。
第1〜第7実施形態に係る有機薄膜トランジスタにおいては、活性層2及び/又は活性層2’は、本発明の重合体を含有しており、ソース電極5とドレイン電極6の間の電流通路(チャネル)となる。また、ゲート電極4は、電圧を印加することにより活性層2及び/又は活性層2’における電流通路(チャネル)を通る電流量を制御する。
このような電界効果型有機薄膜トランジスタは、公知の方法、例えば特開平5−110069号公報記載の方法により製造することができる。また、静電誘導型有機薄膜トランジスタは、公知の方法、例えば特開2004−006476号公報記載の方法により製造することができる。
基板1の材質としては有機薄膜トランジスタとしての特性を阻害しなければ特に制限されないが、ガラス基板やフレキシブルなフィルム基板やプラスチック基板も用いることができる。
活性層2を形成する際に、有機溶媒可溶性の化合物を用いることが製造上非常に有利であり好ましいことから、上記で説明した本発明の有機薄膜の製造方法を用いて、活性層2となる有機薄膜を形成することができる。
活性層2に接した絶縁層3としては、電気の絶縁性が高い材料で有れば特に制限はなく、公知のものを用いることができる。例えばSiOx,SiNx、Ta25、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、有機ガラス等が挙げられる。低電圧化の観点から、誘電率の高い材料の方が好ましい。
絶縁層3の上に活性層2を形成する場合は、絶縁層3と活性層2の界面特性を改善するため、シランカップリング剤等の表面処理剤で絶縁層3表面を処理して表面改質した後に活性層2を形成することも可能である。表面処理剤としては、長鎖アルキルクロロシラン類、長鎖アルキルアルコキシシラン類、フッ素化アルキルクロロシラン類、フッ素化アルキルアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン等のシリルアミン化合物等があげられる。表面処理剤で処理する前に、絶縁層表面をオゾンUV、O2プラズマで処理をしておくことも可能である。
有機薄膜トランジスタを作成後、素子を保護するために有機薄膜トランジスタ上に保護膜を形成することが好ましい。これにより、有機薄膜トランジスタが、大気から遮断され、有機薄膜トランジスタの特性の低下を抑えることができる。また、保護膜により有機薄膜トランジスタの上に駆動する表示デバイスを形成するときの影響を低減することができる。
保護膜を形成する方法としては、UV硬化樹脂、熱硬化樹脂や無機のSiONx膜等でカバーする方法等が挙げられる。大気との遮断を効果的に行うため有機薄膜トランジスタを作成後保護膜を形成するまでの工程を大気に曝すことなく(例えば、乾燥した窒素雰囲気中、真空中等で)行うことが好ましい。
次に、本発明の有機薄膜の太陽電池への応用を説明する。
図8は、実施形態に係る太陽電池の模式断面図である。図8に示す太陽電池200は、基板1と、基板1上に形成された第1の電極7aと、第1の電極7a上に形成された本発明の重合体を含有する有機薄膜からなる活性層2と、活性層2上に形成された第2の電極7bと、を備えるものである。
本実施形態に係る太陽電池においては、第1の電極7a及び第2の電極7bの一方に透明又は半透明の電極を用いる。電極材料としては、アルミニウム、金、銀、銅、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の金属又はそれらの半透明膜、透明導電膜を用いることができる。高い開放電圧を得るためには、それぞれの電極を、仕事関数の差が大きくなるように選ぶことが好ましい。活性層2(有機薄膜)中には光感度を高めるためにキャリア発生剤、増感剤等を添加して用いることができる。基材1としては、シリコン基板、ガラス基板、プラスチック基板等を用いることができる。
次に、本発明の有機薄膜の光センサへの応用を説明する。
図9は、第1実施形態に係る光センサの模式断面図である。図9に示す光センサ300は、基板1と、基板1上に形成された第1の電極7aと、第1の電極7a上に形成された本発明の重合体を含有する有機薄膜からなる活性層2と、活性層2上に形成された電荷発生層8と、電荷発生層8上に形成された第2の電極7bと、を備えるものである。
図10は、第2実施形態に係る光センサの模式断面図である。図10に示す光センサ310は、基板1と、基板1上に形成された第1の電極7aと、第1の電極7a上に形成された電荷発生層8と、電荷発生層8上に形成された本発明の重合体を含有する有機薄膜からなる活性層2と、活性層2上に形成された第2の電極7bと、を備えるものである。
図11は、第3実施形態に係る光センサの模式断面図である。図11に示す光センサ320は、基板1と、基板1上に形成された第1の電極7aと、第1の電極7a上に形成された本発明の重合体を含有する有機薄膜からなる活性層2と、活性層2上に形成された第2の電極7bと、を備えるものである。
第1〜第3実施形態に係る光センサにおいては、第1の電極7a及び第2の電極7bの一方に透明又は半透明の電極を用いる。電荷発生層8は光を吸収して電荷を発生する層である。電極材料としては、アルミニウム、金、銀、銅、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の金属又はそれらの半透明膜、透明導電膜を用いることができる。活性層2(有機薄膜)中には光感度を高めるためにキャリア発生剤、増感剤等を添加して用いることができる。また基材1としては、シリコン基板、ガラス基板、プラスチック基板等を用いることができる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
−重量平均分子量の測定方法−
実施例において、ポリスチレン換算の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、島津製作所製、商品名:LC−10Avp)により求めた。測定する重合体は、約0.5wt%の濃度になるようテトラヒドロフランに溶解させ、GPCに50μL注入した。GPCの移動相にはテトラヒドロフランを用い、0.6mL/minの流速で流した。カラムは、TSKgel SuperHM−H(商品名、東ソー製)2本とTSKgel SuperH2000(商品名、東ソー製)1本を直列に繋げた。検出器には示差屈折率検出器(島津製作所製、商品名:RID−10A)を用いた。
UVスペクトルの測定には、UV吸収:島津 自記分光光度計 UV−3100PCを用いた。ガラス転移温度の測定には、TAインスツルメント製マルチモジュレーテッドDSC測定装置2920型を用い、サンプルを200℃に加熱、一度−50℃まで冷却した後、5℃/分の昇温速度で掃引しながら30℃〜300℃の温度範囲を測定し、ガラス転移温度を求めた。
実施例1
<F8の合成>
ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(F8)は、WO 00/53656記載の方法で合成した。得られたF8の重量平均分子量は80,000であった。また、ガラス転移温度は80℃であった。
<F8ゲル体の作成>
合成したF8を用い、1,2,4−トリクロロベンゼンに0.86wt%の濃度で溶解させ、F8の1,2,4−トリクロロベンゼン溶液を作成した。溶液をサンプルビンに入れ、大気中室温で12時間静置させることによりゲル化し、サンプルビンを倒置してもそのままであった(図12)。ゲル体の入ったサンプルビンをF8のガラス転移温度80℃で加熱するとゲル体は再び溶液状態に戻った。さらに、この溶液を静置することにより、再びゲル化し、溶液状態とゲル状態との間の転移が可逆な現象であることが確認できた。
実施例2
<高秩序相の確認>
実施例1と同様にして、F8の1,2,4−トリクロロベンゼン1.7wt%溶液を作成し、石英基板上に展開した。石英基板上の溶液を室温で1時間静置させることにより溶液はゲル化し、ゲル体の薄膜が得られた。ゲル化する前の溶液状態と、ゲル化した後の吸収スペクトルを比較したところ、溶液では見られない438nmにピークを持つ吸収がゲル体薄膜のスペクトルに現れ、高秩序相がゲル体中に形成していることが確認できた(図13)。ゲル体薄膜の付いた石英基板を大気中所定の温度で加熱後、室温で吸収スペクトルを測定したところ、F8のガラス転移温度80℃以上で438nmのピークが消滅し、高秩序相がなくなりアモルファス相のみに変化していることが確認できた。
実施例3
<有機薄膜及び有機薄膜素子の作成>
実施例1と同様にして、F8の1,2,4−トリクロロベンゼン1.5wt%溶液を作成し、サンプルビン中で静置しゲル体を形成した後、ゲル体を5mlのシリンジに充填した。インジウムドープ酸化錫(ITO)電極付きのガラス基板の上に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS、Bayer製、商品名Baytron P AI 4083)の懸濁液を0.5μmメンブランフィルターで濾過した後、スピンコート法により35nmの厚みで薄膜を形成し、200゜Cで10分間乾燥した。PEDOT:PSSを形成した基板を大気中90℃で加熱・保持し、図14に示すように、F8ゲル体を充填したシリンジを加圧してゲル体を押し出し、加熱した基板に擦りつけながら走査することにより、ほぼ均一に100nmの薄膜を成膜することができた。得られたF8の薄膜上に真空蒸着法により、フッ化セシウムとマグネシウム銀の合金からなる陰極を形成し、有機エレクトロルミネッセンス素子を作成した。作成した有機エレクトロルミネッセンス素子に8.4Vの電圧を印加したところ、0.16A/cm2の電流が流れ、輝度1000cd/m2で発光した。有機エレクトロルミネッセンス特性を図15に示す。このときの効率は0.625cd/Aであった。
実施例4
<有機薄膜及び有機薄膜素子の作成>
合成したF8に、イリジウム錯体(Ir(piq)3)を6wt%添加し、1,2,4−トリクロロベンゼンに1.5wt%の濃度で溶解させ、色素ドープしたF8の1,2,4−トリクロロベンゼン溶液を作成した。この溶液を24時間静置し、色素ドープしたF8のゲル体を形成した。このゲル体を用い、実施例3と同様にして、発光層として色素ドープF8を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を作成した。作成した有機エレクトロルミネッセンス素子に11.6Vの電圧を印加したところ、0.65A/cm2の電流が流れ、輝度1300cd/m2で赤色に発光した。有機エレクトロルミネッセンス特性を図16の(a)に示す。このときの効率は0.2cd/Aであった。発光スペクトルを測定したところF8に起因するピークと、下式のIr(piq)3に起因するピークが観測された(図16(b))。
Figure 2008078129
実施例5
<F8T2ゲル体の作成と高秩序相の確認>
ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ビチオフェン)(F8T2)は、US6512083記載の方法で合成した。得られたF8T2の重量平均分子量は54、000であり、ガラス転移温度は94℃であった。
合成したF8T2を用い、1,2,4−トリクロロベンゼン2.5wt%溶液を作成し、石英基板上に展開した。石英基板上の溶液を室温で20日間静置させることにより溶液はゲル化し、ゲル体の薄膜が得られた。ゲル化する前の溶液状態と、ゲル化した後の吸収スペクトルを比較したところ、溶液では見られない500nm付近に新たな吸収がゲル体薄膜に現れ、高秩序相がゲル体中に形成していることが確認できた(図17)。
実施例6
<有機トランジスタの作成及び特性の評価>
実施例5と同様にして、F8T2の1,2,4−トリクロロベンゼン溶液を作成し、サンプルビン中で静置しゲル体を形成した後、F8T2のゲル体を5mlのシリンジに充填する。
ゲート電極となる高濃度にドープされたn型シリコン基板の表面上に、絶縁層となる熱酸化シリコン酸化膜を200nm形成した基板を用い、アルカリ洗剤、超純水、アセトンで超音波洗浄した後、オゾンUV照射により表面を洗浄する。真空蒸着法によりAu電極を30nm蒸着し、チャネル幅2mm、チャネル長20μmのソース電極及びドレイン電極を形成する。該電極付き基板を用い、Aldrich製ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を滴下後、2000rpmでスピンし、基板表面をHMDSで処理する。該表面処理した基板を100℃に加熱し、F8T2のゲル体をシリンジから押し出しつつ走査し、基板上のソース電極及びドレイン電極間にF8T2の有機薄膜層を100nm形成し、有機トランジスタを作成する。
作成した有機トランジスタに、真空中でゲート電圧Vg、ソース−ドレイン間電圧Vsdを変化させて、トランジスタ特性を測定することにより良好なId−Vg特性が得られる。
実施例7
<有機トランジスタの作成及び特性の評価>
ポリ(3,3'''−ジドデシル−クォータチオフェン)(PQT−12)(American Dye Source, Inc.製ADS12PQT)のオルトジクロロベンゼン溶液を作成し、サンプルびん中10℃で静置しゲル体を形成した。このゲル体は溶液温度を上げることにより溶液状態に戻り、ゲル体と溶液状態は可逆に変化することを確認した。
ガラス基板上にパターニングしたITO電極(ゲート電極)を形成し、絶縁膜としてポリ(4−ビニルフェノール)(PVP)を390nmの膜厚で形成した。その上に、PQT−12のゲル体を擦りつけながら走査することにより、ほぼ均一に100nmの薄膜を成膜した。その後、真空蒸着法により金を蒸着し、チャネル長100μm、チャネル幅2mmのソース電極及びドレイン電極を形成し、有機トランジスタを作成した。
作成した有機トランジスタに、真空中でゲート電圧Vg、ソース−ドレイン間電圧Vsdを変化させて、トランジスタ特性を測定し、良好なId−Vg特性が得られた(図18)。
実施例8
<F8/F8−BT混合ゲル体の作成>
実施例1で用いたF8とポリ[(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−コ−(1,4−ベンゾ−(2,1’,3)−チアジアゾール)](F8−BT)(American Dye Source, Inc.製ADS233YE)を100:10の比率で、1,2,4−トリクロロベンゼンに1.5wt%の濃度で溶解させ、F8/F8−BT混合の1,2,4−トリクロロベンゼン溶液を作成した。溶液をサンプルビンに入れ、大気中室温で静置させることによりゲル体となった。
<有機薄膜及び有機薄膜素子の作成>
実施例3と同様にして、F8のゲル体に変えてF8/F8−BT混合ゲル体を用い、72℃に加熱したPEDOT:PSSを塗布したITO基板上に一方向に擦りつけながら走査することにより、50nmの薄膜を成膜した。その後、CsF/MgAg/Ag金属電極を真空蒸着法により形成し、有機エレクトロルミネッセンス素子を作成した。発光の偏光特性を調べたところ、ゲル体の擦りつけ操作方向と平行方向及び垂直方向で1:0.85の強度比が得られ、偏光発光していることを確認した。発光スペクトルからF8からの発光及びF8−BTからの両方の発光で偏光していることを確認した(図19)。
第1実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図。 第2実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図。 第3実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図。 第4実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図。 第5実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図。 第6実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタの模式断面図。 第7実施形態に係る静電誘導型有機薄膜トランジスタの模式断面図。 実施形態に係る太陽電池の模式断面図。 第1実施形態に係る光センサの模式断面図。 第2実施形態に係る光センサの模式断面図。 第3実施形態に係る光センサの模式断面図。 F8の溶液状態とゲル状態の転移を示す写真。 実施例2におけるF8の溶液とゲル体の吸収スペクトル。 実施例3における薄膜形成方法の概念図。 実施例3における有機エレクトロルミネッセンス特性。 実施例4における有機エレクトロルミネッセンス特性。 実施例5におけるF8T2の溶液とゲル体の吸収スペクトル。 実施例7におけるPQT−12のトランジスタ特性。 実施例8におけるF8/F8−BT有機エレクトロルミネッセンスの発光偏光スペクトル。
符号の説明
1 基板
2 活性層
3 絶縁層
4 ゲート電極
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7a 第1の電極
7b 第2の電極
8 電荷発生層
100 第1実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタ
110 第2実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタ
120 第3実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタ
130 第4実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタ
140 第5実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタ
150 第6実施形態に係る電界効果型有機薄膜トランジスタ
160 第7実施形態に係る静電誘導型有機薄膜トランジスタ
200 実施形態に係る太陽電池
300 第1実施形態に係る光センサ
310 第2実施形態に係る光センサ
320 第3実施形態に係る光センサ

Claims (21)

  1. 導電性高分子を含む有機薄膜の製造方法において、該導電性高分子を含むゲル体を基板に塗布する工程を含むことを特徴とする上記方法。
  2. 前記導電性高分子を有機溶媒に溶解させる工程、導電性高分子を含むゲル体を形成する工程、該ゲル体を基板に塗布する工程、塗布したゲル体を加熱して流動状態にすることにより有機薄膜を形成する工程、及び該有機薄膜中に残存する有機溶媒を除去する工程を含む請求項1記載の方法。
  3. 前記ゲル体を塗布する工程と、前記塗布したゲル体を加熱して流動状態にすることにより有機薄膜を形成する工程とをほぼ同時に行う請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記導電性高分子が、下記一般式(1)で表される少なくとも一種類の繰り返し単位を含む導電性高分子である請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2008078129
    (式中、A環及びB環は、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい芳香環を表し、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基をその構造中に含む基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数4〜60の複素環化合物基及びシアノ基からなる群から選ばれる基を表し、これらの基は一部又は全部の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよく、アリール基及び複素環化合物基は、さらに置換基を有していてもよい。ただし、R1又はR2の少なくとも一方は水素原子でない。)
  5. 前記導電性高分子が、下記一般式(2)で表される少なくとも一種類の繰り返し単位を含む導電性高分子である請求項4に記載の方法。
    Figure 2008078129
    (式中、R1及びR2は、前記と同義である。)
  6. 前記導電性高分子が、下記一般式(12)で表される少なくとも一種類の繰り返し単位を含む導電性高分子である請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2008078129

    (式中、Xは、O、S又はSeを表し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基をその構造中に含む基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数4〜60の複素環化合物基及びシアノ基からなる群から選ばれる基を表し、これらの基は一部又は全部の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよく、アリール基及び複素環化合物基は、さらに置換基を有していてもよい。)
  7. 前記導電性高分子が、9,9−ジアルキルフルオレンジイル基又は9,9−ジアルキルフルオレン−コ−ビチオフェン基からなる繰り返し単位を有する導電性高分子である請求項5又は6に記載の方法。
  8. 一般式(1)、(2)又は(12)で表される繰り返し単位の少なくとも1つと、下記一般式(3)で表される繰り返し単位の少なくとも1つとを有する請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2008078129
    (式中、Ar1は、2価の芳香族炭化水素基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基で置換されていてもよい。)
  9. 前記導電性高分子が下記式(4)、(5)又は(6)で表される請求項5〜8のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2008078129
    Figure 2008078129
    Figure 2008078129

    (ここで、R1、R2、R3及びR4は前記と同義であり、R’1及びR’2はR1及びR2と同義であるがR1及びR2とは同じでも異なっていてもよい。なお、複数存在するR1,R2,R’1、R’2、R3及びR4は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R及びR’は、それぞれ独立に水素原子又は置換基から選ばれる末端基を表す。pは、10〜10,000の数を表し、m及びnはそれぞれ独立に、1〜10の数を表す。)
  10. 前記有機溶媒が、ジクロロベンゼン又はトリクロロベンゼンを30vol%以上含む有機溶媒である請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記有機溶媒が1,2,4−トリクロロベンゼンである請求項10記載の方法。
  12. ラビング法又はシェアリング法により導電性高分子を配向させる工程を含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記導電性高分子を含むゲル体が高秩序相を含む請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記導電性高分子を含むゲル体を用いて、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、バーコート印刷法、スクリーン印刷法又はフレキソ印刷法により該ゲル体を薄膜化させる請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法で製造された有機薄膜であって、膜厚が1nm〜100μmの範囲にある上記有機薄膜。
  16. 請求項15に記載の有機薄膜を備える有機薄膜素子。
  17. 少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に、少なくとも一層の発光体を含む層を有し、該発光体を含む層が請求項15に記載の有機薄膜を備える有機エレクトロルミネッセンス素子。
  18. 少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に、少なくとも一層の発光体を含む層を有し、該発光体を含む層と少なくとも一方の電極の間に、電荷を輸送する層を有し、該電荷を輸送する層が請求項15に記載の有機薄膜である、有機エレクトロルミネッセンス素子。
  19. ソース電極及びドレイン電極、これら電極の間の電流経路となる有機薄膜層、該電流経路を通る電流量を制御するゲート電極を備えた有機薄膜トランジスタであって、該有機薄膜層が請求項15に記載の有機薄膜である上記有機薄膜トランジスタ。
  20. 請求項15に記載の有機薄膜を備える有機太陽電池。
  21. 請求項15に記載の有機薄膜を備える光センサ。
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