JP2012243911A - 有機光電変換素子およびその製造方法 - Google Patents

有機光電変換素子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐熱性を有する有機光電変換素子を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の有機光電変換素子は、第一の電極と、第二の電極と、第一の電極および第二の電極の間に存在する電極間層とを有し、電極間層は、p型有機半導体およびn型有機半導体を含む、少なくとも一層の光電変換層を含む構造を有する。そして、当該電極間層は、電極間層の全体積に対し、0.03〜30g/mの溶媒を含み、前記溶媒は、ハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を含む点に特徴を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機光電変換素子およびその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、有機光電変換素子の光電変換効率を向上させるための手段に関する。
近年、地球温暖化に対処するため、二酸化炭素排出量の削減が切に望まれている。また、近い将来、石油、石炭、および天然ガスなどの化石燃料が枯渇することが予想されており、これらに替わる地球に優しいエネルギー資源の確保が急務となっている。そこで、太陽光、風力、地熱、原子力など利用した発電技術の開発が盛んに行われているが、なかでも太陽光発電技術は、安全性の高さから特に注目されている。
太陽光発電では、光起電力効果を利用した光電変換素子を用いて、光エネルギーを直接電力に変換する。光電変換素子は、一般的に、一対の電極の間に光電変換層(光吸収層)が挟持されてなる構造を有し、当該光電変換層において光エネルギーが電気エネルギーに変換される。光電変換素子は、光電変換層に用いられる材料や、素子の形態により、シリコン系、化合物系、色素増感型、有機薄膜型、量子ドット型などに分類される。
このうち、有機薄膜型光電変換素子(有機光電変換素子)は、p型およびn型の有機半導体を用いて光電変換層が形成されている点に特徴を有する(例えば、非特許文献1を参照)。このような有機光電変換素子は、軽量で柔軟性に富むことから、様々な製品への応用が期待されている。また、構造が比較的単純で、p型およびn型の有機半導体を塗布することによって光電変換層を形成できることから、大量生産に好適であり、コストダウンによる太陽電池の早期普及にも寄与するものと考えられる。しかしながら、有機光電変換素子は、他のタイプの光電変換素子と比較して、光電変換効率や、熱や光に対する耐久性が低いため、光電変換効率および耐久性を向上させるための各種改良が進められている。
塗布方式により光電変換素子の製造する場合、電極間に光電変換層を一層のみ有する光電変換素子では、通常、p型およびn型の有機半導体などの材料を、溶媒に溶解または分散させ、これを第一の電極体上に塗布し、乾燥させて光電変換層を形成する。その後、当該光電変換層上に第二の電極を形成することにより、光電変換素子を作製する。また、電極間に複数の光電変換層や、電子輸送層、正孔輸送層などの他の層を含む光電変換素子を製造する場合は、同様の塗布方式により、各層を順次形成して積層させる、といった方法が採用されうる。
このように、塗布方式により光電変換層などを製造する場合、塗布の際に使用する溶媒が、光電変換効率を低下させる場合があることが報告されている。この問題に対処するために、例えば特許文献1では、残留溶媒により、発生したキャリア(正孔・電子)の再結合が促進されてしまうことを防ぐために、2時間以上かけて有機溶媒を蒸発、除去した後に、さらに50〜80℃で10時間以上の真空乾燥を行うことを提案している。また、特許文献2では、高沸点溶媒(第一の有機溶媒)を十分に除去するために、化学的に不活性で揮発性の高い第二の有機溶媒を用いて、第一の有機溶媒をパージすることを提案している。
一方、残留溶媒がキャリアの移動を促進するとの報告もある。特許文献3では、光電変換材料として、ポリフルオレン誘導体(ドナー性有機材料)とシロール誘導体(アクセプター性有機材料)とを組合せた場合、塗布に用いるクロロホルムの乾燥温度をクロロホルムの沸点(62℃)以下として、光電変換層中にクロロホルムを残留させる方が、外部量子効率が向上することが開示されている(実施例2)。ところが、同文献の比較例2では、光電変換材料としてポリメチルフェニルシラン(ドナー性有機材料)とクマリン6(アクセプター性有機材料)とを組合せた場合は、100℃でクロロホルムを十分に除去した方が、外部量子効率が高いことも示されている。
特開2001−196663号公報 特開2008−91316号公報 特開2010−212455号公報
A.Heeger et.al.,Nature Mat.,vol.6(2007),p497
しかしながら、本発明者が検討したところ、上記特許文献1〜3に記載の手法で得られる光電変換素子は、耐熱性に劣ることが判明した。
そこで、本発明は、優れた耐熱性を有する有機光電変換素子を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意研究を行った。そして、2つの電極間に存在する層を、ハンセンの溶解度パラメータが所定の範囲内である特定溶媒を用いて形成し、さらに、電極間に存在する層に含まれる全ての溶媒量を所定の範囲内となるように制御することにより、光電変換効率が著しく向上することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の有機光電変換素子は、第一の電極と、第二の電極と、第一の電極および第二の電極の間に存在する電極間層とを有し、電極間層は、p型有機半導体およびn型有機半導体を含む、少なくとも一層の光電変換層を含む構造を有する。そして、当該電極間層は、電極間層の全体積に対し、0.03〜30g/mの溶媒を含み、前記溶媒は、ハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を含む点に特徴を有する。
本発明によれば、優れた耐熱性を有する有機光電変換素子を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る、順層型の有機光電変換素子を模式的に表した断面概略図である。 本発明の他の一実施形態に係る、逆層型の有機光電変換素子を模式的に表した断面概略図である。 本発明の他の一実施形態に係る、タンデム型の光電変換層を備えた有機光電変換素子を模式的に表した断面概略図である。
以下、本発明の好ましい形態を説明する。本形態は、第一の電極と、第二の電極と、第一の電極および第二の電極の間に存在する電極間層と、を有しする、有機光電変換素子に関する。当該電極間層は、p型有機半導体およびn型有機半導体を含む、少なくとも一層の光電変換層を含む構造を有する。そして、電極間層は、電極間層の全体積に対し、0.03〜30g/mの溶媒を含み、当該溶媒は、ハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を含む点に特徴を有する。
以下、添付した図面を参照しながら本形態を説明するが、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載により定められるべきものであり、以下の形態のみに制限されない。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
<有機光電変換素子>
図1は、本発明の一実施形態に係る、順層型の有機光電変換素子を模式的に表した断面概略図である。図1の有機光電変換素子10は、基板25上に、第一の電極11、電極間層13、および第二の電極12が順次積層されてなる構成を有する。基板25は、主に、その上の第一の電極11を塗布方式で形成するのを容易にするために任意に設けられる部材である。電極間層13は、正孔輸送層26、光電変換層14、および電子輸送層27から構成され、第一の電極11と第二の電極12との間に、この順で積層されている。
図1の有機光電変換素子10において、光は基板25側に照射される。第一の電極11は、照射された光が光電変換層14へと届くようにするため、透明な電極材料で構成される。基板25側に照射された光は、透明な第一の電極11を経て光電変換層14へと届く。光電変換層14は、p型有機半導体およびn型有機半導体などの有機分子を含み、光が照射されると、有機分子は光吸収し、励起子が発生する。励起子が拡散によりpn接合界面へと到達すると、正孔と電子とに電荷分離される。
図1の有機光電変換素子10では、第一の電極11および第二の電極は、第二の電極12よりも第一の電極11の仕事関数が大きくなるような材料で構成されているため、生成した正孔および電子は、内部電界によるドリフトにより、正孔は第一の電極11へ、電子は第二の電極12へと到達し、発電動作が行われる。すなわち、第一の電極は陽極として、第二の電極は陰極として機能する。また、正孔輸送層26は、正孔の移動度が高い材料で形成されてなり、光電変換層14のpn接合界面で生成した正孔を効率よく第一の電極11へと効率的に輸送する。一方、電子輸送層27は、電子の移動度が高い材料で形成されてなり、光電変換層14のpn接合界面で生成した電子を効率よく第二の電極12へと輸送する。
図2は、本発明の他の一実施形態に係る、逆層型の有機光電変換素子を模式的に表した断面概略図である。図2の有機光電変換素子20は、図1の有機光電変換素子10と比較して、第一の電極(陽極)11と第二の電極(陰極)12とが逆の位置に配置され、また、正孔輸送層26と電子輸送層27とが逆の位置に配置されている点に特徴を有する。すなわち、図2の有機光電変換素子20は、基板25上に、第二の電極12、電極間層13、および第一の電極11が順次積層されてなる構成を有する。電極間層13は、電子輸送層27、光電変換層14、および電子輸送層26から構成され、第二の電極12と第一の電極11との間に、この順で積層されている。このような構成を有することにより、光電変換層14のpn接合界面で生成される電子は電子輸送層26を経て第二の電極12へと、正孔は正孔輸送層27を経て第一の電極11へと輸送される。
特に、有機光電変換素子20の各部材の材料において、第二の電極12としてインジウムスズ酸化物(ITO)、電子輸送層27としてアモルファス酸化チタン、正孔輸送層6としてポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)/ポリスチレンスルホン酸(PSS)、第一の電極11として金(Au)を用いた場合、素子の耐久性(特に大気下における耐久性)を向上させることができる。
図3は、本発明の他の一実施形態に係る、タンデム型(多接合型)の光電変換層を備えた有機光電変換素子を模式的に表した断面概略図である。図3の有機光電変換素子30は、図1の有機光電変換素子10と比較して、電極間層13中に第一の光電変換層14aと、第二の光電変換層14bと、の2つの光電変換層を有し、そして第一の光電変換層14aと第二の光電変換層14bとが、電荷再結合層38で連結されている点に特徴を有する。図3のタンデム型の有機光電変換素子30では、第一の光電変換層14aと第二の光電変換層14bとに、それぞれ吸収波長の異なる光電変換材料(p型有機半導体およびn型有機半導体)を用いることにより、より広い波長域の光を効率よく電気に変換することが可能となる。
以下、本形態の有機光電変換素子の各構成について詳細に説明する。
[電極(第一の電極および第二の電極)]
本形態の有機光電変換素子は、第一の電極および第二の電極を必須に含む。第一の電極および第二の電極は、各々、陽極または陰極として機能する。本明細書において、「第一の」および「第二の」とは、陽極または陰極としての機能を区別するための用語である。したがって、第一の電極が陽極として機能し、第二の電極が陰極として機能する場合もあるし、逆に、第一の電極が陰極として機能し、第二の電極が陽極として機能する場合もある。光電変換層で生成されるキャリア(正孔・電子)は、電極間層をドリフトし、正孔は陽極へ、電子は陰極へと到達する。したがって、陽極は陰極よりも仕事関数が大きい。
本形態の電極に使用される材料は、特に制限はなく、本技術分野で使用されうる電極材料を適宜採用することができる。上述のように、陽極は仕事関数が比較的大きい材料から構成され、陰極は仕事関数が比較的小さい材料から構成される。
上述の図1に示す順層型の有機光電変換素子では、光が入射する側である第一の電極が陽極として機能し、第二の電極が陰極として機能する。したがって、図1の実施形態における第一の電極は、比較的仕事関数が大きく(例えば、−4.5eV以下)、透明な(380〜800nmの光を透過可能な)電極材料から構成されうる。一方、第二の電極は比較的仕事関数が小さく(例えば、−4eV以上)、通常、透光性の低い電極材料から構成されうる。なお、透光性のある電極を透明電極と呼ぶのに対して、透光性の低い電極は対電極と呼ばれる。
このような、順層型の有機光電変換素子において、陽極(透明電極)に使用される電極材料としては、例えば、金、銀、白金、銅などの金属;インジウムスズ酸化物(ITO)、SnO、ZnO、インジウムやガリウムをドープしたZnOなどの透明な導電性金属酸化物;金属ナノワイヤー、カーボンナノチューブなどの炭素材料などが挙げられる。また、陽極の電極材料として導電性高分子を用いることも可能である。陽極に使用されうる導電性高分子としては、例えば、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリチエニレンビニレン、ポリアズレン、ポリイソチアナフテン、ポリカルバゾール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリフェニルアセチレン、ポリジアセチレン、ポリナフタレン、およびこれらの誘導体などが挙げられる。このうち、光電変換効率の観点から、ポリチオフェンを用いることが好ましい。これらの電極材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上の材料を混合して使用してもよい。また、各材料からなる層を2種以上積層させて電極を構成することも可能である。なお、陽極(透明電極)の厚さは特に制限はないが、通常10nm〜10μm、好ましくは50nm〜500nmμmである。
一方、順層型の有機光電変換素子において、陰極(対電極)に使用される電極材料としては、仕事関数の小さい金属、合金、電子電導性化合物、およびこれらの混合物が使用されうる。具体的には、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属などが挙げられる。このうち、電子の取り出し性能や、酸化などに対する耐久性の観点から、仕事関数が低い第一の金属と、第一の金属よりも仕事関数が大きく安定な金属である第二の金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物や、安定な金属であるアルミニウムなどを用いることが好ましい。また、これらの材料のうち金属を用いることも好ましく、これにより、第一の電極側から入射し光電変換層で吸収されずに透過した光を、第二の電極で反射させて光電変換に再利用することができ、光電変換効率を向上させることが可能である。これらの電極材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上の材料を混合して使用してもよい。また、各材料からなる層を2種以上積層させて電極を構成することも可能である。なお、陰極(対電極)の厚さは特に制限はないが、通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmである。
また、上述の図3に示す逆層型の有機光電変換素子では、光が入射する側である第一の電極が陰極として機能し、第二の電極が陽極として機能する。したがって、図2の実施形態における第一の電極は、比較的仕事関数が小さく、透明な電極材料から構成されうる。一方、第二の電極は比較的仕事関数が大きく、通常、透光性の低い電極材料から構成されうる。
このような、逆層型の有機光電変換素子において、陽極(対電極)に使用される電極材料としては、例えば、銀、アルミニウム、銅、などが挙げられる。このうち、保存性、安定性の観点から、銀または銅を用いることが好ましい。これらの電極材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上の材料を混合して使用してもよい。また、各材料からなる層を2種以上積層させて電極を構成することも可能である。なお、陽極(対電極)の厚さは特に制限はないが、通常10nm〜5μm、好ましくは50nm〜200nmである。
一方、逆層型の有機光電変換素子において、陰極(透明電極)に使用される電極材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、ロジウム、ルテニウム、アルミニウム、マグネシウム、インジウムなどの金属、金属化合物、および合金;カーボンナノ粒子、カーボンナノワイヤー、カーボンナノ構造体などの炭素材料;が挙げられる。これらの電極材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上の材料を混合して使用してもよい。また、各材料からなる層を2種以上積層させて電極を構成することも可能である。このうち、カーボンナノワイヤーを用いることにより、透明で導電性の高い陰極を塗布法により形成できるため好ましい。また、金属系の材料を使用する場合、金属を格子状に形成することで格子状電極を形成してもよい。格子状の金属電極の形成は、金属箔のエッチング処理、金属粉、金属ナノ粒子を印刷する等各種の方法が用いられる。格子の間隔は、導電性の均一性の観点から、0.1mm〜10mmが好ましい。また金属格子間を導電性均一性を上げるために導電性前記導電性高分子化合物が好ましく用いられる。また、陽極(対電極)と対向する側に、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀化合物などを用いて、1〜20nm程度の厚さの補助電極を作製した後、上述の順層型の有機光電変換素子の陽極(透明電極)材料として例示した導電性高分子の膜を設けることで、陰極(透明電極)とすることができる。なお、陰極(透明電極)の厚さは特に制限はないが、通常10nm〜10μm、好ましくは100nm〜1μmである。
[電極間層]
本形態の有機光電変換素子は、上述の第一の電極と、第二の電極との間に、電極間層を含む。当該電極間層は、光電変換層を必須に含み、必要に応じて、正孔輸送層、電子輸送層、電荷再結合層のその他の層をさらに含む。
(光電変換層)
光電変換層は、光起電力効果を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有する。光電変換層は、光電変換材料として、p型有機半導体およびn型有機半導体を必須む。これらの光電変換材料に光が吸収されると、励起子が発生し、これがpn接合界面において、正孔と電子とに電荷分離される。
本形態の光電変換層に使用されるp型有機半導体はドナー性(電子供与性)の有機化合物であれば特に制限はなく、本技術分野で使用されうる材料を適宜採用することができる。このような化合物としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、カルバゾール化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物、フタロシアニン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体などが挙げられる。
また、p型有機半導体として、ドナー性ユニットとアクセプター性ユニットとが交互に配列するように重合された、p型共役系高分子を用いてもよい。このように、ドナー性ユニットとアクセプター性ユニットとが交互に配列することにより、p型有機半導体の吸収域を長波長域に拡大することができる。すなわち、p型共役系高分子は、従来のp型有機半導体の吸収域(例えば、400〜700nm)に加え、長波長域(例えば、700〜100nm)の光も吸収することができるため、太陽光スペクトルの広い範囲にわたる放射エネルギーを効率よく吸収させることが可能となる。
p型共役系高分子に含まれうるドナー性ユニットとしては、同じπ電子数を有する炭化水素芳香環(ベンゼン、ナフタレン、アントラセンなど)よりもLUMO準位またはHOMO準位が浅くなるようなユニットであれば、制限なく使用できる。例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、シクロペンタジエン、シラシクロペンタジエンなどの複素5員環、およびこれらの縮合環を含むユニットである。
具体的には、フルオレン、シラフルオレン、カルバゾール、ジチエノシクロペンタジエン、ジチエノシラシクロペンタジエン、ジチエノピロール、ベンゾジチオフェンなどを挙げることができる。
ドナー性ユニットは、好ましくは下記化学式1で表される構造である。
Figure 2012243911
式中、Zは、炭素原子、ケイ素原子、またはゲルマニウムを表し、
は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜20の置換されたまたは非置換のアルキル基、炭素原子数1〜20の置換されたまたは非置換のフッ化アルキル基、炭素原子数3〜10の置換されたまたは非置換のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20の置換されたまたは非置換のアリール基、炭素原子数3〜20の置換されたまたは非置換のヘテロアリール基、または炭素原子数3〜20の置換されたまたは非置換のアルキルシリル基を表し、2つのRは互いに結合して環を形成してもよい。
また、下記化学式2で表される構造もドナー性ユニットとして好適である。
Figure 2012243911
式中、Rは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜20の置換されたまたは非置換のアルキル基、炭素原子数1〜20の置換されたまたは非置換のアルキルエーテル基、または炭素原子数1〜20置換されたまたは非置換のアルキルエステル基を表し、2つのRは互いに結合して環を形成してもよい。
なお、上記化学式1および化学式2において、アルキル基、フッ化アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはアルキルシリル基に場合によって存在する置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アルキル基、フェニル基、アルコキシル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルコキシスルホニル基、アルキルチオ基、カルバモイル基、アリールオキシカルボニル基、オキシアルキルエーテル基、シアノ基などが例示できるが、これらに限定されるものではない。
上記化学式1および2で表されるドナー性ユニットは、移動度の高いチオフェン構造が縮合して大きなπ共役平面を有しつつも、置換基により溶解性が付与されている。このようなドナー性ユニットは、溶解性と移動度が共に優れているため、より一層、光電変換効率を向上させることが可能となる。
一方、p型共役系高分子に含まれうるアクセプター性ユニットとしては、例えば、キノキサリン骨格、ピラジノキノキサリン骨格、ベンゾチアジアゾール骨格、ベンゾオキサジアゾール骨格、ベンゾセレナジアゾール骨格、ベンゾトリアゾール骨格、ピリドチアジアゾール骨格、チエノピラジン骨格、フタルイミド骨格、3,4−チオフェンジカルボン酸イミド骨格、イソインディゴ骨格、チエノチオフェン骨格、ジケトピロロピロール骨格、4−アシル−チエノ[3,4−b]チオフェン骨格、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアゾール骨格などが挙げられる。なお、本形態のp型共役高分子に含まれるドナー性ユニットまたはアクセプター性は、それぞれ、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本形態において、好ましいp型共役高分子としては、Nature Material,(2006)vol.5,p328に記載のポリチオフェン−チエノチオフェン共重合体、国際公開第08/000664号パンフレットに記載のポリチオフェン−ジケトピロロピロール共重合体、Adv.Mater.,2007,p4160に記載のポリチオフェン−チアゾロチアゾール共重合体、Nature Mat.vol.6(2007),p497に記載のPCPDTBTなどのポリチオフェン共重合体などが挙げられる。なかでもPCPDTBTなどのポリチオフェン共重合体が特に好ましい。
上記p型共役高分子の分子量は、特に制限はないが、数平均分子量が5000〜500000であることが好ましく、10000〜100000であることがより好ましく、15000〜50000であることがさらに好ましい。数平均分子量が5000以上であると、曲線因子向上の効果がより一層顕著になる。一方、数平均分子量が500000以下であると、p型共役高分子の溶解性が向上するため、生産性を上げることができる。なお、本明細書において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した値を採用する。
本形態のp型有機半導体のバンドギャップは、1.8eV以下であることが好ましく、1.6〜1.1eVであることがより好ましい。バンドギャップが1.8eV以下であると、吸収波長が長波化し太陽光のスペクトルの吸収域を拡大することができる。一方、バンドギャップが1.1eV以上であると、開放電圧Voc(V)が出やすくなり、変換効率が向上しうる。なお、本形態において、p型有機半導体は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても勿論構わない。
一方、本形態の光電変換層に使用されるn型有機半導体も、アクセプター性(電子受容性)の有機化合物であれば特に制限はなく、本技術分野で使用されうる材料を適宜採用することができる。このような化合物としては、例えば、フラーレン、カーボンナノチューブ、オクタアザポルフィリンなど、上記p型有機半導体の水素原子をフッ素原子に置換したパーフルオロ体(例えば、パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニンなど)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミドなどの芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物などが挙げられる。
このうち、p型有機半導体と高速(〜50fs)かつ効率的に電荷分離を行うことができるという観点から、フラーレンもしくはカーボンナノチューブまたはこれらの誘導体を用いることが好ましい。より具体的には、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、単層カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン(円錐型)など、およびこれらの一部が水素原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、置換されたまたは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シリル基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基などによって置換されたフラーレン誘導体が挙げられる。
特に、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッドメチルエステル(略称PCBM)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−nブチルエステル(PCBnB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−イソブチルエステル(PCBiB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−nヘキシルエステル(PCBH)、[6,6]−フェニルC71−ブチリックアシッドメチルエステル(略称PC71BM)、Adv.Mater.,vol.20(2008),p2116に記載のbis−PCBM、特開2006−199674号公報に記載のアミノ化フラーレン、特開2008−130889号公報に記載のメタロセン化フラーレン、米国特許第7,329,709号明細書に記載の環状エーテル基を有するフラーレンなどのような、置換基により溶解性が向上されてなるフラーレン誘導体を用いることが好ましい。なお、本形態において、n型有機半導体は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても構わない。
本形態の光電変換層における、p型有機半導体およびn型有機半導体の接合形態は、特に制限はなく、平面へテロ接合であってもよいし、バルクへテロ接合であってもよい。平面ヘテロ接合とは、p型有機半導体を含むp型有機半導体層と、n型有機半導体を含むn型有機半導体層とが積層され、これら2つの層が接触する面がpn接合界面となる接合形態である。一方、バルクヘテロ接合(バルクヘテロジャンクション)とは、p型有機半導体とn型有機半導体との混合物を塗布することにより形成され、この単一の層中において、p型有機半導体のドメインとn型有機半導体のドメインとがミクロ相分離構造をとっている。したがって、バルクヘテロ接合では、平面へテロ接合と比較して、pn接合界面が層全体に亘って数多く存在することになる。よって、光吸収により生成した励起子の多くがpn接合界面に到達できることになり、電荷分離に至る効率を高めることができる。このような理由から、本形態の光電変換層における、p型有機半導体とn型有機半導体との接合は、バルクへテロ接合であることが好ましい。
(正孔輸送層)
本形態の電極間層は、必要に応じて正孔輸送層を含みうる。正孔輸送層は、正孔を輸送する機能を有し、かつ電子を輸送する能力が著しく小さい(例えば、正孔の移動度の10分の1以下)という性質を有する。正孔輸送層は、光電変換層と陽極との間に設けられ、正孔を陽極へと輸送しつつ、電子の移動を阻止することで、電子と正孔とが再結合するのを防ぐことができる。
正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料は、特に制限はなく、本技術分野で使用されうる材料を適宜採用することができる。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、およびピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマーなどが挙げられる。
また、これ以外にも、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物、およびスチリルアミン化合物などが使用可能であり、このうち、芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。なお、場合によっては、モリブデン、バナジウム、タングステンなどの金属酸化物やその混合物などの無機化合物を用いて正孔輸送層を形成してもよい。
さらに上記化合物に含まれる構造単位を高分子鎖に導入した、あるいは、上記化合物を高分子の主鎖とした高分子材料を正孔輸送材料として用いることもできる。また、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.,Applied Physics Letters,80(2002),p.139に記載されているような、p型正孔輸送材料を用いることもできる。
また、不純物をドープしたp性の高い正孔輸送材料を用いることもできる。一例を挙げると、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、特開2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)などに記載された材料が挙げられる。なお、これらの正孔輸送材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、各材料からなる層を2種以上積層させて正孔輸送層を構成することも可能である。
正孔輸送層の厚さは、特に制限はないが、通常1〜2000nmである。リーク防止効果をより高める観点からは、厚さは5nm以上であることが好ましい。また、高い透過率と低い抵抗を維持する観点からは、厚さは1000nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましい。
正孔輸送層の導電率は、一般的に高い方が好ましいが、高くなりすぎると電子が移動するのを阻止する能力が低下し、整流性が低くなりうる。したがって、正孔輸送層の導電率は、10−5〜1S/cmであることが好ましく、10−4〜10−2S/cmであることがより好ましい。
(電子輸送層)
本形態の電極間層は、必要に応じて電子輸送層を含みうる。電子輸送層は、電子を輸送する機能を有し、かつ正孔を輸送する能力が著しく小さい(例えば、電子の移動度の10分の1以下)という性質を有する。電子輸送層は、光電変換層と陰極との間に設けられ、電子を陰極へと輸送しつつ、正孔の移動を阻止することで、電子と正孔とが再結合するのを防ぐことができる。
電子輸送層に用いられる電子輸送材料は、特に制限はなく、本技術分野で使用されうる材料を適宜採用することができる。例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体などが挙げられる。
また、正孔輸送材料で例示したオキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。さらに上記化合物に含まれる構造単位を高分子鎖に導入した、あるいは、上記化合物を高分子の主鎖とした高分子材料を電子輸送材料として用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)など、およびこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、GaまたはPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリーフタロシアニンもしくはメタルフタロシアニン、またはそれらの化合物の末端がアルキル基やスルホン酸基などで置換されてなる化合物も、電子輸送材料として好ましく用いることができる。
また、不純物をドープしたn性の高い電子輸送材料も用いることもできる。一例を挙げると、特開平4−297076号公報、特開平10−270172号公報、特開2000−196140号公報、特開2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)などに記載されたものが挙げられる。具体例としては、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)などの芳香族ジアミン化合物やその誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、ポリアリールアルカン、ブタジエン、4,4’,4’’−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、ポルフィン、テトラフェニルポルフィン銅、フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキサイドなどのポリフィリン化合物、トリアゾール誘導体、オキサジザゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アニールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、シラザン誘導体などを用いることができ、高分子材料では、フェニレンビニレン、フルオレン、カルバゾール、インドール、ピレン、ピロール、ピコリン、チオフェン、アセチレン、ジアセチレンなどの重合体や、その誘導体などを好ましく用いることができる。なお、これらの電子輸送材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、各材料からなる層を2種以上積層させて電子輸送層を構成することも可能である。
電子輸送層の厚さは、特に制限はないが、通常1〜2000nmである。リーク防止効果をより高める観点からは、厚さは5nm以上であることが好ましい。また、高い透過率と低い抵抗を維持する観点からは、厚さは1000nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましい。
電子輸送層の導電率は、一般的に高い方が好ましいが、高くなりすぎると正孔が移動するのを阻止する能力が低下し、整流性が低くなりうる。したがって、電子輸送層の導電率は、10−5〜100S/cmであることが好ましく、10−4〜1S/cmであることがより好ましい。
(電荷再結合層)
本形態の電極間層は、必要に応じて電荷再結合層を含みうる。当該電荷再結合層は、図3で示すような、2以上の光電変換層を有するタンデム型(多接合型)の有機光電変換素子において、光電変換層間に設けられる部材であり、正孔と電子を結合することで素子を通電する機能を有する。
電荷再結合層に用いられる材料は、導電性および透光性を併せ持つ材料であれば、特に制限はなく、上述の電極材料として例示した、ITO、AZO、FTO、酸化チタンなどの透明金属酸化物、Ag、Al、Auなどの金属、およびカーボンナノ粒子、カーボンナノワイヤーなどの炭素材料、PEDOT:PSS、ポリアニリンなどの導電性高分子などを用いることができる。これらの材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、各材料からなる層を2種以上積層させて電荷再結合層を構成することも可能である。
電荷再結合層の導電率は、直列抵抗を小さくする観点から、高いことが好ましく、具体的には、10−2〜50000S/cmであることが好ましく、100〜10,000S/cmであることがより好ましい。また、電荷再結合層の厚さは、特に制限はないが、1〜1000nmであることが好ましく、5〜50nmであることが好ましい。厚さが1nm以上とすることにより、面内での再結合のバラツキを小さくすることができる。一方、厚さが1000nm以下とすることにより、抵抗や光の吸収によるロスの影響を低減することができる。
本形態の有機光電変換素子は、上述の電極間層に、電極間層の全体積に対し、0.03〜30g/mの量の溶媒を含むことを特徴とする。言い換えると、第一の電極と、第二の電極との間に存在する全ての層における溶媒の総量が、第一の電極と、第二の電極との間に存在する全ての層の体積の合計に対し、0.03〜30g/mであることを要する。特に、上記溶媒量が0.03〜3g/mの範囲であることが好ましく、0.03〜0.3g/mの範囲であることがより好ましい。電極間層に含まれる溶媒を上記範囲内とすることにより、優れた光電変換効率を有し、かつ耐熱性にも優れる有機光電変換素子とすることができる。また、このような有機光電変換素子は、耐熱性に加えて、耐光性にも優れる。なお、当該溶媒は、電極間層を塗布方式に形成する場合には、電極間層を構成する材料を溶解または分散させるための溶媒でありうるが、これに制限されない。また、本明細書において、電極間層に含まれる溶媒量は、後述の実施例に記載の測定方法による値を採用する。
本形態の有機光電変換素子のうち、図3に示される形態のように、電極間層として、光電変換層、正孔輸送層、電子輸送層、および電荷再結合層の4つの層が存在する場合は、これらの層のうちのいずれか1層のみ、いずれか2層のみ、いずれか3層のみに溶媒が含まれる形態も考えられる。しかしながら、通常、電極間層に含まれる4つの各層は、2つの電極に挟まれ、互いに接触している。よって、仮に製造直後には1層のみに溶媒が含まれていたとしても、当該溶媒は他の層に拡散しうる。したがって、本発明では、電極間層の全体における溶媒量を規定するものとする。
電極間層の溶媒量を所定の範囲に制御することにより、上記効果が発揮できるメカニズムは定かではないが、溶媒が存在することにより、励起子のpn接合界面への移動や、正孔・電子の電極への移動がスムーズになるなどの理由が考えられる。また、光電変換層におけるp型有機半導体とn型有機半導体との接合がバルクヘテロ接合である場合は、p型有機半導体のドメイン(p型共役系高分子の場合はマトリックス)とn型有機半導体のドメインとのミクロ相分離構造が、溶媒の存在により良好に維持されるといった理由も考えられる。ただし、本発明の技術的範囲は、あくまでも特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、上記メカニズムにより限定されるものではない。したがって、本発明の効果が上記メカニズム以外のメカニズムによって生じていたとしても、本発明の技術的範囲は限定的に解釈されるものではない。
本形態では、上記溶媒が、ハンセンの溶解度パラメータ(以下、「HSP」と略記する場合がある)が20.6〜23.0である特定溶媒(以下、単に「特定溶媒」とも称する)を含む点にも特徴を有する。特に、特定溶媒のHSPが21〜22の範囲である形態が好ましい。電極間層に含まれる溶媒が、HSPが20.6〜23.0である特定溶媒を含むことにより、優れた光電変換効率を有し、かつ耐熱性にも優れる有機光電変換素子とすることができる。また、このような有機光電変換素子は、耐熱性に加えて、耐光性にも優れる。なお、ハンセンの溶解度パラメーター(HSP)は、チャールズ・ハンセンによって開発された、物質の溶解性の示すためのパラメータである。本明細書における、HSPの値は、Hansen, Charles (2007). Hansen Solubility Parameters: A user’s handbook, Second Editionに記載された方法により測定された値を採用するものとする。
上記特定溶媒が電極間層に含まれることにより、上記効果が発揮されるメカニズムは定かではないが、HSPが20.6〜23.0である特定溶媒は、光電変換層におけるp型有機半導体および/またはn型有機半導体と相溶性に優れる。したがって、製造工程において、p型有機半導体とn型有機半導体とのpn接合界面を良好に形成することができる;あるいは、製造後に接合がpn接合界面を良好に維持することができる、という理由が考えられる。特に、p型有機半導体とn型有機半導体との接合が、バルクヘテロ接合である場合は、p型有機半導体のドメイン(p型共役系高分子の場合はマトリックス)とn型有機半導体のドメインとのミクロ相分離構造が、特定溶媒により良好に形成される;または維持されることが考えられる。ただし、本発明の技術的範囲は、あくまでも特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、上記メカニズムにより限定されるものではない。したがって、本発明の効果が上記メカニズム以外のメカニズムによって生じていたとしても、本発明の技術的範囲は限定的に解釈されるものではない。
本形態で使用される特定溶媒は、HSPが20.6〜23.0の範囲内にある溶媒であれば特に制限はない。このような特定溶媒としては、例えば、下記化学式3で表される構造を有する溶媒が挙げられる。
Figure 2012243911
式中、Zは、酸素原子、硫黄原子、−CH=C(CH)−、または−CH=C(C)−を表し、
Xは、それぞれ独立して、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を表し、
Yは、メチル基を表し、
mは、1または2表し、
nは、0または1を表す。
上記化学式3で表される溶剤としては、例えば、クロロトルエン、ジクロロトルエン、クロロキシレン、ブロモトルエン、ジブロモトルエン、ブロモキシレン、ブロモエチルベンゼン、フルオロトルエン、フルオロキシレン、ヨードトルエン、ヨードキシレン、クロロチオフェン、ブロモチオフェン、ヨードチオフェン、クロロメチルチオフェン、ブロモメチルチオフェン、およびブロモフランなどが挙げられる。このうち、クロロトルエン、クロロキシレン、ブロモトルエン、ブロモキシレン、クロロチオフェン、ブロモチオフェン、またはブロモフランを用いることが好ましい。
より具体的には、2−クロロトルエン、3−クロロトルエン、4−クロロトルエン;3−クロロ−o−キシレン、4−クロロ−o−キシレン、2−クロロ−m−キシレン、4−クロロ−o−キシレン;2−ブロモトルエン、3−ブロモトルエン;3−ブロモ−o−キシレン、4−ブロモ−o−キシレン、2−ブロモ−m−キシレン、4−ブロモ−o−キシレン;2−クロロチオフェン、3−クロロチオフェン;2−ブロモチオフェン、3−ブロモチオフェン;3−ブロモフランが挙げられる。このうち、2−クロロトルエン、3−クロロトルエン、3−クロロ−o−キシレン、4−クロロ−o−キシレン、2−ブロモトルエン、3−ブロモトルエン、3−クロロチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−ブロモフランを用いることが好ましい。なお、特定溶媒は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても構わない。
本形態において、電極間層に含まれる溶媒は、上記特定溶媒以外の溶媒(すなわち、HSPが20.6〜23.0の範囲を外れる溶媒;以下、「他の溶媒」とも称する)を含んでもよい。このような他の溶媒は、特に制限はなく、本技術分野で使用されうる溶媒を適宜採用することができるが、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、フロロホルム、トルエン、キシレン、トリクロロベンゼン、フロロナフタレン、メチルナフタレンなどが挙げられる。なお、これらの他の溶媒は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
電極間層中に含まれる溶媒における、特定溶媒と他の溶媒との割合は特に制限はない。ただし、光電変換効率、耐熱性、または耐光性を向上させる観点から、溶媒中に含まれる特定溶媒の割合は、溶媒の全体積に対して、3体積%以上であることが好ましく、10体積%以上であることがより好ましく、30体積%以上であることがさらに好ましく、50体積%以上であることが特に好ましく、100体積%であることが最も好ましい。
(基板)
本形態の有機光電変換素子は、必要に応じて基板を含みうる。基板は、電極を塗布方式で形成する場合における、塗布液の被塗布部材としての役割を有する。
基板に用いられる基板材料は、特に制限はなく、本技術分野で使用されうる材料を適宜採用することができる。基板を透明電極の外側に配置する場合、照射された光を光電変換層へと届けるために、基板材料として、所望の波長に対して光透過性を有する材料を用いることが好ましく、ガラス基板や透明樹脂フィルムなどが好適に使用される。このうち、光電変換素子の軽量性および柔軟性を確保するために、透明樹脂フィルムを用いることがより好ましい。
透明樹脂フィルムとしては、特に制限はないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)変性ポリエステルなどのポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂などのポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルムなどが挙げられる。
このうち、透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度、またはコストなどの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、または二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムを用いることが好ましい。なお、これらの基板材料は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、各材料からなる層を2種以上積層させて基板を構成することも可能である。
本形態の基板は、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施されてなるものや、易接着層有するものであってもよい。具体的な、表面処理の手法や易接着層については、従来公知の技術を制限なく使用することができる。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理などの表面活性化処理などが挙げられる。また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体などを挙げることができる。また、酸素および水蒸気の透過を抑制する目的で、透明基板にはバリアコート層が形成されていてもよい。さらに、電極と接しない側の面には、ハードコート層が形成されていてもよい。
本形態の基板が透光性を有する場合、当該基板の可視域の波長(380〜800nm)における透過率は、80%以上であることが好ましく、90%以上であることが好ましい。このような透光性に優れる基板を用いることにより、優れた光電変換効率を有する有機光電変換素子とすることができる。
本形態において、基板の厚さは特に制限はないが、好ましくは10〜1000μmであり、より好ましくは30〜200μmである。厚さを30μm以上とすることにより、ロールでの搬送を容易にすることができる。一方、厚さを1000μm以下とすることにより、容易に折り曲げることが可能となる。
本形態の有機光電変換素子は、上記の各部材(各層)の他に、光電変換効率の向上や、素子の寿命の向上のために、他の部材(他の層)をさらに設けてもよい。その他の部材としては、例えば、正孔注入層、電子注入層、励起子ブロック層、UV吸収層、光反射層、波長変換層などを挙げることができる。
<有機光電変換素子の製造方法>
上述の本形態の有機光電変換素子の製造方法は特に制限はなく、従来公知の手法を適宜参照することにより製造することができる。有機光電変換素子が、第一の電極、光電変換層、および第二の電極の3つの基本部材から構成される場合の製造方法としては、(1)第一の電極、光電変換層、第二の電極の各部材を別々に作製した後、これらを順次積層して、有機光電変換素子を製造する方法;(2)光電変換層を形成した後、光電変換層の一方の面に、第一の電極材料を含む液体を塗布、乾燥し、その後、光電変換層の他方の面に、第二の電極材料を含む液体を塗布、乾燥して有機光電変換素子を製造する方法;(3)第一の電極を形成した後、第一の電極の一方の面に、光電変換材料および溶媒を含む混合液を塗布、乾燥し、その後、光電変換層の表面に第二の電極材料を含む液体を塗布、乾燥して有機光電変換素子を製造する方法;などが挙げられる。これらの方法のうち、操作の容易性の観点から、(3)の方法を用いることが好ましい。
すなわち、本発明の有機光電変換素子の製造方法の一形態は、第一の電極を形成する工程A;第一の電極の上に、p型有機半導体および/またはn型有機半導体、ならびにハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を含む混合液を塗布する段階aと、当該塗布された混合液に含まれる特定溶媒の一部を乾燥させる段階bと、を含む、電極間層を形成する工程B;および電極間層の上に、第二の電極を形成する工程C;を含む点に特徴を有する。以下、本形態の有機光電変換素子の製造方法の各工程について、詳細に説明する。
[工程A]
本形態の製造方法は、まず、第一の電極を形成する工程Aを有する。第一の電極を形成する方法は、特に制限はないが、操作の容易性や、ダイコータなどの装置を用いてロール・ツー・ロールで生産可能なことから、基板の上に、第一の電極材料を含む液体を塗布し、乾燥させる方法であることが好ましい。またこれ以外にも、市販の薄膜状の電極材料をそのまま使用しても構わない。
[工程B]
上記工程Aで第一の電極を形成した後、第一の電極上に、電極間層を形成する工程Bを行う。電極間層を形成する工程Bは、第一の電極の上に、p型有機半導体および/またはn型有機半導体、ならびにハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を含む混合液を塗布する段階aと、当該塗布された混合液に含まれる特定溶媒の一部を乾燥させる段階bと、を含む。段階aおよびbにより、電極間層に必須に含まれる光電変換層が形成される。ただし、電極間層が、光電変換層以外にも、正孔輸送層、電子輸送層、または電荷再結合層などの他の層を含む場合は、工程Bは、段階aおよびb以外にも、他の層を形成するための工程を含みうる。
(段階a)
段階aでは、第一の電極の上に、p型有機半導体および/またはn型有機半導体、ならびにハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を含む混合液を塗布する。
当該段階aにおいて、p型有機半導体、n型有機半導体、および特定溶媒を含む混合液の調製方法は、特に制限はない。例えば、特定溶媒にp型有機半導体を添加し溶解または分散させた後に、n型有機半導体を添加し溶解または分散させてもよいし;特定溶媒にn型有機半導体を添加し溶解または分散させた後に、p型有機半導体を添加し溶解または分散させてもよいし;特定溶媒にp型有機半導体およびn型有機半導体を同時に添加し溶解または分散させてもよい。また、混合液は、特定溶媒以外の他の溶媒を含んでもよく、当該他の溶媒を添加する順番も特に制限はない。なお、p型有機半導体、n型有機半導体、および特定溶媒の具体的な材料については、上述の有機光電変換素子の各構成の詳細な説明に記載のとおりであるので、ここでは説明を省略する。
次に、得られた混合液を第一の電極の上に塗布する。ここで、混合液を塗布する面は、電極間層が光電変換層のみからなる場合は、第一の電極の表面である。一方、電極間層が、光電変換層以外に正孔輸送層、電子輸送層、または電荷再結合層などの他の層を含む場合は、第一の電極または他の層のうちの、いずれかの表面である。
混合液を塗布する方法は、特に制限はない。例えば、キャスト法、スピンコート法、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、グラビアコート法、スプレーコーティング法、ディッピング(浸漬)コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、インクジェット法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法などの印刷法、Langmuir−Blodgett(LB)法などの通常の方法を用いることができる。このうち、塗膜の安定性の観点から、ブレードコーティング法、グラビアコーテイング、ビードコーティングを用いることが好ましい。なお、塗布の際の塗布液および/または塗布面の温度は、特に制限はないが、塗布・乾燥時の温度変動による析出、ムラを防ぐといった観点から、好ましくは30〜120℃であり、より好ましくは50〜110℃である。
(段階b)
段階bでは、段階aで塗布された混合液に含まれる特定溶媒の一部を乾燥させる。
当該段階bにおいて、特定溶媒の乾燥方法は特に制限はない。好ましい一形態によると、特定溶媒を加熱することによって、特定溶媒の一部を乾燥させる。この際の加熱温度は、通常、40〜150℃であり、好ましくは50〜120℃である。加熱温度を40℃以上とすることによって、特定溶媒の乾燥効率を向上させることができる。一方、加熱温度を150℃以下とすることによって、第一の電極や必要に応じて設けられる基板などが熱により劣化することを防ぐことができる。
また、他の好ましい形態によると、特定溶媒を減圧下において加熱することによって、特定溶媒の一部を乾燥させる。この際の気圧(減圧条件)は、通常100Pa以下であり、好ましくは10−6〜100Paである。100Pa以下の減圧下とすることにより、特定溶媒の乾燥効率を向上させることができる。また、この際の加熱温度は、通常20〜150℃であり、好ましくは40〜100℃である。加熱温度を20℃以上とすることによって、特定溶媒の乾燥効率を向上させることができる。一方、加熱温度を150℃以下とすることによって、第一の電極や必要に応じて設けられる基板などが熱により劣化することを防ぐことができる。なお、乾燥に使用する装置としては、温風乾燥、赤外線ヒーター、マイクロウエーブ、真空乾燥機などが挙げられるが、これ以外の乾燥装置を用いることも勿論可能である。
以上のような乾燥方法により、電極間層の全体積に対し、0.03〜30g/mの溶媒が含まれ、かつ、当該溶媒は、ハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を含む電極乾燥が形成されうる。
工程Bにおいて、混合液中に、p型有機半導体およびn型有機半導体を共に含む場合、バルクヘテロ接合型の光電変換層が形成される。上述のように、p型有機半導体およびn型有機半導体の塗布に、HSPが20.6〜23.0である特定溶媒を用いることにより、p型有機半導体のドメイン(p型共役系高分子の場合はマトリックス)とn型有機半導体のドメインとのミクロ相分離構造を良好に形成することができる。また、段階bにおける乾燥手法により、バルクヘテロ接合型の光電変換層中に特定溶媒を含む溶媒を少なくとも一部残留させることによりp型有機半導体のドメイン(p型共役系高分子の場合はマトリックス)とn型有機半導体のドメインとのミクロ相分離構造を維持することができる。
[工程C]
工程Bにおいて電極間層を形成した後、電極間層の上に、第二の電極を形成する工程Cを行う。第二の電極を形成する方法は、特に制限はないが、第一の電極の場合と同様に、塗布方式で形成することが好ましい。またこれ以外にも、市販の薄膜状の電極材料を電極間層に積層しても構わない。
本形態の有機光電変換素子の製造方法では、上述のとおり、光電変換層を塗布方式で形成することを必須とするが、好ましい形態としては、第一の電極および/または第二の電極も塗布方式で形成することが好ましい。また、有機光電変換素子が正孔輸送層、電子輸送層、第二の光電変換層、電荷再結合層などの部材(層)を備える場合は、好ましくはそれらの部材の少なくとも1種以上、より好ましくは2種以上、さらに好ましくは3種以上、特に好ましくは4種以上、最も好ましくは全ての層を塗布方式で形成する。このように、有機光電変換素子を塗布方式で製造することにより、有機光電変換素をロール・ツー・ロールで生産することができるため、生産性の向上や、製造コストを抑えることが可能となる。
<有機光電変換素子の用途>
本形態の他の一形態によると、上述の有機光電変換素子を含む太陽電池が提供される。本形態の有機光電変換素子は、優れた光電変換効率、耐熱性、耐光性を有するため、これを発電素子とする太陽電池に好適に使用されうる。
また、本形態の他の一形態によると、本形態に係る有機光電変換素子がアレイ状に配列されてなる光センサアレイが提供される。すなわち、本形態の有機光電変換素子は、その光電変換機能を利用して、光センサアレイ上に投影された画像を電気的な信号に変換する光センサアレイとしても利用することもできる。
本発明の作用効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
<有機光電変換素子の作製>
[実施例1]
有機光電変換素子を以下の手順で作製した。なお、以下の操作は、特に断りがない限り窒素雰囲気下で実施した。
(第一の電極)
大気下で、ポリエチレンテレフタレート(PET)基板(厚さ:100μm)上に、銀ナノ粒子ペースト1(M−Dot−SLP;三ツ星ベルト社製)を、グラビア印刷試験機(K303MULTICOATER;RK Print Coat Instruments社製)を用いて、線幅50μm、高さ0.8μm、間隔1.0mmの細線格子状に印刷した後、110℃、5分間の乾燥処理を行い、補助電極を作製した。補助電極を設けた基板上に、下記表1に示す組成の透明電極塗布液をウェット膜厚10μmになるように塗布し、90℃で1分間乾燥した。その後、電気炉を用いて120℃で30分間加熱処理を行い、第一の電極(陰極;透明電極)を形成した。
Figure 2012243911
Figure 2012243911
(電子輸送層)
特開2010−525613号公報に記載の実施例2の方法に準じて電子輸送層を形成した。すなわち、上記で得た積層体をイソプロパノール中で、超音波処理することによって、洗浄した。次いで、イソプロパノール溶液から、ポリエチレンイミンおよびグリセロールプロポキシラートトリグリシジルエーテル(GPTGE)の薄層をブレードコートした。このようにして形成した膜を、加熱して硬化させ電子輸送層を形成した。
(光電変換層)
p型有機半導体としてのPSBTDT(下記化学式5)と、n型有機半導体としてのPC60BM(6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル、HOMO:−6.1eV、LUMO:−4.3eV;フロンティアカーボン社製)とを1:0.8の割合で混合し、この混合物を合計濃度が3.0質量%になるようにブロモキシレンに溶解した。得られた溶液をフィルターでろ過した後、上記電子輸送層上に塗布した。これを80℃で2分間乾燥し、乾燥膜厚が約200nmの光電変換層を形成した。
Figure 2012243911
(正孔輸送層)
導電性高分子およびポリアニオンからなるPEDOT−PSS(CLEVIOS(登録商標) P VP AI 4083、導電率1×10−3S/cm;エイチ・シー・スタルク社製)10gを、イソプロパノール10mLに分散し、上記光電変換層上に塗布した。これを120℃で2分間乾燥し、乾燥膜厚が約100nmの正孔輸送層を形成した。
(真空乾燥)
上記正孔輸送層を形成した後、得られた積層体を10−2Paまで減圧し、基板を50℃に加温した搬送ローラに接触させ、5分間の真空乾燥を行った。
(第二の電極)
真空乾燥後の積層体を10−6Paまで減圧し、蒸着機にて銀を30nm蒸着した後、さらに銅を70nm蒸着し、第二の電極(陽極;対電極)を形成した。
(溶剤量の定量)
上記第二の電極を形成した後、得られた積層体の一部(5mm×5mm四方)を切り出し、切り出した試料を、昇温脱離分析装置(TDS1200;電子科学社製)を用いて、20℃〜200℃、60℃/分の昇温条件下で残留溶剤を脱離させ、残留溶剤の定量を行った。結果を表2に示す。
(封止)
PETフィルム(厚さ:150μm)の一方の面にアルミ箔(30μmの)が貼合されてなる、2層構造のフィルムのPET面側に、アクリル系UV硬化樹脂を30μmの厚さで塗布した。そして、このアクリル系UV硬化樹脂を塗布した面と、上述の積層体の第二の電極とを対向するように貼り合わせ、UVLED(波長:390nm、強度:3mJ/cm)を用いて、UVを3分間照射し、UV硬化を行い、逆層型の有機光電変換素子を完成させた。
[実施例2〜17、比較例1〜5]
光電変換層作製時に使用する溶媒(溶媒種および割合);光電変換層または正孔輸送層作製時の乾燥条件ならびに真空乾燥時の条件;p型有機半導体の材料;を下記表2に示す条件としたことを除いては、実施例1と同様の方法で、逆層型の有機光電変換素子を作製した。なお、p型有機半導体として使用した、PCDTBTおよびP3HTの化学構造を、下記化学式6および7にそれぞれ示す。
Figure 2012243911
Figure 2012243911
Figure 2012243911
<有機光電変換素子の評価>
上記で作製した有機光電変換素子に、ソーラーシミュレーター(AM1.5Gフィルタ)を用いて100mW/cmの強度の光を照射し、有効面積を1cmにしたマスクを受光部に重ね、IV特性を評価することで、短絡電流密度Jsc(mA/cm)、開放電圧Voc(V)、およびフィルファクターFFを、同素子上に形成した4箇所の受光部についてそれぞれ測定した。得られたJsc、Voc、およびFFについて、それぞれ平均値を求め、下記式1に従って、光電変換効率η[%]を算出した。
Figure 2012243911
また、別の有機光電変換素子を、85℃で100時間熱処理した後、上記と同様の方法で熱処理後の光電変換効率η[%]を求めた。さらに別の有機光電変換素子を、85℃のホットプレート上で加熱しながら、ソーラーシミュレーターを用いて1SUNの光を照射した後、上記と同様の方法で光熱処理後の光電変換効率η[%]を求めた。
結果を表3に示す。
Figure 2012243911
表3結果より、光電変換層の作製時にハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を用い、かつ、電極間層に含まれる残留溶媒が0.03〜30g/mの範囲である実施例1〜17は、熱処理後の光電変換効率の低下が抑制されることが示された。また、実施例1〜17は、光熱処理後においても、光電変換効率の低下が抑制されていた。一方、光電変換層の作製時に、ハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を用いなかった比較例1〜3、および電極間層に含まれる残留溶媒が0.03〜30g/mの範囲外である比較例4は、熱処理後および光熱処理後に光電変換効率が著しく低下した。以上の結果より、本発明による有機光電変換素子は、優れた耐熱性および耐光性を有することが明らかとなった。
10 順層型の機光電変換素子、
11 第一の電極(陽極)、
12 第二の電極(陰極)、
13 電極間層、
14 光電変換素子、
14a 第一の光電変換素子、
14b 第二の光電変換素子、
20 逆層型の有機光電変換素子、
25 基板
26 正孔輸送層、
27 電子輸送層、
30 タンデム型の有機光電変換素子、
38 電荷再結合層。

Claims (8)

  1. 第一の電極と、
    第二の電極と、
    前記第一の電極および前記第二の電極の間に存在する電極間層と、
    を有し、
    前記電極間層は、p型有機半導体およびn型有機半導体を含む、少なくとも一層の光電変換層を含み、
    前記電極間層は、前記電極間層の全体積に対し、0.03〜30g/mの溶媒を含み、
    前記溶媒は、ハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を含む、有機光電変換素子。
  2. 前記光電変換層における、前記p型有機半導体と前記n型有機半導体との接合は、バルクへテロ接合である、請求項1に記載の有機光電変換素子。
  3. 前記p型有機半導体は、π共役高分子を含み、前記n型有機半導体は、フラーレン誘導体を含む、請求項1または2に記載の有機光電変換素子。
  4. 前記π共役高分子は、ドナー−アクセプター構造を有する高分子を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機光電変換素子。
  5. 第一の電極を形成する工程A;
    前記第一の電極の上に、p型有機半導体および/またはn型有機半導体、ならびにハンセンの溶解度パラメータが20.6〜23.0である特定溶媒を含む混合液を塗布する段階aと、当該塗布された混合液に含まれる前記特定溶媒の一部を乾燥させる段階bと、を含む、電極間層を形成する工程B;および
    前記電極間層の上に、第二の電極を形成する工程C;
    を含む、有機光電変換素子の製造方法。
  6. 前記段階bは、前記特定溶媒を40〜150℃の温度に加熱することを含む、請求項5に記載の有機光電変換素子の製造方法。
  7. 前記段階bは、前記特定溶媒を100Pa以下の減圧下において、20〜150℃の温度に加熱することを含む、請求項5または6に記載の有機光電変換素子の製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機光電変換素子、または請求項5〜7のいずれか1項に記載の製造方法により得られる有機光電変換素子を有する、太陽電池。
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