JP2018046096A - 光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】大面積のペロブスカイト化合物層を光電変換層に適用した場合においても、優れた発電効率を再現性よく得ることが可能な光電変換素子を提供する。【解決手段】実施形態の光電変換素子1は、第1の電極3と第2の電極5との間に配置され、組成式:ABX3(Aは金属元素の1価陽イオンおよびアミン化合物の1価陽イオンから選ばれる少なくとも1つ、Bは金属元素の2価陽イオン、Xはハロゲン元素の1価陰イオン)で表される組成を有するペロブスカイト化合物を含む光電変換層4とを具備する。光電変換層は、ペロブスカイト化合物の結晶格子1個に対して、ペロブスカイト化合物の良溶媒を分子個数で0.004個以上0.5個以下の範囲で含有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、光電変換素子に関する。
光電変換材料としてペロブスカイト型材料を用いた太陽電池、光センサ、発光素子、光ダイオード、光メモリ等の光電変換素子は、層形成に安価な塗布法が適用できるため、低コストの光電変換素子として期待されている。光電変換材料として用いられるペロブスカイト型材料のうちでも、ABXで表される組成を有し、3次元結晶構造を持つペロブスカイト結晶は、光電変換効率に優れるため、それを用いて変換効率を向上させた太陽電池が報告されている。そのような太陽電池の課題の1つとして大面積化が挙げられる。ペロブスカイト結晶を用いた太陽電池において、素子面積が0.1cm程度では20%程度の変換効率が報告されている一方で、1cmでは15%程度、100cmでは10%程度の報告に留まっている。その要因の1つとして、従来のペロブスカイト層の形成技術ではペロブスカイト結晶層を大面積に均一かつ良質に形成できない点が挙げられる。
従来のペロブスカイト層の形成方法としては、ペロブスカイト結晶が溶解する溶媒にペロブスカイト化合物を構成する材料を溶解させて溶液を形成し、この溶液を基板等の製膜対象物上に塗布した後、溶媒を除去(乾燥)してペロブスカイト結晶を析出させる方法が知られている。しかしながら、このような形成方法では、製膜条件や製膜環境が若干変わるだけで、ペロブスカイト結晶からなる光電変換層の膜質が大きく変動する。膜質とは、モルフォロジ、結晶のサイズや形状、結晶の格子欠損や転位や方位ずれ、被覆率、膜厚等を意味する。このようなペロブスカイト結晶層の膜質が変動しやすいことから、従来の形成方法では、光電変換層を大面積に均一かつ良質に形成することが難しい。このため、発電効率の高く、実用的な光電変換素子を再現性よく得ることが困難である。
特許第4465812号 特開2015−185822号公報 特表2015−529982号公報
本発明が解決しようとする課題は、大面積のペロブスカイト化合物層を光電変換層に適用した場合においても、優れた発電効率を再現性よく得ることを可能にした光電変換素子を提供することにある。
実施形態の光電変換素子は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置され、
組成式:ABX
(式中、Aは金属元素の1価陽イオンおよびアミン化合物の1価陽イオンから選ばれる少なくとも1つであり、Bは金属元素の2価陽イオンであり、Xはハロゲン元素の1価陰イオンである。)
で表される組成を有するペロブスカイト化合物を含む光電変換層と、前記第1の電極または前記第2の電極の前記光電変換層と接する面とは反対側の面に沿って配置された基板とを具備し、前記光電変換層は、前記ペロブスカイト化合物の結晶格子1個に対して、前記ペロブスカイト化合物の良溶媒を分子個数で0.004個以上0.5個以下の範囲で含有する。
実施形態の光電変換素子の一例を示す断面図である。 実施形態の光電変換素子の他の例を示す断面図である。 光電変換素子の製造工程におけるアニール温度とペロブスカイト化合物層の溶媒含有量(μg/試料)との関係を示す図である。 光電変換素子の製造工程におけるアニール温度とペロブスカイト化合物層内の溶媒量(mol/mol)との関係を示す図である。 光電変換素子の製造工程におけるアニール温度とペロブスカイト化合物層の厚みとの関係を示す図である。 光電変換素子の製造工程においてアニール温度を変化させた試料のペロブスカイト化合物層表面のSEM像を示す図である。 光電変換素子の製造工程においてアニール温度を変化させた試料のペロブスカイト化合物層のXRDパターンを示す図である。 光電変換素子の製造工程においてアニール温度を変化させた試料のペロブスカイト化合物層のXRDパターンを示す図である。 光電変換素子の製造工程においてアニール温度を変化させた試料のペロブスカイト化合物層のXRDパターンを示す図である。 光電変換素子の製造工程においてアニール温度を変化させて作製した光電変換素子のI−V特性を示す図である。 光電変換素子の製造工程においてアニール温度を25℃とした光電変換素子の往復のI−V特性を示す図である。 ペロブスカイト化合物層の溶媒量と光電変換素子の開放電圧との関係を示す図である。 ペロブスカイト化合物層の溶媒量と光電変換素子の発電効率との関係を示す図である。
以下、実施形態の光電変換素子とその製造方法について、図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。説明中の上下等の方向を示す用語は、重力加速度方向を基準とした現実の方向とは異なる場合がある。以下では、光電変換素子を太陽電池モジュールに適用した実施形態について主として述べる。ただし、実施形態の光電変換素子は、これに限定されるものではない。実施形態の光電変換素子は太陽電池以外に、光センサ、発光素子、光ダイオード、光メモリ等に適用することができる。
図1は実施形態の光電変換素子の構成を示している。図1に示す光電変換素子1は、基板2と、基板2上に設けられた第1の電極3と、第1の電極3上に設けられた光電変換層4と、光電変換層4上に設けられた第2の電極5とを備えている。実施形態の光電変換素子1は、図2に示すように、第1の電極3と光電変換層4との間、および光電変換層4と第2の電極5との間に設けられた第1および第2の中間層6、7を有していてもよい。第1および第2の中間層6、7としては、正孔輸送層や電子輸送層等が用いられる。
光電変換層4は、下記の式(1)で表される組成を有するペロブスカイト化合物を含み、さらにペロブスカイト化合物の結晶格子1個に対して、ペロブスカイト化合物の良溶媒を分子個数で0.004個以上0.5個以下の範囲で含有する。
組成式:ABX …(1)
式(1)において、Aは金属元素の1価陽イオンおよびアミン化合物の1価陽イオンから選ばれる少なくとも1つであり、Bは金属元素の2価陽イオンであり、Xはハロゲン元素の1価陰イオンである。
ペロブスカイト型結晶構造は、0次元構造から3次元構造までの4種類に分けられる。ABXで表される組成を有する2次元構造とABXで表される組成を有する3次元構造が、高効率な光電変換材料およびそれを用いた光電変換素子を得る上で有利である。これらのうち、3次元構造は励起子の束縛エネルギーが低いことが知られており、高効率な光電変換材料および光電変換素子を得る上でより好ましい。Aサイトのイオン半径が大きい場合は2次元構造を取り、小さい場合は3次元構造を取ることが知られている。なお、ペロブスカイト化合物を構成する各イオンの比率は、式(1)の比率と完全に一致していなくても光電変換機能を示し、Aサイトイオンの比率を1としたとき、Bサイトイオンの比率は0.5〜1.2程度、Xサイトイオンの比率は2.0〜3.4程度であればよい。
上述したようなAサイトイオンの条件を満足させるために、Aサイトを構成する1価陽イオンは、Cs、Rb、K、CHNH 、CNH 、CNH 、CNH 、HC(NH 、およびC(NH から選ばれる少なくとも1つであることが好ましく、さらにNHまたはNHを含むアミン化合物の1価陽イオンを少なくとも含むことがより好ましい。同様に、Bサイトを構成する2価陽イオンは、Pb2+、Sn2+、およびGe2+から選ばれる少なくとも1つであることが好ましく、Xサイトを構成する1価陰イオンは、F、Cl、Br、およびIから選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。これらによって、ペロブスカイト化合物(ペロブスカイト結晶)を含む光電変換層4の光電変換効率を高めることができる。
式(1)で表される組成を有するペロブスカイト化合物を含む光電変換層4は、例えばペロブスカイト化合物またはその前駆体を、ペロブスカイト化合物の良溶媒に溶解させて溶液を形成し、この溶液を例えば第1の電極3もしくは第1の電極3および第1の中間層6を有する基板2上に塗布した後、良溶媒の一部を除去(乾燥)してペロブスカイト結晶を析出させることにより形成される。この際、ペロブスカイト結晶を析出させて形成した層(ペロブスカイト結晶層/光電変換層4)内に、溶液の形成に用いた良溶媒の一部を残留させる。ペロブスカイト結晶層内の良溶媒の量は、ペロブスカイト化合物の結晶格子1個(1モル)に対して、良溶媒を分子個数(1モル)で0.004個以上0.5個以下の範囲、言い換えると0.004〜0.5モル/モルの範囲に制御される。
上記したような量でペロブスカイト結晶層(光電変換層4)内に良溶媒を存在させることによって、層内でのペロブスカイト結晶、あるいは結晶の一部を構成するイオンや分子イオン等の遊動性が向上する。これによって、光電変換層4を大面積化、例えば面積を1cm以上、さらに10cm以上、またさらに100cm以上いうように大面積化した場合においても、ペロブスカイト結晶層の膜質を高めることができる。具体的には、ペロブスカイト結晶層の表面平坦性や膜厚の均一性等を向上させることができると共に、結晶の格子欠損、転位、方位ずれ等の発生、結晶粒子径の粗大化等が抑制され、ペロブスカイト結晶自体の品質を高めることができる。また、ペロブスカイト結晶層のロバスト性を改善することもできる。これらによって、光電変換層4を大面積に均一かつ良質に形成することができ、発電効率の高い光電変換素子1を再現性よく得ることが可能になる。
光電変換層4内における良溶媒の分子個数をペロブスカイト化合物の結晶格子1個に対して0.004個以上とすることによって、上記したようなペロブスカイト結晶やその構成イオン等の遊動性を高めることができ、これによってペロブスカイト結晶層の膜質や耐久性等を高めることが可能になる。良溶媒の分子個数はペロブスカイト化合物の結晶格子1個に対して0.02個以上であることがより好ましく、0.1個以上であることがさらに好ましい。ただし、良溶媒の分子個数がペロブスカイト化合物の結晶格子1個に対して0.5個を超えると、ペロブスカイト化合物の結晶構造が形成されにくくなり、光電変換層4の光電変換機能を十分に発揮させることができない。良溶媒の分子個数はペロブスカイト化合物の結晶格子1個に対して0.35個以下であることがより好ましい。
光電変換層4を構成するペロブスカイト化合物は、平均長軸径が300nm以下の粒子形状を有することが好ましい。これによって、大面積にわたって平坦で良質なペロブスカイト結晶層を形成することが可能になる。さらに、光電変換層4を構成するペロブスカイト化合物のX線回折(XRD)パターンにおいて、9.5°付近にピークが存在することが好ましい。また、14°付近のペロブスカイト結晶に由来するピークの低角度側にショルダーピークが存在することが好ましい。このようなピークは、ペロブスカイト結晶のみに由来するものではなく、ペロブスカイト結晶と良溶媒との間の作用により生じるものと考えられる。そのようなピークが存在する場合に、ペロブスカイト結晶層からなる光電変換層4の特性をさらに高めることができる。
光電変換層4の膜厚は、特に限定されるものではないが、30〜1000nmであることが好ましい。光電変換層4の膜厚が厚すぎると、光吸収量が増えて短絡電流密度(Jsc)が増加するものの、キャリア輸送距離が増える分、失活によるロスが増える傾向がある。光電変換層4の効率を高めるために、光電変換層4の膜厚は1000nm以下であることが好ましく、700nm以下であることがより好ましい。また、光電変換層4の膜厚が薄すぎても効率や発電量が低下するため、光電変換層4の膜厚は30nm以上であることが好ましく、60nm以上であることがより好ましい。
光電変換層4は、上述したようにペロブスカイト化合物またはその前駆体を良溶媒に溶解させたペロブスカイト材料溶液(塗布溶液)を基板2上に塗布した後に、乾燥させて良溶媒の一部を除去してペロブスカイト結晶を析出させることにより形成される。ペロブスカイト材料溶液の塗布方法は、特に限定されるものではなく、スピンコート法、グラビアコート法、スリットコート法、バーコート法、ディップ法、ダイコート法、スプレー法、印刷法等の各種の塗布法を適用することができる。また、塗布溶液を蒸気の状態にして塗布してもよい。ペロブスカイト化合物の前駆体を使用する場合、ペロブスカイト化合物を構成する複数の原料を個々に良溶媒に溶解したものを用いてもよいし、複数の原料を1つの良溶媒に溶解したものを用いてもよい。ペロブスカイト材料溶液は、さらに添加剤を含んでいてもよい。そのような添加剤としては、界面活性剤、電荷付与剤、1,8−ジヨードオクタン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等が挙げられる。
上述した光電変換層4の形成工程において、良溶媒の除去量を調整することによって、光電変換層4内のペロブスカイト化合物の良溶媒の存在量を制御することができる。例えば、実施例で詳述するように、ペロブスカイト材料溶液を基板2上に塗布する際に、窒素等を吹き付けて溶媒の一部を乾燥させた後、ペロブスカイト材料溶液を塗布した基板2をアニール処理する。アニールの処理温度や処理時間を調整することによって、良溶媒の存在量を制御することができる。具体的には、アニールの処理温度は100℃未満とすることが好ましく、70℃以下とすることがより好ましい。アニールの処理時間は処理温度によっても異なるが、60分以下とすることが好ましく、30分以下とすることがより好ましい。良溶媒の残存量にもよるが、処理時間は3分以上とすることが好ましい。ただし、場合によってはアニール処理を行うことなく、材料溶液の塗布時の乾燥処理のみによって、光電変換層4内の良溶媒の存在量を制御することもできる。また、場合によってはアニール処理を行うことなく、材料溶液の塗布時の乾燥処理環境または乾燥処理後の周辺環境の圧力を下げることで、光電変換層4内の良溶媒の存在量を制御することもできる。
上記ではペロブスカイト材料溶液の乾燥条件やアニール条件を制御することで、光電変換層4内にペロブスカイト化合物の良溶媒を残留させることについて説明したが、光電変換層4内の良溶媒量の制御はこれに限られるものではない。基板2上に形成されたペロブスカイト結晶層を良溶媒の蒸気等に触れさせることで、光電変換層4内にペロブスカイト化合物の良溶媒を存在させるようにしてもよい。ここで、ペロブスカイト化合物の良溶媒とは、ペロブスカイト結晶層の製膜プロセスにおける固形分濃度、温度、圧力等の環境下において、ペロブスカイト結晶およびその前駆体を溶解させることが可能な溶媒であればよいが、例えば25℃における溶解度が15g/100g以上であることが好ましい。
ペロブスカイト化合物の良溶媒としては、メチルホルメート、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート、ペンチルアセテート等のエステル系溶剤、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール等のエーテル系溶剤、ブタノール、ペンタノール、メトキシプロパノール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノール等の炭素数が4以上のアルコール系溶剤、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール等のハロゲン化アルコール系溶剤(少なくとも一部の水素がハロゲンで置換されたアルコール)、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤、アセトニトリル、イソブチロニトリル、プロピオニトリル、メトキシアセトニトリル等のニトリル系溶剤、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶剤、塩化メチレン、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素(少なくとも一部の水素がハロゲンで置換された炭化水素)、n−ペンタン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭素数が5以上の炭化水素、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤が挙げられる。これらの有機溶剤の構造は、直鎖構造、分岐構造、環状構造のいずれであってもよい。エステル類、ケトン類、エーテル類、およびアルコール類は、それらの官能基(−COO−、−CO−、−O−、−OH)のいずれかを2つ以上有していてもよい。エステル類、ケトン類、およびエーテル類の炭化水素部分における水素原子は、ハロゲン原子(特に、フッ素原子)で置換されていてもよい。有機溶剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
ペロブスカイト化合物の良溶媒として用いる有機溶剤は、下記の式(2)で表されるアミド構造を有するアミド系溶剤であることがより好ましい。
一般式:R1−C(=O)−NR2R3 …(2)
式(2)において、R1、R2、およびR3は、それぞれ独立に、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアルコキシ基、置換または非置換のアルカノイル基、置換または非置換のアリール基、および置換または非置換のヘテロアリール基から選ばれる1価基である。
R1基、R2基、またはR3基を構成する1価基において、置換または非置換のアルキル基の炭素数は1〜30の範囲であることが好ましい。置換または非置換のアルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、環状のいずれであってもよい。そのようなアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、2−ヘキサデシル基、オクタドデシル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
置換または非置換のアルコキシ基(−ORx)の炭素数は1〜30の範囲であることが好ましい。置換または非置換のアルコキシ基は、直鎖状、分枝鎖状、環状のいずれであってもよい。置換または非置換のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されない。アルコキシ基におけるRx基は、アルキル基に限らず、芳香族基、複素環基等であってもよい。
置換または非置換のアルカノイル基(−C(=O)Ry)の炭素数は1〜30の範囲であることが好ましい。置換または非置換のアルカノイル基は、直鎖状、分枝鎖状、環状のいずれであってもよい。置換または非置換のアルカノイル基の具体例としては、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、2−エチルヘサノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、2−ヘキサデカノイル基、オクタドデシル基、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロプロパノイル基、パーフルオロヘキサノイル基、パーフルオロオクタノイル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。アルカノイル基におけるRy基は、アルキル基に限らず、芳香族基、複素環基等であってもよい。
置換または非置換のアリール基およびヘテロアリール基の炭素数は4〜20の範囲であることが好ましい。置換または非置換のアリール基およびヘテロアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、4−ビフェニル基、2−チエニル基、2−フラニル基、4−トリル基、4−オクチルフェニル基、4−(2−エチルヘキシル)ビフェニル基、2−(2−エチルヘキシル)チエニル基、2−(5−エチルヘキシル)フラニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上述したようなアミド系溶剤は、ペロブスカイトまたはそれを構成する材料の溶解性が高く、またアミド基(−C(=O)−NR−)の窒素がプラスチャージを有するため、ペロブスカイト化合物中やペロブスカイト化合物間に安定に存在することができる。従って、光電変換層4内にペロブスカイト化合物の良溶媒を存在させるにあたって、良溶媒の存在状態や存在量を安定化させることができる。アミド系溶剤の具体例としては、上述したようにホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられるが、これらに限定されない。
光電変換層4には、例えば基板2側から太陽光や照明光等の光が照射される。この場合、基板2には透明基板が用いられ、第1の電極3には透明電極が用いられる。光電変換素子1に照射された光をペロブスカイト結晶層からなる光電変換層4が吸収すると、電子とそれと対になる正孔とが生成される。生成された電子と正孔のうち、例えば正孔は第1の中間層6としての正孔輸送層を介して透明電極(第1の電極)3で捕集され、電子は第2の中間層7としての電子輸送層を介して対向電極(第2の電極)5で捕集される。正孔と電子の捕集電極は逆であってもよい。また、光電変換層4に対する光の照射方向は逆であってもよい。すなわち、第2の電極5側から光電変換層4に光を照射してもよい。この場合、第2の電極5に透明電極が用いられる。以下に、光電変換素子1の光電変換層4以外の構成要素について説明する。
基板2は、他の構成要素を支持するものであり、その表面に電極を形成することが可能な強度や耐熱性等を有する絶縁材料で形成することが好ましい。このため、電極形成時にかかる熱や接触する有機溶剤により変質しない基板2を用いることが好ましい。基板2の構成材料には、無アルカリガラス、石英ガラス、サファイア等のガラス材料、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、シクロオレフィンポリマー、液晶ポリマー等のポリマー材料等が用いられる。また場合によっては、ステンレス鋼(SUS)のような金属材料やシリコンのような半導体材料を用いてもよい。
基板2は、無機材料や有機材料からなるリジッドな基板であってもよいし、有機材料や極薄の無機材料からなるフレキシブルな基板であってもよい。基板2は、透明なものであってもよいし、不透明なものであってもよく、目的とする光電変換素子1の構造に応じて選択される。基板2側から光電変換素子4に光を照射する場合には、光透過性を有する基板2が用いられる。また、基板2とは反対側の第2の電極2が透明または半透明であり、第2の電極2側から光電変換素子4に光を照射する場合には、不透明な基板2を使用することができる。基板2の厚さは、その他の構成要素を支持することが可能な強度が得られればよく、特に限定されるものではない。
基板2が光入射面側に配置される場合、基板2の光入射面には例えばモスアイ構造の反射防止膜を設けることができる。このような構造とすることで、光を効率的に取り込み、光電変換素子1のエネルギー変換効率を向上させることが可能である。モスアイ構造は、表面に100nm程度の規則的な突起を配列した構造を有し、この突起構造により厚み方向の屈折率を連続的に変化させる。これによって、無反射フィルムを媒介させることにより生じる屈折率の不連続な変化面を存在させることがないため、光の反射が減少し、光電変換素子1のエネルギー変換効率を向上させることができる。
第1の電極3および第2の電極5には、導電性を有する各種公知の材料を適用することができる。ただし、光入射面側の電極には、透明または半透明であり、かつ導電性を有する材料や構造が適用される。透明または半透明の電極材料としては、導電性および透光性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が挙げられる。第1の電極3および第2の電極5は、一方または両方に複数の材料を積層した構造を適用してもよい。
導電性を有する透明または半透明の電極材料としては、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム錫(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、インジウム−ガリウム−亜鉛酸化物(IGZO)、インジウム−亜鉛酸化物のような導電性ガラスを用いて形成された膜(例えばNESA)等の導電性酸化物材料、金、白金、銀、銅、チタン、ジルコニウム、コバルト、ニッケル、インジウム、アルミニウム等の金属やそれらの少なくとも1つを含む合金等の金属材料、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)のような導電性高分子材料等が挙げられる。透明または半透明の電極には、特にITOやFTOを用いることが好ましい。
電極3、5の厚さは、電極材料がITOやFTO等の導電性酸化物である場合、30〜300nmであることが好ましい。電極の厚さが30nmより薄いと導電性が低下して抵抗が高くなる傾向にある。抵抗が高くなると光電変換効率の低下要因となるおそれがある。電極の厚さが300nmよりも厚いと、ITO膜やFTO膜等の可撓性が低くなる傾向がある。その結果、膜厚が厚い場合には応力が作用するとひび割れてしまうことがある。電極のシート抵抗はできるだけ低いことが好ましく、15Ω/□以下であることが好ましい。電極は単層構造であってもよいし、異なる仕事関数の材料で構成される層を積層した複層構造であってもよい。これらの材料を用いた電極は、例えば真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、ゾルゲル法、塗布法、メッキ法等により形成される。
不透明の電極材料としては、例えば白金、金、銀、銅、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、タングステン、チタン、ジルコニウム、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、サマリウム、テルビウムのような金属やそれらの少なくとも1つを含む合金等の金属材料、あるいはグラフェン、カーボンナノチューブのような炭素材料等が挙げられる。これらの材料を用いた電極は、例えば真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、ゾルゲル法、塗布法、メッキ法等により形成される。
電極の膜厚は1〜500nmであることが好ましく、10〜300nmであることがより好ましい。膜厚が上記範囲より薄い場合には、抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を十分に外部回路へ伝達できないことがある。膜厚が厚い場合には、電極の成膜に長時間を要するために材料温度が上昇し、他の材料にダメージを与えて性能が劣化してしまうことがある。さらに、材料を大量に使用するため、成膜装置の占有時間が長くなり、コストアップに繋がることもある。
電極材料としては、有機材料を用いることもできる。例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等の導電性高分子を用いてもよい。このような導電性高分子は市販されており、例えばClevios P H 500、Clevios P H、Clevios P VP Al 4083、Clevios HIL 1,1(いずれも商品名、スタルク社製)等が挙げられる。PEDOTの仕事関数(またはイオンン化ポテンシャル)は4.4eVであるが、これに別の材料を組み合わせて電極の仕事関数を調整することができる。例えば、PEDOTにポリスチレンスルホン酸塩(PSS)を混合することで、仕事関数を5.0〜5.8eVの範囲に調整することができる。
ただし、導電性高分子と別の材料の組み合わせた材料からなる層は、導電性高分子の比率が相対的に減少するため、キャリア輸送性が低下するおそれがある。このため、膜厚は50nmより薄い方が好ましく、より好ましくは15nm以下である。また、導電性高分子の比率が相対的に減少すると、表面エネルギーの影響で、ペロブスカイト層の塗布液をはじきやすいため、ペロブスカイト層にピンホール等が発生しやすくなることがある。このような点に対し、窒素等の吹きかけを行うことによって、塗布液がはじかれる前に溶媒の乾燥を完了させることができる。導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等が好ましく用いられる。
第1の中間層6および第2の中間層7としては、例えば正孔輸送層や電子輸送層が適用される。この場合、一方の中間層(例えば第1の中間層6)が正孔輸送層として機能し、他方の中間層(例えば第2の中間層6)が電子輸送層として機能する。光電変換素子1の変換効率をより一層高めるためには、正孔輸送層や電子輸送層を適用することが好ましい。ただし、これらの層は必須の構成ではなく、正孔輸送層および電子輸送層のいずれか一方、または両方を具備していなくてもよい。第1および第2の中間層6、7の両方または一方は、異なる材料が積層された構造を有していてもよい。
電子輸送層は、電子を効率的に輸送する機能を有するものである。中間層6、7の一方を電子輸送層として機能させる場合、この層はハロゲン化合物、金属酸化物、およびn型有機半導体の少なくとも1つを含むことができる。ハロゲン化合物としては、LiF、LiCl、LiBr、LiI、NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、KCl、KBr、KI、CsF等が好ましく用いられる。これらのうち、LiFが特に好ましい。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化リチウム、酸化カルシウム、酸化セシウム、酸化アルミニウム、酸化ニオブ等の単独物または混合物が用いられる。これらのうち、酸化チタンが好ましい。酸化チタンとしては、ゾルゲル法によりチタンアルコキシドを加水分解することによって得られたアモルファス性酸化チタンが好ましい。電子輸送層には、金属カルシウムなどの無機材料を用いることもできる。
n型有機半導体としては、フラーレンおよびその誘導体が好ましいが、特に限定されるものではない。具体的には、C60、C70、C76、C78、C84等を基本骨格とするフラーレンおよびその誘導体が挙げられる。フラーレン誘導体は、フラーレン骨格における炭素原子が任意の官能基で修飾されていてもよく、この官能基同士が互いに結合して環を形成していてもよい。フラーレン誘導体には、フラーレン結合ポリマーが含まれる。溶媒に親和性の高い官能基を有し、溶媒への可溶性が高いフラーレン誘導体が好ましい。
フラーレン誘導体における官能基としては、例えば水素原子、水酸基、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、ビニル基等のアルケニル基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、チエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基等が挙げられる。具体的には、C6036、C7036等の水素化フラーレン、C60、C70等のオキサイドフラーレン、フラーレン金属錯体等が挙げられる。フラーレン誘導体としては、[6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル([60]PCBM)や[6,6]−フェニルC71酪酸メチルエステル([70]PCBM)を使用することがより好ましい。
n型有機半導体としては、蒸着で成膜することが可能な低分子化合物を用いることができる。ここでいう低分子化合物とは、数平均分子量Mnと重量平均分子量Mwが一致するものであり、いずれかが1万以下である。BCP(bathocuproine)、Bphen(4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline)、TpPyPB(1,3,5−tri(p−pyrid−3−yl−phenyl)benzene)、DPPS(diphenyl bis(4−pyridin−3−yl)phenyl)silane)がより好ましい。
光電変換素子1に電子輸送層を設ける場合、電子輸送層の厚さは100nm以下であることが好ましい。これによって、電子輸送層の膜抵抗を低くし、変換効率を高めることができる。一方で、電子輸送層の厚さは5nm以上とすることができる。電子輸送層を設け、一定以上の厚さとすることで、正孔ブロック効果を十分に発揮させることができ、発生した励起子が電子と正孔とを放出する前に失活することを防止することができる。その結果、効率的に電流を取り出すことができる。
正孔輸送層は、正孔を効率的に輸送する機能を有するものである。中間層6、7の他方を正孔輸送層として機能させる場合、この層はp型有機半導体材料や金属酸化物を含むことができる。
正孔輸送層の材料としては、p型有機半導体を用いることができる。p型有機半導体は、例えばドナーユニットとアクセプタユニットからなる共重合体を含むものが好ましい。ドナーユニットとしては、フルオレンやチオフェン等を用いることができる。アクセプタユニットとしては、ベンゾチアジアゾール等を用いることができる。具体的には、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、オリゴチオフェンおよびその誘導体、ポリビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体、ベンゾジチオフェン誘導体、チエノ[3,2−b]チオフェン誘導体等を用いることができる。正孔輸送層には、これらの材料を併用してもよいし、これらの材料を構成する単量体からなる共重合体を用いてもよい。これらのうちポリチオフェンおよびその誘導体は、優れた立体規則性を有し、また溶媒への溶解性が比較的高いので好ましい。
この他、正孔輸送層の材料としては、カルバゾール、ベンゾチアジアゾールおよびチオフェンを含む共重合体であるポリ[N−9’−ヘプタデカニル−2,7−カルバゾール−アルト−5,5−(4’,7’−ジ−2−チエニル−2’,1’,3’−ベンゾチアジアゾール)](PCDTBT)等の誘導体を用いてもよい。さらに、ベンゾジチオフェン(BDT)誘導体とチエノ[3,2−b]チオフェン誘導体の共重重合体も好ましい。例えば、ポリ[[4,8−ビス[(2−エチルヘキシル)オキシ]ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル][3−フルオロ−2−[(2−エチルヘキシル)カルボニル]チエノ[3,4−b]チオフェンジイル]](PTB7)、PTB7のアルコキシ基よりも電子供与性が弱いチエニル基を導入したPTB7−Th(PCE10またはPBDTTT−EFTと呼ばれることもある)等も好ましい。
正孔輸送層の材料としては、金属酸化物を用いることもできる。金属酸化物の好適な例としては、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化リチウム、酸化カルシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等の単独物または混合物が挙げられる。これらの材料は、安価であるという利点を有する。さらに正孔輸送層の材料として、チオシアン酸銅等のチオシアン酸塩を用いてもよい。
また、spiro−OMeTAD等の輸送材料や上記したp型有機半導体に対してドーパントを使用することができる。ドーパントとしては、酸素、4−tert−ブチルピリジン、リチウム−ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド(Li−TFSI)、アセトニトリル、トリス[2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン]コバルト(III)トリス(ヘキサフルオロリン酸)塩(商品名「FK102」で市販)、トリス[2−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン]コバルト(III)トリス[ビス(トリスフルオロメチルスルフォニル)イミド](MY11)等を使用できる。
正孔輸送層として、ポリエチレンジオキシチオフェン等の導電性高分子を利用することもできる。このような導電性高分子は電極層の項に挙げたものを用いることができる。正孔輸送層においても、PEDOT等のポリチオフェン系ポリマーに別の材料を組み合わせて、正孔輸送層として適切な仕事関数を有する材料に調整することができる。正孔輸送層の仕事関数が活性層の価電子帯よりも低くなるように調整することが好ましい。電子輸送層および正孔輸送層は、例えば真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、ゾルゲル法、塗布法、メッキ法等により形成される。
次に、実施例およびその評価結果について述べる。
[実施例1〜4、比較例1〜3]
(光電変換素子の作製)
ガラス基板上に第1の電極としてITO膜を形成した後、イソプロピルアルコールおよびアセトン中での超音波洗浄とUV洗浄を行った。ITO膜を有するガラス基板上に、厚さ約50nmのPEDOT:PSSを含む下地層を形成した。PEDOT:PSS層は正孔輸送層として機能する。PEDOT:PSS層は、HIL1.1(商品名、Heraeus社製)を5000rpmで塗布した後、140℃で10分間乾燥させて形成した。
次に、光電変換層としてペロブスカイト結晶層を以下のようにして製膜した。まず、ペロブスカイト材料溶液(塗布溶液)を、ヨウ化メチルアンモニウム(CHNHI)とヨウ化鉛(PbI)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解して調製した。塗布溶液は、ヨウ化メチルアンモニウムとヨウ化鉛のモル比を1:1とし、溶液中の濃度が45質量%となるように調整した。この塗布溶液を、上記した正孔輸送層を有するガラス基板上に3000rpm、25℃の条件でスピンコートした。スピンコート中に窒素ガスを吹き掛け、溶媒を一部乾燥させた。ペロブスカイト層を塗布してから1.5時間後に、実施例1では25℃、実施例2では40℃、実施例3では70℃、実施例4では90℃、比較例1では100℃、比較例2では130℃、比較例3では150℃の温度でアニールを行った。最終温度でのアニール時間はそれぞれ15分とした。このように、塗布層内の溶媒の少なくとも一部を除去してペロブスカイト結晶(CHNHPbI結晶)を析出させることによって、光電変換層としてペロブスカイト化合物層を形成した。なお、実施例1のアニール条件は25℃であるため、塗布溶液をスピンコートした後に1.5時間放置した試料をそのまま使用した。
次に、PCBMの濃度が20mg/mlになるようにジクロロベンゼンに溶解した溶液を調製し、この溶液を形成されたペロブスカイト化合物層上にスピンコート法により塗布した。さらに、その上にBCPを真空蒸着で成膜した。このPCBM層とBCP層は電子輸送層として機能する。電子輸送層上にAgを真空蒸着して第2の電極とした。このようにして、実施例1〜4および比較例1〜3の光電変換素子を作製した。各光電変換素子の発電エリア面積は1cmに設定した。
(ペロブスカイト化合物層の溶媒量の測定)
光電変換素子の特性を評価する前に、上記した各例によるペロブスカイト化合物層の形成条件における光電変換層(ペロブスカイト化合物層)内の溶媒量を、以下のようにして測定した。まず、ITO膜を有する24mm角のガラス基板の全面に上記したペロブスカイト材料溶液(塗布溶液)を上記した条件で塗布し、各例の条件にしたがってアニールすることによって、ガラス基板/ITO膜/ペロブスカイト化合物層の構造を有する試料をそれぞれ作製した。各試料のペロブスカイト化合物層内の溶媒(DMF)量を、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC−MS)装置を用いて定量的に測定した。
その測定結果を図3および図4に示す。図3はペロブスカイト化合物層の溶媒(DMF)含有量(単位:μg/試料)、図4はペロブスカイト化合物層におけるペロブスカイト格子1個(1mol)あたりの溶媒(DMF)の分子個数(単位:mpl/mol)を示す。ペロブスカイト格子のモル数は、ペロブスカイト化合物層の製膜前後の重さからペロブスカイトのみの質量を算出し、それをペロブスカイト格子の分子量(619.98g/mol)で割って算出した。その結果、アニールをしていないペロブスカイト化合物層はペロブスカイト格子1個当たりに平均0.34個、70℃でアニールしたペロブスカイト化合物層は平均0.025個のDMFを含有していたのに対し、100℃でアニールしたペロブスカイト化合物層は平均0.0032個のDMFしか含有していなかった。100℃未満でアニールしたペロブスカイト化合物層、さらに70℃の以下の低温でアニールしたペロブスカイト化合物層にはDMFが多く含まれていることが確認された。
(ペロブスカイト化合物層の膜厚の測定)
上記した溶媒量の測定試料と同様に、ガラス基板/ITO膜/PEDOT:PSS層/ペロブスカイト化合物層の構造を有する試料をそれぞれ作製した。このような試料を用いて、ペロブスカイト化合物層の厚みを膜厚計により測定した。その結果を図5に示す。アニール温度に対するペロブスカイト層の平均厚みの差はあまりなく、いずれの平均厚みも440〜490nm程度であった。ただし、アニール温度が100℃以上と高くなるにつれ、厚みのバラツキが大きくなった。
(ペロブスカイト化合物層の結晶粒の観察および測定)
ガラス基板/ITO膜/PEDOT:PSS層/ペロブスカイト化合物層の構造を有する試料において、ペロブスカイト化合物層の表面状態を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)により観察した。その観察結果として図6に各試料のSEM像を示す。アニール温度が100℃以上の試料では、温度が高くなるにつれてペロブスカイト結晶粒の粒径が大きくなり、150℃でアニールした試料では長軸径が約1μmの大きい粒子が主に観察された。積極的なアニールを行っていない試料(25℃)を含めて、100℃未満でアニールした試料では、いずれも長軸径が100〜400nmの程度の大きさを有するペロブスカイト粒子が観察された。そのような試料のペロブスカイト粒子の平均長軸径はいずれも300nm以下であった。
(ペロブスカイト化合物層のXRD測定)
ガラス基板/ITO膜/PEDOT:PSS層/ペロブスカイト化合物層の構造を有する試料において、XRD測定を行った結果を図7、図8、および図9に示す。アニール温度が高くなるに連れてピークの強度が大きくなり、結晶化度が高くなっていることが分かる。150℃でアニールを行った試料では、12.7°付近にPbI由来の小さなピークが現れた。70℃以下でアニールした試料からは、9.5°付近に正方晶のペロブスカイト結晶に由来しない新規のピークが見られた。40℃以下でアニールした試料からは、14.1°の(110)面ピークより低角度側にショルダーピークが、また28.1°付近に(004)面由来のピークが見られた。アニール温度が低かったペロブスカイト化合物層から、このような新規のピークが見られたのは、塗布溶液の溶媒であるDMFがペロブスカイト結晶と新たな結晶構造を形成したり、あるいはDMFによりペロブスカイト結晶を構成する原子間の距離が変わり、結晶の歪みが生じたためと考えられる。
(光電変換素子の特性評価)
前述したガラス基板/ITO膜/PEDOT:PSS層/ペロブスカイト化合物層/PCBM層/BCP層/Ag膜の構造を有する光電変換素子(太陽電池)について、それぞれI−V特性を測定した。I−V特性の測定は、ソーラーシミュレータを用いて、100mW/cmの放射照度、エアマス(AM)1.5Gの基準スペクトルで行った。測定結果を図10、図11、および表1に示す。図10はペロブスカイト化合物層の形成時におけるアニール温度が異なる各素子のI−V曲線、図11はペロブスカイト化合物層の形成時のアニール温度を25℃とした素子の往復のI−V曲線である。
Figure 2018046096
表1に示すように、アニール温度が低い程ペロブスカイト太陽電池の短絡電流密度(Jsc)、開放電圧(Voc)、および変換効率(η)が高かった。さらに、アニールを行っていない太陽電池(25℃で乾燥)は、1.0Vを超える高いVocと12.54%という最も高い変換効率を示した。また、図12および図13にペロブスカイト格子1個あたりの溶媒(DMF)の分子個数(mol/mol)に対し、光電変換素子(ペロブスカイト太陽電池)の開放電圧および変換効率をプロットした結果を示す。ペロブスカイト化合物の分解が確認された150℃でアニールを行ったペロブスカイト太陽電池の結果は除いている。ペロブスカイト化合物層内の溶媒(DMF)の分子個数(溶媒量)が多いほど、高い開放電圧と変換効率を示し、溶媒量が0.004mol/mol以上の太陽電池が優れた開放電圧と変換効率を示すことが分かる。さらに、溶媒量が0.02mol/mol以上の太陽電池はより優れた開放電圧と変換効率を示すことが分かる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施し得るものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…光電変換素子、2…基板、3…第1の電極、4…光電変換層、5…第2の電極、6…第1の中間層、7…第2の中間層。

Claims (7)

  1. 第1の電極と、
    第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置され、
    組成式:ABX
    (式中、Aは金属元素の1価陽イオンおよびアミン化合物の1価陽イオンから選ばれる少なくとも1つであり、Bは金属元素の2価陽イオンであり、Xはハロゲン元素の1価陰イオンである。)
    で表される組成を有するペロブスカイト化合物を含む光電変換層と、
    前記第1の電極または前記第2の電極の前記光電変換層と接する面とは反対側の面に沿って配置された基板とを具備し、
    前記光電変換層は、前記ペロブスカイト化合物の結晶格子1個に対して、前記ペロブスカイト化合物の良溶媒を分子個数で0.004個以上0.5個以下の範囲で含有する、光電変換素子。
  2. 前記Aは、Cs、Rb、K、CHNH 、CNH 、CNH 、CNH 、HC(NH 、およびC(NH から選ばれる少なくとも1つの1価陽イオンであり、前記BはPb2+、Sn2+、およびGe2+から選ばれる少なくとも1つの2価陽イオンであり、前記XはF、Cl、Br、およびIから選ばれる少なくとも1つの1価陰イオンである、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記良溶媒は、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、炭素数が4以上のアルコール系溶剤、ハロゲン化アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、アミド系溶剤、ニトリル系溶剤、カーボネイト系溶剤、スルホキシド系溶剤、およびハロゲン化炭化水素から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1または請求項2に記載の光電変換素子。
  4. 前記良溶媒は、
    一般式:R1−C(=O)−NR2R3
    (式中、R1、R2、およびR3は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアルコキシ基、置換または非置換のアルカノイル基、置換または非置換のアリール基、および置換または非置換のヘテロアリール基から選ばれる1価基である。)
    で表されるアミド構造を有するアミド系溶剤を含む、請求項1または請求項2に記載の光電変換素子。
  5. 前記ペロブスカイト化合物は、平均長軸径が300nm以下の粒子形状を有する、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  6. 前記光電変換層の前記ペロブスカイト化合物のX線回折結果において、9.5°付近にピークが存在する、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  7. 前記光電変換層の前記ペロブスカイト化合物のX線回折結果において、14°付近のペロブスカイト結晶に由来するピークの低角度側にショルダーピークが存在する、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の光電変換素子。
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