JP5515598B2 - 有機光電変換素子の製造方法及び有機光電変換素子 - Google Patents

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本発明は、有機光電変換素子の製造方法及び有機光電変換素子に関する。
有機太陽電池は塗布法で形成できることから大量生産に適した太陽電池として注目され、多くの研究機関で盛んに研究がなされている。有機太陽電池は有機ドナー材料と有機アクセプター材料を混合した、所謂バルクヘテロジャンクション構造によって、課題だった電荷分離効率を向上させている(例えば、特許文献1参照)。結果としてエネルギー変換効率は5%台まで向上し、一気に実用レベルにまで発展してきた分野と言える。
一般的に有機太陽電池は酸素濃度、水分濃度を高度に低下させた環境下で、塗布製造することが好ましいとされる。しかしながら、従来の塗布型有機太陽電池は有機物の積層構造を形成するため、溶解性の異なる溶媒を用いて、逐次積層していく必要があるため、どうしても水系の材料/環境を用いざるを得なかった(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
このような課題に対し、これまで有機ルミネッセンス素子の製造方法において、有機層上に有機層を塗布法により積層する方法が報告されている(特許文献2、3)。有機層上に有機層を積層する場合、材料の溶解性以外にも塗れ性および下層の対リンス性全てを考慮する必要があるが、これらに報告されている製造方法はそれら全てについて記載しているものは無かった。しかし、有機光電変換素子への転用を鋭意検討した結果、どれか一つでも条件を満たしていないと層間の接続が十分でかつ均一な膜が形成されないため、エネルギー変換効率が低下するといった問題があった。
米国特許第5,331,183号明細書 WO2009/063850パンフレット 特開平11−251065号公報
Science,Vol.317,222(2007)
本発明は上述したような従来の課題を解決するためのもので、その目的は有機層上にさらに均一な有機層を積層することであり、層間の接続が良好で高いエネルギー変換効率を実現し、且つ耐久性に優れた有機光電変換素子のための製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.第一の電極と第二の電極の間に光電変換層と電荷輸送層を有する有機光電変換素子の製造方法において、
前記光電変換層と前記電荷輸送層が塗布法により製膜されており、
該光電変換層の上に該電荷輸送層を、少なくとも一種の含ハロゲン溶媒と少なくとも一種の非ハロゲン溶媒からなる混合溶媒と、該電荷輸送層に用いる材料からなる塗布液を用いて塗布、形成するプロセスを経ることを特徴とし、
前記光電変換層を塗布する溶媒のSP値が、15.0〜22.0であり、
前記電荷輸送層を塗布する溶媒のSP値が、18.0〜24.0である、有機光電変換素子の製造方法;
2.前記混合溶媒の含ハロゲン溶媒と前記非ハロゲン溶媒の混合比が1:4〜4:1である、前記1に記載の有機光電変換素子の製造方法;
3.前記混合溶媒の含ハロゲン溶媒と前記非ハロゲン溶媒の混合比が1:3〜3:1である、前記2に記載の有機光電変換素子の製造方法;
4.前記光電変換層を塗布する溶媒と前記電荷輸送層を塗布する溶媒の溶解度パラメーター(SP値)の差が1.6より大きく4.0より小さいことを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法;
5.前記光電変換層を塗布する溶媒のSP値が、19.5〜20.5である、前記1〜4のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法;
6.前記アルコール系溶媒が炭素数4以上9以下のアルコールであることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法;
7.前記電荷輸送層に用いる材料が下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法。
(式中、Z1は置換または無置換の含窒素芳香族6員環を表し、Z2は置換または無置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表す。R は水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基から選ばれる置換基を表す。)
8.前記電荷輸送層に用いる材料が下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法;
(式中、R 、R は各々水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数3〜14のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、3〜14員のシクロヘテロアルキル基、5〜14員のヘテロアリール基を表し、R 〜R は各々水素原子、ハロゲン原子、−CN、−NO 、−N (R 、−S(O) 、−S(O) OR 、−COR 、−COOR 、−(CH CH O) CH CH OH、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数3〜14のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、3〜14員のシクロヘテロアルキル基、5〜14員のヘテロアリール基を表す。)
9.前記1〜8のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法により製造されたことを特徴とする有機光電変換素子。
本発明の製造方法により、光電変換層上に均一な電荷輸送層が積層され、高いエネルギー変換効率を実現し、且つ耐久性に優れた有機光電変換素子を提供することができる。
バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子からなる太陽電池を示す断面図である。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明は、第一の電極と第二の電極の間に光電変換層と電荷輸送層を有する有機光電変換素子の製造方法において、前記光電変換層上に前記電荷輸送層を少なくとも一種の含ハロゲン溶媒と少なくとも一種の非ハロゲン溶媒からなる混合溶媒を用いて塗布、形成するプロセスを経ることを特徴とする。
本発明の光電変換素子の製造方法について、図1を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の有機光電変換素子の基本構造を示す概略断面図である。図1において、有機光電変換素子10は、基板11の一方面上に、第1電極12、第1の電荷輸送層13、バルクヘテロジャンクション構造(p型半導体層及びn型半導体層の混合)を有する光電変換層14(以下、バルクヘテロジャンクション層とも呼ぶ)、第2の電荷輸送層15、及び第2電極16が図1に示すように順次積層された構造からなる。
光電変換層14に外部光を入射させるためには、前記基板11及び第1電極12、もしくは第2電極が発電に寄与する光の波長域に対して実質透明であることが好ましい。基板11と第1電極が透明で、且つ第2電極が第1電極側から入射して、光電変換層14を透過してきた光を反射させる構成であることがより好ましい。また、基板11及び第1電極、第2電極が共に透明である構成も、本発明において好ましく用いることができる。
第1電極がカソード電極(正極)である場合は、正孔と電子からなるフリー電荷の内、正孔を主に取り出す構成のため、上述した第1の電荷輸送層13は正孔輸送層であることが好ましい。同様に、第2電極がアノード電極(陰極)である場合は電子を主に取り出す構成のため、第2の電荷輸送層15は電子輸送層であることが好ましい。
本発明において、第1の電荷輸送層と第2の電荷輸送層で輸送される電荷は、電子または正孔のどちらでもよく、好ましくは対になる選択することがより好ましい。また、本発明の有機光電変換素子は、第1の電荷輸送層と第2の電荷輸送層の少なくともどちらかの層を有していればよく、光電変換層14の上に積層する位置に少なくとも電荷輸送層を有する構成が特徴である。図1に示されるように、光電変換層14を上下から挟む様な形態で、第1の電荷輸送層、第2の電荷輸送層それぞれを有することがより好ましい。
本発明の実施においては、上述した図1中、光電変換層14の上に第2の電荷輸送層15を塗布により形成する製造方法に関する。光電変換層14は大気圧中、塗布法により形成される。ここで、光電変換層14を塗布する有機溶媒の溶解度パラメータと第2の電荷輸送層15を塗布する有機溶媒の溶解度パラメータとの差が1.5より大きく3.0より小さくすることで本発明の効果が得られる。更には、1.7より大きく2.3より小さいことがより好ましい。本発明において、溶解度パラメータ差は1.5より大きければ下層を溶解せず、3.0より小さければ下層に対して濡れ性がよく、均一な塗布膜が形成できる。
なお、本願において、「溶解度パラメータ値(SP)値」とは、ヒルデブラント(Hildebrand)によって導入された正則溶液論により定義された値であり、2成分系溶液の溶解度の目安となるものであるが、そのもののパラメータ値は分子間力を表す尺度として示される。従って、SP値の高いものは水などの極性化合物が挙げられ、SP値が低いものは疎水性化合物が挙げられる。
光電変換層、電荷輸送層の塗布溶媒としては、前記の範囲の溶解度パラメータを持つものならば何でも良く、例えば、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン系炭化水素系溶媒や、フッ素含有アルコール系溶媒や、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソールなどのエーテル系溶媒、2−ブタノール、イソブタノール、シクロヘキサノール,2−メトキシエタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリン等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、オクタン、デカン、テトラリン等のパラフィン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶媒、ピリジン、キノリン、アニリン等のアミン系溶媒、アセトニトリル、バレロニトリル等のニトリル系溶媒、チオフェン、二硫化炭素などの硫黄系溶媒が挙げられる。
これら塗布溶媒は、溶媒単独で用いてもよいし、複数の溶媒を混合して用いても本発明の効果を得ることができる。本発明において、フッ素含有アルコール又は炭素数4以上9以下のアルコール溶媒は特に好ましく用いることができる。
本発明で好ましく用いることの出来るフッ素含有アルコールの具体例を以下に挙げるが本発明はこれらに限定されない。
2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、
2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブタノール、
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノール、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、
2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール、
2,3−ジフルオロベンジルアルコール、
2,2,2−トリフルオロエタノール、
1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、
1,1,1−トリフルオロ−2−プロパノール、
3,3,3−トリフルオロ−1−プロパノール、
2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール(TFPO)、
2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブタノール、
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール、
3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロ−2−ペンタノール、
2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロ−1−オクタノール、
3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクタノール、
1H,1H,9H−パーフルオロ−1−ノナノール、
1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロノナン−1,2−ジオール、
1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−デカノール、
1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロウンデカン−1,2−ジオール
以下、本発明に係る有機溶媒のSP値の具体例を以下に示す。
混合溶媒のSP値(δm)はδm=δ1Φ1+δ2Φ2(Φ1、Φ2はそれぞれの溶媒の体積分率)で求めることができる。
本発明における含ハロゲン溶媒と非ハロゲン溶媒の好ましい混合比は含ハロゲン溶媒:比ハロゲン溶媒=1:4〜4:1、さらに好ましくは含ハロゲン溶媒:比ハロゲン溶媒=1:3〜3:1、さらに好ましくは1:2〜2:1である。
光電変換層を塗布する溶媒の好ましいSP値は15.0〜22.0、さらに好ましくは18.0〜21.0、さらに好ましくは19.5〜20.5である。
電荷輸送層を塗布する溶媒の好ましいSP値は18.0〜24.0、さらに好ましくは18.5〜22.5、さらに好ましくは19.0〜22.0である。
光電変換層を塗布する溶媒と電荷輸送層を塗布する溶媒の好ましいSP値差は、2.0より大きく4.5より小さい、さらに好ましくは1.6より大きく4.0より小さい、さらに好ましくは1.5より大きく3.8より小さいことである。
本発明の有機光電変換素子10は、バルクヘテロジャンクション層と陰極との中間に電子輸送層18を形成することで、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、これらの層を有していることが好ましい。
電子輸送層18としては、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)を用いることができるが、同様に、バルクヘテロジャンクション層に用いられるp型半導体材料のHOMO準位よりも深いHOMO準位を有する電子輸送層には、バルクヘテロジャンクション層で生成した正孔を陰極側には流さないような整流効果を有する、正孔ブロック機能が付与される。より好ましくは、n型半導体のHOMO準位よりも深い材料を電子輸送層として用いることである。また、電子を輸送する特性から、電子移動度の高い化合物を用いることが好ましい。
このような電子輸送層は、正孔ブロック層とも呼ばれ、このような機能を有する電子輸送層を使用するほうが好ましい。このような材料としては、バソキュプロイン等のフェナントレン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等のn型半導体材料、及び酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物及びフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等を用いることができる。また、バルクヘテロジャンクション層に用いたn型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。
本発明において、電子輸送材料に好ましく用いられる前記一般式(1)及び(2)で表される化合物について説明する。
一般式(1)において、Z1は置換または無置換の含窒素芳香族6員環を表し、Z2は置換または無置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表す。Rは水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基から選ばれる置換基を表す。
前記一般式(1)で表される構造は深いHOMO準位を有しており、高い開放電圧を有する素子を得ることができる。中でも、これらの構造を複数有する材料が効果的である。
一般式(1)中のZ1で表される含窒素芳香族6員環としては、窒素原子数が1〜3の範囲が好ましいが、化合物の安定性から窒素原子数は1〜2、より好ましくは1つである。また窒素原子が占める位置としては、中央の含窒素5員環の窒素原子に近い側からα位、β位、γ位、δ位とした場合、化合物の安定性の観点からγ位およびδ位であることが好ましい。
一般式(1)で表される具体的化合物を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
尚、一般式(1)で表される具体的化合物としては、上記以外に、国際公報第2004/095889号パンフレットに記載されている化合物1〜188を挙げることができる。
一般式(2)において、R、Rは各々水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数3〜14のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、3〜14員のシクロヘテロアルキル基、5〜14員のヘテロアリール基を表し、これらの基は、−CN、−NO、−N(R、−S(O)、−S(O)OR、−COR、−COOR、−(CHCHO)CHCHOH、炭素数1〜20のハロアルキル基で置換されてもよい。
ここで、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、−(炭素数1〜20のアルキル基)−炭素数6〜14のアリール基、−(炭素数1〜20のハロアルキル基)−炭素数6〜14のアリール基を表す。
また、R〜Rは各々水素原子、ハロゲン原子、−CN、−NO、−N(R、−S(O)、−S(O)OR、−COR、−COOR、−(CHCHO)CHCHOH、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数3〜14のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、3〜14員のシクロヘテロアルキル基、5〜14員のヘテロアリール基を表す。炭素数3〜14のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、3〜14員のシクロヘテロアルキル基、5〜14員のヘテロアリール基は、−CN、−NO、−N(R、−S(O)、−S(O)OR、−COR、−COOR、−(CHCHO)CHCHOH、炭素数1〜20のハロアルキル基で置換されてもよい。
ここで、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、−(炭素数1〜20のアルキル基)−炭素数6〜14のアリール基、−(炭素数1〜20のハロアルキル基)−炭素数6〜14のアリール基を表す。
一般式(2)で表される具体的化合物を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
なお、一般式(2)で表される化合物は、国際公開第07/146250号パンフレットに記載の方法で合成することができる。
以下、本発明の有機光電変換素子において好ましい構成として、それぞれの構成要素についてより詳細に説明する。
(基板)
基板は、本発明の有機光電変換素子において、順次積層された第1の電極、好ましく用いられる第1の電荷輸送層、光電変換層、第2の電荷輸送層、及び第2の電極を保持する部材である。本実施形態では、少なくとも第1の電極または第2の電極、更には両方の電極から光電変換される光が透過することが可能なように、光電変換すべき光の波長に対して透明な基板であることが望ましい。
基板(以下、透明基板とも呼ぶ)は、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が好適な例として挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から透明樹脂フィルムを用いることがより好ましい。本発明で透明基板として好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限がなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜780nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。
中でも、透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明に用いられる透明基材には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できる。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。
透明樹脂フィルムが二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである場合は、フィルムに隣接する易接着層の屈折率を1.57〜1.63とすることで、フィルム基材と易接着層との界面反射を低減して透過率を向上させることができるのでより好ましい。屈折率を調整する方法としては、酸化スズゾルや酸化セリウムゾル等の比較的屈折率の高い酸化物ゾルとバインダー樹脂との比率を適宜調整して塗設することで実施できる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。また、透明基材にはバリアコート層が予め形成されていてもよいし、透明導電層の反対側にはハードコート層が予め形成されていてもよい。
(第1の電極)
第1の電極は、陰極、陽極は特に限定せず、素子構成により選択することができる。光電変換層において光電変換される光を透過させることが可能な電極であることが好ましく、300〜800nmの光を透過する電極であることがより好ましい。材料としては、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の透明導電性金属酸化物、金、銀、白金等の金属薄膜、金属ナノワイヤ、カーボンナノチューブ、導電性高分子を用いることができる。
(第2の電極)
対電極の第2の電極は、金属(例えば、金、銀、銅、白金、ロジウム、ルテニウム、アルミニウム、マグネシウム、インジウム等)、炭素、あるいは第1の電極の材料等を用いることができるが、これに限らない。
(光電変換層)
光電変換層は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、p型半導体材料とn型半導体材料とを一様に混合したバルクヘテロジャンクション層を有して構成される。p型半導体材料は相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は相対的に電子受容体(アクセプター)として機能する。ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
本発明に用いられるp型半導体材料としては、種々の縮合多環芳香族化合物や共役系化合物が挙げられる。
縮合多環芳香族化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の化合物、及びこれらの誘導体や前駆体が挙げられる。
共役系化合物としては、例えば、ポリチオフェン及びそのオリゴマー、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、テトラチアフルバレン化合物、キノン化合物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、フラーレン及びこれらの誘導体あるいは混合物を挙げることができる。
また、特にポリチオフェン及びそのオリゴマーの内、チオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、等のオリゴマーが好適に用いることができる。
その他、高分子p型半導体の例としては、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリカルバゾール、ポリイソチアナフテン、ポリヘプタジイン、ポリキノリン、ポリアニリンなどが挙げられ、更には特開2006−36755号公報などの置換−無置換交互共重合ポリチオフェン、特開2007−51289号公報、特開2005−76030号公報、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p4112、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p7246などの縮環チオフェン構造を有するポリマー、WO2008/000664、Adv.Mater.,2007,p4160、Macromolecules,2007,Vol.40,p1981などのチオフェン共重合体などを挙げることができる。
更に、ポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、等の有機分子錯体、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン類、SWNT等のカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類等の色素等、更にポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマーや特開2000−260999号公報に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
n型半導体材料としては、比較的高い光電変換効率を実現するために、例えば、フラーレン誘導体化合物等が用いられる。
具体例としては、フラーレン、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む、高分子化合物が挙げられる。
中でも、フラーレン含有高分子化合物が好ましい。フラーレン含有高分子化合物としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、ナノホーン(円錐型)等を骨格に持つ高分子化合物が挙げられる。フラーレン含有高分子化合物では、フラーレンC60を骨格に持つ高分子化合物(誘導体)が好ましい。
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、本発明においては塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。
そして、光電変換層は光電変換率を向上すべく、製造工程中において所定の温度でアニール処理され、微視的に一部結晶化されている。
(電荷輸送層)
電荷輸送層としては、具体的には正孔輸送層、電子輸送層が挙げられる。
(正孔輸送層)
これらの層を構成する材料としては、例えば、正孔輸送層(電子ブロック層)としては、スタルクヴイテック製、商品名BaytronP等のPEDOT、ポリアニリン及びそのドープ材料、特開平5−271166号公報等に記載のトリアリールアミン系化合物、国際公開第06/19270号パンフレット等に記載のシアン化合物、また酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化タングステン等の金属酸化物等を用いることができる。
本発明においては、前記一般式(1)、(2)で表される化合物を用いることもできる。
また、バルクヘテロジャンクション層(光電変換層)に用いたp型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。
(電子輸送層)
また、電子輸送層(正孔ブロック層)としては、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等のn型半導体材料、及び酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物及びフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等を用いることができる。
本発明においては、前記一般式(1)、(2)で表される化合物を用いるのが好ましい。
また、バルクヘテロジャンクション層(光電変換層)に用いたn型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。これらの層を形成する手段としては、本発明においては溶液塗布法である。
(タンデム型構成)
太陽光利用率(光電変換効率)の向上を目的として、有機光電変換素子を積層したタンデム型の構成としてもよい。タンデム型構成の場合、基板上に順次透明電極、第1の光電変換部を積層した後、電荷再結合層を積層した後、第2の光電変換部、次いで対電極を積層することで、タンデム型の構成とすることができる。第2の光電変換部は、第1の光電変換部の吸収スペクトルと同じスペクトルを吸収する層でもよいし、異なるスペクトルを吸収する層でもよいが、好ましくは異なるスペクトルを吸収する層である。また、電荷再結合層の材料としては、透明性と導電性を併せ持つ化合物を用いた層であることが好ましく、ITO、AZO、FTO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au等の非常に薄い金属層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等が好ましい。
(封止)
また、作製した有機光電変換素子が環境中の酸素、水分等で劣化しないために、公知の手法によって封止することが好ましい。例えば、アルミまたはガラスでできたキャップを接着剤によって接着することによって封止する手法、アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等のガスバリア層が形成されたプラスチックフィルムと有機光電変換素子上を接着剤で貼合する手法、ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)を直接堆積する方法、及びこれらを複合的に積層する方法等を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〔有機光電変換素子の作製〕
《有機光電変換素子1の作製》
(透明電極(第1の電極)、正孔輸送層の形成)
ガラス上に形成したITOをパターニングした後、合成洗剤、超純水、アセトン、イソプロパノールでそれぞれ洗浄し、UVオゾン処理を行ってからPEDOT−PSS(poly(3,4−ethylenedioxythiophene)−poly(styrenesulfonate))の水分散液(スタルク社製BaytronP4083)をスピンコーターで塗布し、続けて140℃で10分間乾燥させた。膜厚はスピンコーターの回転速度を調整し、膜厚約30nmのPEDOT−PSS膜を製膜した。PEDOT−PSS膜は大気中で塗布及び乾燥し、正孔輸送層を形成した基板を作製した。
正孔輸送層の形成はクリーンルーム内の大気中で行い、その後、O及びHO濃度が1ppm以下に制御された窒素グローブボックス中に移して、光電変換層以降を製膜した。
(光電変換層の形成)
P3HT(プレクストロニクス社製:レジオレギュラーポリ−3−ヘキシルチオフェン)(Mw=52000、高分子p型半導体材料)とPCBM(Mw=911、低分子n型半導体材料)(フロンティアカーボン:6,6−フェニル−C61−ブチリックアシッドメチルエステル)を3質量%になるように1:1で混合し、クロロベンゼンに溶解し、一昼夜撹拌してP3HT/PCBM塗布液を作製した。
上述した方法で作製した正孔輸送層形成済み基板に、P3HT/PCBM塗布液をスピンコーターを用いて200nmの膜厚になるように製膜し、室温で乾燥させて光電変換層を形成した。
(電子輸送層の形成)
例示化合物1を10mg量りとり、TFPO0.5mlに溶解させた液を調整し、膜厚20nmになるように塗布を行い、水蒸気量を調節した窒素中放置して電子輸送層を成膜した。
(上部電極層の形成)
前記作製した積層素子に、真空蒸着基を用いてアルミニウムをシャドウマスクを通してパターン蒸着し、上部電極(第2の電極)を形成。エポキシ樹脂を用いてガラスキャップで封止した。
(ベーク処理)
前記封止済み素子を150℃のホットプレート上で10分間アニール処理し、有機光電変換素子1を得た。
《有機光電変換素子2の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/ブタノールとした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子2を作製した。
《有機光電変換素子3の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物2/トルエン+デカノールの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子3を作製した。
《有機光電変換素子4の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/TFPO+アセトニトリルの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子4を作製した。
《有機光電変換素子5の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/TFPO+メタノールの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子5を作製した。
《有機光電変換素子6の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/TFPO+エタノールの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子6を作製した。
《有機光電変換素子7の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/TFPO+デカノールの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子7を作製した。
《有機光電変換素子8の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/TFPO+ブタノールの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子8を作製した。
《有機光電変換素子9の作製》
有機光電変換素子8の光電変換層の形成における有機溶媒クロロベンゼンをo−ジクロロベンゼンに代えた以外は有機光電変換素子8の作製法と同様にして、有機光電変換素子9を作製した。
《有機光電変換素子10の作製》
有機光電変換素子8の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPO:ブタノール(1:1)を例示化合物2/TFPO:ブタノール(1:1)とした以外は有機光電変換素子8の作製法と同様にして、有機光電変換素子10を作製した。
《有機光電変換素子11の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/TFPO+オクタノールの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子11を作製した。
《有機光電変換素子12の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/TFPO+ブタノールの混合溶媒(1:3)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子12を作製した。
《有機光電変換素子13の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/ヘキサフルオロイソプロパノール+ブタノールの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子13を作製した。
《有機光電変換素子14の作製》
有機光電変換素子1の電子輸送層の形成における例示化合物1/TFPOを例示化合物1/3クロロ1プロパノール+ブタノールの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子1の作製法と同様にして、有機光電変換素子14を作製した。
《有機光電変換素子15の作製》
有機光電変換素子14の電子輸送層の形成における例示化合物1/3クロロ1プロパノール+ブタノールの混合溶媒(1:1)を例示化合物2/3クロロ1プロパノール+ブタノールの混合溶媒(1:1)とした以外は有機光電変換素子13の作製法と同様にして、有機光電変換素子15を作製した。
《有機光電変換素子のエネルギー変換特性評価》
上記方法で作製した有機光電変換素子について、ソーラーシミュレーターにより、AM1.5Gフィルタ、100mW/cmの強度の光を照射し、有効面積を4.0mmにしたマスクを受光部に重ね、短絡電流密度Jsc(mA/cm)及び、開放電圧Voc(V)、フィルファクターFFをそれぞれ測定し、〔式1〕に従ってエネルギー変換効率η(%)を求め、有機光電変換素子1のエネルギー変換効率に対する相対値を求め表2に示した。
〔式1〕 Jsc(mA/cm)×Voc(V)×FF=η(%)
表2より、本発明の有機光電変換素子は、エネルギー変換効率に優れていることがわかる。
10 有機光電変換素子
11 基板
12 第1の電極
13 第1の電荷輸送層
14 光電変換層
15 第2の電荷輸送層
16 第2の電極

Claims (9)

  1. 第一の電極と第二の電極の間に光電変換層と電荷輸送層を有する有機光電変換素子の製造方法において、
    前記光電変換層と前記電荷輸送層が塗布法により製膜されており、
    該光電変換層の上に該電荷輸送層を、少なくとも一種の含ハロゲン溶媒と少なくとも一種の非ハロゲン溶媒からなる混合溶媒と、該電荷輸送層に用いる材料からなる塗布液を用いて塗布、形成するプロセスを経ることを特徴とし、
    前記光電変換層を塗布する溶媒のSP値が、15.0〜22.0であり、
    前記電荷輸送層を塗布する溶媒のSP値が、18.0〜24.0である、有機光電変換素子の製造方法。
  2. 前記混合溶媒における前記含ハロゲン溶媒と前記非ハロゲン溶媒の混合比が、1:4〜4:1である、請求項1に記載の有機光電変換素子の製造方法。
  3. 前記混合溶媒における含ハロゲン溶媒と前記非ハロゲン溶媒の混合比が、1:3〜3:1である、請求項2に記載の有機光電変換素子の製造方法。
  4. 前記光電変換層を塗布する溶媒と前記電荷輸送層を塗布する溶媒の溶解度パラメーター(SP値)の差が1.6より大きく4.0より小さいことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法。
  5. 前記光電変換層を塗布する溶媒のSP値が、19.5〜20.5である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法。
  6. 前記アルコール系溶媒が炭素数4以上9以下のアルコールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法。
  7. 前記電荷輸送層に用いる材料が下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法。
    (式中、Z1は置換または無置換の含窒素芳香族6員環を表し、Z2は置換または無置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表す。Rは水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基から選ばれる置換基を表す。)
  8. 前記電荷輸送層に用いる材料が下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法。
    (式中、R、Rは各々水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数3〜14のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、3〜14員のシクロヘテロアルキル基、5〜14員のヘテロアリール基を表し、R〜Rは各々水素原子、ハロゲン原子、−CN、−NO、−N(R、−S(O)、−S(O)OR、−COR、−COOR、−(CHCHO)CHCHOH、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数3〜14のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、3〜14員のシクロヘテロアルキル基、5〜14員のヘテロアリール基を表す。)
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機光電変換素子の製造方法により製造されたことを特徴とする有機光電変換素子。
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