JP2008077453A - 紙幣処理装置 - Google Patents

Abstract

【課題】通常と異なる動作を実行中であることを報知するようにして、係員が通常と異なる動作を実行中であることを容易に、かつ、確実に把握することができ、紙幣の置き忘れなどの発生を確実に防止することができるようにする。
【解決手段】紙幣を入金及び出金する入出金部と、前記紙幣の搬送路中に配設され、前記紙幣の判別を行う認識部と、該認識部で出金用紙幣と判別された紙幣を金種別に収納するとともに、出金時には紙幣を一枚ずつ繰り出す金種別収納部と、通常と異なる動作を実行中であることを報知する報知部とを有する。
【選択図】図１

Description

本発明は、紙幣処理装置に関するものである。

従来、コンビニエンスストア、スーパーマーケット等の店舗におけるレジ精算場では、現金による販売で必要となる釣銭準備金を管理するために、ＰＯＳ（Ｐｏｉｎｔ ｏｆ Ｓａｌｅｓ）レジスタ等のレジスタ機に釣銭処理装置が取り付けられ、紙幣の入出金処理を効率的に行うようになっている（例えば、特許文献１及び２参照。）。

そして、前記レジ精算場において精算を行う場合、ＰＯＳレジスタより購入商品の登録がなされ、購入商品の合計金額が表示部に表示されると、係員がその金額を顧客に伝え、顧客から現金を受け取るとその現金が正常なものか否かを確認したうえで顧客から見える箇所に保持させたままＰＯＳレジスタに受取り金額を入力する。

これにより、ＰＯＳレジスタが購入商品の合計金額と入力された受取り金額とから釣銭を算出し、釣銭を要する場合には紙幣釣銭機及び硬貨釣銭機に出金指示が出され、釣銭の出金が行われる。そして、係員がその釣銭を顧客に手渡した時点でその顧客との精算処理が完了し、顧客はレジから立ち去る。

一方、係員は、顧客から受け取って顧客の見える箇所に保持させておいた現金を紙幣と硬貨とに分別し、紙幣釣銭機及び硬貨釣銭機に投入する。これにより、前記紙幣釣銭機及び硬貨釣銭機が入金処理を行って精算処理を終了する。
特開２００６−１１６９１号公報 特開２００５−２９３５４０号公報

しかしながら、前記従来の釣銭処理装置においては、入金口と出金口とを共有化した入出金口によって入金及び出金が行われるので、入金された紙幣がリジェクトされて入出金口に戻されると、リジェクトされた紙幣が通常の紙幣と混ざってしまう恐れがある。

また、釣銭を出金する際に、内部に集積された紙幣から分離された釣銭用の紙幣が搬送に適さないものである場合、釣銭用の紙幣を集積された紙幣から再度分離するための分離リトライ動作が行われるが、該分離リトライ動作が釣銭処理装置内で行われていることを係員は外から認識することができない。そのため、係員は、釣銭用の紙幣の出金がなされないものと勘違いをし、レジカウンタ等に別途配設されているドロアから釣銭を取り出して顧客に渡してしまう。一方、リトライ動作が行われて出金された釣銭用の紙幣は、入出金口に集積されて残留してしまう。そして、係員が残留している釣銭用の紙幣に気付かないと、紙幣の置き忘れなどが発生する可能性がある。

本発明は、前記従来の問題点を解決して、通常と異なる動作を実行中であることを報知するようにして、係員が通常と異なる動作を実行中であることを容易に、かつ、確実に把握することができ、紙幣の置き忘れなどの発生を確実に防止することができる紙幣処理装置を提供することを目的とする。

そのために、本発明の紙幣処理装置においては、紙幣を入金及び出金する入出金部と、前記紙幣の搬送路中に配設され、前記紙幣の判別を行う認識部と、該認識部で出金用紙幣と判別された紙幣を金種別に収納するとともに、出金時には紙幣を一枚ずつ繰り出す金種別収納部と、通常と異なる動作を実行中であることを報知する報知部とを有する。

本発明の他の紙幣処理装置においては、さらに、前記入出金部に入金され、該入出金部から繰り出された紙幣を前記認識部が判別することができない場合、前記紙幣を入出金部に戻し、該入出金部からの再繰出しを行う。

本発明の更に他の紙幣処理装置においては、さらに、前記入出金部からの再繰出しが行われた紙幣を前記認識部が判別することができない場合、前記紙幣をリジェクト紙幣として前記入出金部に戻すとともに、前記報知部がリジェクト紙幣を入出金部に戻したことを報知する。

本発明の更に他の紙幣処理装置においては、さらに、前記金種別収納部から繰り出された紙幣を適切に搬送することができない場合、前記紙幣を金種別収納部に戻し、該金種別収納部からの再繰出しを行うとともに、前記報知部が金種別収納部からの再繰出しを行うことを報知する。

本発明によれば、紙幣処理装置は、通常と異なる動作を実行中であることを報知するようになっている。これにより、係員は、通常と異なる動作を実行中であることを容易に、かつ、確実に把握することができる。そのため、紙幣の置き忘れなどの発生を確実に防止することができる。

以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。

図１は本発明の第１の実施の形態における紙幣処理装置の斜視図である。

図において、１１は、紙幣釣銭機として機能する紙幣釣銭部１２及び硬貨釣銭機として機能する硬貨釣銭部１３を有する紙幣処理装置としての釣銭機であり、ＰＯＳレジスタ１４に取り付けられている。該ＰＯＳレジスタ１４は、店舗におけるレジ精算場に配設され、店舗を訪れた顧客が店舗で販売される商品やサービスを購入して代金の精算を行うと、前記店舗におけるレジ係等の代金精算業務を行う係員が操作して、前記代金を商品やサービスの売上額として入力して合計売上額を集計するとともに、前記代金として顧客から受領した現金を収納するための装置である。この場合、前記係員は、顧客から受け取った現金としての貨幣を後述される紙幣６０と硬貨とに分別し、前記紙幣釣銭部１２及び硬貨釣銭部１３に、それぞれ、投入して入金するようになっている。

また、前記ＰＯＳレジスタ１４は、いわゆるＰＯＳシステムにおけるＰＯＳ端末として機能するものであり、売上額だけでなく、顧客が購入した商品やサービス毎に商品項目等の売上情報も入力される。そして、図示されないホストコンピュータが、ＰＯＳレジスタ１４とＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）等の通信回線網を介して接続され、前記ＰＯＳレジスタ１４に売上情報や売上額が入力される度に前記売上情報や売上額を収集し、店舗全体としての売上情報や売上額を集計する。なお、前記ＰＯＳレジスタ１４に代えて、ＰＯＳシステムに組み込まれていない、通常のレジスタ機を使用することもできる。

さらに、前記店舗は、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店等の商店や、レストラン、喫茶店等の飲食店であるが、商品やサービスを販売する店舗であれば、いかなる種類の店舗であってもよい。

なお、本実施の形態において、前記釣銭機１１は、図書券、ビール券、ギフト券、商品券等の金券やトラベラーズチェック、小切手、株券等の有価証券も紙幣６０と同様に取り扱うことができるものであるが、ここでは、説明の都合上、金券や有価証券についての説明は省略する。

そして、前記釣銭機１１は、顧客から受け取った硬貨を投入して入金する硬貨入金口１５、顧客に釣銭として支払う硬貨を払い出す硬貨出金口１６、受け入れ不能と判別されてリジェクトされた硬貨を収納するリジェクト部１７、顧客から受け取った紙幣６０を入金したり、顧客に釣銭として支払う紙幣６０を払い出して出金したりする入出金部としての紙幣入出金口３０、及び、紙幣釣銭部１２内に収納されている紙幣６０を回収し、収納する紙幣カセットとしての回収カセット部３１を有する。また、前記釣銭機１１は、係員が操作するための操作表示部２０を有する。該操作表示部２０は、通常モードと補充モードとを選択する選択手段としてのモード切換キーを含むキーボード、タッチパネル、スイッチ等から成る入力部２０ａ、店員が入力した内容や装置の情報を表示するためのＣＲＴ、液晶ディスプレイ、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ）ディスプレイ等から成る表示部２０ｂ、及び、釣銭機１１が通常と異なる動作を実行中であることを報知するための報知部としてのブザー２０ｃを備える。

また、店舗における業務の開始時や、業務途中であっても釣銭機１１に収納されている紙幣６０又は硬貨の不足が発生した場合には、前記係員が、管理者の指示に従って、紙幣６０又は硬貨を紙幣入出金口３０又は硬貨入金口１５から投入して釣銭機１１に補充するようになっている。

次に、前記釣銭機１１の構成を機能の観点から説明する。

図２は本発明の第１の実施の形態における釣銭機の機能構成を示すブロック図である。

図において、１８は釣銭機１１の制御部であり、演算手段であるＣＰＵ２１、記憶手段であるメモリ２２及びインターフェイスであるＩ／Ｏポート２３〜２５を有する。なお、前記ＣＰＵ２１、メモリ２２及びＩ／Ｏポート２３〜２５は、内部バス２６を介して相互に通信可能に接続されている。また、前記制御部１８はＰＯＳレジスタ１４と通信可能に接続されている。

そして、前記Ｉ／Ｏポート２３には操作表示部２０の入力部２０ａ、表示部２０ｂ及びブザー２０ｃが接続されている。前記入力部２０ａの検知信号はＩ／Ｏポート２３及び内部バス２６を介してＣＰＵ２１に送信される。また、表示部２０ｂ及びブザー２０ｃのドライブ信号は、ＣＰＵ２１から内部バス２６及びＩ／Ｏポート２３を介して表示部２０ｂ及びブザー２０ｃに送信される。

さらに、前記Ｉ／Ｏポート２４には、紙幣釣銭部１２のモータ１２ａ、ソレノイド１２ｂ及びセンサ１２ｃが接続され、前記Ｉ／Ｏポート２５には、硬貨釣銭部１３のモータ１３ａ、ソレノイド１３ｂ及びセンサ１３ｃが接続されている。そして、前記センサ１２ｃ及びセンサ１３ｃの検知信号は、Ｉ／Ｏポート２４及びＩ／Ｏポート２５並びに内部バス２６を介してＣＰＵ２１に送信される。また、前記モータ１２ａ、モータ１３ａ、ソレノイド１２ｂ、ソレノイド１３ｂ等の各種駆動系のドライブ信号は、ＣＰＵ２１から内部バス２６、Ｉ／Ｏポート２４及びＩ／Ｏポート２５を介してモータ１２ａ、モータ１３ａ、ソレノイド１２ｂ、ソレノイド１３ｂ等に送信される。なお、前記メモリ２２には、センサ１２ｃ及びセンサ１３ｃの検知信号によって各種駆動系を制御する手順等を実行するファームウェアが格納されている。

次に、前記紙幣釣銭部１２の構成を説明する。

図３は本発明の第１の実施の形態における紙幣釣銭部の概略断面図である。

図に示されるように、紙幣釣銭部１２は、顧客から受け取った紙幣６０を入金する入金口及び釣銭としての紙幣６０を出金するための出金口として機能する紙幣入出金口３０、前記紙幣釣銭部１２における内部の紙幣６０を回収するための回収カセット部３１、千円券等の紙幣６０を収納する金種別収納部としての第１金種別収納庫３２、五千円券等の紙幣６０を収納する金種別収納部としての第２金種別収納庫３３、紙幣６０を認識する認識部としての入出金紙幣認識部３４、受け入れ不能と判別されてリジェクトされた紙幣６０を収納する出金リジェクト部３５、並びに、紙幣６０を搬送する搬送路３６を有している。なお、前記回収カセット部３１の内部には、後述される集積ステージ６２及び板ばね６３が配設されている。さらに、回収カセット部３１の紙幣搬入口には集積ローラ６１が配設されている。

そして、顧客から受け取った紙幣６０が紙幣入出金口３０から入金されると、前記紙幣６０は、図示されない搬送ローラ、搬送ベルト等によって搬送路３６に沿って搬送され、入出金紙幣認識部３４によって認識され、金種に応じて、第１金種別収納庫３２又は第２金種別収納庫３３に収納される。なお、前記第１金種別収納庫３２及び第２金種別収納庫３３は、紙幣６０を上から入れる上入れ収納することができ、かつ、紙幣６０を上から取り出す上出しをすることができるようになっている。

また、回収カセット部３１の真上に位置する紙幣入出金口３０には、フィードローラ４３及び分離ローラ４４が配設されている。前記フィードローラ４３及び分離ローラ４４は、前記紙幣入出金口３０にセットされた紙幣６０を一枚ずつ分離して搬送路３６に送り込むための分離ゲート部を構成し、互いに圧接して対向するように配設されている。

さらに、前記第１金種別収納庫３２の入口には、フィードローラ４５及び分離ローラ４６が配設されている。前記フィードローラ４５及び分離ローラ４６は前記第１金種別収納庫３２に収納された紙幣６０を一枚ずつ分離して搬送路３６に送り込むための分離ゲート部を構成し、互いに圧接して対向するように配設されている。同様に、前記第２金種別収納庫３３の入口には、フィードローラ４７及び分離ローラ４８が配設されている。前記フィードローラ４７及び分離ローラ４８は前記第２金種別収納庫３３に収納された紙幣６０を一枚ずつ分離して搬送路３６に送り込むための分離ゲート部を構成し、互いに圧接して対向するように配設されている。

なお、紙幣６０の集積中は、分離ローラ４４、分離ローラ４６及び分離ローラ４８が回転するので、図３に示されるように、遠心力によって細長いゴム部材が放射状に伸びて、ジャムが発生しないように、集積された紙幣６０の後端部をたたいて沈めるように動作する。

また、５８は、前記紙幣入出金口３０から分離搬送され、入出金紙幣認識部３４において金種が判別された紙幣６０を第１金種別収納庫３２とその他とに振り分けるための搬送方向切換機構である。そして、５７は、釣銭として出金される出金紙幣と、入出金紙幣認識部３４において、再循環、すなわち、リサイクルして使用することができない五千円券、千円券、その他の金種の紙幣６０、搬送異常が発生した紙幣６０、認識不能な紙幣６０等の入金リジェクト紙幣とを振り分けるための搬送方向切換機構である。さらに、５９は、回収される紙幣６０と、出金時に発生した認識リジェクト紙幣、確定済みのリサイクルして使用することができない五千円券、千円券、その他の金種の紙幣６０、搬送異常が発生した紙幣６０、認識不能な紙幣６０等の入金リジェクト紙幣とを振り分けるための搬送方向切換機構である。そして、回収される紙幣６０は、集積ローラ６１によって回収カセット部３１内に搬入されて集積される。該回収カセット部３１は、紙幣６０を紙幣搬入口を通して上から入れる上入れ収納するようになっている。

なお、前記搬送路３６は、双方向搬送路になっているので、入金時、補充時、出金時及び回収時において、紙幣６０は常に同じ搬送路３６を双方向に搬送される。これにより、シンプルな搬送系を得ることができる。また、入出金紙幣認識部３４は、入金時、補充時、出金時及び回収時において、双方向に搬送される紙幣６０の金種及び状態（重送、斜行、連鎖等の有無）を検出することができるようになっている。

そして、５０及び５４は分離した紙幣６０のタグ付け及び分離枚数や分離走行状態を検出するためのセンサであり、５２は認識処理用のセンサである。さらに、５１及び５３は、それぞれ、入出金紙幣認識部３４の情報に基づいて搬送方向切換機構５８及び搬送方向切換機構５７を切り換えるためのタイミングトリガセンサである。また、５５及び５６は紙幣６０の通過確認センサであり、４９は紙幣入出金口３０に紙幣６０がセットされたことを検出するセンサである。

次に、前記構成の釣銭機１１の動作について説明する。

まず、店舗を訪れた顧客が店舗で販売される商品やサービスを購入して、レジ精算場において代金の精算を行う。この場合、前記店舗の係員がＰＯＳレジスタ１４に付属する図示されないバーコード読取装置等の入力装置を操作して、顧客が購入した商品やサービスをＰＯＳレジスタ１４に登録する。すると、該ＰＯＳレジスタ１４の表示装置に顧客が購入した商品やサービスの合計金額が表示される。続いて、前記係員は、表示された合計金額を顧客に伝え、該顧客から現金を受け取る。そして、受け取った現金が正常なものであることを確認した上で、前記現金を顧客から見える箇所に保持させたまま、前記ＰＯＳレジスタ１４に受け取った貨幣の金額、すなわち、受取り金額を入力する。

これにより、前記ＰＯＳレジスタ１４は、前記合計金額と入力された受取り金額とから釣銭額を算出する。ここで、釣銭を要する場合、前記ＰＯＳレジスタ１４から釣銭機１１に対して出金指示が出され、該釣銭機１１によって釣銭の出金が行われる。そして、前記係員が出金された釣銭を顧客に手渡した時点で該顧客との精算処理が完了する。そして、前記顧客はレジ精算場から立ち去る。

一方、前記係員は、前記顧客から受け取って顧客が見える箇所に保持させておいた現金を紙幣６０と硬貨とに分別し、前記紙幣６０を紙幣釣銭部１２の紙幣入出金口３０に投入し、硬貨を硬貨釣銭部１３の硬貨入金口１５に投入する。

そして、前記係員が紙幣入出金口３０に紙幣６０をセットすると、センサ４９が紙幣６０がセットされたことを検出してブザー２０ｃが作動して報知音を発生し、紙幣６０の繰出しが開始される。この場合、フィードローラ４３及び分離ローラ４４は、前記紙幣入出金口３０にセットされた紙幣６０を一枚ずつ分離して繰り出し、搬送路３６に送り込む。そして、前記紙幣入出金口３０から一枚ずつ分離して搬送された紙幣６０は、入出金紙幣認識部３４において、その金種が判別される。

ここで、入出金紙幣認識部３４によってその金種が判別された紙幣６０のうちでリサイクルして使用可能な金種の紙幣６０は、第１金種別収納庫３２又は第２金種別収納庫３３に収納される。また、リサイクルして使用することができない金種の紙幣６０は、回収カセット部３１に収納されて回収される。

一方、入出金紙幣認識部３４によってその金種が判別不能な紙幣６０は、再繰出しの対象となる。この場合、入出金紙幣認識部３４の判別結果を受け取ると、紙幣釣銭部１２はモータ１２ａを一旦（たん）停止させた後、逆転させる。これにより、入金リトライ動作が行われ、紙幣６０は、搬送路３６をスイッチバック搬送され、繰出し位置である紙幣入出金口３０に戻される。

そして、紙幣６０の再繰出しが行われ、入出金紙幣認識部３４によって紙幣６０の金種が判別される。なお、再繰出しが行われても、入出金紙幣認識部３４によってその金種が判別不能な紙幣６０は、受け入れ不能と判別されてリジェクトされ、出金リジェクト部３５に収納される。

また、再繰出しが行われても、入出金紙幣認識部３４によってその金種が判別不能でリジェクトされた紙幣６０を、出金リジェクト部３５に収納することなく、紙幣入出金口３０に再び戻すようにしてもよい。この場合、リジェクトされた紙幣６０をリジェクト紙幣として紙幣入出金口３０に再び戻す際に、ブザー２０ｃを作動させて報知音を発生させる。これにより、係員は、リジェクトされた紙幣６０が紙幣入出金口３０に戻されたことを確実に把握することができる。

このように、本実施の形態において、入出金紙幣認識部３４によってその金種が判別不能な紙幣６０は、繰出し位置である紙幣入出金口３０に戻されて再繰出しの対象となる。これにより、紙幣６０の搬送状態が修正され、入出金紙幣認識部３４によって認識されやすくなるので、適切に認識されないことによってリジェクトされる紙幣６０の数を減少させることができる。

また、再繰出しが行われてもリジェクトされた紙幣６０を紙幣入出金口３０に再び戻す際には、ブザー２０ｃを作動させて報知音を発生させる。これにより、係員は、リジェクトされた紙幣６０が紙幣入出金口３０に戻されたことを、次の動作を行う前に、確実に把握することができる。したがって、紙幣６０の置き忘れを防止することができる。

次に、本発明の第２の実施の形態について説明する。なお、第１の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第１の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。

本実施の形態においては、釣銭を出金する動作について説明する。

まず、ＰＯＳレジスタ１４から釣銭の出金が指示されると、釣銭機１１は、第１金種別収納庫３２及び第２金種別収納庫３３に収納されている紙幣６０を繰り出し、搬送路３６に送り込む。この場合、第１金種別収納庫３２に収納されている千円券等の紙幣６０は、フィードローラ４５及び分離ローラ４６によって一枚ずつ分離されて繰り出され、搬送路３６に送り込まれる。また、第２金種別収納庫３３に収納されている五千円券等の紙幣６０は、フィードローラ４７及び分離ローラ４８によって一枚ずつ分離されて繰り出され、搬送路３６に送り込まれる。そして、前記紙幣６０は、搬送路３６を通って搬送され、入出金紙幣認識部３４によって金種及び枚数が認識された後、紙幣入出金口３０から出金される。

なお、第１金種別収納庫３２及び第２金種別収納庫３３から繰り出される際に傾いたりして、搬送に適してないと判断された紙幣６０は、繰出し位置である第１金種別収納庫３２及び第２金種別収納庫３３に戻される。そして、紙幣６０の分離リトライ動作としての再繰出しが行われるとともに、ブザー２０ｃが作動して報知音を発生する。

このように、本実施の形態においては、分離リトライ動作が行われる際に、ブザー２０ｃを作動させて報知音を発生させる。これにより、釣銭機１１内で行われるために外から目視することができない分離リトライ動作によって紙幣６０の出金が遅れていることを、係員は、ブザー２０ｃの報知音によって把握することができる。したがって、係員は、通常と異なる動作を実行中であることを容易に、かつ、確実に把握することができ、レジカウンタ等に別途配設されているドロアから釣銭を取り出して顧客に渡してしまうことがない。

次に、本発明の第３の実施の形態について説明する。なお、第１及び第２の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第１及び第２の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。

図４は本発明の第３の実施の形態におけるＰＯＳレジスタ及び釣銭機の動作を示すフローチャートである。

ここでは、代金の精算を行う場合の動作について説明する。

まず、釣銭機１１の制御部１８は、入金リトライ中であるか否かを判定する。そして、入金リトライ中でない場合、前記制御部１８は入金が完了したか否かを判定する。ここで、入金が完了していない場合、前記制御部１８は、再び入金リトライ中であるか否かを判定して前記動作を繰り返す。また、入金が完了している場合、前記制御部１８は、顧客から受け取った現金である預かり金情報があるか否かを判定する。

そして、預かり金情報がない場合、ＰＯＳレジスタ１４は、顧客が購入した商品について商品登録を行う。これにより、例えば、バーコード読取装置によって商品に付与されたバーコードを読み取ることにより、前記商品の価格、数量等が入力される。続いて、ＰＯＳレジスタ１４の表示装置に、合計金額の表示が行われ、顧客が購入した商品の合計金額を表示することによって、顧客に対して代金の支払いを求める。そして、係員は、顧客から現金を受け取ると、その金額を預かり金額としてＰＯＳレジスタ１４に入力する。入力された預かり金額は、預かり金情報としてメモリ２２に格納される。そして、前記制御部１８は、再び入金リトライ中であるか否かを判定して前記動作を繰り返す。

一方、預かり金情報があるか否かを判定して預かり金情報がある場合、前記制御部１８は、預かり金情報をメモリ２２から読み出してＰＯＳレジスタ１４の表示装置に表示するとともに、精算を行う。続いて、釣銭があるか否かを判定し、釣銭がある場合には、釣銭を紙幣入出金口３０から排出して出金する。なお、釣銭がない場合には出金しない。

続いて、前記制御部１８は、レシートを発行した後、メモリ２２に格納された預かり金情報を消去して処理を終了する。

次に、フローチャートについて説明する。
ステップＳ１ 入金リトライ中であるか否かを判断する。入金リトライ中である場合はステップＳ４に進み、入金リトライ中でない場合はステップＳ２に進む。
ステップＳ２ 入金が完了したか否かを判断する。入金が完了した場合はステップＳ３に進み、入金が完了していない場合はステップＳ１に戻る。
ステップＳ３ 預かり金情報があるか否かを判断する。預かり金情報がある場合はステップＳ８に進み、預かり金情報がない場合はステップＳ４に進む。
ステップＳ４ 顧客が購入した商品について商品登録を行う。
ステップＳ５ ＰＯＳレジスタ１４の表示装置に、合計金額の表示が行われる。
ステップＳ６ 預かり金額をＰＯＳレジスタ１４に入力する。
ステップＳ７ 預かり金情報をメモリ２２に格納する。
ステップＳ８ 預かり金情報をメモリ２２から読み出してＰＯＳレジスタ１４の表示装置に表示するとともに、精算を行う。
ステップＳ９ 釣銭があるか否かを判断する。釣銭がある場合はステップＳ１０に進み、釣銭がない場合はステップＳ１１に進む。
ステップＳ１０ 釣銭を紙幣入出金口３０から排出して出金する。
ステップＳ１１ レシートを発行する。
ステップＳ１２ メモリ２２に格納された預かり金情報を消去して処理を終了する。

このように、本実施の形態においては、釣銭が生じる取引であっても、前の処理が終了していないと精算を行うことができないので、誤って釣銭としてリトライ中の紙幣を顧客に渡してしまうことを防止することができる。

なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。

本発明の第１の実施の形態における紙幣処理装置の斜視図である。 本発明の第１の実施の形態における釣銭機の機能構成を示すブロック図である。 本発明の第１の実施の形態における紙幣釣銭部の概略断面図である。 本発明の第３の実施の形態におけるＰＯＳレジスタ及び釣銭機の動作を示すフローチャートである。

符号の説明

１１ 釣銭機
２０ｃ ブザー
３０ 紙幣入出金口
３２ 第１金種別収納庫
３３ 第２金種別収納庫
３４ 入出金紙幣認識部
３６ 搬送路
６０ 紙幣

Claims (4)

1. （ａ）紙幣を入金及び出金する入出金部と、
   （ｂ）前記紙幣の搬送路中に配設され、前記紙幣の判別を行う認識部と、
   （ｃ）該認識部で出金用紙幣と判別された紙幣を金種別に収納するとともに、出金時には紙幣を一枚ずつ繰り出す金種別収納部と、
   （ｄ）通常と異なる動作を実行中であることを報知する報知部とを有することを特徴とする紙幣処理装置。
2. 前記入出金部に入金され、該入出金部から繰り出された紙幣を前記認識部が判別することができない場合、前記紙幣を入出金部に戻し、該入出金部からの再繰出しを行う請求項１に記載の紙幣処理装置。
3. 前記入出金部からの再繰出しが行われた紙幣を前記認識部が判別することができない場合、前記紙幣をリジェクト紙幣として前記入出金部に戻すとともに、前記報知部がリジェクト紙幣を入出金部に戻したことを報知する請求項２に記載の紙幣処理装置。
4. 前記金種別収納部から繰り出された紙幣を適切に搬送することができない場合、前記紙幣を金種別収納部に戻し、該金種別収納部からの再繰出しを行うとともに、前記報知部が金種別収納部からの再繰出しを行うことを報知する請求項１に記載の紙幣処理装置。

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