JP2008076986A - 検査装置及び検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、同一の検査装置によって、液晶装置及び液晶装置モジュールの両方を検査する。
【解決手段】第2検査工程において、液晶装置モジュール100をステージ271に固定した状態で、図中上側である液晶装置1の光入射面側から第2検査光を液晶装置1に照射しながら、穴部273を介して第2検査用端子261を図中矢印Bに沿って端子112に接触させることが可能である。これにより、透過光に応じてスクリーン219に投写される投写画像に基づいて、接続基板110の電気的に接続された液晶装置1の輝度、およびコントラスト等の光学特性を検査できる。
【選択図】図8

Description

本発明は、例えば、投写型表示装置のライトバルブに用いられる液晶パネル等の電気光学装置と、このような電気光学装置及び電気光学装置に電気的に接続されるFPC(Flexible Printed Circuit)等の接続基板を備えた電気光学装置モジュールとの両方を検査可能な検査装置、及びそのような検査装置で実行可能な検査方法の技術分野に関する。
液晶プロジェクタ等の投写型表示装置のライトバルブ等に用いられる液晶装置では、その表示性能を検査する方法として、例えば、実際に液晶装置を用いて液晶層内のゴミや、異物または基板のキズなどの欠陥を検出する方法、または、投写された投写画像の輝度或いはコントラストを検査する方法が用いられることが多い(例えば、特許文献1参照。)。このような検査方法を行うことが可能な検査装置の一例として、検査装置に含まれる光学系を構成するレンズの表面に付着したゴミ或いはレンズに生じた傷を検出しないように検査精度が高められた検査装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、液晶装置の光入射側及び光出射側に配置される偏光板の夫々の偏光軸が相互になす角度を調整可能な検査装置、或いはこのような検査装置において、検査対象である液晶パネルの位置決めや液晶パネルの端子部に接触させるプローブの接触精度を高めることが可能な検査装置も提案されている(例えば、特許文献3乃至5参照。)。
特開平5−188345号公報 特開2005−107402号公報 特開2001−255526号公報 特開2002−268044号公報 特開2004−101941号公報
しかしながら、特許文献1乃至5に開示された検査装置或いは検査方法では、検査対象である、液晶装置或いは液晶装置にFPC等の接続基板を電気的に接続してなる液晶装置モジュールに対して、光源及び光学系の相対的な位置は一定であり、同じ検査装置を用いて液晶装置及び液晶装置モジュールの液晶層内のゴミや、異物または基板のキズなどの欠陥、輝度或いはコントラスト等の光学特性を検査することが困難であるという問題点がある。より具体的には、FPC等の接続基板の両端の夫々に設けられた端子は、接続基板の両面のうち一方の面側で接続先である他の端子に接続されるため、液晶装置の光源から出射される検査用の光が液晶装置に対して一定の方向から入射される場合には、液晶装置を基準として一定の方向から液晶装置の端子及び接続基板の端子の夫々に、液晶装置を駆動させるための信号を供給するプローブを接触させることができない。したがって、液晶装置及び液晶装置モジュールの夫々を同一の検査装置を用いて検査することが困難となり、液晶装置の検査結果、及び液晶装置モジュールの検査結果を直接比較することによって、液晶装置に生じた不具合の原因を迅速、且つ確実に特定することが難しい。
加えて、液晶装置に設けられる端子のピッチが、FPC等の接続基板に設けられる端子のピッチより狭い場合は、液晶装置の端子にプローブを接触させる際に、接続基板の端子にプローブを接触させる場合に比べて高いプロービング精度、即ち、より高いプローブの位置決め精度が要求される。

よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、液晶装置等の電気光学装置、及びそのような電気光学装置を有する電気光学装置モジュールの両方を検査可能な検査装置、及び検査方法を提供することを課題とする。
本発明に係る検査装置は上記課題を解決するために、電気光学装置、又は、前記電気光学装置及び接続基板を有する電気光学装置モジュールを検査するための検査装置であって、前記電気光学装置又は前記電気光学装置モジュールが載置されるステージと、第1検査用端子を備えた第1プロービング手段と、前記ステージに対して前記第1プロービング手段とは反対側に設けられ、第2検査用端子を備えた第2プロービング手段と、前記ステージに対して、前記第1プロービング手段側に設けられた、検査用の光を照射するための光源とを備える。
本発明に係る検査装置によれば、例えば、投写型表示装置の一例であるプロジェクタのライトバルブに用いられる液晶装置等の電気光学装置、及び当該電気光学装置にFPC等の接続基板を電気的に接続してなる電気光学装置モジュールの両方を検査可能である。このような電気光学装置及び電気光学装置モジュールは、液晶層内のゴミや、異物または基板のキズなどの欠陥、または、光源手段から出射される検査用の光に対する透過率、及びコントラスト等の光学特性が検知されることによって別々に検査される。
第1プロービング手段は、例えば電気光学装置の検査時に、第1検査用端子を電気光学装置に接触させる。第1検査用端子は、例えば電気光学装置の検査時に、電気光学装置を駆動するために検査用のデータ信号を含む各種信号を当該電気光学装置に供給する端子である。ここで、電気光学装置は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)及び画素電極が形成されたTFTアレイ基板と、TFTアレイ基板に対向するように配置された対向基板と、これら基板間に挟持された液晶層とを有しており、光源に対して、光入射側である対向基板から検査用の光が照射される。
第2プロービング手段は、電気光学装置又は電気光学装置モジュールが載置されるステージに対して第1プロービング手段とは反対側に設けられ、第2検査用端子を備えている。第2プロービング手段は、電気光学装置モジュールの検査時に、接続基板に第2検査用端子を接触させる。「電気光学装置モジュール」とは、例えば、投写型表示装置の動作時に、当該投写型表示装置によって投写されるべき画像を表示する表示領域が規定された電気光学装置と、外部回路から各種信号を供給するために当該電気光学装置に電気的に接続された接続基板とを含んでいる。電気光学装置に接続基板を電気的に接続した状態で、当該電気光学装置における傷や光学特性等を検査するためには、例えば、電気光学装置が有する対向基板における液晶層に臨まない側の面を光入射面として、光源から検査用の光を入射させることになる。即ち、電気光学装置の光源に対する向きと、電気光学装置モジュールの一部である電気光学装置の向きとは同一の向きである。
しかしながら、例えば、接続基板の両端に設けられた端子は、例えば当該接続基板の一方の面に設けられているため、接続基板の一方の端に設けられた端子を電気光学装置に接続した状態では、第1プロービング手段によって接続基板の他方の端に設けられた端子に光入射面側から第1検査用端子を接触させることができない。
そこで、本発明に係る検査装置では、第2プロービング手段によって電気光学装置の光出射面側から第2検査用端子を接触させることによって、電気光学装置モジュールを検査可能である。尚、第2プロービング手段も、第1プロービング手段と同様に、例えば、汎用の駆動機構を備えた駆動ユニットを有しており、当該駆動ユニットによって第2検査用端子を移動させることによって当該第2検査用端子を端子部に接触可能である。
このように、本発明に係る検査装置によれば、電気光学装置及び電気光学装置モジュールの両方を検査できるため、これらの検査結果、より具体的には、例えば電気光学装置単体が有する傷の有無や光学特性と、電気光学装置モジュールにおける電気光学装置が有する傷の有無や光学特性とを直接比較することができ、電気光学装置に生じた不具合の原因を迅速、且つ確実に特定することが可能である。より具体的には、同一の検査装置を用いて電気光学装置及び電気光学装置モジュールを検査できるため、検査装置の光学系等の違いに起因する測定誤差がなく、不具合の原因を迅速且つ確実に特定可能である。
加えて、本発明に係る検査装置によれば、電気光学装置単体と、電気光学装置モジュールとの両方を検査できることから、互いに異なる検査装置を用いて電気光学装置及び電気光学装置モジュールの夫々を検査する場合に比べて、電気光学装置及び電気光学装置モジュールの検査に要するコストを低減できる。
本発明に係る検査装置の一の態様では、前記電気光学装置モジュール又は前記電気光学装置が前記ステージに固定された状態で、当該電気光学装置モジュール又は当該電気光学装置の端子部に重なるように前記ステージに設けられた穴部を備えていてもよい。
この態様によれば、電気光学装置モジュールをステージに載置した状態では、端子部は、電気光学装置の光出射面側であるステージ側に臨んでいる。したがって、このままでは、光出射面側から第2検査用端子を端子部に接触させることができなくなる。
そこで、この態様では、電気光学装置モジュール又は電気光学装置がステージに固定された状態で、ステージに設けられた穴部を介して第2検査用端子を端子部に接触させることができ、電気光学装置モジュールの検査が可能となる。尚、穴部は、端子部が光出射面側に臨むように設けられていればよいが、例えば、接続基板における端子部の平面形状、或いは、端子部を構成する複数の端子の配列状態に応じて第2検査用端子をこれら端子に接触可能なように形成されているほうが好ましい。
本発明に係る検査装置の他の態様では、前記第1検査用端子の位置情報を取得するための位置情報取得手段を備えていてもよい。
この態様によれば、カメラ等の位置情報取得手段によって第1検査用端子及び端子部の夫々の位置情報を取得しながら、第1検査用端子及び端子部の夫々の位置合わせが可能となり、第1検査用端子及び端子部を確実に接触させることが可能である。
本発明に係る検査装置の他の態様では、前記第2プロービング手段が前記電気光学装置モジュール又は前記電気光学装置の端子部に接触する際に、当該電気光学装置モジュール又は当該電気光学装置を押さえるための押さえ部材を備えていてもよい。
この態様によれば、電気光学装置、又は電気光学装置モジュールを固定した状態でこれら電気光学装置、又は電気光学装置モジュールを検査できる。
この態様では、前記押さえ部材は、前記電気光学装置モジュール又は前記電気光学装置を挿入するための開口部と、前記電気光学装置モジュール又は前記電気光学装置に当接するための当接部とを備えていてもよい。
この態様によれば、確実に前記電気光学装置モジュール又は前記電気光学装置を固定できる。
本発明に係る検査方法は上記課題を解決するために、電気光学装置と、前記電気光学装置及び接続基板を有する電気光学装置モジュールとを検査するための検査方法であって、前記電気光学装置の一方の側から検査光を照射すると共に、前記電気光学装置に設けられた第1端子部に、前記検査光の照射面側から第1検査用端子を接触させる第1検査工程と、前記一方の側から検査光を照射すると共に、前記電気光学装置モジュールの接続基板に設けられた第2端子部に、前記照射面とは反対側から第2検査用端子を接触させる第2検査工程とを備える。
本発明に係る検査方法によれば、上述した検査装置と同様に、電気光学装置及び電気光学装置モジュールに生じる不具合の原因を迅速且つ確実に特定可能である。加えて、本発明に係る検査方法によれば、電気光学装置単体と、電気光学装置モジュールとの両方を検査できることから、互いに異なる検査装置を用いて電気光学装置及び電気光学装置モジュールの夫々を検査する場合に比べて、電気光学装置及び電気光学装置モジュールの検査に要するコストを低減できる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る検査装置及び検査方法の各実施形態を説明する。
<1:電気光学装置>
先ず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る検査装置によって検査される電気光学装置の一例である液晶装置を説明する。本実施形態に係る検査装置によって検査される液晶装置は、液晶プロジェクタ等の投写型表示装置のライトバルブに用いられる。図1は、本実施形態に係る検査装置によって検査される液晶装置を対向基板側から見た平面図であり、図2は、図1のII−II´断面図である。ここでは、液晶装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げている。
図1及び図2において、液晶装置1では、TFTアレイ基板10と、対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材56が散布されている。したがって、液晶装置1は、ギャップが均一であり、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、対向基板20上において、電極より上層側に配置されて形成されてもよいし、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として形成されてもよい。
画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101、及び、本発明の「端子部」の一例を構成する複数の外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って複数設けられている。外部回路接続端子102は、液晶装置1の検査時に検査用の光を液晶装置1に入射させる光入射面側に臨むように、TFTアレイ基板10に設けられている。後に詳細に説明するように、液晶装置1の検査時には、外部回路に電気的に接続された第1検査用端子を外部回路接続端子102に接触させた状態で電源及び各種信号が外部回路接続端子102を介して液晶装置1に供給される。これにより液晶装置1が動作状態となり、液晶装置1の画像表示領域10aの液晶層50内のゴミや、異物または基板のキズなどの欠陥の有無、または、輝度、及びコントラスト等の光学特性が検査される。尚、液晶装置1の検査時には、液晶層50から見て図2中上側である対向基板20の側が、検査用の光を液晶装置1に入射させる光入射面側となり、図2中下側、即ち液晶層50から見てTFTアレイ基板10側が、液晶装置を透過した透過光が出射される光出射面側になる。
走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺のいずれかに沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。尚、走査線駆動回路104を、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102が設けられたTFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺に沿って設けるようにしてもよい。この場合、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿って設けられた複数の配線によって、二つの走査線駆動回路104は互いに接続されるようにする。
対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナー部に対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor;以下適宜、“TFT”と称する。)や走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜16が形成されている。他方、詳細な構成については省略するが、液晶装置1において、対向基板20に形成された電極が、画素電極9aと対向するように配置されており、この電極上には、配向膜22が形成されている。尚、TFTアレイ基板10には、例えば、石英やプラスチック等の透明基板が用いられる。
TFTアレイ基板10又は対向基板20上において、配向膜16又は22は、例えばポリイミド等の有機材料により形成される。本実施形態では、TFTアレイ基板10及び対向基板20のいずれか一方上にのみ配向膜を形成するか、或いはこれらのいずれか一方上に形成される配向膜を無機材料により形成するようにしてもよい。
図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
<2:電気光学装置モジュール>
次に、図3及び図4を参照しながら、本実施形態に係る検査装置によって検査される電気光学装置モジュールを説明する。図3は、本実施形態に係る検査装置によって検査される電気光学装置モジュールの一例である液晶装置モジュール100の平面図であり、図4は、図3のIV−IV´断面図である。尚、以下では、液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
図3において、液晶装置モジュール100は、液晶装置1と、液晶装置1に電気的に接続されたFPC等の接続基板110とを備えて構成されている。
接続基板110は、図中Y方向に沿って延びており、且つ屈曲性を有するフィルム状の基板本体113、基板本体113の一端に設けられ、且つ外部回路接続端子102に電気的に接続された端子111(図4参照。)、及び基板本体113の他端に設けられており、本発明に係る「端子部」の一例を構成する端子112を備えている。
端子112は、基板本体113の他端に図中X方向に沿って複数設けられている。外部回路接続端子102の図中X方向に沿ったピッチP1は、複数の端子112の図中X方向に沿ったピッチP2に比べて狭い。したがって、接続基板110が接続されていない液晶装置1単体を検査する際には、端子112に検査用の端子を接触させる場合に比べてより高い精度で検査用の端子を位置決めして外部回路接続端子102に接触させる必要が生じる。後述するように、本実施形態に係る検査装置によれば、カメラによって取得された外部回路接続端子102及び第1検査用端子の夫々の位置情報に基づいて、これら端子の接触を精度良く、且つ確実に行うことが可能である。
図4において、液晶装置モジュール100の検査時には、液晶装置1の検査時と同様に、液晶層50から見て対向基板20が配置された側(即ち、図中上側)が、検査用の光を液晶装置1に入射させる光入射面側になり、液晶層50から見てTFTアレイ基板10が配置された側(即ち、図中下側)が、光出射面側になる。
外部回路接続端子102は、基板本体113の一端に設けられた端子111に電気的に接続されている。端子111及び112は、基板本体113の両面うち光出射面側に臨む面に設けられている。したがって、液晶装置1及び液晶装置モジュール100の夫々を検査する検査工程において、検査用の光を液晶装置1及び液晶装置モジュール100の夫々に照射する光源と、検査対象である液晶装置1及び液晶装置モジュール100との相対的な位置が一定である場合、言い換えれば、検査装置において光源に対して一定の方向に配設されたステージに、検査工程毎に液晶装置1及び液晶装置モジュール100を載置した場合、一定の方向から検査用の端子を外部回路接続端子102及び端子112の夫々に接触させることが検査装置の構造上困難となる。より具体的には、後述する検査装置において、液晶装置1及び液晶装置モジュール100の夫々の光入射面側から検査用の光が照射されるため、液晶装置1単体の検査時に、光入射面側から外部回路接続端子102に接触させた検査用の端子を、液晶装置モジュール100の検査時にそのまま用いたとしても、光入射面側から検査用の端子を端子112に接触させることができない。
そこで、後述する本実施形態に係る検査装置によれば、液晶装置1及び液晶装置モジュール100の夫々の検査時に、互いに異なる検査用の端子を光入射面側及び光出射面側の夫々から外部回路接続端子102及び端子112の夫々に接触させることによって、液晶装置1及び液晶装置モジュール100を動作状態に切り換えて、これら液晶装置1及び液晶装置モジュール100における欠陥の有無及び光学特性を検査することが可能である。
<3:検査装置>
次に、図5乃至図8を参照しながら、本実施形態に係る検査装置の実施形態を説明する。本実施形態に係る検査装置は、上述した液晶装置及び液晶装置モジュールの夫々を順次入れ替えて検査することが可能である。図5は、本実施形態に係る検査装置の構成を図式的に示した図式的構成図である。図6は、検査対象である液晶装置1がステージに載置された検査装置の構成の一部を詳細に示した要部断面図である。図7は、検査対象である液晶装置モジュール100がステージに載置された検査装置の構成の一部を詳細に示した要部平面図である。図8は、検査対象である液晶装置モジュール100がステージに載置された検査装置の構成の一部を詳細に示した要部断面図である。
図5において、検査装置200は、光源210、液晶装置1及び液晶装置モジュール100の夫々を検査する第1検査工程及び第2検査工程の夫々において、光源210から出射された第1検査光及び第2検査光を液晶装置1及び液晶装置モジュール100の夫々に照射する検査光学系205、ステージユニット270、液晶装置1を検査する第1検査工程において第1検査用端子251を液晶装置1に対して相対的に移動させて外部回路接続端子102に接触させるプロービングユニット250、液晶装置モジュール100を検査する第2検査工程において第2検査用端子261を液晶装置モジュール100に対して相対的に移動させて端子112に接触させるプロービングユニット260、及びカメラ230を備えている。プロービングユニット250及び260の夫々が、本発明に係る「第1プロービング手段」及び「第2プロービング手段」の夫々一例である。カメラ230は、本発明に係る「位置情報取得手段」の一例である。
検査光学系205は、プロジェクタ用の光学系に対応して設計された第1のマルチレンズ220、検査用の光の光量を調節する光量調節フィルタとしてのND(neutral density)フィルタ221、紫外線フィルタ222、第2のマルチレンズ223、PBS(Polarzed Beam Splitter)ユニット224、コンデンサレンズ(集光レンズ)225、緑、赤、青等の所定の波長領域を有する検査用の光を透過する色フィルタ226を有している。
光源210から出射される検査用の光の光路40において、光源210及び検査光学系205と、ステージユニット270が備えるステージ271との相対的な位置は固定されている。光源210から出射された検査用の光は、検査光学系205、検査光学系205から出射された検査用の光の光束を所定の範囲に制限する遮光板212、一対の紫外線フィルタ213、光路40において互いの偏光軸が直交するようにステージ271の図中上側及び下側の夫々に配置された第1偏光板214及び第2偏光板215、投射レンズ217、及び投射レンズ17から出射された光を反射する反射ミラー218を介して、スクリーン219上に投写される。第1検査工程及び第2検査工程の夫々において検査対象となる液晶装置1及び液晶装置モジュール100の夫々の液晶層50内のゴミや、異物または基板のキズなどの欠陥の有無、または、輝度及びコントラスト等の光学特性は、スクリーン219に投写された投写画像や、その輝度及びコントラストに測定することによって検査される。
ステージユニット270は、搬送ユニット272及びステージ271を有している。搬送ユニット272は、第1検査工程及び第2検査工程の夫々の検査工程において、検査対象である液晶装置1及び液晶装置モジュール100を入れ替える。より具体的には、搬送ユニット272は、制御部280の制御下で図中左右方向にスライドさせて各検査工程においてステージ271に液晶装置1及び液晶装置モジュール100を位置決めして順次載置する。
プロービングユニット250は、液晶装置1を検査する第1検査工程において、液晶装置1の光入射面側(即ち図中上側)に臨む外部回路接続端子102に光入射面側から第1検査用端子251を接触させる。第1検査用端子251は、液晶装置1を駆動するための電源及び各種信号を供給する外部回路に電気的に接続されている。したがって、第1検査工程において、第1検査用端子251及び外部回路接続端子102を介して液晶装置1に供給された電源及び各種信号によって液晶装置1が駆動され、液晶装置1の画像表示領域10aを透過する透過光によって、液晶層50内のゴミや、異物または基板のキズなどの欠陥の有無、または、投写画像の輝度、及びコントラストが測定される。
ここで、図6を参照しながら、プロービングユニット250が第1検査用端子251を外部回路接続端子102に接触させる様子を詳細に説明する。図6に示すように、ステージ271に載置された液晶装置1は、光入射面側である図中上側から第1検査光が照射され、当該第1検査光のうち画像表示領域10aを透過した透過光が、図中液晶装置1に対して下側である光出射面側に出射される。液晶装置1を検査する第1検査工程において、プロービングユニット250は、液晶装置1に第1検査光が照射された状態、或いは第1検査光を液晶装置1に照射するに先んじて、図中矢印Aに沿って光入射面側から第1検査用端子251を外部回路接続端子102に接触させる。
再び、図5において、カメラ230は、ステージ271に載置された液晶装置1から見て液晶装置1の光入射面側に配置されている。カメラ230は、液晶装置1を検査する第1検査工程において、第1検査用端子251を外部回路接続端子102に接触させる際に、制御部280の制御下で第1検査用端子251及び外部回路接続端子102の夫々の位置情報を取得する。制御部280は、カメラ230によって取得された位置情報に基づいてプロービングユニット250による第1検査用端子251の移動量を設定し、迅速、且つ確実に外部回路接続端子102に第1検査用端子を接触させる。制御部280は、カメラ230から第1検査用端子251及び外部回路接続端子102の位置情報を取得しながら、第1検査用端子251の外部回路接続端子102に対する相対的な位置を補正し、第1検査用端子251を外部回路接続端子102に接触させることも可能である。
特に、外部回路接続端子102のピッチが、端子112のピッチに比べて狭い場合、カメラ230によって取得された第1検査用端子251及び外部回路接続端子102の位置情報に基づいて第1検査用端子251の移動量及び移動方向を設定することによって、液晶装置1の検査精度及び検査速度を高めることが可能である。尚、外部回路接続端子102のピッチが、端子112のピッチと同等、或いは広い場合でも本実施形態に係る検査装置を用いることができるのは言うまでもない。
図5において、プロービングユニット260は、液晶装置モジュール100を検査する第2検査工程において、液晶装置モジュール100が有する液晶装置1の光出射面側に臨む端子112(図8参照)に光出射面側から第2検査用端子261を接触させる。第1検査用端子261は、第2検査工程において、液晶装置モジュール100が有する液晶装置1を駆動するための電源及び各種信号を供給する外部回路に電気的に接続されている。したがって、第2検査工程において、第2検査用端子261及び端子112を介して液晶装置1に供給された電源及び各種信号によって液晶装置1が駆動され、接続基板110が電気的に接続された液晶装置1の画像表示領域10aを透過する透過光によって、液晶層50内のゴミや、異物または基板のキズなどの欠陥の有無、または、投写画像の輝度、及びコントラストが測定される。
ここで、図7及び図8を参照しながら、液晶装置モジュール100がステージ271に載置された状態、及びプロービングユニット260が第1検査用端子261を端子112に接触させる様子を詳細に説明する。図7に示すように、液晶装置モジュール100は、液晶装置1の光入射面が検査光学系205に臨むようにステージ271に載置されている。液晶装置1の四隅、及び接続基板110の端は、本発明に係る「押さえ部材」の一例を構成する固定ピン等の押さえ部275a及び275bによって固定されている。押さえ部275aは、液晶装置1に接する当接部276a及び277aを介して液晶装置1をステージに固定する。押さえ部275bは、液晶装置モジュール100の検査時に、接続基板110の端が挿入される開口部278bを有しており、接続基板110をステージ271に固定する。したがって、液晶装置モジュール100の検査時に生じる液晶装置1の位置ずれを低減でき、カメラ230によって取得される外部回路接続端子102の位置を確定させることが可能である。
ステージ271は、液晶装置モジュール100がステージ271に載置された状態で、端子112がステージ271の裏面側である光出射面側に臨むように設けられた穴部273を有している。
図8に示すように、第2検査工程において、液晶装置モジュール100をステージ271に固定した状態で、図中上側である液晶装置1の光入射面側から第2検査光を液晶装置1に照射しながら、穴部273を介して第2検査用端子261を図中矢印Bに沿って端子112に接触させることが可能である。これにより、透過光に応じてスクリーン219に投写される投写画像に基づいて、接続基板110の電気的に接続された液晶装置1の液晶層50内のゴミや、異物または基板のキズなどの欠陥の有無、または、輝度、およびコントラスト等の光学特性を検査できる。
以上説明したように、本実施形態に係る検査装置200によれば、液晶装置1単体を検査する第1検査工程において用いられる光源210、検査光学系205、及びステージ271の相対的な位置関係を変更することなく、そのままの位置関係で液晶装置モジュール100を検査できるため、プロジェクタのライトバルブに用いられる液晶装置の光学特性を液晶装置単体及び液晶装置モジュールの夫々の状態で共通の検査装置を用いて検査でき、検査装置に要するコストを低減できる。加えて、本実施形態に係る検査装置200によれば、液晶装置1及び液晶装置モジュール100の両方を検査できるため、第1検査工程及び第2検査工程の夫々において取得された検査結果、より具体的には、検査装置が有する光学系等の違いに起因する測定誤差がなく、液晶装置1単体の光学特性と、液晶装置モジュール100における液晶装置1の光学特性とを直接比較することができ、液晶装置1に生じた不具合の原因を迅速、且つ確実に特定することが可能である。
尚、液晶装置1及び液晶装置モジュール100の何れか一方が、光源210側に配置されていても、液晶装置1又は液晶装置モジュール100を検査することは可能である。
<4:検査方法>
次に、図9を参照しながら、本実施形態に係る検査方法を説明する。図9は、本実施形態に係る検査方法の主要な工程を示したフローチャートである。
図9において、第1検査工程において、液晶装置1の光学特性を検査する(ステップS10)。ステップS10では、図1乃至図8を参照しながら説明したように、プロービングユニット250によって第1検査用端子251を外部回路接続端子102に接触させた状態で、液晶装置1の光学特性を検査する。
次に、第2検査工程において、検査対象である液晶装置1を液晶装置モジュール100に入れ替えて、プロービングユニット260によって第2検査用端子261を端子112に接触させた状態で、液晶装置モジュール100、即ち接続基板110が電気的に接続された液晶装置1の光学特性を検査する(ステップS20)。
以上の検査工程によって、液晶装置1単体の光学特性、及び液晶装置モジュール100に組み上げられた液晶装置1の光学特性の両方を共通の検査装置200を用いて検査することが可能である。したがって、本実施形態に係る検査方法によれば、本実施形態に係る検査装置と同様に、液晶装置に生じた不具合の原因を迅速、且つ確実に特定することが可能である。尚、本発明の検査装置においては、光源側に電気光学装置モジュールを配置可能なように設計しても良い。また、本発明の検査装置及び検査方法は、外部回路接続端子のピッチが、FPC等の端子ピッチと同じものにも適用が可能である。
本実施形態に係る検査装置によって検査される液晶装置を対向基板側から見た平面図である。 図1のII−II´断面図である。 本実施形態に係る検査装置によって検査される液晶装置モジュールの平面図である。 図3のIV−IV´断面図である。 本実施形態に係る検査装置の構成を図式的に示した図式的構成図である。 検査対象である液晶装置がステージに載置された検査装置の構成の一部を詳細に示した要部断面図である。 検査対象である液晶装置モジュールがステージに載置された検査装置の構成の一部を詳細に示した要部平面図である。 検査対象である液晶装置モジュール100がステージに載置された検査装置の構成の一部を詳細に示した要部断面図である。 本実施形態に係る検査方法の主要な工程を示したフローチャートである。
符号の説明
1・・・液晶装置、100・・・液晶装置モジュール、110・・・接続基板、200・・・検査装置、250,260・・・プロービングユニット、205・・・検査光学系、210・・・光源、270・・・ステージユニット、273・・・穴部、275a,275b・・・固定部

Claims (6)

  1. 電気光学装置、又は、前記電気光学装置及び接続基板を有する電気光学装置モジュールを検査するための検査装置であって、
    前記電気光学装置又は前記電気光学装置モジュールが載置されるステージと、
    第1検査用端子を備えた第1プロービング手段と、
    前記ステージに対して前記第1プロービング手段とは反対側に設けられ、第2検査用端子を備えた第2プロービング手段と、
    前記ステージに対して、前記第1プロービング手段側に設けられた、検査用の光を照射するための光源と
    を備えたことを特徴とする検査装置。
  2. 前記電気光学装置モジュール又は前記電気光学装置が前記ステージに固定された状態で、当該電気光学装置モジュール又は当該電気光学装置の端子部に重なるように前記ステージに設けられた穴部と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記第1検査用端子の位置情報を取得するための位置情報取得手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の検査装置。
  4. 前記第2プロービング手段が前記電気光学装置モジュール又は前記電気光学装置の端子部に接触する際に、当該電気光学装置モジュール又は当該電気光学装置を押さえるための押さえ部材と
    を備えたことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の検査装置。
  5. 前記押さえ部材は、前記電気光学装置モジュール又は前記電気光学装置を挿入するための開口部と、前記電気光学装置モジュール又は前記電気光学装置に当接するための当接部と
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載の検査装置。
  6. 電気光学装置と、前記電気光学装置及び接続基板を有する電気光学装置モジュールとを検査するための検査方法であって、
    前記電気光学装置の一方の側から検査光を照射すると共に、前記電気光学装置に設けられた第1端子部に、前記検査光の照射面側から第1検査用端子を接触させる第1検査工程と、
    前記一方の側から検査光を照射すると共に、前記電気光学装置モジュールの接続基板に設けられた第2端子部に、前記照射面とは反対側から第2検査用端子を接触させる第2検査工程と
    を備えたことを特徴とする検査方法。
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