JP2004117062A - 電気光学パネル用基板の検査方法、電気光学パネル用基板の製造方法、電気光学パネル用基板、電気光学装置および電子機器 - Google Patents
電気光学パネル用基板の検査方法、電気光学パネル用基板の製造方法、電気光学パネル用基板、電気光学装置および電子機器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】電気光学装置に用いられるカラーフィルタ基板の製造方法において、定量的かつ効率的な検査方法および修正方法を実施することにより、高品位なカラーフィルタ基板を提供することを目的とする。
【解決手段】複数のドットによって一画素が構成されてなる電気光学パネル用基板の製造方法は、前記基板上面の凹凸形状を検査し、第1の欠陥データを出力する第1の検査工程と、前記基板の光学特性を検査し、第2の欠陥データを出力する第2の検査工程と、前記第1の欠陥データと前記第2の欠陥データとを複合して複合欠陥データを生成するデータ複合工程と、前記複合欠陥データに基づいて、前記基板上の欠陥を修正する修正工程と、有する電気光学パネル用基板の検査方法が提供される。
【選択図】 図5
【解決手段】複数のドットによって一画素が構成されてなる電気光学パネル用基板の製造方法は、前記基板上面の凹凸形状を検査し、第1の欠陥データを出力する第1の検査工程と、前記基板の光学特性を検査し、第2の欠陥データを出力する第2の検査工程と、前記第1の欠陥データと前記第2の欠陥データとを複合して複合欠陥データを生成するデータ複合工程と、前記複合欠陥データに基づいて、前記基板上の欠陥を修正する修正工程と、有する電気光学パネル用基板の検査方法が提供される。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学パネル用基板に関し、特に液晶表示装置などに用いられる電気光学パネル用基板の検査方法および製造方法に関する。また、本発明は、上記製造方法、上記検査方法及び上記修正方法を用いた電気光学パネル用基板を用いて構成される電気光学装置および上記電気光学装置を用いて構成される電子機器に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、携帯電話、携帯型パーソナルコンピュータなどの電子機器に液晶表示装置が搭載されている。液晶表示装置は、カラーフィルタ基板などを用いて、カラー表示を可能としている。カラー液晶表示装置の構造について、以下に説明する。
【0003】
一般的に、カラー液晶表示装置は、液晶駆動用素子を有した素子基板とカラーフィルタを有した対向基板とが、接着要素であるシール材等によって、貼り合せされ、シール材の内側に液晶層が封入された構造になっている。上記素子基板は、基板上に、配線、TFD素子又はTFT素子などの駆動用素子、画素電極及び配向膜などを備えている。一方、対向基板は、基板上に、カラーフィルタ、保護膜、透明電極、配向膜などを備えている。そして、上記素子基板および上記対向基板とから構成されたカラー液晶表示パネルには、両基板の表側および裏側に偏光板等の光学フィルムが貼着されている。そして、カラー液晶表示パネルは、画素電極と透明電極とによって付与される電界の強さに応じて、各1ドット領域に値する液晶層を光学的に制御することができる。そして、上記1ドット領域には、それぞれ赤(R)・緑(G)・青(B)のカラーフィルタが配置され、合計3ドットのカラーフィルタにより1画素が構成され、液晶表示パネルのカラー表示が機能するようになっている。
【0004】
上述したように、カラーフィルタは、バックライトなどの光源から放射された光のうち特定波長領域の光を吸収し、その他の光を透過させることによって、白色光を着色させることができる光学部材であり、液晶表示装置のカラー化には、大変重要な部品である。つまり、カラーフィルタ基板は透明基板上にR・G・Bの3原色微細パターンからなる画素を規則的に設けたものであり、液晶表示装置との組み合わせにより、カラー表示を可能としている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
したがって、液晶表示装置のカラー化には、高精細かつ高品位のカラーフィルタ基板の提供が重要なポイントとなるのである。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−271752号公報(第3頁―第4頁、
【図1】)
【発明が解決しようとする課題】
従来のカラーフィルタの製造方法としては、例えば、フォトリソグラフィ法やインクジェット法、などが挙げられる。
【0007】
上記フォトリソグラフィ法は、現在、液晶表示装置用カラーフィルタ基板の製造方法の主流となっている。フォトリソグラフィ法は、主に、顔料、アルカリ可溶性樹脂、ラジカル重合性モノマー、光ラジカル発生剤および溶剤からなる顔料分散溶液(カラーレジスト)を用いる方式である。フォトリソグラフィ法は、上記材料を基板に塗布製膜した後、着色層に、フォトマスクを通した光で露光し、さらに現像することで一色の着色パターンを形成する。上記フォトリソグラフィ法の長所は、分光特性のコントロールが容易であり、再現性が容易に得ることができることである。また、フォトリソグラフィ法を利用しているため、解像度が高く、高精細カラーフィルタを作製することも可能である。
【0008】
また、上記インクジェット法は、工程数が少なく、生産効率のよい製造方法であり、インクジェット装置を用いて、インクを基板となる透明な基板に噴射、固定している。必要な領域にのみインクを塗布することができるため、材料の無駄がなく、低コスト化が可能となる。また、上記インクジェット方式は、パターニング工程を必要としないため、プロセス数が少なく、生産効率が高い方式である。
【0009】
上述したカラーフィルタの製造方法における検査方法として、目視検査および光学測定検査などが一般的に行われている。この検査方式により、カラーフィルタ基板の良品が不良品と判別され、カラー液晶表示パネルの製造に用いられている。
【0010】
上記目視検査には、以下の問題点が挙げられる。例えば、検査員の身体的あるいは精神的状態で検査結果が異なることや、個々の検査員によって、不良検出の判断水準が相違するから、検査結果が変わってしまうという問題がある。さらに視覚的に認識が困難な欠陥を検査員が全数検査しなければならないため、作業上の負荷が大きいなどの問題があった。上記の問題等により、規格化された定量的な欠陥の判定は難しく、カラーフィルタの一定した品質保証は困難であった。
【0011】
また、上記光学測定検査においては、検査領域面に対して、ほぼ平行に入射する検査光、及びその無欠陥領域での反射光のいずれも捉えることのない位置に設置された光検出装置が、異物、突出欠陥の特異面で散乱した光を捉え、これを電気信号に変換して、欠陥と判別する。また、光検出装置が捉えた電気信号のうち周期的な繰り返しを示す信号は、カラーフィルタ基板の正常特性として除外する。要するに、上記光学測定検査は、カラーフィルタ基板上に許容範囲以上の凹凸の有無を評価するために、検査基板とほぼ平行光である検査光をカラーフィルタ基板に入射している。そして、上記検査光が、基板上に存在する欠陥および突出異物によって乱反射する。そして、乱反射した光は、散乱光となり、光検出装置により検出される。そして、この検出された光学特性は、電気信号に変換され、この変換された電気信号によって、カラーフィルタ基板の良品と不良品を判別するのである。
【0012】
上記光学測定検査によって検出される不良部分は、傾斜角の大きな欠陥および異物に関して検出感度に優れている。また、この光学測定検査は、定量的に欠陥を判別することができる。しかし、上記凸検査装置の検査光は、基板に対して、ほぼ平行な光のため、傾斜角の小さい、要するに緩やかな傾斜を有する欠陥および異物の場合は、検出することが難しいという問題が挙げられる。
【0013】
したがって、本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、カラーフィルタ基板の製造方法において、定量的かつ効率的な検査方法および修正方法を実施し、高品位なカラーフィルタ基板を提供することを目的とする。また、高画質で明るい表示品位を有するカラー液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、複数のドットによって一画素が構成されてなる電気光学パネル用基板の製造方法は、前記基板上面の凹凸形状を検査し、第1の欠陥データを出力する第1の検査工程と、前記基板の光学特性を検査し、第2の欠陥データを出力する第2の検査工程と、前記第1の欠陥データと前記第2の欠陥データとを複合して複合欠陥データを生成するデータ複合工程と、前記複合欠陥データに基づいて、前記基板上の欠陥を修正する修正工程と、有することを特徴とする。
【0015】
上記の検査方法によれば、第1の検査工程と第2の検査工程において、それぞれ第1の欠陥データと第2の欠陥データとが得られる。第1の検査工程と第2の検査工程とは検査方法が異なるため、基板上の同一の欠陥をそれぞれ個別に検出することがあるが、データ複合工程において、欠陥データが重複しないようにデータを複合し、その複合欠陥データに基づいて修正工程を実施する。よって、検出された欠陥について必要な修正を適切に行うとともに、同一の欠陥について複数回の修正作業を行うことを防止することができる。
【0016】
上記の検査方法の一態様では、前記第1の検査工程は、前記カラーフィルタを備えた基板上に第1の検査光を照射し、異物及び突起欠陥の特異面で散乱した光を捉えて欠陥と判定することができる。その際、好ましくは前記基板上に対して照射される第1の検査光は、前記基板上方における5度以上15度以下の入射角を有することができる。
【0017】
また、上記の検査方法の他の一態様では、前記第2の検査工程は、少なくとも透過率特性及び反射率特性にいずれかの特性を測定し、上記特性を電気信号に変換して、欠陥と判定することができる。その際、好ましくは、前記基板に対して照射される第2の検査光は、少なくとも前記基板上方からの照射光または前記基板下方からの照射光を有することができる。
【0018】
上記の検査方法の他の一態様では、前記第1の欠陥データは前記第1の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記第2の欠陥データは前記第2の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記データ複合工程は、前記位置データに基づいて、所定サイズの領域に含まれる欠陥データを同一の欠陥に対応する欠陥データと判定し、単一の欠陥データとして処理することができる。これにより、基板上の同一の欠陥を2つの検査工程で個別に検出した場合に、重複して修正作業を実施することが防止できる。
【0019】
上記の検査方法の他の一態様では、前記第1の欠陥データは前記第1の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記第2の欠陥データは前記第2の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記データ複合工程は、前記位置データに基づいて、前記修正工程により一工程で修正可能な領域に含まれる欠陥データを同一の欠陥に対応する欠陥データと判定し、単一の欠陥データとして処理することができる。これにより、同一の欠陥であっても、別個の欠陥であっても、一工程で修正可能な領域内の欠陥は、単一の欠陥として同時に修正を実施することができるので、修正作業が効率的に実施できるとともに、同一箇所を重複して修正することを防止できる。
【0020】
前記修正工程は前記複合欠陥データに基づいて、欠陥部分を研磨するものとすることができる。
【0021】
また、電気光学パネル用基板の製造方法に上記の検査方法を含めることができ、その製造方法により製造される前記電気光学パネル用基板と、前記電気光学パネル用基板と対向配置される他の基板と、前記電気光学パネル用基板と前記他の基板との間にシール材を介して挟持される電気光学物質と、を備える電気光学装置を構成することができる。さらに、その電気光学装置を備える電子機器を構成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0023】
[実施形態]
本発明は、例えば、フォトリソグラフィ法、インクジェット法などにより作製されたカラーフィルタ基板の検査方法および修正方法に関する。本発明のカラーフィルタ基板の検査方法は、2種類の検査方法を使用することを特徴としている。検査方法の1つは、例えば、レーザ光などを光源とし、カラーフィルタ基板に対して平行に近い検査光による反射光を測定することにより、欠陥を検出する第1の検査方法である。上記第1の検査方法は、カラーフィルタ基板上における、大きな傾斜角を有する欠陥および異物を検出することができる。また、他方の検査方法は、例えば、蛍光灯などを光源とした検査光による反射光および透過光を測定し、欠陥を検出する第2の検査方法である。上記第2の検査方法は、第1の検査方法が検出しきれなかった、緩やかな形状を有する異物および欠陥の形状を検出することができる。本発明は、上記第1の検査方法および第2の検査方法によって検出された欠陥データを複合し、その複合データにおいて重複している欠陥データを削除する処理を行い、その結果、修正処理を実施することを特徴としている。
【0024】
(液晶表示パネル)
本発明の検査方法および修正方法を有するカラーフィルタ基板を利用した液晶表示パネルの構成について説明する。
【0025】
図1に示した液晶表示パネル100は、半透過反射型液晶表示装置の断面図を示している。ただし、本発明による検査方法および修正方法は、透過型液晶表示装置または反射型液晶表示装置でも使用することが可能である。
【0026】
また、図2(a)および(b)は、図1に示した液晶表示装置の拡大図101である。図2(a)は、液晶表示装置を構成する第2の基板1bの平面図の拡大図101を示す。図2(b)は、液晶表示装置を構成する第2の基板1bの断面図の拡大図101を示し、図2(a)に示すA−A’の断面図を示す。
【0027】
図2(a)に示す画素領域10は、例えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置ならば、駆動用素子としてTFDおよびTFTのいずれを用いた場合にも共通する部分を抜き出している。また、単純マトリクス型液晶表示装置でも、本発明による検査方法および修正方法を用いたカラーフィルタ基板を採用することができる。液晶表示装置100は、ITO膜などからなる透明電極2aが表面に形成された石英やガラスなどの第1の透明基板1aと、対向する面側に同じくITOなどからなる透明電極2bが形成された石英やガラスなどの第2の透明基板1bと、第1の基板1aと第2の基板1bの間に保持されたTN(ツイストネマテイック)モードの液晶からなる液晶層5とを有する。第1の透明電極1aと第2の透明電極1bとが対向する領域が表示に直接寄与する画素領域10になっている。
【0028】
また、第1の基板1aにおいて、第1の透明電極2aの表面には配向膜が形成され、第2の基板1bにおいて、第2の透明電極2bの表面には配向膜が形成されている。ここで、配向膜は、例えば、ポリイミドなどを塗布し、焼成している。そして、所定の方向にラビング処理を施している。このラビング処理によって配向膜は、液晶層5を構成する液晶分子を配向させている。
【0029】
第2の基板1bには、第1の透明電極2aと第2の透明電極2bとが対応する矩形の画素領域10に反射表示領域10bを構成する矩形の光反射層がアルミニウムや銀合金膜によって形成され、この光反射層には矩形の開口が形成されている。このため、画素領域において、光反射層が形成されている領域は反射表示領域10bとなっているが、開口に相当する領域は、光反射層が形成されていない透過表示領域10aとなっている。
【0030】
第1の基板1a及び第2の基板1bの各々の外側の面には偏光板3a、3bや、位相差板4a、4bが配置され、偏光板3a、3bの外側にはバックライト102が配置されている。
【0031】
このように構成された液晶表示装置100において、バックライト102から出射された光のうち、透過表示領域10aに入射した光は、第2の基板1bの側から液晶層5に入射し、そこで光変調された後、第1の基板1aの側から透過表示光L1として出射されて画像を表示する(透過モード)。
【0032】
また、第1の基板1aの側から入射した外光のうち、反射表示領域10bに入射した光は、液晶層5を通って光反射層に至り、光反射層で反射されて再び液晶層5を通って第1の基板1aから反射表示光L2として出射されて画像を表示する(反射モード)。
【0033】
ここで、第2の基板1b上には、反射表示領域10bおよび透過表示領域10aの各々に反射表示用カラーフィルタと透過表示用カラーフィルタが形成されているので、カラー表示が可能である。
【0034】
(凸検査装置)
凸検査装置は、カラーフィルタ基板上における凹凸欠陥および異物の有無を評価する装置である。上記凸検査装置は、レーザ光を出射するレーザ光源からカラーフィルタ基板の表面に対して、ほとんど平行光、つまり比較的小さい入射角(例えば10度程度)を有する入射光を、検査用レーザ光を用いて照射し、上記検査用レーザ光による反射光を光検出装置により検出する。検査用レーザ光は、カラーフィルタ層、又は保護膜などの上層表面により反射する。上記凸検査装置は、カラーフィルタ層、又は保護膜上に許容範囲以上の凹凸がある場合、反射光が乱反射することを利用して欠陥を検出することができる。
【0035】
図3(a)、(b)は、凸検査装置の検査原理を模式的に示す。図3(a)は、第2の基板1b上における検出可能な異物や欠陥が存在しない場合の検査用レーザ光と検出用反射光の状態を示す。図3(b)は、第2の基板1b上に、検出可能な異物や欠陥が存在する場合の検査用レーザ光と検出用反射光の状態を示す。
【0036】
図3(a)において、図示しない搬送機構により、搬送テーブルが矢印の方向へ送られる。搬送テーブル上には、第2の基板1bが所定間隔をおいて配置され、搬送テーブルの移動に従って、矢印の方向へ移動する。なお、このときの第2の基板1bは、カラーフィルタ7、8、9が形成された後、又はさらにその上に保護膜11が形成された後の状態であり、透明電極膜2bおよび配向膜が未だ形成されていない状態である。
【0037】
搬送テーブルの上方には、レーザ光源13と、CCDカメラなどを有する光検出装置14が配置されている。レーザ光源13は、テーブル上に配置された第2の基板1bの上面に対して、検査用レーザ光15aを照射する。このときの検査用レーザ光15aの、第2の基板1bの上面に対する角度は、例えば、10°程度が好ましい。第2の基板1bの上面に照射された検査用レーザ光15aは、第2の基板1bの上面により反射する。例えば、このとき、第2の基板1b上には、保護膜11が形成されており、即ち、保護膜11の表面上の凹凸が許容範囲内であり、その上面に異物等が存在しない場合には、図3(a)に示すように、検査用レーザ光15aは入射角とほぼ等しい反射角をもって反射され、その反射光15bは、光検出装置14には入射しない。しかし、図3(b)に示すように、保護膜11等の上面に異物16が存在する場合、即ち、許容範囲を超える凹凸が存在する場合には、検査用レーザ光15aは、異物の表面層により反射され、その反射光15cが光検出装置14へ入射する。
【0038】
上述したように、凸検査装置は、光検出装置14へ入射する反射光の光量を検出することにより、カラーフィルタ7、8、9、又は保護膜11の上面の凹凸欠陥および異物の有無を検査することができる。以上が、凸検査装置の通常の原理であるため、上記凸検査装置は、傾斜角の大きな凹凸欠陥および異物に関して検出感度が優れている検査装置である。
【0039】
しかし、上記凸検査装置の検査光は、基板に対して、ほぼ平行光のため、傾斜角の小さい、つまり緩やかな傾斜を有する欠陥および異物に関しては、十分に検出できないという問題を有する。
【0040】
(インライン検査装置)
インライン検査装置は、カラーフィルタ基板上における光学的に不規則性のある部位などを欠陥として検出する装置である。また、カラーフィルタ基板上の欠陥は、パターニング用のマスクの汚れにも大きく関係しているので、この検査により、使用しているマスクの状況を把握することも可能である。例えば、カラーフィルタ材料としてネガ型カラーレジストを用い、ごみ等の異物が付着しているマスクで、露光を実施する。十分な光が照射された領域は、カラーレジストが現像処理によってパターニングされ、カラーフィルタ層が形成される。しかし、ごみ等の異物があった場所には、十分な光が照射されていないので、現像液によって、カラーレジストは溶け、ピンホール欠陥などが発生してしまう。インライン検査装置はこのような欠陥を検出できる。したがって、インライン検査装置は、カラーフィルタ基板上の欠陥を検出するだけでなく、その検査結果は、使用しているマスクの状況判断材料として使用することができる。
【0041】
上記インライン検査装置は、カラーフィルタ基板の上下から、例えば、蛍光灯などの光を照射することにより、カラーフィルタ基板の上面における反射光、又はカラーフィルタ基板を透過した透過光をCCDカメラなどの光検出装置により検出する。検査光は、例えば、1ドットにおける反射表示領域では、カラーフィルタ層の下層部に設けられている反射膜により反射され、その反射光は、検出装置により検出される。また、1ドットにおける透過表示領域では、カラーフィルタ層などを透過した透過光が、検出装置により検出されるのである。
【0042】
図4(a)、(b)は、インライン検査装置の検査原理を模式的に示す。図4(a)は、反射表示領域における検査光、透過表示領域における検査光、検出用反射光および検出用透過光の状態を示す。図4(b)は、検出された光の強度を電気信号に変換したものを模式的に示す。
【0043】
図4(a)において、図示しない搬送機構により、搬送テーブルが矢印の方向へ送られる。搬送テーブル上には、第2の基板1bが所定間隔をおいて配置され、搬送テーブルの移動に従って、矢印の方向へ移動する。尚、このとき第2の基板1bは、カラーフィルタが形成された後の状態であり、透明電極膜2bおよび配向膜が形成されていない状態である。
【0044】
搬送テーブルの上方には、例えば、蛍光灯などの反射表示領域用検査光源17と、CCDカメラなどを有する光検出装置19が配置されている。また、搬送テーブルの下方には、例えば、蛍光灯などの透過表示領域用検査光源18が配置されている。第2の基板1bの上面に照射された反射表示領域用検査光源17からの検査光20aは、第2の基板1bの反射表示領域10b(図2参照)により反射され、その反射光20bは、光検出装置19により検出される。また、第2の基板1bの下方から照射された透過表示領域用検査光源18からの検査光21aは、第2の基板1bの透過表示領域10a(図2参照)を透過し、その透過光21bは、光検出装置19により検出される。
【0045】
図4(b)は、上記検出装置19により検出された光の強度を電気信号に変換したものである。カラーフィルタ7、8、9において、ピンホールや黒欠陥等がなく、良好に形成されている場合は、カラーフィルタ赤7、緑8、青9に対応する正常カラーフィルタの電気信号22aは、各色、ほぼ同程度の信号レベル(光の強度に対応する)を示す。また、良好に形成されたBM(ブラックマトリクス)12に対応する正常BMの電気信号22bは、最も低い値の信号レベルを示す。
【0046】
例えば、反射表示領域10bにおいて、カラーフィルタのピンホール欠陥が存在する場合、その部分の反射率が高いので、上記光検出装置19には、強度の高い反射光20bが検出される。また、透過表示領域10aにおいて、カラーフィルタのピンホール欠陥が存在する場合、その部分の透過率が高いので、上記光検出装置19には、強度の高い透過光21bが検出される。上記ピンホール欠陥において、検出された光の強度は、電気信号に変換される。正常カラーフィルタの電気信号22aのレベルと比較すると、ピンホールの電気信号22cは、高い信号レベルを示す。
【0047】
また、反射表示領域10bにおいて、カラーフィルタの黒欠陥(カラーフィルタの形成不良。本来の単色カラーフィルタ構造ではなく、例えば、カラーフィルタ赤の上部に、カラーフィルタ緑が、重ね合わせられてしまっている複層構造の欠陥)が存在する場合、その部分の反射率が低くなるので、上記光検出装置19には、強度の低い反射光20bが検出される。また、透過表示領域10aにおいて、カラーフィルタの黒欠陥が存在する場合、その部分の透過率が低くなるので、上記光検出装置19には、強度の低い透過光21bが検出される。上記黒欠陥において、検出された光の強度は、電気信号に変換される。正常カラーフィルタの電気信号22aと比較すると、黒欠陥の電気信号22dは、低い信号レベルを示す。
【0048】
上述したように、インライン検査装置は、光検出装置19へ入射する検査光20b、21bの光量を検出することにより、カラーフィルタにおけるピンホール欠陥および黒欠陥を検査することができる。以上が、インライン検査装置の通常原理であるため、上記インライン検査装置は、光学的に不規則なデータを検出する欠陥、例えば、ピンホール欠陥および黒欠陥に関して検出感度が優れた検査装置である。
【0049】
上記、ピンホール欠陥および黒欠陥が、傾斜角の大きな形状を有する場合、上記凸検査装置でも検出されることが多い。つまり、凸検査装置の欠陥データとインライン検査装置の欠陥データは、重複する可能性を有している。しかし、上記インライン検査装置は、上述した凸検査装置で検出しきれなかった、傾斜角の小さい、つまり緩やかな傾斜を有する欠陥および異物に対しても、検出が可能である。
【0050】
したがって、本発明は、上記凸検査装置と上記インライン検査装置を併用することにより、カラーフィルタ基板における、欠陥の検出率を高くすることが可能となる。
【0051】
(研磨装置)
研磨装置とは、カラーフィルタ基板上における凸部欠陥を修正する装置である。上記研磨装置は、幅1cm以下のテープを有し、テープの中央部に、例えば、幅が約2mmの長方形状のピンを配置している。上記研磨装置は、カラーフィルタ基板上における凸部欠陥に、テープを接触させ、凸部である不良領域を研磨することにより修正する。研磨装置は、テープ幅と研磨用のピンの幅によって決まる所定サイズの領域(以下、「研磨領域」と呼ぶ。)を一工程で研磨することができる。よって、研磨領域内に複数の凸部が存在しても、一工程の研磨作業により、それら複数の凸部を研磨して修正することができる。上記研磨装置の修正方法は、上記凸欠陥の高さを測定しながら、研磨し、修正することができるため、良好な修正領域を得ることが可能である。また、修正不可能と判別することもでき、その場合は、修正を中止することも可能である。
【0052】
(本発明による検査方法)
図5は、本発明に関するカラーフィルタ基板の検査工程の詳細について示す。
【0053】
工程P1は、上記凸検査装置を用いた検査工程である。上述したように、凸検査装置は、カラーフィルタ、又は保護膜の上面における傾斜角の大きな凹凸欠陥および異物に関して検出感度に優れている。したがって、上記の凹凸欠陥および異物を有するカラーフィルタ基板の良否について判別することができる。上記凸検査装置にて検出された欠陥データは、次の工程P3の凸修正工程で使用する研磨装置に転送される。凸検査装置から出力される欠陥データ(以下、「凸欠陥データ」と呼ぶ。)は、カラーフィルタ基板上における欠陥部位の位置座標データを含む。なお、この位置座標データは、カラーフィルタ基板上に設けられた基準位置を基準として規定することができる。
【0054】
工程P2は、上記インライン検査装置を用いた検査装置である。上述したように、インライン検査装置は、光学的に不規則なデータを検出する欠陥、例えば、ピンホール欠陥および黒欠陥に関して検出感度に優れている。したがって、上記のピンホール欠陥および黒欠陥を有するカラーフィルタ基板の良否について判別することができる。上記インライン検査装置にて検出された欠陥データについては、次の工程P3の凸修正工程で使用する研磨装置に転送される。この場合、インライン検査装置から出力される欠陥データ(以下、「インライン欠陥データ」と呼ぶ)も、カラーフィルタ基板上における欠陥部位の位置座標データを含む。
【0055】
次に、工程P3では、研磨装置にて、凸修正を実施する。上記凸検査工程(工程P1)にて検出された凸欠陥データおよび上記インライン検査工程(工程P2)にて検出されたインライン欠陥データは、凸修正装置のサーバーに転送される。上記サーバーは、転送された上記凸検査工程(工程P1)および上記インライン検査工程(工程P2)の欠陥データを複合する。上述したように、上記凸検査工程(工程P1)および上記インライン検査工程(工程P2)にて検出された欠陥データは、重複される可能性を有する。例えば、ピンホール欠陥および黒欠陥が、傾斜角の大きな形状を有する場合、上記凸検査装置でも検出され、上記インライン検査装置でも検出される可能性を有している。このように、検出された欠陥データが、重複している場合、例えば、インライン検査装置の欠陥データを削除し、凸検査装置のデータとして、修正を行うことができる。
【0056】
ここで、凸欠陥データとインライン欠陥データの複合処理は、各データに含まれる位置座標データに基づいて行う。即ち、各欠陥データ中の欠陥部位に対応する位置座標データを比較し、同一の欠陥に対応すると判定できる位置にある欠陥は、同一の欠陥であると判定する。従って、原則的には、同一の位置座標データを有する凸欠陥データとインライン欠陥データは、同一の欠陥部位を検出した結果得られたと判断し、いずれか一方のみを使用して他方を削除すればよい。但し、現実には、検出装置の検出方法や検出精度の相違に起因して、例え同一の欠陥であっても、凸検査装置により検出される位置座標とインライン検査装置により検出される位置座標とが完全に一致するとは限らない。よって、凸欠陥データとインライン欠陥データの複合処理においては、近接する所定の領域に属する凸欠陥データとインライン欠陥データを重複する欠陥データであると判定する。これにより、同一の欠陥が凸検査装置とインライン検査装置により多少ことなる位置座標に存在するものとして検出された場合でも、それらを重複する欠陥データであるとして処理することが可能となる。この場合、所定の領域は凸検査装置とインライン検査装置の座標検出精度などを考慮して、同一の欠陥部位に対応すると認められる範囲を所定の領域に設定することができる。
【0057】
そして、さらに本発明では、その所定の領域を、前述の研磨領域、即ち一工程で同時に修正できる領域に設定することができる。実際には検査装置の検出精度を考慮しても、複数の欠陥が同一の欠陥であるか否かを判定することは難しい場合が多い。その一方で、一工程で修正が可能な研磨領域内に複数の欠陥が存在していたとしても、それらは一工程で修正できるのであるから、1つの欠陥(又は欠陥が集まった1つの領域)としてとらえて、一工程の修正作業を行えば済む。よって、一工程で修正が行える領域を所定の領域とし、その領域内に存在する欠陥データは重複する欠陥データとして処理すれば、両検査装置からの欠陥データを正しく複合することができる。また、これにより、同一の箇所を複数回研磨してしまうなどの問題も回避することができる。
【0058】
上述したように、サーバーにて欠陥データの複合処理を実施した後、修正可能箇所と修正不可能箇所の判別を実施する。この判別は、例えば凸欠陥の高さなどに基づいて行うことができる。修正可能箇所においては、研磨装置にて、修正を実施し、凸部である不良領域を研磨して、良品とする。そして、良品のカラーフィルタ基板については、次工程の処理を継続して実施する。また、研磨装置で修正不可能な箇所を有し、良品の判定基準を満たさないカラーフィルタ基板の不良品には、レーザーリペア工程(工程P4)にて、マーキング処理が実施され、不良のカラーフィルタ基板として、分別処理が行われる。
【0059】
上記検査方法および修正方法により、高精細かつ高品位なカラーフィルタ基板の提供を可能とすることができる。
【0060】
(その他の実施形態)
上記凸検査および上記インライン検査装置によって検出された欠陥データだけでなく、目視検査によって検出された欠陥データについても、上記修正工程で使用するサーバーにデータを追加入力することにより、上記研磨装置を用いて修正することができる。
【0061】
[液晶表示パネルの製造方法]
次に、図1に示す液晶表示パネル100を製造する方法について、図6を参照して説明する。図6は、液晶表示パネル100の製造工程を示すフローチャートである。
【0062】
まず、第1の基板1aである対向基板を製造される(工程S1)。次に、透明電極膜2aをスパッタリング法により成膜し、フォトリソグラフィ方式によってパターニングを実施し、透明電極膜2bを形成する(工程S2)。さらに透明電極上に図示しない配向膜を形成し、ラビング処理などを施す(工程S3)。
【0063】
一方、上述した方法により、本発明の検査工程を有した第2の基板1bが製造される(工程S4)。さらに、赤色カラーフィルタ7、緑色カラーフィルタ8、青色カラーフィルタ9の上に設けられた保護膜11の上に透明導電膜2bをスパッタリング法により成膜し、フォトリソグラフィ方式によってパターニングを実施し、透明電極膜2bを形成する(工程S5)。その後、透明電極膜2b上に図示しないポリイミド樹脂などからなる配向膜を形成し、ラビング処理などを施す(工程S6)。
【0064】
そして、シール材6を介して、上記の基板1aと基板1bを貼り合わせて、パネル構造を構成する(工程S7)。基板1aと基板1bとは、基板間に分散配置された図示しないスペーサーなどによって、ほぼ規定の基板間隔となるように貼り合わせられる。
【0065】
その後、シール材6の図示しない開口部から液晶5を注入し、シール材6の開口部を紫外線硬化性樹脂などの封止材によって封止する(工程S8)。こうして主要なパネル構造が完成した後に、位相差板4a、4bや偏光板3a、3bなどを必要に応じてパネル構造の外面上に貼着などの方法によって取り付け(工程S9)、図1に示す液晶表示パネル100が完成する。
【0066】
[電子機器]
次に、本発明による反射散乱層を備えた液晶表示パネルを電子機器の表示装置として用いる場合の実施形態について説明する。図7は、本実施形態の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電子機器は、上記の液晶表示パネル100と同様の液晶表示パネル100と、これを制御する制御手段110を有する。ここでは、液晶表示パネル100を、パネル構造体100Aと、半導体ICなどで構成される駆動回路100Bとに概念的に分けて描いてある。また、制御手段110は、表示情報出力源111と、表示情報処理回路112と、電源回路113と、タイミングジェネレータ114と、を有する。
【0067】
表示情報出力源111は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などからなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスクなどからなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ114によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号などの形で表示情報を表示情報処理回路112に供給するように構成されている。
【0068】
表示情報処理回路112は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路などの周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKとともに駆動回路100Bへ供給する。駆動回路100Bは、走査線駆動回路、データ線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路113は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。
【0069】
次に、本発明に係る液晶表示パネルを適用可能な電子機器の具体例について図8を参照して説明する。
【0070】
まず、本発明に係る液晶表示パネルを、可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)の表示部に適用した例について説明する。図8(a)は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ210は、キーボード211を備えた本体部212と、本発明に係る液晶表示パネルを適用した表示部213とを備えている。
【0071】
続いて、本発明に係る液晶表示パネルを、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図8(b)は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機220は、複数の操作ボタン221のほか、受話口222、送話口223とともに、本発明に係る液晶表示パネルを適用した表示部224を備える。
【0072】
なお、本発明に係る液晶表示パネルを適用可能な電子機器としては、図8(a)に示したパーソナルコンピュータや図8(b)に示した携帯電話機の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラなどが挙げられる。
【0073】
[変形例]
本発明の電気光学装置は、パッシブマトリクス型の液晶表示パネルだけではなく、アクティブマトリクス型の液晶表示パネル(例えば、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄膜ダイオード)をスイッチング素子として備えた液晶表示パネル)にも同様に適用することが可能である。また、液晶表示パネルだけでなく、エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、フィールド・エミッション・ディスプレイ(電界放出表示装置)などの各種の電気光学装置においても本発明を同様に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液晶表示パネルの構造を示す断面図である。
【図2】(a)カラーフィルタ基板の平面図である。
(b)カラーフィルタ基板の断面図である。
【図3】(a)本発明の検査方法の模式図を示す。
(b)本発明の検査方法の模式図を示す。
【図4】(a)本発明の検査方法の模式図を示す。
(b)本発明の検査方法のデータ図を示す。
【図5】本発明の検査方法によるフローチャートを示す。
【図6】本発明を適用した液晶表示パネルの製造工程を示す図である。
【図7】本発明を適用した液晶表示パネルを利用する電子機器の構成を示す。
【図8】本発明を適用した液晶表示パネルを備えた電子機器の例を示す。
【符号の説明】
1a、第1の基板
1b、第2の基板
2a,2b、透明導電膜
3a,3b、偏光板
4a、4b、位相差板
5、液晶層
6、シール材
7,8,9 カラーフィルタ
10a、反射表示領域
10b、透過表示領域
10、画素領域
11、保護膜
12、BM(ブラックマトリクス)
13、レーザ光源
14,19、光検出器
17,18、光源
100、液晶表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学パネル用基板に関し、特に液晶表示装置などに用いられる電気光学パネル用基板の検査方法および製造方法に関する。また、本発明は、上記製造方法、上記検査方法及び上記修正方法を用いた電気光学パネル用基板を用いて構成される電気光学装置および上記電気光学装置を用いて構成される電子機器に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、携帯電話、携帯型パーソナルコンピュータなどの電子機器に液晶表示装置が搭載されている。液晶表示装置は、カラーフィルタ基板などを用いて、カラー表示を可能としている。カラー液晶表示装置の構造について、以下に説明する。
【0003】
一般的に、カラー液晶表示装置は、液晶駆動用素子を有した素子基板とカラーフィルタを有した対向基板とが、接着要素であるシール材等によって、貼り合せされ、シール材の内側に液晶層が封入された構造になっている。上記素子基板は、基板上に、配線、TFD素子又はTFT素子などの駆動用素子、画素電極及び配向膜などを備えている。一方、対向基板は、基板上に、カラーフィルタ、保護膜、透明電極、配向膜などを備えている。そして、上記素子基板および上記対向基板とから構成されたカラー液晶表示パネルには、両基板の表側および裏側に偏光板等の光学フィルムが貼着されている。そして、カラー液晶表示パネルは、画素電極と透明電極とによって付与される電界の強さに応じて、各1ドット領域に値する液晶層を光学的に制御することができる。そして、上記1ドット領域には、それぞれ赤(R)・緑(G)・青(B)のカラーフィルタが配置され、合計3ドットのカラーフィルタにより1画素が構成され、液晶表示パネルのカラー表示が機能するようになっている。
【0004】
上述したように、カラーフィルタは、バックライトなどの光源から放射された光のうち特定波長領域の光を吸収し、その他の光を透過させることによって、白色光を着色させることができる光学部材であり、液晶表示装置のカラー化には、大変重要な部品である。つまり、カラーフィルタ基板は透明基板上にR・G・Bの3原色微細パターンからなる画素を規則的に設けたものであり、液晶表示装置との組み合わせにより、カラー表示を可能としている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
したがって、液晶表示装置のカラー化には、高精細かつ高品位のカラーフィルタ基板の提供が重要なポイントとなるのである。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−271752号公報(第3頁―第4頁、
【図1】)
【発明が解決しようとする課題】
従来のカラーフィルタの製造方法としては、例えば、フォトリソグラフィ法やインクジェット法、などが挙げられる。
【0007】
上記フォトリソグラフィ法は、現在、液晶表示装置用カラーフィルタ基板の製造方法の主流となっている。フォトリソグラフィ法は、主に、顔料、アルカリ可溶性樹脂、ラジカル重合性モノマー、光ラジカル発生剤および溶剤からなる顔料分散溶液(カラーレジスト)を用いる方式である。フォトリソグラフィ法は、上記材料を基板に塗布製膜した後、着色層に、フォトマスクを通した光で露光し、さらに現像することで一色の着色パターンを形成する。上記フォトリソグラフィ法の長所は、分光特性のコントロールが容易であり、再現性が容易に得ることができることである。また、フォトリソグラフィ法を利用しているため、解像度が高く、高精細カラーフィルタを作製することも可能である。
【0008】
また、上記インクジェット法は、工程数が少なく、生産効率のよい製造方法であり、インクジェット装置を用いて、インクを基板となる透明な基板に噴射、固定している。必要な領域にのみインクを塗布することができるため、材料の無駄がなく、低コスト化が可能となる。また、上記インクジェット方式は、パターニング工程を必要としないため、プロセス数が少なく、生産効率が高い方式である。
【0009】
上述したカラーフィルタの製造方法における検査方法として、目視検査および光学測定検査などが一般的に行われている。この検査方式により、カラーフィルタ基板の良品が不良品と判別され、カラー液晶表示パネルの製造に用いられている。
【0010】
上記目視検査には、以下の問題点が挙げられる。例えば、検査員の身体的あるいは精神的状態で検査結果が異なることや、個々の検査員によって、不良検出の判断水準が相違するから、検査結果が変わってしまうという問題がある。さらに視覚的に認識が困難な欠陥を検査員が全数検査しなければならないため、作業上の負荷が大きいなどの問題があった。上記の問題等により、規格化された定量的な欠陥の判定は難しく、カラーフィルタの一定した品質保証は困難であった。
【0011】
また、上記光学測定検査においては、検査領域面に対して、ほぼ平行に入射する検査光、及びその無欠陥領域での反射光のいずれも捉えることのない位置に設置された光検出装置が、異物、突出欠陥の特異面で散乱した光を捉え、これを電気信号に変換して、欠陥と判別する。また、光検出装置が捉えた電気信号のうち周期的な繰り返しを示す信号は、カラーフィルタ基板の正常特性として除外する。要するに、上記光学測定検査は、カラーフィルタ基板上に許容範囲以上の凹凸の有無を評価するために、検査基板とほぼ平行光である検査光をカラーフィルタ基板に入射している。そして、上記検査光が、基板上に存在する欠陥および突出異物によって乱反射する。そして、乱反射した光は、散乱光となり、光検出装置により検出される。そして、この検出された光学特性は、電気信号に変換され、この変換された電気信号によって、カラーフィルタ基板の良品と不良品を判別するのである。
【0012】
上記光学測定検査によって検出される不良部分は、傾斜角の大きな欠陥および異物に関して検出感度に優れている。また、この光学測定検査は、定量的に欠陥を判別することができる。しかし、上記凸検査装置の検査光は、基板に対して、ほぼ平行な光のため、傾斜角の小さい、要するに緩やかな傾斜を有する欠陥および異物の場合は、検出することが難しいという問題が挙げられる。
【0013】
したがって、本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、カラーフィルタ基板の製造方法において、定量的かつ効率的な検査方法および修正方法を実施し、高品位なカラーフィルタ基板を提供することを目的とする。また、高画質で明るい表示品位を有するカラー液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、複数のドットによって一画素が構成されてなる電気光学パネル用基板の製造方法は、前記基板上面の凹凸形状を検査し、第1の欠陥データを出力する第1の検査工程と、前記基板の光学特性を検査し、第2の欠陥データを出力する第2の検査工程と、前記第1の欠陥データと前記第2の欠陥データとを複合して複合欠陥データを生成するデータ複合工程と、前記複合欠陥データに基づいて、前記基板上の欠陥を修正する修正工程と、有することを特徴とする。
【0015】
上記の検査方法によれば、第1の検査工程と第2の検査工程において、それぞれ第1の欠陥データと第2の欠陥データとが得られる。第1の検査工程と第2の検査工程とは検査方法が異なるため、基板上の同一の欠陥をそれぞれ個別に検出することがあるが、データ複合工程において、欠陥データが重複しないようにデータを複合し、その複合欠陥データに基づいて修正工程を実施する。よって、検出された欠陥について必要な修正を適切に行うとともに、同一の欠陥について複数回の修正作業を行うことを防止することができる。
【0016】
上記の検査方法の一態様では、前記第1の検査工程は、前記カラーフィルタを備えた基板上に第1の検査光を照射し、異物及び突起欠陥の特異面で散乱した光を捉えて欠陥と判定することができる。その際、好ましくは前記基板上に対して照射される第1の検査光は、前記基板上方における5度以上15度以下の入射角を有することができる。
【0017】
また、上記の検査方法の他の一態様では、前記第2の検査工程は、少なくとも透過率特性及び反射率特性にいずれかの特性を測定し、上記特性を電気信号に変換して、欠陥と判定することができる。その際、好ましくは、前記基板に対して照射される第2の検査光は、少なくとも前記基板上方からの照射光または前記基板下方からの照射光を有することができる。
【0018】
上記の検査方法の他の一態様では、前記第1の欠陥データは前記第1の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記第2の欠陥データは前記第2の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記データ複合工程は、前記位置データに基づいて、所定サイズの領域に含まれる欠陥データを同一の欠陥に対応する欠陥データと判定し、単一の欠陥データとして処理することができる。これにより、基板上の同一の欠陥を2つの検査工程で個別に検出した場合に、重複して修正作業を実施することが防止できる。
【0019】
上記の検査方法の他の一態様では、前記第1の欠陥データは前記第1の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記第2の欠陥データは前記第2の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記データ複合工程は、前記位置データに基づいて、前記修正工程により一工程で修正可能な領域に含まれる欠陥データを同一の欠陥に対応する欠陥データと判定し、単一の欠陥データとして処理することができる。これにより、同一の欠陥であっても、別個の欠陥であっても、一工程で修正可能な領域内の欠陥は、単一の欠陥として同時に修正を実施することができるので、修正作業が効率的に実施できるとともに、同一箇所を重複して修正することを防止できる。
【0020】
前記修正工程は前記複合欠陥データに基づいて、欠陥部分を研磨するものとすることができる。
【0021】
また、電気光学パネル用基板の製造方法に上記の検査方法を含めることができ、その製造方法により製造される前記電気光学パネル用基板と、前記電気光学パネル用基板と対向配置される他の基板と、前記電気光学パネル用基板と前記他の基板との間にシール材を介して挟持される電気光学物質と、を備える電気光学装置を構成することができる。さらに、その電気光学装置を備える電子機器を構成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0023】
[実施形態]
本発明は、例えば、フォトリソグラフィ法、インクジェット法などにより作製されたカラーフィルタ基板の検査方法および修正方法に関する。本発明のカラーフィルタ基板の検査方法は、2種類の検査方法を使用することを特徴としている。検査方法の1つは、例えば、レーザ光などを光源とし、カラーフィルタ基板に対して平行に近い検査光による反射光を測定することにより、欠陥を検出する第1の検査方法である。上記第1の検査方法は、カラーフィルタ基板上における、大きな傾斜角を有する欠陥および異物を検出することができる。また、他方の検査方法は、例えば、蛍光灯などを光源とした検査光による反射光および透過光を測定し、欠陥を検出する第2の検査方法である。上記第2の検査方法は、第1の検査方法が検出しきれなかった、緩やかな形状を有する異物および欠陥の形状を検出することができる。本発明は、上記第1の検査方法および第2の検査方法によって検出された欠陥データを複合し、その複合データにおいて重複している欠陥データを削除する処理を行い、その結果、修正処理を実施することを特徴としている。
【0024】
(液晶表示パネル)
本発明の検査方法および修正方法を有するカラーフィルタ基板を利用した液晶表示パネルの構成について説明する。
【0025】
図1に示した液晶表示パネル100は、半透過反射型液晶表示装置の断面図を示している。ただし、本発明による検査方法および修正方法は、透過型液晶表示装置または反射型液晶表示装置でも使用することが可能である。
【0026】
また、図2(a)および(b)は、図1に示した液晶表示装置の拡大図101である。図2(a)は、液晶表示装置を構成する第2の基板1bの平面図の拡大図101を示す。図2(b)は、液晶表示装置を構成する第2の基板1bの断面図の拡大図101を示し、図2(a)に示すA−A’の断面図を示す。
【0027】
図2(a)に示す画素領域10は、例えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置ならば、駆動用素子としてTFDおよびTFTのいずれを用いた場合にも共通する部分を抜き出している。また、単純マトリクス型液晶表示装置でも、本発明による検査方法および修正方法を用いたカラーフィルタ基板を採用することができる。液晶表示装置100は、ITO膜などからなる透明電極2aが表面に形成された石英やガラスなどの第1の透明基板1aと、対向する面側に同じくITOなどからなる透明電極2bが形成された石英やガラスなどの第2の透明基板1bと、第1の基板1aと第2の基板1bの間に保持されたTN(ツイストネマテイック)モードの液晶からなる液晶層5とを有する。第1の透明電極1aと第2の透明電極1bとが対向する領域が表示に直接寄与する画素領域10になっている。
【0028】
また、第1の基板1aにおいて、第1の透明電極2aの表面には配向膜が形成され、第2の基板1bにおいて、第2の透明電極2bの表面には配向膜が形成されている。ここで、配向膜は、例えば、ポリイミドなどを塗布し、焼成している。そして、所定の方向にラビング処理を施している。このラビング処理によって配向膜は、液晶層5を構成する液晶分子を配向させている。
【0029】
第2の基板1bには、第1の透明電極2aと第2の透明電極2bとが対応する矩形の画素領域10に反射表示領域10bを構成する矩形の光反射層がアルミニウムや銀合金膜によって形成され、この光反射層には矩形の開口が形成されている。このため、画素領域において、光反射層が形成されている領域は反射表示領域10bとなっているが、開口に相当する領域は、光反射層が形成されていない透過表示領域10aとなっている。
【0030】
第1の基板1a及び第2の基板1bの各々の外側の面には偏光板3a、3bや、位相差板4a、4bが配置され、偏光板3a、3bの外側にはバックライト102が配置されている。
【0031】
このように構成された液晶表示装置100において、バックライト102から出射された光のうち、透過表示領域10aに入射した光は、第2の基板1bの側から液晶層5に入射し、そこで光変調された後、第1の基板1aの側から透過表示光L1として出射されて画像を表示する(透過モード)。
【0032】
また、第1の基板1aの側から入射した外光のうち、反射表示領域10bに入射した光は、液晶層5を通って光反射層に至り、光反射層で反射されて再び液晶層5を通って第1の基板1aから反射表示光L2として出射されて画像を表示する(反射モード)。
【0033】
ここで、第2の基板1b上には、反射表示領域10bおよび透過表示領域10aの各々に反射表示用カラーフィルタと透過表示用カラーフィルタが形成されているので、カラー表示が可能である。
【0034】
(凸検査装置)
凸検査装置は、カラーフィルタ基板上における凹凸欠陥および異物の有無を評価する装置である。上記凸検査装置は、レーザ光を出射するレーザ光源からカラーフィルタ基板の表面に対して、ほとんど平行光、つまり比較的小さい入射角(例えば10度程度)を有する入射光を、検査用レーザ光を用いて照射し、上記検査用レーザ光による反射光を光検出装置により検出する。検査用レーザ光は、カラーフィルタ層、又は保護膜などの上層表面により反射する。上記凸検査装置は、カラーフィルタ層、又は保護膜上に許容範囲以上の凹凸がある場合、反射光が乱反射することを利用して欠陥を検出することができる。
【0035】
図3(a)、(b)は、凸検査装置の検査原理を模式的に示す。図3(a)は、第2の基板1b上における検出可能な異物や欠陥が存在しない場合の検査用レーザ光と検出用反射光の状態を示す。図3(b)は、第2の基板1b上に、検出可能な異物や欠陥が存在する場合の検査用レーザ光と検出用反射光の状態を示す。
【0036】
図3(a)において、図示しない搬送機構により、搬送テーブルが矢印の方向へ送られる。搬送テーブル上には、第2の基板1bが所定間隔をおいて配置され、搬送テーブルの移動に従って、矢印の方向へ移動する。なお、このときの第2の基板1bは、カラーフィルタ7、8、9が形成された後、又はさらにその上に保護膜11が形成された後の状態であり、透明電極膜2bおよび配向膜が未だ形成されていない状態である。
【0037】
搬送テーブルの上方には、レーザ光源13と、CCDカメラなどを有する光検出装置14が配置されている。レーザ光源13は、テーブル上に配置された第2の基板1bの上面に対して、検査用レーザ光15aを照射する。このときの検査用レーザ光15aの、第2の基板1bの上面に対する角度は、例えば、10°程度が好ましい。第2の基板1bの上面に照射された検査用レーザ光15aは、第2の基板1bの上面により反射する。例えば、このとき、第2の基板1b上には、保護膜11が形成されており、即ち、保護膜11の表面上の凹凸が許容範囲内であり、その上面に異物等が存在しない場合には、図3(a)に示すように、検査用レーザ光15aは入射角とほぼ等しい反射角をもって反射され、その反射光15bは、光検出装置14には入射しない。しかし、図3(b)に示すように、保護膜11等の上面に異物16が存在する場合、即ち、許容範囲を超える凹凸が存在する場合には、検査用レーザ光15aは、異物の表面層により反射され、その反射光15cが光検出装置14へ入射する。
【0038】
上述したように、凸検査装置は、光検出装置14へ入射する反射光の光量を検出することにより、カラーフィルタ7、8、9、又は保護膜11の上面の凹凸欠陥および異物の有無を検査することができる。以上が、凸検査装置の通常の原理であるため、上記凸検査装置は、傾斜角の大きな凹凸欠陥および異物に関して検出感度が優れている検査装置である。
【0039】
しかし、上記凸検査装置の検査光は、基板に対して、ほぼ平行光のため、傾斜角の小さい、つまり緩やかな傾斜を有する欠陥および異物に関しては、十分に検出できないという問題を有する。
【0040】
(インライン検査装置)
インライン検査装置は、カラーフィルタ基板上における光学的に不規則性のある部位などを欠陥として検出する装置である。また、カラーフィルタ基板上の欠陥は、パターニング用のマスクの汚れにも大きく関係しているので、この検査により、使用しているマスクの状況を把握することも可能である。例えば、カラーフィルタ材料としてネガ型カラーレジストを用い、ごみ等の異物が付着しているマスクで、露光を実施する。十分な光が照射された領域は、カラーレジストが現像処理によってパターニングされ、カラーフィルタ層が形成される。しかし、ごみ等の異物があった場所には、十分な光が照射されていないので、現像液によって、カラーレジストは溶け、ピンホール欠陥などが発生してしまう。インライン検査装置はこのような欠陥を検出できる。したがって、インライン検査装置は、カラーフィルタ基板上の欠陥を検出するだけでなく、その検査結果は、使用しているマスクの状況判断材料として使用することができる。
【0041】
上記インライン検査装置は、カラーフィルタ基板の上下から、例えば、蛍光灯などの光を照射することにより、カラーフィルタ基板の上面における反射光、又はカラーフィルタ基板を透過した透過光をCCDカメラなどの光検出装置により検出する。検査光は、例えば、1ドットにおける反射表示領域では、カラーフィルタ層の下層部に設けられている反射膜により反射され、その反射光は、検出装置により検出される。また、1ドットにおける透過表示領域では、カラーフィルタ層などを透過した透過光が、検出装置により検出されるのである。
【0042】
図4(a)、(b)は、インライン検査装置の検査原理を模式的に示す。図4(a)は、反射表示領域における検査光、透過表示領域における検査光、検出用反射光および検出用透過光の状態を示す。図4(b)は、検出された光の強度を電気信号に変換したものを模式的に示す。
【0043】
図4(a)において、図示しない搬送機構により、搬送テーブルが矢印の方向へ送られる。搬送テーブル上には、第2の基板1bが所定間隔をおいて配置され、搬送テーブルの移動に従って、矢印の方向へ移動する。尚、このとき第2の基板1bは、カラーフィルタが形成された後の状態であり、透明電極膜2bおよび配向膜が形成されていない状態である。
【0044】
搬送テーブルの上方には、例えば、蛍光灯などの反射表示領域用検査光源17と、CCDカメラなどを有する光検出装置19が配置されている。また、搬送テーブルの下方には、例えば、蛍光灯などの透過表示領域用検査光源18が配置されている。第2の基板1bの上面に照射された反射表示領域用検査光源17からの検査光20aは、第2の基板1bの反射表示領域10b(図2参照)により反射され、その反射光20bは、光検出装置19により検出される。また、第2の基板1bの下方から照射された透過表示領域用検査光源18からの検査光21aは、第2の基板1bの透過表示領域10a(図2参照)を透過し、その透過光21bは、光検出装置19により検出される。
【0045】
図4(b)は、上記検出装置19により検出された光の強度を電気信号に変換したものである。カラーフィルタ7、8、9において、ピンホールや黒欠陥等がなく、良好に形成されている場合は、カラーフィルタ赤7、緑8、青9に対応する正常カラーフィルタの電気信号22aは、各色、ほぼ同程度の信号レベル(光の強度に対応する)を示す。また、良好に形成されたBM(ブラックマトリクス)12に対応する正常BMの電気信号22bは、最も低い値の信号レベルを示す。
【0046】
例えば、反射表示領域10bにおいて、カラーフィルタのピンホール欠陥が存在する場合、その部分の反射率が高いので、上記光検出装置19には、強度の高い反射光20bが検出される。また、透過表示領域10aにおいて、カラーフィルタのピンホール欠陥が存在する場合、その部分の透過率が高いので、上記光検出装置19には、強度の高い透過光21bが検出される。上記ピンホール欠陥において、検出された光の強度は、電気信号に変換される。正常カラーフィルタの電気信号22aのレベルと比較すると、ピンホールの電気信号22cは、高い信号レベルを示す。
【0047】
また、反射表示領域10bにおいて、カラーフィルタの黒欠陥(カラーフィルタの形成不良。本来の単色カラーフィルタ構造ではなく、例えば、カラーフィルタ赤の上部に、カラーフィルタ緑が、重ね合わせられてしまっている複層構造の欠陥)が存在する場合、その部分の反射率が低くなるので、上記光検出装置19には、強度の低い反射光20bが検出される。また、透過表示領域10aにおいて、カラーフィルタの黒欠陥が存在する場合、その部分の透過率が低くなるので、上記光検出装置19には、強度の低い透過光21bが検出される。上記黒欠陥において、検出された光の強度は、電気信号に変換される。正常カラーフィルタの電気信号22aと比較すると、黒欠陥の電気信号22dは、低い信号レベルを示す。
【0048】
上述したように、インライン検査装置は、光検出装置19へ入射する検査光20b、21bの光量を検出することにより、カラーフィルタにおけるピンホール欠陥および黒欠陥を検査することができる。以上が、インライン検査装置の通常原理であるため、上記インライン検査装置は、光学的に不規則なデータを検出する欠陥、例えば、ピンホール欠陥および黒欠陥に関して検出感度が優れた検査装置である。
【0049】
上記、ピンホール欠陥および黒欠陥が、傾斜角の大きな形状を有する場合、上記凸検査装置でも検出されることが多い。つまり、凸検査装置の欠陥データとインライン検査装置の欠陥データは、重複する可能性を有している。しかし、上記インライン検査装置は、上述した凸検査装置で検出しきれなかった、傾斜角の小さい、つまり緩やかな傾斜を有する欠陥および異物に対しても、検出が可能である。
【0050】
したがって、本発明は、上記凸検査装置と上記インライン検査装置を併用することにより、カラーフィルタ基板における、欠陥の検出率を高くすることが可能となる。
【0051】
(研磨装置)
研磨装置とは、カラーフィルタ基板上における凸部欠陥を修正する装置である。上記研磨装置は、幅1cm以下のテープを有し、テープの中央部に、例えば、幅が約2mmの長方形状のピンを配置している。上記研磨装置は、カラーフィルタ基板上における凸部欠陥に、テープを接触させ、凸部である不良領域を研磨することにより修正する。研磨装置は、テープ幅と研磨用のピンの幅によって決まる所定サイズの領域(以下、「研磨領域」と呼ぶ。)を一工程で研磨することができる。よって、研磨領域内に複数の凸部が存在しても、一工程の研磨作業により、それら複数の凸部を研磨して修正することができる。上記研磨装置の修正方法は、上記凸欠陥の高さを測定しながら、研磨し、修正することができるため、良好な修正領域を得ることが可能である。また、修正不可能と判別することもでき、その場合は、修正を中止することも可能である。
【0052】
(本発明による検査方法)
図5は、本発明に関するカラーフィルタ基板の検査工程の詳細について示す。
【0053】
工程P1は、上記凸検査装置を用いた検査工程である。上述したように、凸検査装置は、カラーフィルタ、又は保護膜の上面における傾斜角の大きな凹凸欠陥および異物に関して検出感度に優れている。したがって、上記の凹凸欠陥および異物を有するカラーフィルタ基板の良否について判別することができる。上記凸検査装置にて検出された欠陥データは、次の工程P3の凸修正工程で使用する研磨装置に転送される。凸検査装置から出力される欠陥データ(以下、「凸欠陥データ」と呼ぶ。)は、カラーフィルタ基板上における欠陥部位の位置座標データを含む。なお、この位置座標データは、カラーフィルタ基板上に設けられた基準位置を基準として規定することができる。
【0054】
工程P2は、上記インライン検査装置を用いた検査装置である。上述したように、インライン検査装置は、光学的に不規則なデータを検出する欠陥、例えば、ピンホール欠陥および黒欠陥に関して検出感度に優れている。したがって、上記のピンホール欠陥および黒欠陥を有するカラーフィルタ基板の良否について判別することができる。上記インライン検査装置にて検出された欠陥データについては、次の工程P3の凸修正工程で使用する研磨装置に転送される。この場合、インライン検査装置から出力される欠陥データ(以下、「インライン欠陥データ」と呼ぶ)も、カラーフィルタ基板上における欠陥部位の位置座標データを含む。
【0055】
次に、工程P3では、研磨装置にて、凸修正を実施する。上記凸検査工程(工程P1)にて検出された凸欠陥データおよび上記インライン検査工程(工程P2)にて検出されたインライン欠陥データは、凸修正装置のサーバーに転送される。上記サーバーは、転送された上記凸検査工程(工程P1)および上記インライン検査工程(工程P2)の欠陥データを複合する。上述したように、上記凸検査工程(工程P1)および上記インライン検査工程(工程P2)にて検出された欠陥データは、重複される可能性を有する。例えば、ピンホール欠陥および黒欠陥が、傾斜角の大きな形状を有する場合、上記凸検査装置でも検出され、上記インライン検査装置でも検出される可能性を有している。このように、検出された欠陥データが、重複している場合、例えば、インライン検査装置の欠陥データを削除し、凸検査装置のデータとして、修正を行うことができる。
【0056】
ここで、凸欠陥データとインライン欠陥データの複合処理は、各データに含まれる位置座標データに基づいて行う。即ち、各欠陥データ中の欠陥部位に対応する位置座標データを比較し、同一の欠陥に対応すると判定できる位置にある欠陥は、同一の欠陥であると判定する。従って、原則的には、同一の位置座標データを有する凸欠陥データとインライン欠陥データは、同一の欠陥部位を検出した結果得られたと判断し、いずれか一方のみを使用して他方を削除すればよい。但し、現実には、検出装置の検出方法や検出精度の相違に起因して、例え同一の欠陥であっても、凸検査装置により検出される位置座標とインライン検査装置により検出される位置座標とが完全に一致するとは限らない。よって、凸欠陥データとインライン欠陥データの複合処理においては、近接する所定の領域に属する凸欠陥データとインライン欠陥データを重複する欠陥データであると判定する。これにより、同一の欠陥が凸検査装置とインライン検査装置により多少ことなる位置座標に存在するものとして検出された場合でも、それらを重複する欠陥データであるとして処理することが可能となる。この場合、所定の領域は凸検査装置とインライン検査装置の座標検出精度などを考慮して、同一の欠陥部位に対応すると認められる範囲を所定の領域に設定することができる。
【0057】
そして、さらに本発明では、その所定の領域を、前述の研磨領域、即ち一工程で同時に修正できる領域に設定することができる。実際には検査装置の検出精度を考慮しても、複数の欠陥が同一の欠陥であるか否かを判定することは難しい場合が多い。その一方で、一工程で修正が可能な研磨領域内に複数の欠陥が存在していたとしても、それらは一工程で修正できるのであるから、1つの欠陥(又は欠陥が集まった1つの領域)としてとらえて、一工程の修正作業を行えば済む。よって、一工程で修正が行える領域を所定の領域とし、その領域内に存在する欠陥データは重複する欠陥データとして処理すれば、両検査装置からの欠陥データを正しく複合することができる。また、これにより、同一の箇所を複数回研磨してしまうなどの問題も回避することができる。
【0058】
上述したように、サーバーにて欠陥データの複合処理を実施した後、修正可能箇所と修正不可能箇所の判別を実施する。この判別は、例えば凸欠陥の高さなどに基づいて行うことができる。修正可能箇所においては、研磨装置にて、修正を実施し、凸部である不良領域を研磨して、良品とする。そして、良品のカラーフィルタ基板については、次工程の処理を継続して実施する。また、研磨装置で修正不可能な箇所を有し、良品の判定基準を満たさないカラーフィルタ基板の不良品には、レーザーリペア工程(工程P4)にて、マーキング処理が実施され、不良のカラーフィルタ基板として、分別処理が行われる。
【0059】
上記検査方法および修正方法により、高精細かつ高品位なカラーフィルタ基板の提供を可能とすることができる。
【0060】
(その他の実施形態)
上記凸検査および上記インライン検査装置によって検出された欠陥データだけでなく、目視検査によって検出された欠陥データについても、上記修正工程で使用するサーバーにデータを追加入力することにより、上記研磨装置を用いて修正することができる。
【0061】
[液晶表示パネルの製造方法]
次に、図1に示す液晶表示パネル100を製造する方法について、図6を参照して説明する。図6は、液晶表示パネル100の製造工程を示すフローチャートである。
【0062】
まず、第1の基板1aである対向基板を製造される(工程S1)。次に、透明電極膜2aをスパッタリング法により成膜し、フォトリソグラフィ方式によってパターニングを実施し、透明電極膜2bを形成する(工程S2)。さらに透明電極上に図示しない配向膜を形成し、ラビング処理などを施す(工程S3)。
【0063】
一方、上述した方法により、本発明の検査工程を有した第2の基板1bが製造される(工程S4)。さらに、赤色カラーフィルタ7、緑色カラーフィルタ8、青色カラーフィルタ9の上に設けられた保護膜11の上に透明導電膜2bをスパッタリング法により成膜し、フォトリソグラフィ方式によってパターニングを実施し、透明電極膜2bを形成する(工程S5)。その後、透明電極膜2b上に図示しないポリイミド樹脂などからなる配向膜を形成し、ラビング処理などを施す(工程S6)。
【0064】
そして、シール材6を介して、上記の基板1aと基板1bを貼り合わせて、パネル構造を構成する(工程S7)。基板1aと基板1bとは、基板間に分散配置された図示しないスペーサーなどによって、ほぼ規定の基板間隔となるように貼り合わせられる。
【0065】
その後、シール材6の図示しない開口部から液晶5を注入し、シール材6の開口部を紫外線硬化性樹脂などの封止材によって封止する(工程S8)。こうして主要なパネル構造が完成した後に、位相差板4a、4bや偏光板3a、3bなどを必要に応じてパネル構造の外面上に貼着などの方法によって取り付け(工程S9)、図1に示す液晶表示パネル100が完成する。
【0066】
[電子機器]
次に、本発明による反射散乱層を備えた液晶表示パネルを電子機器の表示装置として用いる場合の実施形態について説明する。図7は、本実施形態の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電子機器は、上記の液晶表示パネル100と同様の液晶表示パネル100と、これを制御する制御手段110を有する。ここでは、液晶表示パネル100を、パネル構造体100Aと、半導体ICなどで構成される駆動回路100Bとに概念的に分けて描いてある。また、制御手段110は、表示情報出力源111と、表示情報処理回路112と、電源回路113と、タイミングジェネレータ114と、を有する。
【0067】
表示情報出力源111は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などからなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスクなどからなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ114によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号などの形で表示情報を表示情報処理回路112に供給するように構成されている。
【0068】
表示情報処理回路112は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路などの周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKとともに駆動回路100Bへ供給する。駆動回路100Bは、走査線駆動回路、データ線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路113は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。
【0069】
次に、本発明に係る液晶表示パネルを適用可能な電子機器の具体例について図8を参照して説明する。
【0070】
まず、本発明に係る液晶表示パネルを、可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)の表示部に適用した例について説明する。図8(a)は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ210は、キーボード211を備えた本体部212と、本発明に係る液晶表示パネルを適用した表示部213とを備えている。
【0071】
続いて、本発明に係る液晶表示パネルを、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図8(b)は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機220は、複数の操作ボタン221のほか、受話口222、送話口223とともに、本発明に係る液晶表示パネルを適用した表示部224を備える。
【0072】
なお、本発明に係る液晶表示パネルを適用可能な電子機器としては、図8(a)に示したパーソナルコンピュータや図8(b)に示した携帯電話機の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラなどが挙げられる。
【0073】
[変形例]
本発明の電気光学装置は、パッシブマトリクス型の液晶表示パネルだけではなく、アクティブマトリクス型の液晶表示パネル(例えば、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄膜ダイオード)をスイッチング素子として備えた液晶表示パネル)にも同様に適用することが可能である。また、液晶表示パネルだけでなく、エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、フィールド・エミッション・ディスプレイ(電界放出表示装置)などの各種の電気光学装置においても本発明を同様に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液晶表示パネルの構造を示す断面図である。
【図2】(a)カラーフィルタ基板の平面図である。
(b)カラーフィルタ基板の断面図である。
【図3】(a)本発明の検査方法の模式図を示す。
(b)本発明の検査方法の模式図を示す。
【図4】(a)本発明の検査方法の模式図を示す。
(b)本発明の検査方法のデータ図を示す。
【図5】本発明の検査方法によるフローチャートを示す。
【図6】本発明を適用した液晶表示パネルの製造工程を示す図である。
【図7】本発明を適用した液晶表示パネルを利用する電子機器の構成を示す。
【図8】本発明を適用した液晶表示パネルを備えた電子機器の例を示す。
【符号の説明】
1a、第1の基板
1b、第2の基板
2a,2b、透明導電膜
3a,3b、偏光板
4a、4b、位相差板
5、液晶層
6、シール材
7,8,9 カラーフィルタ
10a、反射表示領域
10b、透過表示領域
10、画素領域
11、保護膜
12、BM(ブラックマトリクス)
13、レーザ光源
14,19、光検出器
17,18、光源
100、液晶表示装置
Claims (12)
- 複数のドットによって一画素が構成されてなる電気光学パネル用基板の製造方法であって、
前記基板上面の凹凸形状を検査し、第1の欠陥データを出力する第1の検査工程と、
前記基板の光学特性を検査し、第2の欠陥データを出力する第2の検査工程と、
前記第1の欠陥データと前記第2の欠陥データとを複合して複合欠陥データを生成するデータ複合工程と、
前記複合欠陥データに基づいて、前記基板上の欠陥を修正する修正工程と、有することを特徴とする電気光学パネル用基板の検査方法。 - 前記第1の検査工程は、前記カラーフィルタを備えた基板上に第1の検査光を照射し、異物及び突起欠陥の特異面で散乱した光を捉えて欠陥と判定することを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
- 前記第1の検査工程において、前記基板上に対して照射される第1の検査光は、前記基板上方における5度以上15度以下の入射角を有することを特徴とする請求項2に記載の検査方法。
- 前記第2の検査工程は、少なくとも透過率特性及び反射率特性にいずれかの特性を測定し、上記特性を電気信号に変換して、欠陥と判定することを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
- 前記第2の検査方法において、前記基板に対して照射される第2の検査光は、少なくとも前記基板上方からの照射光または前記基板下方からの照射光を有することを特徴とする請求項4に記載の検査方法。
- 前記第1の欠陥データは前記第1の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記第2の欠陥データは前記第2の検査により検出された欠陥の位置データを含み、
前記データ複合工程は、前記位置データに基づいて、所定サイズの領域に含まれる欠陥データを同一の欠陥に対応する欠陥データと判定し、単一の欠陥データとして処理することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の検査方法。 - 前記第1の欠陥データは前記第1の検査により検出された欠陥の位置データを含み、前記第2の欠陥データは前記第2の検査により検出された欠陥の位置データを含み、
前記データ複合工程は、前記位置データに基づいて、前記修正工程により一工程で修正可能な領域に含まれる欠陥データを同一の欠陥に対応する欠陥データと判定し、単一の欠陥データとして処理することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の検査方法。 - 前記欠陥部分の形状は凸部形状を有し、前記修正工程は前記複合欠陥データに基づいて、欠陥部分を研磨することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の検査方法。
- 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電気光学パネル用基板の検査方法を含むことを特徴とする電気光学パネル用基板の製造方法。
- 請求項9に記載の方法により製造されることを特徴とする電気光学パネル用基板。
- 請求項10に記載の前記電気光学パネル用基板と、
前記電気光学パネル用基板と対向配置される他の基板と、
前記電気光学パネル用基板と前記他の基板との間にシール材を介して挟持される電気光学物質と、を備えることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項10に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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